JP3361790B2 - オーディオ信号符号化方法、オーディオ信号復号化方法およびオーディオ信号符号化/復号化装置と前記方法を実施するプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

オーディオ信号符号化方法、オーディオ信号復号化方法およびオーディオ信号符号化/復号化装置と前記方法を実施するプログラムを記録した記録媒体

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JP3361790B2
JP3361790B2 JP2000111031A JP2000111031A JP3361790B2 JP 3361790 B2 JP3361790 B2 JP 3361790B2 JP 2000111031 A JP2000111031 A JP 2000111031A JP 2000111031 A JP2000111031 A JP 2000111031A JP 3361790 B2 JP3361790 B2 JP 3361790B2
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直樹 岩上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離散サンプル列と
して入力されるオーディオ信号を符号化し、ディジタル
符号を出力するオーディオ信号符号化方法およびディジ
タル符号をオーディオ信号に復元するオーディオ信号復
号化方法に関し、例えばオーディオ信号の録音、再生
や、オーディオ信号の通話路を使用した伝送、放送など
に利用し得るオーディオ信号符号化方法、オーディオ信
号復号化方法、オーディオ信号符号化/復号化装置と前
記方法を実施するプログラムを記録した記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オーディオ信号を高能率に符号化する従
来の手法として、変換符号化方法がある。この変換符号
化では、離散信号サンプル列として入力されたオーディ
オ信号に対して一定サンプル数の入力毎に時間−周波数
変換を行い、周波数領域の入力係数にしてから符号化を
行うものである。
【0003】この種の従来の技術の1つとして、図4に
示すように、符号化部80に供給される入力オーディオ
信号を時間−周波数変換部81で時間−周波数変換し、
周波数領域の入力係数を出力し、この周波数領域の入力
係数を平坦化部82で平坦化してから、ベクトル量子化
部83でベクトル量子化している。そして、平坦化部8
2およびベクトル量子化部83の出力を多重化部84で
多重して、符号化部80から復号化部90に出力し、復
号化部90の逆多重化部85でそれぞれの符号に分解
し、ベクトル量子化/復号化87で再生平坦化係数を出
力し、逆平坦化部27で再生平坦化係数を逆平坦化し
て、再生係数を出力し、周波数−時間変換部89で再生
係数を周波数−時間変換して、オーディオ信号を出力し
ている。
【0004】なお、このような符号化及び復号化方法
は、例えば特開平8−44399号に開示されている。
この特開平8−44399号に開示されている音響信号
変換符号化方法および復号化方法は、オーディオ信号を
周波数領域係数に変換し、その周波数領域係数をできる
だけ少ない情報量でディジタル符号化するものである。
【0005】また、周波数重み付けインタリーブベクト
ル量子化(TWINVQ:Transform-domain Weighted Interle
ave Vector Quantization)方式は上述した図4の従来
例に当てはまるものである。このTWINVQ方式は、
入力信号を時間−周波数変換した後、2段階の平坦化の
手順を経た後に、ベクトル量子化により符号化を行って
いる。
【0006】ベクトル量子化は、目標ベクトルとの距離
が最小であるコードベクトルを選択し、このコードベク
トルを用いて復号器側でベクトルを再生する。このよう
な符号化方法では、再生ベクトルと目標ベクトルとの距
離は小さく、高能率に符号化ができるが、ベクトル中の
個々の要素についての目標値からの誤差を制御すること
は困難である。
【0007】従って、ベクトル量子化を用いた符号化方
式では、復号器側で再生した信号の周波数特性が、原信
号の周波数特性から歪み、再生音質の劣化を招いてしま
うことがある。
【0008】なお、TWINVQ方式については、岩上
他「周波数領域重み付けインタリーブベクトル量子化
(TwinVQ)による楽音符号化」電子情報通信学会
論文誌Vol.J80-A, pp.830〜837 および ISO/IEC 標準 I
SO/IEC 14496-3 Information Technology:Coding of Au
dio-Visual objects(MPEG-4 Audio)に詳細が記述され
ている。また、ベクトル量子化技術全般に関する詳細
は、古井他著「ベクトル量子化と情報圧縮」(コロナ
社、1998)に述べられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のベクト
ル量子化を用いた符号化方法では、ベクトル中の個々の
要素についての目標値からの誤差を制御することが困難
であるため、復号器側で再生した信号の周波数特性が原
信号の周波数特性から歪み、再生音質の劣化を招いてし
まうという問題がある。
【0010】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、再生信号の周波数特性の歪み
を抑えて、再生音質の劣化を防止し、再生音質を良好に
保ち得るオーディオ信号符号化方法、オーディオ信号復
号化方法およびオーディオ信号符号化/復号化装置と前
記方法を実施するプログラムを記録した記録媒体を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、離散サンプル列として入
力されるオーディオ信号を符号化し、ディジタル符号を
出力するオーディオ信号符号化方法であって、前記入力
オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波数変換し
て、周波数領域の入力係数を取得する時間−周波数変換
段階と、この周波数領域の入力係数を符号化するととも
に、この符号化情報を符号化器出力として出力する符号
化段階と、この符号化された周波数領域の入力係数を復
号化して、再生係数を取得する復号化段階と、この取得
した再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特性に近
づけるための補正係数を計算するとともに、該補正係数
を符号化して符号化器出力として出力する補正係数計算
段階とを有することを要旨とする。
【0012】請求項1記載の本発明にあっては、入力オ
ーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波数変換し
て、周波数領域の入力係数を取得し、この周波数領域の
入力係数を符号化し、この符号化された周波数領域の入
力係数を復号化して、再生係数を取得し、この再生係数
の周波数特性を入力係数の周波数特性に近づけるための
補正係数を計算し、該補正係数を符号化して符号化器出
力として出力するため、この補正係数を用いて、再生係
数の周波数特性を補正することにより補正後再生係数の
周波数特性を入力係数の周波数特性に一致させることが
でき、復号器側で再生される信号の周波数特性の歪みは
小さく、再生音質を良好に保つことができる。
【0013】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記補正係数計算段階が、前記入
力係数および再生係数を複数の小帯域に分割し、各小帯
域毎に補正係数を決定する補正係数決定段階を有するこ
とを要旨とする。
【0014】請求項2記載の本発明にあっては、入力係
数および再生係数を複数の小帯域に分割し、各小帯域毎
に補正係数を決定する。
【0015】更に、請求項3記載の本発明は、請求項2
記載の発明において、前記補正係数決定段階が、前記複
数の小帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わ
せると、補正後の再生係数のパワーが入力係数のパワー
に最も近くなるように補正係数を決定するパワー最近接
型補正係数決定段階を有することを要旨とする。
【0016】請求項3記載の本発明にあっては、補正係
数は複数の小帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛
け合わせると、補正後の再生係数のパワーが入力係数の
パワーに最も近くなるように決定される。
【0017】請求項4記載の本発明は、請求項2記載の
発明において、前記補正係数決定段階が、前記複数の小
帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わせる
と、補正後の再生係数と入力係数との誤差が最小となる
ように補正係数を決定する誤差最小型補正係数決定段階
を有することを要旨とする。
【0018】請求項4記載の本発明にあっては、補正係
数は複数の小帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛
け合わせると、補正後の再生係数と入力係数との誤差が
最小となるように決定される。
【0019】また、請求項5記載の本発明は、請求項2
記載の発明において、前記補正係数決定段階が、前記複
数の小帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わ
せると、補正後の再生係数のパワーが入力係数のパワー
に最も近くなるように補正係数を決定するパワー最近接
型補正係数決定段階、前記複数の小帯域中のすべての再
生係数に補正係数を掛け合わせると、補正後の再生係数
と入力係数との誤差が最小となるように補正係数を決定
する誤差最小型補正係数決定段階、および前記パワー最
近接型補正係数決定段階と前記誤差最小型補正係数決定
段階の両段階のうちのいずれの段階で補正係数を決定す
るかを小帯域によって選択する選択段階を有することを
要旨とする。
【0020】請求項5記載の本発明にあっては、補正係
数はパワー最近接型補正係数決定段階と誤差最小型補正
係数決定段階の両段階のうちのいずれの段階で補正係数
を決定するかを小帯域によって選択する。
【0021】更に、請求項6記載の本発明は、請求項5
記載の発明において、前記選択段階が、前記小帯域中の
入力係数の平坦度を計算し、この平坦度が低い場合に
は、前記補正係数決定段階として前記誤差最小型補正係
数決定段階を選択し、平坦度が高い場合には、前記補正
係数決定段階として前記選択段階で選択される補正係数
決定段階を選択する段階を有することを要旨とする。
【0022】請求項6記載の本発明にあっては、小帯域
中の入力係数の平坦度を計算し、この平坦度が低い場合
には、補正係数決定段階として誤差最小型補正係数決定
段階を選択し、平坦度が高い場合には、補正係数決定段
階として前記選択段階で選択される補正係数決定段階を
選択する。
【0023】請求項7記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記符号化段階が、前記入力係数を平坦
化し、平坦化入力係数を符号化器出力として出力する平
坦化段階、および該平坦化段階で平坦化された入力係数
をベクトル量子化することにより符号化し、ベクトル量
子化情報を取得するベクトル量子化段階を有することを
要旨とする。
【0024】請求項7記載の本発明にあっては、符号化
段階では入力係数を平坦化し、平坦化入力係数を符号化
器出力として出力し、この平坦化された入力係数をベク
トル量子化することにより符号化し、ベクトル量子化情
報を取得する。
【0025】また、請求項8記載の本発明は、請求項7
記載の発明において、前記復号化段階が、前記ベクトル
量子化情報を再生し、再生平坦化係数を取得するベクト
ル再生段階、および前記再生平坦化係数に対して前記平
坦化と逆の操作である逆平坦化を行って、再生係数を取
得する逆平坦化段階を有することを要旨とする。
【0026】請求項8記載の本発明にあっては、復号化
段階ではベクトル量子化情報を再生し、再生平坦化係数
を取得し、この再生平坦化係数に対して逆平坦化を行っ
て、再生係数を取得する。
【0027】更に、請求項9記載の本発明は、ディジタ
ル符号を入力し、離散サンプル列のオーディオ信号を出
力するオーディオ信号復号化方法であって、前記入力デ
ィジタル符号を復号し、周波数領域の再生係数を取得す
る再生係数取得段階と、前記入力ディジタル符号を復号
し、補正係数を取得する補正係数取得段階と、前記補正
係数取得段階で取得した補正係数を用いて、前記再生係
数取得段階で取得した再生係数の周波数特性を補正する
周波数特性補正段階と、該周波数特性補正段階で補正さ
れた再生係数を時間−周波数変換し、オーディオ信号と
して出力する周波数−時間変換段階とを有することを要
旨とする。
【0028】請求項9記載の本発明にあっては、入力デ
ィジタル符号を復号し、周波数領域の再生係数および補
正係数を取得し、この取得した補正係数を用いて、再生
係数の周波数特性を補正し、この補正された再生係数を
時間−周波数変換し、オーディオ信号として出力するた
め、補正後再生係数は入力係数の周波数特性に一致で
き、復号化器で再生される信号の周波数特性の歪みは小
さく、再生音質を良好に保つことができる。
【0029】請求項10記載の本発明は、請求項9記載
の発明において、前記補正係数取得段階が、予め決めら
れた周波数領域での小帯域毎に1個ずつの補正係数を再
生する補正係数再生段階を有することを要旨とする。
【0030】請求項10記載の本発明にあっては、予め
決められた周波数領域での小帯域毎に1個ずつの補正係
数を再生する。
【0031】また、請求項11記載の本発明は、請求項
10記載の発明において、前記周波数特性補正段階が、
予め決められた周波数領域での小帯域に含まれるすべて
の再生係数に対して前記補正係数再生段階で再生された
対応する補正係数を掛け合わせることにより周波数特性
を補正する段階を有することを要旨とする。
【0032】請求項11記載の本発明にあっては、予め
決められた周波数領域での小帯域に含まれるすべての再
生係数に対して補正係数再生段階で再生された対応する
補正係数を掛け合わせることにより周波数特性を補正す
る。
【0033】請求項12記載の本発明は、請求項9記載
の発明において、前記再生係数取得段階が、ベクトル量
子化された入力ディジタル符号を再生し、再生平坦化係
数を取得した後、入力ディジタル符号を再生して逆平坦
化情報を取得し、この逆平坦化情報を用いて、前記再生
平坦化係数を逆平坦化して再生係数を取得する段階を有
することを要旨とする。
【0034】請求項12記載の本発明にあっては、ベク
トル量子化された入力ディジタル符号を再生し、再生平
坦化係数を取得した後、入力ディジタル符号を再生して
逆平坦化情報を取得し、この逆平坦化情報を用いて、再
生平坦化係数を逆平坦化して再生係数を取得する。
【0035】請求項13記載の本発明は、離散サンプル
列として入力されるオーディオ信号を符号化し、ディジ
タル符号を出力するオーディオ信号符号化プログラムを
記録した記録媒体であって、前記入力オーディオ信号を
一定数の入力毎に時間−周波数変換して、周波数領域の
入力係数を取得する時間−周波数変換段階と、この周波
数領域の入力係数を符号化するとともに、この符号化情
報を符号化器出力として出力する符号化段階と、この符
号化された周波数領域の入力係数を復号化して、再生係
数を取得する復号化段階と、この取得した再生係数の周
波数特性を入力係数の周波数特性に近づけるための補正
係数を計算するとともに、該補正係数を符号化して符号
化器出力として出力する補正係数計算段階とを有するオ
ーディオ信号符号化プログラムを記録媒体に記録するこ
とを要旨とする。
【0036】請求項13記載の本発明にあっては、入力
オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波数変換し
て、周波数領域の入力係数を取得し、この周波数領域の
入力係数を符号化するとともに、この符号化情報を符号
化器出力として出力し、この周波数領域の入力係数を復
号化して、再生係数を取得し、この再生係数の周波数特
性を入力係数の周波数特性に近づけるための補正係数を
計算し、該補正係数を符号化して符号化器出力として出
力するオーディオ信号符号化プログラムを記録媒体に記
録しているため、該記録媒体を用いて、その流通性を高
めることができる。
【0037】請求項14記載の本発明は、ディジタル符
号を入力し、離散サンプル列のオーディオ信号を出力す
るオーディオ信号復号化プログラムを記録した記録媒体
であって、前記入力ディジタル符号を復号し、周波数領
域の再生係数を取得する再生係数取得段階と、前記入力
ディジタル符号を復号し、補正係数を取得する補正係数
取得段階と、前記補正係数取得段階で取得した補正係数
を用いて、前記再生係数取得段階で取得した再生係数の
周波数特性を補正する周波数特性補正段階と、該周波数
特性補正段階で補正された再生係数を時間−周波数変換
し、オーディオ信号として出力する周波数−時間変換段
階とを有するオーディオ信号復号化プログラムを記録媒
体に記録することを要旨とする。
【0038】請求項14記載の本発明にあっては、入力
ディジタル符号を復号し、周波数領域の再生係数および
補正係数を取得し、この取得した補正係数を用いて、再
生係数の周波数特性を補正し、この補正された再生係数
を時間−周波数変換し、オーディオ信号として出力する
オーディオ信号符号化プログラムを記録媒体に記録して
いるため、該記録媒体を用いて、その流通性を高めるこ
とができる。
【0039】請求項15記載の本発明は、離散サンプル
列として入力されるオーディオ信号を符号化し、ディジ
タル符号を出力する符号化部、および該符号化部から出
力されるディジタル符号を入力して復号し、離散サンプ
ル列のオーディオ信号を出力する復号化部を有するオー
ディオ信号符号化/復号化装置であって、前記符号化部
は、前記入力オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−
周波数変換して、周波数領域の入力係数を出力する時間
−周波数変換手段と、この時間−周波数変換手段から出
力される周波数領域の入力係数を平坦化し、平坦化入力
係数を出力する平坦化手段と、この平坦化手段から出力
される平坦化入力係数をベクトル量子化して符号化し、
ベクトル量子化情報を出力するベクトル量子化手段と、
このベクトル量子化手段から出力されるベクトル量子化
情報を再生し、再生平坦化係数を出力するベクトル再生
手段と、このベクトル再生手段から出力される再生平坦
化係数に対して前記平坦化手段で行った平坦化と逆の操
作である逆平坦化を行って、再生係数を出力する逆平坦
化手段と、この逆平坦化手段から出力される再生係数お
よび前記時間−周波数変換手段から出力される入力係数
を比較し、再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特
性に近づけるための補正係数を計算する補正係数計算手
段と、前記平坦化手段から出力される平坦化入力係数、
前記ベクトル量子化手段から出力されるベクトル量子化
情報、および前記補正係数計算手段から出力される補正
係数を多重化して出力する多重化手段とを有し、前記復
号化部は、前記符号化部の多重化手段から入力される多
重化情報を受信し、前記多重化と逆の手順により前記平
坦化入力係数、ベクトル量子化情報、および補正係数に
それぞれ対応する符号に分解して出力する逆多重化手段
と、該逆多重化手段から出力される前記補正係数に対応
する符号を再生して、補正係数を出力する補正係数再生
手段と、前記逆多重化手段から出力される前記ベクトル
量子化情報に対応する符号を再生して、再生平坦化係数
を出力するベクトル再生手段と、前記逆多重化手段から
出力される前記平坦化入力係数に対応する符号を再生し
て、逆平坦化情報を取得するとともに、前記ベクトル再
生手段からの再生平坦化係数を逆平坦化して、再生係数
を出力する逆平坦化手段と、前記補正係数再生手段から
出力される補正係数を用いて、前記逆平坦化手段から出
力される再生係数の周波数特性を補正する周波数特性補
正手段と、該周波数特性補正手段で補正された再生係数
を周波数−時間変換し、離散サンプル列のオーディオ信
号を出力する周波数−時間変換手段とを有することを要
旨とする。
【0040】請求項15記載の本発明にあっては、符号
化部においては入力オーディオ信号を一定数の入力毎に
時間−周波数変換手段で時間−周波数変換して、周波数
領域の入力係数を出力し、この周波数領域の入力係数を
平坦化手段で平坦化し、平坦化入力係数を出力し、この
平坦化入力係数をベクトル量子化手段でベクトル量子化
して符号化し、ベクトル量子化情報を出力し、このベク
トル量子化情報をベクトル再生手段で再生し、再生平坦
化係数を出力し、この再生平坦化係数に対して逆平坦化
手段で逆平坦化を行って、再生係数を出力し、この再生
係数および時間−周波数変換手段からの入力係数を比較
し、再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特性に近
づけるための補正係数を補正係数計算手段で計算し、平
坦化入力係数、ベクトル量子化情報、および補正係数を
多重化手段で多重化して出力し、復号化部においては符
号化部の多重化手段からの情報を受信し、平坦化入力係
数、ベクトル量子化情報、および補正係数にそれぞれ対
応する符号に分解し、補正係数に対応する符号を補正係
数再生手段で再生して補正係数を出力し、ベクトル量子
化情報に対応する符号をベクトル再生手段で再生して再
生平坦化係数を出力し、平坦化入力係数に対応する符号
を再生して、逆平坦化情報を取得するとともに、ベクト
ル再生手段からの再生平坦化係数を逆平坦化手段で逆平
坦化して、再生係数を出力し、周波数特性補正手段で補
正係数を用いて再生係数の周波数特性を補正し、この補
正された再生係数を周波数−時間変換手段で周波数−時
間変換し、離散サンプル列のオーディオ信号を出力する
ため、補正係数を用いて再生係数の周波数特性を補正し
て、補正後再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特
性に一致させることができ、復号器側で再生される信号
の周波数特性の歪みは小さく、再生音質を良好に保つこ
とができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
オーディオ信号符号化/復号化装置の構成を示すブロッ
ク図である。同図に示すオーディオ信号符号化/復号化
装置は、離散サンプル列として入力されるオーディオ信
号を符号化し、ディジタル符号を出力する符号化部1
0、および該符号化部10から出力されるディジタル符
号を入力して復号し、離散サンプル列であるオーディオ
信号を出力する復号化部20から構成されている。
【0042】符号化部10は、入力オーディオ信号を一
定数の入力毎に時間−周波数変換して、周波数領域の入
力係数を出力する時間−周波数変換部1、時間−周波数
変換部1から出力される周波数領域の入力係数を平坦化
し、平坦化入力係数を出力する平坦化部3、この平坦化
部3から出力される平坦化入力係数をベクトル量子化し
て符号化し、ベクトル量子化情報を出力するベクトル量
子化部5、このベクトル量子化部5から出力されるベク
トル量子化情報を再生し、再生平坦化係数を出力するベ
クトル再生部7、このベクトル再生部7から出力される
再生平坦化係数に対して平坦化部3で行った平坦化と逆
の操作である逆平坦化を行って、再生係数を出力する逆
平坦化部9、この逆平坦化部9から出力される再生係数
および時間−周波数変換部1から出力される入力係数を
比較し、再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特性
に近づけるための補正係数を計算する補正係数計算部1
1、および平坦化部3から出力される平坦化入力係数、
ベクトル量子化部5から出力されるベクトル量子化情
報、および補正係数計算部11から出力される補正係数
を多重化して出力する多重化部13から構成されてい
る。
【0043】また、復号化部20は、符号化部10の多
重化部13から出力される多重化情報を受信し、多重化
部13の多重化と逆の手順により前記平坦化入力係数、
ベクトル量子化情報、および補正係数に対応するそれぞ
れの符号を分解して出力する逆多重化部21、この逆多
重化部21から出力される補正係数に対応する符号を再
生して、補正係数を出力する補正係数再生部23、前記
逆多重化部21から出力されるベクトル量子化情報に対
応する符号を再生して、再生平坦化係数を出力するベク
トル再生部25、前記逆多重化部21から出力される平
坦化入力係数に対応する符号を再生して、逆平坦化情報
を取得するとともに、ベクトル再生部25からの再生平
坦化係数を逆平坦化して、再生係数を出力する逆平坦化
部27、前記補正係数再生部23から出力される補正係
数を用いて、逆平坦化部27から出力される再生係数の
周波数特性を補正する周波数特性補正部29、この周波
数特性補正部29で補正された再生係数を周波数−時間
変換し、離散サンプル列のオーディオ信号を出力する周
波数−時間変換部31から構成されている。
【0044】更に詳しくは、符号化部10に入力される
オーディオ信号は、離散サンプル列として時間−周波数
変換部1に入力され、一定数Nの入力毎に時間−周波数
変換を受け、N個の周波数領域の入力係数に変換され
る。この時間−周波数変換の方法としては、離散コサイ
ン変換(DCT)や、変形離散コサイン変換(MDC
T)を用いることができる。変換方法として変形離散コ
サイン変換を用いる場合には、N個の入力毎に過去2×
N個の入力オーディオサンプルを変換してN個の周波数
領域の入力係数を得る。時間−周波数変換処理を行う直
前にハミング窓やハニング窓などの窓関数を掛けてもよ
い。Nの値は、時間−周波数変換アルゴリズムに適用で
きるどのようなものを適用してもよいが、128から2
048の間の値を使うと最も効果が高い。
【0045】時間−周波数変換部1で得られた入力係数
は、平坦化部3で平坦化され、平坦化入力係数を得る。
平坦化の方法としては、例えば、入力信号を線形予測分
析して得られた線形予測係数をインパルス応答としたフ
ィルタ係数を周波数領域に変換し、得られたスペクトル
振幅を入力係数に掛け合わせてもよいし、周波数領域の
係数をサブバンド分割し、サブバンド毎に入力係数を強
弱により1系統以上に分類してから、各々のサブバンド
・系統毎に代表値を与え、正規化を行ってもよい。ま
た、これらの平坦化の方法は順次行うことにより併用し
てもよい。
【0046】平坦化情報は逆平坦化部9および27で必
要なため、逆平坦化に必要な情報を多重化部13に送ら
れる。上記線形予測による平坦化の方法では、線形予測
係数が逆平坦化に必要な情報であり、線形予測係数を符
号化可能な情報に変換し平坦化情報とする。上記サブバ
ンド毎の代表値による平坦化の方法では、サブバンド毎
の代表値が逆平坦化に必要な情報であり、サブバンド毎
の代表値を符号化可能な情報に変換して平坦化情報とす
る。
【0047】なお、上記平坦化において、線形予測係数
やサブバンド・系統毎の代表値などの平坦化に必要な値
は、上記符号化可能な平坦化情報を再生して得られたも
のを用いてもよい。ここでは、係数の平坦化方法の例と
して、線形予測分析によるものと、サブバンド・系統毎
の代表値によるものを挙げたが、平坦化の手法のバリエ
ーションはこの他にも多数存在する。
【0048】平坦化部3で得られた平坦化入力係数は、
ベクトル量子化部5でベクトル量子化される。量子化結
果である量子化インデックス情報はベクトル再生部7に
送られるとともに、2進数化して多重化部13に送られ
る。平坦化入力係数は数が多いので、一括してベクトル
量子化を行うことは困難であるため、何らかの方法で平
坦化入力係数を分割してから複数回にわたってベクトル
量子化する分割ベクトル量子化を使う。この分割ベクト
ル量子化方法として、重み付きインタリーブベクトル量
子化の方法をとると特に高い効果が得られる。
【0049】ベクトル再生部7では、ベクトル量子化部
5から送られた量子化インデックス情報を再生し、再生
平坦化係数を得る。ベクトル量子化部5では、分割ベク
トル量子化を行っているため、ベクトル再生は複数回に
わたり、得られたベクトル群をベクトル量子化部5にお
ける分割の規則に従って再構成して再生平坦化係数を得
る。再生平坦化係数は、逆平坦化部9に送られる。
【0050】逆平坦化部9では、ベクトル再生部7で得
られた再生平坦化係数に対して平坦化部3で行った平坦
化と逆の操作を行い、再生係数を得る。平坦化部3で線
形予測分析を用いた平坦化方法を適用した場合には、平
坦化部3から送られてきた線形予測係数情報を再生し、
得られた再生予測係数をインパルス応答としたフィルタ
を周波数領域に変換し、得られたスペクトル振幅の逆数
を再生平坦化係数に掛け合わせることにより逆平坦化を
行う。平坦化部3でサブバンド・系統毎の代表値で平坦
化する方法を適用した場合には、平坦化部3から送られ
てきた代表値情報により逆正規化することにより逆平坦
化を行う。平坦化部3で平坦化の方法を併用した場合に
は、同様に、順次各々の方法で逆平坦化を行うことによ
り逆平坦化方法を併用する。
【0051】補正係数計算部11では、逆平坦化部9で
得られた再生係数と時間−周波数変換部1で得られた入
力係数を比較し、補正係数を計算する。
【0052】補正係数計算部11の詳細について図2を
参照して説明する。補正係数計算部11は、図2に示す
ように、逆平坦化部9からの再生係数を複数の係数毎に
複数の小帯域に分割する小帯域分割部111、および時
間−周波数変換部1からの入力係数を複数の係数毎に複
数の小帯域に分割する小帯域分割部113を有する。な
お、小帯域の幅Mは、帯域によらず一定でもよいし、帯
域毎に値を変化させてもよい。帯域毎に値を変化させる
場合、周波数軸をバーク尺度上に投影し、バーク尺度上
で帯域幅が等間隔となるようにMを決めると特に高能率
である。図2では、小帯域数が4で示されているが、小
帯域数はもちろん4に限定されない。フレームの係数の
数が2048程度の時には、帯域数を40程度にすると
効果が高い。
【0053】次に、各小帯域毎に、補正係数計算器11
5〜121で補正係数を計算する。補正係数rの一例と
して、次式のように、補正後の再生係数のパワーが入力
係数のパワーと一致するように決定してもよい。
【0054】
【数1】 ここで、xは、計算対象の小帯域内の入力係数、yは、
計算対象の小帯域内の再生係数である。あるいは、次式
のように、補正後の再生係数と入力係数の誤差が最小に
なるように計算してもよい。
【0055】
【数2】 また、上記の計算方法のうち最適な方法を小帯域によっ
て選択してもよい。選択方法は、例えば帯域内での入力
係数の大きさの平坦度を計算し、平坦度が低い場合上記
(1)式の方法で補正係数を決定し、平坦度が高い場合
上記(2)式で補正係数を決定すると良好な性能が得ら
れる。
【0056】補正係数計算器115〜121で計算され
た補正係数は、補正係数符号化器123〜129で符号
化される。符号化の方法としては、スカラー量子化を行
い、量子化インデックスを2進数化したり、スカラー量
子化して得られた量子化インデックスをハフマン符号化
や算術符号化などのエントロピー符号化したりする方法
などが適用できる。なお、補正係数の量子化に先立ち、
対数などの非線形関数を適用しておいてもよい。
【0057】多重化部13では、平坦化部3、ベクトル
量子化部5および補正係数計算部11からの入力情報の
すべてを出力ビット列として出力する。多重化部13か
ら出力されるビット列は符号化部10の出力となり、復
号化部20の逆多重化部21に渡される。
【0058】復号化部20の逆多重化部21では、符号
化部10から出力されたビット列を入力し、多重化部1
3と逆の手順により、補正係数再生部23への符号、ベ
クトル再生部25への符号、および逆平坦化部27への
符号に分解し、各々を補正係数再生部23、ベクトル再
生部25および逆平坦化部27へ送る。
【0059】補正係数再生部23では、逆多重化部21
からの符号を再生して補正係数を得る。復号化は補正係
数計算部11における補正係数符号化器と逆の方法で行
うが、2進数化されているスカラー量子化インデックス
を再生したり、ハフマン符号や算術符号などのエントロ
ピー符号を復号化して得られたスカラー量子化インデッ
クスを再生するなどの方法がある。なお、補正係数計算
部11における補正係数符号化器において、対数などの
非線形関数を用いた場合、量子化インデックス再生後、
指数関数などの逆関数を適用する。
【0060】ベクトル再生部25では、逆多重化部21
からの符号を再生して再生平坦化係数を得る。再生の手
法はベクトル再生部7と同様である。
【0061】逆平坦化部27では、逆多重化部21から
の符号を再生して逆平坦化情報を得るとともに、ベクト
ル再生部25からの再生平坦化係数を逆平坦化して再生
係数を得る。逆平坦化の手法は逆平坦化部9と同様であ
る。
【0062】周波数特性補正部29では、補正係数再生
部23からの補正係数と逆平坦化部27からの再生係数
を入力し、周波数特性を補正して補正後再生係数を周波
数−時間変換部31へ出力する。
【0063】周波数特性補正部29の詳細について図3
を参照して説明する。周波数特性補正部29は、図3に
示すように、逆平坦化部27からの再生係数を複数の小
帯域に分割する小帯域分割部211を有する。なお、こ
の小帯域分割部211における分割の規則は、補正係数
計算部11における小帯域分割と同様である。
【0064】次に、小帯域分割部211で分割された小
帯域毎にすべての係数に対して補正係数再生部23から
の補正係数を乗算器213〜219において掛け合わ
せ、係数の補正を行う。それから、乗算器213〜21
9で補正された係数を元の全帯域の係数列に帯域結合器
221で結合し、得られた補正後再生係数を出力する。
【0065】周波数−時間変換部31では、周波数特性
補正部29からの補正後再生係数に周波数−時間変換を
掛けてオーディオ信号を出力する。周波数−時間変換の
方法としては、逆離散コサイン変換(IDCT)や、逆
変形離散コサイン変換(IMDCT)を用いることがで
きる。変換方法として逆変形離散コサイン変換を用いる
場合には、N個の入力係数を変換して2N個の時間領域
のサンプルを得る。このサンプルに窓関数を掛けた後、
現フレームの前半Nサンプルと1つ前のフレームの後半
Nサンプル同士を加え合わせて得られたNサンプルを出
力とする。
【0066】なお、上記実施形態のオーディオ信号符号
化方法およびオーディオ信号復号化方法の処理手順をプ
ログラムとして記録媒体に記録して、この記録媒体をコ
ンピュータシステムに組み込むとともに、該記録媒体に
記録されたプログラムをコンピュータシステムにダウン
ロードまたはインストールし、該プログラムでコンピュ
ータシステムを作動させることにより、オーディオ信号
符号化方法およびオーディオ信号復号化方法を実施する
オーディオ信号符号化/復号化装置として機能させるこ
とができることは勿論であり、このような記録媒体を用
いることにより、その流通性を高めることができるもの
である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
符号化器において入力オーディオ信号を一定数の入力毎
に時間−周波数変換して、周波数領域の入力係数を取得
し、この周波数領域の入力係数を符号化し、この符号化
された周波数領域の入力係数を復号化して、再生係数を
取得し、この再生係数の周波数特性を入力係数の周波数
特性に近づけるための補正係数を計算し、該補正係数を
符号化して符号化器出力として出力するので、この補正
係数を用いて再生係数の周波数特性を補正することによ
り補正後再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特性
に一致させることができ、復号化器で再生される信号の
周波数特性の歪みが少ないように周波数特性を少ない演
算量と補助情報で補正でき、再生音質の劣化を防止し、
再生音質を向上することができる。
【0068】また、本発明によれば、復号化器において
は入力ディジタル符号を復号し、周波数領域の再生係数
および補正係数を取得し、この補正係数を用いて、再生
係数の周波数特性を補正し、この補正された再生係数を
時間−周波数変換し、オーディオ信号として出力するの
で、補正後再生係数は入力係数の周波数特性に一致で
き、復号化器で再生される信号の周波数特性の歪みは小
さく、再生音質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るオーディオ信号符号
化/復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すオーディオ信号符号化/復号化装置
に使用されている補正係数計算部の詳細な構成を示す図
である。
【図3】図1に示すオーディオ信号符号化/復号化装置
に使用されている周波数特性補正部の詳細な構成を示す
図である。
【図4】従来のオーディオ信号符号化/復号化装置の構
成を示す図である。
【符号の説明】
1 時間−周波数変換部 3 平坦化部 5 ベクトル量子化部 7,25 ベクトル再生部 9,27 逆平坦化部 11 補正係数計算部 13 多重化部 21 逆多重化部 23 補正係数再生部 29 周波数特性補正部 31 周波数−時間変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30 G10L 11/00 G10L 19/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離散サンプル列として入力されるオーデ
    ィオ信号を符号化し、ディジタル符号を出力するオーデ
    ィオ信号符号化方法であって、 前記入力オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波
    数変換して、周波数領域の入力係数を取得する時間−周
    波数変換段階と、 この周波数領域の入力係数を符号化するとともに、この
    符号化情報を符号化器出力として出力する符号化段階
    と、 この符号化された周波数領域の入力係数を復号化して、
    再生係数を取得する復号化段階と、 この取得した再生係数の周波数特性を入力係数の周波数
    特性に近づけるための補正係数を計算するとともに、該
    補正係数を符号化して符号化器出力として出力する補正
    係数計算段階とを有することを特徴とするオーディオ信
    号符号化方法。
  2. 【請求項2】 前記補正係数計算段階は、前記入力係数
    および再生係数を複数の小帯域に分割し、各小帯域毎に
    補正係数を決定する補正係数決定段階を有することを特
    徴とする請求項1記載のオーディオ信号符号化方法。
  3. 【請求項3】 前記補正係数決定段階は、前記複数の小
    帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わせる
    と、補正後の再生係数のパワーが入力係数のパワーに最
    も近くなるように補正係数を決定するパワー最近接型補
    正係数決定段階を有することを特徴とする請求項2記載
    のオーディオ信号符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記補正係数決定段階は、前記複数の小
    帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わせる
    と、補正後の再生係数と入力係数との誤差が最小となる
    ように補正係数を決定する誤差最小型補正係数決定段階
    を有することを特徴とする請求項2記載のオーディオ信
    号符号化方法。
  5. 【請求項5】 前記補正係数決定段階は、前記複数の小
    帯域中のすべての再生係数に補正係数を掛け合わせる
    と、補正後の再生係数のパワーが入力係数のパワーに最
    も近くなるように補正係数を決定するパワー最近接型補
    正係数決定段階、前記複数の小帯域中のすべての再生係
    数に補正係数を掛け合わせると、補正後の再生係数と入
    力係数との誤差が最小となるように補正係数を決定する
    誤差最小型補正係数決定段階、および前記パワー最近接
    型補正係数決定段階と前記誤差最小型補正係数決定段階
    の両段階のうちのいずれの段階で補正係数を決定するか
    を小帯域によって選択する選択段階を有することを特徴
    とする請求項2記載のオーディオ信号符号化方法。
  6. 【請求項6】 前記選択段階は、前記小帯域中の入力係
    数の平坦度を計算し、この平坦度が低い場合には、前記
    補正係数決定段階として前記誤差最小型補正係数決定段
    階を選択し、平坦度が高い場合には、前記補正係数決定
    段階として前記選択段階で選択される補正係数決定段階
    を選択する段階を有することを特徴とする請求項5記載
    のオーディオ信号符号化方法。
  7. 【請求項7】 前記符号化段階は、前記入力係数を平坦
    化し、平坦化入力係数を符号化器出力として出力する平
    坦化段階、および該平坦化段階で平坦化された入力係数
    をベクトル量子化することにより符号化し、ベクトル量
    子化情報を取得するベクトル量子化段階を有することを
    特徴とする請求項1記載のオーディオ信号符号化方法。
  8. 【請求項8】 前記復号化段階は、前記ベクトル量子化
    情報を再生し、再生平坦化係数を取得するベクトル再生
    段階、および前記再生平坦化係数に対して前記平坦化と
    逆の操作である逆平坦化を行って、再生係数を取得する
    逆平坦化段階を有することを特徴とする請求項7記載の
    オーディオ信号符号化方法。
  9. 【請求項9】 ディジタル符号を入力し、離散サンプル
    列のオーディオ信号を出力するオーディオ信号復号化方
    法であって、 前記入力ディジタル符号を復号し、周波数領域の再生係
    数を取得する再生係数取得段階と、 前記入力ディジタル符号を復号し、補正係数を取得する
    補正係数取得段階と、 前記補正係数取得段階で取得した補正係数を用いて、前
    記再生係数取得段階で取得した再生係数の周波数特性を
    補正する周波数特性補正段階と、 該周波数特性補正段階で補正された再生係数を時間−周
    波数変換し、オーディオ信号として出力する周波数−時
    間変換段階とを有することを特徴とするオーディオ信号
    復号化方法。
  10. 【請求項10】 前記補正係数取得段階は、予め決めら
    れた周波数領域での小帯域毎に1個ずつの補正係数を再
    生する補正係数再生段階を有することを特徴とする請求
    項9記載のオーディオ信号復号化方法。
  11. 【請求項11】 前記周波数特性補正段階は、予め決め
    られた周波数領域での小帯域に含まれるすべての再生係
    数に対して前記補正係数再生段階で再生された対応する
    補正係数を掛け合わせることにより周波数特性を補正す
    る段階を有することを特徴とする請求項10記載のオー
    ディオ信号復号化方法。
  12. 【請求項12】 前記再生係数取得段階は、ベクトル量
    子化された入力ディジタル符号を再生し、再生平坦化係
    数を取得した後、入力ディジタル符号を再生して逆平坦
    化情報を取得し、この逆平坦化情報を用いて、前記再生
    平坦化係数を逆平坦化して再生係数を取得する段階を有
    することを特徴とする請求項9記載のオーディオ信号復
    号化方法。
  13. 【請求項13】 離散サンプル列として入力されるオー
    ディオ信号を符号化し、ディジタル符号を出力するオー
    ディオ信号符号化プログラムを記録した記録媒体であっ
    て、 前記入力オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波
    数変換して、周波数領域の入力係数を取得する時間−周
    波数変換段階と、 この周波数領域の入力係数を符号化するとともに、この
    符号化情報を符号化器出力として出力する符号化段階
    と、 この符号化された周波数領域の入力係数を復号化して、
    再生係数を取得する復号化段階と、 この取得した再生係数の周波数特性を入力係数の周波数
    特性に近づけるための補正係数を計算するとともに、該
    補正係数を符号化して符号化器出力として出力する補正
    係数計算段階とを有することを特徴とするオーディオ信
    号符号化プログラムを記録した記録媒体。
  14. 【請求項14】 ディジタル符号を入力し、離散サンプ
    ル列のオーディオ信号を出力するオーディオ信号復号化
    プログラムを記録した記録媒体であって、前記入力ディ
    ジタル符号を復号し、周波数領域の再生係数を取得する
    再生係数取得段階と、 前記入力ディジタル符号を復号し、補正係数を取得する
    補正係数取得段階と、 前記補正係数取得段階で取得した補正係数を用いて、前
    記再生係数取得段階で取得した再生係数の周波数特性を
    補正する周波数特性補正段階と、 該周波数特性補正段階で補正された再生係数を時間−周
    波数変換し、オーディオ信号として出力する周波数−時
    間変換段階とを有することを特徴とするオーディオ信号
    復号化プログラムを記録した記録媒体。
  15. 【請求項15】 離散サンプル列として入力されるオー
    ディオ信号を符号化し、ディジタル符号を出力する符号
    化部、および該符号化部から出力されるディジタル符号
    を入力して復号し、離散サンプル列のオーディオ信号を
    出力する復号化部を有するオーディオ信号符号化/復号
    化装置であって、 前記符号化部は、 前記入力オーディオ信号を一定数の入力毎に時間−周波
    数変換して、周波数領域の入力係数を出力する時間−周
    波数変換手段と、 この時間−周波数変換手段から出力される周波数領域の
    入力係数を平坦化し、平坦化入力係数を出力する平坦化
    手段と、 この平坦化手段から出力される平坦化入力係数をベクト
    ル量子化して符号化し、ベクトル量子化情報を出力する
    ベクトル量子化手段と、 このベクトル量子化手段から出力されるベクトル量子化
    情報を再生し、再生平坦化係数を出力するベクトル再生
    手段と、 このベクトル再生手段から出力される再生平坦化係数に
    対して前記平坦化手段で行った平坦化と逆の操作である
    逆平坦化を行って、再生係数を出力する逆平坦化手段
    と、 この逆平坦化手段から出力される再生係数および前記時
    間−周波数変換手段から出力される入力係数を比較し、
    再生係数の周波数特性を入力係数の周波数特性に近づけ
    るための補正係数を計算する補正係数計算手段と、 前記平坦化手段から出力される平坦化入力係数、前記ベ
    クトル量子化手段から出力されるベクトル量子化情報、
    および前記補正係数計算手段から出力される補正係数を
    多重化して出力する多重化手段とを有し、 前記復号化部は、 前記符号化部の多重化手段から入力される多重化情報を
    受信し、前記多重化と逆の手順により前記平坦化入力係
    数、ベクトル量子化情報、および補正係数にそれぞれ対
    応する符号に分解して出力する逆多重化手段と、 該逆多重化手段から出力される前記補正係数に対応する
    符号を再生して、補正係数を出力する補正係数再生手段
    と、 前記逆多重化手段から出力される前記ベクトル量子化情
    報に対応する符号を再生して、再生平坦化係数を出力す
    るベクトル再生手段と、 前記逆多重化手段から出力される前記平坦化入力係数に
    対応する符号を再生して、逆平坦化情報を取得するとと
    もに、前記ベクトル再生手段からの再生平坦化係数を逆
    平坦化して、再生係数を出力する逆平坦化手段と、 前記補正係数再生手段から出力される補正係数を用い
    て、前記逆平坦化手段から出力される再生係数の周波数
    特性を補正する周波数特性補正手段と、 該周波数特性補正手段で補正された再生係数を周波数−
    時間変換し、離散サンプル列のオーディオ信号を出力す
    る周波数−時間変換手段とを有することを特徴とするオ
    ーディオ信号符号化/復号化装置。
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