JP3352247B2 - 光通信網監視方法及び監視システム - Google Patents

光通信網監視方法及び監視システム

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JP3352247B2
JP3352247B2 JP24623194A JP24623194A JP3352247B2 JP 3352247 B2 JP3352247 B2 JP 3352247B2 JP 24623194 A JP24623194 A JP 24623194A JP 24623194 A JP24623194 A JP 24623194A JP 3352247 B2 JP3352247 B2 JP 3352247B2
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reflection
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政一 茂原
享 井上
克也 山下
文男 大槻
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信網における光フ
ァイバ線路の状態を監視する監視方法、及び監視システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、加入者光通信網やCATV網など
で知られるように、送信局から延びる基幹の光ファイバ
線路に受動分岐素子(例えば、スターカプラ)を接続
し、この受動分岐素子を介して更に複数の光ファイバ線
路(即ち、支線ファイバ線路)を通じて複数の加入者と
接続する樹枝状のネットワーク構成が検討されるように
なり、このような面的に広がりを持った樹枝状光通信網
によって多数の加入者に対して経済性に優れた光通信サ
ービスを提供しつつある。
【0003】ここで、このような樹枝状のネットワーク
構成の光通信網にあっては、受動分岐素子の分岐下流側
(加入者側)に接続されている支線ファイバ線路の数が
膨大になるので、これらの支線ファイバ線路の異常の有
無を効率的に探索する必要がある。特に、今後とも益々
複雑化する光通信網にあっては、高い伝送品質の確保や
高い伝送効率の維持のために、送信局において集中的に
監視することが望まれる。
【0004】従来、このような技術的課題に対して、特
開平4−340435号に示された故障位置探索方法が
知られている。これは、予め光通信網の計算モデルに対
して探索用の光パルスデータを適用したときに得られる
反射波形(計算による波形)をシュミレーションしてお
き、実際に光通信網の光ファイバ線路に探索用の光パル
スを送信したときに測定した反射波形と上記シュミレー
ションによる波形とを比較することによって、上記計算
モデルから異常の有無を推定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の故障位置探索方法にあっては、現実の光通信網に即
した計算モデルを作成して上記の如きシュミレーション
を行うには、高速且つ大型のコンピュータ等を導入する
必要があり、益々複雑化する光通信網に対応することが
極めて困難である。更に、計算モデルに基づいて異常箇
所を解析推定するので、解析誤差による信頼性の低下な
どの問題がある。
【0006】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みて成されたものであり、通常時での光通信効率の低下
を招来することなく光通信網の異常の有無を迅速且つ集
中監視することができると共に、複雑な光通信網に対し
ても高精度且つ高効率の監視を実現する、光通信網の監
視方法及び監視システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、まず、受動分岐素子に複数の支線フ
ァイバ線路が樹枝状接続されて成る光通信網が、上流側
の幹線光ファイバ線路に対して、1段又は2段以上従属
接続されて成る樹枝状光通信網を監視する、光通信網監
視方法及び監視システムを対象とするものである。
【0008】そして、第1の実施態様としては、前記夫
々の支線ファイバ線路の一側に、夫々の支線ファイバ線
路に対応付けて決められた固有波長の光を反射する反射
波長が設定されている反射部を設け、前記反射部に設定
されているいずれかの反射波長と等しい波長の検査光、
又は前記反射部に設定されている全ての反射波長を包含
する広域波長の検査光を、投光部から前記幹線光ファイ
バ線路へ入射させ、前記反射部で反射されて前記幹線光
ファイバ線路に戻ってくる反射光の波長毎の光強度又は
受光量を計測し、前記検査光の波長と前記反射部に設定
されている反射波長とに一致する波長の内、前記光強度
又は受光量の計測値が所定の基準値を満足しない波長成
分の有無を分析して、前記基準値を満足しない波長成分
と等しい反射波長の反射部が設けられている支線ファイ
バ線路に異常が発生したと判定することとした。
【0009】又、第2の実施態様として、受動分岐素子
に複数の支線ファイバ線路が樹枝状接続されて成る光通
信網が、上流側の幹線光ファイバ線路に対して、1段又
は2段以上従属接続されて成る樹枝状光通信網を監視す
る光通信網監視方法及び監視システムを対象として、前
記夫々の支線ファイバ線路の一側であって前記受動分岐
素子から夫々異なる離隔距離の一側に、特定波長の光を
反射する反射波長が設定されている反射部を設け、前記
反射部に設定されている反射波長と等しい波長のパルス
状の検査光、又は前記反射部に設定されている反射波長
を包含する広域波長のパルス状の検査光を、投光部から
前記幹線光ファイバ線路へ入射させ、前記反射部で反射
されて前記幹線光ファイバ線路に戻ってくるパルス光列
状の反射光を計測し、前記検査光の前記入射時点から前
記各パルス光の計測時点までについて予め決められた各
伝搬遅延時間において計測されないパルス光が存在する
と、前記計測されないパルス光に対応する反射部の設け
られている支線ファイバ線路に異常が発生していると判
定することとした。
【0010】又、第3の実施態様として、受動分岐素子
に複数の支線ファイバ線路が樹枝状接続されて成る光通
信網が、上流側の幹線光ファイバ線路に対して、1段又
は2段以上従属接続されて成る樹枝状光通信網を監視す
る光通信網監視方法及び監視システムを対象として、前
記夫々の支線ファイバ線路の一側であって前記受動分岐
素子から夫々異なる離隔距離の一側に、夫々の支線ファ
イバ線路に対応付けて決められた固有波長の光を反射す
る反射波長が設定されている反射部を設け、前記反射部
に設定されているいずれかの反射波長と等しい波長の検
査光、又は前記反射部に設定されている全ての反射波長
を包含する広域波長の検査光を、投光部から前記幹線光
ファイバ線路へ入射させ、前記反射部で反射されて前記
幹線光ファイバ線路に戻ってくるパルス光列状の反射光
を計測し、前記検査光の波長と前記反射部に設定されて
いる反射波長とに一致する波長の内、所定の光強度又は
受光量を満足しない前記反射光中のパルス光の波長を分
析すると共に、前記検査光の前記入射時点から前記各パ
ルス光の計測時点までについて予め決められた各伝搬遅
延時間において計測されないパルス光を検出し、前記所
定の光強度又は受光量を満足しない前記反射光中のパル
ス光の波長と等しい反射波長の反射部が設けられている
支線ファイバ線路、又は前記計測されないパルス光に対
応する反射部の設けられている支線ファイバ線路に、異
常が発生していると判定することとした。
【0011】又、第4の実施態様として、受動分岐素子
に複数の支線ファイバ線路が樹枝状接続されて成る光通
信網が、上流側の幹線光ファイバ線路に対して、1段又
は2段以上従属接続されて成る樹枝状光通信網を監視す
る光通信網監視方法及び監視システムを対象とし、受動
分岐素子に複数の支線ファイバ線路が樹枝状接続されて
成る光通信網が、上流側の幹線光ファイバ線路に対し
て、1段又は2段以上従属接続されて成る樹枝状光通信
網を監視する、光通信網監視方法において、前記夫々の
支線ファイバ線路の一側であって前記受動分岐素子から
夫々異なる離隔距離の一側に、夫々の支線ファイバ線路
に対応付けて決められた固有波長の光を反射する反射波
長が設定されている反射部を設け、前記反射部に設定さ
れているいずれかの反射波長と等しい波長の検査光、又
は前記反射部に設定されている全ての反射波長を包含す
る広域波長の検査光を、投光部から前記幹線光ファイバ
線路へ入射させ、前記反射部で反射されて前記幹線光フ
ァイバ線路に戻ってくるパルス光列状の反射光を計測
し、前記各パルス光の計測結果を、前記検査光の前記入
射時点から前記各パルス光の計測時点までについて予め
決められた各伝搬遅延時間又は前記各離隔距離と、前記
各パルス光の波長とを特徴パラメータとするマトリクス
配列のデータ群に配列処理し、前記マトリクス配列のデ
ータ群と予め決められたマトリクス配列のデータ群を対
比することにより相互に一致しないデータを検出し、相
互に一致しないデータに対応する支線ファイバ線路に、
異常が発生していると判定することとした。
【0012】
【作用】本発明による上記第1の実施態様によれば、上
流側の幹線光ファイバ線路に上記所定の検査光を入射す
ると、通常の光通信と同様に、受動分岐素子を介して下
流側の支線ファイバ線路へ伝送される。かかる検査光
は、支線ファイバ線路に設けられている反射部で反射さ
れ、反射光となって光経路を通じて逆に戻ってくる。そ
して、この反射光は、各反射部に設定されている反射波
長によって波長分割された波長光の集合となる。更に、
各反射部と支線ファイバ線路とは、固有の波長選択性に
基いて一対一に対応付けられているので、反射光につい
て、各波長毎の光強度や所定時間に受光して得られる受
光量を測定して、正常時に予め測定しておいた条件と対
比することによって、異常のある支線ファイバ線路を直
接的に判定することができる。即ち、全ての支線ファイ
バ線路が正常であれば、全ての支線ファイバ線路の本数
に対応した全波長光(反射光)を測定することとなるの
で、異常無しと判定することができ、ある支線ファイバ
線路に断線等の異常が存在していれば、その支線ファイ
バ線路に対応する波長成分が反射光から欠落することと
なるので、その欠落した波長成分から、異常のある支線
ファイバ線路を直接的に判定することができる。又、複
数本の支線ファイバ線路に同時に異常が存在している
と、これらの支線ファイバ線路に対応する複数の波長成
分が欠落するので、複数の支線ファイバ線路の異常を直
接的に判定することができる。
【0013】本発明による上記第2の実施態様によれ
ば、上流側の光ファイバ線路に上記パルス状の検査光を
入射すると、通常の光通信と同様に、受動分岐素子を介
して下流側の支線ファイバ線路へ伝送される。一方、夫
々の支線ファイバ線路に設けられている反射部は、共通
に分岐接続されている受動分岐素子から相互に異なった
固有の離隔距離に配置されているので、各支線ファイバ
線路は、当該受動分岐素子からの固有の離隔距離に基い
て特定化されている。したがって、夫々の検査光が夫々
の反射部で反射されて逆に戻ってくるときの伝播遅延時
間が支線ファイバ線路毎に異なる。よって、全ての支線
ファイバ線路が正常であれば、伝播遅延時間毎に反射光
を測定することとなるので、その光強度若しくは受光量
に基いて正常と判定することができ、一方、断線等に起
因する異常支線ファイバ線路が存在していれば、その異
常支線ファイバ線路固有の反射光成分が戻らなくなるの
で、反射光の光強度若しくは受光量に基いて、異常支線
ファイバ線路を直接的に判定することができる。
【0014】本発明による上記第3の実施態様によれ
ば、上記第1,第2の実施態様で説明した両方の機能が
発揮される。即ち、支線ファイバ線路は、反射部の反射
波長と離隔距離に対応する伝播遅延時間の相違によって
特定化されるので、上記所定の検査光に対する反射光
を、各反射部の反射波長と伝播遅延時間毎に測定するこ
とによって、全ての支線ファイバ線路の異常の有無及び
異常箇所の特定化が可能となる。
【0015】本発明による上記第4の実施態様によれ
ば、上記所定の検査光に対する反射光を、各反射部の反
射波長と伝播遅延時間毎に計測し、これらの計測結果を
特徴パラメータとするマトリクス配列のデータ群に配列
処理するので、コンピュータ処理等に好適となる。
【0016】
【実施例】
<実施例1>本発明による第1の実施例を図面と共に説
明する。まず、この実施例の監視システムが適用される
光通信網の基本構成を図1と共に説明する。CATVシ
ステムや加入者通信網などの局舎1に設置されている伝
送装置2から延設された1又は2以上の幹線光ファイバ
線路(同図中では、代表して3本の幹線光ファイバ線路
a ,3b ,3c を示す)が、光ファイバケーブル4と
して束ねられて下流の加入者側へ敷設され、更に、幹線
光ファイバ線路3a ,3b ,3c の一端に連結された受
動分岐素子5a ,5b ,5c を介して複数の支線ファイ
バ線路が樹枝状に接続され、夫々の支線ファイバ線路の
終端に加入者端末器が接続されている。
【0017】次に、監視システムの構成を説明する。
尚、受動分岐素子5a ,5b ,5c に分岐接続されてい
る夫々の支線ファイバ線路群は、いずれも同じ原理に基
いて監視されるので、図中の端末器CM1 〜CMN が接
続されている支線ファイバ線路W1 〜WN の異常監視に
ついて代表して説明するものとする。更に、第2の実施
例以降の説明においても、受動分岐素子5bに従属的に
樹枝状接続された支線ファイバ線路網について説明する
こととする。
【0018】図1において、この監視システムは、局舎
1内に設置される監視装置6と幹線結合器7及び、監視
対象である各支線ファイバ線路W1 〜WN の途中に予め
付設される反射部R1 〜RN によって構成されている。
【0019】監視装置6は、異常検査用の検査光(プロ
ーブ光とも言う)hνを出射する投光部8と、反射部R
1 〜RN によって反射されてくる反射光(詳細は後述す
る)Rνを受光して信号処理可能なデータに変換して出
力する受光部8と、これら投光部8及び受光部9を制御
すると共に上記受光部9から出力されるデータに基いて
異常監視をする制御部10と、双方向光カプラ11を備
えている。
【0020】幹線結合器7は、光分岐器12と、幹線光
ファイバ線路3a ,3b ,3c の一側端に設けられた双
方向光カプラ13a ,13b ,13c とを有し、光分岐
器12は、双方向光カプラ13a ,13b ,13c のい
ずれか1つと監視装置6内の双方向光カプラ11とを光
学的に切換え接続する。即ち、受動分岐素子5b に接続
された支線ファイバ線路W1 〜WN の異常を監視すると
きは、光分岐器12が双方向光カプラ11と双方向光カ
プラ13b とを光学的に接続することによって、投光部
8からの検査光hνを幹線光ファイバ線路3b ないし受
動分岐素子5bを介して支線ファイバ線路W1 〜WN
伝送させ、更に、この検査光hνが反射部R1 〜RN
反射されて支線ファイバ線路W1 〜WN を逆に戻ってく
る上記反射光Rνを双方向光カプラ11へ伝送する。
【0021】双方向光カプラ11は、上述のように、投
光部8から出射された検査光hνを光分岐器12へ伝送
すると共に、光分岐器12からの反射光Rνを受光部9
へ伝送する双方向性を有している。
【0022】反射部R1 〜RN は、図2(a)に各支線
ファイバ線路について一括して示すように、受動分岐素
子5b を介して支線ファイバ線路W1 〜WN に伝送され
てくる検査光hνのうち予め設定されている特定波長の
光のみを選択反射するが、伝送装置2が伝送する通信信
号光についてはそのまま端末器CM1 〜CMN へ通過さ
せる波長選択性を有する光反射フィルタであり、予め反
射部R1 〜RN 毎に相互に異なった反射波長λ1 〜λN
に設定されている。即ち、反射部R1 の反射波長は
λ1 、反射部R2 の反射波長はλ2 、以下同様に、反射
部RN の反射波長はλN に設定され、且つこれらの反射
波長λ1 〜λN は相互に排他独立の関係に設定されてい
る。
【0023】又、これらの反射部R1 〜RN には、周知
の反射波長選択性を有する光学フィルタを適用してもよ
いが、この実施例の反射部R1 〜RN は、図3(a)に
示すように、各支線ファイバ線路W1 〜WN のコア内
に、コアと異なる屈折率の複数の媒体Fを縞状に一体形
成することによって波長選択性を発揮させる構造となっ
ている。そして図3(b)(c)の要部断面図に示すよ
うに、所定の間隔dで設けられた複数個の媒体Fの数を
反射部R1 〜RN 毎に異ならせることによって、次の関
係式(1) から、相互に異なった反射波長λが設定されて
いる。 λ=2nd … (1) (但し、nは反射部の平均屈折率、dは媒体Fの間隔) 尚、かかる反射部の詳細な構造は、特開平5−3071
19号公報に開示されている。又、他の構成の反射部R
1 〜RN として、夫々に複数個ずつの反射波長を設定し
ておくことにより、各支線ファイバ線路W1 〜WN を夫
々固有の複数の反射波長で識別化しつつ異常監視を行う
ようにしてもよい。即ち、図3(a)〜(c)にて示し
た反射部R1 〜RN は、夫々固有の単一反射波長λ1
λN に設定されているが、これに対し、例えば図3
(d)に示すように、反射部R1 の反射波長帯域をWR
1 に決めて、この反射波長帯域WR1 に含まれる複数
(例えばm個)の反射波長λ11,λ12〜λ1mを設定する
複数個の光反射フィルタr11,r12〜r1mをコア中に直
列に設け、他の反射部R2 〜RN についても同様に、夫
々排他独立の関係に割り当てられた所定波長帯域WR2
〜WRN 毎に複数個ずつの光反射フィルタを各支線ファ
イバ線路W2 〜WN に形成する。このように、帯域分割
して各反射部R1 〜RN に複数の反射波長を設定する
と、各波長をデジタルのビットデータに対応付けること
によって、各支線ファイバ線路W1 〜WN をmビットの
コードデータ等として識別化することができ、制御部1
0に内蔵されているマイクロコンピュータシステム等に
よって異常監視処理するのに、処理能力の効率化を図る
ことができる。
【0024】更に又、他の構成の反射部R1 〜RN とし
て、図2(b)に示すように、支線ファイバ線路W1
N の夫々に双方向性を有する受動分岐素子を設け、こ
れらの受動分岐素子を介して各反射部R1 〜RN を設け
るようにしてもよい。この図2(b)の構成によれば、
伝送装置2から伝送されてくる通信信号光を支線ファイ
バ線路W1 〜WN を介して端末器CM1 〜CMN へ伝送
するための本来の光伝送経路内に、反射部R1 〜RN
直接介在させないので、通信信号光に対する反射部R1
〜RN の影響を防止することができるという効果が得ら
れる。更に、図3(a)〜(c)に示した光反射フィル
タに限らず、例えば周知の反射波長フィルタ等の様々な
種類の反射波長フィルタを反射部R1 〜RN に使用する
ことができることから、設計の自由度が向上する等の効
果が得られる。
【0025】更に又、図2(c)に示すように、支線フ
ァイバ線路W1 〜WN の夫々に、双方向性を有する複数
個の受動分岐素子(例えば、図中では2個)設け、これ
らの受動分岐素子に複数個の反射部を接続するようにし
てもよい。そして、これら複数個の反射部の各反射波長
を、各支線ファイバ線路W1 〜WN 毎に固有の波長帯域
WR1 〜WRN 内に帯域分割して予め決定しておく。こ
のような構成によると、通信信号光に対する反射部R1
〜RN の影響を防止することができると共に、図3
(d)において上述した効果即ち、各反射部R1 〜RN
に設定された各波長をデジタルのビットデータに対応付
けることによって、各支線ファイバ線路W1〜WN をコ
ードデータ等で識別化することができる。更に、様々な
種類の反射部R1 〜RN を使用することができることか
ら設計の自由度が向上する等の効果が得られる。
【0026】但し、図2(a)〜(c)及び図3(d)
に示すいずれの場合であっても、これらの反射部R1
N は、通信信号光のみを端末器CM1 〜CMN へ通過
させるために通常設けられている透過波長選択性を有す
る帯域制限フィルタの上流側に可能なかぎり近接して設
けられる。即ち、監視対象である夫々の支線ファイバ線
路W1 〜WN の監視範囲を可能なかぎり広くするように
設けられる。
【0027】次に、図4及び図5に基いて、監視装置6
を詳述する。
【0028】まず、投光部8は、図4に示すように、光
源8a と波長可変フィルタ8b を有し、光源8a は図5
(a)に示すように全ての反射部R1 〜RN に設定され
ている反射波長λ1 〜λN を包含する光(例えば、白色
光)を連続出射し、波長可変フィルタ8b は光源8a
らの出射光が入射され、透過選択波長を、例えば短波長
λL から長波長λH (λL ≦λ1 〜λN ≦λH の関係に
ある)へ向けて連続的に掃引変化させることにより、連
続的に波長の変化する検査光hνを双方向光カプラ11
へ伝送する。又、制御部10内の駆動回路10a によっ
て光源8a の発光強度が一定に保たれると共に、波長設
定回路10b によって波長可変フィルタ8b の透過選択
波長が制御される。
【0029】これにより、検査光hνは、図5(b)の
関係に示すように、時間の経過に伴って反射部R1 〜R
N に対応する波長の光となり、双方向光カプラ11と光
分岐器12及び双方向光カプラ13b を介して支線ファ
イバ線路W1 〜WN へ伝送され、反射部R1 〜RN が夫
々固有の波長の検査光hνを反射することとなる。そし
て、これらの反射された光は反射光Rνとなって幹線光
ファイバ線路3b を逆行し、再び双方向光カプラ13b
と光分岐器12及び双方向光カプラ11b を介して受光
部9へ入射される。
【0030】受光部9は、図4に示すように、反射光R
νを光電変換する光電変換素子9aと、光電変換素子9
a から出力される光電変換信号をデジタルデータにA/
D変換して制御部10へ供給するA/D変換器9b とを
備えている。
【0031】したがって、図2(a)又は図2(b)で
示した夫々固有の単一波長λ1 〜λN に設定されている
反射部R1 〜RN が使用される場合であって、全ての支
線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無ければ、図5
(c)に示すように、反射光Rνは、全ての反射部R1
〜RN に対応する波長λ1 〜λN の時間分割された反射
光成分を有することとなり、A/D変換器9a からは、
波長λ1 〜λN 毎の光強度(又は受光量)を表すデジタ
ルデータが出力されることとなる。
【0032】一方、夫々固有の単一波長λ1 〜λN に設
定されている反射部R1 〜RN が使用される場合であっ
て、いずれかの支線ファイバ線路、例えば支線ファイバ
線路W2 の途中に断線などの異常が発生した場合には、
図5(d)に示すように、反射部R2 に対応する波長λ
2 の反射光成分が反射光Rνから欠落するので、A/D
変換器9a から出力されるデジタルデータのうち、この
波長λ2 についての光強度(又は受光量)を表すデジタ
ルデータの値が正規の場合よりも小さくなる。尚、2以
上の支線ファイバ線路に異常が発生しても同様に、該当
する2以上の波長成分が反射光Rνから欠落し、A/D
変換器9a から出力されるデジタルデータのうち、この
欠落した波長成分のデジタルデータの値が正規の場合よ
りも小さくなる。
【0033】又、図2(c)又は図3(d)に示したよ
うに、支線ファイバ線路W1 〜WN毎に複数の反射波長
の反射部を設けた場合であって、全ての支線ファイバ線
路W1 〜WN に異常が無ければ、図5(e)に示すよう
に、反射光Rνは、各反射部R1 〜RN に対応する複数
個ずつの波長λ11〜λ1m,λ21〜λ2m,……,λN1〜λ
Nmの反射光成分を有することとなり、A/D変換器9b
からは、これらの光強度(又は受光量)を表すデジタル
データが出力されることとなる。
【0034】一方、支線ファイバ線路W1 〜WN 毎に複
数の反射波長の反射部を設けた場合であって、いずれか
の支線ファイバ線路、例えば支線ファイバ線路W2 の途
中に断線などの異常が発生した場合には、図5(f)に
示すように、反射部R2 に設定されている一群の反射波
長λ21〜λ2mの反射光成分が反射光Rνから欠落し、A
/D変換器9b から出力されるデジタルデータのうち、
この一群の波長λ21〜λ2mの光強度(又は受光量)を表
すデジタルデータの値が正規の場合よりも小さくなる。
又、2以上の支線ファイバ線路に異常が発生しても同様
に、該当する2群以上の反射波長成分の光が反射光Rν
から欠落し、A/D変換器9b から出力されるデジタル
データのうち、この欠落した波長成分のデジタルデータ
の値が正規の場合よりも小さくなる。
【0035】このように、A/D変換器9b から出力さ
れる各波長毎のデジタルデータは、反射部R1 〜RN
夫々の反射波長で対応付けられているので、支線ファイ
バ線路の異常の有無の情報と、異常の発生した支線ファ
イバ線路を識別する情報とを有することとなる。
【0036】制御部10は、波長毎のデジタルデータと
予め決めておいた判断基準データとを対比することによ
って、異常の有無の判断と異常の発生した支線ファイバ
線路を判定する。例えば、予め決めておいた判断基準と
して所定の閾値を設定しておき、この閾値以下となるデ
ジタルデータに関する反射波長に基づいて、異常の発生
した支線ファイバ線路を識別・判定する。更に、異常の
発生した支線ファイバ線路に関する情報をディスプレイ
等に表示したり、警報装置を鳴動させるなどの警告を行
う。
【0037】このように、この実施例によれば、検査光
hνに対する反射光Rνの所定波長毎の光強度(又は受
光量)を検出するだけで、支線ファイバ線路の異常の有
無といずれの支線ファイバ線路に異常が発生したかを局
舎1側で集中監視することができるので、光通信網の保
守管理が容易となり、且つ異常の発生に対して迅速な処
置が可能となる。又、比較的簡素なシステム構成によっ
て高精度の監視を行うことができ、更に、複雑な光通信
網及び次第に拡張される光通信網に対しても容易に対応
し得る拡張性を有した監視システムを提供することがで
きる。
【0038】尚、この実施例では、光源8a から広波長
域の光を連続出射させておき、波長可変フィルタ8b
選択波長を連続的に変化させることによって検査光hν
を発生させる構成としたが、このように連続的に変化さ
せるのではなく、波長可変フィルタ8b を所定タイミン
グで駆動制御することによって、図5(g)又は(h)
に示すように、反射部R1 〜RN に設定されている反射
波長に対応する波長光成分を時分割で離散的に発生させ
て検査光hνを出射させるようにしてもよい。因みに、
図5(g)は、図2(a)又は図2(b)に示す夫々固
有の単一反射波長λ1 〜λN に設定された反射部R1
N を適用する場合の検査光hνを示し、かかる検査光
hνに対して図5(c)又は図5(d)に示すような反
射光Rνが検出されることとなる。一方、図5(h)
は、図2(c)又は図3(d)に示すように、夫々に複
数個ずつの反射波長が設定されている反射部R1 〜RN
を適用する場合の検査光hνを示し、かかる検査光hν
に対しては、図5(e)又は図5(f)に示すような反
射光Rνが検出されることとなる。よって、このように
時分割で各波長成分が発生する検査光hνによっても、
集中的且つ迅速な異常監視を行うことができる。
【0039】<実施例2>次に、第2の実施例を図6と
共に説明する。尚、図6は局舎内に設置される監視装置
の構成を示し、図4と同一又は相当する部分を同一符号
で示している。
【0040】まず、この実施例における監視システムの
概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファイバ線
路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1 〜RN
の構成は、図2及び図3に示したいずれのものであって
も良い。
【0041】この実施例を第1の実施例と対比しつつ説
明すると、図6において、受光部には、双方向光カプラ
11からの反射光Rνを受光してスペクトル解析を行う
スペクトラムアナライザ14が設けられ、制御部10が
このスペクトラムアナライザ14から出力されるスペク
トラム分布のデータを入力することによって、監視対象
である支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無及び異
常場所の判定処理を行う。
【0042】即ち、図5(a)(b)で示したように、
光源8a と波長可変フィルタ8b によって波長が連続的
に変化する検査光hνを、双方向光カプラ11と光分岐
器12及び双方向光カプラ13b を介して支線ファイバ
線路W1 〜WN へ伝送すると、各反射部R1 〜RN に設
定されている反射波長の光のみが反射され、反射光Rν
となって再び双方向光カプラ11を介してスペクトラム
アナライザ14へ入射する。スペクトラムアナライザ1
4は、反射光Rνの全波長成分を包含する広波長域につ
いてスペクトル分析するので、各反射部R1 〜RN に設
定されている夫々の反射波長のスペクトラム分布のデー
タを制御部10へ出力する。
【0043】そして、全ての支線ファイバ線路W1 〜W
N に異常がなければ、前記図5(c)又は図5(e)に
示すような全ての反射波長のスペクトラム分布のデータ
が発生し、一方、いずれかの支線ファイバ線路に異常が
発生した場合には、例えば図5(d)又は図5(f)に
示したように、その支線ファイバ線路に付設されている
反射部固有の反射波長のスペクトルデータの値が正規条
件よりも小さくなる。
【0044】したがって、この第2の実施例では、制御
部10中のマイクロコンピュータシステム等がスペクト
ラムアナライザ14からのスペクトラム分布のデータと
予め決められた基準データとを対比することによって、
支線ファイバ線路の異常の有無といずれの支線ファイバ
線路に異常が発生したかを集中監視し、異常の発生に対
して迅速な処置を可能にしている。又、比較的簡素なシ
ステム構成によって高精度の監視を行うことができ、更
に、複雑な光通信網及び次第に拡張される光通信網に対
しても容易に対応し得る拡張性を有している。
【0045】尚、この実施例において、検査光hνは、
使用される反射部R1 〜RN の種類に応じて、図5
(b)に示した連続出射、若しくは同図(g)又は
(h)に示した時分割による離散的な出射のいずれを適
用してもよい。因みに、上記の連続出射による検査光h
νに対して、図5(c)又は(d)若しくは同図(e)
又は(f)に示すような反射光Rνが検出され、上記の
離散的な出射による検査光hνに対して、図5(e)又
は(f)に示すような反射光Rνが検出されることとな
り、いずれの場合にも集中監視を行うことができる。
【0046】<実施例3>次に、第3の実施例を図7と
共に説明する。尚、図7は局舎内に設置される監視装置
の構成を示し、図4と同一又は相当する部分を同一符号
で示している。
【0047】まず、この実施例における監視システムの
概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファイバ線
路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1 〜RN
の構成は、図2及び図3に示したいずれのものであって
も良い。
【0048】この実施例の監視装置6の構成を図4に示
した監視装置と対比して説明すると、図7において、受
光部は、双方向光カプラ11からの反射光Rνを光電変
換する光電変換素子9a と、その光電変換素子9a から
出力される光電変換信号をデジタルデータに変換するA
/D変換器9b を備えている。投光部は、波長可変レー
ザ等の波長可変光源15を備え、制御部10の指令に応
じて波長設定回路16が波長可変光源15の出射波長を
制御することによって、反射部R1 〜RN に設定されて
いる反射波長に対応する波長成分を有する検査光hνを
双方向光カプラ11へ出射させるようになっている。
【0049】そして、図2(a)又は(b)に示すよう
な夫々に単一反射波長λ1 〜λN が設定されている反射
部R1 〜RN を使用する監視システムに対しては、検査
光hνの波長成分を、図5(a)及び(b)に示すよう
に連続的に変化させたり、若しくは図5(g)に示すよ
うに時分割で離散的に変化させるように、波長可変光源
15を駆動制御する。この結果、反射光Rνは、異常の
有無に応じて、図5(c)又は(d)に示すようなスペ
クトルとなり、かかる波長毎の光強度(又は受光量)の
デジタルデータがA/D変換器9b から出力される。
【0050】一方、図2(c)又は図3(d)に示すよ
うに、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反
射部R1 〜RN を適用する監視システムに対しては、検
査光hνの波長成分を、図5(b)に示すように連続的
に変化させたり、図5(h)に示すように時分割で離散
的に変化させるように、波長可変光源15を駆動制御す
る。この結果、反射光Rνは、異常の有無に応じて、図
5(e)又は(f)に示すようなスペクトルとなり、か
かる波長毎の光強度(又は受光量)のデジタルデータが
A/D変換器9b から出力される。
【0051】よって、このように時分割で各波長成分が
発生する検査光hνによっても、集中的且つ迅速な異常
監視を行うことができる。
【0052】<実施例4>次に、第4の実施例を図8と
共に説明する。尚、図8は局舎内に設置される監視装置
の構成を示し、図6及び図7と同一又は相当する部分を
同一符号で示している。
【0053】まず、この実施例における監視システムの
概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファイバ線
路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1 〜RN
の構成は、図2及び図3に示したいずれのものであって
も良い。
【0054】この実施例の監視装置6の構成を、図6及
び図7に示した監視装置と対比して説明すると、図8に
おいて、受光部には、双方向光カプラ11からの反射光
Rνを受光してスペクトラル分析を行うスペクトラムア
ナライザ14が設けられ、制御部10がこのスペクトラ
ムアナライザ14から出力されるスペクトラム分布のデ
ータを入力することによって、監視対象である支線ファ
イバ線路W1 〜WN の異常の有無及び異常のある支線フ
ァイバの判定処理を行う。
【0055】投光部には、波長可変レーザ等の波長可変
光源15を備え、制御部10の指令に応じて波長設定回
路16が波長可変光源15の出射波長を制御することに
よって、反射部R1 〜RN に設定されている反射波長に
対応する波長成分を有する検査光hνを双方向光カプラ
11へ出射させるようになっている。
【0056】そして、図2(a)又は(b)に示すよう
な夫々固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されている
反射部R1 〜RN を使用する監視システムに対しては、
検査光hνの波長成分を、図5(a)及び(b)に示す
ように連続的に変化させたり、若しくは図5(g)に示
すように時分割で離散的に変化させるように、波長可変
光源15を駆動制御する。この結果、反射光Rνは、異
常の有無に応じて、図5(c)又は(d)に示すような
スペクトルとなり、かかる波長毎のスペクトラム分布の
データがスペクトラムアナライザ14から出力される。
【0057】一方、図2(c)又は図3(d)に示すよ
うに、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反
射部R1 〜RN を適用する監視システムに対しては、検
査光hνの波長成分を、図5(b)に示すように連続的
に変化させたり、図5(h)に示すように時分割で離散
的に変化させるように、波長可変光源15を駆動制御す
る。この結果、反射光Rνは、異常の有無に応じて、図
5(e)又は(f)に示すようなスペクトルとなり、か
かる波長毎のスペクトラム分布のデータがスペクトラム
アナライザ14から出力される。
【0058】よって、このように時分割で各波長成分が
発生する検査光hνによっても、集中的且つ迅速な異常
監視を行うことができる。
【0059】<実施例5>次に、第5の実施例を図9と
共に説明する。尚、図9は局舎内に設置される監視装置
6の構成を示し、図4と同一又は相当する部分を同一符
号で示している。まず、この実施例における監視システ
ムの概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファイ
バ線路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1
N の構成は、図2及び図3に示したいずれのものであ
っても良い。
【0060】この実施例の監視装置6の構成を、図4に
示した監視装置と対比して説明すると、図9において、
受光部には、双方向光カプラ11からの反射光Rνが入
射され、透過選択波長を連続的又は離散的に変化させる
波長可変フィルタ17と、反射光Rνの内、波長可変フ
ィルタ17を透過した波長光を光電変換する光電変換素
子9a と、光電変換素子9a から出力される光電変換信
号(透過した波長光の受光量又は光強度を示す信号)を
デジタルデータに変換して制御部10へ供給するA/D
変換器9b とが設けられている。
【0061】投光部には、反射部R1 〜RN に設定され
ている反射波長を包含する広波長域の光(例えば、白色
光)を出射する発光ダイオード等の光源8a が設けら
れ、制御部10の指令によって駆動回路10a が光源8
a の出射光強度を一定に維持するように制御すると共
に、波長設定回路18によって波長可変フィルタ17の
透過選択波長が可変制御されるようになっている。
【0062】即ち、この実施例では、所定の光強度且つ
所定の広波長域の光を検査光hνとして適用し、この検
査光hνに対応して各反射部R1 〜RN から反射されて
くる反射光Rνを波長可変フィルタ17で波長選択する
構成となっている。
【0063】そして、図2(a)又は(b)に示すよう
な夫々に固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1 〜RN を使用する監視システムに対して
も、図2(c)又は図3(d)に示すように、夫々に複
数個ずつの反射波長が設定されている反射部R1 〜RN
を適用する監視システムに対しても、相互に同様の動作
により、異常監視が実現される。
【0064】まず、図2(a)又は(b)に示すよう
に、夫々固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1 〜RN を使用した監視システムにおいて
は、上記広波長域の検査光hνが、双方向光カプラ11
ないし光分岐器12と双方向光カプラ13b を介して各
支線ファイバ線路W1 〜WN へ伝送され、各支線ファイ
バ線路W1 〜WN に付設されている夫々の反射部R1
N の反射波長λ1 〜λNの光が反射光Rνとなって再
び双方向光カプラ11を介して波長可変フィルタ17に
入射する。ここで、この検査光hνは、前記第1〜第4
の実施例のように各波長成分が時分割で変化するのでは
なく、広波長域の波長成分が同時に且つ継続して各支線
ファイバ線路W1 〜WN へ伝送されるので、反射光Rν
も同様に波長λ1 〜λN の波長光成分が略同時にまとま
って且つ継続して波長可変フィルタ17に入射する。し
かし、波長可変フィルタ17が透過選択波長を掃引する
ようにして変化させるので、反射光Rνは波長λ1 〜λ
N の光に時分割されて光電変換素子9a へ入射する。全
ての支線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無い場合には
図5(c)に示すような波長λ1 〜λN 毎の光を時分割
で検出することとなり、一方、支線ファイバ線路W1
N のいずれかに異常が発生していた場合には図5
(d)に示すように該当する波長の光の欠落が検出され
る。そして、このような各波長λ1 〜λN 毎の光を光電
変換素子9a が光電変換し、更にA/D変換器9b がデ
ジタルデータに変換して制御部10へ出力するので、制
御部10が、予め設定されている基準データとA/D変
換器9b からのデジタルデータとを対比することによっ
て、支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、異常
の存在した支線ファイバ線路の識別・判定を行う。
【0065】又、図2(c)又は図3(d)に示すよう
に、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反射
部R1 〜RN を適用する監視システムにあっては、ま
ず、全ての支線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無い場
合には、反射光Rνは、図5(e)に示すように各反射
部R1 〜RN に対応した複数群の波長の光となり、一
方、支線ファイバ線路W1 〜WN のいずれかに異常が発
生していた場合には図5(f)に示すようにその支線フ
ァイバ線路に該当する一群の波長の光が欠落することと
なる。そして、このような各波長の光を光電変換素子9
a が光電変換し、更にA/D変換器9b がデジタルデー
タに変換して制御部10へ出力するので、制御部10
が、予め設定されている基準データとA/D変換器9b
からのデジタルデータとを対比することによって、支線
ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、異常の存在し
た支線ファイバ線路の識別・判定を行う。
【0066】このように、この実施例によれば、監視対
象である支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、
異常の発生した支線ファイバ線路の識別が可能となり、
更に、局舎側において集中的且つ迅速な異常監視を行う
ことができる。
【0067】尚、この実施例における以上の説明では、
波長可変フィルタ17が透過選択波長を連続的に掃引す
る場合を述べたが、各反射部R1 〜RN の反射波長に対
応する透過選択波長を、時分割で離散的に切換えるよう
にしてもよい。このように離散的に透過選択波長を切換
えても、使用される反射部R1 〜RN の種類に応じて、
図5(c)又は(d)、若しくは同図5(e)又は
(f)に示す各波長毎の光に分割することができ、制御
部10がA/D変換器9b から供給されるデジタルデー
タに基づいて、支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有
無と、異常の発生した支線ファイバ線路の識別・判定を
行うことができる。
【0068】又、光源8a を断続的に点滅させ、その点
灯期間のタイミングに同期して、波長可変フィルタ17
の透過選択波長を各反射部R1 〜RN の反射波長に対応
して順番に切換えて変化させてもよい。このようにする
と、光源8a が点灯している各期間に出射される検査光
hνに対して戻ってくる反射光Rνから、各反射部R1
〜RN に設定されている反射波長の光を、光電変換素子
b によって順番に検出することができる。即ち、この
場合にも、図5(c)又は(d)若しくは同図(e)又
は(f)に示すのと同様に、各反射部R1 〜RN の反射
波長毎の光を検出することができるので、制御部10が
A/D変換器9b から供給されるデジタルデータに基づ
いて、支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、異
常の発生した支線ファイバ線路の識別を行うことができ
る。
【0069】<実施例6>次に、第6の実施例を図10
と共に説明する。尚、図10は局舎内に設置される監視
装置の構成を示し、図9と同一又は相当する部分を同一
符号で示している。又、この実施例における監視システ
ムの概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファイ
バ線路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1
N の構成は、図2及び図3に示したいずれのものであ
っても良い。
【0070】図10において、受光部には、双方向光カ
プラ11からの反射光Rνを受光してスペクトラム分析
を行うスペクトラムアナライザ19が設けられ、制御部
10がこのスペクトラムアナライザ19から出力される
波長毎のスペクトラム分布のデータを入力することによ
って、監視対象である支線ファイバ線路W1 〜WN の異
常の有無及び異常の発生した支線ファイバ線路の判定処
理を行う。
【0071】投光部には、反射部R1 〜RN に設定され
ている反射波長を包含する広波長域の光(例えば、白色
光)を出射する発光ダイオード等の光源8a が設けら
れ、制御部10の指令によって駆動回路10a が光源8
a の出射強度を一定に保持するように制御する。したが
って、この実施例では、所定の光強度且つ所定の広波長
域の光を検査光hνとして適用し、この検査光hνに対
応して各反射部R1〜RNから反射されてくる反射光R
νをスペクトラムアナライザ19がスペクトラム分析す
る。
【0072】そして、図2(a)又は(b)に示すよう
な夫々に固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1 〜RN を使用する監視システムに対して
も、図2(c)又は図3(d)に示すように、夫々に複
数個ずつの反射波長が設定されている反射部R1 〜RN
を適用する監視システムに対しても、相互に同様の動作
により異常監視が実現される。
【0073】まず、図2(a)又は(b)に示すよう
に、夫々固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1 〜RN を使用した監視システムに対して
は、上記広波長域の検査光hνが、双方向光カプラ11
ないし光分岐器12と双方向光カプラ13b を介して各
支線ファイバ線路W1 〜WN へ伝送され、各支線ファイ
バ線路W1 〜WN に付設されている夫々の反射部R1
N の反射波長λ1 〜λNの光が反射光Rνとなって再
び双方向光カプラ11を介してスペクトラムアナライザ
19に入射する。
【0074】ここで、この検査光hνは、広波長域の波
長成分が同時に且つ継続して各支線ファイバ線路W1
N へ伝送されるので、反射光Rνも同様に波長λ1
λNの波長光成分が略同時にまとまって且つ継続してス
ペクトラムアナライザ19に入射する。しかし、スペク
トラムアナライザ19は、波長λ1 〜λN を含む広い波
長範囲についてスペクトラム分析するので、全ての反射
波長λ1 〜λN についてのスペクトラム分布のデータを
出力する。
【0075】そして、全ての支線ファイバ線路W1 〜W
N に異常が無い場合には図5(c)に示すような波長λ
1 〜λN 毎の光成分を検出することができ、一方、支線
ファイバ線路W1 〜WN のいずれかに異常が発生してい
た場合には図5(d)に示すように該当する波長の光成
分の欠落を検出することができる。制御部10は、予め
設定されている基準データとスペクトラムアナライザ1
9から出力される上記各波長毎のスペクトラム分布のデ
ータとを対比することによって、支線ファイバ線路W1
〜WN の異常の有無と、異常の存在した視線ファイバ線
路の識別を行う。
【0076】又、図2(c)又は図3(d)に示すよう
に、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反射
部R1 〜RN が適用された監視システムにあっては、ま
ず、全ての支線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無い場
合には、反射光Rνは、図5(e)に示すように各反射
部R1 〜RN に対応した複数群の波長のスペクトルとな
り、一方、支線ファイバ線路W1 〜WN のいずれかに異
常が発生していた場合には図5(f)に示すようにその
支線ファイバ線路に該当する一群のスペクトルが欠落す
ることとなる。そして、スペクトラムアナライザ19が
各波長のスペクトルを分析し、スペクトラム分布のデー
タに変換して制御部10へ出力し、制御部10が、予め
設定されている基準データと上記スペクトラム分布のデ
ータとを対比することによって、支線ファイバ線路W1
〜WN の異常の有無と、異常の存在した支線ファイバ線
路の識別・判定を行う。
【0077】このように、この実施例によれば、監視対
象である支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、
異常の発生した支線ファイバ線路の識別が可能となり、
更に、局舎側において集中的且つ迅速な異常監視を行う
ことができる。
【0078】尚、以上の説明では、光源8a を比較的長
い時間にわたって連続点灯させつつ監視する場合を述べ
たが、単発的に光源8a を点滅させ、その点灯中に出射
される検査光hνに対応して反射部R1 〜RN からの反
射光Rνを、スペクトラムアナライザ19でスペクトラ
ム分析し、更に制御部10が、異常の有無及び異常の存
在する支線ファイバ線路の識別処理を行うようにしても
良い。
【0079】<実施例7>次に、第7の実施例を図11
と共に説明する。尚、図11は局舎内に設置される監視
装置6の構成を示し、図9と同一又は相当する部分を同
一符号で示している。又、この実施例における監視シス
テムの概略構成は図1と同様であり、更に、各支線ファ
イバ線路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1
〜RN の構成は、図2及び図3に示したいずれのもので
あっても良い。
【0080】この実施例の監視装置6の構成を、図9に
示した監視装置と対比して説明すると、図11におい
て、受光部には、双方向光カプラ11からの反射光Rν
が入射されこの反射光Rνを干渉させるマイケルソン干
渉計20と、マイケルソン干渉計20によって干渉され
た干渉光を光電変換する光電変換素子9a と、光電変換
素子9a から出力される光電変換信号をデジタルデータ
に変換するA/D変換器9b と、A/D変換器9b から
出力されるデジタルデータについて離散的高速フーリエ
変換(DFT)するFFTユニット21と、制御部10
の指令にしたがってマイケルソン干渉計20の位相を制
御する駆動制御回路22を備えている。そして、制御部
10が、FFTユニット21から出力されるスペクトラ
ム分布のデータに基づいて支線ファイバ線路W1 〜WN
の異常の有無及び、異常が発生した支線ファイバ線路の
識別・判定を行うようになっている。
【0081】投光部には、反射部R1 〜RN に設定され
ている反射波長を包含する広波長域の光(例えば、白色
光)を連続的又は断続的に出射する発光ダイオード等の
光源8a が設けられ、制御部10の指令によって駆動回
路10a が光源8a の出射光強度を一定に維持するよう
に制御する。
【0082】即ち、この実施例では、所定の光強度且つ
所定の広波長域の光を検査光hνとして適用し、この検
査光hνに対応して各反射部R1 〜RN から反射されて
くる反射光Rνをマイケルソン干渉計20が位相を変化
させながら干渉させ、その干渉光の輝度パターンを光電
変換素子9a とA/D変換器9b 及びFFTユニット2
1によってデジタル的にスペクトラム分析し、更に、制
御部10がこの干渉光に対応するスペクトラム分布のデ
ータと予め決められた基準データとを対比することによ
って、支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無及び、
いずれの支線ファイバ線路に異常が発生したかの識別・
判定を行う。
【0083】そして、図2(a)又は(b)に示すよう
な夫々に固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1〜RNを使用する監視システムに対して
も、図2(c)又は図3(d)に示すように、夫々に複
数個ずつの反射波長が設定されている反射部R1 〜RN
を適用する監視システムに対しても、相互に同様の動作
により、異常監視が実現される。
【0084】まず、図2(a)又は(b)に示すよう
に、夫々固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定されてい
る反射部R1 〜RN を使用した監視システムにおいて
は、上記広波長域の検査光hνが、双方向光カプラ11
ないし光分岐器12と双方向光カプラ13b を介して各
支線ファイバ線路W1 〜WN へ伝送され、各支線ファイ
バ線路W1 〜WN に付設されている夫々の反射部R1
N の反射波長λ1 〜λNの光が反射光Rνとなって再
び双方向光カプラ11を介してマイケルソン干渉計20
へ入射する。ここで、マイケルソン干渉計20は位相が
連続的に変化することによって、反射波長Rνの夫々の
波長λ1 〜λN 毎に固有の干渉光を発生させ、光電変換
素子9a がこれらの干渉光を光電変換する。そして、A
/D変換器9b がこれら干渉光の光電変換信号をデジタ
ル化し、FFTユニット22が離散的高速フーリエ変換
処理することによって、これら干渉光のスペクトラム分
布のデータが制御部10へ出力される。したがって、全
ての支線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無い場合に
は、図5(c)に示すのと等価なスペクトラム分布のデ
ータが得られ、支線ファイバ線路W1 〜WN のいずれか
に異常が発生している場合には図5(d)に示すのと等
価なスペクトラム分布のデータが得られることとなり、
制御部10が、予め設定されている基準データとこれら
のスペクトラム分布のデータとを対比することによっ
て、支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、異常
の存在した支線ファイバ線路の識別を行う。
【0085】又、図2(c)又は図3(d)に示すよう
に、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反射
部R1 〜RN を適用する監視システムにあっては、ま
ず、全ての支線ファイバ線路W1 〜WN に異常が無い場
合には、各反射部R1 〜RN に対応した複数群の波長光
を含む反射光Rνがマイケルソン干渉計20によって干
渉され、同様に、FFTユニット21からはこれらの複
数群の波長光に対応するスペクトラム分布データ(図5
(e)に示すスペクトラム分布と等価になる)が出力さ
れ、一方、支線ファイバ線路W1 〜WN のいずれかに異
常が発生した場合には図5(f)に示すのと等価なスペ
クトラム分布データが出力される。したがって、制御部
10が、予め設定されている基準データとこれらのスペ
クトラム分布データとを対比することによって、支線フ
ァイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、異常の存在した
支線ファイバ線路の識別を行う。
【0086】このように、この実施例によれば、監視対
象である支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無と、
異常の発生した支線ファイバ線路の識別が可能となり、
更に、局舎側において集中的且つ迅速な異常監視を行う
ことができる。
【0087】尚、この実施例における以上の説明では、
白色光などの広波長域の検査光hνを連続的又は断続的
に出射する光源8a を用いる場合について述べたが、こ
の光源8a の代わりに、図6に示した第2の実施例の構
成要素である光源8a と波長可変フィルタ8b 及びこれ
らを制御する駆動回路10a と波長設定回路10b を適
用することによって、反射部R1 〜RN に設定されてい
る反射波長λ1 〜λNに対応して波長が順次に変化する
検査光hνを使用してもよい。又、図7に示す第3の実
施例の構成要素である波長可変レーザ等の波長可変光現
15とこれを駆動制御する波長設定回路16とを適用す
ることによって、反射部R1 〜RN に設定されている反
射波長λ1 〜λN に対応して波長が順次に変化する検査
光hνを使用してもよい。
【0088】このように光源を置き換えると、検査光h
νの波長が時分割変化することとなり、それに対応して
マイケルソン干渉計20に入射する反射光Rνの波長も
時分割で変化することとなる。したがって、FFTユニ
ット21からは、各波長毎の干渉光のスペクトラム分布
のデータが時分割で発生することとなり、実質的に上記
スペクトラム分布データと等価なデータが得られ、制御
部10がこれらのスペクトルデータの有無を判定するこ
とによって、同様の異常監視が実現される。
【0089】<実施例8>次に、第8の実施例を図12
と共に説明する。尚、図12は、この実施例の監視シス
テムの構成例を示し、図1と同一又は相当する部分を同
一符号で示している。まず、この実施例の監視システム
の構成上の特徴を、図1に示した監視システムと対比し
て説明する。
【0090】前述した図1の監視システムにあっては、
代表して述べた反射部R1 〜RN の付設位置の条件とし
ては、受動分岐素子5b から夫々の反射部R1 〜RN
での距離の差異を問題とせず、単にこれらの反射部R1
〜RN の付設位置を加入者端末CM1 〜CMN に可能な
限り近接して付設することにより支線ファイバ線路W1
〜WN の監視範囲を広く設定するにすぎない。即ち、反
射光Rνを監視装置6で検出・解析することによって、
反射部R1 〜RN の付設位置に関わらず夫々に設定され
ている反射波長のスペクトル情報に基づいて異常監視を
行う。
【0091】これに対して、図12に示すこの実施例の
監視システムは、受動分岐素子5bから夫々相互に異な
った距離L1 〜LN の位置に反射部R1 〜RN を付設
し、反射光Rνを監視装置6で検出・解析することによ
って、これらの反射部R1 〜RN の反射波長の情報に加
えて距離L1 〜LN の情報をも異常監視のための情報と
するようになっている。そして、これらの反射部R1
N として、図2及び図3に示したいずれのものをも適
用することができる。
【0092】又、局舎1内に設置される幹線結合器7
は、図1と同様に監視装置6から出射される検査光hν
をいずれかの幹線光ファイバ線路へ切換え伝送すると共
に、戻ってくる反射光Rνを監視装置6へ伝送する双方
向性を有している。監視装置6は、検査光hνを出射す
るための投光部8と、反射光Rνを受光する受光部9
と、異常発生の有無等の監視制御を行う制御部10と、
双方向光カプラ11とを備えており、これらの各構成要
素の詳細はこの実施例において以下に説明する。
【0093】監視装置6の構成を図13と共に説明す
る。尚、図13において、図4と同一又は相当する部分
を同一符号で示す。受光部9は、幹線結合器7から双方
向光カプラ11を介して伝送されてくる反射光Rνを受
光して光電変換する光電変換素子9b と、光電変換素子
b から出力される光電変換信号をデジタルデータに変
換するA/D変換器9b とを備えている。制御部10
は、A/D変換器9b から出力されるデジタルデータに
基づいて異常の有無等を解析するマイクロコンピュータ
を内蔵している。投光部8は、支線ファイバ線路W1
N に設けられている反射部R1 〜RN の反射波長を包
含する広波長域の光(例えば、白色光)を極めて時間幅
の小さいパルス光にして出射する光源8a と、このパル
ス光の透過選択波長を可変設定する波長可変フィルタ8
b を有している。そして、制御部10の指令にしたがっ
てパルス駆動回路10c が光源8a にパルス光を出射さ
せ、同じく制御部10の指令にしたがって波長設定回路
10b が波長可変フィルタ8bの透過選択波長を制御す
る。
【0094】次に、かかる実施例の動作を説明する。ま
ず、図12中の反射部R1 〜RN として、図2(a)又
は(b)に示すような、夫々に固有の単一反射波長λ1
〜λN が設定された監視システムについて述べる。図1
4(a)に示すように、適宜の時刻t1 ,t2 〜tN
同期して光源8a をパルス点灯させると共に、これらの
時刻に合わせて、波長可変フィルタ8b の透過選択波長
を上記反射波長λ1 〜λN に対応させて順次に変化させ
ることにより、夫々が単一波長λ1 〜λN のパルス光か
らなる検査光hνを双方向光カプラ11へ出射させる。
【0095】この結果、検査光hν中の各パルス光は、
特定の反射部R1 〜RN によって反射され、反射光Rν
となって光電変換素子9a に入射する。ここで、各反射
部R 1 〜RN の付設位置が異なっているので、検査光h
νが受動分岐素子5b から入射して各反射部R1 〜RN
で波長選択されて各波長の反射パルス光となって戻って
くるのに要する時間が、支線ファイバ線路W1 〜WN
に異なる。例えば、反射部R1 で反射される波長λ1
パルス光の所要時間τ1 は、支線ファイバ線路W1 の設
定距離をL1 、光速をcとすると、τ1 =2×L1 /c
となり、残余のパルス光の夫々の所要時間を一般式で示
せば、τi =2×Li /cで表される。更に、全ての波
長のパルス光が共通に伝搬する光経路(幹線光ファイバ
線路3bその他を含む)の伝搬遅延時間をΔc とすれ
ば、各波長のパルス光が光電変換素子9a に入射するま
での伝搬遅延時間は、 Δi =Δc+τi =Δc +2×Li /c … (2) となる。したがって、光電変換素子9a が各波長のパル
ス光(反射光Rνのパルス光)を受光するタイミング
は、図14(a)に示す検査光hνに対して、図14
(b)に示すように時間がずれる。光電変換素子9a
これらのパルス光を光電変換してA/D変換器9b と制
御部10へ出力し、更にA/D変換器9b が光電変換素
子9a から出力される光電変換信号をデジタルデータに
A/D変換して制御部10へ伝送する。そして、制御部
10は、光電変換素子9a からの光電変換信号の受信時
刻と検査光hν中のパルス光の出射時刻とから、該当す
る波長のパルス光の伝搬遅延時間Δi を計測し、更に上
記デジタルデータから、反射パルス光の有無とその波長
を判定する。そして、全ての波長λ1 〜λN についての
パルス光が計測され、且つ夫々の波長についての伝搬遅
延時間Δi と予め登録されている時間データとが所定基
準を満足する一致性を有していれば、全ての支線ファイ
バ線路W1 〜WN は正常であると判定する。
【0096】例えば、支線ファイバ線路W1 の異常監視
を代表して述べれば、図14(a)(b)に示すよう
に、波長λ1 のパルス光が出射される時刻はt1 、それ
に対して反射して来る同一波長λ1 のパルス光が受光さ
れる時刻はt1 +Δ1 であり、制御部10は光電変換信
号の発生時刻に基づいて上記受光時刻t1 +Δ1 を検出
して、伝搬遅延時間Δ1 を知る。他の波長λi について
も同様に夫々固有の伝搬遅延時間Δi を知る。尚、伝搬
遅延時間Δi の計測精度は、各支線ファイバ線路W1
N の長さにも因るが、高速のクロック周波数でカウン
ト動作するタイマやマイクロプロセッサ等を使用するこ
とによって向上させることが可能である。
【0097】一方、支線ファイバ線路W1 〜WN のいず
れかに断線等の異常が発生した場合には、図14(c)
に示すように、異常の発生した支線ファイバ線路に対応
する反射パルス光が光電変換素子9a に戻って来ないの
で、制御部10はかかるパルス光に関するデジタルデー
タの欠落から異常発生を判定し、更に異常の発生した支
線ファイバ線路の識別を、欠落したデジタルデータの波
長に基づいて行う。
【0098】次に、図2(c)又は図3(d)に示した
ような夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている反
射部R1 〜RN を適用する監視システムの場合を説明す
る。
【0099】尚、代表例として、波長λ1 ,λ2 ,λ3
の3種類のパルス光からなる検査光hνを使用すると共
に、夫々の反射部R1 〜RN は、かかる3種類の反射波
長λ1 ,λ2 ,λ3 の組合わせによって設定されるもの
とする。即ち、7個(N=23 −1=7)の反射部R1
〜R7 を、7本の支線ファイバ線路W1 〜W7 中の異な
った距離L1 〜L7 の位置に付設した場合とする。更
に、各反射部R1 〜R7に設定される反射波長の組み合
わせは図15の表に示す通りであり、例えば、反射部R
1 は全ての反射波長λ1 ,λ2 ,λ3 に設定され、残余
の反射部R2 〜R7 は、同図中“1”で示す反射波長に
設定されているものとする。
【0100】次に、異常監視動作を説明する。まず、図
16(a)に示すように、光源8aと波長可変フィルタ
b を上記同様に制御することによって、夫々単一波長
λ1,λ2 ,λ3 であって時分割されたパルス光からな
る検査光hνを出射させる(出射時刻t1 ,t2
3 )。これに対して、各反射部R1 〜R7 で反射され
て光電変換素子9a で検出される反射パルス光は、図1
6(b)に示すように、各波長λ1 ,λ2 ,λ3 毎に複
数個ずつとなる。例えば、波長λ1 の検査光hνを出射
したときは、反射部R1 ,R3 ,R5 ,R7 からの4個
の反射パルス光が戻り(図15参照)、更に、反射部R
1 ,R3 ,R5 ,R7 の設置距離が異なるので、図16
(b)に示すように、伝搬遅延時間Δ1 ,Δ2 ,Δ3
Δ7 に応じて時分割(重ならないで)で戻ってくる。
【0101】そして、光電変換素子9a がこれらの反射
して来たパルス光を光電変換し、更にA/D変換器9b
がこれらの光電変換信号をデジタルデータに変換して制
御部10へ出力するので、制御部10はこれらの反射パ
ルス光の受光時刻と波長毎のデジタルデータの組み合わ
せを識別し、更に欠落した波長についてのデジタルデー
タの有無を検出することによって、支線ファイバ線路W
1 〜W7 の異常の有無と異常のある支線ファイバ線路の
判定を行う。
【0102】このように、この実施例によれば、受動分
岐素子から各支線ファイバ線路に付設されている反射部
までの距離の情報を加味することによって、異常監視精
度の更なる向上を図ることができる。尚、代表例とし
て、各反射部を3種類の反射波長λ1 ,λ2 ,λ3 の組
み合わせで識別化する場合を述べたが、反射波長の種類
の数は、監視システムに使用される反射部の数などに応
じて適宜に決められると共に、これらの反射波長の組み
合わせ方法も適宜に決められる。
【0103】又、図15及び図16に示したように、各
反射部R1 〜RN を予め決めた複数種類の反射波長λ1
〜λN の組み合わせで識別化すると、検査光hνを形成
するパルス光の設定波長の種類を少なくすることができ
るので、光源8a や波長選択フィルタ8b 及び光電変換
素子9a 等の設計が容易になったり、反射光Rνを各波
長毎に例えばバイナリコード化して、制御部10中のマ
イクロコンピュータ等で処理し易くなる等の効果が得ら
れる。
【0104】尚、この実施例では、図13に示したよう
に、受光部9を光電変換素子9a とA/D変換器9b
構成しているが、かかる構成に代えて、前記第2の実施
例(図6を参照のこと)で開示したスペクトラムアナラ
イザ14を適用してもよい。又、前記第7の実施例(図
11を参照のこと)に開示したマイケルソン干渉計20
とFFTユニット21等を有する受光部9を適用しても
よい。
【0105】更に又、この実施例における投光部8は、
図13に示すように、広波長域の光(例えば、白色光)
をパルス点灯する光源8a と波長可変フィルタ8b で構
成することによって、複数種類の単一波長パルス光を発
生するようにしているが、かかる構成に代えて、前記第
3の実施例(図7を参照のこと)に開示した波長可変光
源15を適用して、出射波長を変更する毎にパルス点灯
させることによって、同じ効果即ち、複数種類の単一波
長パルス光を発生するようにしてもよい。
【0106】<実施例9>次に、第9の実施例を図17
と共に説明する。尚、図17は局舎内に設置される監視
装置6の構成を示し、図13と同一又は相当する部分を
同一符号で示している。更に、この実施例における監視
システムの概略構成は図12と同様であり、各支線ファ
イバ線路W1 〜WN に対応付けて設けられる反射部R1
〜RN の付設位置は、受動分岐素子5b から相互に異な
った距離L1 〜LN に設定される。
【0107】この実施例の監視装置6の構成を、図13
に示した監視装置と対比して説明すると、図17におい
て、受光部は、双方向光カプラ11からの反射光Rνを
受光して光電変換する光電変換素子9a と、光電変換素
子9a から出力される光電変換信号をデジタルデータに
変換して制御部10へ出力するA/D変換器9b を備え
ている。
【0108】投光部は、支線ファイバ線路W1 〜WN
設けられている反射部R1 〜RN の反射波長を包含する
広波長域の光(例えば、白色光)を極めて時間幅の小さ
いパルス光にして出射する光源8a と、制御部10の指
令にしたがって光源8a をパルス点灯させるパルス駆動
回路10c を備えている。したがって、第8の実施例と
の相違点は、広波長域のパルス光をそのまま検査光hν
として使用する。
【0109】次に、かかる実施例の動作を説明する。
尚、図12中の反射部R1 〜RN として、図2(a)又
は(b)に示すような夫々に固有の単一反射波長λ1
λN が設定された監視システムについて述べる。図18
(a)に示すように、適宜の時刻t1 に同期して光源8
a をパルス点灯させることにより、広波長域のパルス光
からなる検査光hνを双方向光カプラ11へ出射させ
る。
【0110】この結果、検査光hν中の各パルス光は、
反射部R1 〜RN の各反射波長に応じて反射され、反射
光Rνとなって光電変換素子9a に入射する。ここで、
各反射部R1 〜RN の付設位置が異なっているので、検
査光hνが受動分岐素子5bから入射して各反射部R1
〜RN で波長選択されて各波長の反射パルス光となって
戻ってくるのに要する時間(伝搬遅延時間)が、支線フ
ァイバ線路W1 〜WN毎に異なる。したがって、光電変
換素子9a が各波長のパルス光(反射光Rνのパルス
光)を受光するタイミングは、図18(a)に示す検査
光hνに対して、図18(b)に示すように時間がずれ
ることなる。そして、光電変換素子9a はこれらのパル
ス光を光電変換信号に変換してA/D変換器9b と制御
部10へ出力し、更にA/D変換器9b が光電変換信号
をデジタルデータにA/D変換して制御部10へ伝送す
る。
【0111】制御部10は、光電変換素子9a からの光
電変換信号の受信時刻と検査光hν中のパルス光の出射
時刻t1 とから、各波長λ1 〜λN の反射パルス光の伝
搬遅延時間を計測し、更に上記デジタルデータから、反
射パルス光の有無とその波長を判定する。全ての波長λ
1 〜λN についてのパルス光が計測され、且つ夫々の波
長についての伝搬遅延時間と予め登録されている時間デ
ータとが所定基準を満足する一致性を有していれば、全
ての支線ファイバ線路W1 〜WN は正常であると判定す
る。
【0112】一方、支線ファイバ線路W1 〜WN のいず
れかに断線等の異常が発生した場合には、図18(c)
に示すように、異常の発生した支線ファイバ線路に対応
する反射パルス光が光電変換素子9a に戻って来ないの
で、制御部10はかかるパルス光のデジタルデータの欠
落から異常発生を判定し、更に欠落したデジタルデータ
についての波長に基づいて、異常の発生した支線ファイ
バ線路の識別・判定を行う。
【0113】このように、図2(a)又は(b)に示す
ような夫々に固有の単一反射波長λ1 〜λN が設定され
た監視システムを監視する場合には、検査光hνを一回
だけ出射すればよいので短時間での監視が可能であり、
更に、反射部R1 〜RN の付設位置の情報を含めて異常
の有無を判断するので監視精度の向上を図ることができ
る。
【0114】尚、この実施例では、図17に示したよう
に、受光部9を光電変換素子9a とA/D変換器9b
構成しているが、かかる構成に代えて、前記第2の実施
例(図6を参照のこと)で開示したスペクトラムアナラ
イザ14を適用し、制御部10がこのスペクトラムアナ
ライザ14から出力されるスペクトラム分布のデータを
判定基準用データと対比して異常監視を行うようにして
もよい。
【0115】<実施例10>次に、第10の実施例を図
19と共に説明する。まず、図19はこの実施例の監視
システムの構成例を示し、図12と同一又は相当する部
分を同一符号で示している。まず、この実施例の監視シ
ステムの構成上の特徴を、図12の監視システムと対比
して説明する。
【0116】図12の監視システムは、代表して示され
ている幹線光ファイバ線路3a 〜3c に1個ずつの受動
分岐素子を設け、更に、受光分岐素子5b に樹枝状に接
続された複数の支線ファイバ線路W1 〜WN の終端に加
入者端末装置CM1 〜CMNが接続された構成の光通信
網を監視対象としている。即ち、樹枝状の光通信網は、
各幹線光ファイバ線路3a 〜3c に対して1段構成とな
っている。
【0117】これに対して、図19に示す監視システム
は、第1段目の支線ファイバ線路に更に受動分岐素子が
接続され、この受動分岐素子に樹枝状に接続された複数
の支線ファイバ線路の夫々に加入者端末装置が接続され
た構成の光通信網を監視対象とするものである。即ち、
複数段の樹枝状光通信網の異常監視を行うことを目的と
するものである。又、図19は複数段の樹枝状光通信網
として2段構成のものを示すが、後述するように、この
実施例は2段以上の樹枝状光通信網の異常監視が可能で
ある。更に、この実施例の監視システムの説明では、典
型的な代表例として、幹線光ファイバ線路3b の受動分
岐素子5b に樹枝状接続された第1段目の支線ファイバ
線路W11〜W1Nと、支線ファイバ線路W11に設けられた
受動分岐素子5b2に樹枝状接続された第2段目の支線フ
ァイバ線路W21〜W2Mを監視対象として述べることとす
る。
【0118】第1段目の支線ファイバ線路W11〜W1N
は、受動分岐素子5b から夫々相互に異なった距離L11
〜L1Nの位置に反射部R11〜R1Nが付設され、第2段目
の支線ファイバ線路W21〜W2Mには、受動分岐素子5b2
から夫々相互に異なった距離L21〜L2Mの位置に反射部
21〜R2Mが付設され、支線ファイバ線路W21〜W2M
終端に加入者端末装置CM1 〜CMM が接続されてい
る。局舎1には、図3又は図13、若しくは図17に示
したのと同様の監視装置6が設置され、これらの監視装
置6と幹線光ファイバ線路3a 〜3c とが幹線結合器7
によって接続される。
【0119】まず、図3又は図13に示したのと同様の
監視装置6を適用する監視システムについて説明する。
尚、図19中の反射部R11〜R1NとR21〜R2Mとして、
図2(a)又は(b)に示すような夫々に固有の単一反
射波長λ11〜λ1N,λ21〜λ2Mが設定されているものと
する。
【0120】図3に示す監視装置6中の光源8a は、そ
れ自身で波長λ11〜λ1Nとλ21〜λ2Mのパルス光を順次
に出射する。一方、図13に示す監視装置6中の光源8
a は、支線ファイバ線路W11〜W1NとW21〜W2Mに設け
られている反射部R11〜R1NとR21〜R2Mの全ての反射
波長λ11〜λ1Nとλ21〜λ2Mを包含する広波長域の光
(例えば、白色光)を極めて時間幅の小さいパルス光に
して出射し、波長可変フィルタ8b がこれらのパルス光
の出射タイミングに同期して透過選択波長を可変設定す
るようになっている。
【0121】そして、これらいずれかの監視装置6を適
用して、図20(a)に示すように、波長λ11〜λ1N
単一波長パルス光列と、それに続く波長λ21〜λ2Mの単
一波長パルス光列とからなる検査光hνを双方向光カプ
ラ11を介して伝送すると、反射部R11〜R1NとR21
2Mの付設位置が相互に異なっており且つ第2段目の反
射部R21〜R2Mの方が第1段目の反射部R11〜R1Nより
も遠方に付設されているので、各波長のパルス光毎に光
電変換素子9a に戻ってくるまでの伝搬遅延時間が異な
り、その結果、光電変換素子9a に入射する反射光Rν
は図20(b)のようなパルス光列となる。そして、こ
のような反射光Rν中のパルス光は光電変換素子9a
よって順次に光電変換され、A/D変換器9b が光電変
換素子9a から順次に出力される光電変換信号をデジタ
ルデータにA/D変換して制御部10へ出力する。
【0122】制御部10は、反射部R11〜R1NとR21
2Mに対応する全ての反射パルス光のデータを入力し、
且つ夫々の反射パルス光の伝搬遅延時間が予め決められ
ている基準時間データと対比して所定の一致性を満足し
ていれば、異常無しと判定し、一方、支線ファイバ線路
11〜W1NとW21〜W2Mのいずれかに断線などの異常が
あれば、図20(c)に示すように、異常の発生した支
線ファイバ線路に対応する反射パルス光が光電変換素子
a に戻って来ないので、制御部10はかかるパルス光
のデジタルデータの欠落から異常発生を判定し、更に欠
落したデジタルデータの波長に基づいて、支線ファイバ
線路の識別・判定を行う。因みに、図20(c)は、第
2段目の支線ファイバ線路W22に断線等の異常が存在す
る結果、波長λ22の反射パルス光が光電変換素子9a
よって検出されなかった場合を示している。
【0123】次に、図17に示したのと同様の監視装置
6を適用する監視システムにおいて、図19中の反射部
11〜R1NとR21〜R2Mとして、図2(a)又は(b)
に示すような夫々に固有の単一反射波長λ11〜λ1N,λ
21〜λ2Mが設定されている場合の異常監視にあっては、
図17中の光源8a が、反射部R11〜R1NとR21〜R2M
に設定されている反射波長λ11〜λ1N,λ21〜λ2Mの全
てを包含する広波長域のパルス光(白色光のパルス光)
を検査光hνとして出射する。この場合には、図18
(a)〜(c)で示したのと同様に、反射光Rνから各
波長毎のスペクトルと反射部毎の距離の情報を得ること
ができ、制御部10はこれらの情報に基いて異常監視を
行う。又、一発の検査光hνを出射させるだけで異常の
監視を行うことができる。
【0124】尚、図3又は図13若しくは、図17の監
視装置6内の受光部9には、反射して戻ってくる反射パ
ルス光を直接に光電変換素子9a によって光電変換する
構成となっているが、他の構成として、かかる光電変換
素子9a の前方に波長可変フィルタを設けておき、図2
0(a)に示すような各波長毎のパルス光列の検査光h
νを繰り返し出射させて、反射波長λ11〜λ1N,λ21
λ2Mに対応する透過選択波長をその繰り返し周期に同期
して順番に切換えるように、波長可変フィルタを駆動制
御してもよい。かかる波長可変フィルタを設ける場合に
は、各繰り返し周期毎に1つずつの反射パルス光を検出
することとになるが、実質的に図18(b)又は(c)
若しくは、図20(b)又は(c)に示すの同様に、反
射波長λ11〜λ1N,λ21〜λ2Mに対応するパルス光を検
出することができるので、制御部10はこれらの反射パ
ルス光に対応するデータと伝送遅延時間に基づいて、異
常の有無と、異常の有る支線ファイバ線路を識別するこ
とができる。
【0125】又、他の受光部9の構成として、双方光カ
プラ11を介して戻って来る反射光Rνをスペクトラム
アナライザで受光・分析し、このスペクトラムアナライ
ザから出力されるスペクトル分布のデータに基づいて制
御部10が異常監視を行うようにしてもよい。
【0126】更に又、他の受光部9の構成として、前記
第7の実施例(図11を参照のこと)で述べた如き受光
部を適用してもよい。即ち、双方向光カプラ11を介し
て戻って来る反射光Rνをマイケルソン干渉計20で干
渉させ、その干渉光を光電変換素子9a で光電変換する
と共にA/D変換器9b でデジタルデータに変換し、更
にかかるデジタルデータをFFTユニット21で離散的
高速フーリエ変換することによってスペクトル分布のデ
ータを発生させ、制御部10がかかるスペクトル分布の
データに基づいて異常監視を行う構成としてもよい。
【0127】<実施例11>次に、第11の実施例を説
明する。この実施例は、第10の実施例(図19を参照
のこと)に示したのと同様に、複数段の樹枝状光通信網
の異常を監視する監視システムである。但し、第10の
実施例との相違点は、監視対象である複数の支線ファイ
バ線路に付設されている各反射部が、図2(c)又は図
3(d)に示したのと同様に、夫々に複数個ずつの反射
波長を有している。
【0128】尚、代表例として、第1段目と第2段目の
支線ファイバ線路数は夫々について7本ずつであるもの
とし、第1段目の支線ファイバ線路W11〜W17に付設さ
れている反射部R11〜R17の反射波長は、図21の表に
示すように、波長λ11,λ12,λ13の3種類の組み合わ
せから成り、第2段目の支線ファイバ線路W21〜W27
付設されている反射部R21〜R27の反射波長も同様に、
波長λ21,λ22,λ23の3種類の組み合わせから成って
いるものとする。更に、これらの波長λ11,λ12
λ13,λ21,λ22,λ23は相互に異なる独立排他の関係
にある波長であるとする。例えば、反射部R11の反射波
長は波長λ11,λ12,λ13に設定され、残余の反射部
は、同21中“1”で示す反射波長に設定されているも
のとする。
【0129】一方、局舎1には、図3又は図13若しく
は図17に示したのと同様の監視装置6が幹線結合器7
を介して幹線光ファイバ線路3a 〜3c に接続されてい
る。図3に示す監視装置6を適用する場合には、内蔵さ
れている光源8a がそれ自身で波長λ11〜λ1Nとλ21
λ2Mのパルス光を順次に出射する。一方、図13に示す
監視装置6を適用する場合には、内蔵されている光源8
a が、反射部R11〜R1NとR21〜R2Mの全ての反射波長
λ11〜λ1Nとλ21〜λ2Mを包含する広波長域の光(例え
ば、白色光)を極めて時間幅の狭いパルス光にして出射
し、波長可変フィルタ8b がこれらのパルス光の出射タ
イミングに同期して透過選択波長を変化させる。したが
って、いずれの監視装置6を適用する場合であっても、
双方向光カプラ11を介して所定の幹線光ファイバ線路
b へ伝送される検査光Rνは、図22(a)に示すよ
うに、夫々が固有の単一波長であって時分割されたパル
ス光の列となる(尚、同図には、各パルス光の出射時刻
をt1 ,t2 ,t3 ,t4 ,t5 ,t6 として示してい
る)。
【0130】次に、図3又は図13に示した監視装置6
を適用した場合の異常監視動作を説明する。まず、図2
2(a)に示すように、夫々固有の単一波長のパルス光
列から成る検査光Rνを出射させると、例えば、出射時
刻t1 に出射された波長λ11のパルス光に対して、反射
部R11,R12,R13,R14からの4個の反射パルス光が
戻り(図21を参照のこと)、更に、これらの反射部R
11,R12,R13,R14の設置距離が相違するので、図2
2(b)に示すように、それらの伝搬遅延時間に応じて
時分割(重ならないで)で光電変換素子9b に到達す
る。即ち、受動分岐素子5b から最も近い位置に付設さ
れている反射部で反射された反射パルス光が最も速く光
電変換素子9b に戻ることとなる。そして、残余の波長
の反射パルス光についても同様に、反射部R11〜R17
21〜R27の設置距離に応じた伝搬遅延時間で光電変換
素子9b に到達する。
【0131】光電変換素子9a がこれらの反射パルス光
を光電変換し、更にA/D変換器9b がこれらの光電変
換信号をデジタルデータに変換して制御部10へ出力す
る。制御部10はこれらの反射パルス光の受光時刻と波
長毎のデジタルデータの組み合わせを識別し、更に欠落
した波長についてのデジタルデータの有無を検出するこ
とによって、支線ファイバ線路W1 〜W7 の異常の有無
と異常のある支線ファイバ線路の判定を行う。
【0132】次に、図17に示した監視装置6を適用す
る場合について説明すると、内蔵されている光源8
a が、反射部R11〜R1NとR21〜R2Mの全ての反射波長
λ11〜λ1Nとλ21〜λ2Mを包含する広波長域の光(例え
ば、白色光)を極めて時間幅の狭いパルス光にして出射
し、これが検査光hνとなる。この場合にも、検査光h
νに含まれる各波長成分が夫々所定の反射部R11〜R1N
とR21〜R2Mによって波長選択されて反射され、更に、
反射部R11〜R1NとR21〜R2Mの設置距離の相違に応じ
て伝搬遅延時間が相違するので、反射光Rνは、図22
(b)と同様になる。したがって、図3又は図13若し
くは図17に示したいずれの監視装置6を適用しても、
同等の反射光Rνが得られる。
【0133】ここでこの実施例の注目すべき点を述べ
る。尚、図3又は図13若しくは図17のいずれの監視
装置6を適用した場合においても共通に得られる注目点
である。
【0134】上述したように、A/D変換器9b から出
力されるデジタルデータは、各反射パルス光の波長と上
記伝搬遅延時間との2つの特徴パラメータを有してい
る。そこで、この実施例の制御部10は、前記式(2)
に基づいて各反射パルスの伝搬遅延時間Δi から各支線
ファイバ線路の長さLi を逆算し、図23の原理図に示
すように、この長さLi と波長の2次元座標上に反射パ
ルス光の有無の情報をプロットする処理を行う。より具
体的には、制御部10内に、上記長さLi と波長とのマ
トリックス配列可能な記憶領域を予め設定するランダム
アクセスメモリを備えておき、各反射パルス光に対応す
るデジタルデータの有無をこのマトリックス配列可能な
記憶領域に割り当てる。尚、デジタルデータが存在する
ときは論理“1”、存在しないときは論理“0”を割り
当てる。
【0135】検出された各反射パルスに対応するデジタ
ルデータを2次元のマトリックス配列で表すと、全ての
支線ファイバ線路に異常が無いときは、図21の表に示
したのと同じ結果が得られる。制御部10は予め記憶し
ている図21のデータと上記2次元のマトリックス配列
のデータとを対比し、相互に一致していれば全ての支線
ファイバ線路が正常状態にあり、一致しないデータが存
在していれば、当該不一致のデータのマトリクス配列の
座標情報(波長と距離)から、異常の存在する支線ファ
イバ線路を判定する。
【0136】このように、かかるマトリクス配列によっ
て反射パルス光に対応するデータを割り当て処理する
と、異常の有無の判定と、異常の存在する支線ファイバ
線路の特定化を容易に行うことができる。
【0137】更に、この実施例では、2段の樹枝状光通
信網の異常監視について説明したが、3段以上の樹枝状
光通信網の異常監視についても、かかるマトリクス配列
による処理を容易に適用することができるので、この実
施例は、極めて優れた拡張性を発揮するものである。
又、受動分岐素子から各支線ファイバ線路に付設されて
いる反射部までの距離の情報を加味することによって、
異常監視精度の更なる向上を図ることができる。
【0138】尚、図3又は図13若しくは、図17の監
視装置6内の受光部9には、反射して戻ってくる反射パ
ルス光を直接に光電変換素子9a によって光電変換する
構成となっているが、他の構成として、かかる光電変換
素子9a の前方に波長可変フィルタを設けておき、図2
0(a)に示すような各波長毎のパルス光列の検査光h
νを繰り返し出射させて、反射波長λ11〜λ1N,λ21
λ2Mに対応する透過選択波長をその繰り返し周期に同期
して順番に切換えるように、波長可変フィルタを駆動制
御してもよい。かかる波長可変フィルタを設ける場合に
は、各繰り返し周期毎に1つずつの反射パルス光を検出
することとになるが、実質的に図22(b)に示すの同
様に、反射波長λ11〜λ1N,λ21〜λ2Mに対応するパル
ス光を検出することができるので、制御部10は、これ
らの反射パルス光の波長と伝送遅延時間に対応する距離
とのマトリクス配列処理を行い、且つ基準のデータと対
比することによって、異常の有無と、異常の有る支線フ
ァイバ線路を識別することができる。
【0139】又、他の受光部9の構成として、双方光カ
プラ11を介して戻って来る反射光Rνをスペクトラム
アナライザで受光・分析し、このスペクトラムアナライ
ザから出力されるスペクトル分布データに基づいて制御
部10が異常監視するようにしてもよい。
【0140】更に又、他の受光部9の構成として、前記
第7の実施例(図11を参照のこと)で述べた如き受光
部を適用してもよい。即ち、双方向光カプラ11を介し
て戻って来る反射光Rνをマイケルソン干渉計20で干
渉させ、その干渉光を光電変換素子9a で光電変換する
と共にA/D変換器9b でデジタルデータに変換し、更
にかかるデジタルデータをFFTユニット21で離散的
高速フーリエ変換することによってスペクトル分布のデ
ータを発生させ、制御部10がかかるスペクトル分布の
データに基づいて異常監視を行う構成としてもよい。
【0141】更に又、図2(c)又は図3(d)に示す
ように、夫々に複数個ずつの反射波長が設定されている
反射部を各支線ファイバ線路に設けた樹枝状光通信網の
監視システムにおいても、波長と伝搬遅延時間(距離)
を特徴パラメータとして上記のマトリクス配列の処理を
行うことができるのは明らかである。
【0142】更に又、図19に基づいて説明したこの実
施例にあっては、第1段目の支線ファイバ線路群に付設
されている反射部R11〜R1Nに設定されている反射波長
λ11〜λ1Nと、第2段目の支線ファイバ線路群に付設さ
れている反射部R21〜R2Mに設定されている反射波長λ
21〜λ2Mとを、別個に異なった波長帯域の波長に設定す
ることによって、図23に示すようなマトリクス配列の
データ処理を行うようにしたが、これに限定されるもの
ではなく、監視対象である夫々の支線ファイバ線路を、
設置距離と反射波長によって識別化できれば、他の組み
合わせであっても良い。例えば、各反射部の設置距離が
相違していれば、相互に等しい反射波長の設定された2
以上の反射部を同時に使用することができる。
【0143】<実施例12>次に、第12の実施例を説
明する。尚、この実施例は、図12に示したのと同様
に、支線ファイバ線路W1 〜WN の各反射部R1 〜RN
が、受動分岐素子5bから相互に異なった距離L1 〜L
N に付設されて成る監視システムに関し、更に、局舎1
に設置される監視装置6は、図24に示す構成となって
いる。尚、図24中に示す構成要素のうち、図4及び図
9に示す構成要素と同一又は相当するものを同一符号で
示している。
【0144】まず、図24に基づいてこの実施例の監視
装置6の構成を説明すると、投光部は、反射部R1 〜R
N の反射波長λ1 〜λN を包含する広波長域の光(例え
ば、白色光)を常に一定の発光強度で連続出射する光源
a と、光源8a から出射される光の透過選択波長を連
続的に掃引変化させる波長可変フィルタ8b とを備え、
波長設定回路10b が波長可変フィルタ8b の透過選択
波長を掃引変化させるための掃引制御を行うようになっ
ている。そして、波長可変フィルタ8b を透過した光が
検査光hνとなり、双方向光カプラ11を介して幹線結
合器へ伝送される。尚、この透過選択波長の変化範囲
は、反射部R1 〜RN の反射波長λ1 〜λN を包含する
と共にそれよりも広波長域に設定される。更に、この透
過選択波長は、次式(3)を満足するように時間tに比
例して変化し、所定期間Tの間に反射波長λ1 〜λN
全てが設定される(以下、Tを掃引周期と呼ぶ)。但
し、λ0 は掃引開始時点t=0での最初の波長(以下、
初期波長と呼ぶ)、δは時間に対する一定の波長変化率
であり、時間tについては、0≦t≦Tの関係にある。
【0145】λ(t) =λ0 +δ×t …(3) 一方、受光部9は、双方向光カプラ11を介して戻って
くる反射光Rνが入射され且つその反射光Rνの透過選
択波長を連続的に掃引させる如く変化させる波長可変フ
ィルタ17と、波長可変フィルタ17を透過した光を光
電変換する光電変換素子9a と、光電変換素子9a から
出力される光電変換信号をデジタルデータに変換して制
御部10へ出力するA/D変換器9b を備えている。そ
して、波長設定回路18が波長可変フィルタ17の透過
選択波長を掃引変化させるための掃引制御を行うように
なっている。尚、この波長設定回路18の透過選択波長
の変化範囲は、反射部R1 〜RN の反射波長λ1 〜λN
を包含して、それよりも広波長域に設定される。更に、
上記式(3)に対して次式(4)の関係に設定される。
即ち、波長可変フィルタ8b の透過選択波長の変化に対
して、波長可変フィルタ17の透過選択波長の変化は、
或る時間遅延Δ(以下、位相差と呼ぶ)をもって設定さ
れる。
【0146】 λ(t) =λ0 +δ×(t−Δ) …(4) 又、この位相差Δは、前記式(2)に示した各波長毎の
伝搬遅延時間Δi と等価であり、更にこの位相差Δの設
定は、制御部10と波長設定回路10b ,18との間に
設けられた位相調整部23が行う。即ち、制御部10が
位相調整部23に対して上記の掃引制御の開始を指令す
ると、位相調整部23が、まず、波長設定回路10b
よる波長可変フィルタ8b の掃引制御を開始させ、次
に、位相差Δの経過時点に、波長設定回路10b による
波長可変フィルタ8b の掃引制御を開始させるようにな
っている。
【0147】次に、かかる構成を有する本実施例の動作
を説明する。まず、制御部10が位相調整部23に対し
て上記の掃引制御開始を指令すると、位相調整部23及
び波長設定回路10b の制御に従って、図25(a)に
示すように、波長可変フィルタ8b の透過選択波長が、
時間経過に比例して連続的に変化する。尚、監視対象で
ある支線ファイバ線路W1 〜WN の数Nに対応してN回
の掃引制御が行われ、同図(a)には、夫々の開始時間
をt11,t21〜tN1として示している。
【0148】更に、位相調整部23及び波長設定回路1
8の制御に従って、図25(b)に示すように、波長可
変フィルタ17の透過選択波長が、時間経過に比例して
連続的に変化する。尚、同図(b)に示すように、波長
可変フィルタ17の透過選択波長は、上記開始時間
11,t21〜tN1を基準として夫々固有の位相差Δ1
Δ2 〜ΔN ずつ遅延した時点t11+Δ1 ,t21+Δ2
N1+ΔN から掃引制御される。ここで、位相差Δ
1 は、波長可変フィルタ8b から出射された検査光hν
が反射部R1 で選択反射されその反射光Rνが波長可変
フィルタ17に達するまでに要する伝搬遅延時間、位相
差Δ2 は、波長可変フィルタ8b から出射された検査光
hνが反射部R2 で選択反射されその反射光Rνが波長
可変フィルタ17に達するまでに要する伝搬遅延時間、
以下同様にして、最後に位相差ΔN は、波長可変フィル
タ8b から出射された検査光hνが反射部RN で選択反
射されその反射光Rνが波長可変フィルタ17に達する
までに要する伝搬遅延時間と等しくなっている。そし
て、反射部R1 〜RN の付設距離が予め既知であるの
で、これらの付設距離に基づいて予め算出された位相差
Δ1 ,Δ2 〜ΔN のデータが位相調整部23に記憶さ
れ、位相調整部23がこれらのデータに基づいて図25
(b)に示す位相差Δ1 ,Δ2 〜ΔN を設定する。
【0149】このように波長可変フィルタ8b と17を
掃引制御すると、まず、図25(a)(b)の第1回目
の掃引制御にあっては、或る時点t12において反射波長
λ1に等しい検査光hνが波長可変フィルタ8bから出
射されたとすると、その検査光hνが反射部R1 で選択
反射されて反射光Rνとなって波長可変フィルタ17に
達するのに要する伝搬遅延時間と位相差Δ1 とが等しい
ので、丁度、波長可変フィルタ17の透過選択波長がλ
1 となった時点t13に同期してその反射光Rνが入射
し、光電変換素子9a へ透過する。このように、反射波
長λ1 の反射光Rνが波長可変フィルタ17に入射する
時点と、波長可変フィルタ17の透過選択波長がλ1
なる時点とが同期するのは、(t13−t11)−(t12
11)=Δ1 の関係式が成立することからも明らかであ
る。更に、波長λ1 を除く残余の波長の反射光Rνにつ
いては、波長可変フィルタ17の透過選択波長がこの様
に同期して設定されないので、結局、第1回目の掃引制
御にあっては、図25(c)中の時点t13に示すよう
に、光電変換素子9b からは波長λ1 の反射光Rνの光
電変換信号のみが出力されることとなる。そして、この
光電変換信号はA/D変換器9b でデジタルデータに変
化されて制御部10へ供給され、制御部10はこのデジ
タルデータが供給されると、反射部R1 の付設されてい
る支線ファイバ線路W1 は正常であると判定し、逆にこ
のデジタルデータが供給されない場合には、その支線フ
ァイバ線路W1 に断線等の異常が発生していると判定す
る。
【0150】次に、図25(a)(b)に示す第2番目
の掃引制御、即ち、波長可変フィルタ8b の掃引制御を
時点t21から開始すると共に、その時点t21より位相差
Δ2だけ経過した時点(t21+Δ2 )から波長可変フィ
ルタ17の掃引制御を開始すると、上述した第1回目の
掃引制御の場合の同期原理と同様に、反射部R2 によっ
て選択反射された反射波長λ2 の反射光Rνが波長可変
フィルタ17に入射する時点t23と、波長可変フィルタ
17の透過選択波長がλ2 に設定される時点t23とが一
致(同期)することとなり、この結果、図25(c)に
示す如く、時点t23において、波長λ2 の反射光Rνの
みが光電変換素子9a で光電変換信号に変換され、更に
この光電変換信号がA/D変換器9b でデジタルデータ
に変換されて制御部10へ供給される。
【0151】制御部10は、このデジタルデータが供給
されると、反射部R2 の付設されている支線ファイバ線
路W2 は正常であると判定し、逆にこのデジタルデータ
が供給されない場合には、その支線ファイバ線路W2
断線等の異常が発生していると判定する。
【0152】このように、支線ファイバ線路W1 とW2
に関する異常監視について代表して説明したが、残余の
支線ファイバ線路W3 〜WN の異常監視についても同様
に、第3番目から第N番目の各掃引制御によって個々に
行われる。因みに、図25(a)〜(c)に示す第N番
目の掃引制御にあっては、波長可変フィルタ8b による
掃引制御が時点tN1から開始されると共に、時点tN2
おいて反射部RN の反射波長λN に等しい出射光hνが
波長可変フィルタ8b から出射され、一方、波長可変フ
ィルタ17による掃引制御が時点tN1より位相差ΔN
過した時点(tN1+ΔN )から開始され、時点tN3にお
いて波長可変フィルタ17の透過選択波長がλN になる
ことにより、波長λN の反射光Rνが検出された場合を
示す。 このように、この実施例によれば、監視対象で
ある複数個の支線ファイバ線路に、夫々異なる反射波長
λ1 〜λN の反射部R1 〜RN を夫々異なる距離L1
N に付設しておき、上述のように出射光hνの波長を
連続的に変化させ、且つ、上記距離L1 〜L2 に対応す
る位相差Δ1 〜ΔN を適用して、出射光hνの出射時点
より遅れた所定時点から反射光Rνの透過選択波長を連
続的に変化させると、各反射部R1 〜RN に設定されて
いる反射光λ1 〜λN 毎のパルス光を検出することがで
きる。ひいては、この各パルス光の検出の有無によって
支線ファイバ線路W1 〜WN の異常の有無を判定するこ
とができると共に、パルス光が検出されないときには、
そのパルス光に関する波長と位相差に基づいて、異常の
発生した支線ファイバ線路を特定することができる。
又、かかる監視システムを比較的簡素な構成で実現する
ことができる。
【0153】尚、この実施例にあっては、夫々に固有の
単一反射波長が設定されている反射部R1 〜RN を適用
する場合を説明したが、図2(c)又は図3(d)に示
したような複数個の反射波長が設定されている反射部で
あって相互にその設定反射波長が相違する反射部を、図
12に示す如く、支線ファイバ線路の夫々に付設距離を
異ならせて設け、図25と同様の原理に基づく掃引制御
を行っても良い。この場合には、図25(c)に示すよ
うに、掃引周期T毎に1つずつ単一波長のパルス光が検
出されるのではなく、図25(d)に示すように、掃引
周期T毎に各反射部の複数の反射波長のパルス光群が検
出される。よって、複数個の反射波長が設定されている
反射部を適用する監視システムにおいても、この実施例
を適用することができる。
【0154】又、この実施例にあっては、図12に示す
ように、1段構成の光通信網の異常監視システムについ
て説明したが、図19に示した2段構成の光通信網ない
しそれ以上の段数構成の光通信網の異常監視システムに
も適用することができる。即ち、複数段構成の光通信網
の異常監視システムの場合には、2段以降の支線ファイ
バ線路に付設する反射部の付設位置に基づいて位相差Δ
を予め算出しておき、図25(a)(b)と同様の原理
に基づいて、出射側と受光側の波長可変フィルタの掃引
周期の位相差Δを制御することで実現できる。
【0155】更に又、第8の実施例(図15を参照のこ
と)や第11の実施例(図21と図23を参照のこと)
のように、制御部10が、各反射部の設置距離と各反射
部の反射波長との両情報をマトリクス配列のデータとし
て処理するようにしてもよい。
【0156】<実施例13>次に、第13の実施例を図
26と共に説明する。尚、図26は局舎に設けられる監
視装置6の構成を示し、第1〜第12の実施例において
説明した全ての監視装置6に適用されるものである。
又、図26において、第1〜第12の実施例における監
視装置の構成要素と同一又は相当する構成要素を同一符
号で示している。
【0157】前述の第1〜第12の実施例と対比しつつ
この実施例の特徴点を説明すると、まず、前述した第1
〜第12の実施例における監視装置6内の双方向光カプ
ラ11は、その第1のポートに投光部8、第2のポート
に受光部9、第3のポートに幹線結合器7が接続され、
残りの第4のポートは単に終端されている。そして、投
光部8から出射された検査光hνが第1のポートに入射
すると、第3のポートを介して幹線結合器7へ伝送され
る一方、幹線結合器7を通って伝送されてくる反射光R
νは第3のポートに入射し更に第2のポートを介して受
光部9へ入射するようになっている。したがって、第4
のポートは実質的に異常監視のために利用されていな
い。
【0158】これに対してこの実施例では、図26に示
すように、第4のポートに反射部24を接続し、この反
射部24で反射された光(以下、内部反射光と呼ぶ)を
も受光部9で検出し、更に制御部10がこの内部反射光
の情報を解析することによって、更に信頼性の高い異常
監視システムを実現するようになっている。
【0159】更にこの実施例を詳述すると、図26にお
いて、双方向光カプラ11に設けられているポートの
内、第1〜第3のポートP1 ,P2 ,P3 に投光部8と
受光部9と幹線結合器7が夫々図示の如く接続され、第
4のポートP4 に反射部24が接続されている。例え
ば、光ファイバを用いた双方向光カプラ11にあって
は、複数本(同図では2本)の光ファイバ同士を近づけ
たときに発生する漏話(クロストーク)を利用して光分
岐結合を行うものであり、光ファイバ同士を融着した
り、クラッド層を薄くして光ファイバ同士を接着する等
して製造されている。したがって、第1のポートP1
入射された検査光hνは、第3のポートP3 を介して幹
線結合器7へ伝送されることによって樹枝状光通信網の
異常監視に供されることとなるだけではなく、この検査
光hνの一部は、第4のポートP4 からも出射され且
つ、反射部24で反射されて内部反射光hν’となって
再び第4のポートP4 に入射し、そして第2のポートP
2 を通って受光部9へ入射する。
【0160】この内部反射光hν’は、投光部8と双方
向光カプラ11及び受光部9との間の光伝送経路中を伝
送する際に、かかる光伝送経路の影響を受けるので、例
えば、これら投光部8と双方向光カプラ11及び受光部
9を接続している光ファイバに断線などの異常が発生し
たり、投光部8と双方向光カプラ11及び受光部9の個
々の構成要素自身に特性の変化等が生じた場合には、制
御部10に供給される内部反射光hν’のデータにこれ
らの異常情報が現れることとなる。尚、反射部24の反
射波長は、投光部8から出射される検査光hνの全ての
波長成分を反射し得る広波長域に設定され、例えば、全
反射ミラー等がこの反射部24に使用される。
【0161】このように、内部反射光hν’には上述し
たような種々の情報を有するので、制御部10に内蔵さ
れているマイクロコンピュータシステムが、定期的に、
或いは本来の樹枝状光通信網の異常監視を行う前などに
おいて監視装置6自身の異常の有無を診断するための自
己診断期間を設定し、予めファームウェア等によって決
められている所定の自己診断プログラムを実行して、受
光部9から出力される内部反射光hν’のデータを解析
処理することにより、異常の有無を判断する。そして、
予め決められている診断項目中、光ファイバの断線など
の自己復帰不可能な状態が検出された場合には、修理の
ための警報(ディスプレイによる警報表示や警告灯の点
灯やブザーの鳴動など)を行い、投光部8内に設けられ
ている光源の出射光強度が正規の範囲を逸脱したような
場合には、その光源の出射光強度を正規の範囲内に補正
するための帰還制御を行うなどの処理を自動的に行う。
【0162】かかる自己診断動作の一例を説明する。ま
ず、制御部10が投光部8に対して検査光hνを出射さ
せる。尚、この検査光hνをパルス光とするか、連続的
な光とするか、又、単一波長とするか、広波長域の光と
するかは、前記第1〜第12の実施例における夫々の監
視装置6の機能に合わせて設定されたり、診断項目にし
たがって決められる。
【0163】監視装置6に異常が無ければ、この検査光
hνの一部は、双方向光カプラ11の第4のポートP4
を介して反射部24へ伝送され、反射部24で反射され
て内部反射光hν’となり、再び双方向光カプラ11を
介して受光部9に入射する。受光部9は、この内部反射
光hν’を光電変換して光強度(又は受光量)に相当す
るデジタルデータを発生したり、内部反射光hν’のス
ペクトラムデータを発生して制御部10へ供給されるこ
ととなる。そして、制御部10は、これらのデータの値
が正規の範囲から逸脱していれば、投光部8内の光源の
出射光強度を正規の範囲内に戻すための帰還制御(光源
を駆動するための供給電力を制御する等の制御)を行
う。一方、投光部8と双方向光カプラ11及び受光部9
を接続している光ファイバに断線などの異常が発生して
いるために、内部反射光hν’が受光部9に到達しない
ような場合には、制御部10は、受光部9から上記のデ
ータが供給されないことを解析して、自己復帰不可能な
異常が発生したと判断して上記の警報を発生する。
【0164】このように、この実施例によれば、監視装
置自身を自己診断するので、信頼性の高い監視システム
を実現することができる。
【0165】<実施例14>次に、第14の実施例を図
27に基づいて説明する。この実施例は、上記の第1〜
第13の実施例において適用することができるものであ
り、樹枝状光通信網中の各支線ファイバ線路を各加入者
端末装置に接続するための光コネクタに関し、前述した
支線ファイバ線路に付設されるべき反射部をこの光コネ
クタに内蔵するようにしている。
【0166】この光コネクタのコネクタプラグ25は、
外観構造を示す図27(a)と、部分的に破断して内部
の要部構造を示す図27(b)に示される様に、周知の
光コネクタプラグと同様に所定規格(例えば、SCコネ
クタの規格)に適合する構造を有している。即ち、ハウ
ジング25a の後方端部に、第1〜第13の実施例にて
説明した特定の支線ファイバ線路からの光ファイバコー
ド25b が連結されると共に、その光ファイバコード2
b 内の光ファイバ心線25c の先端部分がフェルール
25d に連通し、更に、光ファイバ心線25c 内の光フ
ァイバ(図27(d)参照のこと)25f の先端部がフ
ェルール25d の先端部25e まで延びている。そし
て、このコネクタプラグ25を、加入者端末装置側のコ
ネクタアダプタ(図示せず)に装着すると、フェルール
25d の先端部25e において、光ファイバ25f の先
端面(光の入出射面)と上記コネクタアダプタの光ファ
イバ(図示せず)の先端面とが光学的に接続される。
【0167】更に、この実施例特有の構成として、同図
(b)(c)(d)に示す様に、フェルール25d の一
側端(但し、可能な限り先端部25e に近接した部分)
には、光ファイバ心線25c の中間部(途中部分)を所
定長さだけ切除し且つ上記一側端まで開口するスリット
状の空間を構成する反射部装着溝25g が形成されてお
り、この反射部装着溝25g の空間内に、反射部26を
着脱可能に嵌合させるようになっている。例えば、同図
(c)に示す反射部26の外形形状は、反射部装着溝2
g の空間形状より若干小さい相似形状(略円盤状)と
なっている。更に、反射部26には、反射部装着溝25
g に嵌合された状態で、光ファイバ25f の上記切除に
よる端面25h ,25i に光学的に接続する光反射フィ
ルタ26a が予め設けられており、その光反射フィルタ
26a を被覆且つ支持する外皮部分として、フェルール
25d と同一の素材が適用されている。
【0168】光反射フィルタ26a は、例えば、図3
(a)〜(d)に示す様に、光ファイバ25f と同一構
造のコアとクラッドを有して、このコア内にコアとは屈
折率の異なる複数個の媒体を所定間隔で一体に形成する
ことによって、単一の反射波長又は複数個の反射波長を
発揮させる構造となっている。
【0169】そして、前記第1〜第13の実施例におい
て説明した種々の反射波長に対応して、夫々固有の反射
波長が予め設定されている複数種類の反射部26を準備
しておき、加入者端末装置を樹枝状光通信網に接続する
際に、いずれかの反射部26を選択して装着することに
より、固有のコネクタプラグ25として使用する。
【0170】このように、この実施例によれば、コネク
タプラグ25の構成要素の内、反射部26を除く部分に
ついては汎用性を有するので、反射波長の異なる種々の
反射部26をシリーズとして予め生産し、管理すること
ができる。更に、加入者端末装置を樹枝状光通信網に接
続する際に、反射部26の選択が可能であるので、敷設
作業を簡略化することができる。又、局舎内の監視装置
が異常監視処理を行うに当たって予め登録しておくため
の識別情報(監視対象である支線ファイバ線路と反射部
の反射波長との整合性に関する情報等)を容易に設定す
ることができる。更に又、反射部26は着脱可能である
ので、樹枝状光通信網の監視システムの改変等に応じて
別の種類の反射部26に取替えることが極めて容易とな
る。更に又、樹枝状光通信網の拡張に伴って、監視シス
テムに適用する反射波長の種類を増加する必要が生じる
場合でも、新たな反射波長を有する反射部26を追加製
造して、既存のコネクタプラグ25をそのまま流用する
ことができる。
【0171】これらの効果は一例であり、この実施例
は、第1〜第13の実施例に説明した監視システムに適
用されることにより、部品供給を行う製造業者や、保守
管理を行う保守管理業者その他の広い分野において、多
種多様の極めて優れた効果を発揮する。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、夫
々固有の波長選択性を有する反射部を支線フィルタ線路
毎に対応付けて接続しておき、夫々の反射部に対応する
波長成分を有する検査光をストローブ光として伝送させ
たときに反射してくる反射光の各波長毎の有無などを測
定したり、又は、分岐中心となっている受動分岐素子か
ら夫々異なる距離で夫々の支線ファイバ線路に反射部を
設けておき、所定の検査光を入射したときに反射してく
る散乱光を測定することによって、支線ファイバ線路の
監視を行うようにしたので、支線ファイバ線路の異常の
有無を放送局等で集中監視して、光線路網を逐次監視す
ることができる。
【0173】更に、多数の支線ファイバ線路を個々独立
に監視することができるので、異常の発生した支線ファ
イバ線路を特定することができ、迅速な処置を行うこと
ができる。又、比較的簡単なシステム構成で確実な監視
を実現することができると共に、複雑な光通信網及び次
第に拡大される光通信網にも容易に対応し得る等の優れ
た効果を発揮する。又、支線ファイバ線路と加入者端末
とを接続する光コネクタに、前記反射部を着脱可能に内
蔵することにより、極めて利用効率の高い監視システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による監視システムの第1構成例を示す
システム構成図である。
【図2】監視システムに付設される反射部の配置例を示
す説明図である。
【図3】反射部の構成例を示す説明図である。
【図4】第1の実施例における監視装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】監視システムの動作を説明するための説明図で
ある。
【図6】第2の実施例における監視装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】第3の実施例における監視装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】第4の実施例における監視装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】第5の実施例における監視装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】第6の実施例における監視装置の構成を示す
ブロック図である。
【図11】第7の実施例における監視装置の構成を示す
ブロック図である。
【図12】本発明による監視システムの第2構成例を示
すシステム構成図である。
【図13】第8の実施例における監視装置の構成を示す
ブロック図である。
【図14】第8の実施例の動作を説明するための説明図
である。
【図15】第8の実施例において使用される反射部に設
定される反射波長の組み合わせ例を表にして示す説明図
である。
【図16】第8の実施例の動作を更に説明するための説
明図である。
【図17】第9の実施例における監視装置の構成を示す
ブロック図である。
【図18】第9の実施例の動作を説明するための説明図
である。
【図19】本発明による監視システムの第3構成例を示
すシステム構成図である。
【図20】図19に示す第3構成例における監視動作を
説明するための説明図である。
【図21】図19に示す第3構成例に使用される反射部
に設定される反射波長の組み合わせ例を表にして示す説
明図である。
【図22】図19に示す第3構成例における監視動作を
更に説明するための説明図である。
【図23】図19に示す第3構成例における監視動作を
更に説明するための説明図である。
【図24】第12の実施例における監視装置の構成を示
すブロック図である。
【図25】第12の実施例の動作を説明するための説明
図である。
【図26】第13の実施例における監視装置の構成を示
すブロック図である。
【図27】第14の実施例として示す光コネクタの構造
説明図である。
【符号の説明】
1…局舎、2…伝送装置、3a 〜3c …幹線光ファイバ
線路、5a 〜5c …受動分岐素子、6…監視装置、7…
投光部、8…受光部、9…受光部、10…制御部、11
…光カプラ、W1 〜WN ,W11〜W1N,W21〜W2M…支
線ファイバ線路、R1 〜RN ,R11〜R1N,R21
2M,24,26…反射部、25…光コネクタ。
フロントページの続き (72)発明者 山下 克也 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 大槻 文男 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−232817(JP,A) 特開 平4−84727(JP,A) 特開 平6−53907(JP,A) 特開 平6−229879(JP,A) 特開 平6−350530(JP,A) 特開 平7−23002(JP,A) 特表 平4−502210(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28 H04J 14/00 - 14/08 H04L 12/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線光ファイバ線路の下流側に設けら
    れ、受動分岐素子に複数の支線ファイバ線路が樹枝状接
    されるとともに前記夫々の支線ファイバ線路の終端に
    は加入者端末器又は下流段の受動分岐素子が接続されて
    成る光通信網を、監視する光通信網監視方法において、 前記夫々の支線ファイバ線路の前記加入者端末器又は下
    流段の受動分岐素子側であって前記受動分岐素子から
    の支線ファイバ線路とは夫々異なる離隔距離の位置に、
    夫々の支線ファイバ線路に対応付けて決められた他の支
    線ファイバ線路とは夫々異なる固有波長の光を反射する
    反射波長が設定されている反射部を設け、 前記反射部に設定されている全ての反射波長を包含する
    所定波長域において、所定の波長変化率をもって連続的
    に波長が変化する検査光を、適宜の繰り返し周期で繰り
    返して前記幹線光ファイバ線路へ入射させ、 前記各繰り返し周期毎に、各繰り返し周期の各開始時点
    より前記各離隔距離に応じた位相差遅れた時点から、前
    記波長変化率と等しい変化率で連続的に透過波長が変化
    する波長可変フィルタに、前記反射部で反射されて前記
    幹線光ファイバ線路に戻ってくるパルス光列状の反射光
    を透過させ、 前記各繰り返し周期毎に前記波長可変フィルタを透過す
    るパルス光を計測し、 前記繰り返し周期の内、前記パルス光が検出されなかっ
    た周期を検出すると、その周期に於いて設定された前記
    位相差に対応する離隔距離に反射部が設けられている支
    線ファイバ線路に、異常が発生していると判定するこ
    と、 を特徴とする光通信網監視方法。
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