JP3346546B2 - 音声符号化方法 - Google Patents

音声符号化方法

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JP3346546B2
JP3346546B2 JP2000325674A JP2000325674A JP3346546B2 JP 3346546 B2 JP3346546 B2 JP 3346546B2 JP 2000325674 A JP2000325674 A JP 2000325674A JP 2000325674 A JP2000325674 A JP 2000325674A JP 3346546 B2 JP3346546 B2 JP 3346546B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャネルの
音声信号を圧縮するための音声符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】音声信号を圧縮する方法として、本発明
者は先の出願(特願平9−289159号)において1
チャネルの原デジタル音声信号に対して、特性が異なる
複数の予測器により時間領域における過去の信号から現
在の信号の複数の線形予測値を算出し、原デジタル音声
信号と、この複数の線形予測値から予測器毎の予測残差
を算出し、予測残差の最小値を選択する予測符号化方法
を提案している。
【0003】なお、上記方法では原デジタル音声信号が
サンプリング周波数=96kHz、量子化ビット数=2
0ビット程度の場合にある程度の圧縮効果を得ることが
できるが、近年のDVDオーディオディスクではこの2
倍のサンプリング周波数(=192kHz)が使用さ
れ、また、量子化ビット数も24ビットが使用される傾
向がある。また、マルチチャネルにおけるサンプリング
周波数と量子化ビット数はチャネル毎に異なることもあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、予測符号化
方式のような圧縮方式は圧縮率が可変(VBR:バリア
ブル・ビット・レート)であるので、マルチチャネルの
音声信号を予測符号化するとチャネル毎のデータ量が時
間的に大きく変化する。また、このようなデータを伝送
する場合には、チャネル毎にパラレルではなくデータス
トリームとして伝送される。したがって、再生側(デコ
ード側)においてこのような可変長のデータストリーム
をチャネル毎に同期して再生(プレゼンテーション)可
能にする必要がある。また、圧縮率が固定(CBR:コ
ンスタント・ビット・レート)の場合もあり、復号処理
を考えた場合、このようなデータの復号処理を的確に行
う必要がある。
【0005】そこで本発明は、マルチチャネルの音声信
号を圧縮符号化する場合に再生側の復号処理を的確に行
うようにした音声符号化方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の手段からなるものである。すなわ
ち、
【0007】マルチチャネルの音声信号をそのままのチ
ャネル又は互いに相関をとったチャネル毎に、入力され
る音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、
性が異なる複数の線形予測方法により時間領域過去か
現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予
測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測
残差が最小となるような線形予測方法を選択して予測符
号化するステップと、前記ステップにより選択されたチ
ャネル毎の線形予測方法と予測残差と所定の先頭サンプ
ル値を含む予測符号化データを格納するサブパケット
と、前記サブパケット内のデータが可変ビットレート圧
縮された圧縮データであることを示し、再生側で前記可
変ビットレート圧縮に対応した伸長処理が施されるため
に用いられる識別子を含む同期情報部とを有するデー
タ構造にフォーマット化するステップと、からなる音声
符号化方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明が適用される音声符
号化装置とそれに対応した音声復号装置の第1の実施形
態を示すブロック図、図2は図1の符号化部を詳しく示
すブロック図、図3は図1、図2の符号化部により符号
化されたビットストリームを示す説明図、図4はDVD
のパックのフォーマットを示す説明図、図5はDVDの
オーディオパックのフォーマットを示す説明図、図6は
図5のオーディオデータエリアのフォーマットを詳しく
示す説明図、図7は図1の復号化部を詳しく示すブロッ
ク図、図8は図7の入力バッファの書き込み/読み出し
タイミングを示すタイミングチャート、図9はアクセス
ユニット毎の圧縮データ量を示す説明図、図10はアク
セスユニットとプレゼンテーションユニットを示す説明
図である。
【0009】ここで、マルチチャネル方式としては、例
えば次の4つの方式が知られている。 (1)4チャネル方式 ドルビーサラウンド方式の
ように、前方L、C、Rの3チャネル+後方Sの1チャ
ネルの合計4チャネル (2)5チャネル方式 ドルビーAC−3方式のS
Wチャネルなしのように、前方L、C、Rの3チャネル
+後方SL、SRの2チャネルの合計5チャネル (3)6チャネル方式 DTS(Digital Theater
System)方式や、ドルビーAC−3方式のように6チャ
ネル(L、C、R、SW(Lfe)、SL、SR) (4)8チャネル方式 SDDS(Sony Dynamic D
igital Sound)方式のように、前方L、LC、C、R
C、R、SWの6チャネル+後方SL、SRの2チャネ
ルの合計8チャネル
【0010】図1に示す符号化側の6チャネル(ch)ミ
クス&マトリクス回路1’は、マルチチャネル信号の一
例としてフロントレフト(Lf)、センタ(C)、フロ
ントライト(Rf)、サラウンドレフト(Ls)、サラ
ウンドライト(Rs)及びLfe(Low Frequency Effe
ct)の6chのPCMデータを次式(1)により前方グル
ープに関する2ch「1」、「2」と他のグループに関す
る4ch「3」〜「6」に分類して変換し、2ch「1」、
「2」を第1符号化部2’−1に、また、4ch「3」〜
「6」を第2符号化部2’−2に出力する。 「1」=Lf+Rf 「2」=Lf−Rf 「3」=C−(Ls+Rs)/2 「4」=Ls+Rs 「5」=Ls−Rs 「6」=Lfe−a×C ただし、0≦a≦1 …(1)
【0011】符号化部2’を構成する第1及び第2符号
化部2’−1、2’−2はそれぞれ、図2に詳しく示す
ように2ch「1」、「2」と4ch「3」〜「6」のPC
Mデータをチャネル毎に予測符号化し、予測符号化デー
タを図3に示すようなビットストリームで記録媒体5や
衛星回線や電話回線等の通信媒体6を介して復号側に伝
送する。復号側では復号化部3’を構成する第1及び第
2復号化部3’−1、3’−2により、図7に詳しく示
すようにそれぞれ前方グループに関する2ch「1」、
「2」と他のグループに関する4ch「3」〜「6」の予
測符号化データをチャネル毎にPCMデータに復号す
る。
【0012】次いでミクス&マトリクス回路4’により
式(1)に基づいて元の6ch(Lf、C、Rf、Ls、
Rs、Lfe)を復元するとともに、この元の6chと係
数mij(i=1,2,j=1,2〜6)により次式
(2)のようにステレオ2chデータ(L、R)を生成す
る。 L=m11・Lf+m12・Rf+m13・C +m14・Ls+m15・Rs+m16・Lfe R=m21・Lf+m22・Rf+m23・C +m24・Ls+m25・Rs+m26・Lfe …(2)
【0013】図2を参照して符号化部2’−1、2’−
2について詳しく説明する。各ch「1」〜「6」のPC
Mデータは1フレーム毎に1フレームバッファ10に格
納される。そして、1フレームの各ch「1」〜「6」の
サンプルデータがそれぞれ予測回路13D1、13D
2、15D1〜15D4に印加されるとともに、各ch
「1」〜「6」の各フレームの先頭サンプルデータ(後
述のリスタートヘッダ内に格納される)がアンパッキン
グ回路8及びフォーマット化回路19に印加される。ま
た、PCMデータがA/D変換されたときのサンプリン
グ周波数(fs)と量子化ビット数(Qb)がパッキン
グ回路18及びフォーマット化回路19に印加される。
予測回路13D1、13D2、15D1〜15D4はそ
れぞれ、各ch「1」〜「6」のPCMデータに対して、
特性が異なる複数の予測器(不図示)により時間領域に
おける過去の信号から現在の信号の複数の線形予測値を
算出し、次いで原PCMデータと、この複数の線形予測
値から予測器毎の予測残差を算出する。続くバッファ・
選択器14D1、14D2、16D1〜16D4はそれ
ぞれ、予測回路13D1、13D2、15D1〜15D
4により算出された各予測残差を一時記憶して、選択信
号/DTS(デコーディング・タイム・スタンプ)生成
器17により指定されたサブフレーム毎に予測残差の最
小値を選択する。
【0014】選択信号/DTS生成器17は予測残差の
ビット数フラグをパッキング回路18とフォーマット化
回路19に対して印加し、また、予測残差が最小の予測
器を示す予測器選択フラグと、式(1)における相関係
数aと、復号化側が入力バッファ22a(図7)からス
トリームデータを取り出す時間を示すDTSをフォーマ
ット化回路19に対して印加する。パッキング回路18
はバッファ・選択器14D1、14D2、16D1〜1
6D4により選択された6ch分の予測残差を、選択信号
/DTS生成器17により指定されたビット数フラグに
基づいて指定ビット数でパッキングする。またPTS生
成器17cは、復号化側が出力バッファ110(図7)
からPCMデータを取り出す時間を示すPTS(プレゼ
ンテーション・タイム・スタンプ)を生成してフォーマ
ット化回路19に出力する。
【0015】続くフォーマット化回路19は図3〜図6
に示すようなユーザデータにフォーマット化する。図3
に示すユーザデータ(サブパケット)は、前方グループ
に関する2ch「1」、「2」の予測符号化データを含む
可変レートビットストリーム(サブストリーム)BS0
と、他のグループに関する4ch「3」〜「6」の予測符
号化データを含む可変レートビットストリーム(サブス
トリーム)BS1と、サブストリームBS0、BS1の
前に設けられたビットストリームヘッダ(リスタートヘ
ッダ)により構成されている。また、サブストリームB
S0、BS1の1フレーム分は ・フレームヘッダと、 ・各ch「1」〜「6」の1フレームの先頭サンプルデー
タと、 ・各ch「1」〜「6」のサブフレーム毎の予測器選択フ
ラグと、 ・各ch「1」〜「6」のサブフレーム毎のビット数フラ
グと、 ・各ch「1」〜「6」の予測残差データ列(可変ビット
数)と、 ・ch「6」の係数aとが、多重化されている。このよう
な予測符号化によれば、原信号が例えばサンプリング周
波数(fs)=96kHz、量子化ビット数(Qb)=
24ビット、6チャネルの場合、71%の圧縮率を実現
することができる。
【0016】図2に示す符号化部2’−1、2’−2に
より予測符号化された可変レートビットストリームデー
タを、記録媒体の一例としてDVDオーディオディスク
に記録する場合には、図4に示すオーディオ(A)パッ
クにパッキングされる。このパックは2034バイトの
ユーザデータ(Aパケット、Vパケット)に対して4バ
イトのパックスタート情報と、6バイトのSCR(Syst
em Clock Reference:システム時刻基準参照値)情報
と、3バイトのMux レート(rate)情報と1バイトのス
タッフィングの合計14バイトのパックヘッダが付加さ
れて構成されている(1パック=合計2048バイ
ト)。この場合、タイムスタンプであるSCR情報を、
先頭パックでは「1」として同一タイトル内で連続とす
ることにより同一タイトル内のAパックの時間を管理す
ることができる。
【0017】圧縮PCMのAパケットは図5に詳しく示
すように、9〜22バイトのパケットヘッダと、圧縮P
CMのプライベートヘッダと、図3に示すフォーマット
の1ないし2015バイトのオーディオデータ(圧縮P
CM)により構成されている。そして、DTSとPTS
は図5のパケットヘッダ内に(具体的にはパケットヘッ
ダの10〜14バイト目にPTSが、15〜19バイト
目にDTSが)セットされる。圧縮PCMのプライベー
トヘッダは、 ・1バイトのサブストリームIDと、 ・2バイトのUPC/EAN−ISRC(Universal Pr
oduct Code/European Article Number-International S
tandard Recording Code)番号、及びUPC/EAN−
ISRCデータと、 ・1バイトのプライベートヘッダ長と、 ・2バイトの第1アクセスユニットポインタと、 ・4バイトのオーディオデータ情報(ADI)と、 ・0〜7バイトのスタッフィングバイトとに、より構成
されている。
【0018】そして、ADI内に1秒後のアクセスユニ
ットをサーチするための前方アクセスユニット・サーチ
ポインタと、1秒前のアクセスユニットをサーチするた
めの後方アクセスユニット・サーチポインタがともに1
バイトでセットされる。具体的には、ADIの1バイト
目に前方アクセスユニット・サーチポインタが、8バイ
ト目に後方アクセスユニット・サーチポインタがセット
される。このようにADIは、圧縮PCMでは4バイト
に減少させるためオーディオデータを2015バイトま
で収納できる。
【0019】図5に示す圧縮PCM(PPCM)のオー
ディオパケットにおけるオーディオデータエリアは、図
6に示すように複数のPPCMアクセスユニットにより
構成され、PPCMアクセスユニットはPPCMシンク
情報とサブパケットにより構成されている。最初のPP
CMアクセスユニット内のサブパケットは、ディレクト
リと、サブストリーム「BS0」と、CRC(1バイト
又は2バイト)と、サブストリーム「BS1」と、CR
Cとエクストラ情報により構成され、サブストリーム
「BS0」、「BS1」はPPCMブロックのみにより
構成されている。2番目以降のPPCMアクセスユニッ
ト内のサブパケットも、ディレクトリと、サブストリー
ム「BS0」と、CRCと、サブストリーム「BS1」
と、CRCとエクストラ情報により構成され、サブスト
リーム「BS0」、「BS1」はリスタートヘッダとP
PCMブロックにより構成されている。そして、エクス
トラ情報は、少なくとも、サイズ調整機能を有してい
る。すなわち、入来データが固定レート(CBR)の場
合には、上述したようにサンプリング周波数fsによっ
て1パケット当たりのサンプリング数が40,80,1
60のいずれかに定められており、そのため、決定され
たサンプリング数によっては1パケット当たりのデータ
長とサブパケットのサイズとが合わない場合があり、そ
れをサブパケットのサイズに合わせるために、例えば、
0,0…等を付加してサイズ調整を行う。また、このサ
イズ調整用のデータはテキストデータ等を利用すること
も可能である。
【0020】PPCMシンク情報(以下、同期情報とも
いう)は次の情報を含む。 ・1パケット当たりのサンプル数:サンプリング周波数
fsに応じて40、80又は160が選択される。 ・データレートがVBRの場合には「0」(サブパケッ
ト内のデータがVBRの圧縮データであることを示す識
別子)、CBRの場合には「1」(サブパケット内のデ
ータが固定レートであることを示す識別子) ・サンプリング周波数fs及び量子化ビット数Qb ・チャネル割り当て情報
【0021】次に図7を参照して復号化部3’−1、
3’−2について説明する。上記フォーマットの可変レ
ートビットストリームデータBS0、BS1は、デフォ
ーマット化回路21により分離される。そして、各ch
「1」〜「6」の1フレームの先頭サンプルデータと予
測器選択フラグはそれぞれ予測回路24D1、24D
2、23D1〜23D4に印加され、各ch「1」〜
「6」のビット数フラグはアンパッキング回路22に印
加される。また、SCRと、DTSと予測残差データ列
は入力バッファ22aに印加され、PTSは出力バッフ
ァ110に印加される。また、データレートがVBRか
CBRかを示す識別子は各予測器24D1、24D2、
23D1、23D2、23D3、23D4に印加され、
これらにおいて識別子に応じた入出力データの処理プロ
グラムが決定されて処理されることになる。VBRであ
る場合には処理プログラムを切り換えると共に入力デー
タを毎回ロードする必要があり処理に時間を要すること
になるが、CBRの場合には固定レートであることから
処理プログラムを切り換える必要がなく処理が速くな
る。また、サンプリング周波数fs及び量子化ビット数
QbはD/A変換器102に印加される。ここで、予測
回路24D1、24D2、23D1〜23D4内の複数
の予測器(不図示)はそれぞれ、符号化側の予測回路1
3D1、13D2、15D1〜15D4内の複数の予測
器と同一の特性であり、予測器選択フラグにより同一特
性のものが選択される。
【0022】デフォーマット化回路21により、最初オ
ーディオパックからオーディオパケットが分離され、次
にオーディオパケットからストリームデータ(予測残差
データ列)が分離されてビットストリームBS0とBS
1が取り出される。またSCRが取り出され、図8に示
すようにSCRによるタイミングにしたがってアクセス
ユニット毎に入力バッファ22aに取り込まれて蓄積さ
れる。ここで、1つのアクセスユニットのデータ量は、
例えばfs=96kHzの場合には(1/96kHz)
秒分であるが、図9、図10(a)に詳しく示すように
可変長である。そして、入力バッファ22aに蓄積され
たストリームデータはDTSに基づいてFIFOで読み
出されてアンパッキング回路22に印加される。
【0023】アンパッキング回路22は各ch「1」〜
「6」の予測残差データ列をビット数フラグ毎に基づい
て分離してそれぞれ予測回路24D1、24D2、23
D1〜23D4に出力する。予測回路24D1、24D
2、23D1〜23D4ではそれぞれ、アンパッキング
回路22からの各ch「1」〜「6」の今回の予測残差
データと、内部の複数の予測器の内、予測器選択フラグ
により選択された各1つにより予測された前回の予測値
が加算されて今回の予測値が算出され、次いで1フレー
ムの先頭サンプルデータを基準として各サンプルのPC
Mデータが算出されて出力バッファ110に蓄積され
る。出力バッファ110に蓄積されたPCMデータはP
TSに基づいて読み出されて出力され、したがって、図
10(a)に示す可変長のアクセスユニットが伸長され
て、図10(b)に示す一定長のプレゼンテーションユ
ニットが出力される。
【0024】また、PPCMシンク情報内のサンプリン
グ周波数fs及び量子化ビット数Qbに基づいて、PC
MデータがD/A変換器102によりアナログ信号に変
換される。また、同時にPPCMシンク情報においてC
BRの識別子が検出され、ディレクトリ内のエクストラ
データの位置が検出されて、更に例えば0,0…のデー
タや、テキストデータ等のサイズ調整用のエクストラデ
ータが検出されると、それがテキストデータである場合
にはエクストラデータをこのアンパッキング回路22か
ら図示しないテキストデータデコード回路に供給し、そ
こで、デコード処理をしてテキストデータとして取り出
し、出力バッファ110を通じて出力されることにな
る。また一方、エクストラデータが0,0…データであ
った場合には、何の処理も施されないようになってい
る。また、テキストデータデコーダ回路が用意されてい
ない場合には、この処理はパスされる。また、ここで、
操作部101を介してサーチ再生が指示された場合に
は、制御部100により図5に示す前方アクセスユニッ
ト・サーチポインタ(1秒先)と後方アクセスユニット
・サーチポインタ(1秒前)に基づいてアクセスユニッ
トを再生する。このサーチポインタとしては、1秒先、
1秒前の代わりに2秒先、2秒前のものでよい。
【0025】図2に示す符号化部2’−1、2’−2に
より予測符号化された可変レートビットストリームデー
タをネットワークを介して伝送する場合には、符号化側
では図11に示すように伝送用にパケット化し(ステッ
プS41)、次いでパケットヘッダを付与し(ステップ
S42)、次いでこのパケットをネットワーク上に送り
出す(ステップS43)。
【0026】復号側では図12(A)に示すようにヘッ
ダを除去し(ステップS51)、次いでデータを復元し
(ステップS52)、次いでこのデータをメモリに格納
して復号を待つ(ステップS53)。そして、復号を行
う場合には図12(B)に示すように、デフォーマット
化を行い(ステップS61)、次いで入力バッファ22
aの入出力制御を行い(ステップS62)、次いでアン
パッキングを行う(ステップS63)。なお、このと
き、サーチ再生指示がある場合にはサーチポインタをデ
コードする。次いで予測器をフラグに基づいて選択して
デコードを行い(ステップS64)、次いで出力バッフ
ァ110の入出力制御を行い(ステップS65)、次い
で元のマルチチャネルを復元し(ステップS66)、次
いでこれを出力し(ステップS67)、以下、これを繰
り返す。
【0027】なお、上記実施形態では、前方グループに
関する2ch「1」、「2」を 「1」=Lf+Rf 「2」=Lf−Rf により変換して予測符号化したが、代わりに式(2)に
よりマルチチャネルをダウンミクスしてステレオ2chデ
ータ(L、R)を生成し、次いで次式(1)’ 「1」=L+R 「2」=L−R 「3」〜「5」は同じ 「6」=Lfe−C …(1)’ により変換して予測符号化するようにしてもよい(第2
の実施形態)。この場合には、復号化側のミクス&マト
リクス回路4’はチャネル「1」、「2」を加算するこ
とによりチャネルLを、減算することによりチャネルR
を生成することができる。
【0028】また、第3の実施形態として図13に示す
ように、2ch「1」、「2」の代わりに式(2)により
マルチチャネルをダウンミクスしてステレオ2chデータ
(L、R)を生成して、このステレオ2ch(L、R)と
4ch「3」〜「6」を予測符号化するようにしてもよ
い。なお、第2、第3の実施形態では、フロントレフト
(Lf)とフロントライト(Rf)が復号化側に伝送さ
れないので、復号化側ではこれを式(1)、(2)によ
り生成する。
【0029】次に図14、図15、図16を参照して第
4の実施形態について説明する。上記の実施形態では、
1グループの相関性の信号「1」〜「6」を予測符号化
するように構成されているが、この第4の実施形態では
複数グループの相関性のある信号を生成して予測符号化
し、圧縮率が最も高いグループの予測符号化データを選
択するように構成されている。また、この実施例ではそ
の1グループ内における符号化は、前述の各実施例の場
合のように前方グループに関する2chと他のグループ
に関する4chに分類して変換するようなことはせず
に、一つにまとめた符号化処理が行われる構成で、図1
4は前述の図1に対応した図として示してある。また、
図15は符号化部の詳細ブロックを示すものであるが、
本実施例の場合にはn個の相関回路1−1〜1−nまで
が、ミクス&マトリクス回路1’側に設けられている。
これらn個の相関回路1−1〜1−nは例えば6ch(L
f、C、Rf、Ls、Rs、Lfe)のPCMデータ
を、相関性が異なるn種類の6ch信号「1」〜「6」に
変換する。
【0030】例えば第1の相関回路1−1は以下のよう
に変換し、 「1」=Lf 「2」=C−(Ls+Rs)/2 「3」=Rf−Lf 「4」=Ls−a×Lfe 「5」=Rs−b×Rf 「6」=Lfe また、第nの相関回路1−nは以下のように変換する。 「1」=Lf+Rf 「2」=C−Lf 「3」=Rf−Lf 「4」=Ls−Lf 「5」=Rs−Lf「6」=Lfe−C
【0031】また、相関回路1−1〜1−n毎に予測回
路15とバッファ・選択器16が設けられ、グループ毎
の予測残差の最小値のデータ量に基づいて圧縮率が最も
高いグループが相関選択信号生成器17bにより選択さ
れる。このとき、フォーマット化回路19はその選択フ
ラグ(相関回路選択フラグ、その相関回路の相関係数
a、b)を追加して多重化する。
【0032】そして、図16は前述の図6に対応したデ
ータエリアを示し、この実施例ではサブストリーム「B
S1」を用いず、サブストリーム「BS0」のみで構成
することになる。
【0033】また、図17に示す復号化側では、符号化
側の相関回路1−1〜1−nに対してn個の相関回路4
−1〜4−n(又は係数a、bが変更可能な図示省略の
1つの相関回路)が設けられる。なお、図15に示すn
グループの予測回路が同一の構成である場合、復号装置
では図17に示すようにnグループ分の予測回路を設け
る必要はなく、1つのグループ分の予測回路でよい。そ
して、符号化装置から伝送された選択フラグに基づいて
相関回路4−1〜4−nの1つを選択、又は係数a、b
を設定して元の6ch(Lf、C、Rf、Ls、Rs、L
fe)を復元し、また、式(2)によりマルチチャネル
をダウンミクスしてステレオ2chデータ(L、R)を生
成する。
【0034】また、上記の第1の実施形態では、1種類
の相関性の信号「1」〜「6」を予測符号化するように
構成されているが、この信号「1」〜「6」のグループ
と原信号(Lf、C、Rf、Ls、Rs、Lfe)のグ
ループを予測符号化し、圧縮率が高い方のグループを選
択するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
縮データを含むサブパケットと、サブパケット内のデー
タがVBRの圧縮データであることを示す識別子を含む
同期情報部を有するデータ構造にフォーマット化するよ
うにしたので、再生側の復号処理を的確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される音声符号化装置とそれに対
応した音声復号装置の第1の実施形態を示すブロック図
である。
【図2】図1の符号化部を詳しく示すブロック図であ
る。
【図3】図1、図2の符号化部により符号化されたビッ
トストリームを示す説明図である。
【図4】DVDのパックのフォーマットを示す説明図で
ある。
【図5】DVDのオーディオパックのフォーマットを示
す説明図である。
【図6】図5のオーディオデータエリアのフォーマット
を詳しく示す説明図である。
【図7】図1の復号化部を詳しく示すブロック図であ
る。
【図8】図7の入力バッファの書き込み/読み出しタイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図9】アクセスユニット毎の圧縮データ量を示す説明
図である。
【図10】アクセスユニットとプレゼンテーションユニ
ットを示す説明図である。
【図11】音声伝送方法を示すフローチャートである。
【図12】音声伝送方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明が適用される音声符号化装置の第3の
実施の形態とそれに対応した音声復号装置を示すブロッ
ク図である。
【図14】本発明が適用される音声符号化装置の第3の
実施の形態とそれに対応した音声復号装置を示すブロッ
ク図である。
【図15】第4の実施形態の音声符号化装置を示すブロ
ック図である。
【図16】図6に対応した別の実施例の説明図である。
【図17】第4の実施形態の音声復号装置を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1’ 6chミクス&マトリクス回路 13D1,13D2,15D1〜15D4 予測回路
(バッファ・選択器14D1,14D2,16D1〜1
6D4と共に圧縮手段を構成する。) 14D1,14D2,16D1〜16D4 バッファ・
選択器 17 選択信号/DTS生成器(タイミング生成手段) 17c PTS生成器(タイミング生成手段) 19 フォーマット化回路(フォーマット化手段) 21 デフォーマット化回路(分離手段) 22 アンパッキング回路 22a 入力バッファ 24D1,24D2,23D1〜23D4 予測回路
(伸長手段) 100 制御部 102 D/A変換器 110 出力バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−44499(JP,A) 特開 平2−127899(JP,A) 特開 平8−65169(JP,A) 特開 平3−24834(JP,A) 特開 平8−272393(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00 - 19/14 G11B 20/10 - 20/12 H03M 7/30 - 7/40 H04S 3/00 - 3/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マルチチャネルの音声信号をそのままのチ
    ャネル又は互いに相関をとったチャネル毎に、入力され
    る音声信号に応答して先頭サンプル値を得ると共に、
    性が異なる複数の線形予測方法により時間領域過去か
    現在の信号の線形予測値がそれぞれ予測され、その予
    測される線形予測値と前記音声信号とから得られる予測
    残差が最小となるような線形予測方法を選択して予測符
    号化するステップと、 前記ステップにより選択されたチャネル毎の線形予測方
    法と予測残差と所定の先頭サンプル値を含む予測符号化
    データを格納するサブパケットと、前記サブパケット内
    のデータが可変ビットレート圧縮された圧縮データであ
    ることを示し、再生側で前記可変ビットレート圧縮に対
    応した伸長処理が施されるために用いられる識別子を含
    む同期情報部とを有するデータ構造にフォーマット化
    するステップと、 からなる音声符号化方法。
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