JP3335897B2 - 化学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法 - Google Patents
化学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法Info
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Description
安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測
定方法に関し、特に、寒冷地において前記化学的又は物
理的安定処理土が凍結融解の繰り返しにより軟弱化し
て、凍上する問題を検討するために、凍結融解作用によ
る軟弱化及び凍上量を測定する測定方法に関する。
以上)粘性土、特に火山灰質粘性土の場合、冬期におけ
る地盤の凍上と春期における融解期に地盤が軟弱化する
ことが問題となっている。一般に、この凍上現象は冬期
間に氷点下の気温が長期間継続することによって生じ
る。しかし、東北地方では夜間は氷点下の気温となり、
日中は氷点以上の気温になるため、地盤が凍結融解作用
の繰り返しを受けるので、冬期間でも地盤が軟弱化する
場合が多く、道路等に被害を与えている。
として、締固めによる粒子間の結合力の増大や、石灰又
はセメント等による化学的又は物理的安定処理により、
路床、路盤を強化している。しかし、これらの化学的又
は物理的安定処理土は当初は高強度であっても、冬期間
に凍結融解作用が繰り返されると徐々に地盤が軟弱化し
て、凍上が発生することが知られており、前記化学的又
は物理的安定化処理土の凍結融解作用に対する耐久性の
検討をする必要がある。
験や、一軸圧縮試験などの強度試験など、土質測定方法
は数多くある。しかし、安定処理土に対する締固め、凍
結融解作用の繰り返し後の強度の測定といった一連した
測定を行う場合、土の容器の入れ換えにより供試体を乱
してしまうという問題があった。
に用いられる一軸圧縮試験では、凍上量の測定を行うこ
とができないことに加え、供試体内部の強度変化を深さ
ごとに測定することができない。
来は低強度を対象としているため、高強度である安定処
理土に対して用いることができない。
の技術の問題点を解決するためになされたもので、化学
的又は物理的安定処理土の凍結融解作用後の劣化を検討
するために、前記化学的又は物理的安定処理土の凍結融
解による軟弱化及び凍上量の測定を可能とした測定方法
を提供することを目的とする。
め、本発明は、容器に化学的又は物理的安定処理土を締
固め作用を与えながら投入し、被蓋し、好ましくは密閉
した後、凍結溶融作用を交互に繰り返して、軟弱化及び
凍上量の測定を行うことを特徴とする。
状であり、内径が10cm、容器の高さが20cm、蓋の高
さが10cmのものを標準とする。
も良いが、アクリル製樹脂等の透明な材質を用いると、
内部の状況を観察でき好ましい。
は、地盤の軟弱化や凍上を防止するために、化学的には
砂質土或いは粘性土に、セメント、生石灰又はスラグな
どの化学的安定処理材の1種又は2種以上を混合し、化
学反応により硬化した土をいう。
を混入して強度を高める。
ごとに説明する。
土を土質試験方法の土の突固め試験方法(JIS A 1210)
と同様な方法で、ランマーにて突固めながら容器表面ま
で入れ、容器表面を水平に仕上げる。容器の寸法及び突
固めエネルギーは目的に応じて決めるが、容器は内径1
0cm、高さ20cmを標準とする。
さ10cm程度の蓋をして、供試体内部の水分が外部に漏
れないように十分に密閉する。凍結融解の温度及び時間
は、目的に応じて決めるが、冷凍機において−15℃で
24時間冷凍した後、融解機において+15℃で24時
間融解した場合を1サイクルとし、15サイクルまで行
うことを標準とする。
いると効率がよい。
ルの進行に伴い、供試体の内部強度が徐々に低下し軟弱
化するが、この軟弱化を強度の変化で判定する。強度の
変化は、図2に示すようにコーン指数qc で測定する
が、コーン指数を用いることで深さごとに強度を測定で
きる。使用するコーンは、先端角30°、断面積3.2
4cm2 のものを標準とする。
強度から高強度まで測定する方法に改良した装置を用い
る。
も間接的に測定できる。
に伴い、供試体が図3に示すように上方に盛り上がる。
この盛り上がり部分を凍上量として測定するが、このと
き、融解後の凍上量は、霜柱が無くなるので凍結時の凍
上量より小さくなることに留意する。
り詳細に説明する。
性土に生石灰を乾燥重量比で5%で混合した安定処理土
を締固めた後、90日間平均温度20℃で養生し、凍結
融解試験を行った。凍結融解試験は凍結−20℃で24
時間、融解を+15℃で24時間とし、48時間で1サ
イクルとして15サイクルまで行った。その強度変化
を、先端角30°、断面積3.2cm2 のコーンを用い
て、コーン指数より求め、深さ5cmごとに測定し、凍結
融解を行わない(凍結融解サイクル0)ものと比較した
結果を図4に示す。
なるにしたがい増加しているが、深さ5cmと10cmで凍
結融解を15サイクル行ったものと行わないものとを比
較すると、凍結融解後は強度が減少し、軟弱化している
ことがわかる。また、深さ約13cmで両者が交錯し、等
しい強度になっていると考えられるため、軟弱化の深さ
が13cm程度であることがわかる。
理を施した土は、一時的には強度が増加するが凍結融解
作用の繰り返しにより強度は低下し、本発明により、そ
の軟弱化を定量的に評価することが可能である。
高さを12.5cm、15cm、20cmと変化させて、凍結
融解後の凍上量の測定を行った。凍結融解試験は、実施
例1と同じとして15サイクルまで行い、5サイクルご
とに測定した。結果を図5に示す。
以後は凍上量の増加は少なく、供試体の高さが不足して
いる。また、高さ20cmの供試体では、15サイクルま
でほぼ直線的に凍上量が増加していることから適切な高
さであるが、高さ15cmの供試体では、5サイクル以後
も凍上量の増加が見られるが、高さ20cmの供試体の凍
上量よりも少なく、これも、供試体の高さが不足してい
ることがわかる。
の火山灰質粘性土に対して、生石灰を乾燥重量比で10
%、20%、30%、40%で混合し締固めた後、90
日間平均温度20℃で養生したものと、前記火山灰質粘
性土に生石灰を10%で混合した後、反応終了3時間後
にセメントを乾燥重量比で10%、20%、30%、4
0%の割合で混合して締固めて90日間養生したもの
を、凍結融解試験を行い凍上量を測定した。凍結融解試
験は、実施例2と同じ条件である。結果を表1に示す。
養生したものであり、実際に利用する場合において、シ
ートを用いる等外部からの水分の侵入を防ぐ工法を想定
したものである。水浸供試体は空気中で30日間養生し
た後、60日間水中で養生したもので、降雨、地下水の
侵入を想定したものである。
処理土は混合比30%以上で凍上防止は可能であり、ま
た、生石灰セメント安定処理土では混合比20%以上で
凍上防止が可能であることがわかる。
処理土では凍上量は少なくなるが、水浸により供試体に
吸収された水分により凍上が発生しており凍上を完全に
防止できないことを示している。
は混合比30%以上で凍上は発生しておらず、凍上を防
止していることがわかる。
に対する凍結融解による凍上量を測定でき、その耐久性
を評価することが可能である。
物理的又は化学的安定処理土が凍結融解作用の繰り返し
によって強度が低下する問題において、その軟弱性など
の耐久性を検討する上で、安定処理土の軟弱化及び凍上
量を簡易な装置により効率的に測定することが可能にな
る。
ある。
ある。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 容器に化学的又は物理的安定処理土を締
固め作用を与えながら投入し、被蓋した後、凍結溶融作
用を繰り返して、軟弱化及び凍上量の測定を行うことを
特徴とする化学的又は物理的安定処理土のための凍結融
解による軟弱化及び凍上量測定方法。 - 【請求項2】 前記容器及び前記蓋が、円筒状又は角柱
状の容器及び蓋である請求項1記載の化学的又は物理的
安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測
定方法。 - 【請求項3】 前記容器及び前記蓋の内径が10cmであ
り、容器の高さが20cm、蓋の高さが10cmである請求
項1又は2記載の化学的又は物理的安定処理土のための
凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法。 - 【請求項4】 前記容器及び前記蓋が、アクリル製樹脂
等の透明な材質から成る請求項1又は2又は3記載の化
学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱
化及び凍上量測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00183198A JP3335897B2 (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 化学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00183198A JP3335897B2 (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 化学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11194122A JPH11194122A (ja) | 1999-07-21 |
JP3335897B2 true JP3335897B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=11512517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP00183198A Expired - Fee Related JP3335897B2 (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 化学的又は物理的安定処理土のための凍結融解による軟弱化及び凍上量測定方法 |
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JP (1) | JP3335897B2 (ja) |
Cited By (1)
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CN102590468A (zh) * | 2011-11-29 | 2012-07-18 | 中国科学院寒区旱区环境与工程研究所 | 深部土冻融过程试验系统 |
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