JP3334271B2 - 動き量検出装置及び動き量検出方法 - Google Patents

動き量検出装置及び動き量検出方法

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JP3334271B2 JP21032593A JP21032593A JP3334271B2 JP 3334271 B2 JP3334271 B2 JP 3334271B2 JP 21032593 A JP21032593 A JP 21032593A JP 21032593 A JP21032593 A JP 21032593A JP 3334271 B2 JP3334271 B2 JP 3334271B2
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  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル画像信号で
生成される2つの画像を用いこれら2つの画像から動き
量を検出する動き量検出装置及び動き量検出方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像の3次元信号処理が進む
に連れて、動きベクトルすなわち画像中の物体の動きの
方向と大きさ(速さ)を用いて各種画像処理が行われる
ようになり、例えば、画像の高能率符号化における動き
補償フレーム間符号化、フレーム間時間領域フィルタに
よるTV雑音軽減装置における動きによるパラメータ制
御、気象衛星から送られる連続画像による雲の速度の計
測、道路監視における速度測定などが動きベクトルを用
いて行われている。
【0003】連続する画像から、動きベクトルを測定す
る方法としては、連続する画像間の差を最小にする偏位
を求めることにより動きベクトルを決定するパターンマ
ッチング法や、画像の空間勾配と画像間差の関係から動
きベクトルを求める勾配法と共に、高速フーリエ変換
(FFT:Fast Fourier Transform)を利用して位相相関値
から動きベクトルを決定する位相相関法が知られてい
る。
【0004】動きベクトルは、例えばこの位相相関法を
用いて空間領域のマッチングをとることによって所定の
ブロック内に存在する複数の動きの対応付けを行ってい
る。すなわち、この空間領域でブロック分割したそれぞ
れのブロックについて動きベクトルの候補を用いて動き
補償を行い、ブロック間差分によるマッチング評価を行
っている。動き量検出装置は、このようにして位相相関
法により求めた評価値の最も小さくなる場合のブロック
と動きベクトルの対応付けを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した位
相相関法では、所定の動き量の精度を維持して求めるた
めに使用する2つのディジタル画像信号で生成される画
像を所定のブロックサイズ以上にしなければならない。
このため、ブロックサイズが小さい場合、位相相関の評
価においてノイズ等の外乱の影響を受け、位相相関値の
ピークが不明確になってしまう。
【0006】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みてなされたものであり、所定のブロック内での動き
量検出に外乱の影響を抑え、対象物体の動き量を精度よ
く求めることができる動き量検出装置及び動き量検出方
法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動き量検出
装置は、同一画面に対して互いに異なる解像度の画像デ
ータに対応する少なくとも2つの階層を設定し、上記一
方の階層の画像データをブロック化して得られる画像デ
ータに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順
次施して得られる第1の評価関数を求める第1の評価関
数算出手段と、上記他方の階層の画像データを上記一方
の階層のブロックに対応させてブロック化して得られる
画像データに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変
換を順次施して得られる第2の評価関数を求める第2の
評価関数算出手段と、上記第1の評価関数と上記第2の
評価関数との加算結果に基づいて動き量を検出する検出
手段とを有することを特徴としている。
【0008】ここで、上記検出手段では、上記第1及び
第2の評価関数の重み付け加算された結果に基づいて動
き量検出が行われる。上記画像データから奇数フィール
ドあるいは偶数フィールド同士のフィールドデータを選
択的に記憶させ、フレーム間で上記奇数フィールドある
いは上記偶数フィールドデータを用いて位相相関をとっ
ている。階層数は、3つ以上設けてよい。
【0009】また、本発明に係る動き量検出方法は、同
一画面に対して互いに異なる解像度の画像データに対応
する少なくとも2つの階層を設定し、上記一方の階層の
画像データをブロック化して得られる画像データに対し
て直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して得
られる第1の評価関数を求める第1の評価関数算出工程
と、上記他方の階層の画像データを上記一方の階層のブ
ロックに対応させてブロック化して得られる画像データ
に対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施
して得られる第2の評価関数を求める第2の評価関数算
出工程と、上記第1の評価関数と上記第2の評価関数と
の加算結果に基づいて動き量を検出する検出工程とを有
することを特徴としている。
【0010】ここで、上記検出工程で上記第1及び第2
の評価関数の重み付け加算された結果に基づいて動き量
検出が行われる。上記画像データから奇数フィールドあ
るいは偶数フィールド同士のフィールドデータを選択的
に記憶させ、フレーム間で上記奇数フィールドあるいは
上記偶数フィールド同士のフィールドデータを選択的に
記憶させ、フレーム間で上記奇数フィールドあるいは上
記偶数フィールドデータを用いて位相相関をとってい
る。階層数は、3つ以上設けてもよい。
【0011】
【作用】本発明に係る動き量検出装置では、階層化手段
で同一画面の一方の階層の画像データを基に他方の階層
の画像データに変換して少なくとも2つの階層を構成
し、第1の評価関数算出手段で一方の階層の画像データ
に対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施
して得られる第1の評価関数から動きベクトル候補を求
め、第2の評価関数算出手段で一方の階層のブロックに
対応させて他方の階層の画像データをブロック化して直
交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して得られ
る第2の評価関数を求めて外乱の影響を抑えて移動する
対象物体の特定を行い、検出手段で上記第1及び第2の
評価関数に基づいて上記2つの画像間に存在する移動対
象の正確な動きベクトルを検出する。
【0012】また、本発明に係る動き量検出方法では、
階層化工程で同一画面の一方の階層の画像データを基に
他方の階層の画像データに変換して少なくとも2つの階
層を構成し、第1の評価関数算出工程で一方の階層画像
データに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を
順次施して得られる第1の評価関数から動きベクトル候
補を求め、第2の評価関数算出工程で一方の階層のブロ
ックに対応させて他方の階層の画像データをブロック化
して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して
得られる第2の評価関数を求めて外乱の影響を抑えて移
動する対象物体の特定を行い、検出工程で上記第1及び
第2の評価関数に基づいて上記2つの画像間に存在する
移動対象の正確な動きベクトルを検出する。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る動き量検出装置及び動き
量検出方法の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
【0014】本発明を適用した動き量検出装置は、例え
ばディジタル画像信号から生成される2つの画像を用い
これら2つの画像から動き量を検出する装置として用い
る。また、この実施例では供給されたブロック画像に対
して同じ画像領域の階層を3段階に設定して位相相関処
理を行う場合を示している。また、動き量検出装置は、
入力画像から奇数フィールドあるいは偶数フィールド同
士のフィールドデータを選択的に記憶させ、フレーム間
で上記奇数フィールドあるいは上記偶数フィールドデー
タを用いて位相相関をとるようにしている。
【0015】このため、動き量検出装置は、例えば図1
に示すように、入力端子15を介して供給される入力画
像信号をブロック化するブロック化処理部10からの信
号を例えば入力端子16を介して供給されるフィールド
判別信号(ID)によりフィールド毎に切換スイッチS
Wで切り換えて一時保持するフィールドメモリ部11に
供給している。このため、フィールドメモリ部11は、
2つのフィールドメモリ11a、11bで構成される。
【0016】動き量検出装置は、ブロック化処理部10
と、上記フィールドメモリ部11からの同一画面に対し
て互いに異なる解像度の画像データに対応する少なくと
も2つの画像データを基にそれぞれの階層における画面
とし、一方の階層の画像データを基に他方の階層の画像
データに変換する階層画像化部12と、上記ブロック化
部10と上記フィールドメモリ部11から供給される画
像データをブロック化して得られる画像データに対して
高速フーリエ変換処理、位相相関処理、逆高速フーリエ
変換処理を介して得られる評価関数を用いて動き量を評
価する位相相関処理部13と、位相相関処理部13から
得られる各評価関数に基づいて上記2つの画像間の動き
量を検出する動き量決定部14とを有する。この中で階
層画像化部12、位相相関処理部13及び動き量決定部
14の詳細は、後述する。
【0017】この構成において、階層画像化部12は、
例えば図2に示すように、過去フィールドである第k−
2フィールドと現フィールドである第kフィールドの1
フレーム間の2つの輝度信号Yにおける動き量を検出す
る。このように第k−2フィールドと第kフィールドと
2つの信号に対して階層化処理を施すため、階層画像化
部12では、2つずつ階層画像化回路を設ける。前述し
たように3階層を扱うため、階層画像化部12は、原画
像以外の階層として階層画像化回路12a、12bから
の出力が第1の評価関数を求めるための同一階層に属す
ることになり、階層画像化回路12c、12dからの出
力が第2の評価関数を求めるための同一階層に属するこ
とになる。
【0018】位相相関処理部13には、階層画像化部1
2から供給される2つずつのブロック階層化された信号
が供給されることになる。位相相関処理部13は、一方
の階層の画像データをブロック化して得られる画像デー
タに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次
施して得られる第1の評価関数を求める第1の評価関数
算出手段としての評価関数算出部21と、上記他方の階
層の画像データを上記一方の階層のブロックに対応させ
てブロック化して得られる画像データに対して直交変
換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して得られる第
2の評価関数を求める第2の評価関数算出手段としての
評価関数算出部22とを有している。この他、同じ画像
領域の原画像に対しても評価関数算出部20で評価関数
が求められている。
【0019】位相相関処理部13において、上述したよ
うに直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して
評価関数を求めるため、直交変換処理する高速フーリエ
変換(以下、FFTという)処理部13Aは6つのFF
T処理回路130a、130b、131a、131b、
132a、132bで構成される。また、位相相関処理
する位相相関関数部13Bは、位相相関処理回路130
c〜132cで構成される。逆直交変換処理する逆FF
T(以下、IFFTという)処理部13Cは、IFFT
処理回路130d〜132dで構成されている。
【0020】評価関数算出部20〜22は、それぞれ基
本的に2つのFFT処理回路からの周波数軸領域に変換
されたデータに対して位相相関処理回路で相関を計算
し、この相関値をIFFT処理回路で空間領域の信号に
変換して動き候補に関するデータとして動き量決定部1
4に供給する。
【0021】動き量決定部14は、評価関数算出部20
〜22から出力される評価関数である位相相関関数の値
を評価値とし、この評価値に重み加算して評価した結
果、動き量を決定して出力端子17を介して動きベクト
ルを出力する。
【0022】つぎに、動き量検出装置において用いる方
法原理及び実際の動作について説明する。この動き量検
出装置の特徴である位相相関法とは空間領域のデータを
位相領域に変換しこの位相領域における位相相関関数の
値を基に2つの画像g1 、g2 の相関を求めて相関値の
高い領域を関連する領域として求める方法である。ここ
で、2つの画像g1 、g2 の位相相関を求めるため、2
つの画像g1 、g2 が複数のブロックに分割される。各
ブロックは例えばN×N画素のサイズをブロック単位と
している。
【0023】位相相関法では、各ブロック内の画素に対
して2次元高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Trans
form)処理を行ってフーリエ変換された画像データ
1 、G 2 を生成する。これらの画像データG1 、G2
は、例えばN×N個の複素数要素とする。そして、例え
ば一方の画像データG2 の複素数要素について共役複素
数G2 *を求める。このようにして空間領域から位相領域
へのデータ変換を行っている。位相領域の画像データを
基に相関をとることは複素パワースペクトルG1 ・G2 *
を求めることに等価である。このとき、位相領域では、
FFT処理前の空間領域での偏位が位相成分にのみ現れ
ることから、振幅成分を考慮に入れないために、各複素
数要素の大きさを正規化する。この正規化されたパワー
スペクトルexp(jφ) は、
【0024】
【数1】
【0025】と表される。ただし、jは虚数単位、φ1
は画像データG1 の位相成分、φ2 は画像データG2
位相成分である。次に、求めた位相領域での相関が実空
間である空間領域のどの位置に現れているかを知るため
に算出したパワースペクトルexp(jφ) に対する逆FF
T処理が行われる。この逆FFT処理により位相相関関
数dが求められる。位相相関関数dは、
【0026】
【数2】
【0027】と表され、空間領域における相関の高い位
置にピークが現れる。ここで、読み取られたピーク位置
そのものは、1フレーム間に移動した動き量を表してい
る。このようにして1度の計算によってブロックの動き
ベクトルが求められる。
【0028】次に、入力画像の階層画像化の原理につい
て説明する。前述したように過去フィールド、現フィー
ルドにおいてブロック化された画像に対して図3に示す
ようにh階層、(h+1)階層と2つの階層に階層化し
た場合を示している。具体的に数値を代入して階層と実
際の画像の関係を見ると、h=0のときこのh階層は原
画像に対応している。実際にこの設定で(h+1)階層
は1階層に対応している。図3に示すように、階層が上
がるに連れて各階層でのボックスが示す画素数は、0階
層における階層画像fh の4分木階層で8×8画素、1
階層における階層画像fh+1 で、2×2画素になる。こ
こで、このように階層は、階層数が高い値ほど階層が上
位になるものとしている。例えば階層(h+1)におけ
る画素数は、1つ前の階層、階層hの画素数fh を用い
【0029】
【数3】
【0030】で求めることができる。この各階層と同一
ブロック領域内の画素数の関係は、図4に示すように表
される。同一のブロック領域として例えばブロックB11
に対して階層0、階層1、階層2の3階層での画素数の
関係は、0階層の例えば原画像をfh=0 (x,y) と定義す
ると、予めブロックB11内には8×8画素の画素で構成
されていることになる。したがって、階層の上位の画像
ほど空間解像度が劣化することになる。
【0031】ここで、図5(a)の原画像の一つ上の階
層を示す図5(b)の模式的な位相相関値のグラフィッ
ク表示では、画素数が倍になっていることから、位相関
数の評価値の精度を図5(c)の評価値より高い検出精
度にすることができる。したがって、下位階層、すなわ
ち原画像に近いほど、検出される動き量の信頼性を高め
ることになる。しかしながら、図5(a)のグラフィッ
ク表示が示すように、位相関数の評価値は、ノイズも含
めて全般にわたって評価値を高めてしまう。特に、ノイ
ズ成分の中で高いピーク値をもつ画像が供給されたと
き、位相関数のピークが2つ得られてしまう。これによ
り、図5(a)では、どちらか一方を選択することにな
って、位置の誤検出の原因になってしまう。この検出位
置の誤まりを回避するため、検出精度は悪いが動いてい
る移動対象を特定できるようにするため解像度が劣化し
た画像を用いる。
【0032】この解像度劣化した画像では、外乱として
のノイズが丸められて影響を受け難くなる。すなわち、
図5(c)の模式的な位相相関値のグラフィック表示
は、空間的なローパスフィルタがかけられた画像から得
られるものと等価な位相相関値として、帯域の落ちた画
像が得られるため、ノイズによる影響が低減されること
を示している。この画像を用いて移動対象を特定するた
め、相関関数を求めると、求めるピーク値だけが明確に
得られることになり、この誤検出を回避することができ
る。このように2つの画像g1 、g2 に対して階層化を
施して評価関数算出部20〜22で位相関数の評価値を
算出し、適切なピーク位置の特定が行われるようにな
る。
【0033】次に、動き量決定部14における位相相関
関数の評価について説明する。位相相関処理部13から
階層の数に応じた位相相関関数のピーク値が供給され
る。動き量決定部14は、この位相相関関数の評価値に
対し階層に対応した重み加算を行う。この重み加算に使
用する重み係数wh は、それぞれ例えば階層0で重み係
数w0 、階層1で重み係数w1 、階層2で重み係数w2
とする。これらの重み係数の大きさは、階層が下位階層
程位相相関関数の信頼性が高いと考えられるため、条件
として、 w0 >w1 >w2 の順に設定する。一般的に、階層h+1での位相相関関
数をdh+1 (u,v)とすると、この一つ下の階層hでの位
相相関関数dh (2u+i,2v+i)は、 dh (2u+i,2v+i) =wh+1 ・dh+1 (u,v)+wh ・dh (2u+i,2v+i) (4) ただし、この階層における変数i、jは、0≦i≦1、
0≦j≦1の範囲の値にする。階層hでの位相相関関数
h (2u+i,2v+i)は、4つの画素に上位階層h+1での
解像度を落とした画素の位相相関値に重み加算して対象
ブロック内の位相相関値を求めている
【0034】実際に、このように各階層の評価値を考慮
しながら、最終的に階層hにおける原画像の評価値であ
る位相相関関数d0 (u,v)での最大ピークを検出するこ
とにより、ブロック内における動き量を決定する。具体
的に、図1の構成の動作は、以下のようになる。入力端
子15を介してコンポーネント信号の輝度信号がブロッ
ク化処理部10でブロック化される。この輝度信号はフ
ィールド信号である。フィールドID信号で切換スイッ
チSWを切り換えてフィールドメモリ部11のフィール
ドメモリ11a、11bに交互に格納する。この例では
原画像に対して階層化を2回行い、3階層による動き量
検出を行っている。階層画像化部12は、h=0の第0
階層の原画像データにおけるブロック化された現フィー
ルドデータをFFT処理回路130aに供給する。ま
た、フィールドメモリ部11のいずれか一方のメモリか
ら読み出された過去フィールドデータをFFT処理回路
130bに供給する。FFT処理回路130a、130
bは、それぞれ供給されたフィールドデータにFFT処
理を施して位相相関処理回路130cに出力する。位相
相関処理回路130cでは、供給されたデータに基づい
て複素係数から位相相関を計算する。この位相相関の値
をIFFT処理回路130dに供給してIFFT処理を
施すことにより、位相相関関数の値d0 が算出される。
【0035】また、第1階層では現フィールドデータに
対して式(3)による階層化が階層画像化回路12aで
行われる。過去フィールドデータに対しても上述と同様
に階層化が階層画像化回路12bで行われる。このと
き、階層画像化回路12a、12bから出力されるブロ
ックは、サイズが全く同じでありながら、画素数が元の
画素数に対して縦方向に(1/2)、横方向に(1/
2)されて評価関数算出部21に供給される。評価関数
算出部21は、位相相関関数d1 を動き量決定部14に
出力する。
【0036】さらに、第2階層では、第1階層で用いた
ブロックに対してさらに階層画像化処理が、階層画像化
回路12c、12dで行われる。この階層化によって、
ブロックは、サイズが全く同じでありながら、第0階層
のブロックの画素数に対して縦、横共に(1/4)ずつ
少なくなったことになる。階層画像化回路12c、12
dは評価関数算出部22にこの階層化されたフィールド
データを供給する。評価関数算出部22では、位相相関
関数d2 を動き量決定部14に出力する。
【0037】動き量決定部14は、供給された位相相関
関数d0 、d1 、d2 を用いて式(4)による重み付け
加算を行っている。この計算結果を動き量として決定し
て出力する。また、上述した実施例は、フィールドデー
タに対する動き量を検出する場合を説明したが、本実施
例に限定されるものでなく、フレーム内ブロックで検出
する場合、フレームメモリを用いて動き量を外乱の影響
を抑えて求めることができる。
【0038】つぎに、動き量検出方法について図6のフ
ローチャートを参照しながら説明する。ステップS10
で供給される例えばフィールドデータである画像g
の輝度信号Yをブロック化する。ここで、この画像
の輝度信号Yt-1は、例えば上記画像g の輝度
信号Yに対して1フレームだけディレイさせたもので
ある。
【0039】ステップS11では、ノイズ等の外乱の状
況が大きい場合、画像g1 、g2 を同一の領域で階層化
が行われる。なお、階層が異なっても対象とするブロッ
ク画像の大きさは一定である。これによって、ブロック
内の画素数が階層を上位に上げる毎に例えば元の画素数
の2-2n (階層数;n=0,1,2,3・・・)が減少
させられることになり、次のステップS12に進む。
【0040】ステップS12では、それぞれの階層化さ
れた各ブロック内の画素に対して2次元のFFT処理が
行われる。この2次元のFFT処理部によって画像
1 、g 2 は、画像データG1 、G2 という複素要素に
なる。この処理によって空間領域の画素データが位相領
域の画素データに変換される。
【0041】次に、ステップS13ではステップS12
で生成された画像データG2 から共役複素要素G2 *を生
成する。この画像データG1 と共役複素要素G2 *を用い
て複素パワースペクトルを算出する。複素パワースペク
トルは、画像データG1 と画像データG2 *を乗算して得
られる。この演算は位相領域の画像データを基に相関を
とることと等価である。このとき、位相領域では、FF
T処理前の空間領域での偏位が位相成分にのみ現れるこ
とから、振幅成分を考慮に入れないために、各複素数要
素の大きさを正規化する。このようにして複素パワース
ペクトルの位相項の相関を算出してステップS14に進
む。
【0042】ステップS14では、求めた位相領域での
相関が実空間である空間領域のどの位置に現れているか
を知るために算出したパワースペクトルに対する逆FF
T処理が行われる。この逆FFT処理により位相相関関
数d(式(2)を参照)から位相相関係数が得られる。
【0043】ステップS15では、位相相関係数を評価
値としてこの評価値に対して重み付け加算処理が行われ
る。この処理は、前述した式(4)で行い、ステップS
16に進む。ステップS16では、階層化したすべての
ブロックに対する処理が行われたかどうかの判定を行
う。階層数すべてを終了していない(No)のとき、ス
テップS11に戻る。また、階層数のすべてに対する処
理が終了している(Yes)のときステップS17に進
む。
【0044】ステップS17では、それぞれの階層での
ピーク値の検出を行い、検出した評価値に行われる重み
付け加算の結果としての評価値を総合評価して動き量を
検出する。
【0045】ステップS18では、1フレームの画像g
1 、g2 のブロックすべての動き量算出が終了したかど
うかを判定している。1フレームの画像すべての動きベ
クトル算出が終了していない(No)のとき、ステップ
S10に戻って上述した動きベクトル検出処理の手順を
繰り返す。また、1フレームの画像すべての動きベクト
ル算出が終了した(Yes)とき、この一連の処理を終
了する。
【0046】このように構成、あるいは手順を踏むこと
により、各画像について位相成分に反映される動きを位
相相関で正しく検出できる。この方法により、ノイズ等
の外乱が存在しても階層毎に得られる評価値を総合評価
して真の動きベクトルを一意に決定することができ、誤
検出の虞れを少なくし、良い検出精度の動きベクトルを
検出することができる。また、上述した手順をディジタ
ルシグナルプロセッサ(DSP)に記憶させてソフトウ
ェア的に動きベクトルを検出させることもできる。
【0047】また、ブロックサイズを大きく設定した場
合、動きの異なる小物体が同じブロック内に入り込んで
しまう可能性が高くなる。このとき、階層化を行うこと
によって上述した個々の小物体を例えば消去させ、ブロ
ック内の所望とする大きな物体の動きを対象に位相相関
法で動き対象物を特定することもできる。
【0048】なお、上述した実施例では、FFTを用い
て位相相関をとり、IFFTすることで動き量を検出し
たが、直交変換としては上記FFTに限定されるもので
なく、他の種々の直交変換を用いてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る動き量検出装置では、階層
化手段で同一画面の一方の階層の画像データを基に他方
の階層の画像データに変換して少なくとも2つの階層を
構成し、第1の評価関数算出手段で一方の階層の画像デ
ータに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順
次施して得られる第1の評価関数から動きベクトル候補
を求め、第2の評価関数算出手段で一方の階層のブロッ
クに対応させて他方の階層の画像データをブロック化し
て直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して得
られる第2の評価関数を求めて外乱の影響を抑えて移動
する対象物体の特定を行い、検出手段で上記第1及び第
2の評価関数に基づいて上記2つの画像間に存在する移
動対象の動きベクトルを検出することにより、対象画像
に外乱、例えばノイズのような画質劣化があっても、ブ
ロック内の移動対象を誤りなく特定して精度よく検出す
ることができる。
【0050】また、本発明に係る動き量検出方法では、
階層化工程で同一画面の一方の階層の画像データを基に
他方の階層の画像データに変換して少なくとも2つの階
層を構成し、第1の評価関数算出工程で一方の階層画像
データに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を
順次施して得られる第1の評価関数から動きベクトル候
補を求め、第2の評価関数算出工程で一方の階層のブロ
ックに対応させて他方の階層の画像データをブロック化
して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して
得られる第2の評価関数を求めて外乱の影響を抑えて移
動する対象物体の特定を行い、検出工程で上記第1及び
第2の評価関数に基づいて上記2つの画像間に存在する
移動対象の動きベクトルを検出することにより、対象画
像に外乱、例えばノイズのような画質劣化があっても、
ブロック内の移動対象を誤りなく特定して精度よく検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動き量検出装置の一実施例の回路
構成を示すブロック回路図である。
【図2】上記ブロック回路に供給される画像信号のフィ
ールド関係を説明するための模式図である。
【図3】本発明に係る動き量検出装置及び動き量検出方
法における画像の階層構造を説明するための模式図であ
る。
【図4】上記ブロック化した画像内での階層構造と画素
数の関係を説明するための模式図である。
【図5】階層毎にブロック内で検出される位相相関関数
の複数のピークの一例を示すグラフィックチャートであ
る。
【図6】本発明の動き量検出方法の手順を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10・・・・・・・・ブロック化処理部 11・・・・・・・・フィールドメモリ部 12・・・・・・・・階層画像化部 13・・・・・・・・位相相関処理部 14・・・・・・・・動き量決定部 15、16・・・・・入力端子 17・・・・・・・・出力端子 SW・・・・・・・・切換スイッチ 20〜22・・・・・評価関数算出部 13A・・・・・・・・・・・・・高速フーリエ変換
(FFT)処理部 13B・・・・・・・・・・・・・位相相関関数部 13C・・・・・・・・・・・・・逆FFT(IFF
T)処理部 130a、130b、131a、131b、132a、
132b・・・・・・・・・・・・・FFT処理回路 130c、131c、132c・・位相相関処理回路 130d、131d、132d・・IFFT処理回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一画面に対して互いに異なる解像度の
    画像データに対応する少なくとも2つの階層を設定し、 上記一方の階層の画像データをブロック化して得られる
    画像データに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変
    換を順次施して得られる第1の評価関数を求める第1の
    評価関数算出手段と、 上記他方の階層の画像データを上記一方の階層のブロッ
    クに対応させてブロック化して得られる画像データに対
    して直交変換、位相相関処理、逆直交変換を順次施して
    得られる第2の評価関数を求める第2の評価関数算出手
    段と、 上記第1の評価関数と上記第2の評価関数との加算結果
    に基づいて動き量を検出する検出手段とを有することを
    特徴とする動き量検出装置。
  2. 【請求項2】 上記検出手段では、上記第1、第2の評
    価関の重み付け加算された結果に基づいて動き量を検
    出することを特徴とする請求項1記載の動き量検出装
    置。
  3. 【請求項3】 上記画像データから奇数フィールドある
    いは偶数フィールド同士のフィールドデータを選択的に
    記憶させ、フレーム間で上記奇数フィールドあるいは上
    記偶数フィールドデータを用いて位相相関をとることを
    特徴とする請求項1又は2記載の動き量検出装置。
  4. 【請求項4】 同一画面に対して互いに異なる解像度の
    画像データに対応する少なくとも2つの階層を設定し、 上記一方の階層の画像データをブロック化して得られる
    画像データに対して直交変換、位相相関処理、逆直交変
    換を順次施して得られる第1の評価関数を求める第1の
    評価関数算出工程と、 上記他方の階層の画像データを上記一方の階層のブロッ
    クに対応させてブロック化して得られる画像データに対
    して直交変換位相相関処理、逆直交変換を順次施して
    得られる第2の評価関数を求める第2の評価関数算出工
    程と、 上記第1の評価関数と上記第2の評価関数との加算結果
    に基づいて動き量を検出する検出工程とを有することを
    特徴とする動き量検出方法。
  5. 【請求項5】 上記検出工程では、上記第1、第2の評
    価関数の重み付け加算された結果に基づいて動き量を検
    出することを特徴とする請求項記載の動き量検出方
    法。
  6. 【請求項6】 上記画像データから奇数フィールドある
    いは偶数フィールド同士のフィールドデータを選択的に
    記憶させ、フレーム間で上記奇数フィールドあるいは上
    記フィールドデータを用いて位相相関をとることを特徴
    とする請求項又は記載の動き量検出方法。
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