JP3333974B2 - 層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コンクリートの製造方法 - Google Patents

層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コンクリートの製造方法

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    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0032Controlling the process of mixing, e.g. adding ingredients in a quantity depending on a measured or desired value

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層状ケイ酸塩鉱物を含
有する骨材を使用する可能性が大なるコンクリート、特
に層状ケイ酸塩中のスメクタイト鉱物を含有する骨材を
使用するコンクリートの品質管理工程を含むコンクリー
トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、交通不便なる山間地域における
ダム建設工事や我国内においても多数存在する島々にお
ける防潮工事などでは、たまたま現場近くの山や丘より
コンクリート用骨材を採取して使用する可能性が大きい
場合がある。このような場合、前記現場採取骨材が層状
ケイ酸塩鉱物中、特にスメクタイトを含有している場合
にはそれを用いてコンクリートを製造すると、混練中に
おいて、セメントとスメクタイト族鉱物との化学反応に
より凝結が早まり、所定のワーカビリテイを有する時間
が極めて短くなるというような品質低下の現象が起る。
【0003】ここで、スメクタイト族鉱物とは、白,
灰,淡黄,淡緑などの色彩を呈し、通常は粒状ないしは
粉末で、或は、岩石中に含まれて産出する単斜晶系の層
状ケイ酸塩である。結晶構造はT25(TはSi,Al
など)の組成の四面体シート2枚とこれに挾まれた八面
体シートの層状のもので、層間には各種の交換性陽イオ
ンを含む。従ってイオン交換能が大きく、膨潤度は大で
ある。尚層状ケイ酸塩には雲母族鉱物も含まれている。
【0004】従来、前記スメクタイト族鉱物を含む層状
ケイ酸塩が多量に含まれている骨材を使用するコンクリ
ートの製造方法があったが、いずれもその欠点は除去さ
れておらず未解決である。
【0005】従来技術の第一は、スメクタイト鉱物を含
有する地質より骨材を採取してコンクリートを製造する
場合、原石山の地質情報からの分類をもとに骨材を採取
する方法である。
【0006】従来技術の第二は、X線回析法によりスメ
クタイト含有量を測定して採取場を区分管理して骨材を
選択採取使用することにより品質の安定したコンクリー
トを製造しようとする方法である。
【0007】従来技術の第三は、骨材採取場の区分毎
に、骨材の陽イオン交換容量の測定を行い、その結果で
採取場を区分管理して骨材を選択採取使用することによ
り品質の安定したコンクリートを製造しようとする方法
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の第一の方法
では、原石山の地質情報からの分類によっても、凝結硬
化の性状の予測や製造されるコンクリートの品質の予想
が困難であり、この方法では凝結が早まったり急硬化し
たりすることのない、特にワーカビリテイの点で品質の
安定したコンクリートを製造することは殆んど出来ない
という問題点がある。
【0009】従来技術の第二の方法では、X線回析装置
が必要であり、その操作には専門知識が必要であり、微
量の試料を対象とするため多点数の分析が必要であるこ
とから、骨材を採取する場所などの現地での測定は困難
であり、また、簡易的な試験法とはならない。更にX線
回析法によるスメクタイト含有量測定法そのものの測定
精度が悪い上に、スメクタイトの種類、交換性陽イオン
の組成、産状、破砕のされ易さなどでコンクリートの品
質に与える影響の程度が大きく左右されるためこの方法
では前記と同様の点で品質の安定した良質のコンクリー
トを製造することは殆んど出来ないという欠点がある。
【0010】更に、従来技術の第三の方法では、分析化
学用の器具、遠心分離器、原子吸光分析装置などが必要
であり、その操作や分析には専門知識が必要であり、微
量の試料を対象とするため多点数の分析が必要であるこ
とから、骨材を採取する場所などでの測定は困難であ
り、また、簡易的な試験法とはならない。また、スメク
タイトの種類、交換性陽イオンの組成、産状、破砕のさ
れ易さなどでコンクリートの品質に与える影響の程度が
大きく左右されるため、これまた、安定した良品質のコ
ンクリートを製造することは殆んど出来ないという欠点
がある。
【0011】本発明は、前記従来技術上の諸欠点を除去
し諸問題点を殆んど解決し、これらの従来技術からは多
くの点で進歩改良された独創的手段により、種々の性質
を有し、かつまた含有量もいろいろである層状ケイ酸塩
中就スメクタイト含有骨材を使用して特にワーカビリテ
イの持続的安定な良品質コンクリートを製造する方法を
始めてここに提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、原石山から採取した層状ケイ酸塩の骨
材、特にスメクタイト鉱物等を含有する骨材がコンクリ
ート用骨材としての品質を満足するものか否かを簡易的
な作業により正確、かつ迅速に把握し、使用の可否とそ
の対策を迅速に決定し、骨材の廃棄率を低くして有効利
用を可能とし、かつ安定した品質のコンクリートを製造
し得る層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コンクリートの製
造方法を特徴とする。その具体的方法としては、概要は
次の順序により行う。
【0013】1)コンクリート用骨材を採取する原石山
で地質状況で分類した区域ごとに岩石試料を採取する。 2)採取した岩石を破砕する。粉砕は岩石の大きさに応
じてリッパー、ハンマー、ジョークラッシャーなどを用
いて行う。 3)粉砕した岩石試料を所定の粒度にふるい分けする。
ふるい分けした骨材の単一粒度もしくは各々の粒度を所
定の割合で混合したものを初期製造用骨材とする。 4)採取試料を乾燥器を用いて乾燥する。 5)一定の温度(25℃前後)に保たれた環境下で、単
一粒度もしくは各々の粒度を所定の割合で混合した供試
骨材にセメント、水を所定の割合で配合し練り混ぜす
る。 6)一定の温度(25℃前後)に保たれた環境下で、混
合したセメント混合物を断熱材で覆った容器に入れ、熱
電対を挿入する。 7)挿入した熱電対で一定時間ごとの温度変化を所定の
時間(通常数時間程度)まで測定する(熱電対により抵
抗値の変化を捉え、A/D変換器で温度に変換し、変換
データをデータロッガーを通し、パソコン中に取り込
む)。 8)パソコンに取り込んだ温度データを、時間と温度の
関係として表示させる。 9)パソコンで表示したデータを時間微分して温度上昇
速度(温度変化率)として再表示させる。各供試試料の
練り混ぜ後30分以後に観察される温度上昇速度の極大
点の有無と極大値を得る。 10)得られた極大点の有無と極大値によりスメクタイ
ト鉱物を含有する骨材の品質を分類し、区分毎に均一化
する。 11)分類された品質によって、骨材の使用の可否並び
に混和剤の種類と添加量などの使用に当っての対策を決
定する。
【0014】より詳しく説明すると、予め算定された使
用量の骨材を産出する原石山の区域毎に採取され粉砕,
均一化された骨材を所定の粒度に調整し、前記骨材とセ
メントと水とを所定の割合で配合し混合し、該混合物に
ついて時間毎の温度変化を測定し、コンピュータに入力
処理し、次いで前記温度変化を時間微分し温度変化率を
求め表示させ、更に温度変化率の変曲点より温度上昇速
度の極大値を求め、該極大値より前記混合物の凝結の始
発時間を得、次に必要始発時間に応じて凝結遅延剤の使
用量を決定し添加してコンクリートを調合製造する。凝
結の始発時間と温度上昇速度の極大値から一次式により
求められた特性値と、更にこの特性値と遅延剤添加量と
の一次式の関係から遅延剤添加量(使用量)を決定し、
凝結時間を制御し、骨材を使用してもワーカビリテイの
安定したコンクリートの製造が始めて可能となる。更に
また、前記の製造手順はフローチャートに組み込み均一
化された各区分の骨材について混合物の凝結の始発時間
の測定を可及的短時間に数回行い凝結遅延剤の使用量に
フィードバックすることにより、スメクタイト等を骨材
に用いても、特にワーカビリテイを制御安定化されたコ
ンクリートの自動制御することも可能となる。
【0015】
【作用】前記のように、スメクタイト鉱物を含有する骨
材を使用した場合には、コンクリートやモルタルの凝結
が早まり、これにより所定の時間内のワーカビリテイの
低下がコンクリートやモルタルの品質上問題となるがそ
の作用は次の如くである。スメクタイト鉱物を含有する
骨材を使用した場合に、コンクリートやモルタルの凝結
が早まる現象は、骨材中のスメクタイト鉱物とセメント
が水と一緒に練り混ぜられた際に、スメクタイト鉱物の
陽イオン交換基を飽和している交換性カルシウムイオン
とセメントが接水した際にセメントクリンカー成分の溶
解により、練り混ぜ水中に放出される高濃度で水和イオ
ン半径が小さく交換侵入力の強いカリウムイオンとの間
でイオン交換反応を生じ、カルシウムイオンが練り混ぜ
水に放出され、練り混ぜ水のカルシウムイオン濃度が高
くなりセメントクリンカー成分の水和反応が促進される
ために引き起されるものである。本発明では、前記の現
象に対する使用対象の骨材と凝結遅延剤の相関を直接的
に予め近似的に決定しておき、始発時間を制御し、各工
事現場に必要なコンクリートの凝結時間とワーカビリテ
イを有するコンクリートの制御製造が出来る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を表および図面に基
づき説明する。なお、本実施例の製造方法の流れを明確
にするため、図1に示すフローチャートを基にして各ス
テップにおける内容を表および図面により説明する。
【0017】ステップ100は表1に示すように岩石採
取である。
【0018】
【表1】
【0019】北海道産の粗粒玄武岩でスメクタイト鉱物
を約5[%],10[%]含有する各2[kg]の岩石
を用いる。
【0020】次に、ステップ101の骨材作成工程に入
る。表1に示すように前記岩石の粗粒砕を行う。粗粒砕
は前記2[kg]の岩石をリッパー,ハンマー,ジョー
クラッシャー等の粉砕機により約5乃至10分間かけて
行う。
【0021】次に、表1に示すように粒度調整を行う。
自動ふるい器を用いて約10分のふるい作業を行う。
【0022】引き続き表1に示すように粉砕物の乾燥を
行う。乾燥は約110[℃]の温度で行う。以上により
粒度ごとに区分された供試用の骨材が作成される。
【0023】次に、ステップ102により供試用の骨材
(以下、骨材という)の粒度ごとの重量を求める。表2
はそれを示すもので0.15[mm]から4.75[m
m]の範囲にわたる各粒度ごとの5[%]および10
[%]のスメクタイト鉱物を含有する骨材の重量が求め
られる。
【0024】
【表2】
【0025】次に、ステップ103でセメント用の骨材
の粒度組成を決める。表3にその内容を示す。
【0026】
【表3】
【0027】次に、ステップ104で供試用のモルタル
(以下、モルタルという)を作る。表4は骨材,セメン
ト,水と配合を示し、表5はモルタル300[kg]に
おけるセメント,水,骨材の重量の配分を示す。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】次に、ステップ105により温度測定装置
を準備する。図2,図3は該装置の概要構造を示す。図
示のように温度測定装置は前記モルタル7を入れる容器
である100[cc]の複数個のポリビン1と、熱電対
2と、スイッチボックス3と、データロッガー4とパソ
コン5等から構成される。なお、以上のものを収納する
測定室6(図3)は温度制御され、ポリビン1を約25
[℃]前後に保持し、モルタル7の温度の一定化を図っ
ている。なお、ポリビン1は断熱容器から形成される。
本装置による測定方法は、ポリビン1内のモルタル7に
接触している熱電対2の抵抗値の変化をA/D変換器
(図略)で温度に変換し、経過時間ごとの温度変化を求
め、データロッガー4を介してパソコン5に入力し、以
下に説明する演算処理を行う。
【0031】次に、ステップ106のパソコン5による
経過時間と温度との関係図を求め(図4)、ステップ1
07で図4を基にして温度変化の時間微分値を演算し図
5に示す経過時間と温度上昇速度との関係図をパソコン
5により求め、画面に表示する。図4は前記したよう
に、横軸に経過時間[hour]をとり縦軸に温度[℃]を
表示したもので、曲線Aはスメクタイト鉱物を含有しな
い標準試料の温度変化を示し、曲線Bは5[%]のスメ
クタイトを含有するセメント混合物の温度変化を示し、
曲線Cは10[%]のスメクタイトを含有するセメント
混合物の温度変化をそれぞれ示す。図示のようにスメク
タイトを多く含有しているセメント混合物の方が温度ピ
ークの時間が早く、かつ立上りも急である。図5は横軸
に経過時間[hour]をとり、縦軸に温度上昇速度[℃/h
our]を表示したものである。なお、温度上昇速度は図
4の経過時間に対する温度変化微分値として求められる
ものである。図5における曲線A,B,Cは図4の曲線
A,B,Cにそれぞれ対応するものである。
【0032】次に、ステップ108で図5から温度変化
率の変曲点を求め、該変曲点における温度上昇速度の
値、すなわち、極大値を求める。図5に示すように、ス
メクタイト鉱物の含有量の多い方が極大値が大きいこと
がわかる。但し接水直後の温度上昇速度の高い値は接水
直後の急速な水和反応によるもので、この温度上昇はス
メクタイトの存在あるいは存在量とは関係がなく、経過
時間2時間付近にあらわれるものを極大値とする。
【0033】次に、ステップ109で温度上昇速度の極
大値と凝結の始発時間との関係および凝結を遅らせるた
めの遅延剤添加量[%]と凝結の始発時間との関係図
(図6)を求める。凝結の始発時間は前記極大値が高い
方が早いが、本実施例では表6に示した配合の試験練り
コンクリートによって求めた関係図(図6,図7)を用
いる。
【0034】
【表6】
【0035】図6は表6の配分の試料を基にして前記試
験を行って求めたもので、直線E(■印)は遅延剤の1
つであるポゾリスNO.89の添加量が0[%]の場合
の温度上昇速度の極大値[℃/時]と凝結の始発時間と
の関係を示したものであり、直線F[●印]はNO.8
9添加量が0.4[%]の場合を示し、直線G[▲印]
はNO.89添加量が0.6[%]の場合を示す。
【0036】一方、図7は横軸に遅延剤添加量[%]を
とり、縦軸に図8におけるY切片(温度上昇速度の極大
値の0位置における凝結の始発時間の値)を表示したも
ので、直線Hで近似的に表示される。
【0037】次に、本実施例の最終目的である遅延剤の
添加量[%]を決めるステップ110を行う。前記した
ように、本実施例の測定および演算により任意の量のス
メクタイトを含有した骨材を用いたモルタルにおける温
度上昇速度の極大値[℃/時]を求めることが出来、か
つ凝結の始発時間を観察して求めることが可能である。
この始発時間が所望の始発時間を越えている場合、すな
わち、モルタルの凝結が早い場合には品質低下現象が生
じる。そのため、遅延剤を添加して所望の凝結の始発時
間を有するようにすることが必要である。本実施例では
この遅延剤添加量の決定のステップ110を図6,図7
を用いて説明する。
【0038】近似的に直線E,F,GはY=−X+4.
0,Y=−X+5.5,Y=−X+8.5の関係式をほ
ぼ満足する。このことから温度上昇速度の極大値[℃/
時]と凝結の始発時間[時間]とはY=−X+aとな
り、aはY切片の値である。そこで、例えば前記測定に
よって求めた温度上昇速度の極大値が1.5[℃/時]
の場合、遅延剤添加量が0[%]の場合には図6のPで
示すように凝結の始発時間は約2.5[時間]となる。
始発時間が2.5[時間]では早いためこれを6.0
[時間]にするにはどの位の遅延剤を必要とするかを次
に求める。すなわち、図6において極大値1.5[℃/
時]で凝結の始発時間が6[時間]のQ点を通るY=−
X+aを求めるとa=7.6となりY=−X+7.6の
直線Iとなる。直線IのY切片は7.6[時間]であ
る。
【0039】一方、図7の遅延剤添加量[%]と凝結の
始発時間のY切片との関係の回帰直線はY=7X+3.
7の直線Hで表わせる。そこで前記のY切片の値,Y=
7.6を前式に代入するとX≒0.56となり、遅延剤
添加量が0.56[%]必要であることがわかる。
【0040】同様に、温度上昇速度の極大値が1.4
[℃/時]で必要な凝結の始発時間が5[時間]の場合
には、Y=−X+6.4の直線Jとなり、Y=7X+
3.7の式からX≒0.36となり遅延剤添加量が0.
36[%]必要であることがわかる。
【0041】図1のフローチャートにおいて、前記のよ
うにして決定した始発時間が使用目的の凝結の始発時間
に一致しているか否かを求める(ステップ111)。y
es(Y)ならばその条件による遅延剤を混練すること
により所望のコンクリートを調合製作することが出来
(ステップ112)、工程を終了する(ステップ11
3)。一方、no[N]の場合にはステップ110に戻
り繰返し行う。
【0042】図8は以上のようなプロセスによって求め
た遅延剤ポゾリスNO.89の添加量(セメント重量に
対する%)を横軸にとり縦軸に凝結の始発時間[時]を
表示したものである。折線K,L,M,Nは極大値が
0,0.7,1.0,1.8℃/時間にそれぞれ対応す
るものである。
【0043】また、表7は本実施例による遅延剤の添加
の必要の可否、その添加量の[%]を具体的に求めた一
覧表であり、表8はコンクリートの骨材として使用され
る骨材の内容を前記の測定方法による結果に基づいて判
定,対策した一例を示す一覧表である。すなわち、温度
上昇速度の変曲点の値でランクにわけ、粒径の細かい方
が硬り易く、凝結の始発時間が早くなるため、粒径の細
かい骨材を廃棄し、ランクに対応して大径の骨材を使用
する対策が表示されている。
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】以上のように、性質の不明の骨材を用いて
所望の凝結の始発時間を有するコンクリートを容易に製
作することが出来る。本実施例において層状ケイ酸塩鉱
物としてスメクタイト鉱物を採用して説明したがこれに
限るものではない。また、凝結の遅延剤はポゾリスN
O.89に限るものではなく、ポゾリスNO.8等も使
用される。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、次のような顕著な効果
を奏する。 1)任意の骨材を使用して供試セメントを作り、本発明
の製造方法のプロセスを行うことにより骨材の使用の可
否と凝結の遅延剤の設定が自動的に求められる。そのた
め、骨材の内容に関係なく品質の安定した所望のコンク
リートを製作することが出来る。 2)以上のことは骨材に層状ケイ酸塩鉱物、特にスメク
タイト鉱物が含有されていても適用され、所望の凝結の
始発時間を有するコンクリートを製作出来る。 3)測定および判定等が自動的に行われるため、迅速
に、かつ正確にコンクリートを制御製造することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造工程の全体を制御する
ためのフローチャート。
【図2】本実施例の温度測定装置の構成図。
【図3】本実施例の温度測定装置の測定室内での配列を
示す正面図。
【図4】本実施例における経過時間[時]とそれに対応
する温度[℃]の変化を示す線図。
【図5】本実施例における経過時間[時]に対する温度
上昇速度[℃/時]の変化を示す線図。
【図6】温度上昇速度の極大値[℃/時]と凝結の始発
時間との相関を示す線図。
【図7】遅延剤添加量[%]と凝結の始発時間のY切片
との相関を示す線図。
【図8】遅延剤ポゾリスNO.89の添加量と凝結の始
発時間[時]との関係を示す線図。
【符号の説明】
1 ポリビン 2 熱電対 3 スイッチボックス 4 データロッガー 5 パソコン 6 測定室 7 モルタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 武重 竜男 (56)参考文献 特開 平4−280842(JP,A) 特開 昭52−69433(JP,A) 特開 昭62−91453(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 14/10 - 14/20 C04B 14/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層状ケイ酸塩鉱物を含有する岩石を骨材
    とするコンクリートの製造方法において、予め算定され
    た使用量の当該骨材を産出する原石山の区域毎に採取
    し、破砕ないし粉砕した前記骨材を所定の粒度に調整
    し、前記骨材とセメントおよび水を所定の割合で配合し
    て混合し、該混合物について時間毎の温度変化を測定
    し、コンピュータに入力処理し、次いで前記温度変化を
    時間微分し温度変化率を求めて表示させ、更に温度変化
    率の変曲点より温度上昇速度の極大値を求め、該極大値
    より前記混合物の凝結の始発時間を得、次に必要始発時
    間に応じて凝結遅延剤の使用量を決定し、当該使用量の
    遅延剤を添加してコンクリートを調合製造することを特
    徴とする層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コンクリートの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記層状ケイ酸塩鉱物がスメクタイト鉱
    物である請求項1の層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コン
    クリートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混合物の時間毎の温度変化の測定は
    断熱材で覆った容器中で熱電対を用いて行い、該熱電対
    の抵抗値の変化をA/D変換器で温度に変換し、この変
    換されたデータをデータロッガーを通しコンピュータに
    入力し、該入力された時間毎の温度変化のデータを時間
    と温度の関係として表示させ処理させるものである請求
    項1又は2の層状ケイ酸塩鉱物含有骨材使用コンクリー
    トの製造方法。
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