JP3328750B2 - ジャイロコンパス - Google Patents
ジャイロコンパスInfo
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Description
使用して好適なジャイロコンパスに関する。
わる特許第428317号に開示された従来例によるジ
ャイロコンパスを示す。
蔵したジャイロケース1を有しており、斯かるジャイロ
ロータは誘導電動機により一定の回転速度にて高速回転
される。ジャイロロータ即ちジャイロは水平方向のスピ
ン軸線を有し、その回転ベクトルは南向き(北側より見
て時計方向)である。
垂直軸2、2’を有しており、斯かる垂直軸2、2’は
ジャイロケース1の外側に配置された垂直環3の対応す
る位置に取り付けられたボールベアリング4、4’の内
輪にそれぞれ嵌合している。上側の垂直軸2は縣吊線5
を介して縣吊線取り付け台5’に取り付けられており、
斯かる縣吊線取り付け台5’は垂直環3上に支持されて
いる。
縣吊線取り付け台5’によって担われており、従って、
垂直軸2、2’のボールベアリング4、4’にはスラス
ト荷重が加わらず、ボールベアリング4、4’の摩擦ト
ルクを低減させることができる。
6、6’が取り付けられ、ジャイロケース1の西側には
ダンピングウェイト7が取り付けられている。以下に詳
細に説明するように、液体安定器6、6’はジャイロケ
ース1を指北運動させるための指北装置として機能し、
ダンピングウェイト7はジャイロケース1の指北運動を
制振させるための制振装置として機能する。
斯かる水平軸9、9’は垂直軸2、2’及びジャイロの
スピン軸線の双方に直交し東西の位置より外方に突出し
ており、斯かる水平軸9、9’の端部は垂直環3の外側
に配置された水平環10の対応する位置に取り付けられ
たボールベアリング11、11’の内輪に各々嵌合して
いる。
9、9’と直交する1対のジンバル軸12、12’を有
する。斯かるジンバル軸12、12’の各々は、水平環
10の外側に配置された追従環13に取り付けられた1
対のジンバル軸ボールベアリング14、14’の内輪に
嵌合している。
従軸15、15’を有しており、斯かる追従軸15、1
5’は盤器16の対応した位置に取り付けられた追従軸
ボールベアリング17、17’の内輪に嵌合している。
ド18が取り付けられており、斯かるコンパスカード1
8と盤器16の対応する船首側の位置に固設された基線
18Bとによって船首の方位角が読み取られる。下側の
追従軸15’には方位歯車21が取り付けられており、
斯かる方位歯車21は方位ピニオン20を介して盤器1
6の下部に取り付けられた方位サーボモータ19の回転
軸19Aと結合している。方位歯車21には歯車列を介
して方位発信器22の回転軸22Aが係合しており、斯
かる方位発信器22の方位信号は電気信号に変換されて
外部に発信される。
直環3、ジャイロケース1等を含む部分は通常鋭感部と
呼ばれている。斯かる鋭感部はジンバル軸12、12’
の周りに下方に重い物理振子を構成しており、これによ
って水平軸9、9’は船体の傾斜に関係なく常に水平面
内に保持される。
ップ8が取り付けられており、斯かる追従ピックアップ
8はジャイロケース1に配置された差動変圧器の1次コ
イル8−1とこれに相対する垂直環3の位置に配置され
た差動変圧器の2次コイル8−2とよりなる。
との間に差があると、斯かる差は両者に設けられた追従
ピックアップ8によって検出され、斯かる方位差は電気
信号8Aに変換されて外部のサーボ増幅器23に供給さ
れる。斯かる電気信号8Aはサーボ増幅器23によって
増幅されて方位サーボモータ19に供給され、それによ
って方位サーボモータ19は制御される。
9A、歯車列、方位歯車21を経由して追従環13に伝
達され、更に水平環10、水平軸9、9’等を介して垂
直環3に伝達されるため、垂直環3とジャイロケース1
との間の方位偏差は常にゼロに保たれるようになってい
る。かくして方位サーボモータ19を制御する方位サー
ボ系が構成される。
9’とジャイロのスピン軸線とは常に直交関係を保ち、
且つ縣吊線5の捩りトルクがジャイロケース1に加わる
ことはない。即ち、サーボ系を持った垂直軸2、2’、
水平軸9、9’及びジンバル軸12、12’の3軸の働
きによって、ジャイロケース1は船体の揺動等の角運動
から完全に遮断されることとなり、ジャイロスコープを
構成することとなる。
コンパスとしての機能を与えるのが上述の液体安定器6
である。
と機能を説明する。液体安定器6は一種の連通管であっ
て、ジャイロケース1の南北に配置された第1の壺6−
1及び第2の壺6−1’と斯かる2つの壺6−1、6−
1’を上側で連通する空気管6−3と下側で連通する液
体管6−4とよりなる。その内部には比重の高い液体6
−2が充たされており、その液面が2つの壺6−1、6
−1’内に配置されるように構成されている。
して角度θだけ傾斜しその指北端が水平面に対して上昇
している場合を示している。船体が停止している場合に
は、液体6−2の液面は重力加速度gの方向と直交す
る。ジャイロケース1が傾斜していない場合と比較し
て、図の斜線で示した部分の液体が北側の第1の壺6−
1では減少し南側の第2の壺6−1’では増加する。
−1’の中心までの距離をr1 、両壺6−1、6−1’
の断面積をS、液体6−2の密度をρとすれば、斜線部
の液体の重量Gは、
る不平衡によって水平軸9、9’周りのモーメントが発
生する。水平軸9、9’からのモーメントアームはr1
であり、液体の重量Gの変化は南北2つの壺6−1、6
−1’にて生ずるため、液体安定器6の作る水平軸9、
9’周りのトルクTH は、傾斜角θが小さいとき近似的
に、
称している。指北定数Kを使って数2の式を書き換える
と、
のスピン軸線の水平面に対する傾斜角θに比例したトル
クが生じ、斯かるトルクはジャイロケース1を水平軸
9、9’の周りに回転させるように作用するので、ジャ
イロケース1は指北力を有し、斯くしてジャイロコンパ
スが構成される。
ャイロケース1の指北運動を制振させるために機能する
のが上述のダンピングウェイト7である。
7の構造と機能について説明する。ダンピングウェイト
7はジャイロケース1内に取り付けられており、垂直軸
2、2’を含みジャイロのスピン軸線に直交する(紙面
に垂直な)面上で垂直軸2、2’より(紙面に垂直方向
に)距離r2 だけ隔置された位置にてジャイロケース1
に装着されている。図8は、ジャイロケース1又はジャ
イロのスピン軸線が水平面に対して角度θだけ傾斜しそ
の指北側が水平面より上昇した状態をジャイロケース1
の西側より見た場合を示す。
加速度をgとすれば、鉛直方向にmgの力が働く。斯か
る鉛直方向の力mgを互いに垂直な2つの成分、即ち、
垂直軸2、2’に平行な成分mgcosθと、ジャイロ
のスピン軸線に平行な成分mgsinθとに分解して考
える。
垂直軸ボールベアリング4、4’の負荷として作用する
のみであるが、ジャイロのスピン軸線方向の成分mgs
inθは垂直軸2、2’の周りのモーメントを発生さ
せ、ジャイロケース1を垂直軸2、2’の周りに回転さ
せるトルクを生じさせる。斯かるダンピングウェイト7
によって生ずるトルクをTφと書き表すとすれば、ダン
ピングウェイト7から垂直軸2、2’までの距離はr2
であるから、Tφは近似的に次式の如くなる。
る。斯かるダンピング定数μを使用すると、数5の式は
次のように書き換えられる。
クTφはジャイロのスピン軸線の水平面に対する傾斜角
θに比例し、ジャイロケース1を垂直軸2、2’周りに
回転させるように作用する。斯くしてダンピングウェイ
ト7はジャイロコンパスの指北運動を減衰させる機能を
有する。
例のジャイロコンパスAは垂直軸2、2’を支持するた
めのボールベアリング4、4’を有する。ボールベアリ
ング4、4’は複数のボールを担持する内輪と外輪とを
有し、斯かる内輪と外輪とは摩擦トルクを最小化するた
めに又製造上の誤差のためにガタを有し互いに半径方向
に相対的に僅かに偏倚することができる。
内輪に嵌合された垂直軸2、2’との間にも僅かなガタ
が存在し、内輪と垂直軸2、2’とは互いに半径方向に
相対的に僅かに偏倚することができる。
とそれに嵌合された垂直軸2、2’との間に斯かる半径
方向のガタ即ち間隙が存在する場合を誇張して示したも
のである。ジャイロケース1の上側及び下側に取り付け
られた垂直軸2、2’は、ボールベアリング4、4’の
内輪4−1、4−1’に各々嵌合されている。垂直軸2
の上端は縣吊線5の下端に固定され、斯かる縣吊線5の
上端部は垂直環3に支持された縣吊線取り付け台5’に
取り付けられている。
方向の)加速度αが作用すると、ボールベアリング4、
4’の内輪4−1、4−1’と垂直軸2、2’との間に
間隙が存在することによって、ジャイロケース1は加速
度αの方向に距離δだけ移動する。
る間隙による垂直軸2、2’の偏倚量δは小さくそれに
よって生ずる誤差がジャイロコンパスの性能に影響を及
ぼすことはないが、高精度のジャイロコンパスでは斯か
る誤差が問題となる場合がある。
ロケース1が距離δだけ移動すると、次の数8の式で示
される誤差トルクTHEが発生する。
を水平軸9、9’周りに回転させるように作用し、ジャ
イロコンパスに方位誤差を生じさせる。
ング4、4’のガタ又はボールベアリング4、4’とそ
れに装着された垂直軸2、2’との間のガタに起因して
生ずる方位誤差を修正することができるように構成され
た高精度のジャイロコンパスを提供することを目的とす
る。
軸線が略々水平なジャイロを内蔵するジャイロケース1
と、ジャイロケース1の外周に配置されジャイロケース
1を垂直軸2、2’の周りに回動可能に支持する垂直環
3と、垂直環3の外周に配置され垂直環3を垂直軸2、
2’と直交する水平軸9、9’の周りに回動可能に支持
する水平環10と、スピン軸線の水平面に対する傾斜角
に比例したトルクをスピン軸線と直交する水平軸9、
9’の周りにジャイロケース1に対して加える指北装置
と、を有するジャイロコンパスにおいて、垂直環3はス
ピン軸線周りに所定の回転角度σだけ回転傾斜するよう
に構成されている。
ジャイロを内蔵するジャイロケース1と、ジャイロケー
ス1の外周に配置されジャイロケース1を垂直軸2、
2’の周りに回動可能に支持する垂直環3と、垂直環3
の外周に配置され垂直環3を垂直軸2、2’と直交する
水平軸9、9’の周りに回動可能に支持する水平環10
と、スピン軸線の水平面に対する傾斜角に比例したトル
クをスピン軸線と直交する水平軸9、9’の周りにジャ
イロケース1に対して加える指北装置と、を有するジャ
イロコンパスにおいて、垂直軸2、2’は水平軸9、
9’及び垂直軸2、2’の作る平面内でスピン軸線周り
に所定の回転角度σだけ回転傾斜するように構成されて
いる。
て、ジャイロケースの垂直軸2、2’のガタ又は垂直軸
2、2’を支持する軸受け装置4、4’のガタに起因す
る方位角誤差を除去する為に所定の回転角度σは0.1
〜5°にされている。
て、垂直軸線は指北端側より見てスピン軸線周りに時計
方向又は反時計方向に回転傾斜され、所定の回転角度σ
は指北運動に対して制振作用を付与せしめるような所定
値に選択されている。
て、斯かる所定値σは1〜3°である。
て、ジャイロロータのスピン軸線周りの回転方向が指北
端から見て時計方向の場合には垂直軸2、2’の回転傾
斜方向をスピン軸線に関して時計方向に設定されてい
る。
て、ジャイロロータのスピン軸線周りの回転方向が指北
端から見て反時計方向の場合には垂直軸2、2’の回転
傾斜方向をスピン軸線に関して反時計方向に設定されて
いる。
の周りに所定の回転角度だけ偏倚され又は傾斜された構
造となっており、垂直軸2、2’は垂直環3に対して重
力の作用により東又は西の方向に押し付けられた状態と
なり、指北運動に伴うスピン軸線の傾斜運動中に上述の
ガタによるジャイロケース1の南北方向の変位が防止さ
れる。従って、ジャイロケース1の垂直軸2、2’とそ
れを支持する垂直軸軸受との間にガタが存在しても、斯
かるガタによって方位誤差が生ずることがなく高精度の
ジャイロコンパスを得ることができる。
ロコンパスの実施例について説明する。尚、図1〜図5
において、図6〜図9に対応する部分には同一の参照符
号を付してその詳細な説明は省略する。
一例を示しており、ジャイロケース1は上下に突出した
1対の垂直軸2、2’を有し、上側の垂直軸2は縣吊線
5を介して縣吊線取り付け台5’に取り付けられてお
り、ジャイロケース1の全重量は縣吊線取り付け台5’
によって担持されている。縣吊線取り付け台5’は、ジ
ャイロケース1の周囲を延在する垂直環3に取り付けら
れており、斯かる垂直環3は東西方向に突出する水平軸
9、9’を有する。
11’を介して水平環10に装着されており、斯かる水
平環10は水平軸9、9’に直交し且つそれと同一面上
のジンバル軸12、12’を有する。ジンバル軸12、
12’はボールベアリング14、14’を介して追従環
13に装着されており、斯かる追従環13の下部は方位
サーボモータ19によって作動される方位歯車21に装
着されている。
プとが設けられている。方位サーボ系はジャイロケース
1の東側に装着されジャイロケース1と垂直環3との間
の垂直軸2、2’周りの偏角を検出する追従ピックアッ
プ8とサーボ増幅器23と追従環13の下部に装着され
た方位サーボモータ19とを含む。指北ループはジャイ
ロスコープに指北力を付与する液体安定器6と斯かる液
体安定器6の指北力に対して制振作用を付与するダンピ
ングウェイト7とを含む。
る傾斜角に比例したトルクを水平軸9、9’周りに加え
るように構成されており、それによってジャイロスコー
プに指北力が付与される。ダンピングウェイト7はスピ
ン軸線の水平面に対する傾斜角に比例したトルクを垂直
軸2、2’周りに加えるように構成されており、それに
よってジャイロスコープは指北運動が減衰するように制
振作用を受ける。
6に示す従来例のジャイロコンパスAと比較して異なる
点は、本例では垂直軸2、2’と懸吊線5の作る軸線が
スピン軸線周りに所定の回転角度σだけ偏倚された構造
となっていることである。
4、4’の内輪4−1、4−1’に嵌合された状態の鋭
感部を指北端側から見たときの構成を示し、ジャイロ1
のスピン軸線(即ち原点Oを通り紙面に垂直な線)をX
軸とし、水平軸9、9’の中心を通る回転軸線をY軸と
し、垂直軸2、2’の中心を通る回転軸線をZ軸とす
る。
軸線(X軸)周りに回転角度σだけ回転偏倚されてお
り、従って、垂直軸2、2’及び水平軸9、9’もスピ
ン軸線(X軸)周りに回転角度σだけ偏倚されている。
即ち、Z軸は鉛直軸線Z1 −Z 1 に対して角度σだけ傾
斜され、Y軸は水平面内にある水平軸線Y1 −Y1 に対
して角度σだけ傾斜されている。同図では垂直軸2、
2’とボールベアリング4、4’の内輪4−1、4−
1’との間の半径方向のガタ即ち間隙が誇張して示され
ている。垂直軸2、2’が鉛直方向に対して傾斜されて
いるため、垂直軸2、2’は重力の作用により西の方向
(右方向)に押し付けられた状態となっている。
H は数4の式によって示され、ジャイロケース1を水平
軸9、9’周りに回転させるように作用する。図2に示
すように、垂直軸2、2’がスピン軸線(X軸)周りに
角度σだけ傾斜している場合には、斯かるトルクTH は
図示のように水平軸線Y1 −Y1 周りのトルクTHYと鉛
直軸線Z1 −Z1 周りのトルクTHZに分解することがで
き、それぞれ次の数9の式と数10の式とによって表さ
れる。
−Y1 周りのトルクTHYは通常の指北トルクに相当し、
数10の式より表される鉛直軸線Z1 −Z1 周りのトル
クT HZはスピン軸線の水平面に対する傾斜角θと垂直軸
2、2’の偏倚角σに比例しているからダンピングウェ
イト7によって生成される制振力に相当している。従っ
て、偏倚角σを適当な値に選択することによって液体安
定器6によって制振作用をも付与させることができ、こ
のとき偏倚角σは数7の式と数10の式とを等しいと置
くことによって、
ば、偏倚角σを適当な値に選択することによって、指北
トルクに対する制振作用を付与することができる。即
ち、この偏倚角σを適当な値に選択することによって、
ダンピングウェイト7を除去することができる。
体の動揺中に生ずる加速度がダンピングウェイト7に直
接加わることによって、過渡的な方位誤差が発生する。
本例の場合、加速度が液体安定器6に作用しその分力は
制振作用に用いてられるため、液体安定器6の流動時定
数によってダンピングトルクが緩和され、従って、加速
度による誤差が低減される。
4−1と上側の垂直軸2との間の位置関係を示してお
り、上側の垂直軸2は、常に、上側のボールベアリング
4の内輪4−1の西側の円筒面に接触している。従っ
て、ジャイロコンパスの指北運動に伴うスピン軸線の傾
斜運動中においても、重力の作用によりジャイロケース
1のスピン軸線方向の変位量δが限りなく減少するた
め、誤差トルクTHEが消去され方位誤差が生ずることが
回避される。
ずるスピン軸線方向の水平加速度αによって、上側のボ
ールベアリング4の内輪4−1とそれに嵌合された垂直
軸2との間の相対的位置が変化する場合を示す。船体が
動揺運動すると、図示のように、上側の垂直軸2はボー
ルベアリング4の内輪4−1に対して相対的に振幅δの
周期的な運動をする。しかしながら、垂直軸2は傾斜し
ているから、斯かる周期運動中常に、上側のボールベア
リング4の内輪4−1の西側の円筒面に接触した状態に
ある。従って、船体が動揺運動するとき斯かるガタに起
因して発生する誤差トルクTHEは相殺され、ジャイロケ
ース1のスピン軸線方向の変位量の影響は消去され、方
位誤差の発生は防止される。
上側のボールベアリング4の内輪4−1との間の位置関
係について説明したが、下側の垂直軸2’と下側のボー
ルベアリング4’の内輪4−1’との間の位置関係も同
様である。
2’はスピン軸線周りに所定の回転角度σだけ偏倚され
た構造となっており、ジャイロケース1の垂直軸2、
2’にボールベアリング4、4’が装着されたジャイロ
コンパスにおいて、ボールベアリング4、4’自身のガ
タ又はボールベアリング4、4’とそれに装着された垂
直軸2、2’との間にガタが存在しても、誤差トルクT
HEは発生しないため、高精度のジャイロコンパスを得る
ことができる。
て垂直軸2、2’がスピン軸線周りに時計方向に所定の
回転角度σだけ偏倚されている場合を示したが、誤差ト
ルクTHEの発生を防ぐという意味では反時計方向に所定
の回転角度σだけ偏倚されるように構成してもよい。斯
かるガタに起因する誤差トルクTHEの発生を防止し、ジ
ャイロコンパスの方位角誤差を除去するために、スピン
軸線周りの垂直軸2、2’の回転角度σはσ=0.1〜
5°に設定される。
の方向と大きさを適当に選択することによって、ジャイ
ロの指北作用に対する制振機能を付与することができ
る。斯かる制振機能を提供するためには、指北端から見
てジャイロの回転ベクトルが南向き(ジャイロロータの
回転方向が時計方向)のジャイロコンパスの場合には、
回転角度σの方向はスピン軸線に関して時計方向であ
り、それによってダンピングウェイト7によって生成さ
れる垂直軸2、2’周りのトルク(制動トルク)と同一
方向のトルクが発生する。指北端から見てジャイロの回
転ベクトルが北向き(ジャイロロータの回転方向が反時
計方向)のジャイロコンパスの場合には、ジャイロに付
与される指北作用と制振作用の極性即ちトルクのベクト
ル方向は、ジャイロの回転ベクトルが南向きの場合と反
対方向となるため、回転角度σの方向はスピン軸線に関
して反時計方向である。
には、スピン軸線周りの垂直軸2、2’の回転角度σは
σ=1〜3°に設定される。
2の例が第1の例と異なる点は、垂直軸2、2’はスピ
ン軸線周りに所定の回転角度σだけ回転偏倚している
が、垂直環3はスピン軸線周りに回転偏倚していないよ
うに構成されていることである。従って、水平軸9、
9’は常に水平面H内に保持されている。こうして、水
平軸9、9’が常に水平面H内に保持されているため、
水平軸9、9’に装着された各ボールベアリング11、
11’にスラスト方向の力が加わることがなく、水平軸
9、9’周りの摩擦力がより小さくなる。従って、より
高精度なジャイロコンパスを得ることができる。
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
指北装置を採用したジャイロコンパスについて説明して
きたが、本発明は周知の加速度計と水平トルカを用いた
ジャイロコンパスにおいても適用可能である。
直軸2、2’がボールベアリング4、4’によって支持
されたジャイロコンパスにおいて、ボールベアリング
4、4’自身のガタ又はボールベアリング4、4’とそ
れに装着された垂直軸2、2’との間のガタによってジ
ャイロケース1が相対的に偏倚するとき、斯かる偏倚に
起因した方位誤差が生ずることを回避することができる
利点がある。
σの値を適当な値に選択することによって、ジャイロの
指北力に対して所要の制振機能を付与することができる
ため、制振機能を有する特別な制振装置を設ける必要が
ない利点がある。更に制振装置が除去されることによっ
て、制振装置に起因した船体の動揺中に発生する方位誤
差を低減することができ、高い精度のジャイロコンパス
を得ることができる利点がある。
軸2、2’がボールベアリング4、4’によって支持さ
れたジャイロコンパスにおいて、ボールベアリング4、
4’部分におけるガタによって生ずる方位誤差を除去す
ることができるため、高い精度のジャイロコンパスを得
ることができる利点がある。
となく垂直軸2、2’とボールベアリング4、4’間の
ガタに起因する誤差を除去することができ、高い精度の
ジャイロコンパスを得ることができる利点がある。
ピン軸線周りに所定の角度σだけが偏倚して配置され、
水平軸9、9’は常に水平面内に保持される構成とする
ことにより、水平軸9、9’に装着された各ボールベア
リング11、11’にスラスト方向の力が加わることが
なく、水平軸9、9’周りの摩擦力を小さくすることが
でき、従って、より高精度なジャイロコンパスを得るこ
とができる利点がある。
る。
きのジャイロケースの変位を示す図である。
である。
である。
ある。
装着された状態を示す部分図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 スピン軸線が略々水平なジャイロを内蔵
するジャイロケースと、該ジャイロケースの外周に配置
され上記ジャイロケースを垂直軸線の周りに回動可能に
支持する垂直環と、該垂直環の外周に配置され上記垂直
環を上記垂直軸線と直交する水平軸線の周りに回動可能
に支持する水平環と、上記スピン軸線の水平面に対する
傾斜角に比例したトルクを上記スピン軸線と直交する水
平軸線の周りに上記ジャイロケースに対して加える指北
装置と、を有するジャイロコンパスにおいて、 上記垂直環は上記スピン軸線周りに所定の回転角度だけ
回転傾斜するように構成されていることを特徴とするジ
ャイロコンパス。 - 【請求項2】 スピン軸線が略々水平なジャイロを内蔵
するジャイロケースと、該ジャイロケースの外周に配置
され上記ジャイロケースを垂直軸線の周りに回動可能に
支持する垂直環と、該垂直環の外周に配置され上記垂直
環を上記垂直軸線と直交する水平軸線の周りに回動可能
に支持する水平環と、上記スピン軸線の水平面に対する
傾斜角に比例したトルクを上記スピン軸線と直交する水
平軸線の周りに上記ジャイロケースに対して加える指北
装置と、を有するジャイロコンパスにおいて、 上記垂直軸線は上記水平軸線及び垂直軸線の作る平面内
で上記スピン軸線周りに所定の回転角度だけ回転傾斜す
るように構成されていることを特徴とするジャイロコン
パス。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のジャイロコンパス
において、上記ジャイロケースの垂直軸のガタ又は上記
垂直軸を支持する軸受け装置のガタに起因する方位角誤
差を除去する為に上記所定の回転角度は0.1〜5°に
されていることを特徴とするジャイロコンパス。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載のジャイロコンパス
において、上記垂直軸線は指北端側より見て上記スピン
軸線周りに時計方向又は反時計方向に回転傾斜され、上
記所定の回転角度は指北運動に対して制振作用を付与せ
しめるような所定値に選択されていることを特徴とする
ジャイロコンパス。 - 【請求項5】 請求項4記載のジャイロコンパスにおい
て、上記所定値は1〜3°であることを特徴とするジャ
イロコンパス。 - 【請求項6】 請求項4記載のジャイロコンパスにおい
て、ジャイロロータのスピン軸線周りの回転方向が指北
端から見て時計方向の場合には上記垂直軸線の回転傾斜
方向を上記スピン軸線に関して時計方向に設定したこと
を特徴とするジャイロコンパス。 - 【請求項7】 請求項4記載のジャイロコンパスにおい
て、ジャイロロータのスピン軸線周りの回転方向が指北
端から見て反時計方向の場合には上記垂直軸線の回転傾
斜方向を上記スピン軸線に関して反時計方向に設定した
ことを特徴とするジャイロコンパス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08324593A JP3328750B2 (ja) | 1992-09-24 | 1993-04-09 | ジャイロコンパス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25505792 | 1992-09-24 | ||
JP4-255057 | 1992-09-24 | ||
JP08324593A JP3328750B2 (ja) | 1992-09-24 | 1993-04-09 | ジャイロコンパス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06160095A JPH06160095A (ja) | 1994-06-07 |
JP3328750B2 true JP3328750B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=26424299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08324593A Expired - Fee Related JP3328750B2 (ja) | 1992-09-24 | 1993-04-09 | ジャイロコンパス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3328750B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP08324593A patent/JP3328750B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06160095A (ja) | 1994-06-07 |
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