JP3326550B2 - 金属検出機用検出ヘッド - Google Patents

金属検出機用検出ヘッド

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JP3326550B2 JP30240296A JP30240296A JP3326550B2 JP 3326550 B2 JP3326550 B2 JP 3326550B2 JP 30240296 A JP30240296 A JP 30240296A JP 30240296 A JP30240296 A JP 30240296A JP 3326550 B2 JP3326550 B2 JP 3326550B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品,医薬品,化
粧品,化学品等に混入する金属異物を検出する金属検出
機に用いられる検出ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の金属検出機及びその検出方法
は、コイル等に電流を流して磁界を発生させ、この磁界
の磁束を受ける位置にコイル等の磁気センサを配置し、
この磁界中を移動する被検査体による磁束変化を磁気セ
ンサからの信号によって検出し、この検出信号に基づい
て被検査体の金属の有無を判定している。また、プロダ
クト・エフェクト又はマテリアル・エフェクトと呼ばれ
る場合、被検査体を検出機内を通した時に信号が発生し
て金属検出を阻害する。例えば、一般的な食品の多くは
水分及び調味料として塩分を含むものが多く、その導電
性によって導体金属と同様な性質(通電性信号,非磁性
信号)を示し、検出感度を阻害するようになる。他に非
磁性信号を発生させるものとして、製品の包装体として
アルミ箔,アルミ蒸着されたものがある。また、化学品
等の乾燥体に磁性粉(微小径鉄粉,SUS粉等)の混入
があり、その総量によって磁性信号が発生する。さら
に、機械振動が加わった時に発生する信号(機械振動信
号)もある。このマテリアル・エフェクト等を軽減する
技術は、従来数多く提案されている。その一部を挙げる
と次のものがある。
【0003】特開昭60ー78378号公報に開示され
た技術は、被検査体中に水分や塩分が含まれている場合
に、この被検査体の材質に応じて、検波器に供給される
発振器からの同期信号の位相を自動的に切り替えて、マ
テリアル・エフェクトの影響を軽減できるようにした金
属検出機である。また、特開平3−279888号公報
に開示された技術は、被検査体を搬送するコンベアの振
動に基づく金属塊の誤検出を防止するために、振動によ
って生じた検出出力信号であると判定された場合に、検
出信号の出力を停止させられるようにした金属検査装置
である。更に、特開平5−87942号公報に開示され
た技術は、被検査体の品種の違いにかかわらず安定して
金属塊を検出できるようにするため、品種に応じて送信
コイルから出力される磁界の強さを変えられるようにし
た金属検査装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の金属検
出機において、マテリアル・エフェクト等の影響を軽減
するには、それぞれ個別の処理回路を用いる必要があ
り、回路構成が複雑となる問題がある。また、マテリア
ル・エフェクト等がある程度の大きさになると、上述の
処理回路を用いても検出感度を上げることが困難になっ
ている。本発明は、上述した課題を解決するために提案
されたものであり、その目的は簡単な構成要素によって
マテリアル・エフェクト等の影響を減少させるだけでな
く、その大きさの程度にかかわらず金属検出の検出感度
を上げることのできる金属検出機用検出ヘッドを提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な考え方
を説明する。マテリアル・エフェクトの影響によるノイ
ズ信号の大きさは、検査磁界内を移動する被検査体の磁
気通過面積と容積に比例する。このため、検査磁界の通
過面積が小さければ小さいほど、ノイズ信号の大きさは
小さくなる。ところが、検出すべき金属に対する検出信
号の大きさは対象金属の大きさによって決まるため、前
述の通過面積の大小には関係ないという性質がある。本
発明は、この性質を利用し、検査磁界の通過面積を複数
に分割して一つの検査磁界を可及的に小面積としてマテ
リアル・エフェクトの影響が小さくなるように、被検査
体の移動ラインの幅方向または円周方向に被検査体を分
割して検出し、各々の分割された被検査体の検出信号を
総合して、金属混入の有無を判別する。
【0006】前述した基本的な考えに基づいて、上記目
的を達成するため請求項1の金属検出機用ヘッドは、磁
界発生手段で発生させた磁界中に被検査体を移動させ、
磁気センサで前記磁界を受けて、前記磁界の磁束変化を
検出手段によって検出して、前記被検査体に混入する金
属の有無を検出し、前記被検査体と前記磁界発生手段及
び磁気センサとの間に遮蔽体を備える金属検出機に使用
される検出ヘッドにおいて、前記磁界発生手段が、電流
を供給されて磁界を発生する送信コイルであり、前記磁
気センサが、前記磁界と鎖交する二つで一組の受信コイ
ルであり、前記送信コイルと前記受信コイルが対向して
配置される対向型であり、前記遮蔽体が、第1磁気遮蔽
部及び第2磁気遮蔽部であり、前記第1磁気遮蔽部は、
前記送信コイルと前記被検査体との間に設けられ、前記
送信コイルから発生する磁束を通過可能とする複数の切
欠又は孔の第1磁気通過部を有し、前記第2磁気遮蔽部
は、前記受信コイルと前記被検査体との間に設けられ、
前記第1磁気遮蔽部を通過した複数の磁束を前記受信コ
イルに入れられるように、前記第1磁気通過部に対応す
る位置に、同数同形の切欠又は孔の第2磁気通過部を有
し、前記第1磁気通過部及び第2磁気通過部は、検査に
必要な磁束が通過できる最小限面積であり、前記被検査
体の移動ラインの幅方向に設けられて、前記受信コイル
に入る磁束を分割し、前記最小限面積分の分割された磁
束よる検査時における前記被検査体のマテリアル・エフ
ェクトを低減させて、混入する金属の有無の検出感度を
上げる。また、請求項2の金属検出機用検出ヘッドは、
上記請求項1に対して、上記送信コイルが少なくとも一
つであり、上記受信コイルがn組であり、上記被検査体
の移動ラインの幅方向に配置され、上記第1,第2磁気
通過部は、1組の受信コイルに対して二個の切欠又は孔
が設定されて各々2n個であり、前記幅方向に磁束を2
n分割し、前記n組の受信コイルは、それぞれの磁束変
化が検出される。また、請求項3の金属検出機用検出ヘ
ッドは、上記請求項1に対して、上記磁界発生手段が、
電流を供給されて磁界を発生する送信コイルであり、上
記磁気センサが、前記磁界と鎖交する二つで一組の受信
コイルであり、前記送信コイルを挟んで前記受信コイル
が同軸上に配置されて一組とする同軸型であり、少なく
とも一組の送受信コイルが配設され、上記遮蔽体は磁気
遮蔽部であり、前記磁気遮蔽部は、少なくとも前記受信
コイルと上記被検査体との間に筒状に各々設けられ、前
記送信コイルから発生する磁束を通過可能とする切欠又
は孔が、前記受信コイルそれぞれに対して少なくとも一
つとし、両コイル軸を中心として円周方向において重な
らない位置に設けられる磁気通過部を有し、前記磁気通
過部は、検査に必要な磁束が通過できる最小限面積であ
り、前記被検査体の移動ラインの円周方向に前記受信コ
イルに入る磁束を分割し、前記最小限面積分の分割され
た磁束よる検査時における前記被検査体のマテリアル・
エフェクトを低減させて、混入する金属の有無の検出感
度を上げる。また、請求項4の金属検出機用検出ヘッド
は、上記請求項1に対して、上記磁界発生手段及び上記
磁気センサが、二つで一組の受信コイルが送信コイルを
兼用する平面型であり、少なくとも一組の送受信コイル
兼用のコイルが配設され、上記遮蔽体が磁気遮蔽部であ
り、前記磁気遮蔽部は、前記コイルと上記被検査体との
間に設けられ、前記コイルから発生する磁束を通過可能
とする二つの切欠又は孔の磁気通過部を、一組の前記コ
イルに対して有し、前記磁気通過部は、検査に必要な磁
束が通過できる最小限面積であり、前記被検査体の移動
ラインの幅方向に設けられて、前記コイルに入る磁束を
分割し、前記最小限面積分の分割された磁束よる検査時
における前記被検査体のマテリアル・エフェクトを低減
させて、混入する金属の有無の検出感度を上げる。
【0007】以上、請求項1乃至4の検出ヘッドを用
れば、磁気遮蔽部が被検査体を分割して磁気を通してマ
テリアル・エフェクト等の影響を分割させた分小さくで
きる。その結果、金属検出の検出感度を上げることがで
きる。また、磁界発生手段と被検査体との間に磁気遮蔽
部を設ける場合、アルミ箔等の包装容器の磁界発生手段
への影響をカットできる。また、請求項2,3で小さく
分割する場合、検出面積を可及的に小さくしてマテリア
ル・エフェクト等の影響を小さくでき、しかも一般的な
検出処理回路の数を増加させるだけでよく、特殊な回路
を複雑に接続させる必要がない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、各請求項に対応した実施の
形態を適宜、図面を参照して説明する。請求項1に対応
した第1の実施形態について説明する。図1は第1実施
形態に係る検出ヘッド1の概略構成斜視図であり、送信
コイル2,二つで一組の受信コイル3a,b,第1磁気
遮蔽部4,第2磁気遮蔽部5とで構成される。検出ヘッ
ド1は従来からある電磁誘導コイル形式であり、送信コ
イル2が電流を供給されて磁界を発生する磁界発生手段
であり、受信コイル3a,bが発生した磁界と鎖交する
磁気センサであり、送信コイル2と受信コイル3a,b
が対向して配置される対向型である。
【0009】被検査体Xは、第1磁気遮蔽部4と第2磁
気遮蔽部5との間を図中左から右へ移動して金属混入の
有無を検出される。このため、第1磁気遮蔽部4と第2
磁気遮蔽部5との間の高さHは、検出ヘッド1の入口の
高さを示す。また、入口の横幅は、図2に示す被検査体
Xの移動ラインLの幅方向Wで示される。被検査体X
が、例えば,容積寸法,高さ250mm,横幅400m
m,奥行き400mmの衣類とすると、検出ヘッド1の
入口は高さ300mm,有効幅500mmとなる。
【0010】第1磁気遮蔽部4は、送信コイル2と被検
査体Xとの間に設けられ、図2に示すように、送信コイ
ル2から発生する磁束を通過可能とする四つの第1切欠
6を第1磁気通過部として有し、被検査体Xの移動ライ
ンLの幅方向Wにおいて第1切欠6の数四つ分だけ四分
割する。第1磁気遮蔽部4の板厚は0.3mmないし1
0mm程度であり、板厚10mm程度の絶縁板(図示省
略)を介して送信コイル2と接している。第1切欠6及
び後述する第2切欠7は同じ大きさの長方形である。ま
た、二つの受信コイル3a,bの平衡を保つために両コ
イルに対して磁気通過部の面積を等しくする必要がある
(以後、他の実施形態でも受信コイル3を使用する限り
同様である。)。このため、第1切欠6等は、第1,第
2磁気遮蔽部4,5の前後端に二つづつ、かつ交互に設
けられている。隣接する第1切欠6を移動ラインL方向
にずらせることで、各々通過する磁束による相互の影響
を最小にすることができる。第1切欠6の縦長さは検査
磁界域の幅方向Wの1/4より多少長くして検査漏れし
ない長さである。なお、図1などの各図面上では、判り
易くするために幅方向Wの分割長さで表示している(以
下第2乃至第6実施形態も同様である。)。第1切欠6
の横長さは受信コイル3に必要量の磁束が入る長さであ
り可能な限り小さい方がよく、コイル巻数,巻径,線径
等によって適宜決定される。この理由は、被検査体Xが
移動ラインL方向に連続して磁気中を移動するため、検
査に必要な磁束が通過できる最小限の面積が確保できれ
ばよいためである。
【0011】第2磁気遮蔽部5は受信コイル3と被検査
体Xとの間に設けられ、図2に示すように、第1切欠6
を通過した磁束が受信コイル3に鎖交できるように、第
1切欠6に対応する位置に、同数の四つの第2切欠7を
第2磁気通過部として有する。第1切欠6にて説明した
ように、第2切欠7は検査に必要な磁束が通過できる最
小限の面積が確保されれば良い。被検査体Xの幅方向W
で分割された部分は移動に従って移動方向Lに順次検出
され、第2切欠7を通過した時点で各々の分割部分の検
出が個別に終了する。その他の板厚,絶縁板等は前記第
1磁気遮蔽部4と同じであり説明を省略する。
【0012】図2に示すように、第1,第2磁気遮蔽部
4,5の間に入った被検査体Xは第2切欠7の数分であ
る四つに分割される。しかし、前後に二つづつで一つの
受信コイル3aには二つの第2切欠7が係るので四分割
でなく、実質上二分割された被検査体Xの相当部分に混
入する金属の有無がそれぞれ検出されることになる。こ
こで、被検査体Xが検査磁界中に入った瞬間の一方の受
信コイル3aでは、幅方向Wの半分の長さ部分に入った
磁束のマテリアル・エフェクトの大きさが、従来の半分
の大きさとなる。同時に、仮に混入金属がある場合は、
半分の面積でも金属が入っていれば、従来と同じ大きさ
の金属検出信号を発することとなる。従って、金属検出
信号に対するマテリアル・エフェクトの影響が著しく低
減される。
【0013】第1,第2磁気遮蔽部4,5の使用材料
は、磁気遮蔽機能を発揮する強磁性材料であればよく、
例えば、鉄,ニッケル,コバルト,けい素鋼,パーマロ
イ等である。他にも、アルミニウム,銅,フェライトの
ようなフェリ磁性体,貴土類元素(サマリウムコバルト
等)を混入したものなどがある。また、第1,第2切欠
6,7の形状及び数は、上記長方形と四つに限定される
ことなく、円形,だ円形,又は三角形等の多角形等を採
用でき、四つ以外の個数も採用できる。
【0014】上述した検出ヘッド1以外の金属検出機の
他構成要素は、従来から広く使用されているものであり
(例えば、特開平7−12952号公報に記載される図
6のブロック図参照)、図3に示す発振器8及び検出処
理部9である。さらに、検出処理部9は差動増幅器9
a,検波器9b,判別器9cを主として構成される。な
お、上述の従来技術にて開示された位相を調整する処理
回路等も、図示を省略するが併設可能である。
【0015】次に、上述した第1実施形態の動作につい
て説明する。従来の検出方法は、磁界発生手段である発
振器8から給電して送信コイル2で発生させた磁界中に
被検査体Xを移動させ、磁気センサである受信コイル3
a,3bでその磁界を受けて、その磁界の磁束変化を検
出手段である検出処理部9よって検出して、被検査体X
に混入する金属の有無を検出する。なお、発生する磁界
は、一般的には交番磁界であるが、これに限定されず直
流電源による一方向の磁界、又は一方向の磁界の強さを
所定周波数で変調させた脈流磁界を用いることもでき
る。
【0016】これに対して、第1実施形態の動作は、ま
ず第1,第2磁気遮蔽部4,5の第1,第2切欠6,7
が受信コイル3a,bに入る磁束を、被検査体Xの移動
ラインLの幅方向Wにおいて二つに分割する。分割され
た半分の磁束を一方の受信コイル3aが受けて個別にそ
の磁束変化を検出し、他方の受信コイル3bが次に残り
半分を受けて検出する。ここで、被検査体Xが検査磁界
中に入った瞬間の一方の受信コイル3aでは、幅方向W
の半分の長さ部分に入った磁束のマテリアル・エフェク
トの大きさも従来の半分の大きさとなる。他方、仮に混
入金属がある場合は、半分の面積でも金属が入っていれ
ば、従来と同じ大きさの金属検出信号を発することとな
る。従って、金属検出信号に対するマテリアル・エフェ
クトの影響が相対的に著しく低減され、検出感度を上げ
ても問題なくなる。そして、差動増幅器9aからの検出
信号が検波器9bによって検波され、判別器9cによっ
て金属混入の有無が判別される。各々分割して各受信コ
イル3a,bにて検出された被検査体Xの相当部分は混
入する金属の有無を判別される。なお、送信コイル2と
被検査体Xとの間に設置される第1磁気遮蔽部4の特有
の動作として次のものがある。アルミ箔又はアルミ蒸着
の包装容器等の場合、この包装容器の影響で送信コイル
2への発振器8からの送信信号がくずされ、このとき受
信側にばらつきが生じていると、影響を受けて不要な信
号が受信側から出てしまう。しかし、この包装容器の影
響を、第1磁気遮蔽部4がカットすることができる。
【0017】次に、請求項2に対応する第2の実施形態
について説明する。第2実施形態は前述第1実施形態に
対して、図4に示すように、受信コイル3の組数が三つ
となり,第1,第2磁気遮蔽部11,12が異なる構成
である。三組の受信コイル3の配列は被検査体Xの移動
ラインLの前後方向には二列となっている。この前後方
向の配列は二列に限定されず一又は三列でもよく、組数
が増えたときには適宜増減できる。第1,第2磁気遮蔽
部11,12の第1,第2磁気通過部13,14は、各
受信コイル3の二つのコイル位置で幅方向に二つの長方
形の切欠又は孔が全部で六つ設けられる。このため被検
査体Xの検査域も幅方向Wに六分割され、各々分割部分
が被検査体Xの移動に従って個別に金属検出される。従
って、第2実施形態の動作は、被検査体Xが六分割状態
で検出されるので、各々分割部分はマテリアル・エフェ
クトの影響が六分の一に低減されることになる。なお、
第2磁気遮蔽部12が一枚の構成でなく、各受信コイル
3に対応して一枚づつ合計三枚で個別に構成することも
できる。なお、他の構成及び動作については、前記第1
実施形態と同じであるため、詳細な説明を省略する。ま
た、受信コイル3の組数に合わせて検出処理部9も三つ
となり、三つの内一つでも金属を判別したら、全体を金
属有りと判別するなどの制御機能を有する総合制御部1
0が設けられる。検出処理部9は従来の一般的回路構成
であり、簡単に増加できる。なお、総合制御部10を設
けることなく、検出処理部9の制御機能を金属検出機本
体の制御部(図示省略)に含めることもできる。
【0018】上述した第2実施形態を一般化させると、
各受信コイル3に対して二つの切欠又は孔を対応させる
ので、n組の受信コイル3であれば、切欠又は孔からな
る磁気通過部の数は2n個となる。このため、被検査体
Xは幅方向Wにおいて2n分割されて検査され、マテリ
アル・エフェクトの影響を2n分の1に低減し、その分
だけ検査感度を高めることができる。しかも、隣接する
磁気通過部は、通過する磁束の影響を相互に受けないよ
うに前後にずらされるので、よりマテリアル・エフェク
トの影響は小さくなる。
【0019】次に、第3実施形態は、他の実施形態であ
り、図示は省略するが、上述した第1,第2実施形態の
第1磁気遮蔽部4,11を省いて、受信コイル3と被検
査体Xとの間に設置される第2磁気遮蔽部5,12のみ
とする構成である。この構成であれば、第1,第2実施
形態の検出ヘッド1が行う基本動作と同様な動作を行
い、かつ部品点数を削減できる。なお、磁界発生手段で
は発生させる磁界として、上記第1,第2実施形態の電
流供給によって発生する磁界だけでなく、永久磁石によ
って発生する一方向磁界も含めることができる。
【0020】請求項3に対応した第4実施形態について
説明する。 第4実施形態は、図5に示すように、上記
第1実施形態等の対向型でなく、送信コイル2を挟んで
受信コイル3a,bが同軸上に配置されて一組とする同
軸型の検出ヘッド13である。この両コイル軸は被検査
体Xの移動ラインLと一致している。磁気遮蔽部14
は、送信コイル2,受信コイル3a,bと被検査体Xと
の間に四角筒状に設けられる。この四角筒の場合、移動
ラインLを中心とする円周方向Aより幅方向Wによっ
て、磁気通過部である切欠又は孔を表示する方が判り易
いので、上記対向型と同じ幅方向Wを使用する。被検査
体Xの移動ラインLの幅方向Wにおいて二分割する二つ
の方形孔15が、移動ラインL方向に二つの受信コイル
3a,bと送信コイル2とをそれぞれ含めるように、前
後にずらせかつ移動ラインLを中心とした円周方向Aに
重ならないように上下面の対称位置に磁気通過部として
設けられる。このように、方形孔15は上下面の対称位
置に設けられるので、相互の磁界影響が最小に抑えられ
る(以下図6及び図7も同様である。)。このため、被
検査体Xが幅方向Wに二分割されて、マテリアル・エフ
ェクトの影響が半分となった状態で、各々分割された相
当部分に混入する金属の有無が検出される。その他の検
出処理部等の構成及び動作は上記第1実施形態と同じで
あり詳細な説明を省略する。
【0021】上述した同軸型検出ヘッドは磁気遮蔽部が
四角筒であったが、六角筒,八角筒等の多角筒、更に円
筒へと形状が変わると、移動ラインLの幅方向Wよりも
移動ラインLを中心とした円周方向Aによって切欠又は
孔を表示する方が判り易くなる。このため、前記第5実
施形態に対して磁気遮蔽部が円筒状の場合、図示は省略
するが、磁気通過部である方形孔の幅長さは一例として
円周方向約90度であり、移動ラインL方向の長さが受
信コイル3a,bと送信コイル2とをそれぞれ含める長
さとなる。この幅長さは90度に限定されることなく、
適宜他の角度が選択される。この90度とした理由は、
通常180度の磁気通過部が確保されれば十分であり、
二分割すると90度なるためである。90度以外の角度
も使用可能であるが、通常90度より小さい角度である
と磁界の通過しないデッドゾーンが生じてしまい、大き
い角度であるとマテリアル・エフェクトの影響を小さく
できなくなってしまう傾向がある。なお、この90度が
有効となるのは、一組の受信コイル3に二つの切欠等を
設ける場合であり、複数組の受信コイルを配列する場合
は90度より小さい角度となる。二つの受信コイル3
a,bにそれぞれ設けた二つの方形孔の間隔は、円周方
向Aに重なり合うことのない間隔とし、例えば円周方向
Aの約60乃至90度程度が有効である。その他の検出
処理部等の構成及び動作は上記第1実施形態と同じであ
り詳細な説明を省略する。
【0022】また、図6に示すように、磁気遮蔽部14
の送信コイル2付近で切断して、前後二つに分けた磁気
遮蔽部16a,bとし、磁気通過部も送信側の端部に長
方形の切欠17a,bを二つ設けた構成を採用できる。
前記磁気遮蔽部が円筒状でも同様である。
【0023】更に、請求項に対応した他の第5実施形
態は、第4実施形態に対して被検査体Xを二分割でなく
それ以上の数に分割する構成である。例えば一例とし
て、図7に示すように、四組の検出ヘッド18を移動ラ
インL上に直列に配列した構成である。ここでは、幅方
向Wを八分割できるように、一組の検出ヘッド18に使
用される磁気遮蔽部19の二つの方形孔20の幅の大き
さは、幅方向Wの八分の一の大きさである。なお、図7
のように検出ヘッド18が個々に分離されることに限定
されず、各検出ヘッド18の磁気遮蔽部19が一つの筒
形状として形成されても、又は図6のように各検出ヘッ
ド18の磁気遮蔽部19が送信コイル2付近で切断され
たものでもよい。なお、上記磁気遮蔽部が円筒状でも同
様である。
【0024】上述した第5実施形態等を一般化させる
と、各一組の受信コイル3が二つの孔又は切欠を有する
ので、n組の受信コイル3であれば、磁気通過部である
孔又は切欠の数は2n個となる。このため、被検査体X
は円周方向Aにおいて数分割されて検査され、マテリア
ル・エフェクトの影響を最大で2n分の1に低減し、そ
の分だけ検査感度を高めることができる。
【0025】請求項に対応した第6実施形態は、検出
ヘッド21が上述の対向型又は同軸型でなく、受信コイ
ルが送信コイルを兼用した平面型に利用した構成であ
る。第6実施形態は、図8に示すように、一般的な送受
信コイル兼用の平面型のコイル22上に、磁気通過部で
ある二つの切欠24を有した磁気遮蔽部23を設けた構
成である。この平面型は発振器8から二つのコイル22
へ給電され磁界を発生させ、金属の混入した被検査体X
が通過すると磁束密度が変化して検波器9bへ検出信号
が送出される。なお、可変抵抗器25は両コイル22か
らの検出信号のバランスをとるものである。磁気遮蔽部
23は被検査体Xの移動ラインLの幅方向Wを二分割す
る二つの切欠24を前後にずらせるため前後端に設けて
いる。このため、被検査体Xが検査磁界中に入った瞬間
の一方のコイル22では、幅方向Wの半分の長さ部分に
入った磁束のマテリアル・エフェクトの大きさも従来の
半分の大きさとなる。他方、仮に混入金属がある場合
は、半分の面積でも入っていれば、従来と同じ大きさの
金属検出信号を発することとなる。従って、金属検出信
号に対する影響が著しく低減される。その他の構成及び
動作については、前記第1実施形態と同じであるため、
詳細な説明を省略する。なお、前記コイル22を一組と
した検出ヘッド21に限定されることなく、上述した第
2実施形態と同様に複数組使用可能であり、磁気通過部
は切欠又は孔となる。
【0026】以上は、磁気センサが誘導コイル形式であ
るが、受信コイル3の代わりにホール素子からなる半導
体センサを用いることもできる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至4
検出ヘッドを用いれば、簡単な構成要素によってマテリ
アル・エフェクト等の影響を減少させるだけでなく、そ
の大きさの程度にかかわらず金属検出の検出感度を上げ
ることができる。また、磁界発生手段と被検査体との間
に磁気遮蔽部を設ける場合、アルミ箔等の包装容器の磁
界発生手段への影響をカットできる。また、請求項2,
によれば、検出面積を可及的に小さくしてマテリアル
・エフェクト等の影響を小さくでき、しかも一般的な検
出処理回路の数を増加させるだけでよく、特殊な回路を
複雑に接続させる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の検出ヘッドを示す概要構成斜
視図である。
【図2】 同上の平面図である。
【図3】 同上の検出ヘッド及びその他の構成要素を示
す構成図である。
【図4】 第2実施形態の検出ヘッドを示す要部構成図
である。
【図5】 第4実施形態の検出ヘッドを示す概略構成斜
視図である。
【図6】 同上の他の検出ヘッドを示す構成斜視図であ
る。
【図7】 第5実施形態の検出ヘッドを示す要部斜視図
である。
【図8】 第6実施形態の検出ヘッドを示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1,13,18,21 検出ヘッド 2 送信コイル
3a,b 受信コイル22 コイル 4,11 第1磁
気遮蔽部 5,12 第2磁気遮蔽部 14,16a,
b,19,23 磁気遮蔽部 6,7 第1,第2切欠
(磁気通過部)13,14 第1,第2磁気通過部 1
5,20 方形孔(磁気通過部) 17,24 切欠
(磁気通過部) 8 発振器 9 検出処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 3/11 G01R 33/02 G01V 3/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁界発生手段で発生させた磁界中に被検査
    体を移動させ、磁気センサで前記磁界を受けて、前記磁
    界の磁束変化を検出手段によって検出して、前記被検査
    体に混入する金属の有無を検出し、前記被検査体と前記
    磁界発生手段及び磁気センサとの間に遮蔽体を備える金
    属検出機に使用される検出ヘッドにおいて、 前記磁界発生手段が、電流を供給されて磁界を発生する
    送信コイルであり、前記磁気センサが、前記磁界と鎖交
    する二つで一組の受信コイルであり、前記送信コイルと
    前記受信コイルが対向して配置される対向型であり、 前記遮蔽体が、第1磁気遮蔽部及び第2磁気遮蔽部であ
    り、 前記第1磁気遮蔽部は、前記送信コイルと前記被検査体
    との間に設けられ、前記送信コイルから発生する磁束を
    通過可能とする複数の切欠又は孔の第1磁気通過部を有
    し、 前記第2磁気遮蔽部は、前記受信コイルと前記被検査体
    との間に設けられ、前記第1磁気遮蔽部を通過した複数
    の磁束を前記受信コイルに入れられるように、前記第1
    磁気通過部に対応する位置に、同数同形の切欠又は孔の
    第2磁気通過部を有し、 前記第1磁気通過部及び第2磁気通過部は、検査に必要
    な磁束が通過できる最小限面積であり、前記被検査体の
    移動ラインの幅方向に設けられて、前記受信コイルに入
    る磁束を分割し、前記最小限面積分の分割された磁束よ
    る検査時における前記被検査体のマテリアル・エフェク
    トを低減させて、混入する金属の有無の検出感度を上げ
    ること、を特徴とする金属検出機用検出ヘッド。
  2. 【請求項2】上記送信コイルが少なくとも一つであり、
    上記受信コイルがn組であり、上記被検査体の移動ライ
    ンの幅方向に配置され、 上記第1,第2磁気通過部は、1組の受信コイルに対し
    て二個の切欠又は孔が設定されて各々2n個であり、前
    記幅方向に磁束を2n分割し、 前記n組の受信コイルは、それぞれの磁束変化が検出さ
    れることを、 特徴とする請求項1に記載される金属検出機用検出ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】上記磁界発生手段が、電流を供給されて磁
    界を発生する送信コイルであり、上記磁気センサが、前
    記磁界と鎖交する二つで一組の受信コイルであり、前記
    送信コイルを挟んで前記受信コイルが同軸上に配置され
    て一組とする同軸型であり、 少なくとも一組の送受信コイルが配設され、 上記遮蔽体は磁気遮蔽部であり、 前記磁気遮蔽部は、少なくとも前記受信コイルと上記被
    検査体との間に筒状に各々設けられ、前記送信コイルか
    ら発生する磁束を通過可能とする切欠又は孔が、前記受
    信コイルそれぞれに対して少なくとも一つとし、両コイ
    ル軸を中心として円周方向において重ならない位置に設
    けられる磁気通過部を有し、 前記磁気通過部は、検査に必要な磁束が通過できる最小
    限面積であり、前記被検査体の移動ラインの円周方向に
    前記受信コイルに入る磁束を分割し、前記最小限面積分
    の分割された磁束よる検査時における前記被検査体のマ
    テリアル・エフェクトを低減させて、混入する金属の有
    無の検出感度を上げること、を特徴とする請求項1に記
    載される金属検出機用検出ヘッド。
  4. 【請求項4】上記磁界発生手段及び上記磁気センサが、
    二つで一組の受信コイルが送信コイルを兼用する平面型
    であり、少なくとも一組の送受信コイル兼用のコイルが
    配設され、 上記遮蔽体が磁気遮蔽部であり、 前記磁気遮蔽部は、前記コイルと上記被検査体との間に
    設けられ、前記コイルから発生する磁束を通過可能とす
    る二つの切欠又は孔の磁気通過部を、一組の前記コイル
    に対して有し、 前記磁気通過部は、検査に必要な磁束が通過できる最小
    限面積であり、前記被検査体の移動ラインの幅方向に設
    けられて、前記コイルに入る磁束を分割し、前記最小限
    面積分の分割された磁束よる検査時における前記被検査
    体のマテリアル・エフェクトを低減させて、混入する金
    属の有無の検出感度を上げること、を特徴とする請求項
    1に記載される金属検出機用検出ヘッド。
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