JP3297328B2 - 内燃機関の着火装置 - Google Patents
内燃機関の着火装置Info
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- electrodes
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の着火装
置に関する。
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスパ−クプラグを用いた内燃機関
の着火装置の一例を図5に示す。従来のシステムにおけ
る点火系は電源部01と電極部(スパ−クプラグ)02
とから構成される。さらにスパ−クプラグ02は、プラ
ス電極03とマイナス電極04と絶縁体05とから構成
される。プラス電極03とマイナス電極04の間には約
1mmのスパ−クギャップが設けられている。また、電
源部01は、12Vバッテリ021及び短絡スイッチ0
22、コンデンサ024、一次側コイル025、二次側
コイル026から構成される。尚、図中11は燃焼室、
12はピストン、13はシリンダヘッド、14は吸気
弁、15は排気弁である。
の着火装置の一例を図5に示す。従来のシステムにおけ
る点火系は電源部01と電極部(スパ−クプラグ)02
とから構成される。さらにスパ−クプラグ02は、プラ
ス電極03とマイナス電極04と絶縁体05とから構成
される。プラス電極03とマイナス電極04の間には約
1mmのスパ−クギャップが設けられている。また、電
源部01は、12Vバッテリ021及び短絡スイッチ0
22、コンデンサ024、一次側コイル025、二次側
コイル026から構成される。尚、図中11は燃焼室、
12はピストン、13はシリンダヘッド、14は吸気
弁、15は排気弁である。
【0003】かかる装置において、電源部01で、短絡
スイッチ022のオン、オフによりコンデンサ024は
充放電を繰り返し、一次側コイル025に自己誘導起電
力が発生することで、二次側コイル026にはその巻数
比倍した電圧がかかる。この電圧をスパ−クプラグ02
のスパ−クギャップに印加することで、スパ−クギャッ
プに存在する空気中のプラス/マイナスイオン(偶存イ
オン)はそれぞれ異極性に吸引される。移動する偶存イ
オンが電極間の空気分子やその他の原子(燃料分子も含
む)に衝突すると、その原子(および分子)から電子を
はじき出す衝突電離作用を生じ、電子をはじき出した原
子(および分子)はプラスに、はじき出された電子はマ
イナスに帯電する。このようにして、プラス/マイナス
に帯電したイオンや電子が幾何級数的に増大すると、電
極間の空気は導体となって電気を通し、コンデンサ02
4に蓄えられた電荷を放出し、放電が開始する。
スイッチ022のオン、オフによりコンデンサ024は
充放電を繰り返し、一次側コイル025に自己誘導起電
力が発生することで、二次側コイル026にはその巻数
比倍した電圧がかかる。この電圧をスパ−クプラグ02
のスパ−クギャップに印加することで、スパ−クギャッ
プに存在する空気中のプラス/マイナスイオン(偶存イ
オン)はそれぞれ異極性に吸引される。移動する偶存イ
オンが電極間の空気分子やその他の原子(燃料分子も含
む)に衝突すると、その原子(および分子)から電子を
はじき出す衝突電離作用を生じ、電子をはじき出した原
子(および分子)はプラスに、はじき出された電子はマ
イナスに帯電する。このようにして、プラス/マイナス
に帯電したイオンや電子が幾何級数的に増大すると、電
極間の空気は導体となって電気を通し、コンデンサ02
4に蓄えられた電荷を放出し、放電が開始する。
【0004】従来の着火装置ではスパ−クギャップの電
圧印加時間が数msと比較的長いため、放電過程におい
ても質量の軽い電子だけでなく質量の重い陽子や中性子
の移動(もしくは振動)も活発化し、やがて周囲への熱
損失の速度よりも発熱の速度が大きくなることで熱エネ
ルギが高められ、燃焼室11内に存在する混合気が着火
および燃焼に至る。
圧印加時間が数msと比較的長いため、放電過程におい
ても質量の軽い電子だけでなく質量の重い陽子や中性子
の移動(もしくは振動)も活発化し、やがて周囲への熱
損失の速度よりも発熱の速度が大きくなることで熱エネ
ルギが高められ、燃焼室11内に存在する混合気が着火
および燃焼に至る。
【0005】従来の着火装置によるプラズマ状態(熱化
プラズマ状態)のエネルギ分布を図6に示す。図6に見
るように、熱化プラズマ状態では熱エネルギが高い反
面、電子エネルギ(電子+イオンの個数)が低いことか
ら、従来の着火は電子の衝突電離作用よりもむしろ熱分
解反応により促進されることがわかる。従って従来の着
火法による着火の様子06とその後の火炎伝播の様子0
7とは図5に示すようになり、火炎伝播は着火点を中心
に球状に進展する。
プラズマ状態)のエネルギ分布を図6に示す。図6に見
るように、熱化プラズマ状態では熱エネルギが高い反
面、電子エネルギ(電子+イオンの個数)が低いことか
ら、従来の着火は電子の衝突電離作用よりもむしろ熱分
解反応により促進されることがわかる。従って従来の着
火法による着火の様子06とその後の火炎伝播の様子0
7とは図5に示すようになり、火炎伝播は着火点を中心
に球状に進展する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のスパ−クプラグ
02を用いた燃焼システムの電源部01では、二次側コ
イル026を用いて12Vのバッテリ021より25k
V程度まで電圧を高めることができるが、それ以上に電
圧を高めようとするには二次側コイル026の巻数をか
なり多くする必要があり、その分コイルにかかる抵抗も
大きくなるので高いエネルギを取り出しにくくなる。ま
た、スパ−クプラグ02におけるスパ−クギャップは約
1mmと非常に狭い。したがって、着火性の悪い燃料を
用いたり燃焼速度の低い条件などでは着火エネルギが低
くかつ着火領域が小さすぎるため、燃料着火後の燃焼室
11全体への火炎伝播に時間がかかることで燃焼の等容
度が低下し、燃料が燃え残るなど燃焼効率が悪化し、機
関熱効率の限界となっている。
02を用いた燃焼システムの電源部01では、二次側コ
イル026を用いて12Vのバッテリ021より25k
V程度まで電圧を高めることができるが、それ以上に電
圧を高めようとするには二次側コイル026の巻数をか
なり多くする必要があり、その分コイルにかかる抵抗も
大きくなるので高いエネルギを取り出しにくくなる。ま
た、スパ−クプラグ02におけるスパ−クギャップは約
1mmと非常に狭い。したがって、着火性の悪い燃料を
用いたり燃焼速度の低い条件などでは着火エネルギが低
くかつ着火領域が小さすぎるため、燃料着火後の燃焼室
11全体への火炎伝播に時間がかかることで燃焼の等容
度が低下し、燃料が燃え残るなど燃焼効率が悪化し、機
関熱効率の限界となっている。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、燃焼の等容度を高め、かつ燃え残りの燃料低減を
果たし、これにより燃焼効率を向上させ、以て機関熱効
率を向上させることができる内燃機関の着火装置を提供
することを目的とするものである。
あり、燃焼の等容度を高め、かつ燃え残りの燃料低減を
果たし、これにより燃焼効率を向上させ、以て機関熱効
率を向上させることができる内燃機関の着火装置を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、シリンダヘッドに配置した
高電圧放電を行うためのプラス及びマイナス電極と、前
記電極にパルス幅が短い矩形波状高電圧を印加させるパ
ルスパワ−電源とを具え、該矩形波状高電圧の印加によ
り、前記電極間に発生する低温プラズマを強制着火源と
することを要旨とし、ここで低温プラズマとは、前記電
極間が5mm以上離して配置され、矩形波状高電圧が、
パルス幅が1μs以下で電圧が50kV以上の矩形波で
あることをいう。
め、請求項1記載の発明は、シリンダヘッドに配置した
高電圧放電を行うためのプラス及びマイナス電極と、前
記電極にパルス幅が短い矩形波状高電圧を印加させるパ
ルスパワ−電源とを具え、該矩形波状高電圧の印加によ
り、前記電極間に発生する低温プラズマを強制着火源と
することを要旨とし、ここで低温プラズマとは、前記電
極間が5mm以上離して配置され、矩形波状高電圧が、
パルス幅が1μs以下で電圧が50kV以上の矩形波で
あることをいう。
【0009】この場合、前記プラス及びマイナス電極
は、前記シリンダヘッドに埋め込まれた点状電極及びこ
の点状電極を中心とする細幅同心円状の環状電極で構成
するのがよい。又前記パルスパワ−電源は、分布定数型
パルスパワ−電源装置で構成するのがよい。
は、前記シリンダヘッドに埋め込まれた点状電極及びこ
の点状電極を中心とする細幅同心円状の環状電極で構成
するのがよい。又前記パルスパワ−電源は、分布定数型
パルスパワ−電源装置で構成するのがよい。
【0010】次に、本発明の作用を説明する。平板−平
板間の電極間距離×雰囲気圧力plと放電に必要な印加
電圧Vsとの関係の理論及び実験結果を図4に示してい
る。電極間距離5mm、プラズマ放電時の燃焼室内圧力
40Kg/cm2(3×104torr・cm)とした場合に
必要な平板−平板電極間印加電圧は、(簡略的に放電の
媒体が空気と仮定して)500kV程度であることが理
解できる。本発明において前記プラス及びマイナス電極
を請求項2記載のように構成した場合は両電極ともに点
とみなせるから、印加電圧は平板の場合の1/10程度で
あることが知られている。そこで、本装置において50
kV(500kV×1/10)以上の印加電圧を実現した場合、
プラズマ放電に十分なエネルギを得ることができる。
板間の電極間距離×雰囲気圧力plと放電に必要な印加
電圧Vsとの関係の理論及び実験結果を図4に示してい
る。電極間距離5mm、プラズマ放電時の燃焼室内圧力
40Kg/cm2(3×104torr・cm)とした場合に
必要な平板−平板電極間印加電圧は、(簡略的に放電の
媒体が空気と仮定して)500kV程度であることが理
解できる。本発明において前記プラス及びマイナス電極
を請求項2記載のように構成した場合は両電極ともに点
とみなせるから、印加電圧は平板の場合の1/10程度で
あることが知られている。そこで、本装置において50
kV(500kV×1/10)以上の印加電圧を実現した場合、
プラズマ放電に十分なエネルギを得ることができる。
【0011】又本発明は、パルスパワ−電源によりパル
ス幅が1μs以下と非常に短いパルス幅の矩形波高電圧
を発生させることで、電極間に存在する空気中の質量の
軽い電子のみを加速することができ、反対に質量の重い
陽子や中性子の振動が抑えられるので、熱エネルギとし
て低いが、衝突電子作用の促進により電子エネルギ(電
子の個数)は約20eVと従来の燃焼システムにおける
1eV程度と比べて極めて高い低温プラズマ状態を作り
出すことができる。
ス幅が1μs以下と非常に短いパルス幅の矩形波高電圧
を発生させることで、電極間に存在する空気中の質量の
軽い電子のみを加速することができ、反対に質量の重い
陽子や中性子の振動が抑えられるので、熱エネルギとし
て低いが、衝突電子作用の促進により電子エネルギ(電
子の個数)は約20eVと従来の燃焼システムにおける
1eV程度と比べて極めて高い低温プラズマ状態を作り
出すことができる。
【0012】低温プラズマ状態におけるエネルギ分布を
図3に示す。低温プラズマ状態ではすでに燃焼反応に必
要な活性化エネルギを上回るエネルギを持った電子が多
量に存在し、ア−ク放電時にはさらに電極間の分子を次
々と励起させるため、非常に多くの活性基が生成され
る。生成する活性基数が放出または消滅機構は従来通り
であるから、その後の燃焼は良好に持続する。また、パ
ルスパワ−電源電圧を高めることで、電極間距離を長く
(または電極面積を大きく)することが可能となる。こ
のように、着火エネルギを高くかつ着火領域を大きくす
ることで燃焼室全体への火炎伝播が促進され、燃焼期間
が短くなることで燃焼の等容度が高まるとともに燃焼効
率も向上する。即ち、機関の熱効率が向上する。
図3に示す。低温プラズマ状態ではすでに燃焼反応に必
要な活性化エネルギを上回るエネルギを持った電子が多
量に存在し、ア−ク放電時にはさらに電極間の分子を次
々と励起させるため、非常に多くの活性基が生成され
る。生成する活性基数が放出または消滅機構は従来通り
であるから、その後の燃焼は良好に持続する。また、パ
ルスパワ−電源電圧を高めることで、電極間距離を長く
(または電極面積を大きく)することが可能となる。こ
のように、着火エネルギを高くかつ着火領域を大きくす
ることで燃焼室全体への火炎伝播が促進され、燃焼期間
が短くなることで燃焼の等容度が高まるとともに燃焼効
率も向上する。即ち、機関の熱効率が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係る低
温プラズマ着火法を用いた内燃機関の着火装置である。
本装置における点火系は電源部1と、シリンダヘッド1
3に埋め込まれた電極部2から構成される。電源部1は
パルスパワ−電源部で、パルス幅が1μs以下で電圧が
50kV以上の矩形波高圧電圧を発生させるとともに、
ケ−ブルを介して高電圧放電を行うための電極部2に接
続される。さらに電極部2は、プラス電極3とマイナス
電極4及びその間の絶縁体5から構成される。前記プラ
ス電極3は前記シリンダヘッドのほぼ中心に埋め込まれ
た先端テーパ状の点状電極で形成され、及びマイナス電
極4は前記点状電極(プラス電極3)を中心とする細幅
同心円(リング円)状の環状電極で構成する。前記プラ
ス電極3とマイナス電極4との間には約5mmのギャッ
プが設けられている。
温プラズマ着火法を用いた内燃機関の着火装置である。
本装置における点火系は電源部1と、シリンダヘッド1
3に埋め込まれた電極部2から構成される。電源部1は
パルスパワ−電源部で、パルス幅が1μs以下で電圧が
50kV以上の矩形波高圧電圧を発生させるとともに、
ケ−ブルを介して高電圧放電を行うための電極部2に接
続される。さらに電極部2は、プラス電極3とマイナス
電極4及びその間の絶縁体5から構成される。前記プラ
ス電極3は前記シリンダヘッドのほぼ中心に埋め込まれ
た先端テーパ状の点状電極で形成され、及びマイナス電
極4は前記点状電極(プラス電極3)を中心とする細幅
同心円(リング円)状の環状電極で構成する。前記プラ
ス電極3とマイナス電極4との間には約5mmのギャッ
プが設けられている。
【0014】尚、図中6は前記プラス電極3とマイナス
電極4間に矩形波高圧電圧を印加する事により生じる沿
面放電から低温プラズマ着火の様子を示し、7は前記低
温プラズマ着火による火炎伝播の様子を示す。又11は
燃焼室、12はピストン、13はシリンダヘッド、14
は吸気弁、15は排気弁である。
電極4間に矩形波高圧電圧を印加する事により生じる沿
面放電から低温プラズマ着火の様子を示し、7は前記低
温プラズマ着火による火炎伝播の様子を示す。又11は
燃焼室、12はピストン、13はシリンダヘッド、14
は吸気弁、15は排気弁である。
【0015】図2に前記パルスパワ−電源部1、特に分
布定数型パルスパワ−電源の回路を示す。本電源部1
は、同軸ケ−ブルによる分布定数線路23を用い、これ
をコンデンサに見立てて充電し、短絡スイチ22を投入
することで分布定数線路23内で電圧波の伝搬が生じパ
ルス成形を行い、パルス幅が1μs以下、電圧が50k
V以上の矩形波を電極3、4間に印加する。電圧値、パ
ルス幅はそれぞれ充電電圧Vo、分布定数線路23の長
さLで決まるので、VoおよびLを変化させることで、
印加電圧、パルス幅を自由にコントロ−ルすることがで
きる。
布定数型パルスパワ−電源の回路を示す。本電源部1
は、同軸ケ−ブルによる分布定数線路23を用い、これ
をコンデンサに見立てて充電し、短絡スイチ22を投入
することで分布定数線路23内で電圧波の伝搬が生じパ
ルス成形を行い、パルス幅が1μs以下、電圧が50k
V以上の矩形波を電極3、4間に印加する。電圧値、パ
ルス幅はそれぞれ充電電圧Vo、分布定数線路23の長
さLで決まるので、VoおよびLを変化させることで、
印加電圧、パルス幅を自由にコントロ−ルすることがで
きる。
【0016】火炎伝播速度を考慮して、ピストン12が
上死点に達するわずか手前で、プラス電極3とマイナス
電極4との間をギャップとした沿面放電による低温プラ
ズマ着火を行う。放電時期の制御は、不図示のクランク
シャフトからの回転角度信号とパルスパワ−電源部1に
おける短絡スイッチ22のオン、オフとを同期させるこ
とにより行う。このようにした低温プラズマ着火の様子
6とその後の火炎伝播の様子7とは図1に示すようにな
ると予想される。
上死点に達するわずか手前で、プラス電極3とマイナス
電極4との間をギャップとした沿面放電による低温プラ
ズマ着火を行う。放電時期の制御は、不図示のクランク
シャフトからの回転角度信号とパルスパワ−電源部1に
おける短絡スイッチ22のオン、オフとを同期させるこ
とにより行う。このようにした低温プラズマ着火の様子
6とその後の火炎伝播の様子7とは図1に示すようにな
ると予想される。
【0017】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、着火
エネルギを高くすることで、着火性の悪い燃料を用いた
り燃焼速度の低い条件での着火性を良好にする。また、
着火領域を大きくすることで、着火後の火炎伝播速度が
高まり燃焼室全体への火炎伝播が促進されるため、燃焼
期間が短くなる。その結果、燃焼の等容度が高まり、か
つ燃え残りの燃料低減により燃焼効率が向上するため、
機関熱効率の向上を果たすことができる。
エネルギを高くすることで、着火性の悪い燃料を用いた
り燃焼速度の低い条件での着火性を良好にする。また、
着火領域を大きくすることで、着火後の火炎伝播速度が
高まり燃焼室全体への火炎伝播が促進されるため、燃焼
期間が短くなる。その結果、燃焼の等容度が高まり、か
つ燃え残りの燃料低減により燃焼効率が向上するため、
機関熱効率の向上を果たすことができる。
【図1】(a)は本発明に係る実施の形態で内燃機関の
着火装置の概略図であり、(b)は沿面放電を示す下面
図である。
着火装置の概略図であり、(b)は沿面放電を示す下面
図である。
【図2】分布定数型パルスパワ−電源の回路図である。
【図3】低温プラズマ状態におけるエネルギ分布図であ
る。
る。
【図4】電極間距離、雰囲気圧力と放電に必要な印加電
圧との関係を示す線図である。
圧との関係を示す線図である。
【図5】従来の内燃機関の着火装置の概略図である。
【図6】従来の着火装置の熱化プラズマ状態におけるエ
ネルギ分布図である。
ネルギ分布図である。
1 電源部(パルスパワ−電源) 2 電極部 3 マイナス電極 4 プラス電極 5 両電極間の絶縁体 6 沿面放電〜低温プラズマ着火の様子 7 火炎伝播の様子 23 分布定数線路(多段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−73861(JP,A) 特開 昭55−10050(JP,A) 特開 昭57−102566(JP,A) 実開 昭58−33785(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 3/06 F02P 3/12 F02P 23/00
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダヘッドに配置した高電圧放電を
行うためのプラス及びマイナス電極と、前記電極にパル
ス幅が短い矩形波状高電圧を印加させるパルスパワ−電
源とを具え、該矩形波状高電圧の印加により、前記電極
間に発生するプラズマを強制着火源とするとともに、前
記電極間が5mm以上離して配置され、矩形波状高電圧
が、パルス幅が1μs以下で電圧が50kV以上の矩形
波であることを特徴とする内燃機関の着火装置。 - 【請求項2】 前記プラス及びマイナス電極は、前記シ
リンダヘッドに埋め込まれた点状電極及びこの点状電極
を中心とする細幅同心円状の環状電極であることを特徴
とする請求項1記載の内燃機関の着火装置。 - 【請求項3】 前記パルスパワ−電源装置は、分布定数
型パルスパワ−電源装置であることを特徴とする請求項
1記載の内燃機関の着火装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31135596A JP3297328B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 内燃機関の着火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31135596A JP3297328B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 内燃機関の着火装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10141191A JPH10141191A (ja) | 1998-05-26 |
JP3297328B2 true JP3297328B2 (ja) | 2002-07-02 |
Family
ID=18016167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31135596A Expired - Fee Related JP3297328B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | 内燃機関の着火装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3297328B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5082530B2 (ja) * | 2007-03-23 | 2012-11-28 | 日産自動車株式会社 | エンジン点火制御装置 |
JP2008240547A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Nissan Motor Co Ltd | エンジン点火制御装置 |
JP4924275B2 (ja) | 2007-08-02 | 2012-04-25 | 日産自動車株式会社 | 非平衡プラズマ放電式の点火装置 |
JP2012140970A (ja) * | 2012-04-25 | 2012-07-26 | Nissan Motor Co Ltd | エンジン点火制御装置 |
JP6479883B2 (ja) * | 2016-04-19 | 2019-03-06 | 国立大学法人 熊本大学 | 水生付着生物除去方法および水生付着生物除去装置 |
-
1996
- 1996-11-06 JP JP31135596A patent/JP3297328B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10141191A (ja) | 1998-05-26 |
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