JP3284054B2 - 照明器具用カバー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、吊り戸棚の底面
等の取付面に配設された照明器具の前方もしくは後方を
覆うように取り付けられる、照明器具用カバーに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、吊り戸棚の底面に配設された照明器具を前方から見
えにくくするために、その照明器具の前方を覆うように
幕板状のカバーが取り付けられていた。

【０００３】ここで、カバーは、周りとの調和の点か
ら、特に、吊り戸棚の扉の色彩とか模様に合わせること
が望まれた。しかし、カバーを、扉の様々な色彩とか模
様に合わせて用意することは、コスト高になり、現実的
でなかった。そこで、実際には、カバーの色彩とか模様
は、限定した数種類に限られていたため、ユーザーの多
様な要求に応えることが困難であった。

【０００４】この発明は、上記した従来の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、色彩とか模様の種類を増やしてもそれほどコスト高
とならない照明器具用カバーを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明に係る照明器具
用カバーは、前記目的を達成するために、次の構成から
なる。すなわち、 （１）吊り戸棚等の家具の底面に配設された照明器具の
前方を覆うように取り付けられるカバーであって、カバ
ー本体と、その前面を覆うようにそのカバー本体に取り
付けられる装飾用のシート部材とからなり、前記カバー
本体は、前記家具の底面に取り付けられる上部片と、そ
の上部片の前端側から下方に延びて、前記シート部材が
取り付けられる前部片と、前記上部片の後端側から下方
に延びて、前記照明器具の前方を覆う後部片とを備え
る、型材からなることを特徴とする。これにより、カバ
ーの色彩とか模様が多種類必要な場合は、シート部材の
みその色彩とか模様のものを用意して選択的にカバー本
体に取り付ければよく、カバー本体は、共通に使用する
ことができる。また、上部片は、カバー本体を吊り戸棚
等の底面に取り付けるための取付部として作用し、前部
片は、シート部材が取り付けられて装飾面として作用
し、後部片は、照明器具の前方を覆う覆いとして作用す
る。さらに、カバー本体は、型材からなり、切断するだ
けで、必要な長さのカバー本体が得られる。

【０００６】（２）また、前記カバー本体は、アルミニ
ウム合金からなるのが望ましい。

【０００７】（３）また、前記後部片は、その下部が後
方に曲がって延びていてもよい。これにより、照明器具
が、見えにくくなる。

【０００８】（４）また、前記カバー本体の前面とな
る、前記前部片の前面には、前記シート部材を取り付け
るために、そのシート部材と係合する係合部が設けられ
ているのが望ましい。これにより、シート部材をカバー
本体の前面の係合部に係合させれば、シート部材は、カ
バー本体に取り付けられる。

【０００９】（５）また、前記係合部は、前記カバー本
体の前面の上部および下部から前方に突出して左右方向
に延びてなる上部突出部および下部突出部と、その上部
突出部および下部突出部に互いに開口部が向かい合うよ
うに形成されて、左右方向に延びてなる上部溝部および
下部溝部とからなり、前記シート部材は、その上端側お
よび下端側が前記上部溝部および下部溝部に挿入されて
係合することにより、前記カバー本体に着脱自在に取り
付けられてもよい。これにより、シート部材は、カバー
本体の係合部の上部溝部および下部溝部に係合すること
で、容易にカバー本体に取り付けられる。また、シート
部材の取り外し交換も簡単である。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明に係る照明器具用
カバーの実施の形態を図面に基づいて説明する。

【００１１】図１ないし図４は、本発明に係る照明器具
用カバーの第一の実施の形態を示す。この照明器具用カ
バー１は、吊り戸棚等の家具の底面等の取付面Ｐに配設
された照明器具Ｑの前方を覆うように取り付けられるも
のであり、カバー本体２と、装飾用のシート部材３とか
ら構成されている。

【００１２】カバー本体２は、例えば、アルミニウム合
金等の型材からなり、前記取付面Ｐに取り付けられる上
部片２ａと、その上部片２ａの前端側から、後方側へや
や傾くようにして下方に延びる前部片２ｂと、上部片２
ａの後端側から下方に延びるとともにその下部が後方に
円弧状に曲がって延びる後部片２ｃとからなり、それら
上部片２ａ、前部片２ｂおよび後部片２ｃに囲まれて下
方側に開放するように形成されて左右に延びている。こ
こで、上部片２ａには、カバー本体２を取付面Ｐにネジ
止めにより取り付けることができるよう適宜の間隔をお
いて貫通孔２ｄ、２ｄが形成されている。また、カバー
本体２の前面となる、この前部片２ｂの前面２ｅには、
前記シート部材３を取り付けるための、そのシート部材
３と係合する係合部２ｆが設けられている。この係合部
２ｆは、前部片２ｂの前面２ｅの上部および下部から前
方に突出して左右方向に延びる上部突出部２ｇおよび下
部突出部２ｈと、その上部突出部２ｇおよび下部突出部
２ｈに互いに開口部が向かい合うように形成されて、左
右方向に延びる上部溝部２ｉおよび下部溝部２ｊとから
なっている。そして、この係合部２ｆは、カバー本体２
と一体の型材として形成されている。

【００１３】一方、シート部材３は、例えば、合成樹脂
材等により帯状に形成されている。このシート部材３
は、カバー本体２の前面となる前部片２ｂの前面２ｅを
覆うように取り付けられるものであり、シート部材３の
上端側３ａおよび下端側３ｂが前記上部溝部２ｉおよび
下部溝部２ｊに係合するよう、カバー本体２の左右どち
らか一端側から挿入されて、カバー本体２に着脱自在に
取り付けられる。そして、こうして取り付けられたシー
ト部材３は、カバー本体２の前面２ｅのほぼ全体を覆う
こととなる。

【００１４】図３および図４は、この照明器具用カバー
１を、吊り戸棚Ｒの底面を取付面Ｐとして、その取付面
Ｐに配設された照明器具Ｑに適用した例を示す。照明器
具用カバー１は、そのカバー本体２の後部片２ｃが、照
明器具Ｑの前方を覆うように、しかも、後部片２ｃの下
部の円弧状に曲がった円弧部２ｋが照明器具Ｑの前部に
被るように配設されて、上部片２ａが取付面Ｐにネジ止
めされることにより取り付けられている。さらに、側方
には、左右のサイドカバー４、４が、照明器具用カバー
１の左右の端面および照明器具Ｑの左右の側面を覆っ
て、吊り戸棚Ｒが取り付けられた壁面Ｓまで延びるよ
う、取付面Ｐにネジ止めされて取り付けられている。

【００１５】次に、第１の実施の形態に示す照明器具用
カバー１の作用効果を説明する。この照明器具用カバー
１は、カバー本体２と装飾のためのシート部材３とが別
体となっており、シート部材３のみ必要な色彩や模様の
ものを多種類用意して選択的にカバー本体２に取り付け
ればよく、カバー本体２は、共通に使用することができ
る。したがって、色彩や模様の種類を増やしてもそれほ
どコスト高とならない。また、シート部材３の色彩や模
様の種類を増やすことで、例えば、個々の吊り戸棚Ｒの
色彩や模様に合わせてシート部材３を選ぶことも容易に
できる。

【００１６】また、シート部材３は、カバー本体２の係
合部２ｆの上部溝部２ｉおよび下部溝部２ｊに挿入する
だけで、容易にカバー本体２に取り付けられる。また、
シート部材３の取り外しも上部溝部２ｉおよび下部溝部
２ｊから抜き取るだけでよく、その取り外し交換も簡単
である。したがって、模様替えも容易にできる。

【００１７】また、カバー本体２の上部片２ａは、この
照明器具用カバー１を取付面Ｐに取り付けるための取付
部として作用し、前部片２ｂは、シート部材３が取り付
けられて装飾面として作用し、後部片２ｃは、照明器具
Ｒの前方を覆う覆いとして作用している。さらに、後部
片２ｃは、その下部が後方に曲がって延びる円弧部２ｋ
を備えており、照明器具Ｑを前方から一層見えにくくし
ている。また、カバー本体２は、係合部２ｆを含めて型
材からなり、その型材を切断するだけで、必要な長さの
カバー本体２が容易に得られる。

【００１８】図５は、本発明に係る照明器具用カバーの
第二の実施の形態を示す。この第二の実施の形態に示す
照明器具用カバー１１は、第一の実施の形態に示す照明
器具用カバー１と比較すると、シート部材３をカバー本
体２へ取り付ける構造が異なる点を除き他は同一であ
る。すなわち、カバー本体２には、係合部２ｆは設けら
れておらず、シート部材３は、粘着剤あるいは接着剤に
よりカバー本体２の前部片２ｂの前面２ｅに取り付けら
れる。したがって、カバー本体２の形状は、単純化され
るが、シート部材３を取り外し交換するには不向きであ
る。

【００１９】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるわけではなく、その他種々の変更が可能であ
る。例えば、シート部材３は、カバー本体２の前面２ｅ
のほぼ全体を覆うものでなくとも、その一部を覆うもの
であってもよく、また、その材料は、金属、紙等のその
他の素材からなるものであってもよい。カバー本体２
は、アルミニウム合金等の金属でなくとも、合成樹脂材
からなるものであってもよい。また、カバー本体２の後
部片２ｃは、無くともよく、この場合、前部片２ｂが照
明器具の前方を覆う働きをすることとなる。また、カバ
ー本体２の前部片２ｂは、後方側でなく前方側へ傾くよ
うにして下方に延びるようにしてもよいし、あるいは、
傾かず垂直に下方へと延びるようにしてもよい。

【００２０】

【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係る照明器具用カバーによれば、次の効
果がある。

【００２１】請求項１および２に記載された照明器具用
カバーによれば、カバー本体を共用して、シート部材の
み必要な色彩とか模様のものを用意すればよいので、色
彩とか模様の種類を増やしてもそれほどコスト高となら
ない。また、カバー本体の上部片、前部片および後部片
が、それぞれ取付部、装飾面、覆いとして機能し、しか
も型材により容易に得ることができる。

【００２２】

【００２３】また、請求項３に記載された照明器具用カ
バーによれば、下部が後方に曲がって延びる後部片によ
り、照明器具を一層見えにくくすることができる。

【００２４】また、請求項４に記載された照明器具用カ
バーによれば、シート部材を、係合部に係合させるだけ
で、カバー本体に取り付けることができる。

【００２５】また、請求項５に記載された照明器具用カ
バーによれば、シート部材を上部溝部および下部溝部に
挿入するだけで、容易にカバー本体に取り付けることが
できる。また、シート部材の取り外し交換も簡単であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る照明器具用カバーの第一の実施
の形態の斜視図である。

【図２】同じく、側面図である。

【図３】この発明に係る照明器具用カバーの第一の実施
の形態の使用状態を示す一部を切り欠いた側面図であ
る。

【図４】同じく、正面図である。

【図５】この発明に係る照明器具用カバーの第二の実施
の形態の側面図である。

【符号の説明】

１ 照明器具用カバー ２ カバー本体 ２ａ 上部片 ２ｂ 前部片 ２ｃ 後部片 ２ｅ 前面 ２ｆ 係合部 ２ｇ 上部突出部 ２ｈ 下部突出部 ２ｉ 上部溝部 ２ｊ 下部溝部 ３ シート部材 ３ａ 上端側 ３ｂ 下端側 １１ 照明器具用カバー Ｐ 取付面 Ｑ 照明器具 Ｒ 吊り戸棚

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭54−104218（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−27842（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−5216（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−42244（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−17944（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭61−14828（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F21V 33/00 A47B 77/04

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊り戸棚等の家具の底面に配設された照
   明器具の前方を覆うように取り付けられるカバーであっ
   て、 カバー本体と、その前面を覆うようにそのカバー本体に
   取り付けられる装飾用のシート部材とからなり、 前記カバー本体は、前記家具の底面に取り付けられる上
   部片と、その上部片の前端側から下方に延びて、前記シ
   ート部材が取り付けられる前部片と、前記上部片の後端
   側から下方に延びて、前記照明器具の前方を覆う後部片
   とを備える、型材からなることを特徴とする照明器具用
   カバー。
2. 【請求項２】 前記カバー本体は、アルミニウム合金か
   らなることを特徴とする請求項１に記載の照明器具用カ
   バー。
3. 【請求項３】 前記後部片は、その下部が後方に曲がっ
   て延びていることを特徴とする請求項１または２に記載
   の照明器具用カバー。
4. 【請求項４】 前記カバー本体の前面となる、前記前部
   片の前面には、前記シート部材を取り付けるために、そ
   のシート部材と係合する係合部が設けられていることを
   特徴とする請求項１ないし３のいずれか１項に記載の照
   明器具用カバー。
5. 【請求項５】 前記係合部は、前記カバー本体の前面の
   上部および下部から前方に突出して左右方向に延びてな
   る上部突出部および下部突出部と、その上部突出部およ
   び下部突出部に互いに開口部が向かい合うように形成さ
   れて、左右方向に延びてなる上部溝部および下部溝部と
   からなり、 前記シート部材は、その上端側および下端側が前記上部
   溝部および下部溝部に挿入されて係合することにより、
   前記カバー本体に着脱自在に取り付けられることを特徴
   とする請求項４に記載の照明器具用カバー。