JP3266555B2 - 衝撃エネルギー吸収部材 - Google Patents

衝撃エネルギー吸収部材

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JP3266555B2 JP26518797A JP26518797A JP3266555B2 JP 3266555 B2 JP3266555 B2 JP 3266555B2 JP 26518797 A JP26518797 A JP 26518797A JP 26518797 A JP26518797 A JP 26518797A JP 3266555 B2 JP3266555 B2 JP 3266555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】積載物が人間、動物、危険物
等である輸送手段には、不測の衝撃が加わったときに、
その衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収構造部材が装備
されている。本発明は、この衝撃吸収構造部材に関する
ものであり、自身の特定破壊モードで非可逆的にこのエ
ネルギーを吸収する、熱可塑性樹脂の射出成形によって
得られる衝撃エネルギー吸収部材に関する。
【0002】
【従来の技術】車両、船舶等の移動体が互いにあるいは
岸壁、橋脚等の静止体に衝突する衝撃を緩衝するための
緩衝装置(例えば、バンパーの支持部材)として、航空
機、ヘリコプターやエレベーターが故障で着地する際の
衝撃を緩衝するための緩衝装置として、あるいは核燃料
用輸送装置(キャスク)や放射性廃棄物を収容した容器
(キャニスタ)が落下したときの衝撃を緩衝するための
緩衝装置として、非可逆的に衝撃エネルギーを吸収する
衝撃エネルギー吸収部材が装備されている。
【0003】従来、これらの衝撃吸収構造部材として
は、「衝撃エネルギーを摩擦エネルギーに、次いで熱エ
ネルギーに変換消費させる原理を利用した液体緩衝機構
を用いたもの」、「衝撃エネルギーを金属の塑性変形に
変換消費させる原理を利用した特定強度金属材料からな
る管状、ハニカム状等の特定形状構造体を用いたもの」
などが使用されている。
【0004】しかし、これら衝撃吸収構造部材は、衝撃
吸収構造部材それ自体としての特性は優れるものの、 (1)構造が複雑で故障し易い(機構的、腐食等) (2)製造費が高い(高度加工、高エネルギー消費製造
プロセス等) (3)重い(金属構造材料の使用等) 等の問題点を有し、それらの点において改善が望まれて
いる。
【0005】近年、車両、航空機、エレベーター等に搭
載される衝撃吸収構造部材に関しては、これら輸送体の
軽量化、高機能化指向に伴い、省スペース、軽量化の要
求が高まっている。この要求に対応するために、単位体
積あたりの衝突エネルギー吸収量の高い衝撃エネルギー
吸収部材、あるいは、単位重量あたりの衝突エネルギー
吸収量の高い衝撃エネルギー吸収部材、が素材、構造の
両面から検討されている。
【0006】また、これら輸送体にはコストダウンの指
向も強く、この方面からも素材、構造の両面からの検討
が行われている。
【0007】そして、これらの検討に伴って、従来の衝
撃エネルギー吸収部材が有している上記欠点が、今まで
以上に、極めて大きな問題として認識されるようになっ
てきた。
【0008】この課題を克服すべく、特に、車両用搭載
型衝撃エネルギー吸収部材の開発を中心として、繊維複
合合成樹脂を材料とする衝撃エネルギー吸収部材の開発
が行われるようになってきている。
【0009】たとえば、特開平6−300068号公報
には、補強繊維と弾性率が異なる複数構造を有する繊維
強化中空構造体が提案されているが、上記改善点
(1)、(3)の問題は解決しているものの、プレプレ
グが複雑となり上記改善点(2)に関しては、さらに構
造と製造方法の複雑さが増しており、より一層の改善が
望まれる。また、各種特性要求に関する調整は、材料特
性に加えてプレプレグ特性に大きく依存しており、製造
方法の煩雑さを考慮すると、各種衝撃吸収構造部材製造
に対する適合性に問題がある。さらにこの公報は、炭素
繊維にエポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグを何層に
もわたって積層して中空構造体を製造する方法を開示す
る。同公報の図2では4層構造のものを開示するが、実
際には10層以上の多層構造とする必要があると考えら
れる。もちろん、それでは製法が複雑であり、得られる
商品は高価ともなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂製の衝撃エネ
ルギー吸収部材はプレプリグ(長繊維)/熱硬化性樹脂
で検討されており、特性の優劣は軸方向から等速で加え
られる歪みに対して発生する応力の特性曲線で評価され
る。
【0011】この時、中空円筒状体に含有されるプレプ
リグ繊維の配向方向と中空円筒状体の軸(その方向は圧
縮加重が加わる方向に一致する。)との相対角度はこの
特性に大きな影響を与えることが確認されている。コン
ポジット・サイエンス・アンド・テクノロジ(Composit
e Science and Technology, 24 (1985) p. 275-298)に
よれば、この角度が90°のときに最も優れた値を示す
例が挙げられている。これは、プレプリグ(長繊維)/
熱硬化性樹脂系材料の衝撃エネルギー吸収が複雑である
ものの、繊維の破断による衝撃エネルギー吸収を最大限
に衝撃エネルギー吸収に関与させることで最良値が得ら
れるとの解釈が可能である。また、これは、プレプリグ
(長繊維)/熱硬化性樹脂が優れた中空円筒状体の衝撃
エネルギー吸収部材を与えることができるのは、衝撃エ
ネルギー吸収に大きく関与する因子、すなわち、充填剤
繊維の配向が任意に制御できることに依存していること
を示す。しかしながら、この適切な配向制御は、煩雑な
工程を経てのみ可能であることは前述したとおりであ
る。
【0012】配向が制御された熱可塑性樹脂、あるい
は、短繊維/熱可塑性樹脂に関しても、その配向が制御
された方向と90°の方向から加わる衝撃エネルギーに
対して、大きな衝撃エネルギー吸収特性を示すことが知
られている。このことは、通常の射出成形品でもスキン
層と呼ばれる成形品の強度に配向した部分が90°の方
向から加わる衝撃エネルギーに対して優れた特性を示す
ことからも確認できる。また、このときの配向とは、熱
可塑性樹脂分子自身の配向と充填剤の配向の両者、およ
び、その相乗作用を指しており、樹脂分子自身の配向が
生じる点が熱硬化性樹脂と大きく異なる。
【0013】しかしながら、これら熱可塑性樹脂系の材
料で中空円筒状体を射出成形した場合、ゲートから注入
された樹脂分子、あるいは、充填剤の配向は、高速充填
・急速固化の条件が満たされた部分を除いて極めて弱い
配向しか示さない。特に、コア部分と呼ばれる成形品内
部では配向は極めて弱い。
【0014】したがって、熱可塑性樹脂は極めて成形性
に優れるにもかかわらず、通常の射出成形法で中空円筒
状体の衝撃エネルギー吸収部材を成形した場合、その衝
撃エネルギー吸収に大きく関与する因子、すなわち、樹
脂分子の配向、および、充填剤の配向が小さく、また、
その配向を任意に制御できる方法が存在しない。このこ
とが、熱可塑性樹脂材料からなる中空円筒状体の優れた
衝撃エネルギー吸収部材を製造することができない原因
であると考えられる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の衝撃エ
ネルギー吸収部材に対する合成樹脂性の衝撃吸収構造部
材の優位性を保ちつつ、熱硬化性樹脂製の衝撃エネルギ
ー吸収部材に関する問題を解決した熱可塑性樹脂製の衝
撃エネルギー吸収部材に関する。
【0016】すなわち、本発明の第1は、隣接層の、そ
れらが接する面における配向の方向が互いに異なること
を特徴とする、芳香族環含有熱可塑性樹脂の射出成形に
より製造される積層中空円筒状体からなる衝撃エネルギ
ー吸収部材に関する。
【0017】上記芳香族環含有熱可塑性樹脂とは、芳香
族環を含有する化合物を主構成モノマーとして含み、該
モノマーが主鎖中に含有されていることを特徴とする衝
撃エネルギー吸収部材に関する。
【0018】本発明の第は、本発明の第1において、
芳香族環含有熱可塑性樹脂がサーモトロピック液晶ポリ
マーであることを特徴とする衝撃エネルギー吸収部材に
関する。
【0019】本発明の第は、本発明の第1または第2
において、芳香族環含有熱可塑性樹脂が繊維充填剤を含
有することを特徴とする衝撃エネルギー吸収部材に関す
る。
【0020】本発明の第は、円筒状のキャビティ内に
熱可塑性樹脂を射出させて第1の中空円筒状体層を射出
成形する1次成形工程と、この工程の後、前記第1の中
空円筒状体層との間にさらに円筒状のキャビティを形成
し、このキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出させて第2
の中空円筒状体層を射出成形する2次成形工程とを備
え、少なくとも前記1次または2次のいずれかの成形工
程において、熱可塑性樹脂の射出は、円筒状のキャビテ
ィを対向して構成している円筒形の内側壁面と外側壁面
を相対的に回転させながら行い、これにより、隣接層
の、それらが接する面における配向の方向が互いに異な
る積層中空円筒状体を有する衝撃エネルギー吸収部材を
形成することを特徴とする衝撃エネルギー吸収部材の製
造方法に関する。ここで、キャビティの内側壁面と外側
壁面の相対的回転は、通常は、いずれか一方の壁面のみ
を回転させることにより行われる。2次成形において回
転させる方の壁面は、第1の中空円筒状体層の外壁また
は内壁であってもよい。
【0021】本発明の第5は、本発明の第4において、
前記第2の中空円筒状体層は、前記第1の中空円筒状体
層の外側に射出成形することを特徴とする衝撃エネルギ
ー吸収部材の製造方法に関する。
【0022】本発明に係る衝撃エネルギー吸収部材は、
このように1次成形および2次成形を経て製造するほ
か、各中空円筒状体層を別個に射出成形し、各層を接着
剤により接着し積層して製造することもできる。
【0023】この衝撃エネルギー吸収部材は、積層中空
円筒状体の軸方向から圧縮歪みが発生するように取り付
けられた状態で使用される。そして、衝撃エネルギー吸
収部材は熱可塑性樹脂を射出成形して製造される積層中
空円筒状体からなり、かつ、隣接層の配向方向が、それ
らが接する面において相互に異なるため、積層中空円筒
状体がその軸方向からの圧縮荷重を受けて非可逆的に破
壊される際、円滑かつ継続的な圧搾破壊が確保される。
【0024】つまり、積層中空円筒状体中の隣接層間
は、2次成形時の溶融樹脂の射出により、あるいは隣接
層間の接着剤によりかなりの強度で接着されているが、
積層中空円筒状体の破壊は、どうしても隣接層間部分か
ら始まる。そして隣接層間で配向方向が異なるため、積
層円筒状体の破壊は、特に隣接層間の部分から先に生じ
やすく、これがリード役となって破壊モードを一定化さ
せる。
【0025】さらに、熱可塑性樹脂として、芳香族環を
含有する化合物を主構成モノマーとして含み、該モノマ
ーを主鎖中に含有する芳香族環含有を使用することによ
り、衝撃エネルギー吸収部材を、配向性が高く、それ故
高強度の吸収エネルギーの高いものとすることができ
る。さらにこのことは、芳香族環含有熱可塑性樹脂とし
てサーモトロピック液晶ポリマーを採用することにより
より高度に達成される。
【0026】熱可塑性樹脂に、繊維充填剤を配合すれば
より高強度となり、吸収エネルギーのレベルがより高ま
るものとなる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の衝撃エネルギー吸収部材
は、両端が開放された中空円筒状構造をなしているの
で、円筒の軸方向に加わる圧縮負荷に対して非可逆的な
衝撃エネルギーの吸収を効果的に行うことができる。そ
れ故このような衝撃エネルギー吸収用の部材として最も
有効な形態である。また、両端が開放された中空円筒状
構造を保持したまま、衝撃エネルギー吸収を増大させる
ために公知の変形方法により一部変形された形状のもの
も本発明の範囲内である。すなわち、この変形として
は、例えば、1)円筒の一方の端に底板を取り付ける、
2)円筒の肉厚に、連続的または不連続的な任意の肉厚
変化をつける、3)円筒両端の開口部の面積を互いに異
ならせる(すなわちこの変形の場合、軸に沿った断面形
状としては台形形状となり、中空円錐台状体となる)、
4)円周方向にリブを設置する等の公知の衝撃エネルギ
ー吸収を増大させる、等の設計変更が可能である。本発
明では、熱可塑性樹脂を主材料としているので、これら
任意の設計変更を自由にできる。また端部に公知のトリ
ガー形状を任意に設けることも容易に行うことができ
る。
【0028】上述のように、本発明の衝撃エネルギー吸
収部材は芳香族環含有熱可塑性樹脂の射出成形により製
造され、積層中空円筒状体中の隣接層は、それらが接す
る面における配向の方向が互いに異なることを特徴と
し、それにより、特定方向から加わる衝撃エネルギーを
効果的に吸収するものである。したがって、芳香族環含
熱可塑性樹脂としては、配向することによって高い弾
性率が出現する分子構造を有するものを用いるのが好ま
しく、これにより、極めて大きな効果を発揮させること
ができる。好ましい芳香族環含有熱可塑性樹脂として代
表的なものは、芳香族環を含有する化合物を主構成モノ
マーとして含み、該モノマーが主鎖中に含有され、剛直
な分子構造を有するものである。このような主構成モノ
マーとしての芳香族環を含有するモノマー化合物として
は、具体的には、ビスフェノールA、メタキシリレンジ
アミン、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2価フェノール等のモノマーが例示される。
【0029】これら芳香族環を含有する化合物を主構成
モノマーとして含み、該モノマーが主鎖中に含有され、
剛直な分子構造を有する樹脂は市販の樹脂から容易に入
手できる。例示すれば、メタキシリレンジアミンを主構
成モノマーとするポリアミド(例えば、三菱ガス化学社
製のMXDナイロン樹脂(商品名)等);テレフタル酸
を主構成モノマーとするポリエステル(例えば、ポリエ
チレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂系);2,6−ナフタレンジカルボン酸を主
構成モノマーとするポリエステル(例えば、PEN系樹
脂);ビスフェノールAを主構成モノマーとするポリカ
ーボネートおよびポリエステル;ポリフェニレンスルフ
ァイド;ポリフェニレンオキシド;ポリスルフォン;2
価フェノールを主構成モノマーとするポリアリレート
(例えば、ユニチカ社製のUポリマー樹脂(商品名)
等);ポリエーテルケトン;ポリエーテルエーテルケト
ン;p−ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸、
2価フェノールまたはビフェノールを主構成モノマーと
する溶融時に光学的異方性を示すサーモトロピック液晶
ポリマー(例えば、住友化学社製のスミカスーパー(商
品名)、アモコ社製のザイダー(商品名)、デュポン社
のゼナイト(商品名)、ヘキスト−セラニーズ社製のベ
クトラ(商品名)、東レ社製のシベラス(商品名)、ユ
ニチカ社のロッドラン(商品名)等)があげられる。
【0030】これらの中でも、サーモトロピック液晶ポ
リマー、例えばサーモトロピック液晶ポリエステルは、
その分子構造が極めて剛直で、配向しやすく、また配向
により自己補強性と呼ばれる効果を示して配向方向の弾
性率が極めて大きなものになるので本発明の材料として
好ましいものである。
【0031】熱可塑性樹脂は単独で用いても複数の混合
物で使用してもよい。また、熱可塑性樹脂に、配向時の
配向方向の弾性率を増加させることを目的として、繊維
充填剤を加えることが効果的である。例示すれば、ガラ
ス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維(例えば、デ
ュポン社製ケブラー(商品名)等)、炭化珪素繊維、ボ
ロン繊維、フェノール樹脂繊維(例えば、群栄化学社製
カイノール(商品名)等)があげられる。
【0032】積層中空円筒状体中の隣接層の接触面で各
層の配向方向が相違することは、各種の測定法により確
認することができる。たとえば、積層中空円筒状体を輪
切りにし、常法によるX線回折により肉厚方向にわたっ
てその配向状態を測定し確認することができる。そのほ
か簡便には、積層中空円筒状体の各層の表面における流
れ状態、例えばフローマークを観察し、それぞれの流れ
の方向を観察することにより確認できる。樹脂の着色状
態によっては表面の流れ状態が観察し難い場合が有り得
る。このような場合には、たとえば、黒配合の場合、白
色ペレットを樹脂ペレット中にわずかの量混ぜて、その
色の流れ方向を観察することによりそれぞれの表面にお
ける配向方向を確認できる。
【0033】本発明の衝撃エネルギー吸収体における積
層中空円筒状体は、上記の配向をとる限りその製造方法
は特に限定されない。たとえば、かかる積層中空円筒状
体の各層は、上述のように、1次成形および2次成形を
経て、あるいは別個に射出成形することができるが、各
層の配向は、各層を射出成形する際のキャビティの内側
壁または外側壁を構成する金型または中子部分を軸の回
りに回転させつつ充填することにより、充填しつつある
溶融樹脂が、回転する側の壁からの摩擦抵抗によって連
れ周りすることによって発生させることができる。
【0034】より具体的には、積層中空円筒状体を構成
する各中空円筒状体層は、例えば、外金型と回転コアか
らなる中空円筒状体層の射出成形用の金型を用い、金型
内の中空円筒状体層形成部(キャビティ)の端部近傍に
ゲートを設け、該回転コアを回転させつつ樹脂を射出す
ることによって成形することができる。ただし2次成形
の場合は、1次成形品が外金型の内壁あるいは回転コア
の外壁となる。これによれば、熱可塑性樹脂がキャビテ
ィの軸方に流動充填される過程では、射出成形機から
加えられた圧力に起因する軸方向と同一方向の溶融樹脂
流動と、回転コアの回転運動部分と溶融樹脂間の摩擦抵
抗に起因する軸方向に対し90°方向の溶融樹脂流動と
が併存し、これらがバランスした方向に実際の溶融樹脂
は配向される。このようにして製造すれば、中空円筒状
体層の全体には軸方向とは異なる方向に配向が生ずる。
もちろん配向はその表面状態も含む。なお、コアは静止
させ、外金型を回転させつつ射出成形する方法も有効で
ある。また回転コア、外金型のいずれも回転させるが、
その回転方向、速度等を異ならせるような方法により製
造することも可能である。
【0035】通常、中空円筒状体層の内側と外側の熱可
塑性樹脂の配向が、中空円筒状体の中心軸に対して10
°以上異なる方向に制御されるように回転運動を加え
る。このためには、回転部分の回転数は、中空円筒状体
の形状、充填所用時間、目的配向角度、回転運動部分と
溶融樹脂間の摩擦抵抗等の関係で実験的・経験的に決定
することが適当である。これは、金型表面粗度、材料特
性、成形条件等によって、摩擦抵抗が大きく影響される
ためである。通常、外径20mm、肉厚1mm、高さ5
cm、中空円筒状体で、充填所要時間1秒、目的配向角
度45°の場合で、回転部分を中空円筒状体の内側形成
部とした場合、その回転数の目安は200から400r
pmである。
【0036】なお、本発明の衝撃エネルギー吸収部材の
使用形態には制限はない。例えば、単独使用、複数の組
み合わせ使用が可能で、また、他の衝撃エネルギー吸収
部材、構造部材等と組み合わせて使用してもよい。
【0037】
【実施例】次に、図1を用いて、本発明の一実施例に係
る衝撃エネルギー吸収体の製造方法を説明する。図にお
いて1は射出成形機、2は溶融した熱可塑性樹脂(溶融
樹脂)の通路、3はランナー、4は回転コア部、5は外
金型、6は回転コア部4と外金型5で形成される円筒状
体層の形成部(キャビティ)である。7は回転コア部4
の回転を保持する軸受け、8は回転コア部4を駆動する
チェーン、9はチェーン8を駆動するモータ、10は突
き出しピンである。溶融樹脂が射出成形機1から射出さ
れ、溶融樹脂の通路2およびランナー3からキャビティ
6内へ射出される。上記寸法の円筒状体を成形するよう
な場合には回転コア部の回転数は100〜400rp
m、好ましくは200〜400rpmの範囲で回転され
る。キャビティ内に射出された溶融樹脂は回転コアの回
転により壁面と共に連れ回り、配向する。軸受け7は、
弾性体で構成すればコアの回転中でも焼き付く恐れは少
ない。ここでは熱可塑性樹脂として、サーモトロピツク
液晶ポリエステル樹脂を使用している。具体的には、フ
タル酸/イソフタル酸/4−ヒドロキシ安息香酸/4,
4−ジヒドロキシジフェニルからそれぞれ誘導される繰
返単位を有するサーモトロピツク液晶コポリエステル樹
脂であって、それぞれのモル比は、0.75/0.25
/3/1のものを使用することができる。これは、ホッ
トステージを装着した偏光顕微鏡を用いて光学的異方性
を観察したところ、340℃以上で溶融状態で光学的異
方性を示したものである。
【0038】この樹脂にガラス繊維30重量%(組成物
全体に対して)を含む組成物を用いて、図1の装置によ
り、例えば、外径が20mm、肉厚1mm、長さ150
mm、重量15gのパイプ形状の一次成形物としての第
1の中空円筒状体層を射出成形することができる。この
とき、例えば、射出時間は、約5秒、冷却時間は約10
秒であり、計約15秒を要する。得られる円筒状体層の
外側表面と内側表面のそれぞれを観察し、フローマーク
から樹脂流れの方向を確認することにより、例えば、外
側表面の樹脂流れの方向は円筒状体層のほぼ軸方向と一
致しており、内側表面の樹脂流れの方向は円筒状体層の
軸方向に対して約33°傾いているのを観察することが
できる。
【0039】なお、ここで例えば回転トルクが不足する
と回転部材がスリップし、周辺の溶融樹脂の連れ回りが
不十分となることがある。また、回転トルクに影響する
溶融樹脂の粘度は、樹脂温度、金型温度、射出成形時の
せん断発熱等によっても大きく変化し、それに伴い成形
過程の摩擦抵抗力が変化する。このため回転コア部4の
回転を、それぞれの成形過程における最適でかつ安定し
た摩擦抵抗力となるように調整することが、最適の配向
とするには好ましい。このように配向を安定的でかつ最
適とするためには、たとえば特許第2537131号公
報に示されるように、回転部分のトルクを検出して任意
の設定値に制御する様にすることが可能である。このよ
うにすると回転部分と溶融樹脂間の摩擦抵抗の制御が行
われることになり、結果として、安定的でかつ最適な配
向制御が可能となる。
【0040】回転コア、外金型またはその両方を回転さ
せる射出成形方法で製造される中空円筒状体層中の配向
は、前述したように、射出成形機から加えられた圧力に
起因する軸方向の溶融樹脂流動と、回転運動部分と溶融
樹脂間の摩擦抵抗に起因する軸と90°方向の溶融樹脂
流動とのバランスで決定される。したがって、本例のよ
うに、金型の中空円筒状体層の内側と外側を形成させる
部分、すなわちキャビティの内側内壁と外側内壁の回転
運動に差が存在すれば、中空円筒状体層の肉厚方向の各
部分での前記バランスは連続的に変化している状態にな
るから、配向も連続的に変化する。この結果として肉厚
方向でみた各部分の配向は異なる。この配向の変化は連
続的であるがゆえに、円筒状体層による円滑な衝撃エネ
ルギー吸収の達成に寄与する。このような衝撃エネルギ
ーのスムーズな吸収は、従来のプレプリグ(長繊維)/
熱硬化性樹脂系材料の中空円筒状体衝撃エネルギー吸収
部材中の積層プレプリグの配向組み合わせでは得難い吸
収態様である。
【0041】また、この特徴は、この製造法が、同一の
外形寸法を有しながら、金型の回転運動等の制御によっ
て、多様な衝撃エネルギー吸収部材を製造できる方法で
あることを示している。
【0042】次に、得られた第1の円筒状体層を内側金
型として用い、同様にして第2の円筒状体層を射出成形
する。つまり、第1の円筒状体層を適当な取付け金具に
取り付け、これを回転コア部として、前記1次成形の場
合とは逆方向に回転させながら、その周囲に射出成形を
行うことにより、2次成形物としての第2の中空円筒状
体層を第1の中空円筒状体層に積層して形成する。した
がって、この場合、第2の中空円筒状体層を形成するた
めのキャビティは、内側内壁が第1の中空円筒状体層の
外壁で構成され、外側内壁が、外金型5よりも第2の中
空円筒状体層の厚さ分だけ内径の大きい外金型によって
構成される。
【0043】以上のようにして製造される積層中空円筒
状体からなる衝撃エネルギー吸収部材では、1次成形時
と2次成形時とでは回転コア部の回転方向が逆であるた
め、第2の中空円筒状体層の配向方向は、第1の中空円
筒状体層の配向方向とは、回転軸方向について逆向きに
傾斜した配向とはなる。つまり、隣接層の、それらが接
する面における配向の方向が互いに異なる。また、第2
の中空円筒状体層は、第1の中空円筒状体層におけると
同様の連続的に変化した配向を有するため、第1の中空
円筒状体層が有する上述の利点と同様の利点を有する。
【0044】次に、別の好ましい実施例に係る衝撃エネ
ルギー吸収部材の製造方法について説明する。この方法
は、内側の金型部を固定し、外側の金型部を回転させる
ようにした点が上述の実施例と異なる。
【0045】熱可塑性樹脂も上述の実施例と同じガラス
繊維30重量%(組成物全体に対して)を含むサーモト
ロピック液晶コポリエステル樹脂である。
【0046】図2は、1次成形に用いる金型の概要を示
す断面図である。図中、11および12は射出成形用の
金型を構成している外側金型部とコア金型部であり、こ
れらの間に円筒状のキャビティ13が形成されている。
14は熱可塑性樹脂を射出するための経路であり、1次
成形に用いる1次ゲートに接続した1次経路14aと、
2次成形に用いる2次ゲートに接続した2次経路14b
とに分岐している。
【0047】1次成形時には、1次ゲートから溶融した
熱可塑性樹脂15を射出するとともに、外側金型部11
を一定方向に回転させる。射出される溶融樹脂は、1次
ゲートから矢印16の方向に沿ってキャビティ13内を
上方に向かって進行するが、その際、外側の樹脂は、回
転する外側金型部11の内壁、すなわちキャビティ13
を構成している円筒形の外側壁面17により連れ回さ
れ、内側壁面18は静止しているため、外側の樹脂は内
側の樹脂よりもより大きく回転方向へ配向する。これに
より、回転方向への配向方向成分が外側において大き
く、内側において小さい1次成形物つまり第1の中空円
筒状体層が形成される。
【0048】これによって得られる第1の中空円筒状体
層は、内側と外側とで、配向方向の回転軸に対する傾き
の大きさが、上述実施例の場合とは、逆であるが、配向
方向が連続的に変化している点では同様であり、したが
って、同様の利点を有する。
【0049】図3は、2次成形に用いる金型の概要を示
す断面図である。コア金型部12は1次成形時と共通で
ある。ただし、1次成形で形成され固化した第1の中空
円筒状体層19がそのまま残され、あるいは取り付けら
れており、これが、コア金型の外壁となって、第2の中
空円筒状体層を形成するためのキャビティ20の内側壁
面を形成している。つまり、第2の中空円筒状体層は第
1の中空円筒状体層19の外側に積層して形成されるよ
うになっている。外側金型部21はこれに合わせ、1次
成形時に用いた外側金型部11よりも、キャビティ20
を形成する内壁の半径が大きくなっている。
【0050】2次成形は、1次成形において成形した中
空円筒状体層19の樹脂が冷却した後、外側金型部11
を脱型し、代わりに2次成形用の外側金型部21をセッ
トしてから行う。コア金型部12は1次成形後に抜いて
もよいし、抜かずに1次成形時のままにしておいてもよ
い。通常は抜かない方がよいと考えられる。2次成形に
おいては、溶融樹脂は、キャビティ20に通じた経路1
4bを経て2次ゲートから射出する。これに並行して、
外側金型部18を1次成形における外側金型部11の回
転方向とは逆の方向に回転させる。その際、中空円筒状
体層19の外側表面の樹脂は、射出されてくる溶融樹脂
と接触し、その熱で一部が軟化または溶融するが、中空
円筒状体層19はその配向状態が破壊されるほどには溶
融することがない。
【0051】樹脂が冷却した後、外側金型部11を脱型
し、コア金型部12を抜くことにより、目的とする積層
中空円筒状体が得られる。すなわちこの積層中空円筒状
体では、回転軸方向についての配向方向の傾きが第1の
中空円筒状体層19とは逆向きである第2の中空円筒状
体層が第1の中空円筒状体層19の外側に積層して形成
されており、隣接層の、それらが接する面における配向
の方向が互いに異なる。また、第2の中空円筒状体層
は、第1の中空円筒状体層におけると同様の連続的に変
化した配向を有する。
【0052】なお、中空円筒状体層19は2次成形にお
いて上述のように一部が軟化または溶融するため、得ら
れる積層中空円筒状体において、第1および第2の中空
円筒状体層間の接着強度は高まる。このため、各層間に
接着剤を使用することは原則として不要である。
【0053】このように、1次成形で成形した第1の中
空円筒状体層の外側に、2次成形として第2の中空円筒
状体層を射出成形することにより、第2の中空円筒状体
層が冷却・固化するときに、その樹脂が中心に向かって
収縮するため、第1および第2の中空円筒状体層間の接
着強度をさらに高いものとすることができる。
【0054】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ことなく種々変形して実施することができる。例えば、
上述の各実施例では2次成形においても金型部分を回転
させているが、2次成形においてはいずれの金型部分を
も回転させないで単に樹脂を射出するだけにしてもよ
い。
【0055】また、上述の各実施例では1次成形および
2次成形を経て各層を積層しているが、この代わりに、
第1および第2の中空円筒状体層を別々に成形し、これ
らを適宜の接着剤を使用して接着することにより積層す
るようにしてもよい。その際に、各中空円筒状体層の成
形は、上述の各実施例における第1の中空円筒状体層と
同様にして成形することができるが、第1および第2の
中空円筒状体層の成形間で、回転させる金型部分の回転
方向を互いに異ならせるようにする。
【0056】また、上述各実施例においては、回転させ
る金型部分の回転方向は1次成形と2次成形とで異なら
せているが、これを同一方向とし、回転速度や溶融樹脂
の粘度等を異ならせてもよい。例えば、回転速度と方向
が同一であっても、溶融樹脂の粘度が異なれば、配向は
異なるものとなるからである。要は、隣接層間で、接触
面における配向方向が相互に異なれば良い。つまり、同
じ配向方向の層を積層したのでは、単に厚手の積層中空
円筒状体層を作る結果となって、層間の界面が破壊のリ
ード役を勤めるということにならないので、これを避け
るようにすればよい。
【0057】また、上述の各実施例では1次成形におい
て内側の中空円筒状体層を成形し、2次成形において外
側の中空円筒状体層を成形するようにしているが、この
逆に、1次成形において外側の中空円筒状体層を成形
し、2次成形において内側の中空円筒状体層を成形する
ようにしてもよい。
【0058】また、上述の各実施例では1次成形と2次
成形において同じ熱可塑性樹脂を用いているが、この代
わりに、異なる熱可塑性樹脂を用いてもよい。つまりこ
の場合、回転される金型部分の回転数が同じでも、熱可
塑性樹脂の分子量、配合剤の量、種類などが異なれば
(溶融粘度が相違すれば)、配向が異なるからである。
なお、同一の熱可塑性樹脂を用いた場合においても、回
転される金型部分の回転数が異なれば、配向方向も異な
ることは、上述したとおりである。
【0059】また、上述の各実施例では、2層の中空円
筒状体層を積層する場合について説明したが、同様の方
法で多数次の成形を繰り返すことにより、多層構造のた
とえば3、4層程度の積層中空円筒状体を成形するよう
にしてもよい。この場合も、各隣接層の接触面における
配向方向が相互に異なるようにする。また、多層構造と
する場合、各層を上述のように別個に成形し、これらを
接着剤で積層するようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の衝撃エネル
ギー吸収部材によれば、隣接層の、それらが接する面に
おける配向の方向が互いに異なるようにしたため、芳香
族環含有熱可塑性樹脂の射出成形により製造される積層
中空円筒状体を有する衝撃エネルギー吸収部材を、破壊
されやすい隣接層間の部分を破壊のリード役とした一定
した破壊モードを有するものとして提供することができ
る。
【0061】また、本発明の製造方法によれば、所定の
1次成形および2次成形を経て積層中空円筒状体を成形
するようにしたため、衝撃エネルギー吸収部材を、簡便
かつ安価に製造することができる。また、1次成形で成
形した第1の中空円筒状体層の外側に、2次成形として
第2の中空円筒状体層を射出成形することにより、第2
の中空円筒状体層が冷却・固化するときに、その樹脂が
中心に向かって収縮するため、第1および第2の中空円
筒状体層間の接着強度を高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例で使用される製造装置を示
す図である。
【図2】 本発明の別の実施例において1次成形に用い
る金型の概要を示す断面図である。
【図3】 本発明の別の実施例において2次成形に用い
る金型の概要を示す断面図である。
【符号の説明】
1:射出成形機、2:溶融ポリマーの通路、3:ランナ
ー、4:回転コア部、5:外金型、6:円筒状体の形成
部(キャビティ)、7:軸受け、8:チェーン、9:モ
ータ、10:突き出しピン、11:外側金型部、12:
コア金型部、13:キャビティ、14:射出経路、14
a,14b:分岐した射出経路、15:溶融樹脂、1
6:溶融樹脂の進行方向を示す矢印、17:外側壁面、
18:内側壁面、19:第1の中空円筒状体層、20:
キャビティ、21:外側金型部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 7/12 B29C 45/14 B60R 19/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接層の、それらが接する面における配
    向の方向が互いに異なることを特徴とする、芳香族環を
    含有する化合物を主構成モノマーとして含み該モノマー
    が主鎖中に含有されている熱可塑性樹脂(以下「芳香族
    環含有熱可塑性樹脂」という)の射出成形により製造さ
    れる積層中空円筒状体を有する衝撃エネルギー吸収部
    材。
  2. 【請求項2】 芳香族環含有熱可塑性樹脂がサーモトロ
    ピック液晶ポリマーであることを特徴とする請求項1に
    記載された衝撃エネルギー吸収部材。
  3. 【請求項3】 芳香族環含有熱可塑性樹脂が繊維充填剤
    を含有することを特徴とする請求項1または請求項2
    記載された衝撃エネルギー吸収部材。
  4. 【請求項4】 円筒状のキャビティ内に熱可塑性樹脂を
    射出させて第1の中空円筒状体層を射出成形する1次成
    形工程と、この工程の後、前記第1の中空円筒状体層と
    の間にさらに円筒状のキャビティを形成し、このキャビ
    ティ内に熱可塑性樹脂を射出させて第2の中空円筒状体
    層を射出成形する2次成形工程とを備え、少なくとも前
    記1次または2次のいずれかの成形工程において、熱可
    塑性樹脂の射出は、円筒状のキャビティを対向して構成
    している円筒形の内側壁面と外側壁面を相対的に回転さ
    せながら行い、これにより、隣接層の、それらが接する
    面における配向の方向が互いに異なる積層中空円筒状体
    を有する衝撃エネルギー吸収部材を形成することを特徴
    とする衝撃エネルギー吸収部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の中空円筒状体層は、前記第1
    の中空円筒状体層の外側に射出成形することを特徴とす
    る請求項に記載の衝撃エネルギー吸収部材の製造方
    法。
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