JP3264679B2 - コード励振線形予測符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

コード励振線形予測符号化装置及び復号化装置

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JP3264679B2
JP3264679B2 JP21965691A JP21965691A JP3264679B2 JP 3264679 B2 JP3264679 B2 JP 3264679B2 JP 21965691 A JP21965691 A JP 21965691A JP 21965691 A JP21965691 A JP 21965691A JP 3264679 B2 JP3264679 B2 JP 3264679B2
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浩 桂川
伸二 川口
弘美 青柳
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば音声信号など
の高品質圧縮符号化方式に適用し得る、コード励振線形
予測符号化(CELP:Code-Excited Linear Predicti
on)方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のコード励振線形予測符号化方
、例えば文献1『1985,March,Proc.IEEE Int.Conf.on
Acoustics,Speech and Signal Processing,pp.937〜p
p.940,M.R.Schroeder and B.S.Atal,"Code-Excited Lin
ear Prediction(CELP):High Quality Speech at Very L
ow Bit Rate"』に示されている。
【0003】図2は、従来のフォワード型のコード励振
線形予測符号化方式を実現するための、符号化装置と、
復号化装置の一例の機能ブロック図を示している。
【0004】図2において、入力音声はA/D変換器1
01に供給され、ここで適当なビット数の音声ベクトル
Sに変換される。この音声ベクトルSは、LPC(Line
ar Prediction Code)分析部102に供給され、ここで
音声ベクトルSに対するLPC予測係数αj( (声道パ
ラメータ)が計算されて出力される。このLPC予測係
数αは、LPC分析フィルタ103と、LPC合成フ
ィルタ108と、聴感重み付けフィルタ109と、量子
化器104とに供給される。
【0005】LPC分析フィルタ103は、LPC予測
係数αを用いて、入力音声ベクトルSから、音声フォ
ルマント成分を除去した残差ベクトルrを求め、ピッチ
分析部105に供給する。
【0006】ピッチ分析部105は、残差ベクトルrの
ピッチ分析を行い、ピッチ予測係数βと、ラグLを計算
して、ピッチ合成フィルタ106と、量子化器104に
供給する。
【0007】励振源コードブック107は、予め定めら
れたM個の励振源ベクトルe(i=1〜M)を格納し
ている。これらの励振源ベクトルeは、ピッチ合成フ
ィルタ106に供給される。
【0008】ピッチ合成フィルタ106は、入力され
励振源ベクトルeと、ピッチ予測係数βと、ラグLと
を用いて、ピッチ合成励振源ベクトルpを求めて、こ
れをLPC合成フィルタ108に供給する。
【0009】LPC合成フィルタ108は、入力され
ピッチ合成励振源ベクトルpと、LPC予測係数α
とを用いて、合成音声ベクトルS を求める。この合成
音声ベクトルSは、励振源ベクトルeによって合成
される合成音声ベクトルであって、音声ベクトルSに対
応するベクトルである。この合成音声ベクトルSは、
減算器110に供給される。
【0010】減算器110は、入力音声ベクトルSと合
成音声ベクトルSとの差分を取り、誤差ベクトルd
を求める。この誤差ベクトルdは、聴感重み付けフィ
ルタ109に供給される。
【0011】聴感重み付けフィルタ109は、入力され
誤差ベクトルdと、LPC予測係数αとを用い
て、人間の聴感上、聞こえやすい周波数を強調するため
の重み付け誤差ベクトルd を求めて、これを2乗和
計算部111に供給する。
【0012】2乗和計算部111は、重み付け誤差ベク
トルd の各成分の2乗和を求めて、入力音声ベクト
ルSに対する励振源ベクトルによって得られる合成
音声ベクトルSの重み付け評価関数fを求めて、励
振源選択部112に供給する。
【0013】励振源選択部112は、全ての励振源ベク
トルe (i=1〜M)について、重み付け評価関数f
が最も小さい励振源ベクトルのインデックスIを最適
コードインデックスとして選択し、更にピッチ合成励振
源ベクトルpと、残差ベクトルrとから励振源ゲイン
γを求めて、最適コードインデックスIと励振源ゲイン
γとを量子化器104に供給する。
【0014】量子化器104は、LPC係数αと、ピ
ッチ予測係数βと、ラグLと、最適コードインデックス
Iと、励振源ゲインγとを量子化し多重化してトータル
コードCを得る。このトータルコードCは、伝送路11
3を介して復号化装置に供給する。
【0015】復号化装置は、入力されるトータルコード
Cを逆量子化器114によって逆量子化して、LPC係
数αと、ピッチ予測係数βと、ラグLと、最適コード
インデックスIと、励振源ゲインγとを得る。この復号
化装置にも、符号化装置と同様に励振源コードブック1
15が備えられており、最適コードインデックスIから
励振源ベクトルeを求める。この励振源ベクトルeは、
乗算器116によって励振源ゲインγと乗算され、ピッ
チ合成フィルタ118に供給され、ピッチ合成フィルタ
118は、更にピッチ予測係数βと、ラグLとを使用し
て、ピッチ合成励振源ベクトルpを得る。LPC合成フ
ィルタ118は、ピッチ合成励振源ベクトルpと、LP
C係数αとを用いて合成音声ベクトルSを求める。
この合成音声ベクトルSはD/A変換器119に供給
されて復号音声(アナログ音声信号)に変換される
【0016】
【発明が解決しようとする課題】CELP符号化方式
は、例えばディジタル移動体通信(自動車電話や携帯電
話や衛星通信用など)において、音声の圧縮通信に用い
られると想定されている。このため、装置を実現する上
では、可能な限り軽薄短小で、消費電力が少ないことが
要請されている。
【0017】しかしながら、以上説明したようなCEL
P符号化方式においては、計算量が非常に大きく、前述
の文献1によれば、例えばCray−1コンピュータを
用いたシミュレーションで1秒間の音声信号を処理する
のに125秒かかったと報告されている。このようにリ
アルタイムに音声を符号化、復号化処理をする為には、
極めて高速の処理を行う必要があり、小型化や低消費電
力化は困難であった。このように処理に時間がかかるの
は、励振源ベクトルの探索の処理に関わる部分の計算量
が多いためであり、装置の実用化のためにはこの励振源
ベクトルの探索処理の計算量を削減することが必須であ
った。
【0018】このような計算量の削減を目的として、
献1が発行された後、文献2や文献3に示すような、処
理を高速化するアルゴリズムが提案された。(文献2
『1988,April,Proc.IEEE Int.Conf.on Acoustics,Speec
h and Signal Processing.pp.155-pp.158,w.B.Kleijn,
D.J.Krasinski,& R.H.Ketchum,"Improved Speech Quali
ty and Efficient Vector Quantization in SELP"』、
文献3『1990,Proc.IEEE Int.Conf.on Acoustics,Speec
h and Signal Processing,pp.461-pp.464,Ira A.Gerson
and Mark A.Jasiuk,"Vetor Sum Excited Linear Predi
cition(VSELP) Speech Coding at 8kbps"』)しかしな
がら、これらの高速探索方法は、励振源コードブックに
特定の制約を必要としており、そのために、各励振源
クトルの間に相関が生じている。理想的には各励振源
クトルは無相関であることが望ましい。各励振源ベクト
の間に相関がある場合、互いに無相関の状態で全探索
によって得られる復号音声に比べて、復号音声の品質が
劣化するという結果が得られている。
【0019】この発明は、以上の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところは、リアルタイム処理
を容易にさせることができるコード励振線形予測符号化
方式を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の本発明のコード励
振線形予測符号化装置は、格納している励振源ベクトル
の帯域がそれぞれ異なっているN(Nは2以上の整数)
個の励振源コードブックと、入力音声信号に係る声道パ
ラメータを得る声道パラメータ分析手段と、上記入力音
声信号に係る上記N個の帯域に分割したピッチ残差ベク
トルを得るピッチ分析手段と、対応する励振源コードブ
ックにおける最適な励振源ベクトルを探索するN個の励
振源ベクトル探索手段とを備え、帯域別の上記各励振源
ベクトル探索手段が、対応する励振源コードブックから
の励振源ベクトルと、自探索手段の割当帯域以外の帯域
の上記ピッチ残差ベクトルとを励振源の情報として用い
て局部復号の合成音声信号を得、入力音声信号と比較し
て、最適な励振源ベクトルを決定することを特徴とす
る。 第2の本発明のコード励振線形予測復号化装置は、
第1の本発明のコード励振線形予測符号化装置に対向す
るものであり、格納している励振源ベクトルの帯域がそ
れぞれ異なっているN(Nは2以上の整数)個の励振源
コードブックと、帯域別の上記各励振源コードブックか
らの励振源ベクトルを統合する帯域合成手段と、この帯
域合成手段からの励振源ベクトルを用いて復号音声信号
を得る音声復号手段とを有することを特徴とする。 ここ
で、第1の本発明のコード励振線形予測符号化装置も第
2の本発明のコード励振線形予測復号化装置も、帯域別
の上記各励振源コードブックがそれぞれ、励振源ベクト
ルのビット数をXビットとしたときに定まるM(=
)個の励振源ベクトルのうち、M 1/N 個の励振源
ベクトルを格納していることが好ましい。
【0021】
【作用】励振源ベクトルの帯域をN個に分割し、帯域別
の励振源ベクトルを用意して、音声符号化及び音声復号
化を行うようにしたので、帯域分割しない従来のものに
比較して、復号音声の品質を同程度にする場合であって
も、全体として用意しておく励振源ベクトルの個数を少
なくすることができ、符号化処理などの高速化を 実現で
きる。
【0022】
【実施例】以下、この発明に係るコード励振線形予測符
号化方式の好適な一実施例を図面を用いて説明する。
【0023】この実施例は、励振源コードブックをN個
の帯域別に用意し、各帯域について、M1/Nの励振
源ベクトルよりなるN個の励振源コードブックのそれぞ
れの探索によってCELP符号化を行うようにしたもの
であり、M個の励振源ベクトルよりなる1個の励振源コ
ードブックを全探索する従来のCELP符号化と同等の
性能を、少ない探索回数で得ようとしたものである。
1は、この実施例のフォワード型のコード励振線形予測
符号化方式が適用された音声符号化装置10の機能ブロ
ックを示している。図1の機能ブロック図に示す
は、励振源コードブックを2個の帯域に分割した例を示
している。また図3は音声復号化装置の機能ブロック図
を示している。
【0024】図1において、符号化装置10は、A/D
変換器201と、LPC分析系240と、ピッチ分析系
250と、帯域分割フィルタ206と、ハイバンド符号
化系210と、ロウバンド符号化系220と、量子化器
207とで構成されている。
【0025】PC分析系240は、LPC分析部20
2と、LPC分析フィルタ203とで構成されている。
【0026】またピッチ分析系250は、ピッチ分析
部204と、ピッチ分析フィルタ205とで構成されて
いる。
【0027】さらに、ハイバンド符号化系210は、励
振源コードブック211と、帯域合成フィルタ212
と、ピッチ合成フィルタ213と、LPC合成フィルタ
214と、減算器215と、聴感重み付けフィルタ21
6と、2乗和計算部217と、励振源選択部218とで
構成されている。
【0028】さらにまた、ロウバンド符号化系220
は、励振源コードブック221と、帯域合成フィルタ2
22と、ピッチ合成フィルタ223と、LPC合成フィ
ルタ224と、減算器225と、聴感重み付けフィルタ
226と、2乗和計算部227と、励振源選択部228
とで構成されている。
【0029】図3において、復号化装置20は、逆量子
化器209と、ハイバンド復号化系260と、ロウバン
ド復号化系270と、帯域合成フィルタ235と、ピッ
チ合成フィルタ236と、LPC合成フィルタ237
と、D/A変換器238とで構成されている。
【0030】イバンド復号化系260は、励振源コー
ドブック231と、乗算器232とで構成されている。
また、ロウバンド復号化系270は、励振源コードブッ
ク233と、乗算器234とで構成されている。
【0031】以上において、励振源コードブック21
1、231は、予め定められたM=M1/2個の高
域成分のみからなる励振源ベクトルeHi(i=1〜M
)が格納されている。また励振源コードブック22
1、233は、予め定められたM=M1/2個の低
域成分のみからなる励振源ベクトルeLi(i=1〜M
)が格納されている。
【0032】次に図1を用いて符号化装置10の動作を
説明する。入力音声はA/D変換器201に供給され
、所定のビット数の音声ベクトルSに変換される。こ
の音声ベクトルSは、LPC分析部202に供給され
、LPC予測係数α が求られめる。
【0033】LPC分析フィルタ203は、LPC予測
係数αを用いて、音声ベクトルSから音声のフォルマ
ント成分を除去したLPC残差ベクトルpを求める。
【0034】ピッチ分析部204は、LPC残差ベクト
ルpのピッチ分析を行い、ピッチ予測係数βと、ラグL
を求める。
【0035】ピッチ分析フィルタ205は、ピッチ予測
係数βと、ラグLを用いて、LPC残差ベクトルpから
音声のピッチ成分を除去したピッチ残差ベクトルZを求
める。このピッチ残差ベクトルZは、帯域分割フィルタ
206に供給されて、ここで2つの周波数帯域の信号、
例えばハイバンドピッチ残差ベクトル信号Zと、ロウ
バンドピッチ残差ベクトル信号ZL に分割される。
【0036】イバンド符号化系210において、励振
源コードブック211の高域成分の励振源ベクトルe
Hi(i=1〜M)は、帯域合成フィルタ212供給
される。帯域合成フィルタ212は、高域成分の励振源
ベクトルeHi(i=1〜M)と、ロウバンドピッチ
残差ベクトル信号Zとを帯域合成して、全帯域の励振
源ベクトルrHiを得る。
【0037】この全帯域の励振源ベクトルrHiはピッ
チ合成フィルタ213に供給され、ピッチ合成フィルタ
213は、ピッチ予測係数βと、ラグLとを用いてピッ
チ合成励振源ベクトルpHiを求める。このピッチ合成
励振源ベクトルpHiは、LPC合成フィルタ214に
供給され、LPC合成フィルタ214は、LPC予測係
数αを用いて合成音声ベクトルSHiを求める。この
合成音声ベクトルSHiは、高域の励振源ベクトルe
Hiと、低域のロウバンドピッチ残差ベクトル信号Z
とによって合成された合成音声ベクトルであって、入力
音声ベクトルSに対応するものである。
【0038】この合成音声ベクトルSHiは、減算器2
15に供給され、入力音声ベクトルSとの差分が取られ
て、誤差ベクトルdHiが求められる。この誤差ベクト
ルdHiは、聴感重み付けフィルタ216に供給され、
聴感重み付けフィルタ216は、LPC予測係数αjを
用いて、人間の聴感上、聞え易い周波数を強調した重み
付け誤差ベクトルwHi を求める。この重み付け誤差ベ
クトルwHiは、2乗和計算部217に供給され、重み
付け誤差ベクトルwHiの各成分の2乗和が求められ
る。すなわち、2乗和計算部217は、入力音声ベクト
ルSに対する、高域の励振源ベクトルeHiによって得
られた合成音声ベクトルSHiの重み付け評価関数f
Hiを求める。
【0039】この重み付け評価関数fHiは、励振源選
択部218に供給され、全ての励振源ベクトルe
Hi (i=1〜1〜M)に対して、重み付け評価関数
Hiが最も小さいIを最適コードインデックスとし
て選択し、また高域の励振源ベクトルeHiと、全帯域
の励振源ベクトルrHiとから励振源ゲインγを求め
て、最適コードインデックスIと励振源ゲインγ
を量子化器207に供給する。
【0040】またロウバンド符号化系220に
て、励振源コードブック221の低域成分の励振源ベク
トルeLi(i=1〜M)は、帯域合成フィルタ22
供給される。帯域合成フィルタ222は、低域成分
の励振源ベクトルeLi(i=1〜M)と、ハイバン
ドピッチ残差ベクトル信号Zとを帯域合成して、全帯
域の励振源ベクトルrLiを得る。
【0041】この全帯域の励振源ベクトルrLiはピッ
チ合成フィルタ223に供給され、ピッチ合成フィルタ
223は、ピッチ予測係数βと、ラグLとを用いてピッ
チ合成励振源ベクトルpLiを求める。このピッチ合成
励振源ベクトルpLiは、LPC合成フィルタ224に
供給され、LPC合成フィルタ224は、LPC予測係
数αを用いて合成音声ベクトルSLiを求める。この
合成音声ベクトルSLiは、低域の励振源ベクトルe
Liと、高域のハイバンドピッチ残差ベクトル信号Z
とによって合成された合成音声ベクトルであって、入力
音声ベクトルSに対応するものである。
【0042】この合成音声ベクトルSLiは、減算器2
25に供給され、入力音声ベクトルSとの差分が取られ
て、誤差ベクトルdLiが求められる。この誤差ベクト
ルdLiは、聴感重み付けフィルタ226に供給され、
LPC予測係数αを用いて、人間の聴感上、聞え易い
周波数を強調した重み付け誤差ベクトルwLiが求めら
れる。この重み付け誤差ベクトルwLiは、2乗和計算
部227に供給され、重み付け誤差ベクトルwLiの各
成分の2乗和が求められる。すなわち、2乗和計算部2
27は、入力音声ベクトルSに対する、低域の励振源ベ
クトルeLiによって得られた合成音声ベクトルSLi
の重み付け評価関数fLiを求める。
【0043】この重み付け評価関数fLiは、励振源選
択部228に供給され、全ての励振源ベクトルe
Li (i=1〜1〜ML)に対して、重み付け評価関数
Liが最も小さいインデックスを最適コードイン
デックスとして選択し、また低域の励振源ベクトルe
Liと、全帯域の励振源ベクトルrLiとから励振源ゲ
インγを求めて、最適コードインデックスIと励振
源ゲインγとを量子化器207に供給する。
【0044】量子化器207は、LPC予測係数α
と、ラグLと、ピッチ予測係数βと、最適コードイン
デックスIと、励振源ゲインγと、最適コードイン
デックスIと励振源ゲインγとをそれぞれ量子化し
てまとめて、トータルコードCとして、伝送路208を
介して復号化装置20に供給する。
【0045】次に図3を用いて復号化装置20の動作を
説明する。復号化装置20においては、トータルコード
Cを逆量子化器209で逆量子化して、LPC予測係数
αと、ラグLと、ピッチ予測係数βと、最適コードイ
ンデックスIと、励振源ゲインγと、最適コードイ
ンデックスIと励振源ゲインγとを得る。
【0046】励振源コードブック231、最適コード
インデックスIが供給されると、対応する高域成分の
励振源ベクトルeHi(i=1〜M)が取り出され
る。この高域成分の励振源ベクトルeHiは、乗算器2
32に供給され、励振源ゲインγ倍され、高域成分か
ら成る励振ベクトルe が求められて、帯域合成フ
ィルタ235に供給される。
【0047】また励振源コードブック233、最適コ
ードインデックスIが供給されると、対応する低域成
分の励振源ベクトルeLi(i=1〜M)が取り出さ
れる。この低域成分の励振源ベクトルeLiは、乗算器
234に供給され、励振源ゲインγ倍され、低域成分
から成る励振ベクトルe が求められて、帯域合成
フィルタ235に供給される。
【0048】帯域合成フィルタ235は、高域成分から
成る励振ベクトルe と低域成分から成る励振
クトルe とを帯域合成して、全帯域の励振源ベクト
ルrを求める。この全帯域の励振源ベクトルrは、
ピッチ合成フィルタ236に供給され、ピッチ合成フィ
ルタ236は、ラグLと、ピッチ予測係数βとを用い
て、ピッチ合成励振源ベクトルpを求める。このピッ
チ合成励振源ベクトルpは、LPC合成フィルタ23
7に供給され、LPC合成フィルタ237は、LPC予
測係数αを用いて合成音声ベクトルSを求める。こ
の合成音声ベクトルSは、D/A変換器238に供給
され復号音声(アナログ音声信号)に変換される
【0049】以上説明した実施例によれば、最適コード
インデックス探索を帯域ごとに行うだけで、その他の音
声分析・合成の方法は従来の方法とほぼ同じ方法を実現
しているので、従来の全探索によるCELP符号化方式
による復号音声と同品質の復号音声を、少ない探索回数
で得ることができる。その結果、リアルタイム処理を容
易にさせることができる。
【0050】例えば、従来の励振源コードブックにM=
100個の励振源ベクトルが用意されていた場合と比較
すると、この実施例によれば、2(=N)帯域分割を行
うとした場合、励振源ベクトルの数は、全帯域でN×M
1/N=2×10個となり、用意しておく励振源ベクト
ルが格段に少ないなった分だけ、探索回数が格段に少な
い数になり、処理を高速化できる。
【0051】以上の実施例においては、N=2個の帯域
励振源コードブックを用意しておく例を説明したが、
この分割数に限るものではない。
【0052】また、以上の実施例においては、フォワー
ド型の符号化装置と復号化装置について説明したが、バ
ックワード型構成の符号化及び復号化装置においても適
用できる。そして、バックワード型構成の装置の場合
に、ピッチ分析を行わない構成であってもよい。
【0053】また、以上の実施例においては、ピッチ分
析フィルタ205の出力ピッチ残差ベクトルZに対して
帯域分割フィルタ206で帯域分割する様に構成した
が、これに限るものではない。例えば、入力音声信号に
対してアナログ信号の段階で、帯域分割して、分割帯域
ごとにA/D変換器を設けて、更に各A/D変換器の出
力データに対して、前記LPC分析系202と、前記ピ
ッチ分析系250を備えて、例えばハイバンドピッチ残
差ベクトルZと、ロウバンドピッチ残差ベクトル信号
を求める様に構成してもよい。
【0054】また、図1の機能ブロックにおいて、A
D変換器201の直後に、帯域分割フィルタ206を設
けて、帯域分割後、各分割帯域ごとに、例えば2系統の
前記LPC分析系202と、前記ピッチ分析系250を
備えて、例えばハイバンドピッチ残差ベクトルZと、
ロウバンドピッチ残差ベクトル信号Zを求める様に構
成してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、従
来に比べ、励振源ベクトルの探索回数格段に少なくで
き、リアルタイム処理を容易にさせることができる。そ
して従来からのCELP符号化及び復号化方式に比べ音
声品質を劣化させることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例に係るコード励振線形予測符号化方
式を実現するための符号化装置と復号化装置の機能ブロ
ック図である。
【図2】従来例に係るコード励振線形予測符号化方式を
実現するための符号化装置と復号化装置の機能ブロック
図である。
【図3】図1に係る復号化装置の機能ブロック図であ
る。
【符号の説明】
10…符号化装置、20…復号化装置、206…帯域分
割フィルタ、210…ハイバンド符号化系、220…ロ
ウバンド符号化系、260…ハイバンド復号化系、27
0…ロウバンド復号化系。
フロントページの続き (72)発明者 有山 義博 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−287399(JP,A) 特開 昭61−236600(JP,A) 特開 昭63−37400(JP,A) 特開 平2−123828(JP,A) 特開 平3−72722(JP,A) 特開 平3−263100(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00 - 19/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格納している励振源ベクトルの帯域がそ
    れぞれ異なっているN(Nは2以上の整数)個の励振源
    コードブックと、 入力音声信号に係る声道パラメータを得る声道パラメー
    タ分析手段と、 上記入力音声信号に係る上記N個の帯域に分割したピッ
    チ残差ベクトルを得るピッチ分析手段と、 対応する励振源コードブックにおける最適な励振源ベク
    トルを探索するN個の励振源ベクトル探索手段とを備
    え、 帯域別の上記各励振源ベクトル探索手段は、対応する励
    振源コードブックからの励振源ベクトルと、自探索手段
    の割当帯域以外の帯域の上記ピッチ残差ベクトルとを励
    振源の情報として用いて局部復号の合成音声信号を得、
    入力音声信号と比較して、最適な励振源ベクトルを決定
    する ことを特徴とするコード励振線形予測符号化装置。
  2. 【請求項2】 帯域別の上記各励振源コードブックはそ
    れぞれ、励振源ベクトルのビット数をXビットとしたと
    きに定まるM(=2 個の励振源ベクトルのうち、M
    1/N個の励振源ベクトル格納していることを特徴と
    する請求項1に記載のコード励振線形予測符号化装置
  3. 【請求項3】 請求項1のコード励振線形予測符号化装
    置に対向するコード励振線形予測復号化装置において、 格納している励振源ベクトルの帯域がそれぞれ異なって
    いるN(Nは2以上の整数)個の励振源コードブック
    と、 帯域別の上記各励振源コードブックからの励振源ベクト
    ルを統合する帯域合成手段と、 この帯域合成手段からの励振源ベクトルを用いて復号音
    声信号を得る音声復号手段と を有することを特徴とする
    コード励振線形予測復号化装置。
  4. 【請求項4】 帯域別の上記各励振源コードブックはそ
    れぞれ、励振源ベク トルのビット数をXビットとしたと
    きに定まるM(=2 )個の励振源ベクトルのうち、M
    1/N 個の励振源ベクトルを格納していることを特徴と
    する請求項3に記載のコード励振線形予測復号化装置。
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