JP3258158B2 - 画像処理方法及びその装置 - Google Patents

画像処理方法及びその装置

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JP3258158B2 JP33286193A JP33286193A JP3258158B2 JP 3258158 B2 JP3258158 B2 JP 3258158B2 JP 33286193 A JP33286193 A JP 33286193A JP 33286193 A JP33286193 A JP 33286193A JP 3258158 B2 JP3258158 B2 JP 3258158B2
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真由美 湯浅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次元または3次元の
磁気標識付MR画像における磁気標識部の検出する画像
処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、虚血性心疾患による死亡者の増加
等により、それらの疾患の診断のために、画像による心
壁の動きの解析が行われるようになってきている。
【0003】MRI装置は、無侵襲に生体内の情報を画
像として得ることができ、X線CTと違って任意の断面
の画像や3次元画像を直接得ることができる。その上、
近年撮像技術の向上により、現実的な時間で動画像を得
ることが可能となってきている。
【0004】動画像を用いて生体内の組織の動き情報を
得る際には画像間の位置の対応をいかにつけるかが問題
であった。それを解決する方法として、MRIの場合に
は画像中に磁気標識を入れる方法がある。
【0005】磁気標識とは、MRIの撮像技術の一つで
あり、ある組織断面に対して選択的に出力信号の位相を
変化させることにより、画像中に線状または格子状の標
識を入れたものである。磁気標識は組織の移動とともに
移動するため、異なる時相の画像間で対応をつけること
が可能なので、心臓など動態部の動き解析に有効であ
る。図2は、心臓部の2次元磁気標識付MR画像の例で
ある。6は左心室の心壁、7は放射状に入れた磁気標識
である。
【0006】従来、磁気標識付MR画像を用いた動きの
解析は、例えば心臓の形状モデルを利用する方法(A.A.Y
oung,et.al: “Three-dimensional Motion and Deforma
tionof the Heart Wall: Estimation with Spatial Mod
ulation of Magnetization− A Model-based Approach
”, Radiology, vol.185, pp.241-247, 1992) がある
が、磁気標識の交点及び心壁の輪郭の検出は手動で行っ
ている。このため、解析に時間と手間がかかるという問
題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来は、
磁気標識の検出は手動で行われていたため、時間と手間
がかかる上、誤差が大きいという問題点があった。
【0008】そこで、本発明は、磁気標識付MR画像中
の磁気標識と画像中の対象物の輪郭との交点、または、
前記画像中の複数の磁気標識同士の交点の検出を自動化
することを目的とする画像処理方法及びその装置を提供
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の画像処理方
法は、磁気標識付MR画像中の磁気標識と対象物の輪郭
との交点、または、前記画像中の複数の磁気標識同士の
交点の検出方法であって、磁気標識付MR画像を入力
し、前記画像中に複数個の離散点を配し、前記複数個の
離散点が有する弾性エネルギーを求め、前記複数個の離
散点が有する磁気標識部分の特徴と磁気標識以外の部分
の特徴によって決定される画像エネルギーを求め、少な
くとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーとの総
和を最小にするように前記複数個の離散点を収束するま
で移動させ、収束した離散点の位置により前記交点の位
置を検出するものである。
【0010】第2の発明の画像処理方法は、磁気標識付
MR画像中の磁気標識と対象物の輪郭との交点、また
は、前記画像中の複数の磁気標識同士の交点の検出方法
であって、磁気標識付MR画像を入力し、前記画像中に
複数個の離散点を配し、前記複数個の離散点が有する弾
性エネルギーを求め、前記複数個の離散点の内、一部の
離散点が有する磁気標識部分の特徴と磁気標識以外の部
分の特徴によって決定されるエネルギー及びその他の離
散点が有する磁気標識以外の部分の特徴によって決定さ
れるエネルギーとよりなる画像エネルギーを求め、少な
くとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーとの総
和を最小にするように前記複数個の離散点を収束するま
で移動させ、収束した離散点の位置により前記交点の位
置を検出するものである。
【0011】
【作 用】上記第1の発明は、画像処理方法における磁
気標識付MR画像中の磁気標識と対象物の輪郭との交
点、または、前記画像中の複数の磁気標識同士の交点の
検出方法について説明する。
【0012】磁気標識付MR画像を入力する。
【0013】前記入力した画像中に複数個の離散点を配
する。
【0014】前記複数個の離散点が有する弾性エネルギ
ーを求める。
【0015】前記全ての離散点が有する磁気標識部分の
特徴と磁気標識以外の部分の特徴によって決定される画
像エネルギーを求める。
【0016】少くとも前記弾性エネルギーと前記画像エ
ネルギーとの総和を最小にするように前記複数個の離散
点を収束するまで移動させる。
【0017】収束した離散点の位置により前記交点の位
置を検出するなお、使用する離散点は、画像中に配した
複数個の離散点を全て使用してもよいが、その一部分の
みの離散点を使用してもよい。
【0018】第2の発明の画像処理方法は、第1の発明
における画像エネルギーに代えて、前記複数個の離散点
の内、一部の離散点が有する磁気標識部分の特徴と磁気
標識以外の部分の特徴によって決定されるエネルギー及
びその他の離散点が有する磁気標識以外の部分の特徴に
よって決定されるエネルギーとよりなる画像エネルギー
を用いる。
【0019】
【実施例】第 1 の 実 施 例 以下、本発明の第1の実施例を図1〜8を用いて説明す
る。
【0020】[磁気標識検出の対象画像が、2次元デー
タの場合]図1は、本実施例のブロック図とフローチャ
ートを兼ねた図である。この図を用いて図2のような放
射状の磁気標識の入った心臓部の2次元MR画像から、
磁気標識と心壁の輪郭との交点を求める場合について説
明する。
【0021】(1)画像データ入力部1 画像データ入力部1において、対象とする磁気標識付M
R画像のデータを入力する。
【0022】(2)初期値設定部2 初期値設定部2において、複数個の離散点の位置座標の
初期値を設定する。初期値の例を図3に示す。
【0023】(3)離散点移動部3 離散点移動部3において、[数1]においてEall で表
されるような全エネルギーが最小になるように前記複数
個の離散点を移動させる。
【0024】
【数1】 iは、図5で示す複数個の離散点の番号である。wtag
(i),wext (i)は、重み係数である。
【0025】Eint (i)は、弾性エネルギーであり、
本実施例では、次式を用いる。
【0026】
【数2】 但し、vi (x,y)は離散点の位置座標である。
【0027】Etag (i)は、磁気標識の特徴を表す画
像エネルギーであって、画像濃度と、画像のエッジ強度
を表すエネルギーの重みの和を用いる。すなわち、
【数3】 となる。
【0028】但し、Iimage (vi )は、画像濃度であ
り、Eedge(i)は、エッジ強度を表すエネルギーであ
る。
【0029】ここで、磁気標識の特徴を表す画像エネル
ギーとして上式を用いたのは、磁気標識部分は画像中の
他の部分と比べて画像濃度が急激に変化して、磁気標識
と輪郭の交点ではエッジ強度が大きくなっているからで
ある。
【0030】Eedge(i)としては、本実施例では、
【数4】
【0031】を用いる。
【0032】Eext (i)は必要に応じて付加する外部
エネルギーである。本実施例では[数5]は離散点をあ
る点v0 から遠ざけたり、v0 に近付けたりするエネル
ギーである。遠ざけるか近付けるかは係数kの正負によ
って決まる。
【0033】
【数5】
【0034】エネルギーの総和が最小となるような離散
点の位置を求める解法として、例えば変分法による方法
を用いる。変分法によれば[数1]が最小となるために
は[数6]のような連立方程式が成り立つことが必要で
ある。
【0035】
【数6】 但し、各項の重みは定数とし、
【数7】 とする。
【0036】今、x座標のみを考えるとすると、[数
6]の連立方程式はベクトル表示で次式のように表すこ
とができる。
【0037】
【数8】 但し、
【数9】 となる。但し、a=β,b=−α−4β,c=2α+6
β,fi =−f(vi )である。
【0038】この連立方程式をヤコビ法を用いて逐次近
似法で解く。Aを次式のように対角行列Dとそれ以外の
部分Fに分ける。
【0039】
【数10】 n回目の近似解をxとすると、n+1回目の近似解x
n+1 は、
【数11】 となる。但し、γは収束速度パラメータである。
【0040】離散点移動部3の構成例を図4に示す。
【0041】画像エネルギー算出部9、外部エネルギー
算出部10において、それぞれ[数1]におけるEtag
(i)、Eext (i)を算出する。
【0042】パラメータ記憶部12において、各エネル
ギーの重み係数、[数11]における行列D、Fの要素
の値、γ等が記憶されている。
【0043】次座標算出部11において、[数11]を
用いて各離散点の次座標を計算して、離散点を移動させ
る。
【0044】(4)収束判定部4 収束判定部4において、離散点を移動させるごとに収束
条件を満たすかどうかを判定し、収束条件を満たさない
場合には再び離散点移動部3で離散点の移動を行ない、
収束条件を満たすまで繰り返す。
【0045】収束条件としては、本実施例では[数1
2]で表されるようなn回目の繰り返しでのエネルギー
の変化量ΔEall n が、ある一定量より小さくなったと
きとする。
【0046】
【数12】 収束判定部4の一構成例を図6に示す。
【0047】エネルギー算出部13において、[数1]
におけるEall を算出する。それをn回目の値Eall n
として、記憶部14に記憶しておく。
【0048】そして、エネルギー比較部15で、記憶部
14に予め記憶しておいたn−1回目の値Eall n-1
の差の絶対値ΔEall n を求めて、それが一定量εより
小さければ収束したと判定し、大きければ収束していな
いと判定する。ここで収束条件を満たした収束状態は、
各離散点が、全て磁気標識と心壁の輪郭との交点に集ま
る。したがって、この交点の座標は、各離散点の移動後
の座標から容易に求められる。
【0049】(5)出力部5 上記結果を出力部5から出力する。結果の出力方法とし
ては、データとしてファイルに記録したり、ディスプレ
イに表示するなどの方法があるが、本実施例ではディス
プレイに表示する。
【0050】[磁気標識検出の対象画像が、3次元デー
タの場合]次に、磁気標識検出の対象画像がボクセルデ
ータまたは複数枚のスライスデータからなる3次元デー
タである場合について説明する。
【0051】3次元データを対象とする場合には、図5
のような離散点の代わりに例えば図7のような格子の上
に離散点を配置して、それを図8のように閉輪郭化した
ものを用いる。この場合、格子間隔は一定である必要は
ない。
【0052】また、全エネルギーは[数1]と同様の次
式のようなものを用いる。
【0053】
【数13】 tag (i,j)、wext (i,j)は重み係数、i,
jは、各離散点における図7のような格子上での座標を
表す。
【0054】また、弾性エネルギーEint (i,j)と
しては次式を用いる。
【0055】
【数14】 但し、vi,j =(xi,j ,yi,j ,zi,j )である。磁
気標識の特徴を表すエネルギーEtag (i,j)として
は[数3]と同様の次式を用いる。
【0056】
【数15】 image (vi,j )は、画像濃度であり、E
edge(i,j)は、エッジ強度を表すエネルギーであ
る。
【0057】Eedge(i,j)としては、次式を用い
る。
【0058】
【数16】 ext (i,j)としても[数5]と同様に次式を用い
る。
【0059】
【数17】 全エネルギーとして[数1]の代わりに[数13]を用
いる以外は2次元の場合と同様に、エネルギーの総和を
最小になるように離散点を移動させる処理を行うことに
より、磁気標識を検出する。
【0060】第 2 の 実 施 例 次に、本発明の第2の実施例について図9〜13を用い
て説明する。
【0061】[磁気標識検出の対象画像が、2次元デー
タの場合]図9は、磁気標識検出の対象とする画像また
は対象画像と類似の画像から、画像中の対象物の輪郭を
予め抽出し、その結果を磁気標識の検出に利用する場合
のブロック図とフローチャートを兼ねた図である。この
図により図2のような心臓部の2次元の磁気標識付MR
画像から、磁気標識と心壁の輪郭との交点を求める場合
について説明する。
【0062】磁気標識検出の対象画像と類似の画像とし
ては、動画像では対象画像と同時相で磁気標識の入って
いない画像、対象画像と近い時相で磁気標識の入ってい
ない画像のいずれかを用いる。
【0063】(1)輪郭抽出部16 はじめに輪郭抽出部16で対象物の輪郭を抽出する。第
1の実施例における磁気標識検出と同様にエネルギー最
小化によって抽出する場合の構成例を図10に示す。
【0064】まず,画像データ入力部1で輪郭抽出を行
う画像を入力し、次の初期値設定部2で複数個の離散点
の初期座標の値を設定する。
【0065】そして、離散点移動部3で第1の実施例に
おける磁気標識検出の場合と同様に、エネルギーの総和
が最小になるように離散点を移動させる処理を行う。
【0066】但し、全エネルギーとして次式のEall
用いる。
【0067】
【数18】
【0068】但し、wedge(i)、wext (i)は重み
係数である。Eint (i)は弾性エネルギーであり、本
実施例では[数2]を用いる。Eext (i)は、必要に
応じて付加する外部エネルギーで、本実施例では[数
5]を用いる。Eedge(i)は画像エネルギーであり、
本実施例では[数4]のエッジ強度を表すエネルギーを
用いる。
【0069】(2)離散点配置部17 輪郭を抽出した後、離散点配置部17で、抽出した輪郭
上に複数個の離散点を配置する。但し、前述したような
エネルギー最小化で輪郭抽出を行なった場合には、すで
に離散点が配置されているため、新たに離散点を配置す
る必要はないが、必要に応じて離散点の並べ変えを行
う。具体的には、隣接する離散点が重なってしまった場
合には一方を取り除く、隣接する離散点間の距離が離れ
過ぎた場合には補間するといった処理を行う。
【0070】(3)磁気標識対応点決定部18 次に、それらの配置された離散点の中から、磁気標識対
応点決定部18で磁気標識対応点を決定する。配置され
た離散点は輪郭線上にあるが、それら離散点のうち一部
の点を磁気標識に対応させて、それ以外の点は輪郭線に
対応するようにすれば、それら複数の離散点は輪郭から
外れることなく、磁気標識部を検出することができる。
このような、磁気標識に対応させる点のことを磁気標識
対応点と呼ぶことにする。
【0071】磁気標識対応点の決定方法としては、図2
に模式的に示す画像が主であるため、磁気標識部分7の
画像濃度が低いので、各点の近傍を輪郭線上に沿って探
索し、画像濃度が低いところが多い場合にはそれを磁気
標識対応点とするという方法を採用する。なお、画像濃
度が低いとは、画像上明るさが暗い箇所をいう。本手法
により、輪郭抽出後の離散点が図11のようになった場
合には、図12の×に示す磁気標識対応点20を決定す
ることができる。この磁気標識対応点20は、求めたい
磁気標識と心壁の輪郭との交点の近傍には位置している
が、正確な位置ではないため、さらに磁気標識検出部1
9で正確な位置を決定する。
【0072】(4)磁気標識検出部19 磁気標識対応点が決定された後は、磁気標識検出部19
で磁気標識と心壁の輪郭との交点を正確に検出する。
【0073】磁気標識検出部の一構成例を図13に示
す。
【0074】これは、図10における離散点移動部3以
降の処理と同様である。
【0075】まず、磁気標識検出の対象画像が、輪郭抽
出した画像と同一でない場合には画像データ入力部1で
同一の画像データを入力する。同一の画像データの場合
は、輪郭抽出部16で入力した画像データを用いる。
【0076】離散点移動部3で離散点を移動させる処理
を行う。但し、画像エネルギーとしては、磁気標識対応
点に対しては[数1]を特別に与え、その他の点に対し
ては、[数18]を用いる。すなわち全エネルギーは次
式のように表わされる。
【0077】
【数19】
【0078】但し、wtag (i)、wext (i)、w
(i)、wedge(i)、w' ext (i)は重み係数であ
る 収束判定部4で収束したと判定したら、出力部5で結果
を出力する。ここで収束条件を満たした収束状態は、各
磁気標識対応点が、全て磁気標識と心壁の輪郭との交点
に正確に集まる。したがって、この交点の座標は、各磁
気標識対応点の移動後の座標から容易に求められる。
【0079】このように輪郭抽出結果を磁気標識検出に
利用することにより、画像中の対象物の輪郭線と磁気標
識の交点を精度よく検出することができる。
【0080】[磁気標識検出の対象画像が、3次元デー
タの場合]磁気標識検出の対象画像がボクセルデータま
たは複数枚のスライスデータからなる3次元データであ
る場合についても図7中の格子点上に離散点の配置を行
ない、輪郭抽出の際の全エネルギーを[数18]の代わ
りに、
【数20】 を用い、磁気標識検出の際の全エネルギーを[数19]
の代わりに、
【数21】
【0081】を用いればよい。但し、Eint (i,j)
としては[数14]、Etag (i,j)としては[数1
5]、Eext (i,j)としては[数17]、E
edge(i,j)としては[数16]を用いる。
【0082】第 3 の 実 施 例 次に、本発明の第3の実施例について図14を用いて説
明する。
【0083】[磁気標識検出の対象画像が、2次元デー
タの場合]図14は、複数時相の画像を用いて動きの検
出を行う場合のうち、特に輪郭抽出を予め行う場合のブ
ロック図とフローチャートを兼ねた図である。
【0084】初期画像において磁気標識検出部19で磁
気標識検出を行うまでの処理は、第2の実施例の図9と
同様である。まず、輪郭抽出部16で輪郭を抽出する。
次に離散点配置部17で、離散点を配置する。磁気標識
対応点決定部18で磁気標識対応点を決定し、磁気標識
検出部19で磁気標識を検出する。
【0085】(1)動き量測定部21 次に、動き量測定部21において、磁気標識検出後の各
磁気標識対応点の座標とそれに対応する前画像における
磁気標識対応点の座標との差を動き量として求める。
【0086】l番目の画像における磁気標識対応点の点
列をvl 、l+1番目の画像における磁気標識対応点の
点列をvl+1 とすると、l番目の画像からl+1番目の
画像への各磁気標識対応点の動きベクトルである移動量
Δvl は、[数22]で表される。
【0087】
【数22】 求めた移動量Δvl は、記憶部22でメモリー等に記憶
しておく。
【0088】(2)終了判定部23 終了判定部23において、画像がまだあるかどうかを判
定し、画像がまだある場合には磁気標識検出部19に戻
って次の画像の処理を行う。画像がそれ以上ない場合に
は出力部5で結果を出力して終了する。ここで出力の方
法としては、移動量Δvl を動きベクトルとして表示す
るか、数値化して表示する方法が考えられる。
【0089】これらの処理を繰り返すことにより、複数
時相の画像から動きの検出を定量的に行うことができ
る。
【0090】[磁気標識検出の対象画像が、3次元デー
タの場合]磁気標識検出の対象画像が、ボクセルデータ
または複数枚のスライスデータからなる3次元データで
ある場合についても、例えば、図7のような格子上に離
散点の配置を行い、エネルギーの式として第1、第2の
実施例で示したように3次元用の式を用いれば同様に磁
気標識の検出及び動き量の測定を行うことができる。
【0091】第 4 の 実 施 例 次に、本発明の第4の実施例について図15〜19を用
いて説明する。
【0092】本実施例は、2次元の磁気標識付MR画像
において複数の磁気標識の交点を検出する例である。複
数の磁気標識間の交点とは、図15の25に示すもので
ある。
【0093】図16は、このような複数の磁気標識間の
交点を検出する場合のブロック図とフローチャートを兼
ねた図である。
【0094】(1)画像データ入力部1 はじめに、画像データ入力部1で対象とする磁気標識付
MR画像のデータを入力する。
【0095】(2)初期値設定部2 次に、初期値設定部2で複数個の離散点の位置座標の初
期値を設定する。初期値の例を図17に示す。
【0096】初期値の設定方法としては、第2の実施例
で示したようなエネルギー最小化などで心壁輪郭を抽出
した後、磁気標識対応点を決定してそれらの磁気標識対
応点を初期値として用いる。
【0097】(3)離散点移動部3 次に、離散点移動部3で全エネルギーが最小になるよう
に離散点を移動させる。全エネルギーとしては、[数
1]で表されるものを使用する。但し、Eint (i)と
しては[数2]、Etag (i)としては[数3]を用い
る。図17において、初期値より外側の交点を検出する
には各離散点が外側に行くほどそのエネルギーが低くな
るような外部エネルギーEext (i)を用いる。本実施
例では[数5]でv0 を[数23]で表わされるような
全離散点の重心とし、係数kを負の値としたものを用い
る。
【0098】
【数23】 但し、Nは、離散点の数を示す。
【0099】この場合、kの値は離散点を収縮させるE
int (i)より膨張させるEext (i)の方が大きくな
るように調整する。
【0100】(4)収束判定部4 そして、収束判定部4で収束を判定する。
【0101】磁気標識部分は画像中の他の部分と比べて
画像濃度が急激に変化しているため、磁気標識の境界部
分ではエッジ強度が大きくなっている。また、磁気標識
の境界部分に沿ってはエッジ強度があまり変化しないた
めに、[数3]の変化量が少ない。
【0102】したがって、[数1]においてE
ext (i)の項が支配的な状態となる。このために離散
点移動部3において各離散点は磁気標識の境界部分に沿
って外側に移動する。
【0103】ところが、離散点が複数の磁気標識の交点
に達すると、[数3]が一時的に低くなり、[数1]で
表される全エネルギーが極小値をとる。そのため、[数
12]のΔEall n で表されるような全エネルギーの変
化量や離散点の移動量がある一定値より小さくなるとい
う条件や、繰り返しの回数によって収束させることがで
きる。図18に離散点の動きの例を示す。矢印の方向が
全エネルギーの低くなる方向すなわち初期値に比べて外
側を示している。前記の収束条件により、離散点は磁気
標識の境界部分に沿ってa、bと移動するが、交点に達
するとcで止まる。
【0104】収束条件を満たすまで離散点の移動を繰り
返す。
【0105】(5)終了判定部26 収束条件を満たしたら、今度は終了判定部26で、終了
するかどうかを判定する。
【0106】終了の判定は、検出する複数の磁気標識間
の交点の数を予め設定しておき、その数に達したら終了
する。あるいは離散点が、画像の外に出たら終了すると
する。
【0107】このように収束計算を複数回繰り返すこと
で、複数個の交点を検出することが可能となる。終了判
定部26で終了した場合には出力部5で結果を出力す
る。
【0108】なお、本発明はここに挙げた実施例に限定
されるものではない。
【0109】第1の実施例において、収束判定部4にお
ける収束条件としては、エネルギーの変化量による方法
を挙げたが、複数個の離散点の移動量がある一定値より
小さくなったとき、あるいはこのような条件で収束しな
い場合もあることを考慮して、繰り返し回数で収束させ
るようにすることもできる。
【0110】第2の実施例では、輪郭抽出部16で、輪
郭抽出方法としてエネルギー最小化による方法の例を示
したが、手で輪郭抽出した結果を用いても差し支えな
い。これは第3の実施例でも同様である。
【0111】第3の実施例では、磁気標識検出部19に
おける磁気標識検出の方法としては、磁気標識対応点の
みを用いる方法、すなわち、画像エネルギーとしては磁
気標識対応点が磁気標識部分に引き付けられるようなエ
ネルギーのみを用いる方法もある。この場合には全エネ
ルギーとして[数1]を用いる。
【0112】第4の実施例において、複数の磁気標識間
の交点を検出する場合、初期値は手で設定しても差し支
えない。
【0113】また、収束判定部4における収束条件とし
て、画像のエッジ方向の変化量がある一定値よりも大き
くなることを収束条件とすることもできる。次式は勾配
によって求めたエッジ方向の変化量の例である。
【0114】
【数24】
【数25】 図19にΔθn (i)の例を示す。
【0115】収束条件としては、全ての、もしくは一部
の離散点におけるエッジ方向の変化量Δθn (i)
が、ある一定値を越えた時、すなわち、次式の条件が成
立する時とする方法や、
【数26】 あるいは、次式のような平均値がある一定値を越えた時
とする方法が考えられる。
【0116】
【数27】 但し、Nは、離散点の数を示す。
【0117】
【発明の効果】第1及び第2の発明であると、磁気標識
付MR画像中の磁気標識と画像中の対象物の輪郭との交
点、または、前記画像中の複数の磁気標識同士の交点の
検出が容易に行えるようになるため、その検出における
時間と手間が短縮できると共に、画像中の対象物各部の
動きの定量化が正確かつ容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図である。
【図2】磁気標識付MR画像の例(模式図)である。
【図3】初期値の例である。
【図4】離散点移動部の一構成例である。
【図5】複数離散点の番号を表す図(2次元)である。
【図6】収束判定部の一構成例である。
【図7】複数離散点の番号を表す図(3次元)である。
【図8】複数離散点の配置を表す図(3次元)である。
【図9】本発明の第2の実施例の構成図である。
【図10】輪郭抽出部の一構成例である。
【図11】輪郭抽出結果の例である。
【図12】磁気標識対応点の例である。
【図13】磁気標識検出部の一構成例である。
【図14】本発明の第3の実施例の構成図である。
【図15】磁気標識付MR画像の例である。
【図16】複数の磁気標識の交点を検出する場合の処理
の流れ図である。
【図17】初期値の例である。
【図18】離散点の動きの例である。
【図19】エッジ方向の変化量の例である。
【符号の説明】
1 画像データ入力部 2 初期値設定部 3 離散点移動部 4 収束判定部 5 出力部 6 左心室の心壁 7 磁気標識 8 離散点(○で表された部分) 9 画像エネルギー算出部 10 外部エネルギー算出部 11 次座標算出部 12 パラメータ記憶部 13 エネルギー算出部 14 記憶部 15 エネルギー比較部 16 輪郭抽出部 17 離散点配置部 18 磁気標識対応点決定部 19 磁気標識検出部 20 磁気標識対応点(×で表された部分) 21 動き量測定部 22 記憶部 23 終了判定部 24 磁気標識 25 複数の磁気標識の交点 26 終了判定部 27 初期離散点
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−204995(JP,A) 特開 平5−115458(JP,A) 特表 平6−500035(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気標識付MR画像中の磁気標識と対象物
    の輪郭との交点、または、前記画像中の複数の磁気標識
    同士の交点の検出方法であって、 磁気標識付MR画像を入力し、 前記画像中に複数個の離散点を配し、 前記複数個の離散点が有する弾性エネルギーを求め、 前記複数個の離散点が有する磁気標識部分の特徴と磁気
    標識以外の部分の特徴によって決定される画像エネルギ
    ーを求め、 少なくとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーと
    の総和を最小にするように前記複数個の離散点を収束す
    るまで移動させ、 収束した離散点の位置により前記交点の位置を検出する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】磁気標識付MR画像中の磁気標識と対象物
    の輪郭との交点、または、前記画像中の複数の磁気標識
    同士の交点の検出方法であって、 磁気標識付MR画像を入力し、 前記画像中に複数個の離散点を配し、 前記複数個の離散点が有する弾性エネルギーを求め、 前記複数個の離散点の内、一部の離散点が有する磁気標
    識部分の特徴と磁気標識以外の部分の特徴によって決定
    されるエネルギー及びその他の離散点が有する磁気標識
    以外の部分の特徴によって決定されるエネルギーとより
    なる画像エネルギーを求め、 少なくとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーと
    の総和を最小にするように前記複数個の離散点を収束す
    るまで移動させ、 収束した離散点の位置により前記交点の位置を検出する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】前記MR画像、または、前記MR画像と類
    似の画像から、画像中の対象物の輪郭を抽出し、 抽出した輪郭上に複数個の離散点を配し、 前記複数個の離散点の画像中における位置を初期値と
    し、 前記複数個の離散点の一部もしくは全部を用いて前記交
    点の検出を行うことを特徴とする請求項1もしくは請求
    項2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】異なる時相毎の画像中の磁気標識と画像中
    の対象物の輪郭との交点、または、前記画像中の複数の
    磁気標識同士の交点を検出し、 前記異なる時相の画像における交点の検出結果により、
    前記交点の動きベクトルを検出することを特徴とする請
    求項1もしくは請求項2記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】前記離散点が有する磁気標識部分によって
    決定されるエネルギー及び磁気標識以外の部分によって
    決定されるエネルギーよりなる画像エネルギーとして、
    画像濃度を表すエネルギーと、画像のエッジ強度を表す
    エネルギーの重みの和を用いることを特徴とする請求項
    1もしくは請求項2記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】磁気標識付MR画像中の磁気標識と対象物
    の輪郭との交点、または、前記画像中の複数の磁気標識
    同士の交点を検出する装置であって、 磁気標識付MR画像を入力する入力手段と、 前記画像中に複数個の離散点を配する離散点配置手段
    と、 前記複数個の離散点が有する弾性エネルギーを求める弾
    性エネルギー算出手段と、 前記複数個の離散点が有する磁気標識部分の特徴と磁気
    標識以外の部分の特徴によって決定される画像エネルギ
    ーを求める画像エネルギー算出手段と、 少なくとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーと
    の総和を最小にするように前記複数個の離散点を収束す
    るまで移動させると、 この離散点移動収束手段により収束した離散点の位置に
    より前記交点の位置を検出する交点検出手段とよりなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】磁気標識付MR画像中の磁気標識と対象物
    の輪郭との交点、または、前記画像中の複数の磁気標識
    同士の交点を検出する装置であって、 磁気標識付MR画像を入力する入力手段と、 前記画像中に複数個の離散点を配する離散点配置手段
    と、 前記複数個の離散点が有する弾性エネルギーを求める弾
    性エネルギー算出手段と、 前記複数個の離散点の内、一部の離散点が有する磁気標
    識部分の特徴と磁気標識以外の部分の特徴によって決定
    されるエネルギー及びその他の離散点が有する磁気標識
    以外の部分の特徴によって決定されるエネルギーとより
    なる画像エネルギーを求める画像エネルギー算出手段
    と、 少なくとも前記弾性エネルギーと前記画像エネルギーと
    の総和を最小にするように前記複数個の離散点を収束す
    るまで移動させる離散点移動収束手段と、 この離散点移動収束手段により収束した離散点の位置に
    より前記交点の位置を検出する交点検出手段とよりなる
    ことを特徴とする画像処理装置。
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