JP3251197B2 - 光ファイバ伝送路並びにそれを用いた光ファイバ伝送システム及びその製造方法、並びに光ファイバの組み合わせ方法 - Google Patents

光ファイバ伝送路並びにそれを用いた光ファイバ伝送システム及びその製造方法、並びに光ファイバの組み合わせ方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送距離に対する
分散値のばらつきを抑圧して局所的な平均分散値を伝送
路全体の平均分散値に等しくするような光ファイバ伝送
路に関するものであり、特に光ソリトンに適した光ファ
イバ伝送路並びにそれを用いた光ファイバ伝送システム
及びその製造方法、並びに光ファイバの組み合わせ方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ソリトンは、光ファイバの分散と光非
線形効果である自己位相変調との釣り合いにより、その
波形形状を保ちながら光ファイバを伝搬する特殊な光パ
ルスであり、その光強度波形はsech2(t)に比例する。
ただし、tは時間を表すパラメータである。光ファイバ
を伝搬して、光ソリトンが受ける損失が大きくなると、
光パルスの強度に比例して生じる自己位相変調効果が減
少し、やがて光ソリトンが崩壊することになる。従っ
て、光ソリトンを簡便に伝搬させるための伝送系は、図
2(a)に示す複数の光増幅器を用いた簡易な多中継(1
R)伝送系である。図2(a)は、送信器13と、複数の
伝送用光ファイバ10、光増幅器11及び光フィルタ1
2と、受信器14とを用いた多中継光増幅伝送系を示す
構成図である。また、図2(b)は多中継伝送系における
伝送距離と伝送路の分散値との関係の一例を示す図であ
り、平均分散値を細線で、局所平均分散値を一点鎖線
で、それぞれ示している。
【0003】一方、実験的研究として、従来、図3(a)
に示す光ファイバをループ状にした周回伝送路を用い
て、光ソリトンの超長距離伝送への可能性が検討されて
きた。周回ループの伝送距離方向の分散値は、図3(b)
に示すように周回長毎に分散分布が繰り返している。こ
のため、周回長にわたり平均化された局所平均分散値
と、全伝送距離にわたり平均化された平均分散値が完全
に一致することになる。図3(a)に示す周回伝送路は、
光ファイバ20、エルビウム・ドープ・ファイバ・アン
プ21、送信器23、光スイッチ24、受信器25から
構成されている。図3(a)に示すような伝送路は、光ソ
リトンにとって理想的な均一伝送路と見なすことができ
る。光ソリトンが均一伝送路においてその波形形状を保
持して安定に長距離伝搬することは、すでに理論の教え
るところであり、伝送距離1万kmを超える周回伝送実
験の結果が多数の研究機関から報告されている(参考文
献:[1]L.F.Mollenauer, et al., "Measurement of
timing jitter in filter-guided soliton transmissio
n at 10 Gbits/s and achievement of 375 Gbits/s-Mm,
error free, at 12.5 and 15 Gbits/s", Opt. Lett, 1
9, pp.704-706 (1994);[2]S.Kawai, et al., "Demo
nstration of error free optical soliton transmissi
on over 30,000km at 10Gb/s with signal frequency s
liding technique", Electron. Lett, 31, pp.1463-146
4 (1995);[3]M.Suzuki, et al., "10Gb/s, 9100km
soliton data transmission with alternating-amplitu
de solitons without inline soliton control", OAA '
93 Post-deadline paper PD1 (1993))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際の1R
伝送系における伝送路の分散は、一般に、図2(b)に示
すように長手方向に変動している。即ち、数中継区間に
わたり平均化した局所平均分散値と、全伝送距離にわた
り伝送路の分散値を平均化した平均分散値とは異なって
いる。このような伝送路では、長手方向に変動している
分散の影響により、光ソリトンはさざ波を発生しながら
伝送路を伝搬し、やがて崩壊してしまう。従って、均一
な伝送路をどのように構成するかが、光ソリトン伝送を
実現する上での大きな課題となっていた。なお、伝送路
を構成している分散シフト光ファイバの分散値はその製
造上の制約から、−3.5〜3.5ps/km/nmの範囲に正規分布
しているため、分散値が厳密に一致した光ファイバを選
別して均一な伝送路を構成する手法は、経済的な観点か
ら得策ではない。
【0005】上記課題を克服するため、本発明は、分散
値がばらついた光ファイバを用いても伝送路における分
散値を均一化することができる光ファイバ伝送路並びに
それを用いた光ファイバ伝送システム及びその製造方
法、並びに光ファイバの組み合わせ方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、伝送距離にわたっての平均
分散値Davより大きい分散値を有する第1の光ファイバ
と、小さい分散値を有する第2の光ファイバを交互に接
続してなる光ファイバ伝送路であって、前記伝送距離に
わたっての平均分散値Davが異常分散領域にあり、前記
第1及び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi及び
i’が、ソリトン周期Z0に比べ短く(iは任意の自然
数)、前記第1及び第2の光ファイバの分散値と平均分
散値Davとの差Di及びDi’のうち大きい方と、長さL
i及びLi’との関係が (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((DiとDi’のう
ち大きい方)/Dav)} を満足することを特徴とする光ファイバ伝送路である。
【0007】また、請求項2記載の発明は、前記第1及
び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi及びLi’が互
いに等しいことを特徴としている。また、請求項3記載
の発明は、前記第1の光ファイバの分散スロープSの符
号と、前記第2の光ファイバの分散スロープS’の符号
が、互いに異なることを特徴としている。また、請求項
4の発明は、前記第1の光ファイバの長さLiと該第1
の光ファイバの分散スロープSの積SLiと、前記第2
の光ファイバの長さLi’と該第1の光ファイバの分散
スロープS’の積S’Li’との和が零となることを特
徴としている。そして、請求項5記載の発明は、上記光
ファイバ伝送路と、該光ファイバ伝送路へ光信号を送出
する送信器と、該光ファイバ伝送路から光信号を受信す
る受信器とを備えることを特徴とする光ファイバ伝送シ
ステムである。
【0008】また、請求項6記載の発明は、少なくとも
一対の互いに分散値の異なる第1及び第2の光ファイバ
を交互に組み合わせて光ファイバ伝送路を製造する際
に、前記伝送路の平均分散値Davを異常分散領域に設定
し、前記第1の光ファイバの分散値を前記伝送路の平均
分散値Davより大きくし、前記第2の光ファイバの分散
値を前記伝送路の平均分散値Davより小さくし、前記第
1及び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi及びLi
を、ソリトン周期Z0に比べ短くし(iは任意の自然
数)、かつ、前記第1及び第2の光ファイバの分散値と
前記平均分散値Davとの差Di及びDi’のうち大きい方
と、長さLi及びLi’との関係を (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((DiとDi’の大
きい方)/Dav)} を満足するように設定することを特徴とする光ファイバ
伝送路の製造方法である。
【0009】また、請求項7記載の発明は、前記第1及
び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi及びLi’を互
いに等しくさせることを特徴としている。また、請求項
8記載の発明は、前記第1の光ファイバの分散スロープ
Sの符号と、前記第2の光ファイバの分散スロープS’
の符号を、互いに異ならせることを特徴としている。そ
して、請求項9記載の発明は、前記第1の光ファイバの
長さLiと該第1の光ファイバの分散スロープSの積S
iと、前記第2の光ファイバの長さLi’と該第2の光
ファイバの分散スロープS’の積S’Li’との和を零
にすることを特徴としている。
【0010】また、請求項10記載の発明は、伝送距離
にわたっての平均分散値Davより大きい分散値を有する
第1の光ファイバと、小さい分散値を有する第2の光フ
ァイバを交互に接続する際に、前記伝送距離にわたって
の平均分散値Davを異常分散領域にし、前記第1及び第
2の光ファイバのそれぞれの長さLi及びLi’を、ソリ
トン周期Z0に比べ短くし(iは任意の自然数)、か
つ、前記第1及び第2の光ファイバの分散値と平均分散
値Davとの差Di及びDi’のうち大きい方と長さLi
びLi’との関係を (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((Di及びDi’の
大きい方)/Dav)} を満足するように、前記第1及び第2の光ファイバを組
み合わせることを特徴とする光ファイバの組み合わせ方
法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。まず、図1を参照して本発明
に基づく分散管理に従った光ファイバ伝送路の一実施形
態を説明する。本実施形態による伝送路の全体構成は、
図2(a)に示すものと同様であり、本実施形態すなわち
本発明の主要な特徴は、図2(a)に示す各伝送用光ファ
イバ10の構成形態にある。本実施形態では、各伝送用光
ファイバ10を、長さLの光ファイバを複数、接続するこ
とによって構成する。また、隣り合う各1対の光ファイ
バの分散値を、目的とする平均分散Davを中心として互
いに対称な分散値Dav+DiとDav−Diとなるように設
定する。ここで、Diは光ファイバ分数値と異常分散領
域にある平均分散値Davとの差、iは自然数を表す。た
だし、分散値Diは所定の局所分散量DiLの上限を超え
ない正の実数である。伝送路を製造する際には、与えら
れた伝送速度、伝送距離に対して伝送後のパルス幅変動
量が許容値以下になるようにDiLの最大値を求め、そ
の範囲内となる長さ及び分散値を有する光ファイバの中
から、互いに対象な分散値を有する対をなす光ファイバ
を選択して組み合わせ、それらを交互に接続する。即
ち、ある単位区間L毎に分散値がそれぞれDav+Di
av−Diとなる光ファイバを交互に繰り返し接続する
ことで伝送路を構成する。また、各光ファイバの長さL
は、ソリトン周期Z0 に比べ短く選ぶ。このような分散
管理をすると、Dav+DiからDav−Diまでの分散値を
有する光ファイバをすべて使用することができるため、
全伝送距離にわたり分散値がDavである光ファイバをそ
ろえることで分散管理を行った光ソリトン伝送路に比
べ、圧倒的に使用可能な光ファイバの母集団が大きくな
り経済性が向上する。
【0012】ここで本発明の考え方を、従来技術との差
異を明確にしながら説明する。上述したように、光ファ
イバの分散値は製造上の制約でばらついているため、従
来、均一な光ソリトン伝送路を構成することは、経済的
な理由から極めて困難であると考えられ、本発明の目的
とする経済的な光ソリトン伝送に適した光ファイバ伝送
路を構成する分散管理の手法は未検討であった。
【0013】伝送方向に分散値がばらついている伝送路
中の光ソリトンの振る舞いは、以下の規格化された非線
形シュレディンガー方程式で記述される。
【0014】
【数1】
【0015】ただし、z,u,g(z)はそれぞれ、規格
化伝送距離、伝搬パルスの規格化包絡線電界、分散値の
z方向のばらつきを表す関数である。分散のばらつきが
ない場合は、g(z)=1となり、通常の規格化された非
線形シュレディンガー方程式となる。分散値のばらつき
が小さく、g(z)を摂動として取り扱うと(1)式の近似
解は
【0016】
【数2】
【数3】
【0017】となる(参考文献:[4]L.F.Mollenaue
r, et al., "Wavelength division multiplexing with
solitons in ultra-long distance transmission using
lumpedamplifier", IEEE J. Lightwave Technol., pp.
362-367 (1991))。ここで、変数Ωは角周波数を、変数
Φは位相をそれぞれ表す。(2)、(3)式より、分散値の
ばらつきは、光ソリトンのキャリア周波数の位相に対し
て攪乱を与えるということが分かる。
【0018】そこで、図4に示すように、分散値が周期
prd、平均分散値Dav、振幅Dσの正弦関数で変化す
る場合において、(1)式を数値解析することで、伝送後
の光ソリトンのパルス幅変化を求めてみる。Davは異常
分散領域にあるものとする。この場合、g(z)による光
ソリトンのキャリア周波数の位相ゆらぎ成分をΔΦとす
ると
【0019】
【数4】
【0020】と表される。ただしZ0はソリトン周期と
いわれるパラメータで、パルス幅τ、パルスの中心波長
λ、光速c、平均分散値Davを用いて
【0021】
【数5】
【0022】と表される。
【0023】図5は、位相ゆらぎΔΦを0.2に固定した
場合、50ソリトン周期伝送後の光ソリトンパルス幅を初
期パルス幅で規格化した量とg(z)の繰り返し周期をZ
0で規格化した量との関係の一例を示す図である。この
図より、以下のことが分かる。
【0024】(R1) Lprd/Z0 <0.3の領域(Station
ary phase領域:安定位相領域)では、位相ゆらぎΔΦ
が一定であれば、伝送後の光ソリトンのパルス幅の変化
は一定となる。
【0025】(R2) 0.3<Lprd/Z0<20の領域(Reso
nance領域:共振領域)では、伝送後の光ソリトンのパ
ルス幅は大きく変化する。これは光ソリトンの共振現象
として知られている。
【0026】(R3) 20<Lprd/Z0の領域(Adiabatic
領域:断熱領域)では、光ソリトンのパルス幅は分散値
の伝送方向に対する変動に追従して変化する、いわゆる
断熱変化が生じるため、伝送後の光ソリトンのパルス幅
はほとんど変化しない。
【0027】上述したように、分散変動による伝送路の
局所的な分散と全伝送路の平均分散との不整合は、光ソ
リトンのキャリア位相を変化させ、その結果、伝搬後の
光ソリトンはパルス幅の変化を伴う。分散変動による光
ソリトンのキャリア位相ゆらぎΔΦは、分散値が図4に
示すように周期Lprd、平均分散値Dav、振幅Dσの正
弦関数で変化するとすると、(4)式で表される。ここ
で、振幅Dσが平均分散値Davに比べて十分大きく、か
つ分散変動周期Lprdがソリトン周期Z0に比べて十分小
さい場合(すなわちDσ>>DavかつLprd<<Z0である場
合、Lprdに対する本条件は領域(R1)に対応す
る。)、局所的な分散はほぼ振幅Dσとみなすことがで
きる。この時、(4)式は、長さLprd/2、分散Dσの
伝送路中で生じるパルス幅広がりのパラメータであり、
伝送路を伝搬後の光ソリトンのパルス幅は、位相ゆらぎ
ΔΦの値に応じて広がる。
【0028】従って、(R1)の領域では、伝送後のパル
ス幅の変化量を所望の値に抑えるには、位相ゆらぎΔΦ
を所望の値以下に設定すればよく、(4)式から分かるよ
うに、DσLprdの値、つまり、局所分散量ともいえる
値を制限すればよいという結論が導き出される。局所分
散量の上限値は、次のようにして求めることができる。
伝送速度を決めると伝送する光ソリトンのパルス幅が決
まる。通常、ソリトン間の相互作用を抑圧するため、パ
ルス幅はタイムスロットの0.2倍程度である。1R中継
間隔Lamp(光増幅器の設置間隔(図2参照))を決め
ると、Z0 ≧4Lampの関係から平均分散値Davが求め
られる(参考文献:[5]K.J.Blow, etal., "Average
soliton dynamics and operation of soliton systems
with lumped amplifiers", IEEE Photon.Technol.Let
t., pp.369-371 (1991))。設計目標である伝送距離と
伝搬後のパルス変動の許容量を決めると、局所分散量の
上限値を決めることができる。
【0029】図6に、図5と同様の物理量を用いた数値
解析により、(R1)の領域で、損失0.2 db/kmを有する
伝送路中を50ソリトン周期伝搬した際のパルス幅変動を
初期パルス幅で規格化した量と、分散変動周期Lprd
ソリトン周期Z0で規格化した量との関係を示す。図6
からLprdをZ0に比べて十分小さくし、かつ位相ゆらぎ
ΔΦを所望の値以下に設定することにより、伝送後のパ
ルス幅の変化量を一定の範囲内に抑えることが可能であ
ることがわかる。ここで、(4)式はDσ=2ΔΦD
av(Z0/Lprd)と変形されるが、パルス幅の変化量を抑
えるためΔΦの値を小さくしても、LprdをZ0に比べて
非常に小さくとることにより(Z0/Lprd>>1)、Dσ
の値を比較的大きく許容することが可能である。以下に
数値例を示す。
【0030】平均分散値Dav=0.1 ps/km/nm、パルス幅
5 psとすると、ソリトン周期Z0は100 kmである。中継
間隔(≒25 km)を10分割して、Lprd=5 kmとすると、
図6及び(4)式より位相ゆらぎΔΦを0.3以下(パルス
幅変動10%以内)にするためには、Dσ=1.2 ps/km/nm
以下であればよいことがわかる。従って、例えば、-1.1
〜1.3 ps/km/nmまでの分散値を有する光ファイバを使用
することができる。また、中継区間をn分割して分散管
理を行うことにより、中継区間毎の平均分散精度は統計
上の性質により1/√nに改善され、長周期な分散変動
を抑圧することも可能である。
【0031】なお、比較のために、上記の(R1)の領域
で、損失のない伝送路中を50ソリトン周期伝搬した際の
パルス幅変動を初期パルス幅で規格化した量と、分散変
動周期Lprdをソリトン周期Z0で規格化した量との関係
を示すと、それは、図9に示すようになる。
【0032】次に、図6に示す関係を参照して、本発明
による図1に示すような光ファイバ伝送路の設計あるい
は製造条件について説明する。設計上、分散変動周期L
prdをある値に設定したとしても、実際のファイバは必
ずしもその値に厳密に一致しているとは限らない。即
ち、平均分散値Davより大きい分数値と小さい分散値を
有するファイバ対の長さは、一般に、様々であることが
考えられる。このような伝送路でLprdを図6の右側の
振動領域で設定すると、ファイバ対の長さのばらつきに
よりパルス幅が振動し、その値が予測不能である。実際
に光ソリトン伝送を行う際には、波形安定化のために光
フィルタ等のデバイスが配置されており(参考文献[1]
参照)、各デバイスのパラメータ(例えば光フィルタの
帯域等)は、光ソリトンのパルス幅を基準にして所望の
値に設定される。しかしながら、上記のようにパルス幅
変動が予測不能な伝送路では、デバイスのパラメータ設
定ができず、実際の設計は不可能である。これに対し
て、規格化パルス幅と規格化周期の関係で、右側の振動
領域を排除することにより(図6で一点鎖線の右側の領
域)、パルス幅変動がLprdの変化に依存せず、したが
って、各デバイスのパラメータ設計が可能となる。これ
により、意図したとおりに所定の伝送路を実現すること
ができるようになる。
【0033】図6に示す規格化パルス幅変動量と規格化
分散変動周期Lprd/Z0との関係から、各位相ゆらぎΔ
Φについて規格化パルス幅変動量が振動し始める規格化
分散変動周期Lprd/Z0を読み取り、これを(Lprd/Z
0)crと定義し、各ΔΦに対する(Lprd/Z0)crをプロッ
トすると共に、線形近似により両者の関係を求めた結果
を図7に示す。求めた近似直線は、
【0034】 (Lprd/Z0)cr=0.35−0.39ΔΦ (6)
【0035】であり、このときの相関係数Rは0.9538で
あった。この直線は図6における一点鎖線に対応する。
図7において、図6の一点鎖線の左側の領域は、直線の
下部の領域である。従って、規格化パルス幅の振動領域
を排除するには、下式を満たすように伝送路を設計すれ
ばよい。
【0036】 Lprd/Z0<0.35−0.39ΔΦ (7)
【0037】ここで式(7)から、式(4)に示すΔΦ の
定義を用いて、分散変動周期Lprdの振幅Dσに対する
条件を求めると
【0038】 Lprd/Z0<0.35/{1+0.20(Dσ/Dav)} (8)
【0039】を得る。 これは図8の曲線の下部の領域
に相当する。ただし、実際の伝送路では、振幅Dσが、
図4に示すような一定ではなく、平均分散値Davの上下
にばらつきを有して変動するので、振幅Dσの値として
は、対をなして組み合わされる光ファイバの各分散値の
平均分散値Davとの差Di,Di’の値(ただし図1では
簡単にするため対をなす光ファイバでDiを同一として
いる。)のうちのどちらか大きい方の値を用いればよ
い。また、分散変動周期Lprdの値は、対をなす光ファ
イバの長さをそれぞれLi、Li’とする場合(ただし図
1では同様に 光ファイバ長Lを一定としている。)、
両者の和Li+Li’として求めることができる。
【0040】パルス幅5 ps(伝送速度40 Gb/sに相
当)、平均分散値Dav=0.1 ps/km/nm,1R中継間隔L
amp≒25 kmとした場合に5000 km伝搬後のパルス幅変動
が10%以内になるように局所分散量DσLの上限値を求
めた後、使用可能な光ファイバの分散値の範囲を、Lを
6.25 kmとして求め、その範囲内で光ファイバが一様に
分布するとして計算機により作りだした分散のばらつき
を、各中継区間で平均化した分散分布を図10に示す。た
だし、光ファイバの分散測定時の測定誤差の標準偏差
を、現状の分散測定器の性能を考慮し、0.02 ps/km/nm
とした。図10の分散分布の空間スペクトルを図11に示
す。光ファイバの分散測定誤差の影響で、空間スペクト
ルに低周波成分が生じている。この低周波成分の中には
上述した(R2)のResonance 領域に属する周波数成分も
含まれているため、伝搬後のパルス幅変動を設計値以内
に抑圧することを妨げることになる。
【0041】図12は、図10の分散分布に従ってパルス伝
搬の計算機シミュレーションを行い、パルス幅変化と伝
送距離の関係を求めたものである。これより、伝搬後の
パルス幅変動が20%以内に抑えられていることが分か
る。また、伝搬前後のパルス波形を図13(a)、(b)に示
す。なお、図13(b)は図13(a)の縦軸を対数軸に変えて
表したものである。伝搬後の波形はさざ波をともなって
いるものの、その光強度は光パルスのピーク値の1%以
下に抑えられていることが分かる。上記分散管理の条件
を満たすように、計算機で20通りの分散分布を発生さ
せ、それぞれの分散分布に対してパルス伝搬の計算機シ
ミュレーションを行い、伝搬後のパルス幅変化の度数を
調べた結果を図14に示す。分散の測定誤差によりDav
変動分に低周波成分が生じた結果、設計値よりもパルス
幅変動が大きくなっていることが分かる。
【0042】図15は、平均分散を0.1 ps/km/nm、伝送速
度40 Gb/s、伝送距離5000 kmでパルス幅変動が10%以内
に抑圧されるように、DiとLを設計し、長さLを6.25
kmとして作成した1000 kmの光ファイバの分散分布を示
す図である。図16は、中継間隔Lampを50 kmとした時、
その間隔で図15の分散分布を平均した分散分布を示す図
である。伝送距離に対する分散変動が平均分散に対して
±3%以内に抑えられていることがわかる。この光ファ
イバを用いて40 Gb/s(パルス幅7 ps)の伝送実験を行
った誤り率対平均受光パワーの関係を図17に示す。伝送
後のパルス幅変動がほとんどないため、伝送前後で波形
劣化による平均受光パワーに対する誤り率劣化が生じて
ないことが分かる。
【0043】図18は、本発明の他の実施形態による光フ
ァイバ伝送路の伝送距離と分散値の関係を示す図であ
る。この実施形態では、対応する1対の光ファイバを、
平均分散値Davに対する分散値の振幅Di、長さLiの光
ファイバと、その光ファイバとの局所的平均分散が伝送
距離にわたっての平均分散Davと等しくなる分散値の振
幅Di’、長さLi’を持つ光ファイバから構成する。こ
こで、Di’×Li’は、Di×Liと等しいかまたはほぼ
等しい値をとなるように設定する。本実施形態において
も、上述したように、与えられた伝送速度、伝送距離に
対して、伝送後のパルス幅変動量が設計値以内に抑制さ
れるようにDiとLiの最大値を求め、その範囲内で各対
の光ファイバを選択し、それらを交互に接続する。ま
た、長さLi、Li’は、ソリトン周期Z0に比べ短く選
ぶ。
【0044】図19は、本発明の他の実施形態による光フ
ァイバ伝送路の伝送距離と分散値の関係を示す図であ
る。この実施形態では、対応する1対の光ファイバを、
分散値Dav+Di、分散スロープS、長さLの光ファイ
バと、平均分散Davを中心に対称な分散値Dav−Di
分散スロープS’(=−Sあるいは少なくともSと符号
の異なる値)をもつ長さLの光ファイバとから構成す
る。また、上述したように、与えられた伝送速度、伝送
距離に対して、伝送後のパルス幅変動量が設計値以内に
抑制されるようにDiとLの最大値を求め、その範囲内
で対応する各組の光ファイバを選択し、それたを交互に
接続する。また、長さLは、ソリトン周期Z 0に比べ短
く選ぶ。この場合、分散スロープSとS’の符号が異な
っているので、2次分散(分散値の波長に対する変化
量)の影響を互いに低減し合うことになる。さらに、対
をなす光ファイバの分散スロープの絶対値を互いに等し
くした場合、2次分散が相殺され、2次分散による伝送
後の波形歪みを抑圧することができる。
【0045】図20は、本発明の他の実施形態による光フ
ァイバ伝送路の伝送距離と分散値の関係を示す図であ
る。この実施形態では、対応する1対の光ファイバを、
分散値Davに対する分散値の振幅Di、分散スロープ
S、長さLiの光ファイバと、その光ファイバとの局所
的平均分散が伝送距離にわたっての平均分散Davと等し
くなる分散値の振幅Di’と分散スロープS’(=−S
あるいは少なくともSと符号の異なる値)をもつ長さL
i’の光ファイバとから構成する。さらに、Sii
i’Li’との和が零になるようにする。上述したよう
に、与えられた伝送速度、伝送距離に対して、伝送後の
パルス幅変動量が設計値以内に抑制されようにD iとLi
の最大値を求め、その範囲内で対をなす光ファイバを選
択し、それらを交互に接続する。また、Li、Li’は、
ソリトン周期Z0に比べ十分短く選ぶ。この実施形態で
は、少なくとも分散スロープSと分散スロープS’の符
号が異なっているので、2次分散の影響を互いに低減し
合うことになる。さらに、対をなす光ファイバの分散ス
ロープの絶対値を互いに等しくした場合、2次分散が相
殺され、2次分散による伝送後の波形歪みを抑圧するこ
とができる。
【0046】また、図21は、本発明による光ファイバ伝
送路を、RZ(ゼロ復帰;参考文献:[6]N.Edagawa,
et al., "20Gbit/s, 8100km straight-line single-cha
nnel soliton-based RZ transmission experiment usin
g periodic dispersion compensation", ECOC '95, Th.
A.3.5 (1995))信号伝送用分散管理の正常分散領域ある
いは異常分散領域の平均分散値の管理を必要とするもの
に使用する場合を説明する図であり、伝送距離と分散値
の関係を示している。図21に示すように、RZ信号伝送
用の伝送路では、異常分散領域での分散値を補償して伝
送路全体の平均分散値を所定の値にするように、所定の
間隔で正常分散の分散値補償用の光ファイバを挿入す
る。この場合も、分散補償用の光ファイバの分散値、長
さ等の各設定値は、上述した実施形態と同様に決定す
る。このように、RZ信号伝送用の正常分散領域および
異常分散領域の平均分散値を各々管理する際にも、本発
明の分散管理が適用可能である。
【0047】以上説明したように、本発明を用いれば、
分散値がばらついている光ファイバを用いて、均一な分
散値の特性を有し、光ソリトン伝送用に用いて好適な光
ファイバ伝送路を経済的に構成することができる。
【0048】また、本発明による、光ファイバ伝送路及
びシステムは、長距離海底光通信システムや国内大容量
基幹光通信システムに適用することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明を用いれば、分散値がばらついて
いる光ファイバを用いて、均一な分散値の特性を有し、
光ソリトン伝送用に用いて好適な光ファイバ伝送路を経
済的に構成することができる。
【0050】また、本発明では、例えば伝送路の各中継
区間をn個の小区間に分割し、平均分散値が、伝送路全
体の平均分散値を中心に反対の偏差をもつ2本の光ファ
イバの対を多段接続することにより伝送路を構成するこ
とができる。この場合、小区間内の分散値及び小区間の
長さは、分散変動とその周期が光ソリトンのパルス幅に
及ぼす影響を所望の範囲内に抑えるように、分散変動量
のパラメータを制御することにより決定される。このよ
うに伝送路を小区間に分割して分散値を管理することに
より、使用可能な光ファイバの母集団が飛躍的に大きく
なり経済性が向上する。本発明による伝送路を用いるこ
とにより、伝送距離に対する分散値のばらつきを抑圧
し、局所的な平均分散値が伝送路全体の分散値に等しく
なるような光ファイバ伝送路を構成でき、安定な光ソリ
トン伝送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光ファイバ伝送路の一実施形態
の分散特性を示す図である。
【図2】 図2(a)及び(b)は、従来の多中継光増幅伝
送系を説明するための図であり、(a)が伝送系の構成
を、(b)が伝送系における伝送距離と分散値の関係をそ
れぞれ示している。
【図3】 図3(a)及び(b)は 従来の周回伝送系を説
明するための図であり、(a)が伝送系の構成を、(b)が
伝送距離と分散値の関係をそれぞれ示している。
【図4】 規格化非線形シュレディンガー方程式に加え
る摂動的な分散分布を示す図である。
【図5】 規格化分散変動周期と規格化パルス幅変動量
の関係を示す図である。
【図6】 伝送路の損失が0.2dB /kmの場合の規格化分
散変動周期と規格化パルス幅変動量の関係を示す図であ
る。
【図7】 本発明により図6に示す関係から得た規格化
分散変動周期Lprd/ソリトン周期Z0の設計上限条件を
示す図である。
【図8】 図7に示す条件を、規格化分散変動周期L
prd/ソリトン周期Z0と分散変動の振幅との関係の条件
に変換した示す図である。
【図9】 伝送路の損失がない場合の規格化分散変動周
期と規格化パルス幅変動量の関係を示す図である。
【図10】 分散値の測定精度の標準偏差を0.02 ps/km
/nmとして統計的手法で計算機で作成した光ソリトン伝
送路分布分散の一例を示す図である。ただし、この図で
は中継間隔(25 km)で分散分布を平均化している。
【図11】 図10に示す分散分布の空間スペクトルを示
す図である。
【図12】 図10に示す分散分布を持つ伝送路での伝搬
距離に対するパルス幅変化を示す図である。
【図13】 図13(a)及び(b)、パルスの伝搬前後の
波形変化を示す図であり、(a)と(b)で縦軸の目盛りを
変えている。
【図14】 統計的手法で分散分布を20回発生し、そ
れぞれの分布に対してパルス伝搬シミュレーションを試
行したときのパルス幅変動の度数を示す図である。
【図15】 図1に示す実施形態に基づき作製した光ソ
リトン伝送路の分散分布を示す図である。
【図16】 図15に示す分散分布を中継距離50 km毎に
平均した分散分布を示す図である。
【図17】 図16に示す分散管理光ファイバを用いた40
Gb/s光ソリトン伝送における伝送前後の誤り率の特性
を示す図である。
【図18】 本発明の他の実施形態による伝送路の分散
特性を示す図である。
【図19】 本発明の他の実施形態による伝送路の分散
特性を示す図である。
【図20】 本発明の他の実施形態による伝送路の分散
特性を示す図である。
【図21】 本発明によってRZ信号伝送用分散管理を
行う場合の実施形態による伝送路の分散特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
av 伝送距離にわたっての平均分散値 Dσ 分散値変化の振幅 Di 伝送距離にわたっての平均分散値 Davとの差の分
散値 L 光ファイバの長さ Lprd 分散値変化の周期 Z0 ソリトン周期 ΔΦ 位相ゆらぎ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/14 10/18 (56)参考文献 特表2000−501256(JP,A) 岩月勝美、他、「特集 光ソリトン通 信技術 長距離超高速光ソリトン伝送技 術」、NTT R&D、Vol.42、N o.11、p.1337−1346 E.A.Golovchenko,e t al.,”Collision−i nduced timing jitt er reduction by pe riodic dispersion management in soli ton WDM transmissi on”,Electronics Le tters,Vol.33,No.9,24 th April 1997,p.735−737 岩月勝美、「光ソリトン通信システ ム」、レーザー研究、Vol.24、N o.6、p.641−648 鈴木謙一、他、「長周期分散変動を抑 圧した分散管理伝送路を用いた40Gbi t/s光ソリトン伝送実験」、1996年電 子情報通信学会通信ソサイエティ大会、 B−1123、p.608 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28 H04J 14/00 - 14/08 G02B 6/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送距離にわたっての平均分散値Dav
    り大きい分散値を有する第1の光ファイバと、小さい分
    散値を有する第2の光ファイバを交互に接続してなる光
    ファイバ伝送路であって、 前記伝送距離にわたっての平均分散値Davが異常分散領
    域にあり、 前記第1及び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi
    びLi’が、ソリトン周期Z0に比べ短く(iは任意の自
    然数)、 前記第1及び第2の光ファイバの分散値と平均分散値D
    avとの差Di及びDi’のうち大きい方と、長さLi及び
    i’との関係が (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((DiとDi’のう
    ち大きい方)/Dav)} を満足することを特徴とする光ファイバ伝送路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の光ファイバのそれぞ
    れの長さLi及びLi’が互いに等しいことを特徴とする
    請求項1記載の光ファイバ伝送路。
  3. 【請求項3】 前記第1の光ファイバの分散スロープS
    の符号と、前記第2の光ファイバの分散スロープS’の
    符号が、互いに異なることを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ伝送路。
  4. 【請求項4】 前記第1の光ファイバの長さLiと該第
    1の光ファイバの分散スロープSの積SLiと、前記第
    2の光ファイバの長さLi’と該第1の光ファイバの分
    散スロープS’の積S’Li’との和が零となることを
    特徴とする請求項1記載の光ファイバ伝送路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のいずれか1項に記載
    の光ファイバ伝送路と、該光ファイバ伝送路へ光信号を
    送出する送信器と、該光ファイバ伝送路から光信号を受
    信する受信器とを備えることを特徴とする光ファイバ伝
    送システム。
  6. 【請求項6】 少なくとも一対の互いに分散値の異なる
    第1及び第2の光ファイバを交互に組み合わせて光ファ
    イバ伝送路を製造する際に、 前記伝送路の平均分散値Davを異常分散領域に設定し、 前記第1の光ファイバの分散値を前記伝送路の平均分散
    値Davより大きくし、 前記第2の光ファイバの分散値を前記伝送路の平均分散
    値Davより小さくし、前記第1及び第2の光ファイバの
    それぞれの長さLi及びLi’を、ソリトン周期Z0に比
    べ短くし(iは任意の自然数)、 かつ、前記第1及び第2の光ファイバの分散値と前記平
    均分散値Davとの差D i及びDi’のうち大きい方と、長
    さLi及びLi’との関係を (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((DiとDi’の大
    きい方)/Dav)} を満足するように設定することを特徴とする光ファイバ
    伝送路の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の光ファイバのそれぞ
    れの長さLi及びLi’を互いに等しくさせることを特徴
    とする請求項6記載の光ファイバの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の光ファイバの分散スロープS
    の符号と、前記第2の光ファイバの分散スロープS’の
    符号を、互いに異ならせることを特徴とする請求項6記
    載の光ファイバの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の光ファイバの長さLiと該第
    1の光ファイバの分散スロープSの積SLiと、前記第
    2の光ファイバの長さLi’と該第2の光ファイバの分
    散スロープS’の積S’Li’との和を零にすることを
    特徴とする請求項6記載の光ファイバの製造方法。
  10. 【請求項10】 伝送距離にわたっての平均分散値Dav
    より大きい分散値を有する第1の光ファイバと、小さい
    分散値を有する第2の光ファイバを交互に接続する際
    に、 前記伝送距離にわたっての平均分散値Davを異常分散領
    域にし、 前記第1及び第2の光ファイバのそれぞれの長さLi
    びLi’を、ソリトン周期Z0に比べ短くし(iは任意の
    自然数)、かつ、 前記第1及び第2の光ファイバの分散値と平均分散値D
    avとの差Di及びDi’のうち大きい方と長さLi及び
    i’との関係を (Li+Li’)/Z0<0.35/{1+0.20((Di及びDi’の
    大きい方)/Dav)} を満足するように、前記第1及び第2の光ファイバを組
    み合わせることを特徴とする光ファイバの組み合わせ方
    法。
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Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
E.A.Golovchenko,et al.,"Collision−induced timing jitter reduction by periodic dispersion management in soliton WDM transmission",Electronics Letters,Vol.33,No.9,24th April 1997,p.735−737
岩月勝美、「光ソリトン通信システム」、レーザー研究、Vol.24、No.6、p.641−648
岩月勝美、他、「特集 光ソリトン通信技術 長距離超高速光ソリトン伝送技術」、NTT R&D、Vol.42、No.11、p.1337−1346
鈴木謙一、他、「長周期分散変動を抑圧した分散管理伝送路を用いた40Gbit/s光ソリトン伝送実験」、1996年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会、B−1123、p.608

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