JP3251022B2 - 外科用針 - Google Patents
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- A61F2210/00—Particular material properties of prostheses classified in groups A61F2/00 - A61F2/26 or A61F2/82 or A61F9/00 or A61F11/00 or subgroups thereof
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Description
た(maraged)ステンレス鋼から製造される外科用針に
関する。また本発明は該外科用針の製造に使用される加
工硬化可能なマルエージしたステンレス鋼にも関連す
る。
造に用いられている。いくつかの上記合金は、マルテン
サイト系ステンレス鋼、オーステナイトステンレス鋼お
よびメッキした普通の炭素鋼である。これらの合金は、
耐腐食性、強度および延性に関して許容される特性を示
す材料から見い出される。勿論、これらの全ての要素の
中の主要なものは強度である。自然と、合金の極限引っ
張り強度は、製造においては出来るだけ高く、この材料
の他の特性のいずれをも損なわないことが理想的であ
る。析出グレードの鋼の極限引っ張り強度は、焼きなま
し強度を加工硬化応答に組み合わせたもの(これは熟成
して硬化させる)として記述することができる。一般
に、針が製造されている現在の化学的性質に関しては、
1インチ平方当たり400,000ポンド(400ks
i)以上の極限引っ張り強度を有することが望まれてい
る。
エージ(maraging)ステンレス鋼と呼ばれる。この言葉
は、マルテンサイト系(martensitic)変態と熟成(agin
g)による析出硬化とによって硬化させることを意味して
いる。ステンレス鋼は、合金中比較的高いレベルのクロ
ム、通常12%以上、を意味している。
きなましまたは溶液処理である。これには、材料を適切
な温度(1500°F〜2100°F)に、1種以上の
成分要素がベース金属中の固体溶液中に配列するのに充
分な時間加熱することを伴う。更に好適には、マルエー
ジ鋼を1980°F〜2080°Fで溶液処理する。通
常、溶液処理での高温からの冷却中のこれらの合金中
で、オーステナイト状からマルテンサイト状への該溶液
の相変化が生じる。急激に冷却することによって、成分
を過飽和固体溶液のままにさせておき、また緩慢な冷却
中に生じ得る望ましくない析出を避けることを保証す
る。従って、マルテンサイトへの変態は無拡散相変化で
ある。合金添加物は、得られるマルテンサイト内の溶液
中に捕捉されたままであり、該ベース金属のすきま部分
の穴埋めをしている。これに関して、該添加物は、転位
が広がるのをブロックし、そして更に、合金の構造格子
を強く引っ張る。特定の合金添加物はまた、マルテンサ
イトの精錬を生じさせることができ、従ってより細かい
マルテンサイトのプレートの間隔を開けることによって
合金に堅さと粘り強さを与える。
えられる。加工硬化は、機械的変形を加えることによっ
て金属の強度を上昇させる加工である。滑りに対する耐
性、或は結晶の格子構造中の転位の動きを増大させるい
ずれの方法でも、この材料の強度が上昇する。加工硬化
において、変態加工それ自身中で生じる不動の障害物に
よって、この耐性が生じる。それらは他の転位または結
晶粒界の配列であり得、この数はまた、機械的加工によ
っても増加させられる。
間的な温度、即ち金属間化合物の拡散および形成を活性
化させるのに充分に高い温度で、熟成を行うことによっ
て成される。一般に、時効硬化は、750°F〜105
0°Fの温度で生じる。好ましくは、マルエージ鋼は、
約825°F〜975°Fで析出硬化させられる。微細
な析出物が分散することによって転位部で核になり、そ
してマルテンサイトプレート境界において合金の一層の
硬化を生じさせる。
食性および延性とを均衡させるのは困難である。多くの
試みが成されたが、高い引っ張り強度を有するが低い耐
腐食性であったり、或は低い延性であったりする。従っ
て究極的には、この合金に関して、これらの判断基準を
均衡させ、そして、強く、延性を有しそして耐腐食性を
有する合金を提供することを目的とする。
した後の降伏強度が、380ksi 以上である合金材料を
提供することにある。この材料から製造される針の降伏
曲げモーメントもまた、存在する針のそれよりも大きい
ものとする。例えば、主題の合金から製造される0.0
12”の直径を有する針に関して、現在使用されている
合金から製造された針に比べて曲げ強さが28%上昇し
ていることが見い出された。
tion GG-S-0816c中に記載されている通常の標準腐食試
験に合格できるものでなくてはならない。本材料はま
た、176°Fで94%の相対湿度に置いた時100時
間にまで腐食に耐えることができるものとする。
Specification GG-S-00816cに記載されている曲げ試
験に耐え得るこの合金から針を製造することにある。 強い耐腐食性を得るためには、最小限10.5%のクロ
ムが必要である。クロムの最大レベルは18%である、
何故ならば、これは、低い割合のニッケルにおいては強
いフェライト形成剤であり、より高い割合のニッケルで
は非常に強いオーステナイト安定剤であるからである。
溶液処理中に、この全合金をオーステナイト相からマル
テンサイト相に変換させることが望ましいことを特記す
る。加えるべき他の要素のいくつかは、クロムと金属間
化合物を形成する。ニッケルのマトリックス中に残存す
るクロムの量は、時効硬化後10.5%を越えるものと
する。
に変わり得る800℃〜1100℃の温度でオーステナ
イト構造を与えるために、ニッケルが必要である。この
機能のために必要なニッケル含有量は4%〜20%の範
囲である。ニッケルはまた、該合金の種々の硬化相に充
分な容積の画分を形成するために存在させる必要があ
る。この機能のために必要なニッケルは6%〜12%で
ある。
他の要素は、例えばアルミニウム、コバルト、モリブデ
ン、ニオビウム、タンタル、チタン、バナジウムおよび
タングステンである。これらの要素を加えることも可能
である、その主な理由は、時効硬化応答および加工硬化
速度に対するそれらの影響のためである。
は、下記の化学的性質を有する時最大の引っ張り強度を
示すことを見い出した。この合金は、クロム含有量が1
1 1/2〜12 1/2重量%の間である鉄をベース
とする材料である。ニッケル含有量は6.3%以上であ
り、そして9.5%の範囲を越えないものとする。化学
的性質の標準点に関して、ニッケルとクロムは、合計で
21%を加えるべきであることを見い出した。チタンと
タンタルのいかなる組み合わせも少なくとも1.5%で
あり、2.1%を越えないものとする。チタン単独で
は、2重量%において、該合金の所望の配列を生じさせ
る。モリブデンは、該合金中3.0%存在させ、最大値
は4.0%である。該合金の残りの部分は鉄および微量
元素(0.1%以下の硫黄、炭素、酸素、窒素、燐、ケ
イ素、およびマンガン)である。
テナイト保持を検討するのが有益である。従来の合金に
おいては、合金を線引きした後残存するオーステナイト
の量で討論されていた。従って、得られる合金は、1
7.3〜約21.4のオーステナイト保持指数(Austen
ite Retention Index(ARI))を有している。一般的
な本針合金は、この範囲以上であり、それらが含有する
コバルトの量を基準にして良好な保持指数を有してい
る。しかしながら、これらの性質は、実際上コバルトを
含有していない合金において達成される。望ましいオー
ステナイト保持指数を与え、更に、合金が改良された極
限引っ張り強度を与えるのは、ニッケルとクロムの組み
合わせ、並びにモリブデンを含有していることにある。
に含有しそして金属間化合物Ni3 Tiを形成している
ため、一般にNiTi成分と呼ばれる。このNiTi成
分は、高い延性および耐腐食性を保持しながら400ks
iより充分に高い極限引っ張り強度を与えることを見い
出した。
合金改良プログラムにおいて、数多くの5ポンドから成
るサンプルを加熱して溶融し、それらから原型の合金を
取り出し、試験を行った。自然とこれらの加熱は、多く
の異なる条件下で行い、そしてその後、極限引っ張り強
度、延性および耐腐食性を見積もるため、試験を行っ
た。
ら成る加熱物の中でより可能性のあるもののいくらかを
取り出し、100ポンドでの製造試験を行うプログラム
を実施するのが望ましかった。この製造試験の後、この
生成物を精製するため同様の試験を行った。最後に最適
な設計を選択したが、この設計は製造の目的のために選
択した。
た化学的組成物の各々の実際の化学的性質を示す。この
表には、化学組成において測定された0.5%重量以上
の成分のみが報告されている; 第1表合金番号 Cr Ni Ti Mo Nb Ta W 1 11.86 7.46 1.5 4.04 2 11.93 6.57 0.95 4.03 4 11.86 6.53 1.98 4.04 6 11.86 8.32 1.94 4.04 7 11.87 8.4 0.84 4.03 8 11.86 7.49 1.35 2.02 0.77 9 11.79 6.89 1.99 0 10 11.91 7.48 1.5 0 0.98 12 11.92 7.52 1.49 2.01 13 11.92 6.65 0.98 0 15 11.8 7.16 1.41 0 2.96 16 11.88 7.57 1.52 0 20 11.92 7.54 1.48 2.01 0.98 21 11.89 8.4 1.96 0 22 11.88 7.45 1.49 2.02 3.03 23 11.9 8.41 1 0 24 11.78 7.51 1.91 2.03 0.78 29 12.06 6.39 2.45 5.04 30 11.9 8.53 2.53 4.03 31 11.98 8.52 2.03 5.03 32 11.91 8.47 2.54 5.05 33 11.99 13.68 2.07 4 34 12.01 11.8 1.98 3.98 上記判断基準を満足させる材料の組み立てを行うための
種々の異なる方法に関して、ここに本発明を説明する。
合金に関するプログラムに到達する前に、要因をしぼる
目的で一般的な試験を行った。この試験は、多くの異な
る合金の化学的性質に関する全体的な強さを測定するこ
とで行った。この目的は、現在使用されている合金の強
さの水準を越え得る化学的性質を開発することにある。
主な目的は、各々の特別な合金添加物の有効性を区別
し、そして将来の合金候補のためのふるい分け手段を与
えることである。最後に、合金の熱処理による強さの利
点と、該合金の線引き中の加工硬化からの強さの利点と
の比較を行った。従って、針または線材の製造の制約に
対していくらかの注意を払った。
ため数多くの化学的性質を選択した。5ポンドから成る
各々の合金を加熱して通常の方法で溶融した。この合金
の棒材を旋盤で切断して、約3インチの長さのもをを4
つ得た。この長さの棒材を規定された温度で溶液処理
(焼きなまし)した後、次の加工のため1/4インチの
長さの片に切断した。焼きなましした状態での堅さ試験
を行うため、各々の溶液処理で1片づつ保持し、1つの
片を低温処理のために用い、そして残りを析出硬化(時
効評価)のために用いた。
強磁性を試験した。この引力は、該マトリックス中に存
在するマルテンサイトの相対的な量を示すために用い
た。いかなる非強磁性片に関しても、焼きなまし後低温
処理を行った。これには、−126.5℃(−196°
F)の液体窒素中に懸濁させて、この片を16時間冷凍
することが要求される。冷凍後強磁性試験を繰り返し
た。
1900および2000°Fで焼きなましを行う目的の
ため、個々の合金片のサンプルを処理した。溶液処理に
は1時間の焼きなましに続く、室温への水急冷が必要で
ある。この片を切断した後、850°F〜1125°F
の温度で析出硬化を行う。析出硬化を行うためには、4
時間の熟成に続く空気冷却を伴う。
化の範囲に渡る4種の異なる温度で熟成させた。熟成応
答を基準にして、正確に“最大引っ張り強度”に到達す
るまで、中間的温度を加えた。150kgの予備荷重とbr
aleダイヤモンド指示器を用いたRockwell硬度試験装置
で試験を行った。Rockwellによって提供される変換を用
いて、Rockwellの“C”目盛りの硬度の読みは、おおよ
そ極限引っ張りの同等値に変換された。
することで、2つの平行な面を生じさせた。これらを若
干手でやすりがけし、ばりと機械マークを除去した。各
々の片上で5点の硬度インプレション−1つは中心の読
みであり、4つは中心から同じ間隔−を測定した。5点
の測定全てを平均して、該硬度目盛りから極限引っ張り
強度を変換した。
た。最初に、第1表からの相当する合金を用いて、該合
金がオーステナイトからマルテンサイトに変化するか否
かを測定する。材料がオーステナイト系のままである場
合、この片に関しては、熟成試験を大きく簡略化した。
得られる最適の引っ張り強度も報告してあるが、これは
焼きなまし強度による応答と析出硬化の応答の組み合わ
せである。従って、残っているのは、該材料を冷却して
線または針状の大きさにした時生じる加工硬化応答であ
る。従って、この“デルタ”応答は、析出硬化応答を示
している。得られる焼きなまし強度および焼きなましで
用いた温度も示してある。熟成温度は、各々の合金に関
して最も望ましいことが見い出された析出硬化温度に関
して示してある。最後に、オーステナイト保持指数(AR
I)を下記の式を用いて計算する: ARI=%Ni+.8(%Cr)+.6(%Mo)+.
3(%Co)
ムにおける初期の試験は全て11.9%から成る基準と
なるクロム組成を有している。この量は、ステンレス鋼
に良好な耐腐食性を与えるのに充分であると考えられ
る。ニッケルは6.5〜13.7%、最適には6.5%
〜8.5%で試験する。チタンは1〜2.5%で試験す
る。モリブデンは0〜5%で試験する。2番目に重要な
のは、ニオビウムを0.75%、タンタルを1%、そし
てタングステンを3%加えることである。
工硬化からの成分なしでの応答か、さもなくば線引きか
ら生じ得る応答に限定してある。バルク試験において
は、時効硬化応答における最大変化と同じ温度で最大引
っ張り強度が達成されたことを特記する。
結論を引き出した。最初に、いくつかの化学的組成が、
典型的な線材グレードが有する引っ張り強度を越えた。
これらの数種の化学組成に関して溶液処理のみを行うこ
とで、120ksi〜160ksiの引っ張り強度が得られ、
そして1800°F〜2000°Fで最適となった。同
様な化学組成物を析出硬化させると、250ksi〜30
0ksiの全体的強度が得られた。これらの化学的組成物
に関しては、925°F付近での析出硬化が最も有効で
あることが見い出された。この合金中で用いた6種の成
分の全ては固体状の溶液硬化剤であり、そして合金の焼
きなまし引っ張り強度を上昇させた。これに関してニオ
ビウムが最も有効であった。
硬化剤であり、そして熟成を通して引っ張り強度におけ
る応答または変化を更に上昇させた。これに関してチタ
ンが最も有効であった。1〜2重量%の範囲のチタン
が、全熱処理応答に対して遥かに最も大きく貢献してい
ることを引き出した。ニッケルは、おそらくは2000
°F付近での溶液処理で最大の応答を示すであろう。こ
の試験で試験した全てのNiTi化学組成は、オーステ
ナイト系から決して変換しない合金を除いて、溶液処理
後室温に冷却した後、マルテンサイトに最も変換し易か
った。変換しなかった合金は、9.5%以上のニッケル
を含有していた。9.5%未満のニッケルを含有する合
金は強磁性であり、磁場に置いた時強い磁性引力を示し
た。
るいかなる変化も、ひずみから誘発された変態によるも
のであった。勿論、より高い加熱で行われる、これらの
合金の冷加工後の合金の応答に関する再評価が推奨され
る。加うるに、微細構造を検査することで、存在する相
および合金中の異なる硬化応答を更に説明できる。
験を受けさせた。これらの試験の結果、ここでは参考に
入れられる暫定的Federal Specification GGC-00816c
に概略が示されている硫酸銅腐食試験に関して、上記N
iTi合金の全てが合格した。クロムまたはいかなる単
独の合金添加物のパーセント関数としても、腐食率は引
っ張り強度の関数としては変化しないことを見い出し
た。しかしながら、ある種の点食が塩水腐食試験中に見
られ、そしてこれは、マルテンサイト相中の合金中に存
在するフェライトの量に関係しているかもしれないこと
を見つけた。しかしながら、針に適した合金は塩水およ
び沸騰水を用いた腐食試験の両方で許容されるものであ
る。
よび針用の線材に線引きされるマルエージステンレス鋼
の時効応答を次に試験した。合金を0.250インチの
丸いストックから得た。この棒材を下記の流れの1つま
たは両方を用いて線材に線引きした。1番目の流れ加工
において、この線材は2000°Fで焼きなましされ、
0.218インチに引き伸ばされ、更に2000°Fで
焼きなましされ、0.218インチから0.073イン
チで線引きした。得られる線材を2000°Fで焼きな
ましした後、0.073インチから0.022インチへ
線引きした。二者択一的に、2番目の流れ加工において
0.250インチ丸として得られる棒材を2000°F
で焼きなましした。その後、この棒材を0.250から
0.101インチへ線引きした。この線材を2000°
Fで焼きなましした後、0.101インチから0.02
2インチへ線引きした。
し条件下で線引きされたままで、下記の直径:0.03
0インチ、0.024インチ、0.022インチ、に線
引きした。0.022インチに線引きし、875°Fで
1時間熟成した後空気冷却した時の材料を用いて更に引
っ張り試験を行った。更に、0.022インチに線引き
し、950°Fで1時間熟成した後、空気冷却した線材
に関しても、別の引っ張り試験を行った。
時の焼きなまし引っ張り強度、およびこの材料を熟成し
たものから生じる時効応答を示している。該合金の加工
硬化速度(WHR)は、長さの変化に関する自然対数に対
する“線引きされたままの(as-drawn)”線材の極限引
っ張り速度(UTS)をプロットすることによって測定し
た。得られる曲線の傾きは合金のWHRである。線材の
種々の大きさにおける合金のUTSは、下記の式に従っ
て測定され得る: UTS=焼きなまし引っ張り強度+WHR*1n(最後
と元の長さの変化) 最後に、終わりの行は、0.022インチに線引きした
合金の極限引っ張り強度を示している。
が必要であったため、2000°Fでの線材の最終的に
焼きなまし、および、そのより大きい大きさから最終的
な大きさの0.022インチに線材を線引きすること
で、このデータを比較することを可能にする。増大させ
た量のモリブデンを有する合金が、時効応答を実質的に
変化させることなく、より高い加工硬化速度を与えたこ
とは、データの中で特記すべきものである。また、チタ
ンを2%から約2.5%に増大した時、脆くて、1番目
または2番目の線引きを通過させる途中でダイス中で壊
れてしまうような合金が得られた。
ルを多くした変形物であるため、これらの両方の合金
は、それらの高いARIから予想される如く、焼きなま
し条件中においてオーステナイト系であった。これらの
合金は、低い焼きなまし引っ張り強度、高い初期加工硬
化速度、そして更に、我々が会得している基本系合金、
即ち合金6よりも低い時効応答を有していた。
合金を該合金の限界を測定するため加工した。先の研究
では、合金6が最も優れた特性の組み合わせを有してい
ることが示されていた。従って、順番として次の段階の
NiTi加熱物のための出発点としてこれを選択した。
従って、合金102Bは、合金6の反復である。第4表
に最後に検討した4つの合金の化学的組成を与える。
硬化のための成分、チタン、タンタルおよびモリブデン
に関する上限を測定するためであった。更に、合金に関
するこれらの選択の目的は、許容されるストランド焼き
なまし速度の範囲、並びに針用の線材にNiTi合金を
加工するための温度を測定することである。また、針の
製造および時効硬化の研究のために充分な材料を供給す
ることが望ましかった。
た。この化学的組成物を真空誘導で溶融させ、続いて真
空アークで再び融解(VIM-VAR)させた。このインゴッ
トを約2.5インチ平方に鍛造し、表面を研磨した後、
約0.290インチに加熱圧延機で引き伸ばした。この
熱棒材を1500°Fで焼きなましし、0.265イン
チに線引きした後、コイル状に削り0.245インチに
した。
線材にした。最初にこれにプリコートした後、0.14
5インチに線引きした。その後これを、1940°F、
3フィート/分で、ストランド焼きなましした。そし
て、この材料を0.145インチから0.093インチ
に線引きした。その後、1920°F〜2040°Fの
範囲の温度で3フィートから24フィート/分の速度で
ストランド焼きなましを行った。
0.021インチへ線引きした後、この大きさから0.
018インチかまたは0.0155インチ(針用として
適切な大きさ)に線引きした。
線引きした線を用いた引っ張り試験を使用した。結果を
以下に示す: 第6表 極限引張強度 極限引張強度 線引き形とし 焼きなまし 焼きなまし 焼きなまし て 0.021 合金 温度 速度 形として (°F) (1pm) (ksi) (ksi) (ksi) 102b 2040 6 161 248 266 2040 12 164 248 2040 24 157 264 2000 3 158 245 2000 6 163 252 2000 12 160 263 266 2000 24 160 254 1960 3 156 240 1960 6 158 257 102c 2000 3 160 256 2000 6 161 252 2000 12 162 257 1960 12 160 263 101b 2000 6 147 243 2040 3 153 235 2040 12 153 237 この一連の試験をした後、ある結論を得た。線引きに関
して、我々の合金102bは、幅広い範囲の焼きなまし
温度および速度でうまく焼きなましされることを見い出
した。従って、他のものの中で合金102bの化学的組
成物は、針用線材として許容される。合金101bは亀
裂に対して非常に敏感であった。従って、針用としての
合金のチタンとタンタルの合計の含有量は約2.1%が
限界であると結論づけた。これは特にチタンを2.0%
から2.5%に上昇させると脆さを生じさせるためであ
る。4.6%のモリブデンを有する合金102cは、多
くの焼きなまし速度および温度における亀裂および破壊
に対して敏感であった。従って、合金のモリブデン含有
量は約4.1%が限界である。
合金101Bは、線引き中、2.5%のTiを有する合
金30と同様の延性を示した。従って我々は、タンタル
を合金に添加するとチタンと同様の、延性に対する効果
を有すると結論づけた。1.5%のTiと1.0%のT
aを有するがMoの含有量がそれぞれ0および2%であ
る合金10および20は、両方とも良好な延性と良好な
最終的強度を示した。言い換えれば、我々の合金におい
てチタンおよび組み合わせたタンタルは同様な挙動を示
し、従ってそれらの最大量は2.1%未満に保つべきで
ある。我々の合金においてこの組み合わせが2.5%の
時、脆くなったことを特記する。
金の10種を曲げ試験強度に関して試験を行った。1時
間〜23時間の時間的間隔をおいて、775°F〜10
75°Fの温度で各々の合金を熟成した後、空気冷却し
た。曲げ試験を行い、そして最大曲げ強度および延性に
関する全環状たわみを記録した。確立された変換表を用
いて、最終的引っ張り強度への変換を数学的に行った。
全ての曲げ試験は、0.150”のモーメントアームを
用いて84°のたわみ対して行い、そして1ポンドの最
大目盛り荷重に対する較正を行った。
高い引っ張り強度を与え、そして合金33にのみ適合し
ている熱処理応答を与えた。反対に、それらの延性はま
た最も強かった。これらの合金は両方共高いニッケル含
有量を有しており、その結果高いARIを与え、そして
焼きなましした時オーステナイト系であった。線引き中
の広範な冷加工により、ひずみによって誘発されたマル
テンサイトへの変態が生じる。線引き中に得られた情報
は、合金34が充分にマルテンサイトに変わっているこ
と、そして合金33が大きく変わっていることを示して
いる。試験した残りの合金は、焼きなましした時、本質
的にマルテンサイト系であり、そして延性試験に合格し
た: 第7表 合金 化学的性質 ARI 直径 曲げ 引張 延性 番号 強度 強度 ニツ モリブ チタ その ケル デン ン 他 (ポンドで)計算値 (%) (%) (%) (計算値) (ミル) × 100 (ksi) (度)1 7.3 4 2 19.3 11.5 8.75 350 84 102A 8.3 3.5 1.5 19.9 11.5 7.74 296 84 7 8.3 4 1 20.2 11.5 7.55 302 84 102B 8.3 4 2 20.3 11.5 10.02 401 84 102C 8.3 4.5 2 20.6 11.5 9.62 385 41 101B 8.3 4 1.5タンタル 20.8 11.5 10.01 400 84 103A 10.5 4 2 22.4 15.5 27.20 419 68 34 11.9 4 2 23.8 11.5 10.98 439 28 103C 13 4 2 24.9 15.5 26.00 400 65 33 13.7 4 2 25.6 11.5 10.47 419 38 一般に、これらの延性試験によると、ニッケル含有量が
高けば高いほど、より高い析出硬化が得られた。しかし
ながら、最適の時効硬化に達するにつれて、延性が低下
してきた。反対に、マルテンサイト系合金はいずれも、
認められるほどの延性の損失を示しさなかった。
じるには、1〜2時間で充分であることを示している。
これらの8種の合金の中で、強度および延性に関する最
良の組み合わせは、従って、マルテンサイト系合金10
2bに見いだされた。計算上の引っ張り強度400ksi
は、120ksiの加熱処理応答を用いて達成された。我
々が行った曲げ試験において、延性は最大たわみを越え
た。
以上のレベルのモリブデンを評価するために選択したこ
れらの新規のNiTi合金を用いた時、これらの合金の
全てに関して、得られる最適の引っ張り強度は300ks
iに集まった。これらの強度は、より以前の化学的性質
の全てを上回る。これらの2段階目の試験の結論とし
て、チタンとタンタルとの組み合わせに関する固体溶解
性の限界は、2.1〜2.3%の間の最大値にあること
を再確認し、そしてこれらの試験から、ニッケルに関し
ては8%〜9.5%の間の最大値で最も有益であること
が認められた。
熱物)からの針用線材を、標準的線製造装置、器具およ
び加工法を用いて針に加工した。この針用線材の引っ張
り強度は、典型的な合金の正常値よりも高かった。溝を
形成するための検討をまた、より高い強度を有する材料
中に溝を刻むことができるか否かを測定するため行っ
た。これらの加熱102b針の前または後に製造された
現在の針を用いて針を比較した。
を行うことなしに、この加熱物はうまく針に加工できる
ことが確かめられた。加熱物102bから製造された針
に関する曲げ強度は、同様な種類から製造された典型的
な針よりも20%〜約28%高かった。これは、高い計
算上の引っ張り強度と比較して優位であった。
針の大きさに線引きした時、400ksiより充分に高い
極限引っ張り強度を与えた。これに関連して、我々が行
った試験の結果、上記合金は線材としての用途または特
に針としての用途において、非常に望ましいことが確認
された。
に関する条件において新規な主題の物質が存在すること
が確認され、そして以下の特許請求の範囲およびそれら
の同等物はその特許の範囲を示すことを意図したもので
ある。
ある。
のクロム、6.3〜9.5重量%のニッケル、3%〜4
%のモリブデン、そしてチタンとタンタルとの組み合わ
せが1.5%〜2.4%の範囲にあり、残りが鉄および
微量元素から成り且つ0.1%以下の炭素を含有するマ
ルテンサイトステンレス鋼合金。
である第1項記載の合金。
2.1%を越えない第1項記載の合金。
である第3項記載の合金。
記載の合金。
項記載の合金。
の合金。
載の合金。
られる第8項記載の合金。
%のクロム、6.3〜9.5重量%のニッケル、3%〜
4%のモリブデン、そしてチタンとタンタルとの組み合
わせが1.5%〜2.4%の範囲にあり、残りが鉄および
微量元素から成り且つ0.1%以下の炭素を含有するマ
ルテンサイトステンレス鋼合金から作られる外科用針。
間である第10項記載の針。
が2.1%を越えない第10項記載の針。
間である第10項記載の針。
3項記載の針。
13項記載の針。
項記載の針。
項記載の針。
e Retention Index)が17.3%〜21.4%の間であ
る第17項記載の針。
Claims (1)
- 【請求項1】 11 1/2〜12 1/2重量%のク
ロム、6.3〜9.5重量%のニッケル、3%〜4%の
モリブデン、そしてチタンとタンタルとの組み合わせが
1.5%〜2.4%の範囲にあり、残りが鉄および微量
元素から成り且つ0.1%以下の炭素を含有するマルテ
ンサイトステンレス鋼合金から作られる外科用針。
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