JP3247171U - 検査のための便の採取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排泄物採取の便利性と衛生を向上させる検査のための便の採取装置を提供する。【解決手段】本体1はほぼ盤状をなしており、端面箇所にキャッチ面11を有している。本体1の側面縁の一端には延伸し突出した二つの延伸部12が設けられており、延伸部12と本体1との間に、くり抜き部13が形成されている。本体1の外輪郭箇所には、キャッチ面11の一端に向かうキャッチ部14が設けられており、キャッチ部14と本体1との間に夾角を有している。これにより、便器の内壁面に配置することができ、並びに便器の水面との間には間隔ができ、くり抜き部13は便器の前端に位置される。従って排泄を行う場合は、便をキャッチ面11上にとどめることができ、尿はくり抜き部13から便器の水面へと流れ込むため、使用者は直接に便器内で正しく検体の採取を行うことができる。【選択図】図1
Description
本考案は、検査のための便の採取装置に関し、特に、便器内に配置し、正常の排泄の際に便器内に便をとどめて直接採便を行い、その他の異物の混入を防ぎ、採取後は直接流すことができ、排泄物採取の便利性と衛生を向上させる、検査のための便の採取装置に関する。
糞便の検査は医学上の診断技術であり、それは主に、患者の便を採取した後、微生物の培養、分析、顕微鏡での観察、化学的処置によって、関連病症のテストを行い、患者が消化器系に関する問題、例えば、消化、吸収の異常、がんや寄生虫、ウィルスや細菌の感染等がないかどうかを診断する。特に現在は、飲食の西洋化、生活が不規則、油で揚げたり焼いたりした食物の過剰摂取、野菜や果物の摂取量の不足等の原因による大腸がんの罹患率が年々増加する傾向にあり、長年、主要ながんの一つとなっている。また、大腸がんは早期に発見されて治療が施されたならば、その治癒率は高い。統計によれば大腸がんが早期に発見されて適する治療を受けた場合、存命率も90%以上に達する。それを検査する簡単な方法が便潜血検査である。我が国の検査統計によれば、二年に一度、便潜血検査を行ったならば、大腸がんの死亡率を35%下げることができると言われている。また、我が国の衛生福利部国民健康署(日本の旧厚生省に相当)もまた、50歳から74歳の国民が二年に一度、便潜血検査を受けられるようにしており、国民が健康状態をセルフチェックし、関連病症を早期発見して即時に治療を受けることを促進している。
便の検査についてであるが、便に周囲の汚水(例えば便器の水)や尿が付着することを防ぐ必要がある。よって従来は、便器でないところをトイレとして便を採取した後、別に便を捨てたり処理していた。その過程において、便や尿は環境によって非常に汚染され易く、環境の衛生にも影響を及ぼしてしまう。しかも採取後の片付け処理にもかなり不便性があり煩雑であるため、多くの国民はこの採取検査を拒否し、関連病症の早期発見と治療がなされず、健康に影響を及ぼす結果となっている。
先行技術において提供された便採取装置は、主に、キャッチシートの両側に延伸させた引掛部を便器の両側に掛け、並びにキャッチシートを便器の中央 箇所に位置させ、使用者が排泄した時に便をキャッチする利便を図るものである。
しかしながら、前記先行技術の便採取装置には依然として欠点が存在する。便にはかなりの重量があり、引掛部によって支える効果の達成が難しいため、便が便器の水面に落ちてしまい、検査結果に影響を及ぼすこともある。たとえ引掛部にテープを追加し便器に引きかける際の支持力を高めようとも、その支持力は依然として限られたものであり、テープは通常、分解されたり溶解される材質ではない故に、便器に流されると、排水の動作に影響を与え、環境を害する疑いもある。また、テープの設置は加工コストを増加し、量産化には不向きであるという欠点がある。
前述の問題点に鑑み、本考案者は特に、便採取の便利性と環境保護性に対して研究及び改良を重ね、問題点を改善する考案の創作を願い、長期的な研究開発とテストを繰り返し、ついに本考案を世に問うこととなった。
本考案は前述の問題点を解決して前述目的を達成するために、検査のための便の採取装置を提供する。それは本体を備えており、本体はほぼ盤状をなしており、端面箇所にキャッチ面を有している。本体の側面縁の一端には延伸し突出した二つの延伸部が設けられており、延伸部と本体間に、くり抜き部が形成されている。本体の外輪郭箇所には、キャッチ面の一端に向かうキャッチ部が設けられており、キャッチ部と本体間に夾角を有している。
本考案の検査のための便の採取装置の本体は、分解可能、水による分解可能、もしくは水溶性の材質によって製作される。
本考案の検査のための便の採取装置の本体は、多層のシート体を重ね合わせ、圧縮して成形される。
本考案の検査のための便の採取装置のキャッチ部は、本体と延伸部に形成された外輪郭である。
本考案の検査のための便の採取装置のキャッチ部は、くり抜き部の端の側面縁に設けられ、ほぼ流線形状をなして設置される。
本考案の検査のための便の採取装置の本体は、幾何学形状をなした盤状として設置される。
本考案の検査のための便の採取装置の本体は、延伸部及びキャッチ部を一体成形して形成される。
本考案の検査のための便の採取装置の本体は、くり抜き部ではない外輪郭箇所にキャッチ部を設置する。
本考案の検査のための便の採取装置のキャッチ部は、本体においてキャッチ面の端に向かって湾曲して形成される。
本考案の検査のための便の採取装置の本体には、その端の側面縁に直線状の切口端が形成され、尚且つ延伸部は、切口端の両側から本体の一端に向かって延伸して設置されており、これにより、延伸部と切口端との間にはくり抜き部が形成される。
前述の説明及び設置から理解される本考案の主ないくつかの特徴及び効果についてを、下記に詳述する。
(1)今考案の本体は、一体形式もしくは多層のシート体を重ね合わせ、圧縮して形成される。それは、便器の水面箇所に配置し、くり抜き部は便器の前端位置に向けられている。並びに、本体及びキャッチ部の設置を通して、本考案は、便器の内壁面に引っ掛けて固定し、便器の水面とは間隔をあけてある。キャッチ部は、便器の内壁面に接触する面積を提供し、力を受けて傾斜したり転覆するのを防ぐ。また、くり抜き部の設置によって、排便時に排尿された場合、尿はくり抜き部から便器の水面に流れ込む。これにより、使用者は排便した際に、確実に便をキャッチ面に留め、便が周囲の環境や尿に汚染されることなく、使用者は確実に便の採取を行うことができ、後続する検査の精確度を高めることができる。
(2)本考案の本体は、分解可能、水による分解可能、もしくは水溶性の材質によって製作される。並びに、本体は、多層のシート体を重ね合わせ、圧縮して成形されており、これにより、本考案は低コストであるほか、本体を使用後は、直接水を流すか、シャワー等の別の水を使って流すことができる。本体は濡れると、それが軟化したり分解され、直接、便と一緒に便器に流すことができる。これにより、便の採取時の便利性を高め、周囲環境を汚すことなく、便の採取を希望する使用者を増加し、検査をする量的エネルギーを向上させ、疾病治療の時期を効果的には早めることに役立つ。
本考案は検査のための便の採取装置に関するものであり、その手段、特徴、効果について帰庁のご理解とご許可を頂くため、次に複数の可能な実施形態を挙げた詳細説明を行う。
まず、図1及び図2に示すとおり、本考案の検査のための便の採取装置は本体1を備える。本体1はほぼ盤状をなしており、端面箇所にキャッチ面11を有している。本体1の側面縁の一端には延伸し突き出した二つの延伸部12が設けられており、延伸部12と本体1との間に、くり抜き部13が形成されている。本体1の外輪郭箇所には、キャッチ面11の一端に向かうキャッチ部14が設けられており、キャッチ部14と本体1間に夾角を有している。
図3及び図4に示すとおり、本考案の実施形態である本体1を便器2の水面箇所に配置し、くり抜き部13を便器2の前端箇所に向ける。本体1を便器2の水面に配置した場合、本体1は盤状である故に、便器2の内壁面を押圧する。しかも本体1の外輪郭箇所に設けられたキャッチ部14は一定の傾斜角度を有していることで、便器2の内側の壁面との接触面積を増加し、確実にしっかりと定位され、並びに、一定の支持力を有しており、力を受けて傾斜や転覆がし難くなる。また、本体1が定位された後は便器2の水面との間に間隔Rができるため、水面と接触して濡れて軟化してしまうのを防ぐことができる。これにより、本体1を配置した後、使用者は通常の使用状態のもとで排便を行うことができ、このとき便は本体1のキャッチ面11に乗せられる。尚、キャッチ部14の設置によって、本体1が便の重量を受ける過程においても安定したキャッチが可能となり、不均衡な力や落下時の衝撃力を受けての転覆が難しくなる。しかも、キャッチ部14はキャッチ面11の一端に向かって設置され、夾角が形成されている故に、本体1のエッジ箇所が落下しにくくなるため、本考案は良好なキャッチ効果を有するものとなる。また、排便には通常排尿も伴うが、本考案には、延伸部12と、くり抜き部13を設置しており、尿は、くり抜き部13から便器2の水面に流れるため、本体1に付着して便に混入され、検便の精確度に影響を及ぼすのを防ぐことができる。また、延伸部12の設置によって一定レベルで便器2の内壁面の前縁が支えられており、そこにキャッチ部14の設置が組み合わせられることで、くり抜き部13の設置による転覆が起こりにくくなる。よって良好な実施形態において、キャッチ部14は、本体1と延伸部12の外輪郭に形成され、しかもキャッチ部14は主に、便器2の内壁面に接触して支持をするものである故に、本体1は、くり抜き部13ではない外輪郭箇所にキャッチ部14を設置している。
また、実施形態のキャッチ部14は、本体1においてキャッチ面の端に向かって湾曲して形成されているため、本体1を製作する場合、本体1とキャッチ部14との交差箇所には予め一つもしくは複数の第一湾曲線15を設け、しかもキャッチ部14に対応する箇所には第一湾曲線15に対してほぼ垂直な複数の第二湾曲線16を設置する。これにより使用者は、第一湾曲線15を折り曲げて簡単にキャッチ部14を形成することができる。また、複数の第一湾曲線15を備えているため、便器の内側縁のサイズに基づいて、必要な湾曲に対応する第一湾曲線15を選択することができる。本考案の実施形態においては、三本の第一湾曲線15を設けており、これは図1、図5、図6に示すとおりである。外側縁に近い箇所の第一湾曲線15を折り曲げた場合、形成されるキャッチ部14は比較的狭くて本体面積が大きくなっており、内側縁の幅が比較的広い便器に適用するものとなる。これは図4に示すとおりである。内側縁に近い箇所の第一湾曲線15を折り曲げた場合、形成されるキャッチ部14の幅は比較的広く本体面積が小さくなっており、内側縁の幅が比較的狭い便器に適用するものとなる。これは図7に示すとおりである。また、キャッチ部14は便器2の輪郭に対応してほぼ円弧状をなしている故に、第二湾曲線16の設置によって、キャッチ部14の湾曲円弧状の箇所は、湾曲成形する利便性を有するものとなっている。
第一湾曲線15及び第二湾曲線16の設置についてであるが、実施形態においては、本体1の底面に窪みのある溝や切り込みを形成することで、キャッチ部14を本体1の上面に向かって折り曲げて成形しているが、これは単に実施形態の説明であるのみで、これに制限されるものではない。
前述から理解できるように、便器2の内部は、便器2の設計により異なる形状であり、しかも使用者は性別の違いによっても排便や排尿の位置に異なりが見られる。よって、本体1の外観については、延伸部12の長さ、及びくり抜き部13の幅や深さは、便器2の一般の内部形状により、異なる形状やサイズに予め製作することも可能である。これは図8に示すとおりである。また、実施形態における本体1は、それぞれに対応する幾何学形状の盤状をなしており、使用者は応用する状況に基づいて便利に選択することができる。
そのうち、本考案全体の製作に利便を図るため、本体1は、延伸部12及びキャッチ部14を一体成形して形成されている。しかも、実施形態において、本考案全体の美観を高めるために、くり抜き部13の端の側面縁に設けたキャッチ部14は、ほぼ流線形状をなして設置される。
特に重要な点であるが、本体1の材質について言えば、本考案は、使用後に直接洗浄することを目的としているため、実施形態における本体1は、便器2に流せる材質により製作する。それは例えば、分解可能な材質、水による分解可能な材質、紙のような水溶性の材質である。使用者の排便及び採取には一定時間が必要であり、一定の支持力も必要である。よって、本体1は一体式のシート状とし、並びに比較的厚みのあって丈夫なものとし、これにより、安定的に便を載せることができ、その成形する利便を図り、前述した支持力を持たせることができる。従って本体1は、多層のシート体(例えば薄紙のシート)を重ね合わせ、圧縮して成形される。よって、便器2の内壁面に引っ掛かって固定されている時に、下方に沈んでしまったり転覆してしまうことが起こり難く、水に接触した時には迅速に全体を湿らせることができ、使用者の便の採取が容易に行える。また、採取後は直接水で流したり、シャワー等の別の水を使って流すことも可能であり、湿った本体1は一定時間を経過すると徐々に水に溶け、軟化し、分解され、便器2に流された本体1は便とともにきれいに流れてしまう。
前述したとおり、本考案は、直接に成形、製造が可能であり、しかも製造コストが非常に低く、量産化に利便を図るものである。よって、一般家庭及び医療現場に応用することができ、使用者は気軽に購入したり取得することが可能であり、本考案を直接に便器2内に配置して応用することで、使用者は、以前からのトイレの習慣によって簡単に便を本体1のキャッチ面11に留め、尿液や便器2内の汚水を混入させることなく、確実に、簡単に、迅速に、便の採取を行うことができ、後続する検査の精確度を高めることができる。しかもそのプロセスは簡単で便利であり、採取後は直接、便器2を流すだけでよく、周囲環境による汚染を防ぎ、清潔な環境を保つことができ、便を採取したいと願う人を大幅に増加させ、検査の効果を高め、早期検査による予防と治療効果を達成する。
前述をまとめると、本考案が開示した技術手段は前代未聞であるばかりか、確実に期待する目的と効果を達成するものである。よって、新規性と進歩性を兼ね備えたものとして、間違いなく特許法に称される考案であり、その全体構造から言えば、確かに特許法の定める要件を満たすものである故、ここに実用新案の出願を行う。
以上に述べた内容は、単に本考案の実施形態を示すためのものであり、これによって本考案の実施範囲に制限を加えるものではない。即ち、本考案の実用新案登録請求の範囲及び明細書に基づいて為された同等効果の変化や修正はすべて本考案に含められる範囲内に属するものとする。
1 本体
11 キャッチ面
12 延伸部
13 くり抜き部
14 キャッチ部
15 第一湾曲線
16 第二湾曲線
2 便器
11 キャッチ面
12 延伸部
13 くり抜き部
14 キャッチ部
15 第一湾曲線
16 第二湾曲線
2 便器
Claims (10)
- 本体を備えた検査のための便の採取装置であって、
前記本体はほぼ盤状をなしており、端面箇所にキャッチ面を有しており、前記本体の側面縁の一端には延伸し突出した二つの延伸部が設けられており、前記延伸部と前記本体間に、くり抜き部が形成されており、前記本体の外輪郭箇所には、前記キャッチ面の一端に向かうキャッチ部が設けられており、前記キャッチ部と前記本体間に夾角を有していることを特徴とする検査のための便の採取装置。 - 前記本体は分解可能、水による分解可能、もしくは水溶性の材質によって製作されることを特徴とする請求項1に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記本体は多層のシート体を重ね合わせ、圧縮して成形されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記キャッチ部は、前記本体と前記延伸部に形成された外輪郭であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記キャッチ部は、くり抜き部の端の側面縁に設けられ、ほぼ流線形状をなして設置されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記本体は、幾何学形状をなした盤状として設置されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記本体は、前記延伸部及び前記キャッチ部を一体成形して形成されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記本体は、くり抜き部ではない外輪郭箇所に前記キャッチ部を設置することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記キャッチ部は、前記本体において前記キャッチ面の端に向かって湾曲して形成されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
- 前記本体には、その端の側面縁に直線状の切口端が形成され、尚且つ前記延伸部は、前記切口端の両側から前記本体の一端に向かって延伸して設置されており、これにより、前記延伸部と前記切口端との間には前記くり抜き部が形成されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査のための便の採取装置。
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2024
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