JP3247077B2 - 医療用ドレーンチューブ - Google Patents

医療用ドレーンチューブ

Info

Publication number
JP3247077B2
JP3247077B2 JP29374897A JP29374897A JP3247077B2 JP 3247077 B2 JP3247077 B2 JP 3247077B2 JP 29374897 A JP29374897 A JP 29374897A JP 29374897 A JP29374897 A JP 29374897A JP 3247077 B2 JP3247077 B2 JP 3247077B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
wall
indwelling
cut
drain tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29374897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11123238A (ja
Inventor
文広 海賀
幸彦 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP29374897A priority Critical patent/JP3247077B2/ja
Publication of JPH11123238A publication Critical patent/JPH11123238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3247077B2 publication Critical patent/JP3247077B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手術後にその創部
から滲出する血液や体液の排出を行うドレーンチューブ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドレーンチューブは、外科用医療用具と
して体液の排出用に多用されており、色々な内外径、断
面構造ないし形状をもった製品が市販されている。従来
のドレーンチューブは、図3に示す形状であるが体液の
貯留部位に挿入した場合はチューブの先端部分及び側孔
部分から体液がチューブ内に流入し、排出される構造に
なっている。これらのチューブの使用に伴う問題点は、
患者の創部が治癒する前に、体組織がチューブの側孔内
へ向かって成長し、側孔が塞がれるだけでなく、チュー
ブの抜去時に体組織が引き裂かれる結果になり、患者に
大きな痛みを与える点にある。
【0003】これらの対策として、チューブの外側に、
長手方向に均一断面をもつ複数の溝を設け、その溝によ
って体液の排出を行うもの(例えば、特公平2−171
85号公報)が提案されている。これは、図4に示した
ように、留置時に体外に出る部分となる体外留置部(1
2)については円形のストレートチューブとし、体内に
留置される部分となる体内留置部(11)については、
上記のような溝を設けた構造になっている。従って、チ
ューブの長手方向の外面に溝が設けられている構造によ
り、患者の傷の治癒後には痛みを伴うことなく抜去する
ことができる。
【0004】しかしながら、図3、4の従来の側孔付き
チューブ、溝付きのチューブいづれも側孔及び溝の双方
とも常に開口しているため患者からの抜去時に患者の体
内と外気とが連通することになる。一方患者からの抜去
時に患者からチューブを抜去するのは病棟で術者の回診
時に行われることが一般的であり必ずしも無菌環境下で
実施されるとは限らない。従って患者の創部が感染等に
犯される危険性が常に存在した。
【0005】また、両者共、体内に留置される部分は、
側孔及び溝が開いており、持続吸引を行う際に、チュー
ブ内に組織が入り、そのため内腔が詰まり排出機能を失
うということがあった。また、これらのチューブは、吸
引器等で陰圧をかけたときに、チューブ長手方向に後端
から先端まで、側孔のパターン及び溝が一定にある形状
のため、吸引圧が体内留置部のチューブの後端側、即
ち、側孔及び溝部の始まる部分にかかり、チューブ先端
部は吸引圧が低いという現象となり、後端側では、過度
な吸引による組織の癒着が起き、先端側からは十分に体
液の排出ができない現象が起きていた。
【0006】更に、前記溝付きチューブについては側孔
付きチューブと比較し、個々の内腔が狭いために血栓や
組織塊等により詰まりやすく、その際詰まり発生部より
先端側の溝ルートは排出機能できないといった欠点もあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のこの
ような問題点を解消することを目的とするもので、吸引
器等で陰圧をかけたときに、体内に留置されたチューブ
の先端から後端まで比較的、均等に吸引圧が伝わり、効
率的に排出が行え、体内と外気とが連通することがない
ため感染等の危険が少なく安全であり、また、チューブ
内に組織が入らず、詰まりにくく、仮に内腔に詰まりが
発生してもその内腔通路は他の内腔へバイパスされ、更
には患者からの抜去時に抜去抵抗が少なく低侵襲である
安全・確実なドレーンチューブを提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ストレー
トチューブからなる体外留置部と、その先端部に接続さ
れ集液部となる体内留置部とで構成されたドレーンチュ
ーブであって、該体内留置部が2つの内腔を持ってお
り、各内腔の外面壁に一部薄肉部があり、該薄肉部に1
つチューブの長手方向に切れ目が設けており、該切れ目
設置部である内腔の外面壁の該薄肉部の肉厚は0.5m
m以下であり、外面壁円周上における該薄肉部の幅は
0.5〜2mm、更に切れ目から内壁への円周上に沿っ
て外面壁に肉厚が増していき最大で2mmであり、更に
チューブ長手方向に、各内腔を隔てる内壁に50mm以
下の間隔で内壁孔を設けて2つの内腔を連通させてお
り、該内壁孔の直径は0.5〜3mm、該内壁肉厚は
0.4〜1.5mmである医療用ドレーンチューブであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面をもとに本発明につい
て詳細に説明する。図1は本発明によるドレーンチュー
ブの一実施例を示す図である。図1の如く本発明のドレ
ーンチューブ(1)はストレートチューブからなる体外
留置部(12)と、その先端部に接続され体液を集める
集液部となる体内留置部(11)とで構成されている。
体内留置部(11)は、外径が体外留置部(12)のス
トレートチューブに等しく、各内腔(3)の外面壁
(5)には切れ目(2)を設けると共に、内腔(3)ど
うしを隔てた内壁(4)に1個もしくは複数個の内壁孔
(6)が設けられている。
【0010】体内留置部(11)の外面壁(5)の肉厚
について詳しく述べると、低圧な吸引器等の40〜60
mmHg程度の吸引圧により容易に切れ目(2)が開口
するために切れ目(2)のある薄肉部(7)の肉厚は
0.5mm以下で、その外面壁(5)円周上における薄
肉部(7)の幅は0.5〜2.0mmが良く、さらに、
ドレーン内腔(3)及び形状を保つために、切れ目
(2)から内壁(4)への円周上に沿って肉厚が増して
いく構造が良く、その厚肉部(8)の肉厚は最大で2m
mが良い。非吸引時には切れ目(2)が閉鎖するだけの
強度があり、吸引時に切れ目(2)が開き、また、切れ
目(2)より組織が入らず、血液、体液のみ、体内留置
部(11)の先端から後端まで比較的均等に吸引できる
ことの兼ね合いにより、薄肉部(7)の肉厚は0.2〜
0.3mm、その外面壁(5)円周上における薄肉部
(7)の幅は0.8〜1.5mm程度であることが更に
好ましい。
【0011】実使用時は、体外留置部(12)後端部か
ら吸引圧をかけるが、吸引初期の吸引圧の高い状態、即
ち約−200mmHgの吸引圧のときは、切れ目(2)
が開く前にチューブ先端開口部より、体液排出を行い、
その後は、切れ目(2)が、チューブ長手方向に後端か
ら先端にかけて徐々に開き、体内留置部(11)のチュ
ーブ後端部から先端部にかけ、吸引圧は徐々に落ちる
が、チューブのどの位置でも比較的均等に体液排出を行
うことができる。また、そのチューブの体内留置部(1
1)内は切れ目(2)であり、隙間は限りなく小さいた
め、血栓、組織片等が入りにくく、組織伸長が遅く、チ
ューブ内が詰まにくい。そのため、体液排出がしやすい
という利点もある。抜去時には、体内留置部(11)内
に排液として排出される血液、体液の流れがなくなり固
まって血栓となったり、長期間の留置の場合等により、
仮に組織片等が入った場合でも、チューブ長手方向に切
れ目(2)が入っているため、抜去抵抗が小さく、チュ
ーブの破断の恐れもなく、また、患者の痛みを伴うこと
なく抜去できる。
【0012】次に、内壁孔(6)の設置意義について述
べる。内壁孔(6)は、体内留置部(11)に切れ目
(2)があるドレーンチューブ(1)に有効である。仮
に、切れ目(2)をある幅を持つ溝(42)にした図5
のようなドレーンチューブ(41)とした場合、組織が
ドレーンチューブ(41)内に入り、内壁孔(44)に
も組織が入り込むため、図3の側孔付ドレーンチューブ
(21)と同様に、抜去時に痛みが伴うという欠点をも
つチューブとなるが、本発明のドレーンチューブ(1)
のように、体内留置部(11)が溝(42)でなく切れ
目(2)の場合には、組織がドレーンチューブ内に入り
にくく、内壁孔(6)は排液を他の内腔(3)通路へバ
イパスする役目を持ち、仮に、血液や体液の排液が固ま
り、1つの内腔(3)に詰まりが発生した場合でも、そ
の内腔(3)通路は他の内腔(3)へバイパスされるた
め効率的に排出を行うことができる。また、内壁孔
(6)に組織が入らないため、抜去時に痛みが発生する
こともなく、内壁(4)に内壁孔(6)を設置すること
は望ましい。
【0013】ストレートチューブから成る体外留置部
(12)は大きな1つの内腔(3)であって体内留置部
(11)の複数の内腔(3)を集約する構造としてもよ
いが体内留置部(11)の断面形状がそのまま体外留置
部(12)までわたる形状の場合、体外留置部(12)
の補強となり、チューブの折れ曲がりや破断の防止とい
う効果が得られるのでより好ましい。
【0014】通常、体壁、筋膜、脂肪に囲まれた三角形
に留置されるために、切れ目(2)の数は偶数がよい。
体内留置部(11)の内腔(3)の数は、内腔(3)ど
うしを隔てた内壁(4)があることにより、チューブが
曲がったとしても、チューブ内腔(3)が確保でき、ま
た、切れ目(2)が組織に塞がれないよう、更に、仮に
血栓や組織塊等が入った場合でも、体液排出機能を良く
するよう、1つの内腔(3)が大きい方が良く、2穴が
良い。
【0015】内壁(4)の厚さは、0.4〜2mmが好
ましいが、0.6mm以上あった方がチューブが曲がっ
たとしてもキンクしにくくより好ましい。また、その内
壁(4)に設置する内壁孔(6)はチューブが引っ張ら
れた際に力が集中するのを分散させるため、チューブ長
手方向に50mm以下の間隔あれば良いが、チューブ全
長にわたりできるだけ多く設置されていることが安全で
望ましい。内壁孔(6)の大きさは、チューブを引っ張
った時の切れにくい強度とバイパス機能を考慮に入れる
と直径がチューブ外径の3〜4割程度の大きさが最も好
ましいが、直径の範囲が0.5〜3mmあれば問題なく
機能を果たす。
【0016】本発明によるドレーンチューブ(1)の材
質としては、軟質塩化ビニル樹脂、シリコーンゴム、ウ
レタン樹脂など、医療用として一般に使用されているも
のでよく、特に限定されるものではない。チューブの断
面形状は図1及び図2の(a)に示すように円形の他、
図2の(b)のように楕円形や長円形であっても良く、
体内留置部(11)と体外留置部(12)を別々に成形
して、接着、組立しても良いが、一体成形とする方が、
内外面とも接続部における段差をなくすことが出来、ま
た、コスト的にも有利である。
【0017】また、切れ目(2)の加工方法としては、
チューブの押出成形後に刃物等により後加工しても良い
が、熱可塑性樹脂の場合は押出成形中に金型のチューブ
出口付近に刃物を取り付け加工を施し、熱硬化性樹脂の
場合は熱硬化後の冷却ラインに刃物を取り付け加工を施
すのがコスト的に有利である。更に、ドレーンチューブ
(1)には、使用目的に応じて、X線不透過材料による
造影ラインを設けたり、体外留置部(12)の末端に吸
引器等と接続するためのコネクターを設け、あるいは体
内穿刺用の尖刀針を取り外し可能に付設しても良い。
【0018】次に、本発明のドレーンチューブ(1)の
使用方法について述べる。患者の体内に留置されたドレ
ーンチューブ(1)は末端に接続された吸引器の吸引圧
により、体内に貯留した血液、体液等が体内留置部(1
1)のチューブ先端と切れ目(2)によりチューブ内に
吸引され、体外留置部(12)を通り吸引器へと体外に
排出される。
【0019】創部が治癒するとドレーンチューブ(1)
は抜去することになるが、このとき図3、4の従来のド
レーンチューブ(21)、(31)は体内留置部(1
1)の後方の側孔(22)、及び溝(32)が体外へ露
出した際に患者の体内と外気が連通することになるが、
本発明のドレーンチューブ(1)は切れ目(2)が閉鎖
しているため外気が体内と連通することなく、また、体
内留置部(11)内に組織が入らないため、感染等の心
配なく抜去操作が行える。更には、体内留置部(11)
が長手方向に切れ目(2)を設けたチューブ構造になっ
ていることから、抜去抵抗が少なく患者の痛みを伴うこ
とがなく抜去することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例及び比較例による従来の技術と
の相違を試験例により記す。 [実施例]シリコーンゴム製の外径5mmのチューブ
で、体内留置部が2ルーメンチューブ、体外留置部が1
ルーメンチューブであり、体内留置部の各内腔の外面壁
の薄肉部にチューブ長手方向に切れ目を設け、内腔を隔
てた内壁には25mm間隔でφ2の内壁孔を設けてい
る。そのチューブの概要を表1のAに示す。
【0021】[比較例1]シリコーンゴム製の外径5m
mのチューブで、体内留置部外面壁はφ2の側孔が1
2.5mm間隔で90度づつずれていきながら、チュー
ブを貫通している。そのチューブの概要を表1のBに示
す。 [比較例2]シリコーンゴム製の外径5mmのチューブ
で、体内留置部は4ルーメンチューブ、体外留置部が1
ルーメンチューブであり、体内留置部の各内腔の外面壁
は、チューブ長手方向に幅1mmの溝を設けている。そ
のチューブの概要を表1のCに示す。
【0022】[比較例3]シリコーンゴム製の外径5m
mのチューブで、体内留置部が2ルーメンチューブ、体
外留置部が1ルーメンチューブであり、体内留置部の各
内腔の外面壁の薄肉部にチューブ長手方向に幅1mmの
溝を設け、内腔を隔てた内壁には25mm間隔でφ2の
内壁孔を設けている。そのチューブの概要を表1のDに
示す。
【0023】
【表1】
【0024】[試験例1]6cm幅の容器を5個つな
ぎ、各容器側面にチューブが通る程度の穴を開け、各々
水を満たした容器を準備し、その穴に、体内留置部長さ
が30cmあるA〜Cの各試料を通して、チューブ末端
に接続された吸引器により通常の吸引を30秒間行い、
吸引量を測定した。吸引結果は表2の通りである。
【0025】
【表2】
【0026】[試験例2]体内留置長さが10cmの
A、C、Dの各試料を犬の背中の皮下の筋膜上に、留置
し、体外留置チューブを介して吸引器を取り付け、低圧
持続吸引を7日間行った。その後、チューブを摘出し、
断面を切り取り、組織評価による組織侵入性を観察し
た。その結果は表3の通りである。尚、本症例では、排
液量の確認及び白血球数による感染の確認を適宜行い、
いずれも異常がないことを確認している。
【0027】
【表3】
【0028】[試験例3]体内留置長さが1.2mある
AからCの各試料を、1度水を漬け、チューブの一端を
模擬生体組織とした幅50〜60mm、長さ11cmの
豚肉内を通し、反対側はそのまま水に浸漬した。試験サ
ンプルを引抜速度9.2m/秒で引き抜いたときの引抜
荷重を測定した。その結果は表4の通りである。[試験
例4]体内留置長さが15cmのA、Cの各試料を犬の
腹部皮下に留置し、体外留置チューブを介して吸引器を
取り付け、低圧持続吸引を7日間行った。チューブを引
抜き抜去する際に、引抜荷重を測定した。その結果は表
4の通りである。尚、本症例では、排液量の確認及び白
血球数による感染の確認を毎日行い、いずれも異常がな
いことを確認している。
【0029】
【表4】
【0030】以上の試験結果より、試験結果1からはド
レーンチューブの排出効率及び吸引部位が確認でき、従
来品では体内留置部の後端側、即ち、側孔及び溝の始ま
る部分に吸引圧がかかり、チューブ先端側で吸引圧が低
いという現象となり、後端側では過度な吸引による組織
の癒着、先端側からは十分な体液の排出ができないこと
を示唆しているが、本発明のドレーンチューブは、排出
効率は同等であり、体内留置部の先端から後端まで比較
的均等に吸引できることを示唆しており、本発明品は有
用であると言うことができる。
【0031】試験結果2からは実使用でのチューブ内へ
の組織侵入性を確認することで、ドレーンチューブの排
出のメカニズムがわかる。本発明のドレーンチューブに
侵入している組織は、ドレーンチューブ周囲には脂肪組
織及び肉芽組織、チューブ内には血栓のみであることか
ら、チューブ内に組織が入り込まず、血液及び体液のみ
がチューブ内に流れており、創傷が治癒するとチューブ
内で血栓化が進むことがいえる。従来品の溝付チューブ
と比較すると、脂肪組織及び肉芽組織がチューブ内に入
り込むことがないため、チューブ内で詰まりが発生し
て、十分に排液排出ができなくなることがなく、チュー
ブ外面壁の溝と切れ目で差がはっきり出ている。また、
内壁孔についても、外面壁に溝があり、内壁に内壁孔を
設けたチューブでは組織が入り込むため、バイパス機能
として機能しないが、本発明品の外面壁が切れ目である
ドレーンチューブでは組織が入り込まないため、仮に1
つの内腔が詰まったとしても他の内腔通路へバイパスす
るという機能を持ち、本構造が外面壁に切れ目がある場
合に有用であることがわかる。
【0032】試験結果3、4からはドレーンチューブ抜
去時の抜去抵抗が確認できるが、試験結果3は組織がチ
ューブ内に入っていないとき想定での抜去荷重、試験結
果4は実使用での抜去荷重であり、いづれも、患者の痛
みの指標となる。本発明のドレーンチューブは従来品と
比較し、抜去荷重が小さく、更に、試験結果2からチュ
ーブ内に組織が入っていないため、抜去による患者の痛
みは少ないということがいえる。また、抜去荷重が小さ
いということはチューブに負荷がかからず、抜去時に切
れにくいドレーンであるということもいえる。
【0033】
【発明の効果】以上に述べた如く、本発明によるドレー
ンチューブ(1)を用いれば、吸引器等で陰圧をかけた
ときに、体内に留置されたチューブの先端から後端まで
比較的、均等に吸引圧が伝わるため、効率的に排出が行
え、チューブ表面に側孔や溝がなく、体内と外気とが連
通することがないため感染等の危険が少なく安全であ
り、また、チューブ内に組織が入らず、詰まりにくく、
仮に内腔に詰まりが発生してもその内腔通路は他の内腔
へバイパスされ、更には患者からの抜去時に抜去抵抗が
少なく低侵襲であるドレーンチューブであり、安全・確
実なドレーンチューブとしてきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となるドレーンチューブを示
す図で、(a)は先端正面図、側面図、(b)はA−
A’断面図である。
【図2】本発明の他の2種類の実施例を示す先端正面図
である。
【図3】従来の側孔付きドレーンチューブを示す図で、
(a)は先端正面図、(b)は側面図である。
【図4】従来の溝付のドレーンチューブを示す図で、
(a)は先端正面図、(b)は側面図である。
【図5】本発明の図1のドレーンチューブの切れ目部分
を溝付に変更したドレーンチューブを示す図で、(a)
は先端正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ドレーンチューブ 2 切れ目 3 内腔 4 内壁 5 外面壁 6 内壁孔 7 薄肉部 8 厚肉部 11 体内留置部 12 体外留置部 21 側孔付ドレーンチューブ 22 側孔 23 内腔 31 溝付ドレーンチューブ 32 溝 33 内腔 41 溝、内壁孔付ドレーンチューブ 42 溝 43 内腔 44 内壁孔 45 内壁 46 外面壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/00,25/00 A61B 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストレートチューブからなる体外留置部
    と、その先端部に接続され集液部となる体内留置部とで
    構成されたドレーンチューブであって、該体内留置部が
    少なくとも1つの内腔を持っており、前記各内腔の外面
    壁に一部薄肉部があり、該薄肉部に1つチューブの長手
    方向に切れ目が設けてあることを特徴とする医療用ドレ
    ーンチューブ。
  2. 【請求項2】 該体内留置部が2つの内腔を持ってお
    り、切れ目設置部である内腔の外面壁の該薄肉部の肉厚
    は0.5mm以下であり、外面壁円周上における該薄肉
    部の幅は0.5〜2mm、更に切れ目から内壁への円周
    上に沿って外面壁の肉厚が増していき、最大で2mmで
    あり、更にチューブ長手方向に、各内腔を隔てる内壁に
    50mm以下の間隔で内壁孔を設けて2つの内腔を連通
    させており、該内壁孔の直径は0.5〜3mm、該内壁
    肉厚は0.4〜1.5mmである請求項1記載の医療用
    ドレーンチューブ。
  3. 【請求項3】 チューブの全長にわたって複数の内腔を
    持っている請求項1又は2記載の医療用ドレーンチュー
    ブ。
JP29374897A 1996-10-31 1997-10-27 医療用ドレーンチューブ Expired - Lifetime JP3247077B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29374897A JP3247077B2 (ja) 1996-10-31 1997-10-27 医療用ドレーンチューブ

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29013196 1996-10-31
JP22510297 1997-08-21
JP9-225102 1997-08-21
JP8-290131 1997-08-21
JP29374897A JP3247077B2 (ja) 1996-10-31 1997-10-27 医療用ドレーンチューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11123238A JPH11123238A (ja) 1999-05-11
JP3247077B2 true JP3247077B2 (ja) 2002-01-15

Family

ID=27330996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29374897A Expired - Lifetime JP3247077B2 (ja) 1996-10-31 1997-10-27 医療用ドレーンチューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3247077B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4857632B2 (ja) * 2005-07-15 2012-01-18 住友ベークライト株式会社 医療用ドレーンチューブ、およびその製造方法
KR20110102931A (ko) * 2008-12-31 2011-09-19 케이씨아이 라이센싱 인코포레이티드 피하 조직 부위에 감압을 시행하는 매니폴드, 시스템 및 방법
US8864728B2 (en) 2008-12-31 2014-10-21 Kci Licensing, Inc. Multi-conduit manifolds, systems, and methods for applying reduced pressure to a subcutaneous tissue site
CN101920058A (zh) * 2009-06-12 2010-12-22 住友电木株式会社 医疗用吸引集液器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11123238A (ja) 1999-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0357091B1 (en) Drainage tube for inserting in wounds and wound cavities
US4692153A (en) Surgical wound drain device
US5169387A (en) Method and apparatus for catheterization of a body cavity
US4619644A (en) Clinical catheterization technique and apparatus for performing same
CA1297753C (en) Venous return catheter
US8702662B2 (en) Body-space drainage-tube debris removal
US8343138B2 (en) Subdural evacuation port aspiration device
US20090221950A1 (en) Catheter and tunneling device therefor
US4723942A (en) Clinical catheterization technique and apparatus for performing same
CA2277126A1 (en) System for aspirating and irrigating tract wounds
US20070135795A1 (en) Method and apparatus for delayed pericardial drainage
WO2005016432A1 (en) Catheter device
US20230226329A1 (en) Catheter Device Including a Connector
WO2009155597A1 (en) Multi-lumen aspirator device
EP2769744A1 (en) Medical product and medical set for the drainage of pathological accumulation of fluids
JP2010005282A (ja) 医療用ドレーンチューブ
JP3247077B2 (ja) 医療用ドレーンチューブ
WO1995032672A1 (en) Disposable rotary suction amniotome and fetal scalp electrode introducer
JPH119683A (ja) 医療用ドレーンチューブ
CN214807246U (zh) 一种可处理透析导管堵塞的导管鞘
CN113613703B (zh) 包括连接器的导管装置
GB1579185A (en) Uterine high vacuum curette
JP3206877B2 (ja) 医療用ドレーンチューブ
US8708956B2 (en) Multi-lumen catheter with protected tip
JP3132751B2 (ja) 医療用ドレーンチューブ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term