JP3243502U - 衛生用品用包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時には被収納物を1つずつ取出しやすく利便性が良くて、さらに、購買者や使用者の心理的抵抗を軽減できる衛生用品用包装箱を提供する。【解決手段】衛生用品用包装箱1は、被収納物Sである衛生用品を複数個重ねた積層状態で収納する箱体2により構成される。箱体2は、1枚の不透明素材シート100から組立てられ、保形性を有し、被収納物Sの積層方向を上下方向としたときの箱体2の側面5の下部に、破断線9と、この破断線9と連続するヒンジ線10とが形成されており、破断線9を切り離すことで、前記側面5の下部には、被収納物Sを1つずつ取り出す取出口11と、ヒンジ線10を起点に回動させて取出口11を開閉するフラップ12とが形成される構成を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、生理用ナプキン、大人用や赤ちゃん用の紙おむつ、ペット用シート等の衛生用品を収納する衛生用品用包装箱に関する。
生理用ナプキンは、ドラッグストア、スーパー、コンビニ等の店舗で、日用品、食品等その他の各種商品とともに販売されている。販売時、生理用ナプキンは、透明又は半透明の軟質樹脂フィルム製の包装袋に複数個収納された形態で、店頭の商品棚に陳列されている。
特開2006-151429号公報
上記のような包装袋の形態では、透明又は半透明の包装袋を介して商品が何に関するものか見てわかりやすい反面、生理用ナプキンのようなデリケートな商品であるため、特定の購買者によっては、商品棚に滞在すること、商品棚に近寄ること、また、レジでの清算、さらには自宅に持ち帰る道中等において、他人の目が気になり心理的な抵抗を覚えることがある。また、包装袋の形態では、使用に伴って被収納物(生理用ナプキン)の残量が少なくなるにつれて、軟質樹脂フィルム製の包装袋が変形、型崩れしていき、被収納物が取出し難くなるという不都合がある。また、生理用ナプキンを包装袋の状態で自宅のトイレに保管する場合、トイレを使用する他の家族や訪問者に見られたくない。また、学校施設、介護施設、アミューズメント施設、宿泊施設、交通機関等の施設のトイレに生理用ナプキンが利用可能に置かれている場合、生理用ナプキンの使用者は、他のトイレ利用者の目が気になるという心理的抵抗がある。なお、生理用ナプキンに限らず、大人用の紙おむつ等の下の衛生用品についても上記同様のことが言える。
本考案は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、使用時には被収納物を1つずつ取出しやすく利便性が良くて、さらに、購買者や使用者の心理的抵抗を低減できる、衛生用品用包装箱を提供することを目的とする。
本考案1に係る衛生用品用包装箱は、
被収納物である衛生用品を複数個重ねた積層状態で収納する箱体により構成され、
箱体は、1枚の不透明素材シートから組立てられ、保形性を有するものであり、
被収納物の積層方向を上下方向としたときの箱体の側面の下部に、破断線と、この破断線と連続するヒンジ線とが形成されており、
破断線を切り離すことで、前記側面の下部には、被収納物を1つずつ取り出す取出口と、ヒンジ線を起点に回動させて取出口を開閉するフラップとが形成される構成を備える。
前記構成により、使用時には、破断線を切り離して箱体の側面の下部に取出口を形成することで、この取出口から被収納物を1つずつ取り出すことができる。片手がふさがっている場合でも、もう一方の手で被収納物を1つずつ容易に取り出すことができ、利便性が良い。被収納物の残量が少なくなっても、箱体は、保形性を有し、変形や型崩れすることが無いため、取出口から被収納物を容易に取り出すことができる。従って、使用者にとって利便性が良く、使い勝手が良いものとなる。被収納物の取り出しに伴うストレスや負担も軽減できる。また、取出口を形成した後、被収納物の取出し時以外は、フラップを閉じることにより取出口からのゴミやほこりの侵入を防いで箱体内を衛生的に保つことができる。
また、箱体が不透明素材シートから構成されているので、外から箱体内が見えないため、被収納物が生理用ナプキンのようなデリケートな商品であるか否かは箱体の外から見てもわからない。従って、衛生用品の購買者にとって、店頭や自宅までの帰り道等で他人の目が気になるといった心理的な抵抗を低減できる。生理用ナプキン又は大人用紙おむつ等の衛生用品を収納した本衛生用品用包装箱を、自宅のトイレに保管する場合や、学校施設、介護施設、アミューズメント施設、宿泊施設、交通機関等の施設のトイレに利用可能に置かれている場合でも、衛生用品の使用者にとっては、他人の目が気になるといった心理的抵抗を低減できる。また、店舗においては、性別や年齢層にかかわらず、様々な購買者に気兼ねなく衛生用品を購入してもらいやすくすることができる。
本考案2に係る衛生用品用包装箱は、
前記考案1に記載の衛生用品用包装箱において、
前記破断線には、フラップに摘み部が設けられるとともに取出口に指挿入用の切欠部が設けられる凸状破断線部が連続して形成されている構成とすることができる。
この構成によれば、破断線を切り離すことで凸状破断線部も同時に切り離され、凸状破断線部に対応して、フラップには摘み部が形成されるとともに取出口には指挿入用の切欠部が形成される。摘み部を指で摘まむか指に掛けてフラップを容易に回動させ、取出口の開閉を円滑に行うことができる。取出口から被収納物を取り出す際、切欠部に指を差し込んで箱体内の被収納物を1つだけ指で摘まんで容易に取り出すことができる。従って、使用者の利便性、使い勝手が更に向上する。
本考案3に係る衛生用品用包装箱は、
前記考案1又は2に記載の衛生用品用包装箱において、
前記取出口は、箱体の底面位置から被収納物の1個又は2個の厚みに相当する距離だけ離れた高さ位置に設けられる構成とすることができる。
この構成によれば、取出口と箱体の底面との間に箱体の側面の構成面が残存するので、取出口の形成後も箱体の強度を確保できる。
本考案4に係る衛生用品用包装箱は、
前記考案1~3のいずれか1つに記載の衛生用品用包装箱において、
前記箱体は、取出口が形成されない他の側面に、コ字状の第2破断線と、この第2破断線の両端を結ぶ第2ヒンジ線とが形成されており、
第2破断線には、前記他の側面に隣接する側面に延びる第2凸状破断線部が連続して形成されており、
第2破断線を切り離すことで、前記他の側面には、複数個の被収納物を積層状態で出し入れ可能とする開口部と、開口部の外周囲に前記他の側面の構成面にて形成される縁部と、第2凸状破断線部に対応した突出片を有し、第2ヒンジ線を起点に回動させて開口部を開閉する蓋部とが形成される構成とすることができる。
この構成によれば、必要に応じて第2破断線を切り離して、箱体の他の側面に開口部及び蓋部を形成することができる。第2凸状破断線部は、他の側面から隣接する側面に延びて形成されているので、この第2凸状破断線部を破断させやすい。従って、第2凸状破断線部を先に切り離し、このとき形成される突出片を引き上げることで第2破断線の全部を容易に切り離すことができ、開口部と蓋部とを容易に形成することができる。
開口部は、箱体の他の側面に広く開口されるので、複数個の被収納物を一度に取り出したり、被収納物の詰め替えや補充したりするのに便利であり、使用者の使い勝手を向上することができる。突出片は、箱体の他の側面と隣接する側面との間の角部を跨いで形成されるので、指で容易に摘まむことができ、この突出片を指で摘まんで蓋部を回動させることで、開口部の開閉を円滑に行うことができる。また、開口部を形成した後、開口部の使用時以外は、蓋部を閉じることで開口部からのゴミやほこりの侵入を防いで箱体内を衛生的に保つことができる。また、開口部の外周囲には縁部が形成されるので、開口部の形成後も箱体の強度を確保できる。
本考案5に係る衛生用品用包装箱は、
前記考案1~4のいずれか1つに記載の衛生用品用包装箱において、
前記箱体には、箱体を吊持ち可能とする係止部が設けられている構成とすることができる。
この構成によれば、係止部をトイレの壁に設けたフックに引っ掛けて衛生用品用包装箱を取り付けることができるので、箱体の底面をトイレの床面に接触させないようにして衛生を確保でき、且つ、使用者の好みの高さに設置して使い勝手を良くすることができる。
以上のように、本考案に係る衛生用品用包装箱によれば、使用時には、箱体の側面の下部に取出口を形成して、取出口から被収納物を1つずつ容易に取り出すことができて利便性が良く、使い勝手が良いものとなる。被収納物の取り出しを行う者にとって、被収納物の取り出しに伴うストレスや負担を軽減することができる。取出口の形成後、被収納物の取出し時以外は、フラップで取出口を閉じることができ、取出口からのゴミやほこりの侵入を防いで箱体内を衛生的に保つことができる。また、箱体が不透明素材シートで構成され、衛生用品用包装箱を外から見ても被収納物が生理用ナプキンのような衛生用品に関する商品か否かは一目ではわかりにくいため、購買者や使用者の心理的抵抗を低減できる。
第1実施形態による衛生用品用包装箱を示す斜視図である。 第1実施形態による衛生用品用包装箱の開口部を開けた状態を示す斜視図である。 第1実施形態による衛生用品用包装箱の展開図である。 第2実施形態による衛生用品用包装箱を示す斜視図である。 第2実施形態による衛生用品用包装箱の展開図である。 取出口及びフラップの変形例を示す斜視図である。
以下に、本考案の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、第1実施形態の衛生用品用包装箱1は、被収納物Sである衛生用品を複数個重ねた積層状態で収納する箱体2により構成されている。衛生用品は、生理用ナプキンであり、偏平な四角形形状に包装されている。箱体2は、偏平四角形形状の生理用ナプキンを複数個重ねた積層状態の形状に合わせて四角柱形状に形成されている。なお、被収納物Sである衛生用品は、生理用ナプキンに限らず、大人用や赤ちゃん用の紙おむつ、ペット用シートであってもよい。
箱体2は、1枚の不透明素材シート100(図3参照)から箱型に組立てられて保形性を有する。箱体2よりなる衛生用品用包装箱1は、使用時は被収納物Sの積層方向を上下方向とし、縦長四角柱形状の外観を有する(図1(a)(b)参照)。衛生用品用包装箱1の使用時の姿勢より、箱体2は、四角形形状の上面3及び底面4、縦長四角形形状の第1側面5、第2側面6、第3側面7及び第4側面8を有する。本明細書では、第1側面5を正面、第2側面6を右側面、第4側面8を左側面、第3側面7を背面とする。
箱体2の第1側面5の下部には、略コ字状の破断線9と、この破断線9の両端を結ぶヒンジ線10とが形成されている(図1(a)参照)。破断線9を切り離すことで、箱体2の第1側面5の下部に、被収納物Sを1つずつ取り出す取出口11と、ヒンジ線10を起点に上下回動させて取出口11を開閉するフラップ12とが形成される(図1(b)参照)。
破断線9は、第1側面5の左右辺上で上下方向に延びる縦線と、左右の縦線の下端に繋がる横線とを有し、ヒンジ線10は、破断線9の左右の縦線の上端に繋がる直線状に形成されている。破断線9の横線の中央部は、下方に凸状に延びる凸状破断線部13が連続して形成されている。従って、破断線9を切り離すことで凸状破断線部13も同時に切り離され、凸状破断線部13に対応して、フラップ12には摘み部14が形成され、取出口11には指挿入用の切欠部15が形成される。
また、箱体2は、取出口11が形成されていない第2側面6に、略コ字状の第2破断線16と、第2破断線16の両端を結ぶ第2ヒンジ線17とが形成されている。図2を参照して、第2破断線16を切り離すことで、箱体2の第2側面6には、複数個の被収納物Sを積層状態で出し入れ可能とする開口部18と、開口部18の外周囲三方に第2側面6の構成面にて形成される縁部19と、第2ヒンジ線17を起点に回動させて開口部18を開閉する蓋部20とが形成される。
図1(a)(b)を参照して、第2破断線16は、第2側面6において、上面3及び底面4の近傍で横方向に延びる横線と、上下の横線の一端に繋がる縦線とを有し、第2ヒンジ線17は、第2破断線16の上下の横線の他端に繋がり、第2側面6と第3側面7との境界の角辺により構成される。第2破断線16の縦線の中央部は、側方に凸状となって第1側面5にまで延びる第2凸状破断線部21が連続して形成されている。従って、第2破断線16を切り離すことで第2凸状破断線部21も同時に切り離され、第2凸状破断線部21に対応して、蓋部20には突出片22が形成される(図2参照)。第2破断線16を切り離すにあたり、先に第2凸状破断線部21を切り離し、このとき形成される突出片22を引き上げることで容易に第2破断線16の全部を切り離すことができ、開口部18と蓋部20とを容易に形成することができる。
箱体2を形成する不透明素材シート100は、適度な厚みを有する丈夫な厚紙が使用される。なお、不透明素材シート100は、紙に限らず、プラスチックシート、経木等の木製シート、金属シート等であってもよい。図3に示すように、不透明素材シート100は、縦長長方形形状の4つ側面(第1側面5、第2側面6、第3側面7及び第4側面8)が折曲線23を介して連設されており、第3側面7には、上端辺に折曲線23を介して上面3が連設され、下端辺に折曲線23を介して底面4が連設されている。また、第1側面5の左側端辺には、折曲線23を介して糊代片24が連設されている。第2側面6及び第4側面8には、各々の上端辺に折曲線23を介して上被覆片25a,25bが連設され、各々の下端辺に折曲線23を介して下被覆片26a,26bが連設されている。上面3の上端辺には、折曲線23を介して差込片27aが連設されている。底面4の下端辺には、折曲線23を介して差込片27bが連設されている。
衛生用品用包装箱1の製造は、製造ライン上で、不透明素材シート100の第1~第4側面5,6,7,8を折曲線23に沿って内側に折り曲げ、糊代片24を第4側面8の右側縁部の内側面に接着させて筒状とする。次いで、上被覆片25a,25b及び下被覆片26a,26bを折曲線23に沿って内側に折り曲げた後、上面3及び底面4を折曲線23に沿って内側に折り曲げ、差込片27a,27bを折曲線23に沿って折り曲げて箱体2内に挿し込むことにより、図1に示した縦長の衛生用品用包装箱1が完成する。なお、衛生用品用包装箱1の製造時に被収納物Sを収納する工程としては、例えば、製造ライン上で、不透明素材シート100における第3側面7の左右に連設する第2側面6及び第4側面8を折り曲げて第1側面5を開放した状態にして、この第1側面5側を上方又は側方に向けて横向きに寝かした姿勢で、複数個の被収納物Sを積層状態にした被収納物群を送り手段により開放した第1側面5側から箱体2内に収納させるようにすることができる。また、上面3及び/又は底面4を開口した筒状に形成したところで、上面3側又は底面4側の開口から前記被収納物群を送り手段で箱体2内に収納させてもよい。
以上の構成より、使用時には、破断線9を切り離して箱体2の第1側面5の下部に取出口11を形成することで、この取出口11から被収納物Sを1つずつ取り出すことができる。例えば、介護者を介護しているときのような、片手がふさがった状態でも、もう一方の手で被収納物Sを1つずつ容易に取り出すことができ、利便性が良い。箱体2の上面3を開いて上から新たに被収納物Sを補充することもできる。被収納物Sの残量が少なくなっても、箱体2は、保形性を有し、変形や型崩れすることが無いため、取出口11から被収納物Sを容易に取り出すことができる。従って、使用者にとって利便性が良く、使い勝手が良いものとなる。
ここで、前記使用者は、被収納物Sの取り出しを行う者であり、被収納物Sが生理用ナプキンの場合は生理用ナプキンの使用者、被収納物Sが大人用紙おむつの場合は大人用紙おむつを使用する者や大人用紙おむつを使用する者を介護や介助する者、被収納物Sが赤ちゃん用紙おむつの場合は赤ちゃんに紙おむつを付ける者、被収納物Sがペット用シートの場合はペットの買主等を含む。従って、本衛生用品用包装箱1によれば、取出口11から被収納物Sを片手でも容易に1つずつ取り出すことができるので、例えば、被収納物Sが大人用紙おむつの場合、介護する者にとっては、介護の際、大人用紙おむつの取り出しに伴うストレスや負担を軽減することができる。同様に、被収納物Sが赤ちゃん用紙おむつ、ペット用シートの場合、赤ちゃんに紙おむつを付ける者、ペットの買主にとっても、被収納物Sの取り出しに伴うストレスや負担を軽減することができる。
また、取出口11を形成した後、被収納物Sの取出し時以外は、フラップ12を閉じることにより取出口11からのゴミやほこりの侵入を防いで箱体2内を衛生的に保つことができる。フラップ12は、取出口11の上端に設けられているので、箱体2の縦向き状態(図1の状態)でフラップ12が自然に開くことがなく、安定して取出口11を塞ぐことができる。なお、フラップ12は、取出口11の下端に設けられていてもよい。また、取出口11の内側面には、横スリットを形成した柔軟な樹脂フィルムを貼り付けるようにしてもよい。この樹脂フィルムによって、取出口11から被収納物Sを取り出す際、上に重なった被収納物Sが引きずられて一緒に取り出されないようにすることができる。
また、第1実施形態の衛生用品用包装箱1によれば、箱体2が不透明素材シート100から構成されているので、外から箱体2内が見えないため、被収納物Sが生理用ナプキンのようなデリケートな商品であるか否かは箱体2の外からは一目ではわからない。従って、衛生用品の購買者にとって、店頭や自宅までの帰り道等で他人の目が気になるといった心理的な抵抗を低減できる。被収納物Sとして生理用ナプキン又は大人用紙おむつ等の衛生用品を収納した衛生用品用包装箱1を、自宅のトイレに保管する場合や、学校施設、介護施設、アミューズメント施設、宿泊施設、交通機関等の施設のトイレに利用可能に置かれている場合でも、衛生用品の使用者にとっては、他人の目が気になるといった心理的抵抗を低減できる。また、店舗においては、性別や年齢層にかかわらず、様々な購買者に気兼ねなく衛生用品を購入してもらいやすくすることができる。
また、破断線9を切り離すと凸状破断線部13も同時に切り離され、凸状破断線部13に対応して、フラップ12には摘み部14が形成され、取出口11には指挿入用の切欠部15が形成される(図1(b)参照)。摘み部14を指で摘まむか指に引っ掛けてフラップ12を容易に回動させ、取出口11の開閉を円滑に行うことができる。取出口11から被収納物Sを取り出す際、切欠部15に指を差し込んで箱体2内の被収納物Sを1つだけ指で摘まんで容易に取り出すことができる。従って、使用者の利便性、使い勝手が更に向上する。
取出口11は、箱体2の底面4から被収納物Sの2個分程度の厚みに相当する距離だけ離れた高さ位置に設けられているので、取出口11と箱体2の底面4との間に第1側面5の構成面が残存するため、取出口11の形成後も箱体2の強度を確保できる。なお、取出口11は、箱体2の底面4から被収納物Sの1個分程度の厚みに相当する距離だけ離れた高さ位置に設けられていてもよい。
衛生用品用包装箱1は、取出口11に対し背面側となる第3側面7の上部に、箱体2を吊持ち可能とする貫通孔からなる係止部28(図2参照)が設けられている。この係止部28をトイレの壁等に設けたフックに引っ掛けて衛生用品用包装箱1を取り付けることができる。これにより、箱体2の底面4をトイレの床面に接触させないようにして衛生を確保でき、且つ、使用者の好みの高さに設置して使い勝手を良くすることができる。
また、必要に応じて、第2側面6の第2破断線16を切り離して、第2側面6に開口部18及び蓋部20を形成することができる(図2参照)。第2破断線16に連続して形成された第2凸状破断線部21は、第2側面6から隣接する第1側面5に延びて形成されているので、この第2凸状破断線部21を破断させやすい。従って、第2凸状破断線部21を先に切り離し、このとき形成される突出片22を引き上げることで第2破断線16の全部を容易に切り離すことができ、開口部18と蓋部20とを容易に形成することができる。
開口部18は、第2側面6の三辺に細幅の縁部19を残す程度に広く開口されるので、複数個の被収納物Sを一度に取り出したり、被収納物Sの詰め替えや補充を行ったりするのに便利であり、使用者の使い勝手が向上する。突出片22は、箱体2の第2側面6と第1側面5との間の角部を跨いで形成されているので、指で容易に摘まむことができ、この突出片22を指で摘まんで蓋部20を回動させることで、開口部18の開閉を円滑に行うことができる。また、開口部18を形成した後、開口部18の使用時以外は、蓋部20を閉じることで開口部18からのゴミやほこりの侵入を防いで箱体2内を衛生的に保つことができる。また、開口部18の外周囲三方には縁部19が形成されるので、開口部18の形成後でも箱体2の強度を確保できる。
(第2実施形態)
図4(a)(b)に示すように、第2実施形態の衛生用品用包装箱1Aでは、背面となる第3側面7の上端から上方へ延びるヘッダ29を有し、このヘッダ29に貫通孔の係止部28が設けられている。ヘッダ29及び係止部28は、衛生用品用包装箱1Aの正面側から見えるので、係止部28の位置を見ながら壁のフックに引っ掛けることができ、便利である。係止部28は、箱体2の側面自体ではなくヘッダ29に設けるので、壁のフックが箱体2内に突出して被収納物Sの下方移動を妨げることもない。
箱体2を形成する不透明素材シート100Aの構成は、図5に示すように、ヘッダ29を形成する延長片30が、第3側面7の上端に連接されている。延長片30には、二つ折りにする折曲線31が形成され、この折曲線31を境に対称位置に係止部28となる貫通孔281,282が設けられている。また、第4側面8は、第1側面5の左側端辺に連設されている。糊代片24は、第4側面8の左側端辺に連設されている。上面3は、第1側面5の上端辺に連設されている。上被覆片25a,25bは、第2側面6と第4側面8との上端辺に連設されている。第1~第4側面5,6,7,8の下端辺には、底片4a,4b,4c,4dが連設されており、これら4つの底片4a,4b,4c,4dを組付けることで底面4が形成される。このように底面4は、4つの底片4a,4b,4c,4dを組付けて構成することで、底抜けし難くすることができる。従って、取出口11から被収納物Sを取り出したとき、箱体2内の複数個の被収納物Sが下方移動したときの重さが底面4に加わっても簡単に底抜けしないようにすることができる。第2実施形態において、前記説明以外の構成及び作用効果等は、第1実施形態と相当又は同様である。
(変形例)
取出口11及びフラップ12の変形例として、図6(a)に示すように、箱体2の第1側面5の下部には、十字状の破断線9aと、十字の上端辺で破断線9aと連続するヒンジ線10aとが形成されたものである。なお、十字状の破断線9aの下凸部が凸状破断線部13となる。図6(b)に示すように、十字状の破断線9aを切り離すことで、十字状の取出口11aと、取出口11aの上端部にヒンジ線10aを介して繋がった十字状のフラップ12aとが形成される。フラップ12aには、十字の下凸部の凸状破断線部13に対応して摘み部14aが形成される。取出口11aには、十字の下凸部の凸状破断線部13に対応して指挿入用の下側切欠部15aと、十字の上凸部の破断線9aに対応して指挿入用の上側切欠部15bとが形成される。この変形例によれば、フラップ12aを開いて、取出口11aから箱体2内の被収納物Sを取り出す際、下側切欠部15aと上側切欠部15bとに例えば人差し指と親指とを挿入して、箱体2内の被収納物Sを1つだけ摘まんで容易に取り出すことができ、使用者の利便性、使い勝手を更に向上することができる。
なお、本考案は、前記実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲内で様々な変更を行うことができる。
例えば、箱体2の形状は、四角柱形状以外に、円柱形状、楕円柱形状、多角柱形状等であってもよい。
1,1A 衛生用品用包装箱
2 箱体
3 上面
4 底面
4a,4b,4c,4d 底片
5 第1側面
6 第2側面
7 第3側面
8 第4側面
9 破断線
10 ヒンジ線
11 取出口
12 フラップ
13 凸状破断線部
14 摘み部
15 切欠部
16 第2破断線
17 第2ヒンジ線
18 開口部
19 縁部
20 蓋部
21 第2凸状破断線部
22 突出片
23 折曲線
24 糊代片
25a,25b 上被覆片
26a,26b 下被覆片
27a,27b 差込片
28 係止部
29 ヘッダ
30 延長片
31 折曲線
100,100A 不透明素材シート
281,282 貫通孔
S 被収納物



Claims (5)

  1. 被収納物である衛生用品を複数個重ねた積層状態で収納する箱体により構成され、
    箱体は、1枚の不透明素材シートから組立てられ、保形性を有するものであり、
    被収納物の積層方向を上下方向としたときの箱体の側面の下部に、破断線と、この破断線と連続するヒンジ線とが形成されており、
    破断線を切り離すことで、前記側面の下部には、被収納物を1つずつ取り出す取出口と、ヒンジ線を起点に回動させて取出口を開閉するフラップとが形成される構成を備える、衛生用品用包装箱。
  2. 請求項1に記載の衛生用品用包装箱において、
    前記破断線には、フラップに摘み部が設けられるとともに取出口に指挿入用の切欠部が設けられる凸状破断線部が連続して形成されている、衛生用品用包装箱。
  3. 請求項1に記載の衛生用品用包装箱において、
    前記取出口は、箱体の底面位置から被収納物の1個又は2個の厚みに相当する距離だけ離れた高さ位置に設けられる、衛生用品用包装箱。
  4. 請求項1に記載の衛生用品用包装箱において、
    前記箱体は、取出口が形成されない他の側面に、コ字状の第2破断線と、この第2破断線の両端を結ぶ第2ヒンジ線とが形成されており、
    第2破断線には、前記他の側面に隣接する側面に延びる第2凸状破断線部が連続して形成されており、
    第2破断線を切り離すことで、前記他の側面には、複数個の被収納物を積層状態で出し入れ可能とする開口部と、開口部の外周囲に前記他の側面の構成面にて形成される縁部と、第2凸状破断線部に対応した突出片を有し、第2ヒンジ線を起点に回動させて開口部を開閉する蓋部とが形成される構成を備える、衛生用品用包装箱。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の衛生用品用包装箱において、
    前記箱体には、箱体を吊持ち可能とする係止部が設けられている、衛生用品用包装箱。



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