JP3238063B2 - ベクトル量子化方法および音声符号化方法 - Google Patents

ベクトル量子化方法および音声符号化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声や画像等の符
号化に用いられるベクトル量子化方法およびこのベクト
ル量子化方法を利用した音声符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電話帯域の音声を4kbps程度の伝送レー
トで符号化する方式として、CELP(Code Excited Li
near Prediction)方式は有効な方式の一つである。CE
LP方式は、フレーム単位に分割された入力音声から声
道をモデル化した音声合成フィルタを求める処理と、こ
のフィルタの入力信号にあたる駆動ベクトルを求める処
理に大別される。これらのうち後者は符号帳に格納され
ている複数の駆動ベクトルを一つずつ音声合成フィルタ
に通し、合成音声と入力音声を比較して最適な駆動ベク
トルを探索する符号帳探索と呼ばれるベクトル量子化の
処理が必要であり、この処理は多くの計算量を必要とす
る。
【0003】CELP方式に関しては、M.R.Schroeder
and B.S.Atal,“Code Excited Linear Prediction (CE
LP) : High Quality Speech at Very Low Bit Rates
”,Proc.ICASSP,pp.937-940,1985(文献1)およびW.
S.Kleijin,D.J.Krasinski et al.“Improved Speech Qu
ality and Efficient Vector Quantization in SELP
”,Proc.ICASSP,pp.155-158,1988(文献2)で詳しく
述べられている。CELP方式の概略を図7を用いて説
明する。
【0004】図7において、音声入力端子960に入力
された入力音声信号は線形予測分析部950で分析さ
れ、ここで重み付き合成フィルタ930の係数が求めら
れると同時に、聴感重み付け部940に入力され、重み
付き入力音声信号が得られる。重み付き入力音声信号か
ら重み付き合成フィルタの零状態応答を引き去り、目標
ベクトル980が得られる。次に、適応符号帳911か
ら適応符号ベクトルが一つずつ重み付き合成フィルタ9
30に入力されて合成音声ベクトルが求められ、評価部
970で目標ベクトル980との差(歪みベクトル)が
より小さくなるような最適適応符号ベクトルが探索され
る。次に、適応符号ベクトルの影響を考慮して、雑音符
号帳912から最適雑音符号ベクトルが同様にして選択
される。利得付与部921,922は適応符号帳911
および雑音符号帳912から取り出される符号ベクトル
に利得を乗じるためのものであり、利得の決定法として
は、2つの符号ベクトルを選んだ後に決める方法と、最
適適応符号ベクトルが決まった段階で適応符号ベクトル
に乗じる利得を決定し、その後に雑音符号ベクトルとそ
れ乗じる利得を決定する方法などがある。
【0005】このような構成の音声符号化装置において
は、雑音符号帳912の探索に必要な計算量が符号化処
理に必要な計算量の多くを占め、それに伴い符号帳探索
に要する時間も長くなることが一つの課題となってい
る。この課題を解決するための符号帳探索の高速化の手
法の一つとして、2段階探索法と呼ばれる方法が考えら
れている。2段階探索法は、まず簡便な評価式を用いて
雑音符号帳全体を高速に探索することで、目標ベクトル
に比較的近い複数の符号ベクトルを予備選択候補として
選択する「予備選択」を行い、次に予備選択候補から厳
密に歪み計算を行って最適な符号ベクトルを選択する
「本選択」を行うことにより、高速の符号帳探索を可能
とする方法である。
【0006】しかしながら、この方法は雑音符号帳91
2のように格納した符号ベクトルの数が大きい、すなわ
ちサイズの大きい符号帳の場合には、予備選択において
いかに簡便な評価式を用いても予備選択にかかる計算量
が大きくなってしまうため、符号帳探索の高速化の効果
が十分に得られないという問題があった。
【0007】一方、上述のように探索に必要な計算量が
多いことに加えて、符号帳のサイズが大きく多くのメモ
リを必要とするという雑音符号帳の持つ二つの問題を解
決して高音質で低ビットレートの音声符号化を可能とす
るため、三関他“ 3.75kb/sADP-CELP方式”,信学技報
SP93-44,1993 (文献3)によりADPオーバラップ構
造の符号帳が提案されている。
【0008】ADP構造の符号ベクトルは等間隔に配置
されたパルスから構成され、パルス間隔がサブフレーム
毎に異なるのが特徴である。ADPオーバラップ構造の
符号帳は、図8に示すように符号ベクトルの基となるパ
ルス列がオーバラップ符号帳から切り出され、符号ベク
トルは密ではパルス列がそのまま用いられ、疎ではパル
ス間に一定の個数の零が挟み込まれて構成される。疎で
は、零を挟み込む位置によって異なる位相(位相0,
1)の符号ベクトルができる。
【0009】このADPオーバラップ構造の符号帳に
も、先に述べた2段階探索法を用いることは可能であ
る。しかし、従来の2段階探索法をADPオーバラップ
構造の符号帳に適用した場合には、予備選択の段階で符
号ベクトルが持っているオーバラップの特性や、疎ベク
トルが持っている位相のみが異なる性質を利用できない
ため、計算量削減の効果が十分に得られないという問題
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたように、従
来の2段階探索法を用いたベクトル量子化方法では、符
号帳のサイズが大きい場合には予備選択に要する計算量
が大きくなってしまうために、符号帳探索の高速化を十
分に図ることができないという問題があり、また従来の
2段階探索法はADP構造のオーバラップ符号帳に適用
した場合、予備選択の段階で符号ベクトルが持っている
オーバラップの特性や疎ベクトルが持っている位相のみ
が異なる性質を利用できず、計算量削減の効果が十分に
得られないという問題があった。
【0011】本発明は、符号帳探索に必要な計算量の大
幅な削減を可能として高速のベクトル量子化を行うこと
ができるベクトル量子化方法およびこれを用いた音声符
号化方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る第1のベクトル量子化方法は、符号帳
より取り出される所定の符号ベクトル群から目標ベクト
ルに比較的近い複数の符号ベクトルを予備選択候補とし
て選択し、さらに予備選択候補から目標ベクトルにより
近い最適符号ベクトルを探索するベクトル量子化方法に
おいて、予備選択候補の選択対象を符号ベクトル群のう
ちの一部の符号ベクトルに限定し、符号ベクトル群のう
ちの選択対象以外の符号ベクトルの一部を予備選択候補
に基づき選択して新たに予備選択候補として追加するこ
とにより、拡張された予備選択候補を生成し、この拡張
された予備選択候補から最適符号ベクトルを探索するこ
とを特徴とする。
【0013】この第1のベクトル量子化方法によれば、
予備選択候補の選択対象が限定されることにより予備選
択に必要な計算量が削減され、しかも本選択つまり最適
符号ベクトルの探索は、限定された予備選択候補に基づ
いて新たに予備選択候補が追加されて拡張された予備選
択候補に対して行われるため、符号ベクトル群から最適
符号ベクトルを探索する符号帳探索の探索精度が確保さ
れる。従って、符号帳のサイズが大きい場合でも、ベク
トル量子化に必要な全体の計算が削減され、高速のベク
トル量子化が可能となる。
【0014】この第1のベクトル量子化方法は、オーバ
ラップ構造の符号帳、つまり格納した一本の原符号ベク
トルより所定長の符号ベクトルを隣接する符号ベクトル
がオーバラップするように順次位置をシフトさせて切り
出した符号ベクトル群を取り出すことができるように構
成された符号帳を用いた場合に特に好適である。この場
合には、予備選択候補の選択対象をオーバラップ構造の
符号帳から取り出される符号ベクトル群のうちの所定間
隔で位置する一部の符号ベクトルに限定し、この符号ベ
クトル群のうちの選択対象以外の符号ベクトルであって
予備選択候補の近傍に位置する符号ベクトルを新たに予
備選択候補として追加することにより、拡張された予備
選択候補を生成して、この拡張された予備選択候補から
最適符号ベクトルを探索する。
【0015】オーバラップ構造の符号帳から取り出され
る符号ベクトル群は、オーバラップ構造のために近傍の
符号ベクトルが似た性質を持つことから、上記のように
所定間隔で離れて存在する符号ベクトルだけを予備選択
候補の選択対象とし、予備選択候補として選択された符
号ベクトルに近い符号ベクトルを追加して拡張された予
備選択候補とすれば、符号帳探索の探索精度の低下を伴
うことなく、計算量を効果的に削減することができる。
【0016】本発明に係る第1の音声符号化方法は、第
1のベクトル量子化方法を用いた音声符号化方法であっ
て、適応符号ベクトルおよび雑音符号ベクトルを用いて
駆動信号を生成し、この駆動信号を入力音声信号の分析
結果に基づいてフィルタ係数が設定される合成フィルタ
に供給して合成音声ベクトルを生成し、所定の適応符号
ベクトル群および雑音符号ベクトル群から、入力音声信
号より算出される目標ベクトルに近い合成音声ベクトル
を生成する最適適応符号ベクトルおよび最適雑音符号ベ
クトルを探索する処理を含み、少なくとも最適適応符号
ベクトルおよび最適雑音符号ベクトルとフィルタ係数の
情報を表す符号化パラメータを出力する音声符号化方法
において、まず合成フィルタで畳み込まれた最適適応符
号ベクトルに対し目標ベクトルを直交化し、かつ合成フ
ィルタで逆畳み込みすることにより、逆畳み込み直交化
目標ベクトルを生成する。一方、雑音符号ベクトル群の
うちの一部の雑音符号ベクトルを予備選択候補の選択対
象に限定する。次に、この限定された予備選択候補の選
択対象の雑音符号ベクトルの逆畳み込み直交化目標ベク
トルに対する歪みに関する評価値を算出して、この評価
値に基づいて該選択対象の雑音符号ベクトルから予備選
択候補を選択する。次に、雑音符号ベクトル群から予備
選択候補の選択対象以外の雑音符号ベクトルの一部を予
備選択候補に基づき選択して予備選択候補に追加するこ
とにより、拡張された予備選択候補を生成し、この拡張
された予備選択候補から最適雑音符号ベクトルを探索す
る。
【0017】雑音符号ベクトルを取り出す雑音符号帳は
サイズが大きいため、予備選択に要する計算量が問題と
なっていたが、第1の音声符号化方法では第1のベクト
ル量しか方法と同様に予備選択候補の選択対象が限定さ
れることにより、雑音符号ベクトルの予備選択に必要な
計算量が削減され、しかも本選択である最適雑音符号ベ
クトルの探索は限定された予備選択候補に基づいて新た
に予備選択候補が追加されて拡張された予備選択候補に
対して行われることにより雑音符号帳の探索精度が確保
される。
【0018】本発明に係る第2のベクトル量子化方法
は、オーバラップ構造の符号帳、すなわち、一本の原符
号ベクトルより所定長の符号ベクトルを隣接する符号ベ
クトルがオーバラップするように順次位置をシフトさせ
て切り出した所定長の符号ベクトル群を取り出すことが
できるように構成された符号帳を用い、この符号ベクト
ル群の各符号ベクトルを重み付けし、この重み付けした
符号ベクトルの目標ベクトルに対する歪みに関する評価
値を算出して、この評価値に基づき符号ベクトル群から
目標ベクトルに比較的近い符号ベクトルを探索するベク
トル量子化方法において、目標ベクトルを逆畳み込み
し、この逆畳み込みした目標ベクトルをフィルタ係数と
して、原符号ベクトルを逆畳み込みすることにより、評
価値を算出することを特徴とする。
【0019】この第2のベクトル量子化方法では、目標
ベクトルを逆畳み込みしたベクトルをフィルタ係数とし
て、原符号ベクトルを逆畳み込みすることによって、符
号ベクトルと目標ベクトルとの内積演算の結果が得られ
るため、符号ベクトル群から目標ベクトルに比較的近い
符号ベクトルを探索する際に必要な評価値を算出するた
めの計算量が削減される。
【0020】この第2のベクトル量子化方法は、符号帳
探索を予備選択と本選択の2段階に分けて行う2段階探
索法を用いた場合にも適用でき、その場合は符号ベクト
ル群の各符号ベクトルを重み付けし、この重み付けした
符号ベクトルの目標ベクトルに対する歪みに関する評価
値を算出して、この評価値に基づき符号ベクトル群から
目標ベクトルに比較的近い複数の符号ベクトルを予備選
択候補として選択し、さらに予備選択候補から目標ベク
トルにより近い最適符号ベクトルを探索する際に、目標
ベクトルを逆畳み込みし、この逆畳み込みした目標ベク
トルをフィルタ係数として、原符号ベクトルを逆畳み込
みすることにより、予備選択のための評価値を算出すれ
ばよい。これにより、従来の2段階探索法に比較して予
備選択に必要な計算量が削減される。
【0021】本発明に係る第2の音声符号化方法は、第
2のベクトル量子化方法を用いた音声符号化方法であっ
て、適応符号ベクトルおよび雑音符号ベクトルを用いて
駆動信号を生成し、この駆動信号を入力音声信号の分析
結果に基づいてフィルタ係数が設定される合成フィルタ
に供給して合成音声ベクトルを生成し、適応符号帳およ
び一本の原符号ベクトルより所定長の符号ベクトルを隣
接する雑音符号ベクトルがオーバラップするように順次
位置をシフトさせて切り出した雑音符号ベクトル群を格
納した雑音符号帳から、入力音声信号より算出される目
標ベクトルに近い合成音声ベクトルを生成する最適適応
符号ベクトルおよび最適雑音符号ベクトルをそれぞれ探
索する処理を含み、少なくとも最適適応符号ベクトルお
よび最適雑音符号ベクトルとフィルタ係数の情報を表す
符号化パラメータを出力する音声符号化方法において、
合成フィルタで畳み込まれた最適適応符号ベクトルに対
し目標ベクトルを直交化し、かつ合成フィルタで逆畳み
込みすることにより、逆畳み込み直交化目標ベクトルを
生成する。一方、雑音符号帳の原符号ベクトルを逆畳み
込み直交化目標ベクトルで逆畳み込みし、この逆畳み込
みを行ったベクトルから該雑音符号ベクトルの逆畳み込
み直交化目標ベクトルに対する歪みに関する評価値を算
出して、この評価値に基づいて該雑音符号ベクトルから
予備選択候補を選択し、この予備選択候補から最適雑音
符号ベクトルを探索する。
【0022】従来のCELP方式の音声符号化では、雑
音符号ベクトル群を取り出す雑音符号帳はサイズが大き
いため、予備選択に要する計算量が問題となっていた
が、第2の音声符号化方法では第2のベクトル量子化方
法と同様に予備選択に必要な計算量が削減される。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1に、第1の実施形態に係る2段
階探索法を用いたベクトル量子化方法を適用したベクト
ル量子化装置の構成を示す。
【0024】このベクトル量子化装置は、ベクトル量子
化の対象となる目標ベクトルが入力される入力端子10
0と、符号ベクトル群を格納した符号帳110と、この
符号帳110に格納されている符号ベクトル群のうちの
一部の符号ベクトルを予備選択部130での予備選択候
補の選択対象として限定する限定部120と、符号帳1
10に格納されている符号ベクトル群のうち限定部12
0で限定された選択対象の符号ベクトルから、入力端子
100に入力された目標ベクトルに比較的近い複数の符
号ベクトルを予備選択候補として選択する予備選択部1
30と、符号帳110に格納されている符号ベクトル群
のうち限定部120で限定されなかった符号ベクトルの
一部を予備選択候補に基づき選択して新たに予備選択候
補として追加することにより、拡張された予備選択候補
を生成する予備選択候補拡張部140と、拡張された予
備選択候補から目標ベクトルにより近い最適符号ベクト
ルを選択する本選択部150により構成されている。
【0025】予備選択部130は、限定部120で限定
された選択対象の符号ベクトルの目標ベクトルに対する
歪みに関する評価値を算出する評価値算出部131と、
この評価値に基づいて、限定部120で限定された選択
対象の符号ベクトルの中から複数の符号ベクトルを予備
選択候補として選択する最適値選択部132によって構
成される。
【0026】本選択部150は、予備選択部130で選
択された予備選択候補の符号ベクトルの目標ベクトルに
対する歪みを計算する歪み計算部151と、この歪み計
算部151で計算された歪みに基づいて、予備選択候補
拡張部140により拡張された予備選択候補の符号ベク
トルから最適符号ベクトルを選択する最適値選択部15
2によって構成される。
【0027】次に、本実施形態の動作を詳しく説明す
る。まず、入力端子100にベクトル量子化の対象とな
る目標ベクトルが入力される。一方、符号帳110に格
納されている符号ベクトル群のうち、限定部120で限
定された一部の符号ベクトルが予備選択部130での予
備選択候補の選択対象として評価値算出部131に送ら
れ、入力端子100からの目標ベクトルと比較される。
この比較に際しては、評価値算出部131で所定の評価
式に基づいて評価値が計算される。そして、この評価値
をより小さくする複数の符号ベクトルが予備選択候補と
して最適値選択部132で選択される。
【0028】一方、予備選択候補拡張部140には最適
値選択部132からの予備選択候補の符号ベクトルのイ
ンデックスと、限定部120で予備選択候補の選択対象
として限定された符号ベクトルのインデックスが入力さ
れる。この予備選択候補拡張部140では、符号帳11
0に格納されている符号ベクトル群のうちの予備選択候
補の周辺の符号ベクトルであって、限定部120におい
て予備選択部130への入力として選択されなかった符
号ベクトルが新たに予備選択候補として追加され、元の
予備選択候補と新たな予備選択候補が拡張された予備選
択候補として本選択部150に送出される。より具体的
には、予備選択候補拡張部140においては限定部12
0から予備選択候補の選択対象として限定された符号ベ
クトルのインデックスを入力し、また予備選択部130
内の最適値選択部132から予備選択候補の符号ベクト
ルのインデックスを入力として、これらのインデックス
を拡張された予備選択候補の符号ベクトルのインデック
スとして本選択部150に送る。
【0029】本選択部150では、拡張された予備選択
候補の符号ベクトルの目標ベクトルに対する歪みが歪み
計算部151で計算され、この歪みを最小とする符号ベ
クトル(最適符号ベクトル)が最適値選択部152で選
択され、この最適符号ベクトルのインデックスがベクト
ル量子化結果160として出力される。
【0030】本実施形態によると、従来の2段階探索法
の欠点が解決される。すなわち、従来の2段階探索法で
は前述したように符号帳に格納されている符号ベクトル
群の全てを予備選択候補の選択対象として予備選択を行
うため、符号帳のサイズが大きくなると、予備選択にお
いていかに簡便な評価式を用いても、予備選択にかかる
計算量が大きくなり、符号帳探索に要する時間の短縮効
果が十分でないという問題があった。
【0031】これに対し、本実施形態によるとまず限定
部120によって予め予備選択候補の選択対象、つまり
予備選択を行うべき符号ベクトルが限定され、この限定
された符号ベクトルから予備選択が行われる。ここで、
予備選択以降の探索を従来の2段階探索法と同様に行え
ば、単に限定された数の少ない符号ベクトルのみからな
る符号帳を探索したことになり、符号帳を小さくしたこ
とになってしまう。しかし、本実施形態では上述のよう
に予備選択候補を選択した後、符号帳110に格納され
ている符号ベクトル群のうち、限定部120において限
定されず予備選択部130に入力されなかった符号ベク
トルから予備選択候補に基づいて選択された一部の符号
ベクトルを新たに予備選択候補に追加して予備選択候補
の拡張を行う予備選択候補拡張部140を設けたことに
より、符号帳110のサイズを小さくすることなく、予
備選択にかかる計算量を減らし、もってベクトル量子化
全体に必要な計算量を効果的に削減できる。
【0032】今、仮に符号帳110に格納されている符
号ベクトルが512本、予備選択の際の評価値計算に必
要な計算量が10、予備選択候補数が4、本選択に必要
な計算量が100であるとする。従来の2段階探索法に
よると、予備選択では符号帳に格納されている全ての符
号ベクトルについて探索を行うため、予備選択に必要な
計算量は10×512=5120となり、また本選択で
は予備選択で選ばれた4本の予備選択候補に対して歪み
を計算するため、4×100=400の計算量を必要と
し、合計で5120+400=5520の計算量が最適
符号ベクトルの探索に必要となる。
【0033】これに対して、本実施形態では限定部12
0で予備選択候補の選択対象の符号ベクトルを符号帳1
10に格納されている全符号ベクトルの半分の256本
に制限すると、予備選択にかかる計算量は256×10
=2560となる。そして、予備選択によって4つの予
備選択候補が選択され、さらに予備選択候補拡張部14
0によって各予備選択候補に対し限定部120で選ばれ
なかった候補が1つずつ加えられ、8つの拡張された予
備選択候補が出力された場合、本選択に要する計算量は
8×100=800となる。従って、予備選択と本選択
の合計の計算量は2560+800=3360となり、
従来法の約60%の計算量で最適符号ベクトルの探索を
行うことができる。
【0034】本実施形態のベクトル量子化方法は、隣り
合う符号ベクトルが似た性質を持っている符号帳、例え
ば隣接する符号ベクトルが互いに一部オーバラップして
いる構造を有する符号帳(オーバラップ符号帳という)
などの探索を行う場合、特に効果が大きい。
【0035】次に、図1の構成で符号帳110にオーバ
ラップ符号帳を用いた場合のベクトル量子化の手順を図
2に示すフローチャートにより説明する。オーバラップ
符号帳は、図3に示すように比較的長い一本の原符号ベ
クトルを格納し、この原符号ベクトルより所定の長さの
符号ベクトルを順次シフトさせて切り出すことによっ
て、異なる複数の符号ベクトル(符号ベクトル群)が取
り出されるように構成した符号帳である。例えば、原符
号ベクトルの先頭よりiサンプル目からNサンプル取り
出して、i番目の符号ベクトルCiを得るものとする。
この符号ベクトルCiに隣接する符号ベクトルCi+1
は、Ciを例えば1サンプル分シフトした構成になる。
シフト数は1サンプル分に限らず、2サンプル分あるい
はそれ以上であってもよい。このようなオーバラップ符
号帳から取り出される符号ベクトル群は、隣接する符号
ベクトルが互いに一部オーバラップしているために、隣
接した符号ベクトルの性質は互いに似ている。本実施形
態によると、このようなオーバラップ符号帳の性質を利
用して効率のよい符号帳探索を行うことができる。
【0036】図2を参照すると、まず予備選択候補の選
択対象をオーバラップ符号帳から取り出される符号ベク
トル群のうちの一つおきの符号ベクトル、例えば偶数サ
ンプルから始まる符号ベクトルCi(i=0,2,4,
…,M)に限定する(ステップS11)。そして、これ
らの符号ベクトルCiについて予備選択を行う(ステッ
プS12)。この予備選択に際しては符号ベクトルCi
についての評価値を計算し、この評価値をより小さくす
る上位いくつかの符号ベクトルを予備選択候補として選
択する。この例では、ステップS12において符号ベク
トルCi1 ,Ci2 を予備選択候補として選択してい
る。
【0037】次に、予備選択候補の拡張を行い、拡張さ
れた予備選択候補を生成する(ステップS13)。すな
わち、この例ではステップS13において予備選択候補
の符号ベクトルCi1 ,Ci2 にそれぞれ隣接する奇数
サンプルから始まる符号ベクトルCi1,Ci2をCi
1 ,Ci2 に追加し、合計4本の符号ベクトルCi1
Ci2 ,Ci1,Ci2を拡張された予備選択候補とし
て生成する。
【0038】次に、この拡張された予備選択候補の符号
ベクトルCi1 ,Ci2 ,Ci1,Ci2について本選
択を行う(ステップS14)。すなわち、これらの符号
ベクトルCi1 ,Ci2 ,Ci1,Ci2の例えば重み
付きの歪み(目標ベクトルに対する誤差)を厳密に計算
し、それに基づき最も歪みの小さい符号ベクトルを最適
符号ベクトルCopt として選択して、この符号ベクトル
のインデックスを最終的な符号帳探索結果、すなわちベ
クトル量子化結果として出力する。
【0039】オーバラップ符号帳のように、隣り合う符
号ベクトルが似た性質を持ち、その性質がシフト数に応
じて徐々に変化するような符号ベクトル群が得られる符
号帳に対して本実施形態のベクトル量子化方法を適用す
ると、符号帳の探索精度を落とさずに計算量を大幅に削
減することが可能である。
【0040】なお、上記の説明ではステップS11にお
いて予備選択候補の選択対象として限定する符号ベクト
ルを偶数サンプルから始まる符号ベクトルとしたが、奇
数サンプルから始まる符号ベクトルであってもよいし、
2サンプル置き、またはそれ以上の間隔、あるいは可変
の間隔で符号ベクトルを予備選択候補の選択対象として
限定してもよい。
【0041】オーバラップ符号帳の特殊な形として、既
に述べたADP構造のオーバラップ符号帳が挙げられ
る。ADP構造のオーバラップ符号帳からは、符号ベク
トル群として疎の符号ベクトルおよび密の符号ベクトル
を取り出すことができる。疎の符号ベクトルは、予め0
をオーバラップ符号帳内の符号ベクトル中に挟み込んで
おき、これを通常のオーバラップ符号帳と見なして符号
ベクトルを取り出すことで得られる。その意味でADP
構造のオーバラップ符号帳はオーバラップ符号帳の一形
態と考えられるから、本発明でいうオーバラップ符号帳
はADP構造のオーバラップ符号帳も含むものとする。
【0042】ADP構造のオーバラップ符号帳を用いた
場合、疎の構造で位相のみが異なる符号ベクトルの組が
できる。これらの符号ベクトルは、図8に示したように
0の入る位置が異なるだけであり、類似している。従っ
て、位相が0の符号ベクトルだけを予備選択候補の選択
対象とし、予備選択候補の拡張に際しては各々の予備選
択候補の符号ベクトルに対し位相が1の符号ベクトルを
新たに追加することにより、拡張された予備選択候補を
生成し、この拡張された予備選択候補を本選択に渡すと
いう方法によって、ベクトル量子化の性能を落とさず
に、計算量だけを効率的に削減することが可能となる。
【0043】なお、上述の説明では予備選択候補拡張部
140から拡張された予備選択候補の符号ベクトルのイ
ンデックスを本選択部150に渡したが、拡張された予
備選択候補の符号ベクトルそのものを渡すようにしても
よい。具体的には、例えば予備選択部130で選択され
た予備選択候補の符号ベクトルと、この予備選択候補の
符号ベクトルとの距離が所定値以下の符号ベクトルを符
号帳110から取り出し、これらを拡張された予備選択
候補の符号ベクトルとして本選択部150に渡すように
すればよい。
【0044】(第2の実施形態)次に、第1の実施形態
で説明したベクトル量子化方法をCELP方式の音声符
号化方法に適用した実施形態について述べる。図4に、
この音声符号化方法を適用した音声符号化装置の構成を
示す。
【0045】図4において、入力端子301よりフレー
ム単位に分割された入力音声信号が入力され、分析部3
03において線形予測分析が行われて、聴感重み付き合
成フィルタ304のフィルタ係数が決定される。入力音
声信号は目標ベクトル算出部302にも入力され、ここ
で通常は聴感重みフィルタがかけられた後、聴感重み付
き合成フィルタ304の零入力応答が差し引かれること
により、目標ベクトルが算出される。
【0046】本実施形態では、符号帳として適応符号帳
308と雑音符号帳309を一つずつ持っている。ま
た、図示していないが通常、利得符号帳も備えられる。
適応符号帳308および雑音符号帳309からそれぞれ
選ばれた適応符号ベクトルおよび雑音符号ベクトルは、
利得付与部305,306において利得がそれぞれ乗じ
られた後、加算器307で加算され、聴感重み付き合成
フィルタ304に駆動信号として与えられ畳み込まれる
ことにより、合成音声ベクトルが生成される。さらに、
この合成音声ベクトルの目標ベクトルに対する歪みが歪
み計算部351で計算される。そして、この歪みを最小
にする最適適応符号ベクトルおよび最適雑音符号ベクト
ルが適応符号帳308および雑音符号帳309から1つ
ずつ選択される。以上がCELP方式の音声符号化にお
ける符号帳探索の基本である。
【0047】適応符号ベクトルと雑音符号ベクトルの最
適な組合せを選ぶために、適応符号帳308および雑音
符号帳309にそれぞれ格納されている符号ベクトルの
全ての組合せに対して上述の歪み計算を行うと、現実的
な計算量で処理することが困難となる。このため、適応
符号帳308を先に探索した後、雑音符号帳309を探
索する逐次探索が用いられる。すなわち、適応符号帳探
索部360において聴感重み付き合成フィルタ304で
畳み込まれた適応符号ベクトルの目標ベクトルに対する
歪みが誤差算出部362で求められ、評価部361でこ
の歪みを最小にする適応符号ベクトルが選ばれる。
【0048】次に、こうして選ばれた適応符号ベクトル
と組み合わせた時に目標ベクトルとの誤差が最小になる
雑音符号ベクトルが雑音符号帳309から選択される。
このとき、計算量をさらに削減するために2段階探索が
行われる。すなわち、まず適応符号帳308の探索で選
択され聴感重み付き合成フィルタ304で畳み込まれた
最適適応符号ベクトルに対して、目標ベクトル直交化部
371において目標ベクトルが直交化され、これがさら
に逆畳み込み演算部372で逆畳み込みされることによ
り、予備選択のための逆畳み込み直交化目標ベクトルが
作成される。目標ベクトル直交化部371は、直交化探
索を行わない場合は不要であり、その場合は通常、利得
付与部305で量子化された利得を乗じた適応符号ベク
トルが目標ベクトルから差し引かれ、これが目標ベクト
ル直交化部371の出力の代わりに使用される。
【0049】次に、予備選択部330の評価値算出部3
31において、雑音符号帳309に格納されている雑音
符号ベクトルのうち限定部320で限定された符号ベク
トルに対して評価値が計算され、最適値選択部332で
この評価値を最適にする雑音符号ベクトルが予備選択候
補として複数個選ばられる。
【0050】次に、予備選択候補拡張部373におい
て、予備選択候補の周辺の雑音符号ベクトルであって、
限定部320で限定されなかった雑音符号ベクトルが追
加されることにより、拡張された予備選択候補が作成さ
れ、本選択部350に出力される。本選択部350にお
いては、拡張された予備選択候補の雑音符号ベクトルに
対し聴感重み付き合成フィルタ304で畳み込みを行っ
た雑音符号ベクトルの歪みが歪み計算部351で求めら
れ、最適値選択部352によりこの歪みを最小にする最
適雑音符号ベクトルが選ばれる。
【0051】予備選択部330と本選択部350の大き
な違いは、予備選択部330では聴感重み付き合成フィ
ルタ304を通さずに雑音符号帳309の探索を行って
いるのに対し、本選択部350では聴感重み付き合成フ
ィルタ304に雑音符号ベクトルを通して探索を行って
いる点である。聴感重み付き合成フィルタ304で雑音
符号ベクトルを畳み込む演算は計算量が大きいため、こ
のような2段階探索を行うことで、探索に必要な計算量
を下げることができる。しかし、予備選択の段階で雑音
符号帳309に格納されている全ての雑音符号ベクトル
を探索すると、雑音符号帳309はサイズが大きいため
に予備選択の計算量が大きくなり、雑音符号帳309の
探索全体に占める予備選択の計算量が大きくなる。
【0052】これに対し、本実施形態では限定部320
を設けることにより予備選択段階では雑音符号帳309
を事実上小さな符号帳と見なして探索を行い、予備選択
候補の雑音符号ベクトルを得た後、雑音符号帳309全
体を予備選択した場合に選ばれる可能性のあるそれ以外
の雑音符号ベクトルを予測して新たに予備選択候補とし
て追加することにより、拡張された予備選択候補を生成
し、この拡張された予備選択候補の雑音符号ベクトルに
対して本選択を行う。これことによって雑音符号帳30
9のサイズを小さくすることなく、予備選択に必要な計
算量を低減することができ、雑音符号帳309全体の探
索に要する計算量を効率良く削減することが可能にな
る。
【0053】(第3の実施形態)図5に、第3の実施形
態に係るベクトル量子化方法を適用したベクトル量子化
装置の構成を示す。このベクトル量子化装置は、フィル
タ係数が入力される第1の入力端子400と、目標ベク
トルが入力される第2の入力端子401と、オーバラッ
プ符号長410と、目標ベクトルの逆畳み込みを行う第
1の逆畳み込み部420と、オーバラップ符号帳410
から取り出される符号ベクトルの逆畳み込みを行う第2
の逆畳み込み部430と、オーバラップ符号帳410か
ら取り出される符号ベクトルの畳み込みを行って重み付
けを行う畳み込み部440と、オーバラップ符号帳41
0から取り出される符号ベクトルから目標ベクトルに比
較的近い複数の符号ベクトルを予備選択候補として選択
する予備選択部450と、予備選択候補の符号ベクトル
から目標ベクトルにより近い最適符号ベクトルを選択す
る本選択部460とにより構成されている。
【0054】予備選択部450は、予備選択候補の選択
対象の符号ベクトルの目標ベクトルに対する歪みに関す
る評価値を算出する評価値算出部451と、この評価値
に基づいて複数の符号ベクトルを予備選択候補として選
択する最適値選択部452によって構成される。
【0055】本選択部460は、オーバラップ符号帳4
10から取り出される符号ベクトルの目標ベクトルに対
する歪みを計算する歪み計算部461と、この計算され
た歪みに基づいて予備選択候補の符号ベクトルから最適
符号ベクトルを選択する最適値選択部462によって構
成される。
【0056】次に、本実施形態の動作を詳しく説明す
る。第1の入力端子400からフィルタ係数が入力さ
れ、第2の入力端子401から目標ベクトルが入力され
る。第1の逆畳み込み部420では、目標ベクトルが逆
畳み込みされ、この逆畳み込みされたベクトルがフィル
タ係数として第2の逆畳み込み部430に入力される。
第2の逆畳み込み部430では、オーバラップ符号帳4
10から取り出される符号ベクトルが逆畳み込みされ、
この逆畳込み結果された結果が予備選択部450内の評
価値算出部451に入力され、最適値選択部452で予
備選択候補が選択される。本選択部460では、これら
の予備選択候補の符号ベクトルの目標ベクトルに対する
歪みが歪み計算部461で算出され、これに基づき最適
値選択部462で最適な符号ベクトルが選択され、この
最適符号ベクトルのインデックスがベクトル量子化結果
として出力される。
【0057】2段階探索を行わない従来型の探索方法
は、本選択部460のみで探索を行う方法と等価であ
り、その場合の動作は次の通りである。本選択部460
内の歪み計算部461において、第2の入力端子401
に入力された目標ベクトルと、畳み込み部440で重み
付けられた符号ベクトルが入力され、目標ベクトルに対
する符号ベクトルの歪みが計算される。歪みの計算方法
には何通りかあるが、簡単なものとして符号ベクトルと
目標ベクトルとの距離を最小化する次式(1)に示す評
価式が良く用いられる。
【0058】
【数1】
【0059】ただし、Eiは評価値、Rは目標ベクト
ル、Ciは符号ベクトル、Hは第2の畳み込み部440
のフィルタリングを表す行列、つまり入力端子400に
入力されるフィルタ係数である。
【0060】次に、最適値選択部462で評価値Eiを
最大とする符号ベクトルCiが選ばれる。符号ベクトル
を畳み込む演算、つまりHCiの計算は計算量が多く、
しかも全ての符号ベクトルCiに対して計算を行う必要
があるので、符号帳探索の高速化の妨げとなっている。
この問題を解決する方法の一つが先に述べた2段階探索
法である。
【0061】予備選択部450で用いる評価式の例とし
て、式(1)の分子部分を用いる方法が挙げられる。こ
のとき、分子を次式(2)のように変形することで、符
号ベクトルCiの畳み込みを行わずに、一回の内積演算
とその結果の2乗で分子の値を計算することができる。
【0062】
【数2】
【0063】但し、RtはRの転置を意味する。式
(2)において、RtHの演算は逆畳み込み演算(バッ
クワードフィルタリング)と呼ばれ、これはRを時間的
に逆方向から行列Hで表されるフィルタに入力し、出力
を再度逆転することによって実現することもできる。一
方、本選択部460での畳み込み演算は、予備選択部4
50で選択された予備選択候補の符号ベクトルに対して
のみ行えば良いため、高速の符号帳探索が可能となる。
【0064】本実施形態によると、予備選択での計算量
を符号帳がオーバラップ構造の場合に、以下のように効
果的に削減することができる。オーバラップ符号帳41
0から取り出される符号ベクトルCiとRtHとの内積
値は、符号ベクトルCiをRtHで逆畳み込みすること
で求めることができる。オーバラップ符号帳410に格
納されている原符号ベクトルをCoと表し、その長さを
Mとする。また、原符号ベクトルCoのi番目のサンプ
ルからNサンプル取り出した長さNの符号ベクトルをC
iとする。すなわち、 Ci(n)=Co(i+n),(n=0,…,N−1) である。CoをRtHで逆畳み込みする演算を式で表す
と、以下のようになる。
【0065】
【数3】 RtHは目標ベクトルを逆畳み込みしたベクトルなの
で、長さはNである。このことを考慮すると、式(3)
【0066】
【数4】 と表せ、さらに
【0067】
【数5】 と変形できる。式(5)は、CiとRtHの内積を表し
ている。
【0068】このことから、評価式の分子を計算するた
めには、オーバラップ符号帳410から取り出された符
号ベクトルCiを第2の逆畳み込み部430において第
1の逆畳み込み部420で逆畳み込みした目標ベクトル
RtHで逆畳み込みした結果d(i)を求め、これを2
乗した値d(i)2 を用いれば良いことがわかる。
【0069】オーバラップ符号帳の場合は、個々のベク
トルを逆畳み込む必要がなく、オーバラップ符号帳全体
を一度畳み込みすることで、d(i)の値を連続的に求
めて内積値を高速に計算できる。
【0070】すなわち、第1の逆畳み込み部420は第
2の端子401に入力された目標ベクトルRを第1の入
力端子400に入力されたフィルタ係数Hで逆畳み込み
し、RtHを出力する。第2の逆畳み込み部430で
は、このRtHでオーバラップ符号帳Coを逆畳み込み
し、d(i)を予備選択部450内の評価値算出部45
1に入力する。評価値算出部451では、この逆畳み込
みされた符号ベクトルd(i)を基に評価値、例えばd
(i)2 を作成して出力する。なお、評価値としてはd
(i)2 のほかに、|d(i)|,|d(i)|/|C
i|,d(i)2/Ci2 などを用いることもできる。
【0071】本実施形態の構成は、オーバラップ符号帳
410がセンタークリップされている場合に、特に計算
量削減の効果が大きい。センタークリップとは、各符号
ベクトルの所定の値より小さいサンプルは0に置き換え
る技術である。センタークリップを行った符号帳は、所
々にパルスが立つ疎な構造になる。本実施形態は、式
(3)を用いて計算を行うため、オーバラップ符号帳C
oの中からパルスのある箇所についてのみ計算すること
が容易であり、それによって計算量を大幅に削減でき
る。
【0072】なお、上記の説明では簡単のためオーバラ
ップ符号帳410から取り出される符号ベクトル群の隣
り合う符号ベクトルを1サンプルシフトさせたが、シフ
ト数は1に限られず、2以上であってもよい。また、第
1および第2の逆畳み込み部420,430では畳み込
み演算と等価な演算を行えばよく、必ずしもフィルタを
構成して演算を行う必要はない。
【0073】このように本実施形態によるベクトル量子
化方法によれば、オーバラップ符号帳410に対する符
号帳探索において、符号帳410から取り出される符号
ベクトルの目標ベクトルに対する歪みの関する評価値を
計算する際、内積演算に代えて逆畳み込み演算を行うこ
とによって、計算量を効果的に削減でき、高速のベクト
ル量子化を可能とすることができる。
【0074】(第4の実施形態)次に、第3の実施形態
で説明したベクトル量子化方法をCELP方式の音声符
号化方法に適用した実施形態について述べる。図6に、
この音声符号化方法を適用した音声符号化装置の構成を
示す。本実施形態の音声符号化装置は雑音符号帳探索部
530以外は、限定部320がないことと、雑音符号帳
309がオーバラップ構造であることを除いて、図1で
説明した第1の実施形態の音声符号化装置と同じである
ため、特に雑音符号帳探索部530について説明する。
【0075】雑音符号帳探索部530は、予備選択部5
10と本選択部520から構成される。予備選択部52
0には、逆畳み込み演算部372の出力である逆畳み込
み直交化目標ベクトルが第2の逆畳み込み演算部511
のフィルタ係数として入力される。第2の逆畳み込み演
算部511では、雑音符号帳であるオーバラップ符号帳
309に対して逆畳み込み演算が行われ、この逆畳み込
みされたベクトルが評価値算出部512に入力されて評
価値が算出される。この評価値に基づいて最適値選択部
513で複数個の予備選択候補が選択され、本選択部5
20に入力される。
【0076】本選択部520においては、歪み計算部5
21で予備選択候補の雑音符号ベクトルの目標ベクトル
に対する歪みが計算され、それに基づき最適値選択部5
22で最適雑音符号ベクトルが選ばれる。
【0077】CELP方式の音声符号化では、雑音符号
帳に数百もの符号ベクトルを格納しているため、従来の
2段階探索法では予備選択の計算量は無視できないほど
大きくなる。これに対し、雑音符号帳がオーバラップ構
造をしており、本実施形態の構成を用いることで、雑音
符号帳であるオーバラップ符号帳309の探索に要する
計算量を大幅に削減することが可能であり、雑音符号帳
にセンタークリップが施されている場合は、符号帳の探
索に必要な計算量をより一層削減することができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1のベ
クトル量子化方法によれば、2段階探索法において予備
選択候補の選択対象の符号ベクトルの数を制限すること
で、符号帳のサイズが大きくとも予備選択に必要な計算
量を削減して、高速のベクトル量子化が可能であり、し
かも予備選択候補を拡張することにより、探索の精度を
落さずにベクトル量子化を行うことが可能となる。
【0079】また、本発明の第1の音声符号化方法によ
れば、第1のベクトル量子化方法を雑音符号帳の探索に
用いることより、雑音符号ベクトルの予備選択に必要な
計算量を削減し、さらに本選択である最適雑音符号ベク
トルの探索を限定された予備選択候補に基づいて新たに
予備選択候補が追加されることで拡張された予備選択候
補に対して行うことにより、雑音符号帳探索の精度を十
分に確保することができる。
【0080】本発明の第2のベクトル量子化方法によれ
ば、オーバラップ構造の符号帳探索において、符号帳か
ら取り出される符号ベクトルの目標ベクトルに対する歪
みの関する評価値を計算する際、内積演算に代えて逆畳
み込み演算を行うことによって、計算量を削減して高速
のベクトル量子化を可能とすることができる。
【0081】また、本発明の第2の音声符号化方法によ
れば、第2のベクトル量子化方法を雑音符号帳の探索に
利用することにより、雑音符号帳の探索に必要な計算量
を削減して高速の音声符号化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るベクトル量子化装置の構
成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態におけるベクトル量子化の手順
を示すフローチャート
【図3】オーバラップ符号帳を示す図
【図4】第2の実施形態に係る音声符号化装置の構成を
示すブロック図
【図5】第3の実施形態に係るベクトル量子化装置の構
成を示すブロック図
【図6】第4の実施形態に係る音声符号化装置の構成を
示すブロック図
【図7】CELP方式の音声符号化装置の概略構成を示
すブロック図
【図8】ADP構造のオーバラップ符号帳を示す図
【符号の説明】
100…入力端子 110…符号帳 120…限定部 130…予備選択部 131…評価値算出部 132…最適値選択部 140…予備選択候補拡張部 150…本選択部 151…歪み計算部 152…最適値選択部 160…ベクトル量子化結果 301…入力端子 302…目標ベクトル算出部 303…分析部 304…聴感重み付き合成フィルタ 305,306…利得付与部 307…加算器 308…適応符号帳 309…雑音符号帳 320…限定部 330…予備選択部 331…評価値計算部 332,352…最適値選択部 340…雑音符号帳探索部 350…本選択部 351…歪み計算部 360…適応符号帳探索部 361…評価部 362…誤差算出部 371…目標ベクトル直交化部 372…逆畳み込み部 400,401…入力端子 410…オーバラップ符号帳 420,430…逆畳み込み部 440…畳み込み部 450…予備選択部 451…評価値算出部 452,462…最適値選択部 460…本選択部 461…歪み計算部 510…予備選択部 511…逆畳み込み部 512…評価値算出部 513,522…最適値選択部 520…本選択部 521…歪み算出部 530…雑音符号帳探索部 911…適応符号帳 912…雑音符号帳 921,922…利得付与部 930…重み付き合成フィルタ 940…聴感重み付けフィルタ 950…線形予測分析部 960…入力端子 970…評価部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−245718(JP,A) 特開 平4−171500(JP,A) 特開 平4−58617(JP,A) 特開 平5−19796(JP,A) 特開 平8−248995(JP,A) 佐藤ほか,4.8kbpsADP−C ELP音声コーデックの開発,電子情報 通信学会秋季全国大会,日本,B−623, 3−285 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/08 G10L 19/00 H03M 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の符号ベクトル群から目標ベクトルに
    比較的近い複数の符号ベクトルを予備選択候補として選
    択し、さらに予備選択候補から前記目標ベクトルにより
    近い最適符号ベクトルを探索するベクトル量子化方法に
    おいて、 前記予備選択候補の選択対象を前記符号ベクトル群のう
    ちの一部の符号ベクトルに限定し、前記符号ベクトル群
    のうちの前記選択対象以外の符号ベクトルの一部を前記
    予備選択候補に基づき選択して新たに予備選択候補とし
    て追加することにより、拡張された予備選択候補を生成
    し、この拡張された予備選択候補から前記最適符号ベク
    トルを探索することを特徴とするベクトル量子化方法。
  2. 【請求項2】一本の原符号ベクトルより所定長の符号ベ
    クトルを隣接する符号ベクトルがオーバラップするよう
    に順次位置をシフトさせて切り出される符号ベクトル群
    から目標ベクトルに比較的近い複数の符号ベクトルを予
    備選択候補として選択し、さらに予備選択候補から前記
    目標ベクトルにより近い最適符号ベクトルを探索するベ
    クトル量子化方法において、 前記予備選択候補の選択対象を前記符号ベクトル群のう
    ちの所定間隔で位置する一部の符号ベクトルに限定し、
    前記符号ベクトル群のうちの前記選択対象以外の符号ベ
    クトルであって前記予備選択候補の近傍に位置する符号
    ベクトルを新たに予備選択候補として追加することによ
    り、拡張された予備選択候補を生成し、この拡張された
    予備選択候補から前記最適符号ベクトルを探索すること
    を特徴とするベクトル量子化方法。
  3. 【請求項3】適応符号ベクトルおよび雑音符号ベクトル
    を用いて駆動信号を生成し、この駆動信号を入力音声信
    号の分析結果に基づいてフィルタ係数が設定される合成
    フィルタに供給して合成音声ベクトルを生成し、所定の
    適応符号ベクトル群および雑音符号ベクトル群から、前
    記入力音声信号より算出される目標ベクトルに近い合成
    音声ベクトルを生成する最適適応符号ベクトルおよび最
    適雑音符号ベクトルをそれぞれ探索する処理を含む音声
    符号化方法において、 前記合成フィルタで畳み込まれた最適適応符号ベクトル
    に対し前記目標ベクトルを直交化し、かつ前記合成フィ
    ルタで逆畳み込みすることにより、逆畳み込み直交化目
    標ベクトルを生成するとともに、 前記雑音符号ベクトル群のうちの一部の雑音符号ベクト
    ルを予備選択候補の選択対象に限定し、 前記選択対象の雑音符号ベクトルの前記逆畳み込み直交
    化目標ベクトルに対する歪みに関する評価値を算出し
    て、この評価値に基づいて該選択対象の雑音符号ベクト
    ルから前記予備選択候補を選択し、 前記雑音符号ベクトル群から前記選択対象以外の雑音符
    号ベクトルの一部を前記予備選択候補に基づき選択して
    前記予備選択候補に追加することにより、拡張された予
    備選択候補を生成し、 この拡張された予備選択候補から前記最適雑音符号ベク
    トルを探索することを特徴とする音声符号化方法。
  4. 【請求項4】一本の原符号ベクトルより所定長の符号ベ
    クトルを隣接する符号ベクトルがオーバラップするよう
    に順次位置をシフトさせて切り出される符号ベクトル群
    の各符号ベクトルを重み付けし、この重み付けした符号
    ベクトルの目標ベクトルに対する歪みに関する評価値を
    算出して、この評価値に基づき前記符号ベクトル群から
    前記目標ベクトルに比較的近い符号ベクトルを探索する
    ベクトル量子化方法において、 前記目標ベクトルを逆畳み込みし、この逆畳み込みした
    目標ベクトルをフィルタ係数として、前記原符号ベクト
    ルを逆畳み込みすることにより、前記評価値を算出する
    ことを特徴とするベクトル量子化方法。
  5. 【請求項5】一本の原符号ベクトルより所定長の符号ベ
    クトルを隣接する符号ベクトルがオーバラップするよう
    に順次位置をシフトさせて切り出される符号ベクトル群
    の各符号ベクトルを重み付けし、この重み付けした符号
    ベクトルの目標ベクトルに対する歪みに関する評価値を
    算出して、この評価値に基づき前記符号ベクトル群から
    前記目標ベクトルに比較的近い複数の符号ベクトルを予
    備選択候補として選択し、さらに予備選択候補から前記
    目標ベクトルにより近い最適符号ベクトルを探索するベ
    クトル量子化方法において、 前記目標ベクトルを逆畳み込みし、この逆畳み込みした
    目標ベクトルをフィルタ係数として、前記原符号ベクト
    ルを逆畳み込みすることにより、前記評価値を算出する
    ことを特徴とするベクトル量子化方法。
  6. 【請求項6】適応符号ベクトルおよび雑音符号ベクトル
    を用いて駆動信号を生成し、この駆動信号を入力音声信
    号の分析結果に基づいてフィルタ係数が設定される合成
    フィルタに供給して合成音声ベクトルを生成し、所定の
    適応符号ベクトル群および一本の原符号ベクトルより所
    定長の符号ベクトルを隣接する雑音符号ベクトルがオー
    バラップするように順次位置をシフトさせて切り出され
    る雑音符号ベクトル群から、前記入力音声信号より算出
    される目標ベクトルに近い合成音声ベクトルを生成する
    最適適応符号ベクトルおよび最適雑音符号ベクトルをそ
    れぞれ探索する処理を含む音声符号化方法において、 前記合成フィルタで畳み込まれた最適適応符号ベクトル
    に対し前記目標ベクトルを直交化し、かつ前記合成フィ
    ルタで逆畳み込みすることにより、逆畳み込み直交化目
    標ベクトルを生成するとともに、 前記原符号ベクトルを前記逆畳み込み直交化目標ベクト
    ルで逆畳み込みし、この逆畳み込みを行った原符号ベク
    トルから該雑音符号ベクトルの前記逆畳み込み直交化目
    標ベクトルに対する歪みに関する評価値を算出して、該
    評価値に基づいて該雑音符号ベクトル群から予備選択候
    補を選択し、 前記予備選択候補から前記最適雑音符号ベクトルを探索
    することを特徴とする音声符号化方法。
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