JP3237524U - ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】腋窩に完全に貼り付けることができ、圧迫力が均等で、血腫や皮膚壊死の発生率を有効に引き下げ、繰り返し使用でき、コストが安いワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置を提供する。【解決手段】ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置は、腋窩パッドと、加圧テーピング固定ベスト2を含み、腋窩パッドは左右両側の腋窩領域に対称に当てられ、加圧テーピング固定ベストは左右両側の腋窩パッドと整合して固定され、加圧テーピング固定ベストは、ベスト背部本体3と、ベスト背部本体頂部の左右両側に設けられた肩部固定ベルト4を含み、ベスト背部本体の左右両側に位置する、患者の腋窩に対応する位置にはそれぞれ2本の腋の下加圧テーピング固定ベルト5が設置され、ベスト背部本体の左右両側の2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトは、腋窩パッドを回ってベスト背部本体、肩部固定ベルトと整合して連結される。【選択図】図2
Description
本考案は、ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定用設備の技術分野に属し、具体的には、ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置に関する。
ワキガは腋臭、臭汗症とも呼ばれ、よく見られる皮膚病の一種であり、我が国の漢族の発病率は約6%であるが、欧米諸国の発病率は50%を上回っている。この病気は、患者の腋窩部のアポクリン腺から排泄された汗が皮膚表面の細菌によって分解され、不飽和脂肪酸が生成されることにより、鼻を突く異臭を発するというものである。この病気は患者に深刻な心理的負担をもたらし、患者の仕事、社交、結婚などに重大な影響を与える。手術治療は、現在、この病気に対する最も効果的な治療手段である。ワキガの手術後には加圧テーピングが必要となるが、従来の方法では、通常、多層の無菌ガーゼや大量の無菌脱脂綿を細かく裂いてガーゼで包んだものを折り畳んで楕円体形の腋窩パッドを作り、腋窩パッドを腋窩に当てて加圧し、粘着ペーストと八の字包帯を組み合わせてテーピング固定する。しかし、このようにして作成した腋窩パッド及びテーピング方法には、以下のような欠点がある。1)弾性が悪く、形状が不規則で、固定しにくく、患者の皮膚のあらゆる部分に完全に貼り付け、均等に加圧することが難しく、圧迫止血の効果が不確実である、2)患者は長期にわたるテーピング固定が必要であり、多くの患者は粘着ペーストのアレルギーにより部分的に接触性皮膚炎を発症し、水疱やびらんなどの創面ができて、長期間、痛みや痒みによる不快さを味わう、3)八の字包帯のテーピング固定が不安定で、患者が無意識に両腕を前後、上下に動かすことにより、腋窩パッドと皮膚の位置ずれが生じることがあり、ワキガ手術で最も多い合併症、例えば血腫、皮膚壊死などは、いずれもこれと関係している、4)八の字テーピング後にきつさを調節することができず、巻き方が緩すぎると圧迫が不十分になって皮下出血が現れ、巻き方がきつすぎると両腕にむくみや麻痺が現れるので、すべて解いて巻き直す必要がある、5)手間と時間がかかり、腋窩パッドと八の字包帯を作って加圧、テーピングするには、少なくとも2名の医師による30分以上の作業が必要である。上記の欠陥が生じる原因は、主に、1)適切な大きさの既成の腋窩パッドが不足していることと、2)きつさの調節が可能で、複数の方向で制動固定を補助できるテーピング設備が不足していることにある。
現在、市場にはワキガ手術後の圧迫に用いる腋窩パッド製品はなく、検索したところ、既存の特許でも上記の2つの欠点を克服することはできない。本出願人は、特許文献1のワキガ手術後に両側を圧迫する腋窩パッドの実用新案特許を出願したことがあるが、この実用新案特許の腋窩パッドは安定した多方向の圧迫を提供することができず、皮膚の位置がずれて、皮下血腫などの合併症が発生しやすい。現段階の関連特許の最大の欠陥は、多方向の安定した固定及び圧迫を提供することができないことであり、ワキガ手術で最も固定しにくい位置は腋窩パッドの下方であり、固定ベルトの幅が広すぎると患者の動きに伴って捻れや位置ずれが発生し、緩んでしまう。固定ベルトが狭すぎると、局所的な圧力が強く、不均等になり、術後の皮膚のずれが生じやすくなる。
本考案では、上記の問題に対して、先行技術の不足を補い、ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置を提供している。本考案では、ワキガ手術の圧迫止血固定が不安定であるという問題に対して、腋の下で双方向から2本の固定ベルトにより加圧テーピングする固定ベストを採用して、この核心的な問題を解決しており、ワキガ患者の術後の腋窩領域の皮膚が均等に圧迫され、安定的に固定されるようにして、合併症の発生を予防することができるので、患者を快適にし、また医師も使いやすい。
上記の目的を実現するために、本考案では以下の技術手法を採用している。
本考案はワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置であり、その特徴は以下の通りである。腋窩パッド、加圧テーピング固定ベストを含み、前記腋窩パッドは左右両側の腋窩領域に対称に当てられ、前記加圧テーピング固定ベストは左右両側の腋窩パッドと整合して固定しており、前記加圧テーピング固定ベストは、ベスト背部本体と、ベスト背部本体頂部の左右両側に設けられた肩部固定ベルトを含み、前記ベスト背部本体の左右両側に位置する、患者の腋窩に対応する位置にはそれぞれ2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトが設置されており、前記ベスト背部本体の左右両側の2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトは、腋窩パッドを回ってベスト背部本体、肩部固定ベルトと整合し、連結されている。
本考案の好適な手段として、前記腋窩パッドはスポンジ材質で作成され、スポンジ材質の腋窩パッドの外側は1層の不織布で被包されている。
本考案のもう1つの好適な手段として、前記スポンジ材質の腋窩パッドは楕円体形を呈している。
本考案のもう1つの好適な手段として、前記楕円体形の腋窩パッドの幅は90mm、高さは100mm、長さは140mmである。
本考案のもう1つの好適な手段として、前記加圧テーピング固定ベストは内外両層を含み、内層はナイロンエラストマー層、外層はポリエステル繊維生地層である。
本考案のもう1つの好適な手段として、前記ベスト背部本体下部の左右両側には腰部締付固定ベルトが設置されている。
本考案のもう一つの好適な手段として、前記ベスト背部本体の上部及びその頂部の肩部固定ベルト上にマジックテープ(登録商標)のループ面が設置され、前記2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトの端部にマジックテープ(登録商標)のループ面と整合して接着するマジックテープ(登録商標)のフック面が設置されている。
本考案のもう1つの好適な手段として、前記ベスト背部本体下部の左右両側の腰部締付固定ベルトの両端部には、互いに接着するマジックテープ(登録商標)のループ面、マジックテープ(登録商標)のフック面が設置されている。
本考案の有益な効果は以下の通りである。
本考案で提供するワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置は、以下の長所を有している。1)楕円体形スポンジ材質の腋窩パッド本体は弾性があり、腋窩に完全に貼り付けることができ、圧迫力が均等である。2)加圧テーピング固定ベストは複数の角度からの安定した固定を提供することができ、血腫や皮膚壊死の発生率を有効に低下させる。3)加圧テーピング固定ベストはストレッチ素材であり、各固定ベルトは長さと角度が調節できるので、使いやすい。4)医師が便利に、スムーズに使えるので、時間とコストの節約になる。5)繰り返し使用でき、コストが安い。
本考案が解決する技術的課題、技術手法及び有益な効果をより明確にするために、以下では図面と具体的実施形態を結び付けて、本考案に対するより詳しい説明を行う。ここで述べている具体的な実施形態は本考案の解釈にのみ用いられるものであり、本考案を限定するためのものではないことを理解しておかなければならない。
図面符号:1は腋窩パッド、2は加圧テーピング固定ベスト、3はベスト背部本体、4は肩部固定ベルト、5は腋の下加圧テーピング固定ベルト、6は腰部締付固定ベルト、7はマジックテープ(登録商標)のループ面、8はマジックテープ(登録商標)のフック面である。
図面と結び付けると、本考案のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置は、腋窩パッド1と、加圧テーピング固定ベスト2を含み、前記腋窩パッド1は左右両側の腋窩領域に対称に当てられ、前記加圧テーピング固定ベスト2は左右両側の腋窩パッド1と整合して固定しており、前記加圧テーピング固定ベスト2は、ベスト背部本体3と、ベスト背部本体3頂部の左右両側に設けられた肩部固定ベルト4を含み、前記ベスト背部本体3の左右両側に位置する、患者の腋窩に対応する位置にはそれぞれ2本の腋の下加圧テーピング固定ベルト5が設置されており、前記ベスト背部本体3の左右両側の2本の腋の下加圧テーピング固定ベルト5は、腋窩パッド1を回ってベスト背部本体3、肩部固定ベルト4と整合し、連結されている。
前記腋窩パッド1はスポンジ材質で作成され、スポンジ材質の腋窩パッド1の外側は1層の不織布で被包されており、前記スポンジ材質の腋窩パッド1は楕円体形であり、前記楕円体形の腋窩パッド1は幅が90mm、高さが100mm、長さが140mmである。
前記加圧テーピング固定ベスト2は内外両層を含み、内層はナイロンエラストマー層、外層はポリエステル繊維生地層である。
前記ベスト背部本体3下部の左右両側には腰部締付固定ベルト6が設置されており、前記ベスト背部本体3下部の左右両側の腰部締付固定ベルト6の両端部には、互いに接着するマジックテープ(登録商標)のループ面7とマジックテープ(登録商標)のフック面8が設置されている。
前記ベスト背部本体3の上部及びその頂部の肩部固定ベルト4上にはマジックテープ(登録商標)のループ面7が設置され、前記2本の腋の下加圧テーピング固定ベルト5の端部にはマジックテープ(登録商標)のループ面7と整合して接着するマジックテープ(登録商標)のフック面8が設置されている。
説明しておかなければならないが、本考案の腋窩パッド1、加圧テーピング固定ベスト2の仕様は、患者の身体つきの違いによって設計することができるので、身体つきの異なる患者の使用ニーズを満たすことができる。
本考案の使用ステップは次の通りである。テーピング前の準備作業として、ワキガ患者の手術後、切開口を消毒し、無菌ガーゼを被せ、患者を座らせ、両上腕を軽く外転させる(<45°)。使用ステップ1)両側のスポンジ材質の楕円体形腋窩パッド1本体を、両腋窩の切開口部分の無菌ガーゼの外側に貼り付ける。2)患者の両腕を軽く下に押し、加圧テーピング固定ベスト2のベスト背部本体3を患者の背中に当てる。3)加圧固定し、適当な圧力と角度を用いて、使用フローチャート5、6、7に基づいて4本の腋の下加圧テーピング固定ベルト5の端部のマジックテープ(登録商標)フック面8をベスト背部本体3の上部及び頂部の肩部固定ベルト4上のマジックテープ(登録商標)のループ面7上に貼り付け、かつ腰部締付固定ベルト6を部分的に加圧してテーピング固定する。固定の安定情況及び患者の腕の末梢神経感覚に基づいて、腋窩ベルトのきつさを微調整する。
本考案に関する上記の具体的な記述は、本考案を説明するためにのみ用いられるものであり、本考案の実施例に記載されている技術手法に限定されるものではないことは理解できる。当業者は、本考案に対して修正や同等の置換を行って、同じ技術的効果を達成することはできるが、使用の需要を満たしてさえいれば、いずれも本考案の保護範囲内にあることを理解しておかなければならない。
Claims (8)
- ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置において、腋窩パッドと、加圧テーピング固定ベストを含み、前記腋窩パッドは左右両側の腋窩領域に対称に当てられ、前記加圧テーピング固定ベストは左右両側の腋窩パッドと整合して固定し、前記加圧テーピング固定ベストは、ベスト背部本体と、ベスト背部本体の頂部の左右両側に設けられた肩部固定ベルトを含み、前記ベスト背部本体の左右両側に位置する、患者の腋窩に対応する位置にはそれぞれ2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトが設置されており、前記ベスト背部本体の左右両側の2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトは、腋窩パッドを回ってベスト背部本体、肩部固定ベルトと整合し、連結されることを特徴とする、ワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記腋窩パッドはスポンジ材質を用いて作成されており、スポンジ材質の腋窩パッドの外側が1層の不織布によって被包されていることを特徴とする、請求項1に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記スポンジ材質の腋窩パッドが楕円体形であることを特徴とする、請求項2に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記楕円体形の腋窩パッドは、幅が90mm、高さが100mm、長さが140mmであることを特徴とする、請求項3に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記加圧テーピング固定ベストは内外の2層を含み、内層はナイロンエラストマー層であり、外層はポリエステル繊維生地層であることを特徴とする、請求項1に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記ベスト背部本体の下部の左右両側に腰部締付固定ベルトが設置されていることを特徴とする、請求項1に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記ベスト背部本体の上部及びその頂部の肩部固定ベルト上にはマジックテープ(登録商標)のループ面が設置され、前記2本の腋の下加圧テーピング固定ベルトの端部には、マジックテープ(登録商標)のループ面と整合して接着するマジックテープ(登録商標)のフック面が設置されていることを特徴とする、請求項1に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
- 前記ベスト背部本体の下部の左右両側の腰部締付固定ベルトの両端部に、互いに接着するマジックテープ(登録商標)のループ面とマジックテープ(登録商標)のフック面が設置されていることを特徴とする、請求項6に記載のワキガ手術後の圧迫止血及び加圧テーピング固定装置。
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