JP3235846B2 - 送話器 - Google Patents

送話器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送話器に係り、特に、
自動車レース場や工事現場等の騒音レベルの極めて高い
環境下において用いられる無線送受信器の送信マイクと
して好適な送話器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車レースにおいては、走行中にドラ
イバとピットマンあるいはディレクタとの間で会話交信
を行うためにトランシーバ等が用いられる。この場合、
ドライバは頭部保護のために着用されるヘルメット内に
予め取付けられた小型スピーカ、ヘッドホンあるいは耳
介内に装着するイヤーホン等によりピットからの送信内
容を聞き、かつ、ヘルメット内に取付けられた送信マイ
クにより自己の状況等を伝えることになる。しかしなが
ら、走行中のレーシングカーが発声する騒音は想像以上
に高く、およそ100〜120dBに達する。ヘルメッ
トは頭部および顔の全体を覆うことになるので遮音効果
がありそうであるが、この程度の騒音レベルになるとそ
の効果はあまり期待できない。また、一般に、マイクは
その種類に拘らず、低騒音下での使用を前提とした構成
であり、空気振動を電気振動に変換する構造であるた
め、高騒音下では送信内容が外部騒音にマスクされて本
来の伝えるべき送信内容が消失してしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のマ
イクは、専ら音波を収集する構造を有しているため、レ
ーシングカー等における高騒音下での話者の音声を明瞭
に収集することができないという不具合があった。
【0004】以上の事情は、自動車のレース場のみなら
ず、騒音レベルの高い工事現場、船舶内のエンジンルー
ム等においても同様である。本発明の目的は、高騒音下
において確実かつ明瞭に話者の音声を収集しうる送話器
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、人体の頭部に装着される
装着具と、前記装着具に配設され前記頭部の頬部におけ
る機械的振動を電気信号に変換可能な振動ピックアップ
を備え、前記振動ピックアップの前記頬部における採
取位置は、上下方向では頬骨の下から顎角部の上にかけ
ての範囲であり、横方向では口唇交点からオトガイ骨が
顔の表面に接近している部位の手前にかけての範囲であ
ことを特徴とする。請求項2に記載の発明は、人体の
頭部に装着される装身具と、前記装身具に配設され前記
頭部の頬部における機械的振動を電気信号に変換可能な
振動ピックアップと、前記振動ピックアップへ頬部の振
動を伝導させる振動板と、を備える送話器において、前
記振動板は緩衝材を介して前記装身具に固定されるとと
もに、前記振動ピックアップの前記頬部における採取位
置は、上下方向では頬骨の下から顎角部の上にかけての
範囲であり、横方向では口唇交点からオトガイ骨が顔の
表面に接近している部位の手前にかけての範囲である
とを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項1に
記載の発明において、前記振動ピックアップは、重量が
略5g以下であることを特徴とする。請求項4に記載の
発明は、請求項1に記載の発明において、前記振動ピッ
クアップは、接触面積が略1cm 2 から5cm 2 の範囲内であ
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、装着具が人体の頭部に装着さ
れたとき、この装着具に配設された振動ピックアップ
は、話者の口唇から発せられた音声振動のうち、頬部に
伝達された固体振動を電気信号に変換して出力する。こ
のように、振動ピックアップは、話者の口唇から発声ら
れた音声振動を、空気振動による音波で収集するのでは
なく、頭部を伝播する固体振動(弾性振動)を収集し、
しかも頭部の骨伝導分ではなく頬部の筋肉伝導分を採取
する。その結果、周囲環境に存在する騒音(空気振動)
を排し、しかも、適正な採取位置において確実かつ明瞭
に音声のみを収集することができる。音声採取位置とし
ての頬部は、生化学的に筋肉部であり、話者の発声音
(単なる声音ではなく、言語が識別できる音)の発声源
である口唇に近い部分である。したがって、頬部は、口
唇で生成された発声音の固体振動成分のエネルギ(また
は振幅)が比較的高いこと、および周波数特性が良く高
域周波数成分を採取できるので発声を明瞭に把えること
ができることから、最も音声採取位置として適正である
といいうる。
【0007】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を図面に基
づいて説明する。 (i)第1実施例 図1に本発明の第1実施例を示す。図1に示すように、
人体の頭部4に装着されるヘッドセット1には頬部5に
相当する部分に向けて支持アーム2が延在されている。
支持アーム2の内側面、すなわち頬部5の表面に対向す
る面には、振動ピックアップ3が取付けられ、支持アー
ム2の押圧力によって振動ピックアップ3が頬部5に適
度な押圧力を伴って接触するようになっている。
【0008】したがって、使用に際して、話者がヘッド
セット1を頭部4に図1の如く装着することにより、振
動ピックアップ3の音声振動の採取位置が頬部5の位置
に自動的に位置決めされる。振動ピックアップ3は、頬
部5に伝達される音声振動(空気振動ではなく、固体振
動もしくは弾性振動)を採取し、電気信号に変換する。
変換された電気信号は、無線送信機の入力段等に送られ
る。なお、ヘッドセットの耳の部分には受話器を設けて
もよく、外部騒音の侵入を許すことなく固体振動を採取
するようにした受話器として、例えば本発明者による
「イヤースピーカ(特願平3−131436)」を用い
ることが可能である。
【0009】振動ピックアップ3の採取位置は、上述の
ように、頬部5が最適なのであるが、さらに具体的な特
定すると、図2に示す如くである。すなわち、振動ピッ
クアップ3の採取位置の範囲は、上下方向ではおよそ頬
骨aの下と結ぶ線分a−aから顎角部bを結ぶ線分b−
bの上部で囲まれる範囲であり、横方向(または頭部4
でいう前後方向)では、口唇交点cからオトガイ骨が顔
の表面に接近している部位(いわゆる、エラの部分)d
の手前の位置で囲まれる範囲が適当である。
【0010】振動ピックアップ3の採取位置として頬部
5が良いとする理由は次の通りである。すなわち、第1
の理由としては、話者の発声音の振動レベルが他の部位
に比べて比較的に高く、しかも周波数スペクトルの帯域
が話者の発する言葉の明瞭度において充分確保されるこ
とが挙げられる。第2の理由としては、頬部5は生体学
的に筋肉部であり、振動ピックアップ3が接触しある程
度高い押圧力が加わった状態が長時間維持されても、い
たみや異和感等の感覚的な不快感が極めて少ないことが
挙げられる。
【0011】ここで、第1の理由をさらに詳しく説明す
ると、次の通りである。人間の発声の源はのど部7にあ
る声帯であり、その声帯の振動が音声振動となるのであ
るが、言葉として生成されるには、舌および口唇の動き
を経てからでなければならない。したがって、のど部7
の位置を採取位置とすると図3(a)に示すように、声
帯で生じた音声振動の振動レベルは高いが、口唇から遠
いため、音声(言葉)の明瞭度が悪く、明瞭度の基準と
なる約800Hz以上の周波数スペクトルが急激に低下
するという特性になる。このため、のど部7を採取位置
とした場合、いわゆるこもったような「モゴモゴ」の音
声となり、言葉が不明瞭になる欠点がある。 また、頭
頂部8を採取位置とした場合、周波数スペクトルの点で
は、図3(b)に示すように、約2〔KHz〕付近まで
のびているため、明瞭度に寄与する高域成分が採取でき
る。しかし、その反面、振動レベルが低く、振動ピック
アップ3の内部雑音を考慮した場合のS/N比が悪いた
め、採取位置として適していない。頭蓋骨をマクロ的に
観察した場合、いわゆる半球状をなすシエルであり、そ
の密度P=1.7g/cm3 、音響インピーダンスPv=
6.0g/cm2 /Sである。これに対し、筋肉は密度P
=1.07g/cm3 、音響インピーダンスPv=1.7
g/cm2 /Sという値をもつ。両値を比較してわかるよ
うに、頭蓋骨は筋肉に比べて硬く、かつ重い。このこと
は、振動源である声帯等の発声部からみて、頭蓋骨は振
動させにくい特性をもっていることを意味する。よっ
て、振動レベルが低くなるのである。なお、他の骨伝導
を利用する採取位置として、前額部、乳様突起部、鼻骨
部等が考えられるが、周波数スペクトルおよび振動レベ
ルに関してはいずれも図3(b)の如き特性となるた
め、採用できない。
【0012】以上ののど部7、頭頂部8に対して、頬部
5の筋肉部位上では、音声からの発声エネルギを言葉に
変調するための舌や口唇に最も近いため、図3(c)に
示すように、その表面に現れる振動レベルが高く、か
つ、明瞭度確保のために必要な1〔KHz〕程度のスペ
クトルも充分に高いため、最も採取に適した位置といえ
るのである。さらに、外乱雑音に関し、頬部5は適度な
内部損失をもち、骨に比べて共振周波数が低いため、外
乱の影響を受けることが少ない。加えて、頬部5は柔い
ため、振動ピックアップ3との密着性が良く、骨よりも
採取面積を広くとることが可能となる点においても有利
である。
【0013】次に、第2の理由について詳しく説明す
る。ある特定の部位に振動ピックアップ3を当接する
際、振動ピックアップ3の被振動面全面が部位に接触し
ていることが、効率良く振動を採取するうえで重要であ
る。そこで、振動ピックアップ3は、ある程度の圧力
(例えば指で持つて軽く押しつける程度)で、部位に押
しつけて用いる。その場合顔の表皮部の直下に骨が存在
する部位では長時間の使用は、いたみや異和感が生じる
ため、実用上装用者にきらわれることが多い。また、頭
頂部位や前額部等では当接部位に頭髪が有るため、これ
を介在させたまま振動ピックアップを当接すると、それ
によるエネルギーの損失が生じ、振動レベルが低下し、
特に500Hz以上のスペクトルが低下する欠点が有
る。これに対し頬部5は、他の部位に比べて厚みの有る
筋肉によって構成されており、圧力をある程度大きくし
ても、いたみや異和感を感じることが少ない。さらに、
装着具としての例えばヘルメット内部のクッション材か
らなるインナーパッドの形状はヘルメット自身にかかる
横Gによる位置ズレや振動を防ぐため、装用者の頬部に
圧接して支持する構造であるため、この意味でも頬部5
は振動ピックアップ3を当接することには好適な部位で
ある。以上、頬部5が音声振動の採取位置として適切で
ある理由について述べた。
【0014】振動ピックアップ3は機械的振動(固体振
動もしくは弾性振動)を電気信号に変換する変換器であ
り、例えば圧電変換素子などが適している。その他の振
動ピックアップ3の例としては、ダイナミック型、マグ
ネチック型のものが使用に適している。そして、音声に
よる頬部5の振動を妨げることのないよう、5g程度も
しくはそれ以下の重量とし、接触面積は1〜5cm2 程度
とするのが実用的である。
【0015】以上、本実施例によれば、ヘッドフォンと
一体構造にて、振動ピックアップ3を頬部5に対応する
適正な採取位置に自動的に位置決めすることが可能な送
話器を提供しうる。そして、送話器は頬部5に伝える音
声振動を外乱騒音の侵入を排して明瞭かつ確実に収集す
ることができる。
【0016】(ii)第2実施例 本発明に係る第2実施例を図4、図5に示す。この実施
例では、比較的簡単な構造のヘッドセット送話器の例を
開示する。
【0017】図4、図5に示すように、頭部4の耳介1
3の耳介の付け根部分のくぼみに係合可能なハンガ10
が設けられている。このハンガ10は耳介に沿うように
湾曲して形成され、装着時の顔の前方側に位置する端部
に支持アーム11が取付けられている。支持アーム11
は適度な可撓性を有する材料からなり、その可撓性の程
度は人間が指で形状を変えられる程度とし、かつ変形後
の形状がそのまま保持される性質とするのが好ましい。
なお、支持アーム11を中空パイプ状とし、その内部に
信号取出しのためのリード線12を挿通させてもよい。
このような支持アーム11の具体例としては、例えば、
直径2〜3mm程度の鉛棒を芯材とし、これに軟質ビニー
ルチューブ等の被覆材をかぶせる等の外装処理を施した
ものが挙げられる。支持アーム11の先端には振動ピッ
クアップ3が取付けられている。振動ピックアップ3は
第1実施例で述べた構造を同じであってよい。
【0018】使用に際しては、図5に示すように、ハン
ガ10を耳介13に係合し、支持アーム11を適当に曲
げて振動ピックアップ3が頬部5に位置し、かつ振動ピ
ックアップ3が頬部5の表面に適度な押圧力で接触する
よう調節する。この状態で話者が喋ると、その音声振動
が振動ピックアップ3により電気信号に変換され、電気
信号はリード線12を通じて送出される。
【0019】以上、本実施例によれば、比較的簡単な構
造で話者の音声振動を外乱的騒音を混入することなく、
確実かつ明瞭に採取することができる。 (iii) 第3実施例 図6、図7に本発明の第3実施例を示す。この実施例
は、装着具としてのフェースマスク20〜22およびヘ
ルメットの使用を前提とした例を開示する。
【0020】一般に、レーシングドライバは、頭部を火
等の高熱から保護するため、防燃頭巾としてのフェース
マスクを使用するのが普通である。フェースマスクは、
種々のタイプのものがあり、例えば図6(a)に示すよ
うに目を片方ずつ露出可能としたフェースマスク20、
図6(b)に示すように両目を一体に露出可能としたフ
ェースマスク21、あるいは図6(c)に示すように顔
面を露出可能にしたフェースマスク22などがある。こ
れらのフェースマスクは、ナイロン系のアラミド繊維等
の防燃材料から成る。
【0021】さて、本実施例において、図7に示すよう
に、フェースマスク20の内側面には、頭部4の頬部5
に相当する位置に、振動ピックアップ3がマジックテー
プ25を介して着脱可能に取付けられている。なお、当
該フェースマスク20が反復的に使用されるものである
場合、そのドライバの頬部5の位置は変らないので、振
動ピックアップ3を直接フェースマスク20の該当位置
に固定してもよい。
【0022】このように、フェースマスク20の内側面
には、予め頬部5の相当位置に振動ピックアップ3が取
付けられているので、使用に際してドライバがフェース
マスク20をかぶった段階で頬部5に対する振動ピック
アップ3の位置が自動的に決まり、次いでヘルメットを
装着することにより振動ピックアップ3はヘルメットシ
エル23の内側にあるインナーパッド24より押圧さ
れ、頬部5に圧接することとなる。
【0023】以上、本実施例によれば、ヘルメットとフ
ェースマスク20を併用する場合に、話者であるドライ
バの音声振動を外部騒音を混在させることなく、確実か
つ明瞭に収集することができる。
【0024】(iv)第4実施例 図8、図9に本発明に係る第4実施例を示す。この実施
例は、装着具としてのヘルメットシエル23に振動ピッ
クアップ3を組合せた例を開示する。
【0025】ヘルメットシエル23の内側にはインナー
パッド24が設けられており、そのインナーパッド24
の内側面の頬部5の相当部分には振動ピックアップ3が
取付けられている。振動ピックアップ3はインナーパッ
ド24に対し固定してもよいし、必要に応じて着脱可能
としてもよい。着脱可能とする手段としては第3実施例
と同様にベルクロ・マジックテープ等を用いることがで
きる。
【0026】このように、インナーパッド24の内側面
の頬部5の相当部分に振動ピックアップ3を取付けたの
で、ヘルメットシエル23の着用とともに自動的に適正
な採取位置に振動ピックアップ3を位置決めすることが
でき、自動車レース等の騒音下でドライバの伝達内容を
確実かつ明瞭に伝達することが可能となる。
【0027】(v)第5実施例 図10に本発明に係る第5実施例を示す。この実施例
は、振動ピックアップ3から出力される電気信号のS/
Nを向上させる例を開示する。
【0028】すなわち、インナーパッド24の内側面に
貼付された基板27と、頬部5の表面に接触すべき振動
板29とが緩衝材28を介して連結され、その内部空間
内の振動板29に振動ピックアップ3が取付けられてい
る。基板27はインナーパッド24を通じて振動ピック
アップ3に侵入する不要振動を遮断するためのものであ
り、例えば鉛等の金属が適当である。緩衝材28は内部
損失が大きく音響インピーダンスの大きな材料、例えば
ブチルゴム等のクッション材を用いるのが好ましい。こ
のような構造とすることにより、インナーパッド24か
ら入る外乱振動の振動ピックアップ3への伝達遮断する
ことができ、振動ピックアップ3は頬部5の音声振動を
明確に採取することができる。
【0029】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、振動ピッ
クアップは空気振動たる音波を収集するのではなく、頬
部に伝わる固体振動を収集するものであるから、音波で
存在する周囲騒音の影響を受けることなく、確実かつ明
瞭に話者の発声音を採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す側面図である。
【図2】頭部における発声音採取位置の説明図である。
【図3】頭部各部における周波数特性を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例を示す側面図である。
【図5】送話器の装着状態を示す側面図である。
【図6】本発明の第3実施例におけるフェースマスクの
態様を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例における振動ピックアップ
の取付状態を示す部分拡大断面図である。
【図8】本発明の第4実施例における振動ピックアップ
の取付位置を示す側面図である。
【図9】本発明の第4実施例における振動ピックアップ
の取付状態を示す部分拡大断面図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1…ヘッドセット 2…支持アーム 3…振動ピックアップ 4…頭部 5…頬部 6…口唇部 7…のど部 8…頭頂部 10…ハンガ 11…支持アーム 12…リード線 13…耳介 20〜22…フェースマスク 23…ヘルメットシエル 24…インナーパッド 25…マジックテープ 27…基板 28…緩衝材 29…振動板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/00 327

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の頭部に装着される装着具と、前記
    装着具に配設され前記頭部の頬部における機械的振動を
    電気信号に変換可能な振動ピックアップとを備え、 前記振動ピックアップの前記頬部における採取位置は、
    上下方向では頬骨の下から顎角部の上にかけての範囲で
    あり、横方向では口唇交点からオトガイ骨が顔の表面に
    接近している部位の手前にかけての範囲である ことを特
    徴とする送話器。
  2. 【請求項2】 人体の頭部に装着される装身具と、前記
    装身具に配設され前記頭部の頬部における機械的振動を
    電気信号に変換可能な振動ピックアップと、前記振動ピ
    ックアップへ頬部の振動を伝導させる振動板と、を備え
    る送話器において、前記振動板は緩衝材を介して前記装
    身具に固定されるとともに、前記振動ピックアップの前
    記頬部における採取位置は、上下方向では頬骨の下から
    顎角部の上にかけての範囲であり、横方向では口唇交点
    からオトガイ骨が顔の表面に接近している部位の手前に
    かけての範囲であることを特徴とする送話器。
  3. 【請求項3】 前記振動ピックアップは、重量が略5g
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の送話器。
  4. 【請求項4】 前記振動ピックアップは、接触面積が略
    1cm 2 から5cm 2 の範囲内であることを特徴とする請求項
    1に記載の送話器。
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