JP3235728B2 - 会話制御方式 - Google Patents

会話制御方式

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JP3235728B2
JP3235728B2 JP02831590A JP2831590A JP3235728B2 JP 3235728 B2 JP3235728 B2 JP 3235728B2 JP 02831590 A JP02831590 A JP 02831590A JP 2831590 A JP2831590 A JP 2831590A JP 3235728 B2 JP3235728 B2 JP 3235728B2
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ゆかり 澤山
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自然言語によるマンマシンインタフェース
を持つコンピュータシステムにおける会話制御方式に関
し、特に、ユーザの発話がその発話時点までにコンピュ
ータシステムとの間に行われた会話の流れに沿っていな
いことを発見しようとするものである。
[従来の技術] 自然言語によるマンマシンインタフェースを持つコン
ピュータシステムにおいて、コンピュータの発話を決定
するためには、ユーザの発話を理解するだけではなく、
会話の流れを理解することを要する。会話の際中に会話
の流れをコンピュータが理解する方式には、従来、次の
ような方式があった。
第1の方式として、連続して行われたコンピュータと
ユーザの発話、または、ユーザの連続した発話の間の意
味的な関係を、接続詞や副詞等の文法的な情報から抽出
する方式が提案されている(文献1「認知科学入門」、
戸田正直等著、サイエンス社、pp.206−216、1986
年)。しかし、この方式では、2文間の意味的な関係は
理解できても、会話全体の流れを追跡することはできな
い。すなわち、この方式では、極く大まかな流れしか理
解することができない。
第2に、ある場所や事柄において典型的に起こるであ
ろうイベント(シーン)列からなるスクリプトを用い
て、現在までの会話でスクリプト上のどのイベントにつ
いて会話が行われたかの履歴を取ることによって、また
現在のユーザの発話をそのスクリプト上のあるイベント
に対応付けることによって、会話の流れを理解する方式
が提案されている(文献2「人工知能ハンドブック第1
巻」、共立出版、pp.389−393、1983年)。しかし、こ
の方式では、会話の流れがスクリプトで静的に記述され
ており、典型的でない会話の流れの飛躍にはついていく
ことができない。
第1及び第2の方式での欠点を克服する方式として
は、会話の焦点となり得る複数のシーンとそのシーンを
動的に組み立てるための知識とを用い、複数のシーンを
構造化したスタック又は木構造で現在までの会話の流れ
を表現する(理解する)第3の方式が提案されている
(文献3「知的対話システムの対話管理機能」、島田ひ
とみ等著、ICOT研究速報TM−0162、1986年)。この第3
の方式において、現在の会話の焦点は、スタックの先頭
又は焦点ポインタが指す木の葉であり、スタック又は木
の現在の焦点がこれまでの会話の流れからどのように発
生してきたかを表している。ユーザ又はコンピュータの
発話が行われる際、その発話とある特定のシーンとを対
応付けし、シーンを動的に組み立てるための知識を用い
て、発話と対応付けられたシーンとスタック又は木の中
のシーンとを関連付けている。例えば、ユーザの発話に
より新たなシーンが発生したならば、スタックの先頭に
そのシーンを置いたり、焦点ポインタの指す葉の下位に
新たなシーンを結合したりする。このように、第3の方
式では、スタック又は木を操作して現在の会話の焦点を
制御している。
[発明が解決しようとする課題] 第1及び第2の方式の不都合を解決し得る第3の方式
を含め、上述した3方式はいずれも、そのコンピュータ
は、ユーザが作る会話の流れを追跡してユーザの意図を
反映した会話を行なうために会話の流れを理解してお
り、ユーザによる会話の流れに誤りがないということを
前提としている。しかし、会話の流れからみて誤ったユ
ーザによる会話が生じることを避け得ない。上述した3
方式は、会話の流れ誤りを検出することを行なっていな
い。
自然言語によるマンマシンインタフェースを持つコン
ピュータシステムの一つとして、例えば語学訓練用シス
テムがある。このような語学訓練用システムにおいて
は、学習者がシステムの発話や会話の流れを誤って理解
したり、システムの発話や会話の流れを正確に理解しな
かったりしたために、学習者の発話がその時点における
会話の流れを不当に乱すことがあり得る(文献4「会話
シュミレーションを基にした語学訓練用知的CAIの構
成」、山本秀樹等著、情報処理学会論文誌第30巻第7
号、pp.908−917、1989年)。この場合に、システムは
学習者が会話の流れを乱したことを理解し、その学習者
の誤りに対して誤りの指摘や、正しい会話の流れへの復
帰的行為を行わなければならない。
会話の流れを理解して制御する方式と、会話の流れ誤
りを発見する方式とを無関係に定めることは、処理の効
率化から見て妥当ではない。そこで、上述した会話の流
れを理解して制御する方式を利用して会話の流れ誤りを
発見するようにすることが考えられる。
上述したスクリプトを用いる第2の方式においては、
あるスクリプトの終了を検出する前に、コンピュータシ
ステムがユーザの入力をスクリプト上のイベントに対応
付けることができなくなったときにユーザが会話の流れ
を乱したと見なすことができる。しかし、スタック構造
や木構造を用いて動的に会話の流れを生成・管理する第
3の方式においては、どのような状態がユーザの会話の
流れの誤りであるかをそのままでは発見することができ
ない。
なお、第2の方式を利用した会話の流れ誤り発見方式
については同一出願人によって別途提案されている。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、
スタック構造や木構造を用いて動的に会話の流れを生成
・管理する方式を用いて、ユーザの発話がその時点にお
ける会話の流れを不当に乱したことによる会話の流れ誤
りを発見することができる会話制御方式を提供しようと
するものである。
[課題を解決するための手段] かかる課題を解決するため、本発明においては、自然
言語によるマンマシンインタフェースを持つコンピュー
タシステムの会話制御方式であって、会話の流れをある
場面毎のシーンに分割し、シーンをスタック構造又は木
構造として動的に構築することにより、会話の流れを生
成・管理する方式を用いた会話制御方式において、以下
のようにした。
すなわち、現在シーン保持手段に次に発話すべき内容
を決定するためのシーンの情報が何も保存されていない
場合でかつ正常終了保持手段に会話が正常に終了したこ
とが記録されていない場合に会話の流れが誤っていると
判断する流れ誤り発見手段とを備えるようにした。
[作用] 本発明は、会話の流れをある場面毎のシーンに分割
し、シーンをスタック構造又は木構造として動的に構築
することにより会話の流れを生成・管理する方式を用い
ることを前提としている。
スタック構造又は木構造を動的に構築していった結
果、やがて会話がこれ以上続けられない状態になる。こ
のような終了としては正常な会話終了(システムに用意
されている知識ではこれ以上続けられない状態)による
場合と、ユーザの誤解等に基づく会話の流れ誤りによる
場合がある。
そこで、本発明では、次に発話すべき内容を決定する
ためのシーンの情報が何も保存されていない場合でかつ
会話が正常に終了したことが記録されていない場合に会
話の流れが誤っていると判断するようにした。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら詳述す
る。
ここで、第1図は実施例を適用したシステムの機能ブ
ロック図、第2図は入力文理解部10の出力である意味表
現の例を示す説明図、第3図は会話の焦点を表わすスタ
ックの例を示す説明図、第4図は会話制御に用いるシー
ンの例を示す説明図、第5図はユーザの発話から特定の
シーンを推論する知識の例を示す説明図、第6図は会話
制御部11の処理フローチャート、第7図は会話の流れ誤
り発見部12の処理フローチャートである。
このシステムも、図示は省略するが、他のコンピュー
タシステムと同様に、中央処理ユニット(CPU)と、メ
モリと、ディスプレイ装置と、キーボード装置と、ハー
ドディスク装置とを備えて構成されている。
ハードディスク装置には、入力文の理解や出力文の生
成処理等に関する自然言語処理プログラムや、入力文に
応じた出力文の決定処理、会話の流れ誤り処理等に関す
る会話制御プログラムや、各段階での処理に使用する各
種の知識が格納されている。例えば、後述する第4図に
示すシーン情報や第7図に示す会話の流れ誤り発見処理
にかかるプログラムがハードディスク装置に格納されて
いる。自然言語処理プログラムや会話制御プログラムは
メモリにロードされ、CPUによって実行される。なお、
ディスプレイ装置及びキーボード装置は、周知のよう
に、ユーザとシステムとのマンマシンインタフェースの
ためのものであり、これら装置を介して対話が実行され
る。
まず、第1図を用いて、このシステムの機能構成の説
明を行なう。
第1図において、自然言語によるユーザの発話が入力
されてから、自然言語によるシステムの発話がなされる
までには、大きくは、入力文理解部10の処理、会話制御
部11の処理、流れ誤り発見部12の処理、出力文生成部13
の処理という順序で処理が実行される。
ユーザが発話した後、入力文理解部10は、その自然言
語入力を、システムが処理(推論)可能な、意味表現と
呼ばれる形式に変換する。変換された意味表現は入力文
理解部10によって状況メモリ14にセットされる。
第2図は、意味表現の一例を表わしている。この意味
表現は、スロット名20とスロット値21の対を持つもので
あり、参考のために値の意味22も第2図に示している。
第2図は“I want to take a picture."という文の意味
表現の例である。この文の場合、例えば、「述語」を意
味するスロット名“predicate"のスロットには値“tak
e"が挿入され、「行為者」を意味するスロット名“agen
t"のスロットには値“user"が挿入される。
ユーザの入力文に対応する意味表現が状況メモリ14に
セットされた後、会話制御部11は、会話の流れを追跡
し、システムの発話内容を決定する処理を行なう。会話
制御部11では、ハードディスク装置に格納された、会話
の流れを表わす知識であるシーンの集合15と、ハードデ
ィスク装置に格納された、ユーザの発話から特定のシー
ンを推論するシーン推論知識16と、状況メモリ14と、会
話の焦点を制御するための現在スタック17の4つの情報
を用いる。
流れ誤り発見部12は、会話制御部11の一部を構成する
ものであるが、ここでは別個に示している。流れ誤り発
見部12は、今回の入力文に対応した会話の流れを表わす
現在シーン状態保持手段である現在のスタック17を調べ
ることにより、会話の流れ誤りを発見し、会話の流れ誤
り発見時には、会話の流れ誤りを示す発話内容を出力文
生成部13に渡し、現在のスタック17の状態を前回シーン
状態保持手段である以前のスタック18の状態に戻す。そ
れ以外の場合には、会話制御部11において決定したシス
テムの発話内容を出力文生成部13に渡す。
出力文生成部13は、会話制御部11又は流れ誤り発見部
12が決定した発話内容に従って実際に出力する自然言語
文(出力文)を生成する。
次に、会話制御部11が利用するシーンの集合15、シー
ン推論知識16、状況メモリ14、スタック17及び18につい
て、図面を用いて順次説明する。
シーンの集合15に含まれる各シーン15a〜15dは、第4
図(A)〜(D)に示すように、そのシーンを識別する
ためのシーン名30と、そのシーンにおいて会話からある
情報を得るためのルールの集合であるルール群31を持
つ。ルール群31中の各ルールは、ルール番号32と条件部
33と実行部34とからなる。条件部33には、実行部34を起
動する条件としての状況メモリ14中の意味表現の状態が
記述されており、実行部34には、システムの発話や、新
しいシーンの呼び出し情報や、会話から得られた帰結を
示す意味表現等の状況メモリ14へのセット内容が記述さ
れている。
会話制御部11が利用するシーン推論知識16について、
第5図を用いて説明する。シーン推論知識16は、第5図
に示すように、知識番号40と条件部41とシーン部42とか
らなる。条件部41には、ユーザの入力文から得られた意
味表現の状態、又は、その時点における状況メモリ14中
の意味表現の状態が記述されており、シーン部42には、
条件にマッチした場合に想起されるシーンが記述されて
いる。
状況メモリ14は会話履歴を保持するメモリであり、現
在までに行われたユーザとシステムとの会話から得られ
た意味表現を保持している。また、ルールの実行により
状況メモリ14にセットされる、会話の結果得られた帰結
を示す意味表現をも保持している。
現在のスタック17は、会話の焦点を制御するために用
いられる。第3図に示すように、会話の中で活性化した
シーンはスタック17に積まれている。一番最近活性化し
たシーンは現在のスタック17の先頭にある。現在のスタ
ック17の先頭にあるシーンに対してのみ、そのシーンに
関するルールを発火するか否かが判別される。以前のス
タック18には、システム発話時点におけるスタック17の
シーンが積まれている。
次に、会話制御部11の処理を第6図のフローチャート
を用いて説明する。なお、第6図は、スタック17をどの
ように操作するかについて示しており、かかる操作部分
の処理について説明する。
まず、状況メモリ14に今回セットされた内部意味表現
と、ユーザの発話から特定のシーンを推論する知識とを
用いて新しいシーンが推論できるか否かを判別する(ス
テップ50)。推論できないならば、直ちに、ステップ54
以降の処理に進む。他方、推論できるならば、さらに、
新しいシーンがスタック17上にあるか否かを判別し、な
ければスタック17に新しいシーンを積み、あれば新しい
シーンをスタック17の頂上とし、それより上にあるシー
ンを取り除いて会話の焦点を明確にしてステップ54以降
の処理に進む(ステップ51〜53)。
ステップ54では、現在のスタック17の先頭にあるシー
ンのルールのうちに、状況メモリ14にセットされた内部
表現がその発火条件を満たすルールがあるか否かを判別
する。
そのようなルールがなければ、現在のスタック17から
先頭のシーンを取り除いた後、さらに、スタック17にシ
ーンが残っているか否かを判別する(ステップ60、6
1)。存在しているならば、会話の焦点を変えたので上
述したステップ54の処理に戻る。存在していないなら
ば、ユーザによる今回の発話に対するスタック操作を終
了させる。
現在のスタック17の先頭にあるシーンのルールのうち
に、状況メモリ14にセットされた内部表現がその発火条
件を満たすルールが1個でもあると、ルール数パラメー
タiに発火可能なルール数をセットし、ルールパラメー
タjに初期値0をセットする(ステップ55)。なお、こ
のとき、発火可能な1以上のルールに番号0、1、…が
対応付けられ、パラメータjは対応付けられた番号のい
ずれかを指示することでルールを特定するものである。
その後、発火可能な全てのルールに対する処理が終了
していないことを、パラメータi及びjの大小比較によ
って確認する(ステップ56)。
発火可能な全てのルールに対する処理が終了すると、
上述した現在のスタック17の先頭にあるシーンのうちに
発火可能なルールがあるか否かを判別する処理(ステッ
プ54)に進む。
全ルールに対する処理が終了していないと、パラメー
タjが指示するルールを発火させてシステム発話等を決
定し(新たなシーンの発話が決定されることもある)、
パラメータjをインクリメントして次の発火可能なルー
ルを指示するものに変更させる(ステップ56、57)。
そして、この発火によって新しいシーンがスタック17
上に積まれたか否かを判別し、積まれたならば、上述し
たステップ54に戻って積まれたシーンについて発火可能
なルールの存在有無の判別を行ない、他方、積まれてい
ないならば、この発火によって決定された発話を含めた
システム発話の長さが十分であるか否かを判別する(ス
テップ58、59)。システム発話の長さが十分でなけれ
ば、ステップ56に戻って発火可能な全ルールの処理が終
了したかの判別を行ない、十分であると、今回のユーザ
による発話に対するスタック操作処理を終了させる。
第6図の処理を整理して述べると以下の通りである。
ステップ50〜53の処理を通じて、ユーザの発話からあ
るシーンが推論できるならば、スタック17にそのシーン
が積まれる。
ステップ54〜61の処理を通じて、ユーザの入力文に対
応する意味表現がスタック17の先頭にあるシーンの条件
部の条件を満たすときにルールが発火し、そのルールの
実行部が実行される。実行部が実行された結果、別のシ
ーンが活性化されると、会話の焦点が変化し、スタック
17に別のシーンが積まれる。また、このような処理時に
おいて、活性化しているシーンに発火可能なルールが1
個もないときには、スタック17から先頭のシーンが取り
除かれ、会話の焦点は取り除かれたシーンが活性化され
たときのシーン(前のシーン)に戻る。
会話制御部11による処理が終了するのは、ここで決定
したシステムの発話の長さが十分である場合と、スタッ
ク17にシーンが存在しない場合であり、終了後は流れ誤
り発見部12に制御が移る。
以上、第6図について説明したが、ここで、第6図の
処理が終了する場合と流れ誤りとの関係を考察する。上
述した終了形態のうち、システムの発話の長さが十分で
ある場合には、システムがユーザの発話に対応した会話
の流れに追随できているため、ユーザの発話が会話の流
れから見て適切であるといえる。一方、スタック17にシ
ーンが存在しない状態では、会話を目的としたシステム
でありながら、もはや会話できないという意味で正常状
態でなく、会話の流れ上、正常終了したことが判明しな
い限り、ユーザの会話の流れ誤りが発生したとみなせ
る。
そこで、この実施例では、会話が正常終了したことを
示すために、シーン中のルール群31の中に正常終了か否
かを示すフラグに正常終了であることを示す値を設定す
る処理を行なうルールを記述しておくことにする。例え
ば、第4図(A)のcheck−inシーン中のルール番号32
が「4」のルールは、この条件部を満たすならばdiscou
rce−endを行なうこと、つまり会話を正常終了すること
を表わしている。このdiscource−endは、会話が正常終
了したかどうかを示す値を設定する処理を行なってい
る。
以上の考察に基づいて手順が定められた、流れ誤り発
見部12が実行する処理を、第7図を用いて説明する。
まず、スタック17にシーンが存在するか否かを判別す
る(ステップ70)。会話制御部11から流れ誤り発見部12
に制御が移行してもシーンが残っている場合は、上述し
たように、システムの発話の長さが十分である場合であ
り、従って、流れ誤りがない場合の処理を行なう(ステ
ップ72)。他方、スタック17にシーンが残っていない場
合には、さらに、正常終了の際に実行されるdiscource
−endが実行されたか否かを判別する(ステップ71)。
実行されていれば、ステップ72に進んで流れ誤りがない
場合の処理を行なう。実行されていなければ、流れ誤り
が存在すると判別して流れ誤り時の処理(ユーザの誤り
に対して誤りの指摘や、以前のスタック18の内容を用い
た正しい会話の流れへの復帰的行為)を行なう(ステッ
プ73)。
以下、第3図から第7図を用いて具体的な処理の流れ
を説明する。なお、会話はホテルの顧客(ユーザ)とク
ラーク(システム)との会話とする。
第3図(A)に示す以前のスタック18は、check−in
シーンからregistrationシーンが呼び出された状態であ
ることを示している。ユーザによる発話に対する会話制
御が開始される以前は現在のスタック17も同内容となっ
ている。
この状態でユーザが“I want to keep my baggage."
という発話を行なったとする。
入力文理解部10の処理によってこの発話から得られた
意味表現が、第5図に詳述したシーン推論知識16の知識
番号40が「0」である知識の条件部を満たすため、第4
図(D)に示すkeep−baggageシーンがスタック17に積
まれる(ステップ50−51−52)。
第3図(B)における現在のスタック17は、その場合
のスタックの状態を示している。スタック17の先頭にあ
るkeep−baggageシーンにおいてルール番号32が「O」
のルールが発火可能であるので、このルールが発火し、
その実行部34であるspeak bring−baggageを実行し、そ
の結果、システムの発話が十分であれば、会話制御部11
の処理は終了する(ステップ54−55−56−57−58−5
9)。
流れ誤り発見部12においては、第7図に示すように、
まず、現在のスタック17にシーンが積まれているかどう
かを調べる。ここでは、第3図(B)に示す状態のまま
であり、スタック17にシーンが積まれているので、ユー
ザが会話の流れ誤りを犯していないことが判明する(ス
テップ70−72)。
次に、流れ誤りが生じた場合の処理の流れを説明す
る。以前のスタック18が第3図(A)の状態において、
ユーザが“I want to take a picture."という発話を行
なったとする。
この場合、入力文理解部10の処理によって第2図に示
す意味表現が得られるが、第5図のシーン推論知識には
この意味表現に照合するルールがないので新しいシーン
が推理できること、すなわちスタックに積まれることは
ない(ステップ50で否定結果)。
ステップ54では、状況メモリ14にセットされた内部表
現が現在のスタック17の先頭にあるシーンのルールの発
火条件を満たすようなルールがあるかどうかを調べる。
現在のスタック17はシーンが積まれていないので、以前
のスタック18と同じ内容であり、その先頭は第3図
(A)よりregistrationである。registrationのシーン
の集合である第4図(その2)(C)に記載されている
2つのルールの条件部33と状況メモリ14にセットされた
第2図の意味表現とはいずれも照合しない。そのため、
ステップ54は否定結果となり、ステップ60において、現
在のスタック17の先頭のregistrationシーンは取り除か
れ、スタック17にはcheck−inシーンしか残っていない
という状態になる。
ステップ61では、check−inシーンがスタック17に残
っているので、ステップ54にいく。
ステップ54ではcheck−inシーンのルールに、状況メ
モリ14にセットされた内部表現と照合するものがあるか
どうかを調べる。第4図(その1)のルール番号0〜4
のいずれも照合しないので、ステップ54は否定結果にな
りステップ60に進む。
ステップ60では、現在のスタック17からcheck−inシ
ーンを取り除く。取り除いた結果スタック17は空にな
り、ステップ61では否定結果になり会話は終了する。し
かし、正常終了を示すdiscource−endが実行されていな
いために、会話の流れ誤りの処理においてステップ70で
否定結果、ステップ71で否定結果が得られ、このときの
ユーザによる上述した発話は会話の流れ誤りであること
が判明する(ステップ73)。
従って、上述の実施例によれば、会話が正常に終了し
たか否かを示すフラグに会話が正常終了したしたことを
表す値を設定する処理(discource−end)をスタック構
造を構築するための知識(シーンの集合15)に持たせ、
会話が正常に終了しない場合に、会話の流れを制御する
ためのスタックの変化に対し、システムが会話の流れを
続けることができるかどうかを調べるようにしたので、
会話の流れ誤りを発見することができる。
従って、ユーザの会話の流れ誤りに対し、会話の流れ
誤りの指摘、正しい会話の流れの維持というような、フ
レキシブルな対応が可能となる。
また、会話の流れを理解するための方式を利用して流
れ誤りを発見しているので、理解方式と流れ誤り発見方
式とを別個に設けることに比較して処理がし易いものと
なっている。
なお、上述の実施例においては、会話の流れ状態をス
タック構造で動的に表現するものを示したが、木構造で
動的に表現するようなものに対しても、本発明を適用す
ることができる。
また、本発明は、英語による対話に適用できるだけで
なく、他の言語の自然言語インタフェースに適用するこ
とができ、システムとしても教育システムに限定される
ものではない。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、スタックや木を用い
て動的に会話の流れを生成・管理する方式を用いて、ユ
ーザの発話がその時点における会話の流れを不当に乱し
たことによる会話の流れ誤りを発見することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による会話制御方式の一実施例を適用し
たコンピュータシステムの機能ブロック図、第2図はそ
の入力文理解部10の出力である意味表現の例を示す説明
図、第3図は会話の焦点を表わすスタックの例を示す説
明図、第4図は会話制御に用いるシーンの例を示す説明
図、第5図はユーザの発話から特定のシーンを推論する
知識の例を示す説明図、第6図は会話制御部11の処理フ
ローチャート、第7図は会話の流れ誤り発見部12の処理
フローチャートである。 10……入力文理解部、11……会話制御部、12……流れ誤
り発見部、13……出力文生成部、14……状況メモリ、15
……シーンの集合、16……シーン推論知識、17……現在
のスタック、18……以前のスタック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤山 ゆかり 愛知県名古屋市千種区内山3丁目8番10 号 株式会社沖テクノシステムズラボラ トリ内 (72)発明者 甲斐 郷子 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 山本 秀樹 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 大里 真理子 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 情報処理学会論文誌,Vol.30,N o.7,p.908−p.917(1989)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自然言語によるマンマシンインタフェース
    を持つコンピュータシステムにおける会話制御装置であ
    って、会話の流れを複数のシーンに分割して管理し、入
    力された自然言語文を意味表現と呼ばれる内部表現に変
    換し、装置内部の会話を制御する規則と入力された自然
    言語文の内部表現やそれまでに蓄積された会話の状況を
    示す他の内部表現との照合をとり、照合した規則と対に
    なった手続きを実行することによって会話文を生成した
    りシーンを変更したりすることによって会話を制御する
    会話制御方式において、 会話が正常に終了したことを記録する正常終了保持手段
    と、 入力された自然言語文を解析し、変換された内部表現や
    あらかじめ用意された内部表現などを蓄積することによ
    って会話の状況を保持する状況メモリと、 あるシーンにおいて前記状況メモリと条件部を照合する
    ことによって、次の発話内容を決定するルール、および
    会話が終了したことを判断し前記正常終了保持手段に会
    話が正常に終了したことを記録するルールとを保持する
    シーンの集合保持手段と、 シーン間の遷移を決定するためのルールを保持するシー
    ン推論知識保持手段と、 会話のシーンの変更を調べるために前回の会話シーンの
    状態を以前のスタックとして保持する前回シーン状態保
    持手段と、 現在の会話シーンの状態を現在のスタックとして保持す
    る現在シーン状態保持手段と、 前記シーンの集合保持手段に会話が正常に終了したこと
    が記録されている場合には会話は正常に終了したと判断
    し、前記シーンの集合保持手段に会話が正常に終了した
    ことが記録されておらずかつ前記現在シーン状態保持手
    段に次に発話すべき内容を決定するためのシーンの情報
    が何も保存されていない場合には会話の流れが誤ってい
    ると判断する流れ誤り発見手段と を有することを特徴とする会話制御方式。
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