JP3234417U

JP3234417U - 「壁掛け棚」セット〜ミゾ加工付き棚板と特殊ネジ〜

Info

Publication number: JP3234417U
Application number: JP2021001341U
Authority: JP
Inventors: 清一武元
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2021-02-22
Filing date: 2021-02-22
Publication date: 2021-10-14
Anticipated expiration: 2031-02-22

Abstract

【課題】壁に棚板（横板と縦板とからなる設置物）を設置しようとする際に、壁内に支持体を設置したり、棚受けで下から支えたり、あるいはひっかけるための固定具をネジやくぎなどで設置したりする必要なく、簡便に設置できる壁掛け棚セットを提供する。
【解決手段】壁掛け棚セットは、壁面からの突出量を調整可能な特殊ネジと、特殊ネジをひっかけられるミゾをもつ棚板とを組み合わせたものであり、棚板の設置を容易・確実に実施できる。
【選択図】図３

Description

本考案は、壁面への本棚などの棚の設置をより簡便に実現しようとするものである。

その実現のために、本考案では壁面からの適切な突出量を実現できる「特殊ネジ」と、その特殊ネジを引っ掛けられる「溝」をもつ棚板を組み合わせることとした。

壁に棚板を取り付ける場合、壁内に支持体を設けて接合したり、棚受けで下から支える方法がよくとられる。また、壁に固定具をネジで固定し、それに棚板をひっかけるという方法も見られる。

これらに比べ、壁に取り付けたネジそのものを支持体とすることで、さらに容易に設置できる技術が「壁掛け本棚（壁面に本棚・棚等を簡便に設置する技術）」（公開技報番号２０１６−５０２１６５））である。

「壁掛け本棚（壁面に本棚・棚等を簡便に設置する技術）」（公開技報番号２０１６−５０２１６５）

ニトリ「ウォールシェルフ」（商品コード８１３１０４５）、２０２１年２月１９日閲覧。

壁に棚板（注：本考案でいう棚板とは、横板と縦板とで構成される構造物のことを指す。横板だけでは本考案は発効しない。）を設置しようとする場合、本格的な壁工事は技術的・費用的な課題があり、棚受けによる場合は見た目や棚受け下がデッドスペースになるなどの課題がある。ネジなどで設置した固定具に棚板をひっかける方法は比較的簡便であるが、固定具が必要なことや固定具を取り付ける「幅」が規定される場合があること、比較的小型の棚向けであることなど、もう一段の改善の余地があった。

「壁掛け本棚（壁面に本棚・棚等を簡便に設置する技術）」（公開技報番号２０１６−５０２１６５）は、壁に取り付けたネジそのものを支持体とすることで、上述の課題を解決する方法であるが、自重が軽い軽微な棚の場合は棚板にくぼみの加工が必要であり、また、そのくぼみと合致する壁からの突出量を支点に与えなければならないという課題があった。さらにその簡便さが商業機会の障害となる面もある。

本考案は、壁からの一定の突出量を保持できる特殊ネジと、その突出量に合致する溝構造を持つ棚板を組み合わせることで、公開技報番号２０１６−５０２１６５による棚板の設置をより簡便・確実にしようとしている。

壁内に支持体を設けたり棚受けで支えたり、あるいはネジで壁面に所定の幅で専用固定具を取り付けるという手間を要さない公開技報番号２０１６−５０２１６５において、棚板への溝加工が不要となり、支持体に適切な壁からの突出量を容易に与えられるようになり、利用者は特殊ネジを互いに水平に設置するだけで壁棚を容易に設置することができるようになる。さらに適切な奥行き（深度）をもった棚板がミゾ加工付きで提案されているので、安全な仕様の確保ともなる。

公開技報番号２０１６−５０２１６５は可用性が高い手法である。すなわち、支点の設置数や位置が柔軟なため、壁内の心材の位置に合わせて支点を設置することで耐荷重を増すことができ、壁一面の本棚など本格的な壁棚をも容易に構築できる。これは、（支点の設置幅が制約されるタイプの）専用固定具方式よりも実用的に優位な点である（専用固定具方式による製品化例は、飾り棚のような小型の棚である）。また、棚板が長大で積載物によるたわみが懸念される場合にも、棚板の中間部に適宜支点を設置できるためたわみが防止できる。さらに、横板と縦板とで構成されていれば、矩形でなくとも設置することができる。

このような有用性を持つ公開技報番号２０１６−５０２１６５について、必要な部材をセットにした本考案は商業的機会をも与えるものである。また、特殊ネジそのものが壁棚の支持材として有用であるため単買も可能である。もちろん、特殊ネジに溝位置をあわせた専用棚も単買も可能である。すなわち、公開技報番号２０１６−５０２１６５で元来発生しうる自前施行をも、商業機会としうる。

ミゾ加工を施された棚板の例図である。特殊ネジの概略図である。考案を実施するための形態の説明図である。実際の施行例である。

壁面の任意の場所に、特殊ネジを互いに水平になるよう注意しながら「３太首部」までねじ込んで設置する。なお、棚や壁面のゆがみがある場合、ねじ込み量を多少調整することも可能である。幅広の棚の場合、鉛筆などで水平線を引いて、それを目安に設置するとよい。その際、「４ガイド刺突部」が所定の場所への設置を助ける。なお、壁を軽くたたいて内部構造を推測し、心材や支柱などが潜在する場所には複数設置すれば耐荷重が増す。

通常、特殊ネジは最上段の棚板を支持するために設置すれば十分であるが、規模や重量に応じて各段の棚にも特殊ネジを設置する。その場合、まず最上段に設置した特殊ネジに棚板を仮設してそれだけでも支持されることを確認しつつ、各段の棚に合わせて鉛筆でガイドラインを引き、いったん棚板を外した後、適宜特殊ネジを予備的に設置するとよい。そのようにして設置された特殊ネジに棚板の「２ミゾ加工」をひっかける。（図３）

本考案を用いて設置された棚板の例である（図４）

１棚板
２ミゾ加工
３太首部
４ガイド刺突部
５フック皿部

Claims

壁面からの適切な突出量を実現できる「特殊ネジ」と、その特殊ネジを引っ掛けられる「溝」をもつ棚板を組み合わせることで、「壁掛け本棚（壁面に本棚・棚等を簡便に設置する技術）」（公開技報番号２０１６−５０２１６５）を容易に実現する考案である点。
特殊ネジは、壁からの適切な突出量（５ｍｍ程度）を生み出す「太首部」と、棚板に食い込む程度の鋭利さと溝に引っかかる形状の「フック皿部」を持つなど、棚板を「ひっかけて支持する」のに好適な形状である点。
特殊ネジの突出量に合致するミゾ加工が施された専用棚板である点。