JP3233442B2 - 炎検知装置 - Google Patents

炎検知装置

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JP3233442B2
JP3233442B2 JP10400192A JP10400192A JP3233442B2 JP 3233442 B2 JP3233442 B2 JP 3233442B2 JP 10400192 A JP10400192 A JP 10400192A JP 10400192 A JP10400192 A JP 10400192A JP 3233442 B2 JP3233442 B2 JP 3233442B2
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正憲 平澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炎検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炎を検知するために、種々の検知
システムが開発されてきている。例えば、トンネル内で
の火災の発生を検知するため、図11に示す構成のトン
ネル内炎検知システムが公知である。この従来システム
は、受信部Pと複数の検知器K1、K2、・・・、Kn
とを有している。Aは幹線で、電源線A1及びグランド
線A2を含んでいる。信号線Bは、検出器K1、K2、
・・・、Knに対応してそれぞれ独立に配線されている
1回線L1、2回線L2、3回線L3、・・・、n回線
Lnを含んでいる。そして、これらの線はコネクタC
1、C2、・・・、Cnによって、検知器K1、K2、
K3、・・・、Knにそれぞれ図示の如く接続されてい
る。これらの検知器K1、K2、K3、・・・、Kn
は、例えば、25m間隔でトンネルに平行に、且つトン
ネル内道路の片側の壁面に密着して配置されている。
【0003】検知器K1は、図12に示す様に、右眼赤
外線受光素子101と左眼赤外線受光素子102とを炎
受光素子として備えており、それぞれ右眼監視範囲RR
と、左眼監視範囲LRとを監視しており、結果的には、
180°の監視範囲を監視していることになる。
【0004】検知器K1は、図13に示すように、右眼
赤外線受光素子101及び左眼赤外線受光素子102に
よって各監視範囲の赤外線放射量を示す電気信号を取り
出し、増幅器103、104により増幅し、バンドパル
スフィルタ105、106によってこの電気信号の中か
らちらつき成分のみを炎のちらつき数計数部107へ入
力する構成となっている。炎ちらつき数計数部107で
は、炎によるちらつきの数が一定時間内に何個であった
かを計数し、その計数結果に基づき、炎判定部108
で、炎の有無を判定するようになっている。このように
従来のトンネル用の炎検知システムは大半が炎によるち
らつきを検出する方式を採用している。
【0005】一般に、炎によるチラツキは、炎の燃焼状
態や炎の規模(炎の大きさ)によって変化するが、ちら
つき周波数で示すと、0.1Hz〜10Hzの範囲にあ
ると言われている。従って、ちらつきを検出する方式の
炎検知器は、0.1Hz〜10Hzのちらつき周波数を
検出するため、一般に、電気的なバンドパスフィルタを
用いている。
【0006】図13の炎判定部108で炎有りと判定さ
れると、出力部109から炎検知出力信号110が送出
される。
【0007】この従来システムでは、例えば図11のX
地点で自動車が炎上すると、火災の規模にもよるが、一
般的には、検知器K1の右眼赤外線受光素子と検知器K
2の左眼赤外線受光素子とが、炎を検出することができ
る。その結果、検知器K1が信号線Bの1回線L1を通
して受信部Pに、また検知器K2が2回線L2を通して
受信部Pに、炎検出信号を送出するので、受信部Pで
は、検知器K1と検知器K2との間で炎を検出したこと
がわかる。
【0008】以上の説明で明らかな様に、従来の炎検知
システムの基本的な特徴は、ちらつき成分を検出する方
式で、かつ検知器単体で炎の有無を判断するようにした
炎判断機能を有していることである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来方式では、炎と炎以外の雑音とを区別し、判断するこ
とに限界を生じることが明らかである。即ち、赤外線放
射があって且つちらつきを生じているものは、炎でなく
ても、炎と誤判断する可能性が大変高いと言える。
【0010】例えば一例として、大型トラック等の大型
車が数台以上連なって走行している場合を挙げることが
できる。トラックは、通常、エンジンの部分やマフラー
の部分等のようにかなり高温になる部分が表面に露出し
ていることが多い。この露出部分は表面積も大きいため
高温表面から相当量の赤外線を放射していることが実験
的にも測定されており、ちらつき検出スレショルドをは
るかに超えるレベルの信号が得られる可能性があること
が明らかになっている。
【0011】またこの時得られるちらつき周波数を計算
してみると、トラックが、例えば、25m間隔で時速8
0Kmで走行している場合は、約0.9秒の間隔でトラ
ック1台通過するごとにちらつき信号が得られることに
なる。
【0012】したがって、ある1つの検知器に着目して
考えると、検知器が例えば10秒間に5個ちらつきをカ
ウントした場合に炎と判断する機能を有する場合には、
トラックが5台通過することにより得られるちらつき5
個を数えた時、炎検知出力信号が出力されることにな
る。
【0013】実際にはトラックからの放射量がそれぞれ
異なったり、トラック間隔がそれぞれ一致しているとは
限らないので、いつも炎検出をするとは限らないが、現
実には複数個の検知器が次々と動作していったことが誤
報の実例として報告されている。
【0014】また別の例として、車の上部に大きな回転
灯を有する様々な、事故処理車がトンネル内をゆっくり
通過する様な場合も誤報の危険性がある。すなわち、回
転灯は、通常2Hz〜3Hzの回転周期を有しているの
で炎のちらつき周波数内に入っている。従って、回転灯
からの放射量によってはトラック等の通過の場合と同じ
様に誤動作する可能性を有している。
【0015】また、例えば走行中の自動車のヘッドライ
トの光が振動によって上下動し、ヘッドライトが検知器
に対して周期的に強度の変化する光源となり、これによ
り炎を検知した場合の出力と類似の出力が検知器より出
力され、検知システムが誤動作する可能性がある。
【0016】また、別の例では、違法ではあるが、出力
100W以上のトランシーバを使用しながらトンネル内
を走行した為に,トランシーバからの電磁波が検知器に
誘導し、検出され、ちらつきと同様の信号が作られ、こ
れにより複数個の検知器が誤報したとの報告がなされて
いる。
【0017】トンネル内炎検知器が誤報すると、トンネ
ル内の車の通行を禁止させなければならない等大きな混
乱を引き起こすことになる為、誤報の少ない信頼性の高
いシステムにしなければならないことは明らかである。
【0018】本発明は、種々の雑音信号を排除し、炎の
検知を信頼性良く行なうことができる、改善された炎検
知装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の特徴は、少なくとも1つの赤外線検出素子を
含んで成るセンサを所定の通路に沿って間隔をあけて複
数個設置し、これらの複数個のセンサからの出力に基づ
いて炎を検知するようにした炎検知装置において、前記
複数個のセンサの各出力のレベルの経時変化状態を示す
データをストアしておくためのメモリ手段と、該メモリ
手段にストアされたデータに基づき前記複数個のセンサ
のうち出力レベルが炎に特有のちらつき状態に対応する
変化状態になっているセンサを特定するための第1判別
手段と、該第1判別手段によるセンサの特定状態に基づ
いて実際にが発生しているか否かの判別を行う第2判
別手段とを備えた点にある。
【0020】
【作用】メモリ手段にストアされたデータに基づいて、
複数個のセンサのうちどのセンサからの出力レベルが炎
特有のちらつきに相応する変化状態にあるか否かが第1
判別手段により判別される。第判別手段では、出力レ
ベルが炎特有のちらつきに相応する変化状態となってい
るセンサの特定状態に基づき、実際に炎が発生している
か否かの判別が行われる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
つき詳細に説明する。図1は、本発明による、トンネル
内での火災を検出するための炎検知装置1の構成を示し
ている。S1乃至Snは、夫々、赤外線受光素子を含ん
で成るセンサであり、トンネルの側壁(図示せず)に沿
って適宜の間隔、例えば25m間隔、で配設されてい
る。受信部Qは、各センサS1乃至Snに電源を供給す
る機能のほか、各センサS1乃至Snからの出力を順次
受信し、炎検出のために処理する機能を有するものであ
り、トンネル内又はトンネル外の適宜の箇所に設けられ
る。
【0022】受信部Qからは、電源線2、グランド線
3、アドレス制御線4、信号線5がトンネル内のセンサ
の配設方向に沿って延びており、各センサに対応して設
けられたコネクタ対C1乃至Cnを介し、これらの線2
乃至5がセンサS1乃至Snと図示の如く接続されてい
る。
【0023】したがって、各センサS1乃至Snには、
電源線2とグランド線3とを介して電源が供給され、受
信部Qからアドレス制御線4に送出されるアドレス信号
によって指定されたサンサからの出力が、信号線5を介
して受信部Qに入力される構成となっている。
【0024】図2は、センサS1の構成を示し、センサ
S1は右眼赤外線受光素子11と左眼赤外線受光素子1
2とを有している。これらの赤外線受光素子11、12
は、図10に示した従来の検出器の場合と同様に、受光
視野が互いに異なるように適宜の基板上に異なる方向に
向けて設けられており、それらの監視範囲は図11に示
したのと同様である。
【0025】右眼赤外線受光素子11は、右眼赤外線受
光素子11に入射した赤外線放射量に相応した右出力信
号R1を出力し、左眼赤外線受光素子12は、左眼赤外
線受光素子12に入射した赤外線放射量に相応した左出
力信号L1を出力する。右出力信号R1及び左出力信号
L1は、対応して設けられた増幅器13、14によって
それぞれ増幅され、アナログ−ディジタル(A/D)変
換部15によって、ディジタル信号に変換される。この
変換されたディジタル信号DR1、DL1は、データ出
力部16からシリアルデータとして信号線5に送出され
る。
【0026】センサS1は、さらに、アドレス設定部1
7を具えている。アドレス設定部17によってセンサS
1には固有のアドレスデータNO1が設定されており、
このアドレスデータNO1はアドレス制御部18に与え
られている。アドレス制御部18は、アドレス制御線4
と接続されており、アドレス制御線4を介して受信部Q
から自己のアドレスデータNO1を受け取った場合に、
データ出力部16からディジタル信号DR1、DL1を
信号線5に送り出すようデータ出力部16を制御する構
成となっている。
【0027】他のセンサS2乃至Snも、上述したセン
サS1と同様に構成されており、センサS2乃至Snに
は、固有のアドレスデータNO2乃至NOnがそれぞれ
付与されている。
【0028】従って、受信部Qよりアドレス制御線4を
通して所要のセンサに固有のアドレスデータを送出する
ことにより、受信部Qと所要のセンサとの間でデータの
授受が可能となる。このため、アドレスデータを、NO
1、NO2、NO3、...、NOnの様に順次変更制
御することによって、センサS1乃至Snからの出力を
順次受信部Qに取り込むことができる。
【0029】このように、センサS1、S2、...S
nには、炎の判断機能は持たせず、センサは単に赤外線
受光素子から得られたデータを、受信部へ送出する機能
のみを有している。
【0030】なお、アドレス設定部17は、ディップス
イッチを用いて個有の番号をアドレスデータとして設定
してもよく、またアドレス制御部は単なるカウンタで構
成してもよい。このときは受信部Qのアドレス制御信号
発生部からは、アドレス制御信号として1パルスづつパ
ルス信号を送ることによってアドレス制御部はカウント
をくり返し、ディップスイッチのアドレス設定値と一致
したところで、受信部QとセンサS1との間でデータの
授受が可能となる。
【0031】図2に示したセンサにおいて、センサに固
有のアドレスデータをつけるのにマニュアルでいちいち
セットしているのでは人的工数が多くかかり、価格的に
高くなるので、受信部Qからアドレスが設定できる様に
することが望まれる。
【0032】図3には、受信部Qからアドレスが設定で
きる様にしたセンサの実施例が示されている。図3に示
すセンサは、シリアル通信インターフェイス部19を備
え、アドレスデータをマニュアルでセットしなくとも良
い様にシリアル通信機能を付加したものである。したが
って、図3において、図2と対応する部分には、図2に
おいて付されたのと同一の符号を付して、その説明を省
略する。
【0033】図3のセンサでは、アドレス制御線4を介
して送られてくるシリアル通信入力信号により、例えば
アドレスデータとして1が入力されると、アドレス設定
部17に1が書き込まれる。このアドレス設定部17と
してEEPROMを用いれば、センサの電源が切れても
アドレスデータは消去されない。
【0034】次いで受信部Qより、シリアル入力通信信
号によってアドレスデータNO2が送られると、シリア
ル入力通信信号はNO1にアドレス付けされたセンサの
シリアル通信インターフェイス部19をそのまま通過し
て、シリアル通信出力信号として再び出力され、これが
次のセンサのシリアル通信インターフェイス部19に入
力信号として入力される。
【0035】この様に、シリアル通信の入力及び出力信
号線が順送り的に接続されているので、受信部Qに近い
センサからアドレスデータが決められることが判る。
【0036】図4には、受信部Qの内部詳細図が示され
ている。受信部Qは、概略マイクロコンピュータボード
と同様で、すべての制御を司るCPU21、プログラム
を格納するROM22、各種演算制御の為にデータを一
時記憶すると共に、必要なセンサからのデータを蓄積す
るRAM23、センサから入力されたデータの時刻等を
管理する為のリアルタイムクロック発生器24、シリア
ル通信インターフェイス回路25及び、データ入力回路
26からなる公知の構成である。
【0037】尚、炎判断の為の処理プログラム、センサ
のアドレス制御プログラム、アドレス管理プログラム、
データ入力インターフェイス回路制御プログラム、リア
ルタイムクロック制御プログラムは、全てROM22に
納められている。
【0038】受信部Qでは、センサS1、S2、・・
・、Snによって得られた信号を順次取り出すため、ア
ドレス信号線4にアドレスデータNO1乃至NOnを所
定の時間間隔で順次送り出し、これにより、センサS
1、S2、・・・、Snによって得られたデータDR
1、DL1、DR2、DL2、・・・が信号線5を介し
て順次受信部Qに送られ、これらの受信データは受信部
QのRAM23にストアされる。
【0039】このようにして、受信部QではセンサS
1、S2、・・・、Snからの全出力情報を順次取り出
してRAM23にストアするというデータ収集動作を適
宜の時間間隔で繰り返し行ない、これにより、センサS
1、S2、・・・、Snの各出力のレベルの時間的変化
を示すデータが、RAM23内に一定期間分常に蓄えら
れている。このため、センサ個々の単体データばかりで
なく隣接するセンサからの出力の比較、センサ群S1、
S2、・・・、Snとしての検知情報など、受信部Qで
は必要とする情報をいつでも取り出すことができる。
【0040】受信部QのROM22には、RAM23に
蓄積されたセンサS1、S2、・・・、Snの全出力情
報を総合的に判断して、トンネル内において炎が発生し
ているか否かを判別するための、処理プログラムが格納
されており、このプログラムに従ってRAM23内にス
トアされている情報が処理され、これにより炎の検知が
行なわれる。
【0041】図5には、受信部Qにおいて実行される処
理の一例を示す機能図が示されている。データ読取部3
1は、アドレス制御線4にアドレスデータNO1乃至N
Onを所定の時間間隔で順次送り出し、これによりセン
サS1、S2、・・・Snによって得られたデータDR
1、DL1、DR2、DL2、・・・を信号線5を介し
て順次受け取り、受け取ったデータを順次データ格納部
32にストアしておく。データ読取部31における上述
のデータ収集動作が適宜の時間間隔で繰り返し行なわ
れ、これにより、センサS1、S2、・・・、Snの各
出力のレベルの時間的変化を示すデータが、データ格納
部32内に一定期間分常に蓄えられている。
【0042】第1判別部33は、データ格納部32に格
納されたセンサS1乃至Snの各出力のレベル変化を示
す複数組のデータのそれぞれにつき、レベル状態が炎に
特有のちらつき状態、すなわちレベルの変化周期及び変
化回数が所定の状態になっているのか否かをチェック
し、これにより、炎に特有のちらつき状態に対応するレ
ベル変化状態となっているセンサの特定が行なわれる。
【0043】第1判別部33における判別の結果を示す
データは第2判別部34に与えられ、ここで、センサの
特定状態の変化がチェックされる。すなわち、炎に特有
のちらつき状態に対応する出力状態のセンサの数、それ
らのセンサ同志の位置関係、センサの特定状態の時間的
変化の様子等がチェックされ、このチェック結果を総合
的に判断して、トンネル内に炎が発生しているのか否か
の炎判別が行なわれる。第2判別部34によって炎が発
生していると判別されると、炎検知出力が出力される。
【0044】次に、図6、図7に示される、炎判別のた
めの処理プログラムを示すフローチャートを参照して、
受信部Qの構成及び作動について説明する。この処理プ
ログラムは各センサからデータを取り込むためのプログ
ラム1を有しており、プログラム1は0.1秒毎に起動
される割込み処理プログラムである。プログラム1が起
動されると、ステップ41においてセンサS1乃至Sn
の各出力データDR1、DL1、DR2、DL2、・・
・が順次読み込まれ、センサS1乃至Snの各赤外線受
光素子に入射した赤外線放射量のその時のレベルを示す
データがRAM23にストアされる。
【0045】図8には、プログラム1によってRAM2
3にストアされるデータの状態が示されている。本実施
例では、データの取込みタイミング1、2、・・・、m
は0.1秒間隔であり、mの値は300に設定されてい
る。データの取込みタイミングmに続いて0.1秒間隔
で順次取り込まれるデータは再びタイミング1、2、・
・・の格納場所に順次ストアされる。すなわち、RAM
23には、各センサの各赤外線受光素子からの出力のレ
ベル状態を示す離散的な最新データが30秒間分常にス
トアされていることになる。
【0046】図7を参照すると、プログラム2は、プロ
グラム1によって上述の如くしてストアされたデータに
基づいて炎発生の有無を判断するためのプログラムであ
り、繰り返し実行される構成となっている。先ずステッ
プ51でタイマがリセットされ、ステップ52で10秒
経過したか否かがこのタイマの内容に基づき判別され
る。ステップ52で10秒経過したと判別されると、ス
テップ53に入り、ここで、センサS1乃至Snの各出
力のレベルに所定の大きさを越える変化があったか否か
が、各センサの出力毎に判別される。このようなレベル
変化がない場合にはステップ53の判別結果はNOとな
り、ステップ51に戻る。
【0047】一方、このようなレベル変化が少なくとも
1つのセンサにおいて生じていると、ステップ53の判
別結果はYESとなり、ステップ54に入る。ここで
は、図7に示される如くしてストアされている各センサ
からのデータに基づいて、ステップ53でレベル変化あ
りと判断されたセンサからの各データに対して、高速フ
ーリエ変換処理を行ない、ステップ55に入る。ステッ
プ55では、ステップ54で高速フーリエ変換処理の対
象となった、ステップ53でレベル変化ありと判断され
たセンサからの各データに対して、ローパスフィルタ処
理を行ない、ステップ56に入る。
【0048】ステップ56では、それらのセンサの出力
のレベルの周期的変化として含まれる、そのセンサに入
力されている光信号のちらつき成分を、ステップ54の
高速フーリエ変換処理結果得られたデータと、ステップ
55のローパスフィルタ処理によって得られたデータと
に基づいて分類する。次のステップ57では、ステップ
56で得られた各ちらつき成分とその発生時間との関連
付けが行なわれ、ステップ58に入る。
【0049】ステップ58では、ステップ53でレベル
変化ありと判断された全てのセンサについて、それらの
レベル変化の単位時間別の回数Fが所定値M以上となっ
ているか否かの判別が行なわれる。全てのセンサについ
てF<Mの場合にはステップ58の判別結果はNOとな
り、ステップ51に戻る。一方、1つ又はそれ以上のセ
ンサについての判別がF≧Mとなった場合には、ステッ
プ59に入る。ステップ59では、回数Fが所定値M以
上となっているセンサが、火災のために生じた炎に応答
して出力を与えていると判断し、そのプログラムサイク
ルにおける火災報知センサの特定が行なわれる。ステッ
プ59において特定された火災報知センサに関するデー
タは、各プログラムサイクル毎にRAM23にストアさ
れる。
【0050】このようにして蓄積された、ステップ59
で特定された火災報知センサに関するデータに基づい
て、実際に火災を報知しているのか否かの更なる判別の
ための総合判断処理が、ステップ60において実行され
る。
【0051】ステップ60の総合的火災判断処理のため
の詳細フローチャートは図9及び図10に示されてい
る。総合的火災判断処理ステップ60に入ると、先ず、
ステップ71で、特定されたセンサは一定か否かが判別
され、一定のセンサのみが特定されつづけている場合に
はステップ72に入り、ここで火災の発生地点が固定さ
れているか否かが判別される。発生地点が固定されてい
る場合には、ステップ73に入り、ここで、その変化
(ちらつき)周波数fは特定の周波数成分のみか否かが
判別される。fが特定の周波数成分のみである場合に
は、工事車両の回転灯の如き、非火災状態によるものと
判断されるので、ステップ73の判別結果がYESの場
合には、図7のステップ51に戻る。ステップ73でf
が特定周波数成分のみではないと判別されると、その判
別結果はNOとなり、ステップ74に入り、火災である
ことを示す火災信号を出力し、ステップ51に戻る。火
災の場合には、ちらつきの周波数が一定であるというこ
とはないからである。
【0052】一方、ステップ71の判別結果がNOの場
合には、ステップ57に入り、ここで、ステップ58で
特定されたセンサに同時性、例えば多数のセンサが同時
に火災出力と思われる出力を同時に出力しているなどの
状態、があるか否かが判別される。複数の火災報知セン
サに同時性がある場合には、例えば電磁誘導現象等が考
えられるものの火災の現象とは言えないので、ステップ
75の判別結果がYESの場合にはステップ51に戻
る。ステップ75の判別結果がNOの場合には、ステッ
プ76に入り、ここで、さらに検出された火災発生地点
が一定方向に移動しているか否かが判別される。火災発
生地点が一定方向に移動している場合には火災の現象と
は言えないので、ステップ66の判別結果がYESの場
合にはステップ51に戻り、ステップ76の判別結果が
NOの場合には、ステップ77に入り、さらに、火災発
生地点は1ヶ所又は2ヶ所であるか否かが判別される。
【0053】ステップ77での判別結果がYESの場合
にはステップ78に進み、ここで検出火災発生地点が1
ヶ所か否かが判別される。発生地点が1ヶ所の場合に
は、火災現象と認められ、ステップ79に進み火災信号
が出力されたのち、ステップ51に戻る。ステップ78
で検出火災発生地点が1ヶ所ではないと判別されると、
ステップ80に入り、ここで、2ヶ所の発生地点は隣接
しているか否かが判別される。2ヶ所が隣接している
と、ステップ80の判別結果はYESとなり、ステップ
79に入るが、ステップ80の判別結果がNOとなった
場合にはステップ51に戻る。すなわち、火災発生地点
が2ヶ所の場合、その発生地点が隣接している場合にの
み火災と判別される。
【0054】ステップ77の判別結果がNOとなると、
図10のステップ81に入り、ここで複数の火災発生地
点が4ヶ所以上であるか否かが判別される。発生地点が
4ヵ所以上でない場合には、ステップ81の判別結果は
NOとなり、ステップ82に進む。ここで、これらの発
生地点は隣接しているか否かが判別され、隣接している
場合にはステップ83において火災信号が出力されたの
ちステップ51に戻る。ステップ82で発生地点が隣接
されていないと判断されると、ステップ84に入り、こ
こで、発生地点が2ヵ所は隣接しているか否かが判別さ
れる。若し2ヵ所の発生地点の隣接が確認された場合に
は、ステップ83に入り火災信号が出力されるが、ステ
ップ84の判別結果がNOの場合にはステップ51に戻
る。
【0055】一方、ステップ81の判別結果がYESの
場合には、ステップ85に入り、ここで10秒以内に4
ヵ所以上において火災の発生があったのか否かが判別さ
れる。ステップ85の判別結果がYESの場合には、火
災発生現象とは言えないので、ステップ51に戻り、ス
テップ85の判別結果がNOの場合にはステップ86に
入り、これらの発生源が拡大しているのか否かがさらに
判別される。ステップ86の判別結果がNOの場合には
火災現象とは言えないのでステップ51に戻ることにな
るが、ステップ86の判別結果がYESの場合にはステ
ップ83に入り火災信号が出力される。
【0056】上述の火災判別処理は、図示の実施例では
10秒毎に実行され、その処理のためのデータとしてR
AM23にストアされている一連のデータが使用され、
且つ複数のセンサからの出力を総合的に勘案して、トン
ネル内で火災が発生したと思われる現象が生じているか
否かが判断される。
【0057】したがって、この構成によれば、センサか
らの受信信号のうち、炎が発生したことによるものと、
高温物体からの放射が連続して次々に入って来た場合の
もの、回転灯搭載車等からの赤外線放射をセンサが検出
した場合のもの、及びシステム全体に誘導したノイズに
よるものとの間の区別ができることは明らかである。
【0058】即ちセンサは単に色々な信号を検出し受信
部Qに信号を送出する機能だけであり、受信部はセンサ
から送出された信号を一旦メモリに蓄積しながらそれら
の情報から、炎による信号なのか色々な雑音信号による
ものなのかを判断することができる。総合的な炎判断機
能、雑音判断機能を持ったことによってセンサ群と受信
部とで炎検知システムを構成することができ、一種の人
工知能的機能を持たせることができる。
【0059】このため、 (1) 炎の判断とその他色々な雑音との区別が明確に
なる為誤報が少なくシステム運用の信頼性が大幅に向上
する。 (2) センサの炎検出データをメモリにストアするの
で、万が一誤報した場合でも、データが残っている為解
析し原因を追求することができる。 (3)前項の(2)で得られて誤報の原因追求結果をソ
フトで修正できるので、システムを運用しながら、炎判
断、雑音判断のグレードをさらに向上させることができ
る。 (4) 炎判別のための判別条件の変更は、受信部Qの
ソフトウエアを変更するだけですみ、25m間隔で数多
く設置されている各センサを個々に修正する必要がない
ので、極めて容易にできる。 等の効果を期待できる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、炎の判断
を個々の赤外線検知手段レベルで行うのではなく、複数
の赤外線検知手段の各出力に基づく炎検知の結果を総合
的に判断して、炎検知を行なうので、 (1) 炎の判断とその他色々な雑音との区別が明確に
なる為誤報が少なくシステム運用の信頼性が大幅に向上
する。 (2) 炎判別のための判別条件の変更は、数多く設置
される各センサを個々に修正する必要がないので、極め
て容易である。 等の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による炎検知装置の一実施例の構成を示
すブロック図。
【図2】図1に示すセンサの構成を示す詳細ブロック
図。
【図3】図1に示すセンサの別の構成を示す詳細ブロッ
ク図。
【図4】図1に示す受信部の構成を示すブロック図。
【図5】図4に示すROMにストアされている処理プロ
グラムに従う受信部の処理動作を説明するための機能
図。
【図6】図4に示すROMにストアされている処理プロ
グラムのうちのプログラム1を示すフローチャート。
【図7】図4に示すROMにストアされている処理プロ
グラムのうちのプログラム2を示すフローチャート。
【図8】図6に示すプログラム1によりメモリにストア
されるデータの様子を示す構成図。
【図9】図7に示す総合的火災判断処理ステップの一部
詳細フローチャート。
【図10】図7に示す総合的火災判断処理ステップの一
部詳細フローチャート。
【図11】従来の炎検知装置の構成を示すブロック図。
【図12】図11に示す検知器の構造を示す断面図。
【図13】図11に示す検知器の電気的構成を示すブロ
ック図。
【符号の説明】
1 炎検知装置 4 アドレス制御線 5 信号線 11 右眼赤外線受光素子 12 左眼赤外線受光素子 16 データ出力部 17 アドレス設定部 31 データ読取部 32 データ格納部 33 第1判別部 34 第2判別部 DR1、DL1 ディジタル信号 Q 受信部 S1、S2、Sn センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 - 17/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの赤外線検出素子を含ん
    で成るセンサを所定の通路に沿って間隔をあけて複数個
    設置し、これらの複数個のセンサからの出力に基づいて
    炎を検知するようにした炎検知装置において、前記複数個の センサの各出力のレベルの経時変化状態を
    示すデータをストアしておくためのメモリ手段と、 該メモリ手段にストアされたデータに基づき前記複数個
    センサのうち出力レベルが炎に特有のちらつき状態に
    対応する変化状態になっているセンサを特定するための
    第1判別手段と、 該第1判別手段によるセンサの特定状態に基づいて実際
    が発生しているか否かの判別を行う第2判別手段と
    を備えたことを特徴とする炎検知装置。
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