JP3231951U - 屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】建造物の屋上に形成された点検口を開閉自在に閉塞し、強風や突風が吹いても吹き飛ばされたり、変形したりすることがなく、雨水の侵入も確実に防止することができる屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチを提供する。【解決手段】屋上点検口用蓋3aは、蓋本体31、及び閉塞板32から構成され、蓋本体31の略中央には所定の大きさの開口部が形成されている。閉塞板32は、平面視で蓋本体31に形成された開口部の全体を被覆できる程度の大きさの方形状であって、蓋本体31の鉛直上方に所定の距離だけ離間した位置に配置され、閉塞板32は、蓋本体31に所定の間隔で設置された支持片322により支持されている。開口部から導風された空気は、蓋本体31と閉塞板32により形成された隙間C1から水平方向に向かって外部に放出されるため、蓋本体31に作用する風圧を抑制することができる。屋上点検ハッチは、受枠2と屋上点検口用蓋3aから構成されている。【選択図】図3
Description
本考案は、屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチに関する。詳しくは、建造物の屋上に形成された点検口を開閉自在に閉塞し、強風や突風が吹いても吹き飛ばされたり、変形したりすることがなく、雨水の侵入も確実に防止することができる屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチに係るものである。
マンションなどの集合住宅等のように高層階からなる建造物の屋上には、空調機器や給水塔等の種々の機器が設置される場合がある。これらの機器を日常的に点検するため、建造物の最上階の共用廊下の天井部には、共用廊下から屋上に出入りするために使用される屋上点検口が形成されている。
この屋上点検口は、共用廊下の天井部とマンションの屋上に開口するものであるため、マンションの屋上から共用廊下に雨水が落下することを防止し、また、建造物の屋上にみだりに人が立ち入ることを防止する必要がある。そこで、特許文献1に開示されるように、屋上点検口の屋上側の開口部には、開口部の周囲に枠体を設け、この枠体に対して屋上側に向けて回動可能なように基端部が軸支された屋上点検口用蓋を備える屋上点検ハッチが取り付けられている。この屋上点検口用蓋により、雨水の浸入を防止することができるとともに、不使用時には施錠可能なものとなっているため、みだりに人の出入りができないようになっている。
このような屋上点検口用蓋は、一般的に雨風に曝されることから、その耐久性等を考慮すると金属により製造することが好ましい。一方、屋上点検口用蓋が設置されるマンションの屋上は高所であることから落雷を受けやすいため、避雷針や棟上げ導体などが設置されることがある。この場合において、上述したように金属からなる屋上点検口用蓋を配置していると、避雷針等が落雷を受ける際などに、その電気エネルギーの一部が屋上点検口用蓋に伝わってしまう可能性があり、これによって屋上点検口用蓋が損傷してしまうおそれがある。
そこで、例えば特許文献2には、落雷の影響による損傷を防止することができる屋上点検口用蓋が提案されている。具体的には、屋上点検口に沿って固定される金属枠体にヒンジ部を介して屋上点検口用蓋を回動自在に連結し、この屋上点検口用蓋の所定の位置には、屋上に敷設されるアース線を着脱自在に接続することが可能となっている。これにより、屋上点検口用蓋が落雷を受けたとしても、その電気エネルギーを外部に逃がすことができるため屋上点検口用蓋の落雷による損傷を回避することができるものとなっている。
ところで、近年における異常気象により、台風や突風、さらには竜巻等の発生頻度が増え、その勢力も巨大化する傾向となっており、屋上点検口用蓋についてもこれら異常気象に対応する強固な構造のものが求められている。即ち、屋上点検口用蓋は前記したようにマンションの共用廊下等に設置されるが、前記した特許文献1、及び特許文献2に開示の屋上点検口用蓋においては、共用廊下から入り込んだ風が直接、屋上点検口用蓋の共用廊下側の面に作用することになる。
そして屋上点検口用蓋に、瞬間的に強い風圧が連続して作用すると、屋上点検口用蓋はその風圧に耐えきれずに変形や損傷し、最悪の場合には飛散してしまい、周囲の建造物や歩行者、通行車に衝突して大きな被害を与えることが懸念される。
また、屋上点検口は、作業者が種々の工具や器具を持って出入りできるように、できるだけ間口の広い開口部であることが望まれるが、大きな開口部を有する屋上点検口に設置される屋上点検口用蓋も、必然的にそのサイズは大型になる傾向がある。さらに前記した通り、屋上点検口用蓋は金属等の耐久性の高い材料が使用されたものであり、その重量も大きいため、風圧により飛散した場合の周囲への被害も多大なものとなることが考えられる。
本考案は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、建造物の屋上に形成された点検口を開閉自在に閉塞し、強風や突風が吹いても吹き飛ばされたり、変形したりすることがなく、雨水の侵入も確実に防止することができる屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチを提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するために、本考案に係る屋上点検口用蓋は、所定の位置に開口部が形成された蓋本体と、平面視で前記開口部を被覆し、前記開口部の軸方向において前記蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板と、一端が前記蓋本体、他端が前記閉塞板に固設され、前記開口部の周辺に所定の間隔で配置された支持片とを備える。
ここで、所定の位置に開口部が形成された蓋本体を備えることにより、蓋本体に風圧が作用しても、開口部が空気導通孔として機能するため、蓋本体に作用する風圧を弱め、蓋本体の変形や飛散を防止することができる。
また、平面視で開口部を被覆し、開口部の軸方向において蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板を備えることにより、蓋本体に形成された開口部は、平面視にて閉塞板により被覆されているため、開口部から雨風が侵入することを防止することができる。
さらに、閉塞板は蓋本体の開口部の軸方向に離間した位置に配置されているため、閉塞板と蓋本体の間には所定のクリアランス(隙間)が形成され、開口部から導通された空気は、この隙間を通じて外部に放出することができる。
また、一端が蓋本体、他端が閉塞板に固設された支持片を備えることにより、閉塞板と蓋本体は、所定の隙間を保った状態で支持片により固定することができる。
さらに、支持片は、蓋本体に形成された開口部の周方向に所定の間隔で配置されていることから、隣接する支持片間には隙間が形成される。そのため、開口部からこの隙間を通じて空気導通孔が形成されるため、蓋本体に作用する風圧は、開口部から隙間を通じて外部に開放することができる。
また、蓋本体の開口部の周縁には、蓋本体の一の面部から、蓋本体の一の面部と対峙する閉塞板の他の面部に向かって立ち上がり、閉塞板の他の面部との間に所定の隙間を形成するように連設された周壁フランジ部を有する場合には、蓋本体と閉塞板の間に形成された隙間からの雨風の侵入を防止することができる。
また、周壁フランジ部に先端が当接される垂下位置と、閉塞板の他の面部に対して略平行な倒伏位置のそれぞれに起伏可能であって、常態において垂下位置となるように付勢される付勢手段を含む基端軸を介して閉塞板の他の面部に設置される可動片を有する場合には、常態においては、開口部は周壁フランジ部と可動片により閉塞された状態となるため、開口部から雨風が侵入することを防止することができる。
一方、蓋本体の他の面部に風圧が作用した場合には、風圧により可動片が稼働して閉塞板の他の面部と略平行な倒伏位置となる。このとき、開口部から外部に通じる空気導通孔が形成されることにより、蓋本体に作用する風圧を弱め、蓋本体の変形や飛散を防止することができる。
また、支持片の一端が、閉塞板を蓋本体側に付勢する付勢手段を介して固設されている場合には、常態においては、閉塞板は蓋本体側に付勢されるように支持されるため、閉塞板と蓋本体のクリアランスが短くなり、開口部から雨風が侵入することを防止することができる。
一方、蓋本体の他の面部に風圧が作用した場合には、付勢手段の付勢力に抗する方向に風圧が作用し、閉塞板は蓋本体から離間する方向に移動するため、閉塞板と蓋本体の離間距離が拡大する。このとき、開口部から外部に通じる空気導通孔の総面積を拡大することができるため、蓋本体に作用する風圧を弱め、蓋本体の変形や飛散を防止することができる。
また、閉塞板の他の面部の所定の位置には、蓋本体の開口部に向かって略テーパー状の導風板を有する場合には、蓋本体の他の面部に風圧が作用した際に、開口部からの空気流は、導風板の形状に沿って閉塞板と蓋本体により形成された隙間方向に向けて導風される。従って、蓋本体に作用する風圧を効率的に外部に開放することができる。
また、閉塞板が透明なアクリル板から構成されている場合には、閉塞板から開口部を通じて採光することができるため、例えば本考案に係る屋上点検口用蓋が設置される集合住宅等の通路の明り取りとしての機能を奏することができる。
前記の目的を達成するために、本考案に係る屋上点検口用蓋は、所定の位置に開口部が形成された蓋本体と、前記開口部を閉塞する閉位置から開位置まで揺動自在となるように、基端部が前記蓋本体に軸支された閉塞板と、前記閉塞板の揺動範囲を所定の角度となるまで規制するストッパ部とを備える。
ここで、所定の位置に開口部が形成された蓋本体を備えることにより、蓋本体に風圧が作用しても、開口部が空気導通孔として機能するため、蓋本体に作用する風圧を弱め、蓋本体の変形や飛散を防止することができる。
また、開口部を閉塞する閉位置から開位置まで揺動自在となるように、基端部が蓋本体に軸支された閉塞板を備えることにより、蓋本体に形成された開口部が、閉塞板により閉塞されている場合には、開口部から雨風が侵入することを防止することができる。一方、閉塞板が揺動し、閉塞板と蓋本体との間に隙間が形成された場合には、開口部から導通された空気は、この隙間を通じて外部に放出することができる。
また、閉塞板の揺動範囲を所定の角度となるまで規制するストッパ部を備えることにより、開閉蓋の開方向への揺動範囲はストッパ部により規制されるため、必要以上に閉塞板が開くことを防止することができる。
前記の目的を達成するために、本考案に係る屋上点検ハッチは、建築物の屋根面側の点検口の周囲に設置された受枠と、所定の位置に開口部が形成され、基端部が前記受枠に軸支された蓋本体と、平面視で前記開口部を被覆し、前記開口部の軸方向において前記蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板と、一端が前記蓋本体、他端が前記閉塞板に固設され、前記開口部の周辺に所定の間隔で配置された支持片とを備える。
ここで、建築物の屋根面側の点検口の周囲に設置された受枠を備えることにより、この受枠に屋上点検口を閉塞可能な蓋本体を設置した場合に、屋上点検口を密閉状態とすることができるため、屋上点検口から雨風等が侵入することを防止することができる。
また、所定の位置に開口部が形成された蓋本体を備えることにより、蓋本体に風圧が作用しても、開口部が空気導通孔として機能するため、蓋本体に作用する風圧を弱め、蓋本体の変形や飛散を防止することができる。
また、平面視で開口部を被覆し、開口部の軸方向において蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板を備えることにより、蓋本体に形成された開口部は、平面視にて閉塞板により被覆されているため、開口部から雨風が侵入することを防止することができる。
さらに、閉塞板は蓋本体の開口部の軸方向に離間した位置に配置されているため、閉塞板と蓋本体の間には所定のクリアランスが形成され、開口部から導通された空気は、このクリアランスを通じて外部に放出することができる。
また、一端が蓋本体の一の面部、他端が蓋本体の一の面部と対峙する閉塞板の他の面部に固設され支持片を備えることにより、閉塞板と蓋本体は、所定のクリアランスを保った状態で、支持片により固定することができる。
さらに、支持片は、蓋本体に形成された開口部の周辺に所定の間隔で配置されていることから、隣接する支持片間には隙間が形成される。そのため、開口部からこの隙間を通じて空気導通孔が形成されるため、蓋本体に作用する風圧は、開口部から隙間を通じて外部に開放することができる。
本考案に係る屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチは、建造物の屋上に形成された点検口を開閉自在に閉塞し、強風や突風が吹いても吹き飛ばされたり、変形したりすることがなく、雨水の侵入も確実に防止することができる
以下、本考案の実施の形態について、図面を参酌しながら説明し、本考案の理解に供する。なお、各図において説明の便宜上、屋上点検ハッチ1を設置面Sである集合住宅等の屋上に設置した状態において、屋上点検ハッチ1の設置面Sから上方に向かう方向を上方向、上方向の反対方向を下方向、上方向および下方向により表される軸方向を鉛直方向、鉛直方向と垂直な軸方向を水平方向とそれぞれ定義する。
<実施例1>
まず、第1の実施形態に係る屋上点検口用蓋3aを備える屋上点検ハッチ1の全体構成について、図1乃至図3を用いて説明する。屋上点検ハッチ1は、例えば集合住宅等の最上階の共用廊下の天井部に設けられており、共用廊下から屋上に出入りするために使用されるものである。屋上点検ハッチ1は、主に点検口Aの周囲に設置された受枠2と該受枠2に対して開閉自在なように基端部が軸支された屋上点検口用蓋3aから構成されている。
まず、第1の実施形態に係る屋上点検口用蓋3aを備える屋上点検ハッチ1の全体構成について、図1乃至図3を用いて説明する。屋上点検ハッチ1は、例えば集合住宅等の最上階の共用廊下の天井部に設けられており、共用廊下から屋上に出入りするために使用されるものである。屋上点検ハッチ1は、主に点検口Aの周囲に設置された受枠2と該受枠2に対して開閉自在なように基端部が軸支された屋上点検口用蓋3aから構成されている。
受枠2は、略方形に形成された点検口Aの周囲に配置されるものであって、点検口Aを囲む周壁フランジ部21、周壁フランジ部21の下周縁に連続し、外方向へ向けて下降傾斜する傾斜フランジ部22、傾斜フランジ部22の外周縁に連続する垂直フランジ部23が金属材の板金加工により一体成型されている。
ここで、必ずしも、点検口Aは略方形に形成されている必要はない。例えば、円形、台形等、その形状が限定されるものではなく、点検口Aの形状に応じて、その周縁に設置される周壁フランジ部21の形状も適宜変更することができる。
また、必ずしも、受枠2は周壁フランジ部21、傾斜フランジ部22、及び垂直フランジ部23から構成されている必要はない。後述する蓋本体31が開閉自在に軸支可能であって、屋上点検口用蓋3aを閉めた状態において雨風等の侵入を防ぐ閉塞状態とすることができればよく、例えば周壁フランジ部21のみから構成されていてもよい。
次に屋上点検口用蓋3aの詳細な構造について説明する。屋上点検口用蓋3aは、蓋本体31、及び閉塞板32から構成されている。蓋本体31は、受枠2の周壁フランジ部21の形状に合わせた略方形状であって金属材の板金加工により構成され、蓋本体31の外周を一周するように垂直下方に折り曲げられた垂直フランジ部311を有している。
蓋本体31の基端部は、ヒンジ(符号を付さない)を介して揺動自在に受枠2に軸支されるとともに、容易かつ安全な開閉操作を行うために受枠2と蓋本体31の所定の位置はガスクッション式の一対のステー312により接続されている。
ここで、必ずしも、蓋本体31の外周には垂直フランジ部311を有している必要はない。但し、垂直フランジ部311を有していることにより、蓋本体31を受枠2に対して閉塞状態とした場合に、点検口Aの密閉性が高まるため、雨風等が点検口Aから侵入することを確実に防止することができる。
また、必ずしも、蓋本体31と受枠2はガスクッション式のステー312により接続されている必要はない。例えば開閉機構として、レールを介したスライド式、又はリンク機構等、特にその開閉機構が限定されるものではない。
蓋本体31の略中央部には、蓋本体31の表面積の略5分の1程度の方形状の開口部Oが形成されている。係る開口部Оは、後述する通り、屋上点検ハッチ1が設置されている状態において、共用廊下側からの吹き込み風により、蓋本体31が共用廊下側から屋上に向かう風圧を受けた場合の空気導通孔として機能するものである。
ここで、必ずしも、開口部Оは方形状である必要はなく、開口部Оの形状は特に限定されるものではない。また、開口部Оの大きさも蓋本体31の表面積の略5分の1程度の大きさである必要はなく、蓋本体31の設置環境における風速等を考慮して適宜変更することができる。
閉塞板32は、平面視で蓋本体31に形成された開口部Оの全体を被覆できる程度の大きさの方形状であって、蓋本体31の鉛直上方に所定の距離だけ離間した位置に配置され、金属材の板金加工により構成されている。閉塞板32の外周はやや下方に傾斜するように折り曲げ加工された傾斜フランジ部321を有している。
ここで、必ずしも、閉塞板32は方形状である必要はない。蓋本体31に形成された開口部Оを平面視にて被覆できる程度の大きさであれば、特にその形状が限定されるものではない。
また、必ずしも、閉塞板32の外周には下方に傾斜する傾斜フランジ部321を有している必要はない。係る傾斜フランジ部321は、垂直方向に折り曲がる形状であってもよく、また、折り曲げ加工されている必要もない。但し、閉塞板32の外周が折り曲げ加工されていることにより、蓋本体31と閉塞板32の間に形成された隙間から雨風等が侵入することを防止することができる。
また、必ずしも、閉塞板32は金属材により構成されている必要はない。例えば透光性を有するアクリル樹脂材により構成されていてもよい。なお、閉塞板32が透光性を有するアクリル樹脂材から構成されている場合には、閉塞板32から日光を採光することができるため、集合住宅等の共用廊下部の明り取りとしても機能させることができる。
支持片322は閉塞板32を蓋本体31に対して支持する部材である。即ち、支持片322の一端は蓋本体31の屋上側の面(一の面)に固設され、支持片322の他端は蓋本体31の一の面と対峙する閉塞板32の他の面に固設されている。
支持片322は、図3に示すように、隣接する支持片322間に所定の間隔を空けて均等に開口部Оの周囲に配置されている。即ち、隣接する支持片322間には、所定の隙間C1が形成されることになるため、例えば蓋本体31が共用廊下側から屋上に向かう風圧を受けた場合には、開口部Оから導風された空気は、隙間C1から水平方向に向かって外部に放出されるため、蓋本体31に作用する風圧を抑制することができる。そのため、蓋本体31に対して大きな風圧が作用したとしても、蓋本体31が変形したり、或いは風圧に耐え切れずに飛散したりすることを防止することができる。
ここで、必ずしも、支持片322は、開口部Oの周囲に均等に配置されている必要はない。隣接する支持片322間には、所定の隙間C1が形成されるように配置されていればよい。
また、隣接する支持片322間に形成された隙間C1には、例えば網目状のメッシュ部材を介挿入するようにしてもよい。このように、メッシュ部材を介挿することにより、隙間Cから異物が侵入することを防止することができる。
<実施例2>
次に、第2の実施形態に係る屋上点検口用蓋3bについて図4を用いて説明する。なお、第1の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
次に、第2の実施形態に係る屋上点検口用蓋3bについて図4を用いて説明する。なお、第1の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
第2の実施例に係る屋上点検口用蓋3bの開口部Oの周縁には鉛直上方向に立設した周壁フランジ部313を有している。周壁フランジ部313の上端と閉塞板32には所定の距離だけ離間して隙間C2が形成されており、該隙間C2を開閉自在とするように、閉塞板32には可動片323が設置されている。この可動片323は、基端部が付勢手段としての板バネ(図示しない)等により揺動自在に取り付けられている。
可動片323は、鉛直下方に向かって垂下した位置となるように付勢手段により常時付勢されている。即ち、可動片323は、常態において周壁フランジ部313に先端が当接される垂下位置となるため、周壁フランジ部313と可動片323により、開口部Оは水平方向に閉塞された状態であるため、雨風等が侵入することを防止することができる。
一方、蓋本体31が共用廊下側から屋上に向かう風圧を受けた場合には、風圧が可動片323にも作用することになる。このとき、可動片323の付勢方向とは反対方向に強い風圧が作用すると、可動片323は付勢力に抗して、閉塞板32側に倒れる倒伏位置となり、可動片323と周壁フランジ部313との間には所定の隙間C2が形成される。これにより、蓋本体31に作用する風圧を水平方向に逃がすことができるため、蓋本体31に対して大きな風圧が作用したとしても、蓋本体31が変形したり、或いは風圧に耐え切れずに飛散したりすることを防止することができる。
ここで、必ずしも、可動片323は、周壁フランジ部313に沿って連続的に設置されている必要はない。可動片323は、所定の隙間を形成するように、間隔を空けて設置されていてもよい。但し、可動片323が連続的に設置されている場合には、蓋本体31に風圧が作用しない常態においては、外部から雨風等が侵入することを防止することができる。
<実施例3>
次に、第3の実施形態に係る屋上点検口用蓋3cについて図5を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
次に、第3の実施形態に係る屋上点検口用蓋3cについて図5を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
第3の実施例に係る屋上点検口用蓋3cは、支持片322の蓋本体31の固設部分に、例えば付勢手段としてのコイルバネ324を介して固設されている。即ち、閉塞板32は、常態においてはコイルバネ324により蓋本体31側に付勢されており、閉塞板32と蓋本体31の開口部Оの周縁に設置された周壁フランジ部313が当接された状態となっている。そのため、蓋本体31に風圧が作用しない場合には、開口部Оは閉塞板32により完全に閉塞された状態となっているため、外部から雨風等が侵入することを防止することができる。
一方、蓋本体31が共用廊下側から屋上に向かう風圧を受けた場合には、風圧が開口部Оを通じて閉塞板32にも作用することになる。このとき、閉塞板32の付勢方向とは反対方向である鉛直上方向に強い風圧が作用し、閉塞板32はコイルバネ324の付勢力に抗して、鉛直上方向に向かって押し上げられる。このとき、閉塞板32と周壁フランジ部313との間には所定の隙間C1が形成される。これにより、蓋本体31に作用する風圧を水平方向に逃がすことができるため、蓋本体31に対して大きな風圧が作用したとしても、蓋本体31が変形したり、或いは風圧に耐え切れずに飛散したりすることを防止することができる。
ここで、必ずしも、支持片322は、付勢手段としてコイルバネ324を介して固設されている必要はない。鉛直方向に上下動が可能なダンパ機能を有する部材であれば、特にその構造が限定されるものではない。
<実施例4>
次に、第4の実施形態に係る屋上点検口用蓋3dについて図6を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
次に、第4の実施形態に係る屋上点検口用蓋3dについて図6を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
第4の実施例に係る屋上点検口用蓋3dは、閉塞板32が蓋本体31に対して揺動自在となるように基端部がヒンジ325を介して軸支され、支持片322は蓋本体31に対してのみ固設されている。
また、閉塞板32の基端部と対峙する側には、平面視において略コの字状の係合片326が取り付けられており、該係合片326は蓋本体31を開閉する際に把持される取手部314に係合されている。取手部314の鉛直方向上端は、折り曲げ形成されており、係合片326の鉛直方向への移動を規制するストッパ部として機能することが可能となっている。
ここで、必ずしも、閉塞板32には係合片326を有している必要はない。閉塞板32の揺動範囲を所定の角度に規制することができる構造のものであれば、特に限定されるものではない。
また、必ずしも、取手部314は、蓋本体31を開閉する際に把持されるものである必要はない。例えば係合片326を係合させるストッパ部を取手部314とは別途に設けるようにしてもよい。
以上のような構成により、蓋本体31に風圧が作用しない常態、或いは弱い風圧が作用した場合においては、蓋本体31の開口部Оは閉塞板32が支持片322に当接された状態となり隙間C1が形成される。
一方、蓋本体31が共用廊下側から屋上に向かう強い風圧を受けた場合には、風圧が開口部Oを通じて閉塞板32にも作用し、閉塞板32は基端部を支点として鉛直上方向に揺動する。このとき、閉塞板32は、係合片326が取手部314の上端に当接することにより鉛直上方向の揺動が規制され、隙間C1の範囲が拡大する。これにより、蓋本体31に作用する風圧を水平方向に逃がすことができるため、蓋本体31に対して大きな風圧が作用したとしても、蓋本体31が変形したり、或いは風圧に耐え切れずに飛散したりすることを防止することができる。
<実施例5>
次に、第5の実施形態に係る屋上点検口用蓋3eについて図7を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
次に、第5の実施形態に係る屋上点検口用蓋3eについて図7を用いて説明する。なお、他の実施形態と重複する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
第5の実施形態に係る屋上点検口用蓋3eは、閉塞板32の蓋本体31と対峙する側である他の面には、断面略テーパー状となる略三角錐形状の導風板327を有している。この導風板327により、開口部Oからの風圧は、より確実に外方に向けて導風することができる。
以上、本考案に係る屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチは、建造物の屋上に形成された点検口を開閉自在に閉塞し、強風や突風が吹いても吹き飛ばされたり、変形したりすることがなく、雨水の侵入も確実に防止することができる。
1 屋上点検ハッチ
2 受枠
21 周壁フランジ部
22 傾斜フランジ部
23 垂直フランジ部
3a、3b、3c、3d、3e 屋上点検口用蓋
31 蓋本体
311 垂直フランジ部
312 ステー
313 周壁フランジ部
314 取手部
32 閉塞板
321 傾斜フランジ部
322 支持片
323 可動片
324 コイルバネ
325 ヒンジ
326 係合片
327 導風板
A 点検口
C1、C2 隙間
O 開口部
S 設置面
2 受枠
21 周壁フランジ部
22 傾斜フランジ部
23 垂直フランジ部
3a、3b、3c、3d、3e 屋上点検口用蓋
31 蓋本体
311 垂直フランジ部
312 ステー
313 周壁フランジ部
314 取手部
32 閉塞板
321 傾斜フランジ部
322 支持片
323 可動片
324 コイルバネ
325 ヒンジ
326 係合片
327 導風板
A 点検口
C1、C2 隙間
O 開口部
S 設置面
Claims (7)
- 所定の位置に開口部が形成された蓋本体と、
平面視で前記開口部を被覆し、前記開口部の軸方向において前記蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板と、
一端が前記蓋本体、他端が前記閉塞板に固設され、前記開口部の周辺に所定の間隔で配置された支持片と、を備える
屋上点検口用蓋。 - 前記蓋本体の開口部の周縁には、前記蓋本体の一の面部から、該蓋本体の一の面部と対峙する前記閉塞板の他の面部に向かって立ち上がり、前記閉塞板の他の面部との間に所定の隙間を形成するように連設された周壁フランジ部を有し、
該周壁フランジ部に先端が当接される垂下位置と、前記閉塞板の他の面部に対して略平行な倒伏位置のそれぞれに起伏可能であって、常態において垂下位置となるように付勢される付勢手段を含む基端軸を介して前記閉塞板の他の面部に設置される可動片を有する
請求項1に記載の屋上点検口用蓋。 - 前記支持片の一端は、前記閉塞板を前記蓋本体側に付勢する付勢手段を介して固設された
請求項1または請求項2に記載の屋上点検口用蓋。 - 前記閉塞板の他の面部の所定の位置には、前記蓋本体の開口部に向かって断面略テーパー状の導風板を有する
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の屋上点検口用蓋。 - 前記閉塞板は、透明なアクリル板から構成される
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の屋上点検口用蓋。 - 所定の位置に開口部が形成された蓋本体と、
前記開口部を閉塞する閉位置から開位置まで揺動自在となるように、基端部が前記蓋本体に軸支された閉塞板と、
前記閉塞板の揺動範囲を所定の角度となるまで規制するストッパ部と、を備える
屋上点検口用蓋。 - 建築物の屋根面側の点検口の周囲に設置された受枠と、
所定の位置に開口部が形成され、基端部が前記受枠に軸支された蓋本体と、
平面視で前記開口部を被覆し、前記開口部の軸方向において前記蓋本体から離間した位置に配置された閉塞板と、
一端が前記蓋本体、他端が前記閉塞板に固設され、前記開口部の周辺に所定の間隔で配置された支持片と、を備える
屋上点検ハッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021000599U JP3231951U (ja) | 2021-02-24 | 2021-02-24 | 屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021000599U JP3231951U (ja) | 2021-02-24 | 2021-02-24 | 屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019008673A Continuation JP2020117906A (ja) | 2019-01-22 | 2019-01-22 | 屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3231951U true JP3231951U (ja) | 2021-05-06 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021000599U Active JP3231951U (ja) | 2021-02-24 | 2021-02-24 | 屋上点検口用蓋、及び屋上点検ハッチ |
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JP (1) | JP3231951U (ja) |
-
2021
- 2021-02-24 JP JP2021000599U patent/JP3231951U/ja active Active
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