JP3230999U - 龍形状の注連縄飾り - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の大型の注連縄、あるいは、これを単に小型化した注連縄とは形状が顕著に異なり、しかも、いろんな祈願目的に違和感なく用いることができる「龍形状の注連縄飾り」を提供する。
【解決手段】少なくとも頭部2、髭部6a、b、角部8a、b、胴体部3、尾部4を備えた龍形状の注連縄飾りであって、頭部は、胴体部の先端部に設けられ、鱗片が閉じた状態の松毬で形成され、髭部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、角部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、胴体部は、稲藁で形成され、尾部は、胴体部の後端部に備えられた稲穂で形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも頭部2、髭部6a、b、角部8a、b、胴体部3、尾部4を備えた龍形状の注連縄飾りであって、頭部は、胴体部の先端部に設けられ、鱗片が閉じた状態の松毬で形成され、髭部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、角部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、胴体部は、稲藁で形成され、尾部は、胴体部の後端部に備えられた稲穂で形成されている。
【選択図】図1
Description
本考案は、注連縄飾りに関し、特に龍の形状に形成された注連縄飾りに関するものである。
日本において、神道は、太古の人々より自然と調和した営みの中で培われてきた信仰と創造の賜物であり、人々は、より自然(宇宙、神、生命、愛、等と置き換えて表現されることもある。)を身近に感じられるよう、そして、それらへの感謝と畏敬の念を表すために様々な有形物・無形物を創造してきた。
自然、神羅万象全てのものに神は宿るという自然崇拝(アニミズム)の中で、その地域の風土、積み重ねてきた歴史、人々の感性を基に、伝承や伝説を生みだし、様々な神祀りの形を作り上げてきた。その中の一つに、注連縄というものがある。注連縄は、五穀豊穣への祈りと感謝を込めたもので、人々は、その年に米を収穫した後の稲藁を編み込んで作られた注連縄に、様々な意味や物語を加え、結界を表したり、雷雨の天(雲)となったり、龍や蛇に見立てたりした。
また、今日、注連縄は、神事において神聖な場所を画するために用いたり、又は、新年に門口に魔除けのために張ったりするための縄として広く知られている。また、近年では、神社等で授与品として販売され、購入者が自宅に持ち帰って、玄関、室内の床の間、神棚等に飾ることができるように、上述の注連縄を小型化して形成した、いわゆる、注連縄飾りも広く知られている。なお、注連縄飾りは、授与品としてだけでなく、一般の店舗等で販売されるものもある。
上述した注連縄飾りの従来技術として、例えば、特許文献1には、「神棚の代用として簡単かつ神聖にして部屋に飾れる他、大量生産に適して長期間ストックしておくことができ、価格も低廉なものとして需要者に供給することのできる御札用祭祀具を提供する」(段落「0006」参照。)ことを目的として、「御札を納めるための奉祀部材と、該奉祀部材の近傍に装設される注連縄と、該注連縄を壁等に取り付けるための取付部材とを備えてなることを特徴とする御札用祭祀具」(「請求項1」参照。)が記載されている。
また、特許文献2には、「橙がぶらぶらせず、体裁もよく、また焼却しても針金が残留しない注連縄飾りを提供する」(段落「0006」参照。)ことを目的として、「複数本の水引が、ネット状の包み部になるように結び込まれ、該包み部から両外方に延出する各端部側が束ね部に形成された水引飾りを用い、該水引飾りの前記包み部に橙を収納し、橙が注連縄本体の正面側にくるようにして前記水引飾りの両束ね部を注連縄本体に回し、両束ね部を結ぶことにより橙を注連縄本体に取り付けたことを特徴とする注連縄飾り」(「請求項1」参照。)が記載されている。
また、特許文献3には、「このように、恋愛成就を願い、また家族の絆を保つ為に神棚に奉げるしめ縄は存在しない。本考案が解決しようとする課題はこの問題点であり、恋愛成就や家族の絆を保ち、幸せを叶えるように神棚に奉げ、又は家庭の居間に掛けることが出来、しかも形状においてバランスを保ち、外観的に好ましいハート型しめ縄を提供する」(段落「0009」参照。)ことを目的として、「2本のしめ縄を使用し、両しめ縄の基部側を下にして結束し、先端部を両側へ広げると共に下方へ移動して滑らかに湾曲し、そして上記結束した基部の下方に位置して先端側を結束することで左右対称のハートを形成したことを特徴とするハート型しめ縄」(「請求項1」参照。)が記載されている。
特許文献1に記載の「御札用祭祀具A」の構成部品である「注連縄2」は、神社等で鳥居等に掛け渡して使用する古来の大型の注連縄を単に小型化したものであり、使用されている材料(天然素材からなる稲藁、複数枚の紙垂等。)や注連縄本体の形状等、日本では古くから使用されているものであり、特段の特徴がみられない。例えば、古来から使用されている注連縄としては、特許文献3に示すものがあるが(特許文献3、図1等参照。)、特許文献1は、このような従来の大型の注連縄の形状に対して、格別特徴のある相違点は見られないものと思われる。
特許文献2に記載の「注連縄飾り」もまた、神社等で鳥居等に掛け渡して使用する古来の大型の注連縄を単に小型化したものであり、使用されている材料(橙、うらじろ飾り、ごへい、水引飾り、稲わら等)や注連縄本体の形状等、日本では古くから使用されているものであり、特段の特徴がみられない。
また、特許文献3に記載の「ハート型しめ縄」は、「その目的を限定するものではない」(段落「0009」参照。)との記載もあるが、「特に恋愛成就であり、家族の絆を保つ為にその形状はハート型をしている。」(段落「0009」参照。)との記載もあるように、主たる目的は「恋愛成就」等になり、例えば、「五穀豊穣」、「合格」、「学業成就」、「安産」、「病気平癒」、「商売繁盛」、「寿命長遠」等、その他の祈願目的に使用するには、若干違和感をぬぐえない。
そこで、本考案は、従来の大型の注連縄、あるいは、これを単に小型化した注連縄とは形状が顕著に異なり、しかも、いろんな祈願目的に違和感なく用いることができる「龍形状の注連縄飾り」を提供することを目的とする。
また、本考案は、従来の注連縄のように、神事において神聖な場所を画するために用いたり、又は、新年に門口に魔除けのために張ったりする等、多目的用途のための龍形状の注連縄を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の考案は、少なくとも頭部、髭部、角部、胴体部、尾部を備えた龍形状の注連縄飾りであって、前記頭部は、前記胴体部の先端部に設けられ、鱗片が閉じた状態の松毬で形成され、前記髭部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、前記角部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、前記胴体部は、稲藁で形成され、前記尾部は、該胴体部の後端部に備えられた稲穂で形成されていることを特徴とする。
また、請求項2記載の考案は、請求項1に記載の注連縄飾りであって、前記胴体部を形成する稲藁は、稲根及び稲穂を除去した稲藁、又は、稲根及び稲穂付きの稲藁のいずれか一方で形成されていることを特徴とする。
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の考案は、請求項1又は請求項2に記載の注連縄飾りであって、前記鱗片が閉じた状態の松毬は、少なくとも一年間鱗片の開きを遅延する処理が施された松毬で形成されていることを特徴とする。
本考案の龍形状の注連縄飾りによれば、従来の大型の注連縄、あるいは、これを小型化した注連縄とは形状が顕著に異なり、しかも、いろんな祈願目的に違和感なく用いることができるという顕著な効果を奏する。
また、本考案の龍形状の注連縄飾りによれば、上記効果に加え、従来の注連縄のように、神事において神聖な場所を画するために用いたり、又は、新年に門口に魔除けのために張ったりすることができるという顕著な効果を奏する。
(実施形態)
以下、好適な実施形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
以下、好適な実施形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
本考案の実施形態における注連縄飾りについて、図1、図2を参照しながら説明する。図1に示すように、本考案の実施形態の龍形状の注連縄飾り1は、頭部2、胴体部3、尾部4を備えている。なお、図1には、4つの紙垂9a,9b,9c,9dが設けられているが、後述するように、応用例によっては紙垂は設けられなくてもよく、紙垂9a〜9dの大きさ、形状、数は、必要に応じて適宜変更されてよい。
頭部2は、頭本体部5、髭部6a,6b、頭毛部7、角部8a,8b、を備えている。頭本体部5は、鱗片が閉じた状態の松毬で形成されている。松毬は、水につける等、湿気(水分)が多くなると鱗片が閉じ、逆に、乾燥すると鱗片が開くという性質を有している。本願考案では、松毬を龍の頭部に模しているので、鱗片は閉じた状態であることが好ましい。そこで、頭本体部5の松毬は、鱗片が閉じた状態に処理された松毬を用いている。注連縄飾り1は、御守や正月飾り等としても使用されることを想定しているので、鱗片が閉じた状態は、少なくとも一年間は維持されるように処理されることが望ましい。なお、この鱗片が閉じた状態になる処理方法・手段は、特に限定するものではなく、例えば、処理手段として接着剤を用いてもよい。
頭本体部5を形成する松毬は、根元部を胴体部3に取り付けられている。また、松毬の色は、自然のままでもよいが、黒色、白色、赤色、青色等に着色してもよい。このとき、胴体部3、尾部4、髭部6a,6b、角部8a,8b等も、頭本体部5と同色に着色してもよい。
髭部6a,6bは、龍の髭を模しているので、形状としては、細長くて適度に畝りを持つ材料が望ましく、好適には、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成されるとよい。また、一対の髭部6a,6bは、例えば、図1において、紙面上、上下方向に対称に配置されるとよい。
角部8a,8bもまた、龍の角を模しているので、形状としては、細長くて適度に畝りを持つ材料が望ましく、好適には、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成されるとよい。また、一対の角部8a,8bは、例えば、図1において、紙面上、上下方向に対称に配置されるとよい。
胴体部3は、稲藁で形成されているのであるが、一般的には、稲藁は、刈り取って乾燥され脱穀した後の稲藁であって、稲穂と稲根は、除去されている。胴体部3はこのような稲藁を撚り編みし、適度の長さに形成されている。この場合は、胴体部3先頭部に接続された頭部2に、別途取得した稲根を頭毛部7として取付ける。また、胴体部3の後端部には、尾部4として、適度の長さの稲穂が取り付けられる。結束部3aは、胴体部3の後端部の結束、胴体部3と尾部4との結束等に用いられ、材料は、稲藁である。頭毛部7もまた、龍の頭毛を模したものであり、尾部4もまた、龍の尾を模したものである。
また、一般的ではないが、いわゆる神田に植えられた稲は、稲根及び稲穂が付いたまま引き抜かれて乾燥され、神事に用いられる。このような稲根及び稲穂付きの稲藁を胴体部3として用いる場合には、稲根はそのまま頭毛部7として用いられ、稲穂はそのまま尾部4として用いられてよい。前述と同様、胴体部3の部分は、撚り編みして形成される。
図2は、本考案の実施形態における注連縄飾りの第1の応用例を示す外観斜視図である。第1の応用例の注連縄飾り10は、図1で示した注連縄飾り1の胴体部3に龍の手を模した手部10a,10b、及び、龍の足を模した足部11a,11bを設けたものである。手部10a,10b、および、足部11a,11bの材料は、形状としては、細長い形状の材料が望ましく、好適には、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成されるとよい。
図3は、本考案の実施形態における注連縄飾り1の使用状態を示す外観斜視図である。図3では、注連縄飾り1を、神棚100に周知の止め具等を用いて飾り付けしたものを示している。注連縄飾り1の大きさ、長さ等は、神棚の大きさに応じたものを選択すればよい。
図4は、本考案の実施形態における注連縄飾りの第2の応用例を示す外観斜視図である。第2の応用例の注連縄飾り20は、図1で示した注連縄飾り1の胴体部3を略円形にして、新たな胴体部23として形成したものである。胴体部23は、略円形に形成するときに、頭部2側を表側に、尾部4を裏側に交差するように形成される。この胴体部23の交差部は、公知の止め具等で固定されてもよい。頭部2、尾部4については、図1の説明で記載した通りであるので、ここでは、説明を省略する。また、胴体部23の中央部(つまり、注連縄飾り20の下部)には、図示するように、一対の紙垂9e,9fが、止め具3bで取り付けられてもよい。
図5は、本考案の実施形態における注連縄飾りの第2の応用例の使用状態を示す外観斜視図である。第2の応用例の注連縄飾り20は、図5に示すように、個人の自宅の玄関110に正月用注連縄飾りとして飾るために使用されている。注連縄飾り20を飾る場所は、店舗、企業、工場等々個人自宅以外の場所であってもかまわないことは、言うまでもない。
図6は、本考案の実施形態における注連縄飾りの第3の応用例の使用状態を示す外観斜視図である。第3の応用例の注連縄飾り30は、図6に示すように、図1で示した注連縄飾り1を用いて倶利伽羅剣を模しているものである。倶利伽羅剣とは、倶利伽羅龍王の持つ剣であり、剣に龍が捲回されている。図6に示したものは、木製の剣120aに注連縄飾り1を捲回させて注連縄飾り30とし、倶利伽羅剣120を模して構成している。
図7は、本考案の実施形態における注連縄飾りの第4の応用例の使用状態を示す外観斜視図である。第4の応用例の注連縄飾り40は、図7に示すように、図1で示した注連縄飾り1を、台座130bに立設された流木130aに捲回させてし、全体としてオブジェ130として利用したものである。図1〜図6に示した注連縄飾りは、神棚用、玄関用、倶利伽羅剣用等、神聖なものとして専ら用いられるが、図7に示した注連縄飾りは、美術品、装飾品等のオブジェとしても用いることができる。
1,10,20,30,40 注連縄飾り
2 頭部
3,23 胴体部
3a 結束部
3b 止め具
4 尾部
5 頭本体部
6a,6b 髭部
7 頭毛部
8a,8b 角部
9a,9b,9c,9d,9e,9f 紙垂
10a,10b 手部
11a,11b 足部
100 神棚
110 玄関
120 倶利伽羅剣
120a 木製の剣
130 オブジェ
130a 流木
130b 台座
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130b 台座
Claims (3)
- 少なくとも頭部、髭部、角部、胴体部、尾部を備えた龍形状の注連縄飾りであって、
前記頭部は、前記胴体部の先端部に設けられ、鱗片が閉じた状態の松毬で形成され、
前記髭部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、
前記角部は、松葉、竹の枝、三又の枝、雲竜柳の枝の少なくともいずれかで形成され、
前記胴体部は、稲藁で形成され、
前記尾部は、該胴体部の後端部に備えられた稲穂で形成されている
ことを特徴とする龍形状の注連縄飾り。 - 前記胴体部を形成する稲藁は、
稲根及び稲穂を除去した稲藁、又は、稲根及び稲穂付きの稲藁のいずれか一方で形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の龍形状の注連縄飾り。 - 前記鱗片が閉じた状態の松毬は、少なくとも一年間、鱗片の開きを遅延する処理が施された松毬で形成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の龍形状の注連縄飾り。
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JP2020005606U JP3230999U (ja) | 2020-12-24 | 2020-12-24 | 龍形状の注連縄飾り |
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JP2020005606U JP3230999U (ja) | 2020-12-24 | 2020-12-24 | 龍形状の注連縄飾り |
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