JP3225634U - 蓄光（夜光）機能をもつタイルを埋め込み成形した、コンクリート平板（へいばん）。

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【課題】置き石として利用されるコンクリート平板であって、夜の暗闇の中で、その布設場所を、容易に視認できるようにする。【解決手段】製造過程で、蓄光（夜光）タイル３を埋め込んで成形した、コンクリート平板とする。【選択図】図４

コンクリート平板（図１）は、コンクリート製の置き石である。本製品は、庭園や門内などに置いて用いる。この平板は飛び石やアプローチ石などと呼ばれ、つたい歩きを助けるためのものである。

コンクリート平板の普及サイズは、平面の一辺が３０ｃｍの正方形で、厚みは６ｃｍ、重量は約１２ｋｇである。コンクリート平板は、殆んど地面に置く（並べる）だけで用いられている。

蓄光（夜光）と呼ばれる機能を持つ素材は、無機の化合物で、昼間に太陽光を吸収して蓄積し、夜間（暗闇）で放出、即ち発光する性質をもつ。この素材は顔料にし、タイルや塗料、接着シールに利用されている。
参照○「夜光物質の誕生」
１９９６．５日経サイエンス
○「日本蓄光物語」
２００７．村山義彦

これまでコンクリート平板は、飛び石を主用途に広く利用されてきたが、素朴にコンクリートの塊でしかない。

設置したコンクリート平板の置き場所が、暗闇の中でも分るようにしたい。とくに災害時に生じる停電時に於いて期待が大きい。

コンクリート平板の製造過程に於いて、蓄光（夜光）機能をもつタイル（以下、蓄光（夜光）タイルと記す）を埋め込み（図４）、成形する。

本考案になるコンクリート平板に蓄光タイルを採用した理由は、蓄光素材を利用した塗料やシールでは、気象条件や擦過傷などで、耐久性に難があるからである。

コンクリート平板に埋めこむ蓄光タイル（図２、図３）の大きさに制限はないが、普及サイズの５ｃｍ平方のもの１個でよい。

蓄光タイルのコンクリート平板への埋め込みは、平板の型枠に、コンクリートを流しこむ作業と同時に、蓄光タイルを埋めこむ。両者の接着はコンクリートの接着力に依る。この埋めこみ作業で留意すべきは、平板の上面とタイルを同等にし、平滑にすることである。

本考案の効果

蓄光タイルを埋めこんだコンクリート平板を用いると、暗闇の中でも点々と、平板の存在を視認でき、便利である。

蓄光（夜光）タイルの最大の利点は、発光の爲の電源を必要としないことにある。即ち、電気や電池不要で、暗闇の中で発光する。従って災害時（停電時）には極めて有用である。

本考案は、コンクリート平板と同様に、置き石として利用されている、コンクリート製品の「地先（ちさき）ブロック」に、応用できる。地先ブロックは、花壇などの土留めや、境界を示す爲に利用されている。図５は、地先ブロックの斜視図である。

地先ブロックの普及サイズは、長さ６０ｃｍ、巾１０〜１５ｃｍ、重さ１５ｋｇ程である。

図６に示すように、地先ブロックの上部に、蓄光（夜光）タイルを埋めこめば、暗闇でも視認できて便利である。

は、コンクリート平板の斜視図。は、蓄光（夜光）タイルの斜視図。は、蓄光（夜光）タイルの側面図。は、本考案になる、蓄光（夜光）タイルを埋めこんだコンクリート平板。は、コンクリート地先ブロックの斜視図。は、地先ブロックに蓄光（夜光）タイルを埋めこんだ図。

本考案を実施するための形態

コンクリート平板に、蓄光タイルを埋め込む位置は、平板の中心部がよい（図４）。

１……１は、蓄光タイルの蓄光機能をもつ部分。
２……２は、蓄光タイルのコンクリート部分。
３……３は、蓄光タイル。