JP3224566U - 移動式の布団干し器 - Google Patents
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Abstract
【課題】非力な者でも容易に布団干しが可能な移動式布団干し器を提供する。【解決手段】4本の支柱10、20、30、40と4本の脚11を備え、脚の少なくとも1本に車輪部12を備える移動式布団干し器1であって、車輪部は接地車輪13と非接地車輪14を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わる。【選択図】図1
Description
本考案は、高齢者でも段差移動や布団の着脱が容易な構造の移動式布団干し器に関する。
一般に、布団干しは、ベランダの柵や外壁に布団を掛けることや、窓枠に布団を掛けることなどの方法にて、布団を日光に浴びせることで行われる。また、テラスやバルコニーで使用する折り畳み式布団干し器も知られており、市販品も存在する。
特許文献1には、第1支柱と、第2支柱と、前記第1支柱と前記第2支柱のそれぞれの先端部に連結して掛け渡されている竿連結アームとを有する折り畳み式布団干し器が記載されている(図1を参照。)。また、同文献には、交差する2本の支柱の2組と、各支柱の中間部で各支柱を回転可能に連結する部材とを有するX字型折り畳み式布団干し器が記載されている(図5を参照。)。
また、折り畳み式布団干しの接地部にキャスターを備えた、移動式の折り畳み式布団干し器も知られている。例えば、特許文献2には、接地部にキャスターを備えた、X字型折り畳み式布団干し器が記載されており(図1を参照)、特許文献3には、接地部にキャスターを備えた、逆Y字型折り畳み式布団干し器が記載されている(図1、図5、図7を参照)。
さて、近年の少子高齢化により、平均年齢は上昇しており、高齢者の割合が増加している。高齢者などの非力な者にとり、布団干しといえども重労働であり、作業負荷の軽減が求められる。
本考案は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、非力な者でも容易に布団干しが可能となる布団干し器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本考案の移動式布団干し器は、3本以上の脚を備え、前記脚の少なくとも1本に車輪部を備える移動式布団干し器であって、前記車輪部は接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わることを特徴とする。
本考案の移動式布団干し器は、接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わる構造であるので、室内から室外への段差を超える移動及び室外から室内への段差を超える移動が容易である。すなわち、布団を抱えて室内外に移動する必要がないため、布団干しの作業負荷が著しく軽減される。
以下に、本考案を実施するための最良の形態を説明する。
本考案の移動式布団干し器は、3本以上の脚を備え、前記脚の少なくとも1本に車輪部を備える移動式布団干し器であって、前記車輪部は接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わることを特徴とする。
本考案の移動式布団干し器は、3本以上の脚を備え、前記脚の少なくとも1本に車輪部を備える移動式布団干し器であって、前記車輪部は接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わることを特徴とする。
本考案の移動式布団干し器は、折り畳み式であるのが好ましい。折り畳み式布団干し器としては、2本の支柱がX字型に交差するX字型折り畳み式布団干し器でもよいし、2本又は3本の支柱が逆Y字型を形成する逆Y字型折り畳み式布団干し器でもよく、2本の支柱が逆V字型を形成する逆V字型折り畳み式布団干し器でもよい。いずれの折り畳み式布団干し器においても、2本又は3本の支柱群同士を連結する竿が配置されており、かかる竿にて布団が支持される。
脚は、本考案の移動式布団干し器が自立するための土台となる部分である。脚は各支柱と一体化していてもよく、また、複数の支柱の下部と連結したものであってもよい。
車輪部は接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わる。段差を超える際に、接地車輪と非接地車輪の両者が段差に接しつつ、回転して移動できるため、作業者の肉体的負担が著しく軽減される。例えば、寝室にて、布団を本考案の移動式布団干し器に配置して、室内と、テラス、ベランダ又はバルコニーなどの室外との段差を、わずかな肉体的負担でスムーズに超えることができる。
車輪部は、脚の1本に備えられていればよいが、脚の2本、3本又は4本に備えられていてもよい。車輪部が備えられていない脚には、車輪は不要であるが、本明細書で説明する車輪部の定義に合致しないキャスターなどの車輪が備えられていてもよい。
各車輪部においては、少なくとも2つの車輪が必要である。各車輪部における車輪の数としては、2、3、4、5、6を例示できる。なお、車輪の数とは、同一軸で回転する車輪を1つとしてカウントする。車輪はシングルタイヤでもよいし、ダブルタイヤであってもよい。
車輪部による移動方向は、固定されていてもよいし、固定されていなくてもよいが、布団の長辺方向または布団の短辺方向に固定されているのが好ましい。
本考案の移動式布団干し器の自立安定性、移動時の安定性などを考慮すると、車輪部としては、2つの接地車輪及び2つの非接地車輪を備えるものが好ましく、さらには、2つの接地車輪及び2つの非接地車輪は、いずれも、移動方向に直列の状態で具備されているのが好ましい。
室内外の段差を超える際に、接地車輪と非接地車輪が入れ替わることから、これらの車輪のうち一方を室内用車輪とし他方を室外用車輪とするのが合理的である。この技術思想を実現させるためには、各車輪部における車輪の数を偶数にすることが好ましい。この技術思想により、室外で接地した車輪が室内に接地することを抑制できるため、室外で車輪に付着した土などの汚れが室内の床に触れることを抑制できる。例えば、室内用車輪と室外用車輪の色を別個にすることや、室内用車輪である旨と室外用車輪である旨の表示を付すことが好ましい。
本考案の移動式布団干し器を構成する部材の材料としては、それぞれの機能に適した材料を適宜適切に選択すればよい。
以下、実施例を通じて本考案をさらに詳細に説明する。これら実施例は本考案をより具体的に説明するためのものであって、本考案の範囲はこれら実施例に限定されない。本考案の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。例えば、実施例1及び実施例2で示された技術事項を相互に導入することもできる。
(実施例1)
実施例1の移動式布団干し器1の模式図を図1に示す。
実施例1の移動式布団干し器1は、4本の支柱とそれぞれ一体化された4本の脚を有している。まず、全体の構造について説明すると、実施例1の移動式布団干し器1は、支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組を備える。支柱10と支柱20は上端部を連結部材70で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材60でそれぞれの支柱の中心付近を連結されている。支柱10と支柱20は、全体として、逆V字型になっている。支柱30と支柱40も同様に、上端部を連結部材71で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材61でそれぞれの支柱の中心付近を連結されている。支柱30と支柱40も、全体として、逆V字型となっている。なお、使用後には、支持部材60及び支持部材61を折り曲げることにより、移動式布団干し器1を折り畳むことができる。また、それぞれの支柱は2段階に伸縮可能な構造となっているため、布団の大きさに応じて伸縮することができるし、使用後には、コンパクトに収容することができる。
実施例1の移動式布団干し器1の模式図を図1に示す。
実施例1の移動式布団干し器1は、4本の支柱とそれぞれ一体化された4本の脚を有している。まず、全体の構造について説明すると、実施例1の移動式布団干し器1は、支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組を備える。支柱10と支柱20は上端部を連結部材70で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材60でそれぞれの支柱の中心付近を連結されている。支柱10と支柱20は、全体として、逆V字型になっている。支柱30と支柱40も同様に、上端部を連結部材71で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材61でそれぞれの支柱の中心付近を連結されている。支柱30と支柱40も、全体として、逆V字型となっている。なお、使用後には、支持部材60及び支持部材61を折り曲げることにより、移動式布団干し器1を折り畳むことができる。また、それぞれの支柱は2段階に伸縮可能な構造となっているため、布団の大きさに応じて伸縮することができるし、使用後には、コンパクトに収容することができる。
支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組は、それぞれの上端部を、竿50で連結されている。また、支柱10及び支柱30はそれぞれの一体化された脚の付近で竿51にて連結されており、支柱20及び支柱40も同様にそれぞれの一体化された脚の付近で竿52にて連結されている。そして、竿50、竿51及び竿52はいずれも無段階に伸縮可能な構造となっているため、布団の大きさに応じて伸縮することができるし、使用後には、コンパクトに収容することができる。
本考案の特徴部分である脚について説明する。
支柱10と一体化された脚11を例にすると、脚11は、車輪部12を備えており、車輪部12は2つの接地車輪13と2つの非接地車輪14を備えている。接地車輪13及び非接地車輪14はいずれもシングルタイヤであって、合成ゴム製であり、径は10cmである。図1の状態での白色の接地車輪13が室内用車輪であり、黒色の非接地車輪14が室外用車輪である。
接地車輪13及び非接地車輪14は、それぞれの車軸を中心軸として円滑に回転可能である。また、車輪部12自体も車軸15を中心軸として回転可能となっている。
支柱10と一体化された脚11を例にすると、脚11は、車輪部12を備えており、車輪部12は2つの接地車輪13と2つの非接地車輪14を備えている。接地車輪13及び非接地車輪14はいずれもシングルタイヤであって、合成ゴム製であり、径は10cmである。図1の状態での白色の接地車輪13が室内用車輪であり、黒色の非接地車輪14が室外用車輪である。
接地車輪13及び非接地車輪14は、それぞれの車軸を中心軸として円滑に回転可能である。また、車輪部12自体も車軸15を中心軸として回転可能となっている。
実施例1の移動式布団干し器1の好適な使用方法について説明する。
図2の左上に示すとおり、室内に広げられた布団100の上に、移動式布団干し器1を、脚が布団の短辺の外に出る状態で、横倒しに配置する。次いで、図2の右上に示すとおり、移動式布団干し器1に接していなかった側の布団100を折り曲げることにより、横倒しの移動式布団干し器1の上に布団100を配置する。そして、図2の下側に示すとおり、布団100が配置された移動式布団干し器1を起こして、4つの脚に具備される室内用接地車輪にて全体を支持させる。
図2の左上に示すとおり、室内に広げられた布団100の上に、移動式布団干し器1を、脚が布団の短辺の外に出る状態で、横倒しに配置する。次いで、図2の右上に示すとおり、移動式布団干し器1に接していなかった側の布団100を折り曲げることにより、横倒しの移動式布団干し器1の上に布団100を配置する。そして、図2の下側に示すとおり、布団100が配置された移動式布団干し器1を起こして、4つの脚に具備される室内用接地車輪にて全体を支持させる。
図3には、布団100が配置された移動式布団干し器1が、室内200から窓枠201を超えてベランダ202へ移動される様子を示す。図3における白抜き矢印は移動式布団干し器1の進行方向である。布団100が配置された移動式布団干し器1の進行方向は、布団の短辺方向に固定されている。
図3の左上では、室内200を進行中の移動式布団干し器1の前側の室内用接地車輪が、窓枠201に当たった状態を示す。図3の右上では、進行方向に対して前側の車輪部が車軸を中心軸として回転し、窓枠201の上部に乗り上げる様子を示す。なお、移動式布団干し器1の車輪部は、接地車輪が接地車輪の半径以上の段差に当たった場合に、車輪部の車軸を中心軸として回転可能となる。
図3の中央では、進行方向に対して前側の車輪部が、ベランダ202に出た様子を示す。ここで、前側の車輪部においては、室内用車輪が非接地車輪になり、室外用車輪が接地車輪になっている。すなわち、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わったことがわかる。
図3の左下では、進行方向に対して後側の車輪部が車軸を中心軸として回転し、窓枠201の上部に乗り上げる様子を示す。そして、図3の右下では、進行方向に対して後側の車輪部が、ベランダ202に出た様子を示す。進行方向に対して後側の車輪部についても、前側の車輪部と同様に、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わったことがわかる。
図3の左上では、室内200を進行中の移動式布団干し器1の前側の室内用接地車輪が、窓枠201に当たった状態を示す。図3の右上では、進行方向に対して前側の車輪部が車軸を中心軸として回転し、窓枠201の上部に乗り上げる様子を示す。なお、移動式布団干し器1の車輪部は、接地車輪が接地車輪の半径以上の段差に当たった場合に、車輪部の車軸を中心軸として回転可能となる。
図3の中央では、進行方向に対して前側の車輪部が、ベランダ202に出た様子を示す。ここで、前側の車輪部においては、室内用車輪が非接地車輪になり、室外用車輪が接地車輪になっている。すなわち、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わったことがわかる。
図3の左下では、進行方向に対して後側の車輪部が車軸を中心軸として回転し、窓枠201の上部に乗り上げる様子を示す。そして、図3の右下では、進行方向に対して後側の車輪部が、ベランダ202に出た様子を示す。進行方向に対して後側の車輪部についても、前側の車輪部と同様に、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わったことがわかる。
(実施例2)
実施例2の移動式布団干し器2の模式図を図4に示す。実施例2の説明は、主に、実施例1と異なる箇所について行う。
まず、全体の構造について説明すると、実施例2の移動式布団干し器2は、支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組を備える。支柱10と支柱20は中央部を連結部材70で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材60でそれぞれの支柱を連結されている。支柱10と支柱20は、全体として、X字型になっている。支柱30と支柱40も同様に、中央部を連結部材71で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材61でそれぞれの支柱を連結されている。支柱30と支柱40も、全体として、X字型となっている。
実施例2の移動式布団干し器2の模式図を図4に示す。実施例2の説明は、主に、実施例1と異なる箇所について行う。
まず、全体の構造について説明すると、実施例2の移動式布団干し器2は、支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組を備える。支柱10と支柱20は中央部を連結部材70で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材60でそれぞれの支柱を連結されている。支柱10と支柱20は、全体として、X字型になっている。支柱30と支柱40も同様に、中央部を連結部材71で回動可能に連結されており、さらに、折り曲げ可能な支持部材61でそれぞれの支柱を連結されている。支柱30と支柱40も、全体として、X字型となっている。
実施例2の移動式布団干し器2は、支柱20に一体化された脚、支柱40に一体化された脚、並びに、支柱10及び支柱30の両者と連結して一体化された1本の脚の合計3本の脚を有している。
支柱10及び支柱20からなる支柱群の1組と、支柱30及び支柱40からなる支柱群の1組は、それぞれの中央部を、竿50で連結されている。支柱20及び支柱40は、上端部で竿51にて連結されており、さらに、支柱20及び支柱40は、それぞれに一体化された脚の付近で竿54にて連結されている。支柱10及び支柱30は、上端部で竿52にて連結されており、さらに、支柱10及び支柱30は、脚の部分にて竿53で連結されている。そして、竿53の中央部には、車輪部12を備えており、車輪部12は1つの接地車輪13と1つの非接地車輪14を備えている。接地車輪13及び非接地車輪14はいずれもダブルタイヤである。車輪部12及び竿53の中心には、車輪部12自体の回転を抑制する回転制御部16が備えられている。回転制御部16は、竿53に固着されている黒色の係止部と、車輪部12に具備される半球状の凸部からなるものであり、通常時に車輪部12が自由回転しないようになっている。凸部は弾性部材を内部に有しており、係止部から押圧を受けた際に、車輪部12の内部に埋没可能な構造となっている。よって、段差に当たった際には、凸部が係止部から圧力を受けて車輪部12の内部に埋没することで、車輪部12が回転し、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わる。
移動式布団干し器2の進行方向は、布団の長辺方向に固定されている。支柱20に一体化された脚の接地部付近及び支柱40に一体化された脚の接地部付近には、把持部80及び把持部81が備えられている。移動式布団干し器2の移動時には、把持部80及び把持部81を手で持ち、農耕用の一輪車の要領で、布団の長辺方向に進行することができる。
1、2 移動式布団干し器、 10、20、30、40 支柱 11 脚、 12 車輪部、 13 接地車輪、 14 非接地車輪、 15 車軸、 16 回転制御部、 50、51、52、53、54 竿、 60、61 支持部材、 70、71 連結部材、 80、81 把持部、 100 布団、 200 室内、 201 窓枠、 202 ベランダ
Claims (5)
- 3本以上の脚を備え、前記脚の少なくとも1本に車輪部を備える移動式布団干し器であって、前記車輪部は接地車輪と非接地車輪を備え、段差を超える前後で、接地車輪と非接地車輪が入れ替わることを特徴とする移動式布団干し器。
- 車輪部による移動方向が、布団の長辺方向または布団の短辺方向に固定されている請求項1に記載の移動式布団干し器。
- 前記車輪部は、2つの接地車輪及び2つの非接地車輪を備える請求項1又は2に記載の移動式布団干し器。
- 前記脚の少なくとも2本に車輪部を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の移動式布団干し器。
- 前記車輪部における接地車輪と非接地車輪のうち、一方が室内用車輪であり、他方が室外用車輪である請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動式布団干し器。
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