JP3224062B2 - 衝撃風洞の波形制御装置および波形制御方法 - Google Patents

衝撃風洞の波形制御装置および波形制御方法

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JP3224062B2 JP03304994A JP3304994A JP3224062B2 JP 3224062 B2 JP3224062 B2 JP 3224062B2 JP 03304994 A JP03304994 A JP 03304994A JP 3304994 A JP3304994 A JP 3304994A JP 3224062 B2 JP3224062 B2 JP 3224062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は衝撃風洞の波形制御装
置および波形制御方法に関し、衝撃波の波形を制御して
定常流以外の高周波圧力変動を伴う気流や波形を乱す反
射波の影響を無くし持続時間の延長を図るようにしたも
のである。
【0002】
【従来の技術】風洞は風速を制御された一様な気流を発
生させ、この気流の中に航空機、自動車、船舶等の空気
中を運動する物体や建造物などの模型を入れることによ
り、気流の影響を調査する実験装置であり、発生する風
速の大きさに応じて様々な種類の風洞がこれまでに提案
されてきた。
【0003】そのなかでも、高マッハ数の気流を作るこ
とができる高速風洞としては、図4(a)に示すよう
に、高圧空気が充填される高圧室1に先細形などの吹出
しノズル2を介して低圧室または排気装置3を接続して
おき、高圧室1と吹出しノズル2との間に設けた調圧弁
4を開くことにより、低圧室または排気装置3の内部
に、300m/s 以上の音速を越えた気流を発生させるよ
うにしたものがある。
【0004】しかし、この高速風洞では、マッハ数の大
きい気流を作ろうとすると、高圧室1に充填する空気の
圧力を大きくしなければならず、高圧圧縮機を必要とす
るなど大規模な設備となるとともに、その設備費がかさ
んでしまうという問題があった。
【0005】そこで、高速気流を比較的簡単に得ること
ができる高速風洞として、図4(b)に示す風洞が提案
され、高圧のガスを充填する高圧室5と低圧にした低圧
室6とを隔膜7を介して連結しておき、隔膜7を破るこ
とにより高圧室5と低圧室6との間の圧力差によって高
圧室5内のガスを低圧室6内に膨脹させ、音速を越えた
気流を発生させるようにしている。
【0006】この高速風洞によれば、低マッハ数領域の
気流を形成することは可能であるが、高速気流の持続時
間が短く、マッハ数の大きい高速気流を得ようとする
と、高圧室5に充填するガスの圧力を高くしなければな
らず、しかも隔膜7が破られたのち高圧室5側へのガス
の膨脹も起こり効率が悪いという問題があった。
【0007】そこで、高速気流の持続時間を長くするこ
とができる風洞として図4(c)に示すものが提案さ
れ、一般に衝撃風洞とよばれている。
【0008】この衝撃風洞では、高圧のガスを充填する
高圧室8と低圧室9とを隔膜10を介して連結し、さら
に、低圧室9の先端部に急速開閉弁11およびラバール
管を用いた吹出しノズル12を介して真空ポンプ13に
より真空吸引される測定室14を配置するようにしてお
り、隔膜10を破ることにより、高圧室8の内部の駆動
ガスが急激に膨脹して低圧室9に衝撃波を発生させ、発
生した衝撃波で低圧室9内のガスを圧縮して、この管端
付近に高温高圧ガス(3000K、100気圧程度)を
生成させ、この高温高圧ガスをノズル12から測定室1
4に膨脹させることにより、数ms程度の時間だけ、極超
音速流を形成するようにしている。
【0009】さらに、マッハ数の高い気流を必要とする
とともに、持続時間の延長を図る必要がある場合の衝撃
風洞としては、図4(d)に示すように、低圧室9の内
部に摺動自在の軽いピストン15を装着しておき、隔膜
10を破った際の衝撃波で高温高圧ガスを形成するので
はなく、ピストン15を高速駆動することにより熱的に
損失が少ない圧縮を行なって一層高温高圧のガスを得る
ようにし、これを膨脹して高速気流を得るようにしてお
り、持続時間を200ms程度まで拡大するようにしてい
る。
【0010】このような衝撃風洞では、ピストン15に
より熱的に損失が少ない等エントロピ圧縮を行なってい
るために容易に高温高圧ガスが得ることができ、マッハ
数の高い定常気流を得ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
2種類の衝撃風洞を用いて行う実験対象によっては、定
常高速気流だけでなく、衝撃波中を運動するものもあ
り、衝撃風洞で作られる気流を高周波圧力変動を伴うも
のにしたい場合があるが、これまでの衝撃風洞では、定
常気流を得るための工夫は成されているものの、高周波
圧力変動を伴う気流を作ることは出来なかった。
【0012】また、ピストンを用いて断熱圧縮を行うこ
れまでの衝撃風洞では、膨脹波の一部がピストンで反射
して気流を乱すため定常流の持続時間が短く、安定して
実験を行うためには、より持続時間を長くすることが望
まれている。
【0013】この発明は上記の従来の技術が有する課題
を解決するためになされたものであり、定常気流だけで
なく、高周波圧力変動を伴う気流を作ることができる衝
撃風洞の波形制御装置及び波形制御方法を提供しようと
するものである。
【0014】また、この発明は、持続時間に影響を及ぼ
す反射波の到達を遅らすことで持続時間を延長すること
ができる衝撃風洞の波形制御装置及び波形制御方法を提
供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の衝撃風洞の波形制御装置は、高圧室内の高圧駆動ガス
を急激に膨脹させ低圧室内のピストンを高速移動させて
高温高圧の流体を得て、この流体を膨脹させて高速気流
を得る衝撃風洞において、前記ピストンが高速移動する
低圧室の移動端手前に、多孔の出側に形成される衝撃波
と低圧室端からの反射波とで高周波圧力変動波形を有す
る気流を作る多孔板を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0016】また、この発明の請求項2記載の衝撃風洞
の波形制御装置は、請求項1記載の構成に加え、前記低
圧室の端部に隔膜を介して第2低圧室を連結するととも
に、前記低圧室のピストンが高速移動する移動端手前に
設けられる前記多孔板に替え、当該ピストンでの反射波
の到達時間を遅らせる当該低圧室より小径の孔板を設け
たことを特徴とするものである。
【0017】さらに、この発明の請求項3記載の衝撃風
洞の波形制御方法は、高圧室内の高圧駆動ガスを急激に
膨脹させ低圧室内のピストンを高速移動させて高温高圧
の流体を得て、この流体を膨脹させて高速気流を得る衝
撃風洞において、前記ピストンが高速移動する低圧室の
移動端手前に多孔板を設けて、これら多孔の出側に形成
される衝撃波と低圧室端で反射する反射波とで高周波圧
力変動を作り、この流体を膨脹させて高周波圧力変動を
生じる圧縮性高速気流を作るようにしたことを特徴とす
ものである。
【0018】また、この発明の請求項4記載の衝撃風洞
の波形制御方法は、請求項3記載の構成に加え、前記低
圧室の端部に隔膜を介して第2低圧室を連結して前記流
体を第2低圧室へ膨脹させて衝撃波を作り、前記低圧室
のピストンが高速移動する移動端手前に設けられる前記
多孔板に替えて当該低圧室より小径の孔板を設けて当該
ピストンでの反射波の到達時間を遅らせるようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0019】
【作用】この発明の請求項1及び記載の衝撃風洞の波
形制御装置および波形制御方法によれば、高圧室内の高
圧駆動ガスを急激に膨脹させ低圧室内のピストンを高速
移動させて高温高圧の圧縮流体を得て、この圧縮流体を
膨脹させて高速気流を得る場合に、ピストンが高速移動
する低圧室の移動端手前に多孔板を設けようにしてお
り、これら多孔の出側に形成される衝撃波と低圧室端で
反射する反射波とで高周波圧力変動を作り、これを膨脹
させることで、高周波圧力変動を生じる圧縮性高速気流
を作るようにしている。
【0020】これにより、衝撃風洞で作られる気流の波
形を簡単に制御でき、高周波圧力変動を伴う気流を得る
ことができるようになる。
【0021】また、この発明の請求項及び4記載の衝
撃風洞の波形制御装置及び波形制御方法によれば、請求
項1又は3記載の構成に加え、高圧室内の高圧駆動ガス
を急激に膨脹させ低圧室内のピストンを高速移動させて
高温高圧の流体を得て、この流体を第2低圧室へ膨脹さ
せて衝撃波を作ったのち、得られた流体をさらに膨脹さ
せて高速気流を得る場合に、ピストンが高速移動する低
圧室の移動端手前に1乃至複数の孔が形成された孔板を
設けるようにしており、低圧室から第2低圧室に向かっ
て膨脹する気流の一部が低圧室のピストンで反射して高
速流体に到達する時間を孔板の孔で遅らせることで、高
速気流の持続時間の延長を図るようにしている。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1はこの発明の請求項1記載の衝撃風洞
の波形制御装置の一実施例にかかる主要部の概略構成図
であり、図4(d)に示した衝撃風洞の吹出しノズルの
前後を示すものである。
【0023】この衝撃風洞の波形制御装置20では、既
に説明した図4(d)の衝撃風洞のピストン15が装着
された低圧室9の移動端手前(図1での右端)に多孔板
21が取付けられている。
【0024】そして、この多孔板21の前方の低圧室9
の先端に急速開閉弁11が取付けられるとともに、吹出
しノズル12が取付けてある。
【0025】なお、図1では図示省略したが、低圧室9
の上流側に隔膜を介して配置される高圧室や吹出しノズ
ル12の下流に設けられて真空ポンプで真空吸引される
測定室の構成等は、既に説明した図4(d)のものと同
一であり、以下、その番号を用いて説明する(図4参
照)。
【0026】このように構成した衝撃風洞の波形制御装
置20の動作とともに、衝撃風洞の波形制御方法につい
て説明する。
【0027】まず、実験前の準備として、高圧室8内に
小型コンプレッサ等を用いて駆動ガスとして圧縮空気を
充填する。この高圧室8への圧縮空気の充填圧力は、最
終的に必要な高速気流などの測定条件によって適宜決定
される。また、低圧室9内のピストン15を高圧室8側
の端部に移動するとともに、高圧室8との間に隔膜10
を取付けて塞いだ状態にするとともに、低圧室9先端の
急速開閉弁11は閉じた状態にする。
【0028】さらに、測定室14内に測定対象となる模
型を設置した後、測定室14内を真空ポンプ13により
真空吸引するとともに、低圧室9内も所定の低圧状態に
する。
【0029】こうして準備が完了した後、高圧室8と低
圧室9とを仕切る隔膜10を破る。
【0030】すると、高圧室8と低圧室9との間の圧力
差によって高圧室8内の圧縮空気が急激に膨脹し、これ
によってピストン15が高速で駆動され、ピストン15
の前方の低圧室9内の空気が急激に圧縮され、熱的な損
失が少ない断熱圧縮状態の高温高圧状態のガスが作られ
る。
【0031】この高温高圧状態のガスが低圧室9の移動
端の手前の多孔板21のところに来ると、多孔部分を通
過する際の膨脹によって多孔板21の前方に衝撃波が形
成されるとともに、各孔からの衝撃波が低圧室9の先端
で反射され、衝撃波と反射波とが合成されて高周波の圧
力変動を伴う高温高圧ガスが低圧室9の先端に作られ
る。
【0032】こうして高周波圧力変動を伴う高温高圧ガ
スが作られた状態で急速開閉弁11を開いて吹出しノズ
ル12で膨脹させる。
【0033】すると、高周波圧力変動をともなったガス
が膨脹して測定室14内に超音速気流が作られ、この超
音速気流にもそのまま高周波圧力変動が含まれた状態と
なり、高周波圧力変動を伴う気流を作ることができる。
【0034】したがって、筒状のガイドから打ち出され
る高速飛行体が衝撃波中を飛行する状態などを再現しな
がら実験を行うことができる。
【0035】また、高周波圧力変動を伴う気流を作るた
め、多孔板21を設置するだけで良く、構造が簡単であ
り、高圧ガスに対する考慮も簡単にできる。
【0036】さらに、多孔板21の孔の数や大きさ、あ
るいは低圧室9の移動端からの距離などによって測定室
14内に作られる高周波圧力変動波形を制御することが
でき、異なる圧力変動を作り出すことができる。
【0037】次に、この発明の衝撃風洞の波形制御装置
の他の一実施例について、図2により説明する。
【0038】この衝撃風洞の波形制御装置30では、上
記実施例装置20から急速開閉弁11を取除くようにし
た構成のみが異なり、かかる構成によっても多孔板21
を通過する際の衝撃波と低圧室9先端で反射する反射波
とで高周波圧力変動をともなった高温高圧ガスが低圧室
9の先端に作られ、このガスが吹出しノズル12から膨
脹することとなり、測定室14に高周波圧力変動を伴う
超音速気流を作り出すことができる。
【0039】したがって、一層構造が簡単になるととも
に、高周波圧力変動波形を制御して高周波圧力変動を伴
う気流を測定室14に作り出すことができる。
【0040】次に、この発明の請求項及び4に記載の
衝撃風洞の波形制御装置及び波形制御方法の一実施例に
ついて図3(a)により説明する。
【0041】この実施例では、波形を制御することによ
り測定室14に作り出される定常気流の持続時間を延長
しようとしている。
【0042】この衝撃風洞の波形制御装置40では、低
圧室9の先端に隔膜41を介してさらに第2低圧室42
が連結され、この第2低圧室42の先端に吹出しノズル
12や測定室14などが設置され、他の基本的な構造に
おいては、図4(d)の衝撃風洞と同一である。
【0043】この衝撃風洞の波形制御装置40では、波
形制御のため、低圧室9のピストン15の移動端(図中
右端)の手前に1つ乃至複数の孔が開けられた孔板43
(図示例では、多孔板としてある。)が取付けてある。
なお、他の構成は上記実施例と同一であるので、その説
明は省略する。
【0044】このように構成した衝撃風洞の波形制御装
置40の動作とともに、衝撃風洞の波形制御方法につい
て説明する。
【0045】まず、実験前の準備として、高圧室8内に
小型コンプレッサ等を用いて駆動ガスとして圧縮空気を
充填する。この高圧室8への圧縮空気の充填圧力は、最
終的に必要な高速気流などの測定条件によって適宜決定
される。また、低圧室9内のピストン15を高圧室9側
の端部に移動するとともに、高圧室8との間及び低圧室
9と第2低圧室42との間にそれぞれ隔膜10,41を
取付けて塞いだ状態にする。
【0046】さらに、測定室14内に測定対象となる模
型を設置した後、測定室14内を真空ポンプ13により
真空吸引するとともに、低圧室9内及び第2低圧室42
内も所定の低圧状態にする。
【0047】こうして準備が完了した後、高圧室8と低
圧室9とを仕切る隔膜10を破る。
【0048】すると、高圧室8と低圧室9との間の圧力
差によって高圧室8内の圧縮空気が急激に膨脹し、これ
によってピストン15が高速で駆動され、ピストン15
の前方の低圧室9内の空気が急激に圧縮され、熱的な損
失が少ない断熱圧縮状態の高温高圧状態のガスが作られ
る。
【0049】この高温高圧状態のガスが低圧室9の移動
端の手前の孔板43の多孔部分を通過した後、さらに隔
膜41を破って第2低圧室42に向かって膨脹させる。
【0050】すると、前方に衝撃波が形成され、これに
よって圧縮されて高温高圧ガスが第2低圧室42の先端
に作られ、この高温高圧ガスが吹出しノズル12で膨脹
されて測定室14に定常の高速気流が形成される。
【0051】この測定室14に形成される高速気流の持
続時間は低圧室9と第2低圧室42との間の隔膜41が
破られて衝撃波が発生すると同時に、ピストン15の先
端に向かって膨脹した反射膨脹波が第2低圧室42の先
端に到達するまでの時間によって決まり、従来の孔板4
3を設置しない場合には、図3(b)に示す膨脹波によ
って持続時間はT1 となって極めて短い。
【0052】これに対し、この衝撃風洞の波形制御装置
40では、低圧室9のピストン15の移動端の手前に孔
板43が設置してあるので、隔膜41で膨脹する膨脹波
は孔板43の孔を通過したのちピストン15の表面で反
射して反射膨脹波になるが、孔板43の孔を通過するの
に要する抵抗分だけ膨脹波の発達を抑えることができ、
反射膨脹波の第2低圧室42先端に達する時間を遅らす
ことができ、これによって図3(a)に示すように、持
続時間をTまで延長することができる。
【0053】このように、孔板43を設置することで、
反射膨脹波の波形を制御することができ、これによって
測定室14に形成する定常気流の持続時間を延長するこ
とができる。
【0054】したがって、これまでの衝撃風洞に比べて
持続時間の延長を図ることができ、一層衝撃風洞での実
験が容易になる。
【0055】また、持続時間の延長のため孔板43を設
置するだけで良く、構造が簡単であり、高圧ガスに対す
る考慮も簡単にできる。
【0056】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明したよ
うに、この発明の請求項1及び記載の衝撃風洞の波形
制御装置および波形制御方法によれば、高圧室内の高圧
駆動ガスを急激に膨脹させ低圧室内のピストンを高速移
動させて高温高圧の圧縮流体を得て、この圧縮流体を膨
脹させて高速気流を得る場合に、ピストンが高速移動す
る低圧室の移動端手前に多孔板を設けようにしたので、
これら多孔の出側に形成される衝撃波と低圧室端で反射
する反射波とで高周波圧力変動を作り、これを膨脹させ
ることで、高周波圧力変動を生じる圧縮性高速気流を簡
単に作ることができる。
【0057】これにより、衝撃風洞で作られる気流の波
形を簡単に制御でき、高周波圧力変動を伴う気流を得て
風洞実験を行うことができる。
【0058】また、この発明の請求項2及び4記載の衝
撃風洞の波形制御装置及び波形制御方法によれば、高圧
室内の高圧駆動ガスを急激に膨脹させ低圧室内のピスト
ンを高速移動させて高温高圧の流体を得て、この流体を
第2低圧室へ膨脹させて衝撃波を作ったのち、得られた
流体をさらに膨脹させて高速気流を得る場合に、ピスト
ンが高速移動する低圧室の移動端手前に1乃至複数の孔
が形成された孔板を設けるようにしたので、この孔板に
よる反射膨脹派の制御によって低圧室から第2低圧室に
向かって膨脹する気流の一部が低圧室のピストンで反射
して高速流体に到達する時間を孔板の孔で遅らせること
ができ、定常な高速気流の持続時間の延長を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1記載の衝撃風洞の波形制御
装置の一実施例にかかる主要部の概略構成図であり、図
4(d)に示した衝撃風洞の吹出しノズルの前後を示す
ものである。
【図2】この発明の請求項1記載の衝撃風洞の波形制御
装置の他の一実施例にかかる主要部の概略構成図であ
り、図4(d)に示した衝撃風洞の吹出しノズルの前後
を示すものである。
【図3】この発明の請求項記載の衝撃風洞の波形制御
装置の一実施例の概略構成図および従来装置との持続時
間を比較した説明図である。
【図4】従来の高速風洞および衝撃風洞の構造を示す説
明図である。
【符号の説明】
8 高圧室 9 低圧室 10 隔膜 11 急速開閉弁 12 吹出しノズル 13 真空ポンプ 14 測定室 15 ピストン 20 衝撃風洞の波形制御装置 21 多孔板 30 衝撃風洞の波形制御装置 40 衝撃風洞の波形制御装置 41 隔膜 42 第2低圧室 43 孔板 T 持続時間

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧室内の高圧駆動ガスを急激に膨脹さ
    せ低圧室内のピストンを高速移動させて高温高圧の流体
    を得て、この流体を膨脹させて高速気流を得る衝撃風洞
    において、前記ピストンが高速移動する低圧室の移動端
    手前に、多孔の出側に形成される衝撃波と低圧室端から
    の反射波とで高周波圧力変動波形を有する気流を作る多
    孔板を設けたことを特徴とする衝撃風洞の波形制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記低圧室の端部に隔膜を介して第2低
    圧室を連結するとともに、前記低圧室のピストンが高速
    移動する移動端手前に設けられる前記多孔板に替え、当
    該ピストンでの反射波の到達時間を遅らせる当該低圧室
    より小径の孔板を設けたことを特徴とする請求項1記載
    衝撃風洞の波形制御装置。
  3. 【請求項3】 高圧室内の高圧駆動ガスを急激に膨脹さ
    せ低圧室内のピストンを高速移動させて高温高圧の流体
    を得て、この流体を膨脹させて高速気流を得る衝撃風洞
    において、前記ピストンが高速移動する低圧室の移動端
    手前に多孔板を設けて、これら多孔の出側に形成される
    衝撃波と低圧室端で反射する反射波とで高周波圧力変動
    を作り、この流体を膨脹させて高周波圧力変動を生じる
    圧縮性高速気流を作るようにしたことを特徴とする衝撃
    風洞の波形制御方法。
  4. 【請求項4】 前記低圧室の端部に隔膜を介して第2低
    圧室を連結して前記流体を第2低圧室へ膨脹させて衝撃
    波を作り、前記低圧室のピストンが高速移動する移動端
    手前に設けられる前記多孔板に替えて当該低圧室より小
    径の孔板を設けて当該ピストンでの反射波の到達時間を
    遅らせるようにしたことを特徴とする請求項3記載の
    撃風洞の波形制御方法。
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