JP3221696U - 枕 - Google Patents

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武田 博之
博之 武田
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Abstract

【課題】使用者、特に円背者、高齢者が、仰臥位及び/又は座位において、姿勢の維持を補助でき、過剰に使用者の身体を固定しない枕を提供する。【解決手段】枕は、仰臥位及び/又は座位の際に後頭部に当接する後頭部支持部2と、肩甲部乃至腰部に当接する肩甲部乃至腰部支持部3と、を有し、後頭部支持部の頭頂部側末端から肩甲部乃至腰部支持部の腰部側末端の方向に向かって厚みが薄くなる略楔型形状であり、後頭部支持部は左右両側に一対の隆起部4及び中央に凹部を有し、肩甲部乃至腰部支持部は中央に凹部を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、枕(特に、円背者用枕、高齢者用枕、円背高齢者用枕)に関するものである。
円背者は、リクライニングベッド等でリクライニング(仰臥位及び/又は座位)の姿勢を維持するのが難しい。これは、円背のために肩や腰がベッドに当接する前に背中の一部がベッドに当接することにより横に倒れやすいこと等に起因する。
従来、介助者等は、円背者がリクライニング姿勢で食事をするために、寝るための枕とは別に、多種の大きさ、形状の枕やクッションを用意し、食事のたびにセットし直す必要があった。
従来の枕等は、本来的に円背者がリクライニング姿勢を維持するためのものではないため、セットが崩れやすく、食事や薬の服用等の都度積み重ねて姿勢を調整することに多量の労力を要した。
使用者、特に円背者、高齢者が、仰臥位及び/又は座位において、姿勢の維持を補助でき、過剰に使用者の身体を固定しないために患者負担が少ない枕を提供する。
本考案者は、前記の課題を解決するために、左右両側に一対の隆起部及び中央に凹部を有する後頭部支持部並びに中央に凹部を有する肩甲部乃至腰部支持部を含む略楔型形状の枕を考案した。
すなわち、本考案は以下の通りである。
1.枕であって、
仰臥位及び/又は座位の際に後頭部に当接する後頭部支持部と、
仰臥位及び/又は座位の際に肩甲部乃至腰部に当接する肩甲部乃至腰部支持部と、
を有し、
ここで、該枕は後頭部支持部の頭頂部側末端から肩甲部乃至腰部支持部の腰部側末端の方向に向かって厚みが薄くなる略楔型形状であり、該後頭部支持部は左右両側に一対の隆起部及び中央に凹部を有し、かつ該肩甲部乃至腰部支持部は中央に凹部を有することを特徴とする、枕。
2.前記後頭部支持部の頭頂部側末端から前記肩甲部乃至腰部支持部の腰部側末端を結ぶ中心線と枕の底面とにより形成される角度が10度〜25度である、前項1に記載の枕。
使用者、特に円背者である使用者が、仰臥位及び/又は座位において、姿勢の維持を補助でき、過剰に使用者の身体を固定しないために患者負担が少ない枕を提供することができる。
本考案の枕の全体図(斜視図)。 本考案の枕の中心線断面図(側面図)。
腰部側末端の方向からみて左右両側に一対の隆起部を有し及び中央に凹部を有する後頭部支持部及び中央に凹部を有する肩甲部乃至腰部支持部を備える略楔型形状枕であることにより、仰臥位や座位をとることが困難な、或いは仰臥位や座位での長時間の姿勢維持が容易ではない円背者、高齢者が、容易にかつ安楽に姿勢を維持できる枕を提供する。
以下、本考案を実施するための形態について説明するが、何ら請求項の範囲を限定するものではない。
(本考案の枕)
本考案の枕1の全体図を図1に示す。
枕1は、腰部側末端8の方向からみて左右両側に一対の隆起部4を有しかつ中央に凹部6を有する後頭部支持部2、及び中央に凹部5を有する肩甲部乃至腰部支持部3を含む。
枕1は、後頭部支持部2の頭頂部側末端から肩甲部乃至腰部支持部3の腰部側末端の方向に向かって厚みが薄くなる略楔型形状(枕1側面から見た場合に先細りした形状)を有する(図2)。
該略楔型形状は、使用者が仰臥位及び/又は座位の姿勢を維持することを補助できる。
該略楔型形状は、例えば、枕1の厚みが後頭部支持部2の有する一対の隆起部4において最も厚く(高く)なり、肩甲部乃至腰部支持部3の凹部5の腰部側末端において最も薄くなる(低くなる)形状となる(図2)。
該略楔型形状は、枕1の角度、すなわち、後頭部支持部2の頭頂部側末端から肩甲部乃至腰部支持部3の腰部側末端を結ぶ中心線と枕1の底面とにより形成される角度A(図2)が、脊椎の湾曲に合うように、1度〜60度、5度〜45度、10度〜30度、10度〜20度、20度〜30度、又は20度〜25度であってもよく、好ましくは10度〜25度である。
枕1は、リクライニングベッドの角度調節機能を併用することにより、枕を入れ替えることなく、通常時(安静時)、摂食時、食事介助時等に使用できる。例えば、枕1の角度Aが15度の場合、リクライニング角度(ギャッジアップ角度)を10〜25度に調節することにより、リクライニング角度及び枕1の角度Aの合計の角度(背部の角度)を食事介助時に適した25〜40度にして使用することが可能であり、リクライニング角度を0〜20度に調節することにより、背部の角度を通常時に適した15〜35度にして使用することが可能である。
(後頭部支持部)
後頭部支持部2は、仰臥位及び/又は座位の際に使用者の後頭部に当接し、腰部側末端8の方向からみて左右両側に一対の隆起部4を有する。一対の隆起部4は、使用者の頭部の左右に位置することにより、使用者の頭部を後頭部支持部2の中央に維持することを補助でき、かつ、使用者の左右の肩の位置を一対の隆起部4及び肩甲部乃至腰部支持部3により形成される湾曲により一定に維持することを補助できる。
後頭部支持部2は、中央に凹部6を有する(図2)。凹部6は、後頭部の形状に適合するように窪んだ形状を有することにより、一対の隆起部4の間に位置する使用者の頭部をより一層中央に維持することを補助できる。
(肩甲部乃至腰部支持部)
肩甲部乃至腰部支持部3は、仰臥位及び/又は座位の際に使用者の肩甲部乃至腰部に当接し、中央に凹部5を有する。
凹部5は、脊椎の湾曲に適合するように窪んだ形状を有することにより、仰臥位及び/又は座位の際に、使用者、特に円背者である使用者の肩、背部及び腰部を枕1に当接することを可能とし、かつ、背部及び腰部の位置を肩甲部乃至腰部支持部3の中央に維持することを補助できる。
枕1は、略楔型形状、後頭部支持部2の有する一対の隆起部4及び凹部6並びに肩甲部乃至腰部支持部3の有する凹部5の組み合わせにより、仰臥位及び/又は座位において、過剰に使用者の身体を固定しないために患者負担が少なく、長時間の姿勢の維持、摂食時の姿勢の維持を補助できるという効果を有する。また、リクライニングベッドの角度調節機能を併用することにより、通常時、摂食時、食事等介助時で枕を入れ替える必要がない。
(総論)
本考案の枕は、以下の少なくとも1以上の特徴及び効果を有する。
(1)枕が略楔型形状を有することにより、使用者が仰臥位及び/又は座位の姿勢を維持することを補助できる。
(2)後頭部支持部の一対の隆起部及び凹部により、使用者の頭部を後頭部支持部の中央に維持することを補助でき、かつ、使用者の左右の肩の位置を一定に維持することを補助できる。
(3)肩甲部乃至腰部支持部の凹部により、仰臥位及び/又は座位の際に、使用者、特に円背者である使用者の肩、背部及び腰部を枕に当接することを可能とし、かつ、背部及び腰部の位置を肩甲部乃至腰部支持部の中央に維持することを補助できる。
(4)仰臥位及び/又は座位において、過剰に使用者の身体を固定しないために患者負担が少なく、長時間の姿勢の維持、摂食時の姿勢の維持を補助できる。
円背者が仰臥位や座位をとりやすくするための枕を提供できる。
1:枕
2:後頭部支持部
3:肩甲部乃至腰部支持部
4:隆起部
5:凹部(肩甲部乃至腰部支持部の凹部)
6:凹部(後頭部支持部の凹部)
7:頭頂部側末端
8:腰部側末端

Claims (2)

  1. 枕であって、
    仰臥位及び/又は座位の際に後頭部に当接する後頭部支持部と、
    仰臥位及び/又は座位の際に肩甲部乃至腰部に当接する肩甲部乃至腰部支持部と、
    を有し、
    ここで、該枕は後頭部支持部の頭頂部側末端から肩甲部乃至腰部支持部の腰部側末端の方向に向かって厚みが薄くなる略楔型形状であり、該後頭部支持部は左右両側に一対の隆起部及び中央に凹部を有し、かつ該肩甲部乃至腰部支持部は中央に凹部を有することを特徴とする、枕。
  2. 前記後頭部支持部の頭頂部側末端から前記肩甲部乃至腰部支持部の腰部側末端を結ぶ中心線と枕の底面とにより形成される角度が10度〜25度である、請求項1に記載の枕。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021186448A (ja) * 2020-06-03 2021-12-13 株式会社ヘラルドハウスウェア マット付き枕
JP2022132262A (ja) * 2021-02-27 2022-09-08 英二 鈴木 円背枕

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