JP3218932U - 廃墓石を用いたメモリアル製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】信仰心や心理に悪影響を与えることなく、廃墓石の利用範囲の拡大を図る廃墓石を用いたメモリアル製品を提供する。
【解決手段】札体2及び台座3を有した位牌1からなるメモリアル製品Mであって、墓を解体することにより生じる廃墓石において、墓の中心となる石碑10から分断された石碑の頭部20を用い、札体を頭部が切断されて所要形状の板状に造形された加工材Kで構成した。加工材の表面の全部若しくは一部は研磨されており、加工材の外側面の輪郭の一部を、頭部の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部40で構成し、加工材の正面31に、文字50を刻印した。
【選択図】図1
【解決手段】札体2及び台座3を有した位牌1からなるメモリアル製品Mであって、墓を解体することにより生じる廃墓石において、墓の中心となる石碑10から分断された石碑の頭部20を用い、札体を頭部が切断されて所要形状の板状に造形された加工材Kで構成した。加工材の表面の全部若しくは一部は研磨されており、加工材の外側面の輪郭の一部を、頭部の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部40で構成し、加工材の正面31に、文字50を刻印した。
【選択図】図1
Description
本考案は、墓を解体することにより生じる廃墓石の利用技術に係り、特に、この廃墓石を用いたメモリアル製品に関する。
従来から、老朽化や管理者が不明になる等して不要になった墓は、所謂「墓じまい」(「改葬」)といわれ、墓を解体して撤去している。近年は、墓の管理者がいても、少子高齢化や核家族化が進み、墓の管理ができにくいことなどに起因して、この「墓じまい」が増加傾向にある。「墓じまい」の際には、供養を行い、その後、例えば、遺骨を別の新しい墓や合祀墓,納骨堂に納骨したり、海洋散骨や自然葬をする等している。
この墓の解体に際しては、解体することにより廃墓石が生じるが、廃墓石は、信仰上の理由や心理的要因から、再利用しにくく、墓所の周囲に野積みし、あるいは、投棄するなどしている。また、廃墓石を、破砕機により破砕して破砕石としてそのまま、あるいはまた、この破砕石を突起や角が取れた玉石に加工し、堰堤の護岸材料,傾斜地での石垣材料,路盤材料や道路工事用の砂利等の土木材料としてリサイクルすることも行っている(例えば、特開2007−268882号公報掲載)。
ところで、上記従来の廃墓石の利用技術においては、破砕石や、多少加工した玉石にして、土木材料としてリサイクルすることは行ってはいるが、その利用範囲は、信仰上の理由や心理的要因から、極めて狭くなっているという問題があった。一方、今までの墓が無くなるというのは、墓に係わり合いのある親族や関連者等にとっては少しさびしい気がし、安心が得られないこともある。
本考案は上記の問題点に鑑みて為されたもので、信仰心や心理に悪影響を与えることなく、廃墓石の利用範囲の拡大を図った廃墓石を用いたメモリアル製品を提供することを目的とする。
本考案は上記の問題点に鑑みて為されたもので、信仰心や心理に悪影響を与えることなく、廃墓石の利用範囲の拡大を図った廃墓石を用いたメモリアル製品を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本考案のメモリアル製品は、墓を解体することにより生じる廃墓石を用いたメモリアル製品において、上記廃墓石が所要形状に造形された加工材を備えた構成としている。
これにより、加工材は所要形状に造形されているので、そのまま、あるいは、この加工材に種々の付属部材を付帯させるなどして、宗教用具,葬祭用具を始め、記念品となるメモリアル製品にすることができる。この場合、加工材には、文字,図形,記号,模様,絵画,写真等の装飾を施すことができる、また、装飾を施すことなく加工材をそのまま用いるようにしても良い。加工材を用いるので、汎用性が広くなり、廃墓石の利用範囲の拡大を図ることができる。また、メモリアル製品としたので、例えば、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等が所持するようにすれば、信仰上の理由や心理的要因による忌避感情もなく、皆の心情を尊重することができるようになり、これを受容して、忘れ形見,記念品,思い出の品物等として、所有することができる。特に、近年増加傾向にある所謂「墓じまい(改葬)」の場合の記念として極めて有用になる。
そして、本考案においては、上記加工材の表面の全部若しくは一部が研磨されている構成としている。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。全部若しくは一部が研磨されているので、品質を向上させることができる。
本考案においては、上記加工材の外側面の輪郭の一部を、上記廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部で構成したことが有効である。廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させるので、残存部の造形加工を省略することができ、加工効率を向上させることができる。この残存部の外側面の輪郭の表面は、そのまま残しても良く、また、ある程度研磨しても良い。また、廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させるので、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等、所持する者にとって、思い出が強く残ることになり、それだけ、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。
この場合、上記廃墓石として墓の中心となる石碑を用いたことが有効である。石碑とは、竿石とも言われ、墓の中心をなす。このため、シンボル部分を使用するので、より一層、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。
また、この場合、上記廃墓石として上記石碑から分断された該石碑の頭部を用いたことが有効である。石碑の頭部なので、加工材の外側面の輪郭の一部を、廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させて構成する場合には、輪郭の一部を利用しやすくなる。また、石碑の頭部なので、墓の中心でも更に主要部を用いることになり、より一層、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記加工材に、文字,図形,記号,模様,絵画,写真の少なくとも何れかを有した装飾を施した構成としている。より一層、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。
本考案においては、上記加工材で構成され少なくとも文字が刻印された札体を備えた位牌であるメモリアル製品とすることができる。札体を支持する台座を備えても良い。
また、本考案においては、上記加工材で構成され少なくとも文字が刻印された表札であるメモリアル製品とすることができる。
本考案は、これらの製品に限定されない。
また、本考案においては、上記加工材で構成され少なくとも文字が刻印された表札であるメモリアル製品とすることができる。
本考案は、これらの製品に限定されない。
本考案によれば、加工材を用いるので、汎用性が広くなり、廃墓石の利用範囲の拡大を図ることができる。また、廃墓石の加工材を用いたので、例えば、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等が所持するようにすれば、信仰上の理由や心理的要因による忌避感情もなく、皆の心情を尊重することができるようになり、これを受容して、忘れ形見,記念品,思い出の品物等として、所有することができる。特に、近年増加傾向にある所謂「墓じまい(改葬)」の場合の記念として極めて有用になる。
以下、添付図面に基づいて本考案の実施の形態に係る廃墓石を用いたメモリアル製品ついて詳細に説明する。
図1には、第1の実施の形態に係るメモリアル製品Mを示す。このメモリアル製品Mは、墓を解体することにより生じる廃墓石を用いたものであり、文字が刻印された札体2と、札体2を支持する台座3とを備えた位牌1である。札体2は、墓を解体することにより生じる廃墓石が切断されて所要形状の板状に造形された加工材Kで構成されている。
図1には、第1の実施の形態に係るメモリアル製品Mを示す。このメモリアル製品Mは、墓を解体することにより生じる廃墓石を用いたものであり、文字が刻印された札体2と、札体2を支持する台座3とを備えた位牌1である。札体2は、墓を解体することにより生じる廃墓石が切断されて所要形状の板状に造形された加工材Kで構成されている。
一般に、墓の形態は種々あるが、例えば、図2に示すような形態の墓がある。この墓は、敷地に敷設される敷石11に正面の入口を残して石製の外柵12で囲繞し、奥に地中の骨堂(図示せず)を設け、その上に、石製の下台13,中台14,上台15を積み重ね、上台15上に所謂竿石といわれる石碑10を立設している。下台13の前面には石製の花立16,香炉のある供物台17を設けている。18は石製の墓誌である。そして、所謂「墓じまい(改葬)」においては、これら墓を構成する部材が全て撤去され、そのうち石材は、廃墓石となる。
実施の形態では、廃墓石として墓の中心となる石碑10(竿石)が用いられ、特に、石碑10(竿石)から分断されたこの石碑10の頭部20が用いられる。石碑10の頭部20の上面部には、所謂香箱加工により形成され、曲面状の角部21を有するとともに上面23を有して上方に突出した矩形板状の突出部22が設けられている。尚、石碑10以外の廃墓石や、石碑10でも不用部分は、従来技術で挙げたように、土木用の砕石などとして利用することができる。
札体2(加工材K)は、天面30,正面31,一対の側面32,背面33及び底面34を備えた略矩形板状に形成されている。天面30と側面32との間のコーナー部35,36は、面取りされて湾曲形成されている。加工材Kの表面の全部若しくは一部は研磨されている。実施の形態では、天面30,正面31,一対の側面32,背面33が研磨されている。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。実施の形態では、鏡面形成されている。
また、加工材Kの外側面の輪郭の一部は、廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部40で構成されている。詳しくは、図1に示すように、札体2(加工材K)の天面30と側面32部の一方のコーナー部35、このコーナー部35に連続する天面30の一部が、石碑10の頭部20の突出部22の湾曲した角部21及びこれに連続する上面23の一部を残存させた残存部40として構成されている。
更に、札体2(加工材K)には、文字,図形,記号,模様,絵画,写真の少なくとも何れかを有した装飾が施されている。実施の形態では、札体2(加工材K)の正面31に、文字50が刻印されている。
次に、この位牌1からなるメモリアル製品Mの製造方法について説明する。この製造方法は、墓を解体することにより生じる廃墓石を用いてメモリアル製品Mを製造する方法であり、廃墓石として墓の中心となる石碑10のうち、この石碑10から分断された頭部20を用いる。この製造方法は、図3乃至図6に示すように、(1)分断工程、(2)第一造形工程、(3)第一研磨工程、(4)第二造形工程、(5)第二研磨工程、(6)装飾工程、(7)取付け工程を備えている。以下、各工程に付いて説明する。
(1)分断工程
図3に示すように、廃墓石である石碑10を分断し、石碑10の頭部20を得る。石碑10の頭部20の上面部には、所謂香箱加工により形成され、曲面状の角部21及び上面23を有し上方に突出した矩形板状の突出部22が設けられている。
図3に示すように、廃墓石である石碑10を分断し、石碑10の頭部20を得る。石碑10の頭部20の上面部には、所謂香箱加工により形成され、曲面状の角部21及び上面23を有し上方に突出した矩形板状の突出部22が設けられている。
(2)第一造形工程
図4に示すように、周知の切断機を用い、先ず、図4(a)(b)に示すように、石碑10の頭部20の突出部22において、1辺の湾曲した角部21とこれに連続する上面23の一部を残存させて、ブロック状に切断する。そして、図4(c)に示すように、切断されたブロック20aの角部21に平行な角部21aを湾曲状に切断する。
図4に示すように、周知の切断機を用い、先ず、図4(a)(b)に示すように、石碑10の頭部20の突出部22において、1辺の湾曲した角部21とこれに連続する上面23の一部を残存させて、ブロック状に切断する。そして、図4(c)に示すように、切断されたブロック20aの角部21に平行な角部21aを湾曲状に切断する。
(3)第一研磨工程
図5に示すように、周知の研磨機を用い、ブロック20aの切断面を底面を除いて研磨する。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。実施の形態では、鏡面形成される。例えば、本磨き(艶出し加工)と、水磨き(光沢を出さない過程の磨き)を行う。この場合、1辺の湾曲した角部21とこれに連続する上面23の表面は、そのまま残しても良く、また、この第一研磨工程で、ある程度研磨しても良い。必要に応じて研磨する。
図5に示すように、周知の研磨機を用い、ブロック20aの切断面を底面を除いて研磨する。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。実施の形態では、鏡面形成される。例えば、本磨き(艶出し加工)と、水磨き(光沢を出さない過程の磨き)を行う。この場合、1辺の湾曲した角部21とこれに連続する上面23の表面は、そのまま残しても良く、また、この第一研磨工程で、ある程度研磨しても良い。必要に応じて研磨する。
(4)第二造形工程
図5に示すように、ブロック20aを、所要形状の板状の加工材Kに切断する。加工材Kの外側面の輪郭の一部に、廃墓石の外側面の輪郭の一部からなる残存部40が残存するように切断する。即ち、札体2(加工材K)の天面30と側面32のコーナー部35、このコーナー部35に連続する天面30の一部が、石碑10の頭部20の突出部22の湾曲した角部21及びこれに連続する上面23の一部を残存させた残存部40として構成されるように切断する。これにより、札体2(加工材K)は、天面30,正面31,一対の側面32,背面33及び底面34を備えた略矩形板状に形成される。天面30と側面32との間のコーナー部35,36は、湾曲形成されるが、一方のコーナー部35は、石碑10の頭部20の突出部22の湾曲した角部21で構成される。廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させるので、残存させる部分の切断加工を省略することができ、加工効率を向上させることができる。尚、札体2(加工材K)は、複数枚切断することができる。
図5に示すように、ブロック20aを、所要形状の板状の加工材Kに切断する。加工材Kの外側面の輪郭の一部に、廃墓石の外側面の輪郭の一部からなる残存部40が残存するように切断する。即ち、札体2(加工材K)の天面30と側面32のコーナー部35、このコーナー部35に連続する天面30の一部が、石碑10の頭部20の突出部22の湾曲した角部21及びこれに連続する上面23の一部を残存させた残存部40として構成されるように切断する。これにより、札体2(加工材K)は、天面30,正面31,一対の側面32,背面33及び底面34を備えた略矩形板状に形成される。天面30と側面32との間のコーナー部35,36は、湾曲形成されるが、一方のコーナー部35は、石碑10の頭部20の突出部22の湾曲した角部21で構成される。廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させるので、残存させる部分の切断加工を省略することができ、加工効率を向上させることができる。尚、札体2(加工材K)は、複数枚切断することができる。
(5)第二研磨工程
図6に示すように、札体2(加工材K)の背面33を研磨する。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。実施の形態では、鏡面形成される。例えば、本磨き(艶出し加工)と、水磨き(光沢を出さない過程の磨き)を行う。
図6に示すように、札体2(加工材K)の背面33を研磨する。表面粗さRaは、Ra≦2.5μmが望ましい。実施の形態では、鏡面形成される。例えば、本磨き(艶出し加工)と、水磨き(光沢を出さない過程の磨き)を行う。
(6)装飾工程
図6に示すように、加工材Kに、文字,図形,記号,模様,絵画,写真の少なくとも何れかを有した装飾を施す。実施の形態では、加工材Kの正面31に文字50を刻印する。文字50が見えにくいときは、エナメルで色付けする。エナメルの色は、黒,白,金,銀など、適宜の色を選択することができる。
図6に示すように、加工材Kに、文字,図形,記号,模様,絵画,写真の少なくとも何れかを有した装飾を施す。実施の形態では、加工材Kの正面31に文字50を刻印する。文字50が見えにくいときは、エナメルで色付けする。エナメルの色は、黒,白,金,銀など、適宜の色を選択することができる。
(7)取付け工程
図6に示すように、台座3を予め作成しておき、この予め作成した台座3に、札体2を取付ける。
図6に示すように、台座3を予め作成しておき、この予め作成した台座3に、札体2を取付ける。
このように製造されたメモリアル製品M(位牌1)においては、加工材Kを位牌1の札体2にしたので、汎用性が広くなり、廃墓石の利用範囲の拡大を図ることができる。また、これを、例えば、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等が所持するようにすれば、信仰上の理由や心理的要因による忌避感情もなく、皆の心情を尊重することができるようになり、これを受容して、忘れ形見,記念品,思い出の品物等として、所有することができる。特に、近年増加傾向にある所謂「墓じまい(改葬)」の場合の記念として極めて有用になる。
また、本メモリアル製品M(位牌1)の札体2(加工材K)の表面の全部若しくは一部は、研磨されているので、品質を向上させることができる。また、廃墓石として墓の中心となる石碑10の頭部20を用いたので、シンボル部分を使用することになり、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。特に、札体2(加工材K)の外側面の輪郭の一部を、廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部40で構成したので、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等、所持する者にとって、思い出が強く残ることになり、それだけ、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。尚、位牌1は、1つの廃墓石から複数作成して良いことは勿論である。
図7には、メモリアル製品Mとしての位牌1の変形例を示す。これは、卵形(紡錘形)にした札体2(加工材K)からなる。この札体2(加工材K)に、文字50が刻印されている。上記と同様に台座を設けても良い。卵形(紡錘形)のモチーフなので、夫婦円満,家庭円満,家族の和,先祖崇拝などを表出することができる、また、刻印する文字50に想いを書き記すこともでき、先祖や家族に対する感謝の気持ちを残すことができるようになる。また、この廃墓石を用いた位牌1は、永代供養墓などに一緒に収めるようにしても良く、また、仏壇や墓を持つことができないものに対しても極めて有用になる。
図8には、第2の実施の形態に係るメモリアル製品Mを示す。これは、加工材Kで構成され文字50及び模様51が刻印された矩形板状の表札60である。その製造方法は、上記の位牌1の加工材Kと同様に、廃墓石である石碑10を分断し、石碑10の頭部20を得、この頭部20を所要形状の板状の加工材Kに切断する。この切断においては、加工材Kの外側面の輪郭の一部に、廃墓石の外側面の輪郭の一部からなる残存部40が残存するように切断する。例えば、表札60の前面に頭部20の表面が残存するようにする。その後、必要部を研磨し、前面に苗字等の装飾を刻印して仕上げる。
これによっても、加工材Kを表札60にしたので、汎用性が広くなり、廃墓石の利用範囲の拡大を図ることができる。また、これを、例えば、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等が使用するようにすれば、信仰上の理由や心理的要因による忌避感情もなく、皆の心情を尊重することができるようになり、これを受容して、忘れ形見,記念品,思い出の品物等として、所有することができる。特に、近年増加傾向にある所謂「墓じまい(改葬)」の場合の記念として極めて有用になる。
また、廃墓石として墓の中心となる石碑10の頭部20を用いたので、シンボル部分を使用することになり、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。特に、表札の外側面の輪郭の一部を、廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させて構成したので、墓にゆかりの深い者、墓に係わり合いのある親族や関連者等、所持する者にとって、思い出が強く残ることになり、それだけ、忘れ形見,記念品,思い出の品物等としての価値を向上させることができる。
尚、墓の形態は種々あるが、例えば、図9に示すような墓の石碑10(竿石)の場合でも、本考案を適用できる。また、図10に示すように、五輪塔,宝篋印塔,宝塔などの場合は、玉などといわれる中心部を石碑10として用い、本考案を適用できることは勿論である。また、上記実施の形態では、廃墓石として墓の石碑10(竿石)を用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような墓の石材を廃墓石として用いても良いことは勿論である。
尚また、上記実施の形態では、加工材Kを、位牌1や表札60に用いた例で説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、記念の盾や、プレート、あるいは、オーディオ器機を載せるオーディオボード等、どのような板材等の形状に加工しても良く、適宜変更して差支えない。また、これらを作成するに当たり、造形工程や研磨工程の回数や手順は適宜に定めて良いことは勿論である。要するに、本考案は、上述した本考案の実施の形態に限定されず、当業者は、本考案の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本考案の範囲に含まれる。
M メモリアル製品
K 加工材
1 位牌(メモリアル製品)
2 札体(加工材K)
3 台座
10 石碑(竿石:廃墓石)
20 頭部(廃墓石)
21 角部
22 突出部
23 上面
30 天面
31 正面
32 側面
33 背面
34 底面
35 一方のコーナー部
36 他方のコーナー部
40 残存部
50 文字
51 模様
(1)分断工程
(2)第一造形工程
(3)第一研磨工程
(4)第二造形工程
(5)第二研磨工程
(6)装飾工程
(7)取付け工程
60 表札(メモリアル製品)
K 加工材
1 位牌(メモリアル製品)
2 札体(加工材K)
3 台座
10 石碑(竿石:廃墓石)
20 頭部(廃墓石)
21 角部
22 突出部
23 上面
30 天面
31 正面
32 側面
33 背面
34 底面
35 一方のコーナー部
36 他方のコーナー部
40 残存部
50 文字
51 模様
(1)分断工程
(2)第一造形工程
(3)第一研磨工程
(4)第二造形工程
(5)第二研磨工程
(6)装飾工程
(7)取付け工程
60 表札(メモリアル製品)
Claims (8)
- 墓を解体することにより生じる廃墓石を用いたメモリアル製品において、
上記廃墓石が所要形状に造形された加工材を備えたことを特徴とする廃墓石を用いたメモリアル製品。 - 上記加工材の表面の全部若しくは一部が研磨されていることを特徴とする請求項1記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記加工材の外側面の輪郭の一部を、上記廃墓石の外側面の輪郭の一部を残存させた残存部で構成したことを特徴とする請求項1または2記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記廃墓石として墓の中心となる石碑を用いたことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記廃墓石として上記石碑から分断された該石碑の頭部を用いたことを特徴とする請求項4記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記加工材に、文字,図形,記号,模様,絵画,写真の少なくとも何れかを有した装飾を施したことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記加工材で構成され少なくとも文字が刻印された札体を備えた位牌であることを特徴とする請求項6記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
- 上記加工材で構成され少なくとも文字が刻印された表札であることを特徴とする請求項6記載の廃墓石を用いたメモリアル製品。
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---|---|---|---|
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