JP3216798U - 剣先スコップ - Google Patents
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Abstract
【課題】非力な高齢者や主婦でも容易にマルチシートに孔を開け且つ耕土に穴を掘ることができるスコップを提供する。【解決手段】剣先スコップ10は、把手11とスコップ本体13とからなる。スコップ本体は金属板を丸めてなり、突き当て部33は接合されていない。スコップ本体を耕土36へ突き刺すと、円筒状のスコップ本体に一定量の耕土36Bが収納される。剣先スコップを上げることで、マルチシート35に孔39が開き、耕土に穴38を掘ることができる。【選択図】図4
Description
本考案は、マルチ(mulch)園芸に適した剣先スコップに関する。
農業分野では、マルチ農法が知られている。マルチ(mulch)は、古くは耕土を藁で覆って耕土の保温、保水を図り、作物の育成を促進する農法である。近年は耕土を藁の代わりに黒色の樹脂フィルムで覆うことが、一般的に行われている。このような樹脂フィルムを以下、マルチシートという。
さらには、別の場所で育成させた苗を、マルチシート下の耕土に移植する場合、マルチシートに孔を開け、この孔の下の耕土に穴を掘り、この穴に苗を置き、土を被せるという手順が採用される。なお、本書では「孔」は貫通したあな、「穴」は底がある未貫通あなと定義した。
マルチシートは、薄いフィルムであるが、風雨に耐える一定の強度を有する。そのため、孔開けには適当な手工具が用いられる。そのための手工具が各種提案されてきた(例えば、特許文献1(図1)参照)。
特許文献1には、利用者が両手で握る水平バー状の把手と、この把手の中央から下へ長く延びる中空の柄部と、この柄部の下端に取付けられ下縁に刃を備えている有底筒体と、この有底筒体に収納された排土板と、この排土板の中央から上へ延びて中空の柄部を貫通すると共に把手を貫通して把手の上方まで延びている操作棒とからなるマルチ栽培用孔穿け兼穴堀器が開示されている
使用者は、把手を握りつつ、有底筒体をマルチシートに押しつける。すると、マルチシートが切断され、マルチシートに孔が開く。さらに有底筒体を押し下げると、耕土が有底筒体に進入する。排土板は耕土で押し上げられる。
利用者は、把手を握りつつ、有底筒体を耕土から引き上げる。すると、耕土に穴が開き、マルチシートに孔が開く。このときに、有底筒体内に耕土が詰まっている。
使用者は、他の場所に有底筒体を移し、操作棒を押し下げる。すると、排土板が下がり、有底筒体内の耕土が排出される。
使用者は、他の場所に有底筒体を移し、操作棒を押し下げる。すると、排土板が下がり、有底筒体内の耕土が排出される。
しかし、特許文献1に示されるマルチ栽培用孔穿け兼穴堀器は、大型で構造が複雑であるため、高価である。
加えて、家庭菜園の利用者の多くは、納屋などの農機具置き場を有していないため、大型のマルチ栽培用孔穿け兼穴堀器の保管が大きな負担となる。
さらに、加えて、マルチ栽培用孔穿け兼穴堀器の用途はマルチシートの孔開けと耕土の穴堀りに限定されており、使用頻度がごく限られている。
加えて、家庭菜園の利用者の多くは、納屋などの農機具置き場を有していないため、大型のマルチ栽培用孔穿け兼穴堀器の保管が大きな負担となる。
さらに、加えて、マルチ栽培用孔穿け兼穴堀器の用途はマルチシートの孔開けと耕土の穴堀りに限定されており、使用頻度がごく限られている。
そこで、保管の負担が軽減できるような小型の手工具が提案されてきた(例えば、特許文献2(図1)参照)。
特許文献2には、下縁に刃を有する2個の半割筒体と、これらの半割筒体の高さ方向中央同士を繋ぐ枢結軸と、2個の半割筒体の上部同士を繋ぐ操作部とからなる穴堀り器が開示されている。
特許文献2には、下縁に刃を有する2個の半割筒体と、これらの半割筒体の高さ方向中央同士を繋ぐ枢結軸と、2個の半割筒体の上部同士を繋ぐ操作部とからなる穴堀り器が開示されている。
操作部は利用者が握りながら操作する部材であり、一方の半割筒体に固定された外筒と、この外筒に軸方向移動可能に収納され且つ他方の半割筒体に固定される内筒と、外筒に収納され内筒を押し出す発条(ばね)とからなる。
特許文献2の穴堀り器は、全体的に鋏と同じ構造となっており、利用者が外筒を握りながら親指で内筒を押すと、半割筒体の下部が開き、親指を離すと発条(ばね)の作用で半割筒体の下部が閉じる。
利用者は、半割筒体の下部が開いた状態で、穴堀り器をマルチシート及び耕土に突き刺す。次に、半割筒体の下部が閉じた状態にして、穴堀り器を引き上げる。これで、マルチシートに孔が開き、耕土に穴が開く。別の場所で、半割筒体の下部を開くことで、穴掘り器から耕土を排出する。
特許文献2の穴掘り具は、特許文献1のマルチ栽培用孔穿け兼穴堀器より格段に小型であり、安価であり、保管場所の問題も解消できる。
しかし、用途はマルチシートの孔開けと耕土の穴堀りに限定されており、使用頻度がごく限られている点は、解消されない。
しかし、用途はマルチシートの孔開けと耕土の穴堀りに限定されており、使用頻度がごく限られている点は、解消されない。
また、穴掘り具を耕土から引き上げるときに、半割筒体の下部が閉じたままにする必要がある。そうしないと、耕土が穴に落下して、折角開けた穴が埋まってしまうからである。そのためには、耕土の落下を防止できる程度に、発条(ばね)を強くする必要がある。
発条(ばね)が強いと、非力な高齢者や若年者には取り扱いが難しくなる。家庭菜園の主力である主婦にとっても、使用が困難である。
発条(ばね)が強いと、非力な高齢者や若年者には取り扱いが難しくなる。家庭菜園の主力である主婦にとっても、使用が困難である。
家庭菜園が普及している中、非力な高齢者や主婦でも容易に扱え、且つ用途が孔開け及び穴堀りに限定されないような手工具が望まれる。
本考案は、非力な高齢者や主婦でも容易に扱え、且つ用途が孔開け及び穴掘りに限定されないようなスコップを提供することを課題とする。
請求項1に係る考案は、利用者が握る把手と、この把手の先に取付けられ先端が尖っているスコップ本体とを有している剣先スコップにおいて、
前記スコップ本体は、金属板を円筒状に丸め、前記金属板の一端に他端を突き合わせてなり、前記一端と前記他端とが接合されていないことを特徴とする。
前記スコップ本体は、金属板を円筒状に丸め、前記金属板の一端に他端を突き合わせてなり、前記一端と前記他端とが接合されていないことを特徴とする。
請求項2に係る考案は、請求項1記載の剣先スコップにおいて、
前記把手の一端に、マルチシートに突き刺す針が取付けられており、この針が前記スコップ本体内へ延びていることを特徴とする。
前記把手の一端に、マルチシートに突き刺す針が取付けられており、この針が前記スコップ本体内へ延びていることを特徴とする。
請求項3に係る考案は、請求項2記載の剣先スコップにおいて、
前記針は、前記スコップ本体の中心上又は中心近傍に配置されていることを特徴とする。
前記針は、前記スコップ本体の中心上又は中心近傍に配置されていることを特徴とする。
請求項4に係る考案は、請求項1記載の剣先スコップにおいて、
円筒状の前記スコップ本体に帯状のクロスメンバーを渡し、このクロスメンバーの両端を各々前記スコップ本体に溶接し、このようなクロスメンバーに前記把手が取付けられていることを特徴とする。
円筒状の前記スコップ本体に帯状のクロスメンバーを渡し、このクロスメンバーの両端を各々前記スコップ本体に溶接し、このようなクロスメンバーに前記把手が取付けられていることを特徴とする。
請求項1〜4に係る考案では、円筒状のスコップ本体を耕土に突き刺すことで、マルチシートに孔を開け、耕土に穴を掘りことができる。
加えて、スコップは剣先であるため、雑草を掬い上げたり、苗を載せるなど、孔開け及び穴掘り以外の用途にも供することができる。
加えて、スコップは剣先であるため、雑草を掬い上げたり、苗を載せるなど、孔開け及び穴掘り以外の用途にも供することができる。
さらに、請求項1に係る考案では、剣先スコップは、把手と、この把手の先に取付けられたスコップ本体とからなり、片手で扱えるため、十分に小型で軽量である。小型軽量であるため、安価であって且つ保管の問題は起こりにくい。
その上、スコップ本体は、金属板を円筒状に丸め、金属板の一端に他端を突き合わせたものであり、格別の開閉操作を要しないため、非力な利用者であっても使用可能となる。
その上、スコップ本体は、金属板を円筒状に丸め、金属板の一端に他端を突き合わせたものであり、格別の開閉操作を要しないため、非力な利用者であっても使用可能となる。
マルチシートで覆われている耕土は、十分に湿っている。
円筒状のスコップ本体に収納された耕土は、粘着性により、スコップ本体内に留まることが期待される。
円筒状のスコップ本体に収納された耕土は、粘着性により、スコップ本体内に留まることが期待される。
ただし、耕土が乾き気味で、粘着性が低下することがある。
本考案の円筒状のスコップ本体は、一端と他端とが接合されていない。スコップ本体を耕土に突き刺すときに、耕土の圧力により、円筒状のスコップ本体が縮径される場合と拡径される場合が想定される。縮径されるときは、一端に他端が当たってそれ以上の縮径は進行しない。一方、拡径されるときには、一端から他端が離れる。離れると他端が一端に向かおうとするスプリングバックが起こる。このスプリングバックにより耕土がスコップ本体で締め付けられる。
本考案の円筒状のスコップ本体は、一端と他端とが接合されていない。スコップ本体を耕土に突き刺すときに、耕土の圧力により、円筒状のスコップ本体が縮径される場合と拡径される場合が想定される。縮径されるときは、一端に他端が当たってそれ以上の縮径は進行しない。一方、拡径されるときには、一端から他端が離れる。離れると他端が一端に向かおうとするスプリングバックが起こる。このスプリングバックにより耕土がスコップ本体で締め付けられる。
仮に、耕土が乾き気味であっても、スプリングバックにより、スコップ本体で耕土を引き上げることができる。
一端に他端が接合されていないため、排土場所にて、スコップ本体を適当な物体に当てることにより、一端から他端が離れ、耕土を排出することができる。
以上に述べたように、請求項1によれば、非力な高齢者や主婦でも容易に扱え、且つ用途が孔開け及び穴掘りに限定されないようなスコップが提供される。
一端に他端が接合されていないため、排土場所にて、スコップ本体を適当な物体に当てることにより、一端から他端が離れ、耕土を排出することができる。
以上に述べたように、請求項1によれば、非力な高齢者や主婦でも容易に扱え、且つ用途が孔開け及び穴掘りに限定されないようなスコップが提供される。
請求項2に係る考案では、把手の一端に、マルチシートに突き刺す針が取付けられているため、排土の際に、マルチシート片を針に残すことができ、マルチシート片と耕土とを分離することができる。
請求項3に係る考案では、針は、スコップ本体の中心上又は中心近傍に配置されているため、針を確実にマルチシートに刺すことができる。
請求項4に係る考案では、円筒状のスコップ本体に帯状のクロスメンバーを渡し、このクロスメンバーの両端を各々スコップ本体に溶接し、このようなクロスメンバーに把手が取付けられている。
クロスメンバーは両端支持されているため、把手に比較的大きな力を加えることができる。すなわち、繰り返し使用しても、スコップ本体に対して把手が傾く心配が無く、本考案のスコップを長く使用することができる。
クロスメンバーは両端支持されているため、把手に比較的大きな力を加えることができる。すなわち、繰り返し使用しても、スコップ本体に対して把手が傾く心配が無く、本考案のスコップを長く使用することができる。
本考案の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1に示すように、剣先スコップ10は、利用者が握る把手11と、この把手11の先に取付けられ先端に尖り先部12を有するスコップ本体13とを主要素とする手工具である。
スコップ本体13は、金属板を円筒状に丸めてなり、円筒がはす(斜め)に切断されることで、先端が尖り先部12となっている。金属板は、炭素鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、チタン板等が適当であるが、材質は任意である。
スコップ本体13は、金属板を円筒状に丸めてなり、円筒がはす(斜め)に切断されることで、先端が尖り先部12となっている。金属板は、炭素鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、チタン板等が適当であるが、材質は任意である。
スコップ本体13は、円筒状に丸めた金属板をはすに切断する他、金属板から変形五角形の板を切り出し、この切り出した板を丸めてもよい。よって、スコップ本体13の製造方法は格別に限定されるものではない。
スコップ本体13の把手11側端に、コ字状の切欠き部14が形成され、この切欠き部14に矩形断面のクロスメンバー15が嵌められている。
図3(a)、(c)に示すように、クロスメンバー15は円筒の中心16(略中心を含む。)を横断する帯板(帯状の金属板)である。
図2(a)〜(c)に示すように、このようなクロスメンバー15に金属棒状の針17が取付けられ、この針17に木製棒状の把手11が固定されている。
針17は先端が尖っており、先端部に小径部18を有している。
図2(a)〜(c)に示すように、このようなクロスメンバー15に金属棒状の針17が取付けられ、この針17に木製棒状の把手11が固定されている。
針17は先端が尖っており、先端部に小径部18を有している。
図2(a)に示すように、スコップ本体13は、先端に尖り先部12を有する。
また、図2(b)に示すように、スコップ本体13は、はす(斜め)に切断された斜辺部21を有する。
木製棒状の把手11は、針17を介して、クロスメンバー15に固定する他、針17とは異なる金具を介してクロスメンバー15に固定することは差し支えない。
よって、スコップ本体13に把手11と取付ける取付構造は適宜変更することができる。
また、図2(b)に示すように、スコップ本体13は、はす(斜め)に切断された斜辺部21を有する。
木製棒状の把手11は、針17を介して、クロスメンバー15に固定する他、針17とは異なる金具を介してクロスメンバー15に固定することは差し支えない。
よって、スコップ本体13に把手11と取付ける取付構造は適宜変更することができる。
図2(d)は図2(b)のd部拡大図であり、図2(d)に示すように、先端面22と外周面23とが交差する部分を、カットして斜面24とし、スコップ本体13の先端に刃部25を形成する。この刃部25があることにより、マルチシート(図4、符号35)を切断し、その下の耕土(図4、符号36)に突き刺すことが容易になる。
なお、刃部25は、先端面22と内周面26とが交差する部分をカットして形成してもよい。
なお、刃部25は、先端面22と内周面26とが交差する部分をカットして形成してもよい。
背面図である図3(c)に示すように、円筒状のスコップ本体13の中心16を通るクロスメンバー15は、スコップ本体13にビード27により溶接固定されている。帯状のクロスメンバー15は両端が各々スコップ本体13に固定されている。片持ち梁に比較して両端支持梁は曲げに強い。本例のクロスメンバー15は両端支持梁であるため、把手11に大きな力が加えられても、剛性が確保される。結果、スコップ本体13に対して、把手11が不都合に傾く心配が無く、長い期間剣先スコップ10を使い続けることができる。
正面図である図3(a)に示すように、針17は円筒状のスコップ本体13の中心16に配置されている。
図3(b)に示すように、丸められた金属板の一端31に他端32が突き合わされて突き当て部33とされ、この突き当て部33では、一端31に他端32が接合されていないことを構造上の特徴とする。
図3(b)に示すように、丸められた金属板の一端31に他端32が突き合わされて突き当て部33とされ、この突き当て部33では、一端31に他端32が接合されていないことを構造上の特徴とする。
突き当て部33における一端31と他端32との間のギャップ(隙間)はゼロを原則とするが、数mm程度は開いていても差し支えない。それ以上は、マルチシートに切断洩れが生じるため、好ましくない。
以上に説明した剣先スコップ10の作用を次に説明する。
図4(a)に示すように、マルチシート35が敷かれている耕土36の上方に、尖り先部12が下になるようにして、剣先スコップ10を臨ませる。そして、剣先スコップ10を下げる。
図4(a)に示すように、マルチシート35が敷かれている耕土36の上方に、尖り先部12が下になるようにして、剣先スコップ10を臨ませる。そして、剣先スコップ10を下げる。
図4(b)に示すように、円筒状であって先端に刃部25を有するスコップ本体13により、マルチシート35が切り破られ、一定量の耕土36B(周囲の耕土36と区別するために、便宜的にBを添える。以下同じ)がスコップ本体13に収納される。この際、針17がシート片37を貫通する。
このときに、図4(b)のc−c線断面図である図4(c)に示すように、スコップ本体13の外周面23へ耕土36の圧力が加わり、内周面26へ耕土36Bの圧力が加わる。
このときに、図4(b)のc−c線断面図である図4(c)に示すように、スコップ本体13の外周面23へ耕土36の圧力が加わり、内周面26へ耕土36Bの圧力が加わる。
耕土の圧力により、円筒状のスコップ本体13が縮径される場合と拡径される場合が想定される。
縮径されるときは、一端31に他端32が当たってそれ以上の縮径は進行しない。
一方、拡径されるときには、一端31から他端32がδ1だけ離れる。離れると一端31と他端32とが互いに向かおうとするスプリングバックが起こる。
縮径されるときは、一端31に他端32が当たってそれ以上の縮径は進行しない。
一方、拡径されるときには、一端31から他端32がδ1だけ離れる。離れると一端31と他端32とが互いに向かおうとするスプリングバックが起こる。
図4(d)に示すように、剣先スコップ10を引き上げると、一定量の耕土36Bとシート片37とが持ち上げられる。これで、耕土36に穴38が掘られ、マルチシート35に孔39が開けられた。後工程で、穴38に土着き苗(図6、符号45)が移植される。
剣先スコップ10を上げる際に、スプリングバッグによりスコップ本体13の突き当て部33におけるギャップ(隙間)は、δ1より小さなδ2になっているため、耕土36Bはスコップ本端13で締め付けられ、スコップ本体13から脱落する心配はない。
剣先スコップ10を上げる際に、スプリングバッグによりスコップ本体13の突き当て部33におけるギャップ(隙間)は、δ1より小さなδ2になっているため、耕土36Bはスコップ本端13で締め付けられ、スコップ本体13から脱落する心配はない。
マルチシート35は耕土36中の水分が蒸発することを抑制する。そのために、耕土36Bは十分に湿っている。湿っていると粘着性が高まる。
仮に、図4(c)において、δ1が0(ゼロ)であっても、粘着性により、図4(d)における耕土36Bの脱落は起こらない。起こっても少量である。
仮に、図4(c)において、δ1が0(ゼロ)であっても、粘着性により、図4(d)における耕土36Bの脱落は起こらない。起こっても少量である。
図5(a)に示すように、剣先スコップ10を土置き場41まで移動する。スコップ本体13を適当な物体42(例えば木材ブロック)に打ち付ける。すると、衝撃で耕土36Bが落下する。このときに、δ2が増減するようにして、スコップ本体13が振動するため、スコップ本体13の内周面から耕土36Bが剥離しやすくなり、耕土36Bの排出が円滑になる。適当な物体42は、コンクリートブロックや岩石でもよいが、スコップ本体13の傷みを考慮すると、より軟らかい木材ブロックや古ゴムタイヤが適当である。
図5(b)に示すように、耕土36が落下したため、突き当て部33でのギャップが0(ゼロ)になり、図4(a)の形態に戻る。また、シート片37は針17に掛かった形態で、剣先スコップ10側に残っている。シート片37がずり落ちた場合には、小径部18に引っ掛かって止まる。
ところで、仮に、シート片37が耕土36と一緒に落下すると、耕土36Bに埋まったシート片37の回収が面倒である。人手で回収しようとすると一定の確率で回収し損なう。耕土36Bを篩(ふるい)にかけて、両者を分離すると、手間が増える。
この点、針17を備えたことにより、耕土36Bとシート片37が分離できるため、手間が省ける。
この点、針17を備えたことにより、耕土36Bとシート片37が分離できるため、手間が省ける。
次に、剣先スコップ10の別の用途例を、図6に基づいて説明する。
図6(a)に示すように、本考案の剣先スコップ10は、尖り先部12及び斜辺部21を有しているため、例えば雑草43の掘り起こしに供することができる。
または、図6(b)に示すように、土44が付いている土付き苗45を、載せて運ぶ移植コテとして利用することができる。
よって、本考案の剣先スコップ10は、マルチ園芸においてマルチシートに孔を開け、耕土に穴を掘ることの他、普通の園芸シャベルのような使い方もできる。
図6(a)に示すように、本考案の剣先スコップ10は、尖り先部12及び斜辺部21を有しているため、例えば雑草43の掘り起こしに供することができる。
または、図6(b)に示すように、土44が付いている土付き苗45を、載せて運ぶ移植コテとして利用することができる。
よって、本考案の剣先スコップ10は、マルチ園芸においてマルチシートに孔を開け、耕土に穴を掘ることの他、普通の園芸シャベルのような使い方もできる。
次に、本考案に係る変更例を説明する。
右側面図である図7(a)及び背面図である図7(b)に示すように、クロスメンバー15をスコップ本体13の後端に当てて、ビード27で止めてもよい。コ字状の切欠き部(図1、符号14)が不要であるため、剣先スコップ10の製造コストの低減が図れる。ただし、クロスメンバー15の全部が露出するため、外観性が若干低下する。
右側面図である図7(a)及び背面図である図7(b)に示すように、クロスメンバー15をスコップ本体13の後端に当てて、ビード27で止めてもよい。コ字状の切欠き部(図1、符号14)が不要であるため、剣先スコップ10の製造コストの低減が図れる。ただし、クロスメンバー15の全部が露出するため、外観性が若干低下する。
または、右側面図である図7(c)及び背面図である図7(d)に示すように、クロスメンバー15をスコップ本体13の後端に内蔵して、ビード27で止めてもよい。溶接がやや面倒であるが、外観性は良好となる。
よって、スコップ本体13へのクロスメンバー15の固定方法は、適宜変更することができる。
よって、スコップ本体13へのクロスメンバー15の固定方法は、適宜変更することができる。
さらには、図8に示すように、スコップ本体13に、突き当て部33に向かって尖ったV字ブラケット46を取付け、このV字ブラケット46に把手11を取付けてもよい。V字ブラケット46は、U字ブラケットや半円板でもよい。
V字ブラケット46の一端から突き当て部33を通ってV字ブラケット46の他端までの周長Lが大きくなるため、突き当て部33の隙間が開きやすくなる。内圧が小さくても突き当て部33を広げることができ、スプリングバック作用をより積極的に利用することができる。
また、V字ブラケット46を小型にすることにより、把手11を円筒の中心とは異なる位置に設けることができる。
よって、スコップ本体13に対し把手11は任意の位置に設けることができる。
V字ブラケット46の一端から突き当て部33を通ってV字ブラケット46の他端までの周長Lが大きくなるため、突き当て部33の隙間が開きやすくなる。内圧が小さくても突き当て部33を広げることができ、スプリングバック作用をより積極的に利用することができる。
また、V字ブラケット46を小型にすることにより、把手11を円筒の中心とは異なる位置に設けることができる。
よって、スコップ本体13に対し把手11は任意の位置に設けることができる。
尚、請求項1においては、針17は必須ではない。また、請求項2においては、針17は必須であるが、その取付け位置は円筒の中心に限定されるものでははい。
また、本考案の剣先スコップ10は、家庭菜園に好適であるが、大規模な園芸場、農場で使用することは差し支えない。
本考案の剣先スコップは、家庭菜園に好適である。
10…剣先スコップ、11…把手、12…尖り先部、13…スコップ本体、15…クロスメンバー、16…中心(スコップ本体の中心)、17…針、21…斜辺部、25…刃部、27…ビード、31…一端、32…他端、33…突き当て部、35…マルチシート、36…耕土、36B…一定量の耕土、37…シート片、38…穴、39…孔、42…適当な物体。
Claims (4)
- 利用者が握る把手と、この把手の先に取付けられ先端が尖っているスコップ本体とを有している剣先スコップにおいて、
前記スコップ本体は、金属板を円筒状に丸め、前記金属板の一端に他端を突き合わせてなり、前記一端と前記他端とが接合されていないことを特徴とする剣先スコップ。 - 請求項1記載の剣先スコップにおいて、
前記把手の一端に、マルチシートに突き刺す針が取付けられており、この針が前記スコップ本体内へ延びていることを特徴とする剣先スコップ。 - 請求項2記載の剣先スコップにおいて、
前記針は、前記スコップ本体の中心上又は中心近傍に配置されていることを特徴とする剣先スコップ。 - 請求項1記載の剣先スコップにおいて、
円筒状の前記スコップ本体に帯状のクロスメンバーを渡し、このクロスメンバーの両端を各々前記スコップ本体に溶接し、このようなクロスメンバーに前記把手が取付けられていることを特徴とする剣先スコップ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114208552A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-03-22 | 山西农业大学 | 一种鹰嘴豆育苗系统及育苗方法 |
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2018
- 2018-04-13 JP JP2018001369U patent/JP3216798U/ja active Active
Cited By (2)
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CN114208552A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-03-22 | 山西农业大学 | 一种鹰嘴豆育苗系统及育苗方法 |
CN114208552B (zh) * | 2022-01-10 | 2023-04-28 | 山西农业大学 | 一种鹰嘴豆育苗系统及育苗方法 |
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