JP3215124U - 農作業用キャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】険しく急峻な凹凸の耕地においても、構成部材の接続部や溶接部などが破断したり、外れたりせず、長期間に亘って安定した農作業に使用できる農作業用キャリアを提供する。【解決手段】搬送方向に沿って水平状とされた主枠2と、該主枠2の後端側における両側に対称に軸支された左右一対の後輪4と、主枠2の前端側における底面側に軸支され且つ回転方向が自在な前輪16と、係る後輪4および前輪16の間に位置する主枠2の上面側に取り付けられた平面視の外形が矩形状の荷枠部5と、該荷枠部5の前方側から斜め上方に延びた支持枠13と、該支持枠13に基端側を回転可能に接続された左右一対の牽引枠27と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、田畑や家庭用菜園などの耕地に対し、農薬を散布したり、収穫物や除草した雑草を搬出する際などに用いる農作業用キャリアに関する。
本考案者は、これまで、家庭用菜園などにおける畝同士に挟まれた狭い路地に沿って、施薬や施肥や除草や収穫などの農作業が容易に行えるようにするため、平面視の外形が矩形枠状を呈する荷台枠の後端側に、直径の大きな一対の後輪を接近させて取り付けるか、あるいは、幅広のタイヤからなる後輪を取り付けると共に、上記荷台枠の前端側に回転方向が自在な前輪を取り付けた各種の農作業用キャリアを提案してきた(例えば、特許文献1,2参照)。
前記各農作業用キャリアは、前記荷台枠を比較的細径の金属管を曲げ加工や溶接により組み立て、該荷台枠の後端側の中央付近に前記後輪を取り付け、且つ当該荷台枠の前端側の中央付近に前記前輪を取り付けると共に、上記荷台枠の前端側に左右一対の牽引枠を折り畳み可能に取り付けた所謂モノコック構造を採用していた。そのため、該農作業用キャリアの全重量が比較的軽量となり、取り扱いが容易で且つコンパクトに折り畳んで収納できる、という利点を有していた。
しかし、例えば、前記荷台枠に農薬液を充填した重い容器を載せて、凹凸が多い田畑の耕地における畝同士間などの路地を牽引し且つ搬送しつつ、前述した各農作業を行うため、前記荷台枠と後輪あるいは前輪の軸支持部とのボルト・ナットによる締結部や、牽引枠との溶接部分が、路地側からの衝撃や経年に亘る劣化によって破断したり、緩んで外れ易くなる、という問題点があった。
登録実用新案第3199048号公報(第1〜11頁、図1〜7) 登録実用新案第3201493号公報(第1〜9頁、図1〜6)
本考案は、背景技術で説明した問題点を解決し、険しく急峻な凹凸の耕地においても、構成部材の接続部や溶接部などが破断したり、外れたりせず、長期間に亘って安定した農作業に使用できる農作業用キャリアを提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および考案の効果
本考案は、前記課題を解決するため、搬送(水平、前後)方向に沿って配置した主枠に対し、一対の後輪、荷枠部、前輪、および牽引枠を取り付けるようにした所謂軸組(フレーム)構造を採用する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本考案の農作業用キャリア(請求項1)は、搬送方向に沿って水平状とされた主枠と、該主枠の後端側における両側に対称に軸支された左右一対の後輪と、上記主枠の前端側における底面側に軸支され且つ回転方向が自在な前輪と、前記後輪および前輪の間に位置する上記主枠の上面側に取り付けられた平面視の外形が矩形状の荷枠部と、該荷枠部の前方側から斜め上方に延びた支持枠と、該支持枠に基端側を回転可能に接続された左右一対の牽引枠と、を備えてなる、ことを特徴とする。
前記農作業用キャリアによれば、以下の効果(1)、(2)が得られる。
(1)搬送すべき耕地における激しく急峻な凹凸によって、移動に伴う衝撃を受けても、かかる衝撃は、前記前輪や後輪から前記主枠に一旦伝えられ、該主枠で緩衝された後、当該主枠と、前記荷枠部、支持枠、および一対の牽引枠との接続部に伝達される。従って、該接続部における溶接部分やボルトなどによる連結部分に対する衝撃を低減できるので、破損しにくく頑丈な前記キャリアにできる。
(2)前記効果(1)に伴って、荒れた耕地においても、衝撃による破損などを生じることなく、多様な農作業を安定して長期間に亘り行うことが可能となる。
尚、前記主枠は、前記キャリアの構造全体における背骨に相当し、例えば、左右一対のアングルやチャンネルの型鋼材を、それらの断面の長片同士が面接触するように溶接付けするか、あるいは、断面が縦長の角形鋼管などが用いられる。
また、前記荷枠部や牽引枠は、例えば、直径が数cmの鋼管、ステンレス鋼管、あるいは、アルミニウム合金管を曲げ加工や溶接付けなどして組み立てられる。
更に、前記「搬送方向」は、本キャリアを引っ張って移動させる方向を指す。
加えて、前記「前端側」や「前方側」は、本キャリアを引っ張りつつ搬送する方向を指しており、前記「後端側」は、これらと反対側の方向を指している。
また、本考案には、前記支持枠は、左右一対の斜め枠と、該一対の斜め枠の先端側間に配置した回転支持体とからなり、前記牽引枠は、前端側に延びた引き手枠を有し、該牽引枠の基端側間に配置した被回転体を上記回転支持材に対し後端側に向って回転可能に接続している、農作業用キャリア(請求項2)も含まれる。
これによれば、以下の効果(3)が更に得られる。
(3)前記引き手枠と共に一対の牽引枠を前記主枠の斜め前方側から後端側に回転させることで、不使用時にはコンパクトな状態にして保管することができる。
更に、本考案には、前記前輪の両外側あるいは斜め前方には、前記主枠に上端部が固定された左右一対の支持脚が位置していると共に、該一対の支持脚の下端部ごとに斜め外側に傾斜した左右一対の補助車輪が軸支されている、農作業用キャリア(請求項3)も含まれる。
これによれば、以下の効果(4)を更に得ることができる。
(4)激しい凹凸が続く耕地や畝間の路地に沿って搬送する際に、前記後輪や前輪に更に一対の補助車輪が加わるので、本キャリア全体の姿勢が不安定になる事態を確実に防ぎ、安定した姿勢による農作業を継続して行うことが可能となる。
また、本考案には、前記左右一対の補助車輪は、互いに接近および離間するように前記主枠に取り付けられている、農作業用キャリア(請求項4)も含まれる。
これによれば、耕地において隣接する畝同士間の間隔や、該耕地における凹凸の分布程度に応じて、前記左右一対の補助車輪を互いに接近あるいは離間させることにより、前記効果(4)を一層確実に奏することが可能となる。
加えて、本考案には、前記主枠の後端側で且つ一対の前記後輪の上方には、小物を載置する水平な支持体が配設されている、農作業用キャリア(請求項5)も含まれる。
これによれば、以下の効果(5)を更に得ることができる。
(5)例えば、ドリンク剤などの嗜好物や、ラジオやタブレットなどのモバイル型PCなどの小物を前記支持体に載置しつつ搬送できるため、作業者が気持ち良く且つ楽しく農作業を行うことが可能となる。
本考案による一形態の農作業用キャリアを示す斜視図。 上記農作業用キャリアの前端側からの視覚による正面図。 上記農作業用キャリアの側面図とその一部を拡大した部分垂直断面図。 上記農作業用キャリアにおいて牽引枠を折り畳んだ状態の側面図。 上記農作業用キャリアにおいて長い牽引枠を用いた形態の平面図。 図5の農作業用キャリアにおいて牽引枠を折り畳んだ状態の側面図。 (A)、(B)は一対の補助車輪を左右に拡げる前後を示す概略図。 (A)は後輪の上方に支持体を取り付けた形態を示す部分側面図、(B)は前記支持体を後端側からの視覚で示す概略の背面図。
以下において、本考案を実施するための形態について説明する。
図1は、本考案による一形態の農作業用キャリア1を示す斜視図、図2は、その正面図、図3は、その側面図などである。尚、これらの図面を含め、上記キャリア1を搬送する方向(前側)をFと表示し、その反対方向(後側)をRとして表示するものとする。また、図2以下では、耕地や床面をFRと表示している。
上記農作業用キャリア1は、図1〜図3に示すように、その搬送(F→R)方向に沿って水平状となる主枠2と、該主枠2の後端(R)側における両外側に軸支された左右一対の後輪4と、前記主枠2の前端(F)側における底面に軸支され、且つ回転方向が自在な前輪16と、上記主枠の前端部における左右両側で且つ斜め外側に且つ対称に左右一対の補助車輪19と、上記後輪4と前輪16との間における主枠2の上面側に取り付けた荷枠部5と、を備えている。
前記主枠2は、図2中で示すように、左右一対の長尺なアングル(型鋼)を線対称にして溶接付けするか、これらの型鋼をボルト止めしたものである。
また、左右一対の前記後輪4は、図1に示すように、上記主枠2の後端部に垂直姿勢で溶接されたチャンネル(型鋼)3において、対向する一対の側壁ごとの外側面に対し、個別に且つ回転可能に軸支されている。
更に、前記前輪16は、図2に示すように、前記主枠2の前端側の底面に固定した固定板14に対し、水平方向に沿って回転自在な軸支材15が支持され、且つ該軸支材15を介して、垂直方向に沿って回転自在に支持されている。
加えて、前記一対の補助車輪19は、図2に示すように、前記主枠2の前端部の上面に該主枠2と直交して固定された水平な上端部17と、該上端部17から外側で且つ斜め下側に沿って左右対称に延びた左右一対の支持脚18とを介し、該支持脚18ごとの下端側の外側面に斜め姿勢で個別に軸支されている。
一方、前記荷枠部5は、図1に示すように、平面視が矩形(正方形または長方形)状の外枠6と、該外枠6の内側で且つ前記主枠2と平行に接続された左右一対の荷支持枠7と、上記外枠6における後端側の辺、前端側の辺、および左右一対の辺ごとの上方に立設された側面視が横向きコ字形状の荷支え枠8,9,10と、によって構成されている。該荷支え枠8,9,10の上辺には、緩衝用の細長い円柱形状を呈する樹脂製のクッション材11が個別に巻き付けられている。
また、前記外枠6における前端側の辺には、前方側で且つ斜め上方側に延びた左右一対の斜め枠12を含む平面視がコ字形状の支持枠13が取り付けてある。
更に、上記支持枠13の上端の両側からは、全体が直方体状の回転部20を介して、左右一対の牽引枠27が前端側で且つ斜め上方に延びている。かかる牽引枠27の前端側には、ほぼ水平状に延びた左右一対の引き手枠28と、これらの先端部を直角状に接続する握り枠29とが連続している。該握り枠29には、農作業者の手が滑る事態を防止するための握り管30が巻き付けられている。
前記回転部20は、図3の右側に示す部分垂直断面図に示すように、前記支持枠13における斜め枠12の前方側で且つその下側に固定された断面がL字形状の回転支持材21と、その後端側で水平方向に沿った蝶番24を介して、回転可能に接続された断面がコ字形状の被回転体22と、を備えている。該被回転体22における左右一対の側壁に、前記牽引枠27の基端側が個別に固定されている。
図1〜図3に示すように、前記引き手枠28を含む牽引枠27が斜め前方側に延びている本農作業用キャリア1の使用状態では、上記被回転体22と回転支持材21との間には、垂直断面が長方形の中空部23が形成されていると共に、両者の前端側に位置する縦壁片が隣接する位置には、ボルト26がこれらの縦壁片ごとに同心で設けた雌ネジ穴(図示せず)を貫通し、該ボルトの外側端には、角形状の摘まみ25が取り付けられている。
また、図1,図3に示すように、前記一対ずつの牽引枠27と引き手枠28との間ごとの外側には、ピンpを介して左右一対の旋回板31が垂直方向に沿って旋回可能に取り付けてある。該旋回板31同士の後端側の間には、水平軸32が連結され、該水平軸32における図1で左側の牽引枠27寄りの位置から後端側に延びた操作軸33と、その後端部に取り付けた操作片34とを設けている。
図1で左側の上記旋回板31の後端部には、ワイヤー35の一端が接続され、該ワイヤー35は、左側の牽引枠27に沿って前記主枠2側に延びている。該ワイヤー35は、前記荷枠部5の下側を経て後端側に延び、前記後輪4ごとの上方に配置した断面が逆L字形状のブレーキ片36を上端に有し、且つピンpを中心として上記主枠2に対して垂直方向に沿って回転可能とされた左右一対の梃子片37ごとに、当該ワイヤー35の他端が接続されている。
尚、前記一対の梃子片37の下端側を連結する図示しない水平棒に前記ワイヤー35の他端を接続しても良い。
例えば、大きな凹凸を含む荒れた耕地FRにおいて、本農作業用キャリア1の搬送を一時的に停止したい場合、前記操作片34と共に操作管33を上方に押し上げると、前記旋回板31が斜め上方に旋回し、これに連れて前記ワイヤー35が前方側に引っ張られることで、前記梃子片37がピンpを中心に、図3で反時計方向に若干回転する。その結果、前記各ブレーキ片36の先端部を、前記後輪4ごとの周面に個別に当接させ、該後輪4の回転を阻止することができる。
更に、不使用時において本農作業用キャリア1を保管する場合には、先ず、前記摘まみ25を掴んで回転し、前記ボルト26を前記被回転体22の前端側の縦壁片から離脱させる。次に、前記握り管30を手で握り、引き手枠28および牽引枠27と共に、図3中のカーブした矢印で示すように、前記蝶番24を中心として、上方側で且つ後方側に回転させる。
その結果、前記引き手枠28と牽引枠27とは、図4中のカーブした矢印に沿って回転した後、荷枠部5の上方で停止し、前記操作軸33の先端側および操作片34は、前記外枠6の内側で且つ前記荷支持枠7との間から主枠2よりも下側の位置において停止する。従って、図示のように、農作業用キャリア1をコンパクトに折り畳んだ状態で適所に保管することができる。
一方、図5の平面図で示すように、前記一対の牽引枠27を前記形態よりも搬送方向に沿って長く延ばし、且つ前記操作片34と操作軸33とを水平軸32の中間位置に配設した形態とした場合、前記と同じ操作を行うことによって、次のように変化する。
即ち、図6の側面図で示すように、上記一対の牽引枠27の前端側は、前記一対の後輪4の両外側に達し、且つ前記引き手枠28や握り管30などは、該一対の後輪4の後方側に達すると共に、前記操作軸33の先端側と操作片34とは、当一対の後輪4同士の隙間内に収容されて停止する。
従って、上記形態による本農作業用キャリア1であっても、図6に示すように、コンパクトな収納状態として適所に保管することができる。
図7(A),(B)は、前記一対の補助車輪19同士の間隔を変更可能とする形態とした本農作業用キャリア1の部分正面図である。
即ち、図7(A)に示すように、前記主枠2の前端部における上面に、角形管38をその中空部(図示せず)が幅(横)方向に沿った姿勢で固定する。該角形管38の中空部に、左右一対の水平な上端部17a,17bを互いに重ねた状態で且つスライド可能に挿入する。尚、該上端部17a,17bの端部には、上記中空部から抜け出しを阻止する凸部が、上面または下面に個別に突設されている。
また、上記上端部17a,17bの外側から、左右一対の支持脚18a,18bが斜め外側に対称に延び、これらの下端側に補助車輪19を取り付けてある。
更に、前記角形管38の上辺には、該上辺の雌ネジ孔(図示せず)を貫通するボルト39が取り付けられ、該ボルト39の雄ネジ部(図示せず)の先端部は、前記上端部17a,17bの重なり部分に当接するか、あるいは、該上端部17a,17bの長手方向に沿って穿孔した複数の透孔(図示せず)内に個別に進入可能とされている。
例えば、荒れた耕地FRにおいて、本農作業用キャリア1を搬送する際、上記ボルト39を緩め、図7(B)中の矢印で示すように、前記上端部17a,17bをそれらの支持脚18a,18bが互いに離れるようにスライドさせた後、上記ボルト39を再度を締め直す。その結果、左右一対の補助車輪19同士の間隔が広がるので、本農作業用キャリア1を安定した姿勢で搬送することができる。
尚、上記キャリア1を保管する際には、図7(A)で示したように、補助車輪19同士の間隔を狭めることが望ましい。
図8(A),(B)は、前記一対の後輪4の上方に支持体40を取り付けた形態の本農作業用キャリア1を示す部分側面図と、その部分背面図である。
上記支持体40は、図8(A),(B)に示すように、前記主枠2の後端部に垂直に固定されたチャンネル3の内側に対し、断面が角形または円形の支柱42をボルト43などにより固定して立設し、該支柱42の上端に水平で且つ平面視が角形状の底板41を溶接し、該底板41の上面に周辺に沿って斜め上向きで且つ外側に傾斜した囲い枠を設けたものである。かかる支持体40内には、各種のの嗜好物や、ラジオなどを載せて搬送することができる。
尚、上記支持体40は、前記牽引枠27や引き手枠28を折り畳んだ際に、これらと衝突しない幅(横)の寸法とされている。
また、前記底板41の上面における周辺には、枠板や網板などからなる垂直な囲い枠を設けたり、あるいは、何れの囲い枠をも省略した形態としても良い。
以上において説明した農作業用キャリア1によれば、例えば、前記荷枠部5の上に薬液タンクを載せ、該タンクから延びたホースの先端に位置する噴霧器を片手で掴み、残りの片手で前記握り管30を掴んで引き手枠28や牽引枠27を前方F側に引っ張りつつ搬送することにより、両側または片側に沿った畝の作物などに対し、農薬の散布を行うことができる。また、上記荷枠部5の上に籠などを載せて、野菜や果物などの収穫物を挿入して搬出したり、あるいは、田畑から取り除いた雑草など投入して排出するなどの各種の農作業に活用することができる。
前述した農作業を行う際に、搬送すべき耕地FLにおける激しく急峻な凹凸によって、移動に伴う衝撃を受けても、この衝撃は、前記前輪16、後輪4、あるいは補助車輪19から前記主枠2に一旦伝えられ、該主枠2で緩衝された後、該主枠2と、前記荷枠部5、支持枠13、および一対の牽引枠27との接続部に伝達される。従って、該接続部における溶接部分やボルト止めなどによる連結部分に対する衝撃を低減できる。そのため、破損しにくく頑丈で、安定した農作業を長寿命により行える農作業キャリア1となっている。
また、前記引き手枠28や牽引枠27を前記主枠2の上側から後端側に回転させることで、不使用時においてコンパクトな状態にして保管することができる。
更に、一対の補助車輪19が、互いに接近および離間するように前記主枠2に取り付けられているので、耕地FLにおいて隣接する畝同士間の間隔や、該耕地FLにおける凹凸の分布程度に応じて、前記左右一対の補助車輪19を接近あるいは離間させることにより、本農作業キャリア1全体の姿勢が不安定になる事態を確実に防ぎ、安定した姿勢による農作業を安心して行うことができる。
加えて、前記一対の後輪4の上方には、小物を載置できる水平な支持体40を配設しているので、例えば、ドリンク剤などの嗜好物やラジオなどを該支持体40に載置しつつ、気持ち良く楽しい農作業を行うことが可能となる。
従って、前記農作業キャリア1によれば、前記効果(1)〜(5)を確実に得ることができる。
尚、本考案の農作業キャリアは、前記形態に限定されるものではない。
例えば、前記主枠は、アルミニウム合金の中空押出形材からなり、断面が目の字形、横長の目の字形、あるいは、田の字形など、中空部の内側に仕切り片を一体に且つ全長に沿って有するものとしても良い。
また、前記荷枠部は、平面視で六角形や八六角形、あるいは、円形や長円形や楕円形を呈する外枠とし、これらの外枠の内側に荷支持枠を適宜接続して取り付けると共に、前記外枠の上面に沿って互いに離れて複数の荷支え枠を立設した形態としても良い。
更に、前記一対の補助車輪19は、前記前輪16の外側に隣接して配置した形態、あるいは、該前輪16よりも主枠2の後端側に配置した形態としても良い。
また、前記牽引枠27は、前記握り枠29や握り管30を省略し、前記一対の引き手枠28の前端側を、両手または片手で掴む形態としても良い。
加えて、前記支持体40には、太陽光発電パネルを受光可能に取り付け、前記ラジオや携帯電話などへの補助電源として活用しても良い。
本考案によれば、険しく急峻な凹凸の耕地においても、構成部材の接続部や溶接部などが破断したり、外れたりせず、長期間に亘って安定した農作業に使用できる農作業用キャリアを提供できる。
1…………………………農作業用キャリア
2…………………………主枠
4…………………………後輪
5…………………………荷枠部
12………………………斜め枠
13………………………支持枠
16………………………前輪
17,17a,17b…上端部
18,18a,18b…支持脚
19………………………補助車輪
21………………………回転支持材
22………………………被回転体
27………………………牽引枠
40………………………支持体

Claims (5)

  1. 搬送方向に沿って水平状とされた主枠(2)と、
    上記主枠(2)の後端側における両側に対称に軸支された左右一対の後輪(4)と、
    上記主枠(2)の前端側における底面側に軸支され且つ回転方向が自在な前輪(16)と、
    上記後輪(4)および前輪(16)の間に位置する上記主枠(2)の上面側に取り付けられた平面視の外形が矩形状の荷枠部(5)と、
    上記荷枠部(5)の前方側から斜め上方に延びた支持枠(13)と、
    上記支持枠(13)に基端側を回転可能に接続された左右一対の牽引枠(27)と、を備えてなる、
    ことを特徴とする農作業用キャリア(1)。
  2. 前記支持枠(13)は、左右一対の斜め枠(12)と、該一対の斜め枠(12)の先端側間に配置した回転支持体(21)とからなり、前記牽引枠(27)は、前端側に延びた引き手枠(28)を有し、該牽引枠(27)の基端側間に配置した被回転体(22)を上記回転支持材(21)に対し後端側に向って回転可能に接続している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の農作業用キャリア(1)。
  3. 前記前輪(16)の両外側あるいは斜め前方には、前記主枠(2)に上端部(17,17a,17b)が固定された左右一対の支持脚(18,18a,18b)が位置していると共に、該一対の支持脚(18,18a,18b)の下端部ごとに斜め外側に傾斜した左右一対の補助車輪(19)が軸支されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の農作業用キャリア(1)。
  4. 前記左右一対の補助車輪(19)は、互いに接近および離間するように前記主枠(2)に取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の農作業用キャリア(1)。
  5. 前記主枠(2)の後端側で且つ前記一対の後輪(4)の上方には、小物を載置する水平な支持体(40)が配設されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の農作業用キャリア(1)。
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