JP3214905U - 袋体取出ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】確実に袋体を1枚ずつ切断可能な袋体取出ケースを提供する。【解決手段】ミシン目を介して連続する袋体を巻回してなるロール状体を収容するケース本体1と、ケース本体1に設けられた開口部2と、開口部2を覆うようにケース本体1に取り付けられ、ロール状体を取出し可能に保持する保持部材3と、保持部材3をケース本体との間で挟み込んで固定する固定部材5とを備え、保持部材3は、シート状のゴム状弾性体からなり、保持部材3に、ロール状体を取り出す取出孔4と、取出孔4を囲むように複数の貫通孔8とが形成され、保持部材3と接触するケース本体1部分及び固定部材5のうち少なくとも一方に、貫通孔8に挿通されて保持部材3をケース本体1に対して位置決めする複数の突起部9が形成された構成とする。【選択図】図7
Description
本考案は、スーパーマーケット等の食料品店などでよく見受けられる袋体を取り出す袋体取出ケースに関する。
一般的に、スーパーマーケット等のレジカウンターや袋詰め作業台には、特許文献1に開示されているように、ミシン目を介して連続する袋体をロール状に巻回したロール状連続袋から袋体を1枚ずつ取り出す装置が設置されている。
上記装置においては、線材を折曲して凸部を形成した袋切離部材が取付けられており、引き出した袋体の切断用ミシン目が袋切離部材に引っかかって1枚の袋を切り取ることができる。
しかしながら、上記構成の装置では、袋体の切断用ミシン目がうまく袋接離部材に引っかからず、袋体が連続して引き出されるといった問題が生じていた。特に、片手で袋体を引き出す場合、袋体が弛んだ状態では袋体の切断用ミシン目がうまく袋切離部材に引っかからない場合が多く、両手で袋にテンションをかけながら、袋体の切断用ミシン目に袋切離部材を引っかける必要があった。
他方、ミシン目を介して連続するシートをロール状に巻回したロール状体を取り出す容器として、ウェットティッシュの取出容器が知られている。このような容器としては、たとえば、特許文献2の第1図に示すように、ケース本体に形成した取出孔からウェットティッシュを引き出すタイプや、特許文献3の図3に示すように、蓋材本体の取出口部にゴム部材としてパッキンを嵌着し、パッキンに形成した取出孔からウェットティッシュを引き出すタイプが公知である。また、特許文献4には、取出口が形成されたゴム部材(取出部)を蓋に取り付ける方法として、ゴム部材を蓋の取付口の縁部に嵌め入れる方法が開示されている。
上記ウェットティッシュの取出容器は、いずれも取出孔(又は取出口)の軸方向に向かってロール状体を引き出し、取出孔からミシン目が露出した後、取出孔の軸方向から傾斜した方向に引っ張ることにより、取出孔のエッジとロール状体との間で摩擦抵抗が大きく作用しミシン目に沿ってウェットティッシュを切断する。
しかしながら、特許文献2に記載された容器では、ロール状体を取り出す取出孔は、合成樹脂製の容器から構成されており、取出孔径が小さく、また、取出孔を構成する容器が袋体よりも硬いために、袋体を傷つけるおそれがある。また、特許文献3及び4に記載された容器では、取出孔が形成されたゴム部材が蓋に嵌着されているだけである。したがって、ロール状体を引っ張ってミシン目で切断する際に、ロール状体の抵抗によってゴム部材がロール状体を引っ張る方向に容易に弾性変形し、取出孔が変形することになる。取出孔が変形すると、取出孔のエッジが効かず、ミシン目が切断されずに後続の袋体が引き出されてしまうという不都合があった。
そこで、本考案においては、確実に袋体を1枚ずつ切断可能な袋体取出ケースを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の一態様としての袋体取出ケースは、ミシン目を介して連続する袋体を巻回してなるロール状体を収容するケース本体と、前記ケース本体に設けられた開口部と、前記開口部を覆うように前記ケース本体に取り付けられ、前記ロール状体を取出し可能に保持する保持部材と、前記保持部材を前記ケース本体との間で挟み込んで固定する固定部材とを備え、前記保持部材は、シート状のゴム状弾性体からなり、前記保持部材に、ロール状体を取り出す取出孔と、前記取出孔を囲むように複数の貫通孔とが形成され、前記保持部材と接触するケース本体部分及び固定部材のうち少なくとも一方に、前記貫通孔に挿通されて前記保持部材をケース本体に対して位置決めする複数の突起部が形成されたことを特徴とする。
前記開口部は、ケース本体の頂部に形成され、前記固定部材は、前記ケース本体の頂部内面との間で前記保持部材を挟み込むように配置され、前記ロール状体は、ロール外周端から前記取出孔に導入され、前記固定部材は、前記保持部材を押圧する押圧部と、前記押圧部の下側に設けられ、前記ロール状体が前記取出孔に導入される際の導入角度が取出孔の軸方向から一定の傾斜角度内になるように案内する案内部とを有する構成にしてもよい。
また、前記押圧部は円環状に形成され、前記案内部は、前記押圧部の内周縁から下方に突出形成された筒状部としてもよいし、ケース本体の一部を透明にしてもよい。さらに、保持部材は、シリコーンゴムから構成するようにしてもよい。
上記態様によれば、取出孔を形成した保持部材をケース本体に対して位置決めした状態で取り付けたため、ロール状体を取出孔の軸方向に引っ張ることにより、取出孔から取り出すことが可能でありながら、ロール状体を引っ張る力による取出孔の弾性変形を抑制することができる。したがって、ロール状体を、ミシン目が取出孔から露出した時点で取出孔の軸方向から傾斜した方向に引っ張ることにより、取出孔のエッジとロール状体との間の摩擦抵抗を良好に維持することができ、ミシン目に沿って袋体を1枚ずつ確実に切断することが可能となる。
以下、本考案の実施形態について図面をもとに説明する。図1は本実施形態における袋体取出ケースを示す正面図を、図2は袋体取出ケースの平面図を、図3は図2のA−A断面図を、図4は保持部材の平面図を、図5は固定部材の平面図を、図6は図3の一部拡大図を、図7は図6の分解図を、それぞれ示す。
図1〜図7に示すように、袋体取出ケースは、ケース本体1と、ケース本体1に設けられた開口部2と、開口部2を覆うように取り付けられ、ロール状体Bを取出し可能に保持する保持部材3とを備える。ケース本体1は縦長の略円錐台形に形成され、ロール状体Bはロール軸方向を垂直方向にしてケース本体1内に収容される。
開口部2はケース本体1の頂部の中央に形成される。保持部材3は、シート状のゴム状弾性体によって構成され、ケース本体1の内側から開口部2を覆うように配置される。図4に示すように、保持部材3は、円板状で開口部2の径よりも大径とされ、中央には取出孔4が形成される。取出孔4は、保持部材3をケース本体1に取付けた状態で、開口部2に臨む位置に形成され、ロール状体Bは、取出孔4を通過して外部に取り出される。
取出孔4は直孔とされる。なお、取出孔4の形状は、楕円形とすることもできる。取出孔4は、ロール状体Bをスムーズに取り出すことが可能な大きさで、かつ、取出孔4から露出したロール状体の先端がケース本体1内に落ち込まずに保持できる程度の摩擦力がロール状体Bとの間で作用する大きさに形成される。
図3に示すように、保持部材3は、固定部材5と、ケース本体1の頂部内面との間に挟み込まれて固定される。固定部材5は、図5〜7に示すように、保持部材3を押圧する円環状の押圧部6と、押圧部6の内周縁から下方に突出形成された筒状の案内部7とを有する。押圧部6の内径は開口部とほぼ同径とされる。
保持部材3において、取出孔4の周囲には複数の貫通孔8が形成される。貫通孔8は、保持部材3において、固定部材5と、ケース本体1の頂部内面との間に挟み込まれる領域に形成される。保持部材3と接触するケース本体1の内面部分及び固定部材5の押圧部6のうち少なくとも一方に、貫通孔8に挿通されて保持部材3をケース本体1に対して位置決めする複数の突起部9が形成される。本実施形態では、固定部材5の押圧部6に複数の突起部9が形成されている。
なお、本実施形態では、押圧部6の中心から対称位置に2箇所のネジ孔11、11が形成され、ネジ孔11、11に対応する位置のケース本体1の内面に雌ねじ部12、12が形成される。さらに、保持部材3に形成された複数の貫通孔8のうちの2つが、ネジ孔11、11に合致するように形成される。
上記構成において、保持部材3をケース本体1に取り付ける方法を説明する。先ず、固定部材5のネジ孔11、11に下側からネジ13、13を挿通させ、押圧部6の上面側に突出したネジ13、13及び突起部9を貫通孔8に挿通させるようにして保持部材3を押圧部6にセットする。この状態でネジ13、13をケース本体1の内面に形成された雌ねじ部12、12にねじ止めする。これにより、保持部材3をケース本体1に対して位置決めした状態で取り付けることができる。
保持部材3は、ゴムやエラストマー等のゴム状弾性体からなる。本実施形態では、保持部材3は、シリコーンゴムによって構成される。シリコーンゴムは、ロール状体Bをスムーズに引き出し可能であるとともに、ロール状体Bを確実に保持可能な摩擦力とを兼ね備えている点で好適である。保持部材3としては、適度な剛性と柔軟性とを備えていることが必要とされるため、ゴムの硬さとしては、JIS K6250に規定するタイプA硬さの値が、40〜60であることが好ましく、45〜55であることがより好ましい。また、保持部材の厚みとしては、1mm〜7mmのものを用いるのが好ましく、2mm〜6mmのものを用いるのがより好ましい。
ケース本体1は、上部1a、中間部1b及び底部1cから構成され、それぞれが着脱可能に設けられている。中間部1bが透明とされる。これにより、ケース本体1の内部に収容されたロール状体Bの状態や残量を視認することができる。底部1cには、ロール状体Bのロール中心に挿通されてロール状体Bを保持する軸部14が形成される。図8に示すように、ロール状体1は、ミシン目b2を介して連続する袋体b1を巻回して構成されている。ロール状体1は、ロール外周端から取出孔4に導入される。
このようにしてロール状体Bをセットしたケース本体1から袋体b1を取り出すには、図3に示すように、取出孔4の軸方向Cに向かってロール状体Bを引っ張り、取出孔4からミシン目b2が露出した後、取出孔の軸方向Cから傾斜した方向(例えば、図3の矢印Dで示す方向)に引っ張る。
このとき、保持部材3は、突起部9によってケース本体1に対して位置決めされているため、ロール状体Bを引っ張ることによって保持部材3に外力が加わっても保持部材3の撓みを効果的に抑制することができる。したがって、取出孔4の変形を抑制することができ、取出部4のエッジとロール状体Bとの間の摩擦抵抗を大きい状態で維持することで、ミシン目b2に沿って袋体b1を切断することが可能となる。
案内部7の機能について説明すると、本実施形態の袋体取出ケースにおいては、ロール状体Bは、ロール外周端から取出孔4に導入される。そうすると、ロール状体Bの使い初めにおいて、案内部7が無い場合には、図9に示すように、ロール状体Bが取出孔4に導入される際の導入角度(軸方向Cに対する黒の矢印で示した線分Eの角度)が取出孔の軸方向Cから大きく傾斜することになる。
この状態で、ロール状体Bを取出孔4の軸方向Cに引っ張ると、ロール状体Bのミシン目b2が取出孔4の下端側のエッジに引っ掛かって切断し、ロール状体Bの端部がケース本体1内に残ってしまうおそれが生じる。
一方、本発明では、図10に示すように、案内部7を設けることで、ロール状体Bが取出孔4に導入される際の導入角度(軸方向Cに対する黒の矢印で示した線分Eの角度)が取出孔の軸方向Cから一定角度内になるようにしている。ここで、一定角度とは、取出孔4の下端側のエッジでミシン目b2が切断されない導入角度であり、事前に試験を行なって設定される。これにより、ロール状体Bの端部がケース本体1内に残ってしまうことを防止することが可能となる。なお、本実施形態では、筒状に形成された案内部7の下端側の開口径を上端側の開口径よりも小さくなるようにしている。これにより、ロール状体Bの導入角度をより小さく抑えることができる。
以上、本考案の実施形態につき説明したが、本考案の範囲はこれに限定されるものではなく、考案の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。たとえば、本実施形態では、保持部材及び固定部材はケース本体の内面に取り付ける例について説明したが、これに限らず、たとえば、ケース本体の外側に取り付けるようにすることも可能である。また、本実施形態では、突起部9は固定部材5に形成されているが、ケース本体1の内面に形成するようにしてもよい。
1 ケース本体
2 開口部
3 保持部材
4 取出孔
5 固定部材
6 押圧部
7 案内部
8 貫通孔
9 突起部
11 ネジ孔
12 雌ねじ部
13 ネジ
14 軸部
B ロール状体
b1 袋体
b2 ミシン目
2 開口部
3 保持部材
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B ロール状体
b1 袋体
b2 ミシン目
Claims (5)
- ミシン目を介して連続する袋体を巻回してなるロール状体を収容するケース本体と、前記ケース本体に設けられた開口部と、前記開口部を覆うように前記ケース本体に取り付けられ、前記ロール状体を取出し可能に保持する保持部材と、前記保持部材を前記ケース本体との間で挟み込んで固定する固定部材とを備え、前記保持部材は、シート状のゴム状弾性体からなり、前記保持部材に、ロール状体を取り出す取出孔と、前記取出孔を囲むように複数の貫通孔とが形成され、前記保持部材と接触するケース本体部分及び固定部材のうち少なくとも一方に、前記貫通孔に挿通されて前記保持部材をケース本体に対して位置決めする複数の突起部が形成されたことを特徴とする袋体取出ケース。
- 前記開口部が前記ケース本体の頂部に形成され、前記固定部材は、前記ケース本体の頂部内面との間で前記保持部材を挟み込むように配置され、前記ロール状体は、ロール外周端から前記取出孔に導入され、前記固定部材は、前記保持部材を押圧する押圧部と、前記押圧部の下側に設けられ、前記ロール状体が前記取出孔に導入される際の導入角度が取出孔の軸方向から一定角度内になるように案内する案内部とを有することを特徴とする請求項1に記載の袋体取出ケース。
- 前記押圧部は、円環状に形成され、前記案内部は、前記押圧部の内周縁から下方に突出形成された筒状部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の袋体取出ケース。
- 前記ケース本体の一部が透明であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の袋体取出ケース。
- 前記保持部材は、シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の袋体取出ケース。
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JP2017005116U Active JP3214905U (ja) | 2017-11-09 | 2017-11-09 | 袋体取出ケース |
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- 2017-11-09 JP JP2017005116U patent/JP3214905U/ja active Active
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