JP3214846B2 - 画像復号化装置 - Google Patents

画像復号化装置

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JP3214846B2
JP3214846B2 JP2000374566A JP2000374566A JP3214846B2 JP 3214846 B2 JP3214846 B2 JP 3214846B2 JP 2000374566 A JP2000374566 A JP 2000374566A JP 2000374566 A JP2000374566 A JP 2000374566A JP 3214846 B2 JP3214846 B2 JP 3214846B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
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    • G06T9/00Image coding
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像復号化装置に関
し、特に符号化効率のよい符号化処理に対応する復号化
処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像符号化には長い歴史があり、ITU-T
H.261、ITU-T H.263、ISO MPEG1/2 等の優れた標準化案
が確立されている。画像符号化方法を大別すると、直交
変換を使用する符号化方法と、予測関数を使用して予測
値との誤差を符号化する予測符号化方法とがある。
【0003】直交変換による符号化方法は計算が複雑で
あるが、少ないビット数の符号化信号を得る場合では予
測符号化よりも画質が良い符号化を行うことが可能であ
る。JPEG、MPEG等の直交変換を用いる一般的符号化方式
ではDCT (離散コサイン変換)を使用している。DCT を
使用すると少ないビット数で符号化できることが知られ
ているが、ビット精度の高い乗算が必要であり、計算が
複雑となる点と、可逆な符号化が不可能な点とが問題と
なる。従って、可逆性が要求される分野においてはDCT
演算は使用できないこととなっている。
【0004】これに対して予測符号化は、計算が簡単で
あり、かつ、可逆な符号化も可能であるという特徴があ
る。可逆性を有する画像符号化方法としては、ファクシ
ミリで使用されているMMR(Modified Modified Read)
が有名である。これは、CCITTRec.T6 "Facsimilie Codi
ng Schemes and Coding Control Functions for Group
4 Facsimile Apparatus"で使用されているものであっ
て、符号化済みの直前の走査線の画素値の変化点と未符
号化走査線の画素値の変化点との水平方向の差分値を可
変長符号化する手法である。また、このMMRを更に改良
したMMMR(Modified MMR)は、MPEG4の評価モデルとし
て採用されている(ISO/IEC JTC/SC29/WG11N1277, July
1996)。
【0005】一方、画像信号を各物体毎に分離し、分離
した各物体の形状を任意形状として画像信号を扱えば、
物体単位で画像を操作したり合成することができ、効率
的な信号伝送につながることとなる。また、ビット数の
制約を受ける用途には、かかる情報を用いることによっ
て、重要な物体を選択的に優先して伝送・記録すること
も可能となる。しかし従来の技術においては、任意の形
状を有する物体を符号化することは考慮されてはいなか
った。そして、ISO MPEG4 で任意の形状を有する画像信
号の符号化の標準化が進みつつある。MPEG4では現在VM
3.0(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 N1277に記載)と呼ばれ
る評価モデルが作成されており、これが任意形状を有す
る画像信号を符号化することができる、現状で知られる
唯一の画像符号化手法となっている。
【0006】任意形状の画像信号は、一般に、物体の形
状を示す形状情報と、物体内部の各画素値である画素値
情報(カラー情報)とから構成される。そして、形状情
報としては、各画素値が有意である(形状内部である)
か有意でない(形状外部である)かを示す2値形状情報
や、他の画像と合成する際の各画素ごとの比率(物体が
背景を隠蔽する比率)である透過度情報を用いることが
できる。また、透過度が0%と100%の2通りしか存在しな
い場合は形状情報と透過度情報は一致するので、2値形
状情報と画素値情報の2つで任意形状の画像信号を表現
できる。
【0007】図53はこれらの情報を説明するための図
である。図53(a)に示す魚の画像を他の画像と合成す
る際に、この画像の各画素をどのような比率として用い
て合成するかを表すのが透過度情報である。図53(a)
中に点線で示す水平走査線方向の透過度情報の値を図5
3(b)に示す。魚の外部は完全に透過である。ここで
は、便宜的に透過度0を完全透過であると定義するの
で、魚の外部では透過度情報の値は0になり、これに対
して魚の内部は非0の値となる。
【0008】そこで、透過度が0と非0の2通りとし
て、透過度情報を2値化したものが図53(c)である。
図53(c)で非0の透過度となる画素は画素値情報の符
号化が必要であるが、透過度0の画素は画素値情報が不
要であるから、画素値情報符号化にとってこの2値化さ
れた透過度情報は非常に重要である。一方、図53(d)
に示すように2値情報で表現できない透過度情報の成分
はグレー・スケールと呼ばれる多値情報であり、このよ
うに多値情報として表現される形状情報は、画素値情報
と同様の波形符号化が行える。
【0009】画像符号化に際しては、空間的相関性に基
づく画面(フレーム)内符号化と、時間的相関性に基づ
く画面間(フレーム)符号化とを使い分けたり、併用し
たりすることが行われる。このうち画面間符号化を行う
場合には、近接する画面における動きを検出し、その動
きの分を動き補償することが行われる。動き補償には一
般的に動きベクトルが用いられる。前述のVM3.0 では、
画面内符号化と画面間符号化をブロック単位で適応的に
切り替え、MPEG1/2 と同様の動き補償を行って符号化効
率を向上を図っている。
【0010】上記のように、形状情報と画素値情報とか
らなる画像を符号化する場合、画像の合成に使用される
形状情報については、画素値情報の動きベクトルを使用
して形状情報の動き補償符号化を行うと、形状情報を直
接符号化するよりも符号化効率が向上することが、 ISO
/IEC JTC1/SC29/WG11 N1260 March 1996で報告されてい
る。
【0011】また、動き検出・動き補償を行う際には、
形状情報を2値形状情報の成分と、多値情報成分とに分
離し、多値情報成分は画素値情報とまとめて同じ波形符
号化をすることが効率的であると考えられ、そのように
扱われていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のような、従来の
技術による画像符号化、及びそれにともなう画像復号化
においては、次のような問題点が存在した。上述のよう
に、MMR 符号化は可逆(ロスレス)符号化の代表的なも
のであるが、可逆的であるがゆえに、視覚的に重要でな
い画質劣化を許容することによって圧縮率を大幅に向上
することが不可能である。
【0013】また、MMR は画面内の符号化手法であり、
画面間の相関を利用した圧縮率の向上は考慮されていな
い。そして、MMR およびその改良方法であるMMMRにおい
ては、現走査線の変化点と直前の走査線の変化点との差
分しか利用しておらず、垂直方向の直線としてのつなが
り(相関)の冗長が十分除去されていない。従って、画
素値の変化が走査線に沿っている場合は符号化効率がよ
いが走査線に沿っていない場合は符号化効率が悪くな
る。また、MMR やMMMRは直前の走査線の変化点の差分値
としては符号化できない画素を符号化するために、垂直
方向の相関を全く使用しない水平符号化モードを有して
いる。この水平符号化モードも垂直方向の相関を利用す
ることにより、更に効率向上の余地がある。
【0014】さらに、従来のMMR やMMMRでは、一部のビ
ットストリームを復号化することによって階層的に画像
を再生することができず、また階層的な画像再生が可能
な他の手法では符号化効率が良くなく、符号化ビット数
が増加する欠点があり、効果的な階層的画像再生を可能
とする符号化方法は存在しなかった。
【0015】また、形状情報と画像情報とからなる画像
を動き補償により符号化する場合、従来は形状情報に対
して、画像情報と同じ動きベクトルを用いて動き補償を
していたが、例えば球体が回転する場合に、形状は変化
しないが球体に描かれた図形は移動するように、一般に
は画像情報の動きベクトルと形状情報の動きベクトルと
は一致しない。従ってかかる場合に良好な符号化を行え
ないことが、従来の符号化方法の問題点であった。
【0016】また、前述のようにVM3.0 では、画面内符
号化と画面間符号化をブロック単位で適応的に切り替え
て符号化効率の向上を図るものであるが、画面内/画面
間符号化に対する判定は、MPEG1/2 における適応的切替
の場合と同様に、画素値情報に基づいて決定しており、
画素値情報と性質が大きく異なる形状情報を適切にかつ
効率よく符号化することは困難であった。本発明はかか
る点に鑑みてなされたものであり、効率良く符号化され
た符号化信号を適切に復号化することの可能な画像復号
化装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)に係
る画像復号化装置は、復号化処理の対象である対象画像
符号化信号を受信し、該符号化信号に対する復号化
理を行う画像復号化装置であって、上記対象画像の符号
化信号に含まれる画素値差分情報を復号化して画素値信
号の差分値を取得し、該取得した差分値を、該対象画像
の復号画素値差分値として出力する画素値差分値復号化
手段と、上記対象画像の符号化信号に含まれる画素値動
きベクトル情報、及び差分動きベクトル情報を復号化し
て、画素値動きベクトル、及び差分動きベクトルを得
該画素値動きベクトルを、対象画像の復号画素値動きベ
クトルとして、かつ、上記復号画素値動きベクトルと差
分動きベクトルとを加算して得られる動きベクトルを、
上記対象画像の復号形状動きベクトルとして、それぞれ
出力する動きベクトル復号化手段と、上記符号化信号の
復号化処理を完了した画像を参照画像とし、該参照画像
の画素値信号を、上記対象画像の復号画素値動きベクト
ルを用いて動き補償し、動き補償の結果得られる画像
値信号の予測値を、上記対象画像の補償画素値信号とし
て出力する第1の動き補償手段と、上記対象画像の復号
画素値差分値と、上記対象画像の補償画素値信号とを加
算し、加算結果を上記対象画像の復号画素値信号とし
て出力する復号化画素値演算手段と、上記参照画像の形
状信号を、上記対象画像の復号形状動きベクトルを用い
て動き補償し、動き補償の結果得られる形状信号の予
測値を、上記対象画像の補償形状信号として出力する第
2の動き補償手段と、上記対象画像の符号化信号に含ま
れる形状情報を、上記対象画像の補償形状信号に基づい
復号化して該対象画像の復号化形状信号を出力する形
状信号復号化手段とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 実施の形態1.本発明の実施の形態1による画像符号化
装置は、予測符号化の実行にあたり、予め定められた範
囲内で符号化長の短い差分値を選定することにより、効
率的な符号化を行うものである。
【0019】図1は本発明の実施の形態1による画像符
号化装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、1は入力信号であり、2値の画像信号として画像符
号化装置に入力される。2は変化画素検出器であり、入
力信号1に対して、その画素値が変化する画素を検出
し、検出変化画素として出力する。3はメモリであり、
参照画像として用いる符号化及び復号化済みの画像信号
を一時的に記憶する。4は変化画素予測器であり、参照
画像の画素値が変化する画素に基づいて、変化画素検出
器2の出力する変化画素を予測し、予測変化画素を出力
する。変化画素予測器4が用い得る予測方法としては、
例えば、2次元画像信号の垂直方向の強い相関に基づい
て、上位置の走査線の変化画素と同じ水平位置に変化画
素があると予測する代表的な予測方法等を用いることが
できる。5は差分値計算器であり、変化画素検出器2の
検出する変化画素と予測器4の差分値D を計算する。6
は丸め誤差の許容値として予め設定されて差分値丸め器
に与えられる値e である。7は差分値丸め器であり、許
容値e によって定められる範囲内において上記差分値D
を修正し、修正差分値D'を出力する。8は符号化器であ
り、差分値を符号化する。9は符号化器8から出力され
る符号化信号である。11は差分値加算器であり、差分
丸め器7が出力する修正差分値D'と、変化画素予測器4
が出力する予測変化画素とを加算する。10は変化画素
復号化器であり、差分値加算器11の出力する加算結果
を用いて2値の画素値を復号化する。
【0020】以上の様に構成された、実施の形態1によ
る画像符号化装置についてその動作を説明する。2値の
画像信号である入力信号1が装置に入力されると、変化
画素検出器2は入力信号1を入力として、2値の画素値
が変化する画素を検出する。一方、変化画素予測器4は
メモリ3に蓄積された参照画像を読みだし、当該入力信
号における変化画素を予測する。変化画素検出器2は検
出した結果を検出変化画素として差分値計算器5に出力
し、変化画素予測器4は予測した結果を予測変化画素と
して差分値計算器5に出力する。そして、差分値計算器
5は、検出変化画素から予測変化画素を減算し、変化画
素の予測誤差に相当する差分値D を取得する。差分値計
算器5は、差分値D を差分値丸め器7に出力する。
【0021】差分値丸め器7は、予め設定されて与えら
れた許容値e と、差分値計算機5より出力された予測誤
差に相当する差分値D とを比較し、差分値D が許容値e
を超えない場合には、D-e≦x≦D+e を満足する値x であ
って、その値x を符号化した場合のビット数が最小の値
となる値x を求め、これを修正差分値D'として出力す
る。これに対して、予測誤差に相当する差分値D が許容
値e を超える場合には、許容値e に基づいて修正差分値
D'を求め、これを符号化器8に出力する。そして、修正
差分値D'は、符号化器8で符号化されて符号化信号9と
なる。
【0022】また、差分値丸め器7の出力する修正差分
値D'は、差分値加算器11にも出力される。差分値加算
器11においては、修正差分値D'が変化画素予測器4の
出力する予測変化画素と加算されることによって、画素
値の変化画素が計算され、この結果は変化画素復号器1
0に出力される。変化画素復号化器10は、変化画素予
測器4の出力が示す復号化済の画素から、差分値加算器
11から入力された変化画素の画素までの各画素につい
て、その画素値を復号化してメモリ3に記憶させる。こ
れによりメモリ3の記憶内容は参照画像として用いられ
る。
【0023】以上の動作を、図2を用いて具体的に説明
する。図2は2値画像信号のモデルとして、各画素値を
白と黒(細かい斜線)の矩型として表したものであり、
ここでは説明の簡略化のために、1画素ずつを順次処理
するものとして処理手順を説明する。
【0024】図2(a)は入力信号であり、左上から右方
向へ走査を行い、右下に向けて処理が進められることと
する。1ライン(走査線)上で、画素値が変化する(白
→黒、または黒→白)画素が変化画素である。図2(b)
のPcは符号化済の最終画素、Puは上位置の走査線におけ
る変化画素であるとし、粗い斜線の部分ははまだ符号化
されていない画素を表すものとする。変化画素検出器2
は、図2(a)に示す入力信号の、図2(b)に示すまだ符号
化されていない部分に対して、画素値が変化する変化画
素を調べ、変化画素としてP1を検出し、これを検出変化
画素として差分値計算器5に出力する。
【0025】一方、変化画素予測器4は、前述の方法に
よって変化画素を予測し、上位置の走査線の変化画素Pu
と同じ水平位置であろものとして、画素P0を予測し、こ
れを予測変化画素として差分値計算器5に出力する。差
分値計算器5は、検出変化画素P1と予測変化画素P0とと
の差分値として、D=1 を差分丸め器7に出力する。
【0026】ここで、本実施の形態1の画像符号化装置
の設定としては、P0との差分値が小さいほど短い符号長
の符号を割り当てる符号化を行うものとする。そして丸
め誤差の許容値e として1が与えられていたものとす
る。差分値計算器によって求められるP1とP0の差はe 以
下であるから、上述の条件を満たす数値として、差分値
丸め器7は出力は D"=0 を出力する。その結果、変化画
素が丸められて、復号処理を受けるので、符号化及び復
号化された画素値は図2(c)のようになる。
【0027】これに対して、入力信号が図2(d)に示す
ものであった場合には、図2(e)に示すように、予測変
化画素P0と検出変化画素P1の差が示す差分値D は2 と
なるので、この場合差分値D が許容値e を超えることと
なる。そこで、差分値丸め器7は、予測誤差(差分値)
が許容範囲を超えることとならないよう、許容値e に基
づいて修正を行い、変化画素P2に対応する差分値-1を出
力する。この結果、符号化及び復号化された画素値は図
2(f)のようになる。
【0028】このように、本実施の形態1の画像符号化
装置では、差分値丸め器7を備え、検出された変化画素
と予測された変化画素の差分値と、予め設定された許容
値6とを用いて、許容値以下の予測誤差において、該誤
差(差分値)の符号長が最小となる修正差分値を選択
し、これを出力するので、若干の画質劣化を伴うことと
なるが符号化に必要なビット数を大幅に削減することが
できる。また、本実施の形態1の画像符号化装置におい
て得られる符号化信号9は、通常の画像復号化装置にお
いて復号処理が可能である。
【0029】実施の形態2.本発明の実施の形態2によ
る画像符号化装置は、当該フレームによる予測に基づく
符号化と、参照フレームにより、動き補償を伴った予測
に基づく符号化とを適応的に切り替えて処理を行うもの
である。
【0030】図3は本発明の実施の形態2による画像符
号化装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、20は動き補償器であり、符号化復号化済の参照フ
レームの画像信号に対して、動き補償を行って参照画素
値を生成する。21はモード選択器であり、当該フレー
ムの画像信号に基づく予測を行った場合の差分値と、参
照フレームの画像信号に基づく予測を行った場合の差分
値とについて比較を行い、符号化する際に必要なビット
数が少ない方を符号化モードとして選択する。22は切
り替え器であり、モード選択器21が選択した符号化モ
ードに対応する差分値を選択して出力する。符号1〜9
については、図1と同様であり、説明は実施の形態1と
同様であるので、ここでは省略する。
【0031】このように構成された本実施の形態2の画
像符号化装置についてその動作を説明する。2値の画像
信号である入力信号1が装置に入力されると、入力信号
1は変化画素検出器2に入力されるとともに、メモリ3
にも入力され、メモリ3において蓄積されることによ
り、当該フレームにおける符号化及び復号化済みの参照
画像として用いられる。変化画素検出器2は入力信号1
を入力として、2値の画素値が変化する画素を検出す
る。変化画素検出器2は検出した結果を検出変化画素と
して差分値計算器5a、及び5bに出力する。一方、変
化画素予測器4aはメモリ3に蓄積された当該フレーム
の符号化及び復号化済みの参照画像を読みだし、当該入
力信号に基づいて変化画素を予測し、その結果を予測変
化画素として差分値計算器5aに出力する。そして、差
分値計算器5aは、検出変化画素から予測変化画素を減
算し、差分値D を取得する。差分値計算器5aの出力D
は、当該フレームにおける符号化復号化済画素に基づい
て予測した変化画素の予測誤差に相当するものであっ
て、差分値計算器5aは、この差分値D をモード選択器
21と切り替え器22とに出力する。
【0032】動き補償器20は、メモリ3に蓄積された
参照フレームの符号化及び復号化済画像に対して動き補
償を行い、変化画素予測器4bはこの動き補償された画
素に基づいて当該入力信号の変化画素を予測し、その結
果を予測変化画素として差分値計算器5bに出力する。
差分値計算器5bは、検出変化画素から予測変化画素を
減算し、差分値D"を取得する。差分値計算器5bの出力
D"は、参照フレームにおける符号化復号化済画素に基づ
いて動き補償を伴って予測した変化画素の予測誤差に相
当するものであって、差分値計算器5bは、この差分値
D"をモード選択器21と切り替え器22とに出力する。
【0033】モード選択器21は差分値計算器5a、及
び5bから入力された差分値D と差分値D"とについて、
それぞれを符号化した際の符号長(符号化に必要なビッ
ト数)を比較し、より少ないビット数で符号化できる予
測手法を選択して、その識別信号を符号化モードとして
出力する。モード選択器21は差分値D を符号化した際
の符号長が短いと判定した場合には符号化モード「当該
フレーム」を、差分値D"を符号化した際の符号長が短い
と判定した場合には符号化モード「参照フレーム」を、
切り替え器22と、符号化器8aとに出力する。
【0034】切り替え器22はモード選択器21の出力
に対応して、符号化モード「当該フレーム」であれば差
分値計算器5aの出力する差分値D を、符号化モード
「参照フレーム」であれば差分値計算器5bの出力する
差分値D"を符号化器8bに出力する。符号化器8aは、
モード選択器21の選択した符号化モードを符号化し、
符号化器8bは出力された差分値を符号化して、それぞ
れ符号化信号9a、及び9bとして出力する。
【0035】本実施の形態2の画像符号化装置による符
号化は、丸め誤差を伴わないロスレス符号化であって、
前述のように入力画像信号1は変化画素までの符号化復
号化された画素値として、メモリ3に記憶される。
【0036】以上の動作を、図4を用いて具体的に説明
する。図4は実施の形態1において説明のために用いた
図2と同様に2値画像信号のモデルとして、各画素値を
白と黒の矩型で表したものであり、ここでも実施の形態
1と同様に、説明の簡略化のために、1画素ずつを順次
処理するものとして処理手順を説明する。
【0037】同図において、図4(a)は入力信号、図4
(b)は参照フレームの画像信号である。図4(c)は当該フ
レームに基づく予測を説明するための図である。P1は実
施の形態1と同様に、変化画素検出器2で検出された検
出変化画素である。Pcは復号化済の最終画素位置、Puは
上位置の走査線の画素値の変化画素であるとし、粗い斜
線の部分ははまだ符号化されていない画素を表すものと
する。変化画素予測器4aは実施の形態1における変化
画素の予測と同様の方法を用いて、上位置の走査線の変
化画素Puに基づいて、相関関係を利用した予測を行い、
Puと同じ水平位置にあるP0を当該フレームに基づく予測
変化画素とする。
【0038】図4(b)の参照フレームの画像信号は、動
き補償器20による動き補償を行った後のものであると
して、変化画素予測器4bは、予測変化画素Prを取得す
る。従って、差分値計算器5aによる差分値D はP1とP0
の差である1となり、差分値計算器5bによる差分値D"
はP1とPrの差である0となる。本実施の形態2の画像符
号化装置の設定についても実施の形態1と同様に、P0と
の差分値が小さいほど短い符号長の符号を割り当てる符
号化を行うものとすると、P1とP0の差を符号化するより
もPrとP1の差を符号化する方が符号長が短くなることと
なる。従って、モード選択器21の選択は、差分値D"を
出力する「参照フレーム」となり、符号化モード「参照
フレーム」と、差分値D"とが符号化されて、本実施の形
態2の画像符号化装置の出力する符号化信号となる。図
4(e)は、この符号化信号を復号化して得られる復号化
結果を示す。
【0039】このように、本実施の形態2の画像符号化
装置では、メモリ3と、変化画素予測器4a、及び4b
と、差分値計算器5a及び5bと、動き補償器20とを
備えたものとしたことで、当該フレームに基づく予測
と、参照フレームに基づき動き補償を伴った予測とを行
い、それぞれの予測値と検出結果との差分値を取得し、
モード選択器21と、切り替え器22と、符号化器8
a、及び8bとを備えたものとしたことで、当該フレー
ムに基づく予測と、動き補償した参照フレームに基づく
予測との差分値を比較して、符号長が最小となるものを
選択して符号化することができるので、フレーム間の画
素相関を利用することによって、符号化に必要なビット
数を大幅に削減することができる。
【0040】なお、本実施の形態2の画像符号化装置で
は、入力信号1がブロック単位で入力されるものとし、
ブロック単位で符号化モードを選択する設定とする、す
なわちブロック単位で当該フレームによる予測に基づく
符号化と、参照フレームにより、動き補償を伴った予測
に基づく符号化とを適応的に切り替えるものとすること
ができ、上記の効果が得られる。
【0041】また、本実施の形態2の画像符号化装置で
は、変化画素検出器2、変化画素予測器4a、及び4b
では変化画素までの距離(画素数)を出力するものとし
たが、「次の画素は変化画素である」、及び「次の画素
は変化画素でない」の2種の状態を示す2値信号として
例えば「0」と「1」とを出力するものとし、差分値計
算器5a、及び5bはかかる2値信号の差分値を計算す
るものとすることもできる。ただしこの場合には、上記
のように距離を符号化するのではなく、入力信号1の各
画素に対して、差分値計算器5a、及び5bの出力を符
号化することとなる。このような設定とすることによ
り、変化画素検出器2、変化画素予測器4a、及び4b
の出力は2値となるため、符号化処理の簡便化が図り得
るという効果が得られる。
【0042】実施の形態3.本発明の実施の形態3によ
る画像復号化装置は、実施の形態2による画像符号化装
置によって効率よく符号化された符号化信号に対して、
適切な復号化を行うものである。図5は本発明の実施の
形態3による画像復号化装置の構成を示すブロック図で
ある。同図において、30a、及び30bは、図3の符
号化信号9a、及び9bに対応する符号化信号であり、
それぞれ符号化モードを符号化した信号と、差分値を符
号化した信号である。31a、及び31bは、それぞれ
符号化モードを符号化した信号と、差分値を符号化した
信号とを復号化して、予測モード信号と復号差分値とを
取得する復号化器である。32は、復号化器31aが取
得した予測モード信号に対応して、変化画素の予測値を
切り替える切り替え器である。34は復号化された画像
信号である。メモリ3、変化画素復号化器10、及び差
分値加算器11については図1と同様であり、動き補償
器20については図3と同様であって、説明はそれぞれ
実施の形態1、及び2と同様であるので、ここでは省略
する。
【0043】以上の様に構成された、図5に示す本実施
の形態3による画像復号化装置についてその動作を説明
する。実施の形態2による画像符号化装置において、選
択した符号化モードを符号化した信号9aは入力信号3
0aとして本実施の形態3の画像復号化装置に入力さ
れ、復号化器31aにおいて復号化されることによっ
て、「当該フレーム」、又は「参照フレーム」を示す予
測モード信号が取得される。復号化器31aは予測モー
ド信号を切り替え器32に出力する。
【0044】また、実施の形態2による画像符号化装置
において、選択した差分値を符号化した信号9bは入力
信号30bとして本実施の形態3の画像復号化装置に入
力され、復号化器31bにおいて復号化されることによ
って、復号差分値が取得される。復号化器31bは復号
差分値を差分値加算手段11に出力する。
【0045】一方、変化画素予測器4aはメモリ3に蓄
積された当該フレームの復号化済みの参照画像を読みだ
し、該画像信号に基づいて変化画素を予測し、その結果
を当該フレームに基づく予測変化画素として切り替え器
32に出力する。
【0046】また、動き補償器20は、メモリ3に蓄積
された参照フレームの復号化済画像に対して動き補償を
行い、変化画素予測器4bはこの動き補償された画素に
基づいて当該入力信号の変化画素を予測し、その結果を
参照フレームに基づく予測変化画素として切り替え器3
2に出力する。
【0047】変化画素予測器4a、及び4bからそれぞ
れの予測変化画素を出力された切り替え器22は、入力
された予測モード信号に従って切り替えを行う。従っ
て、切り替え器22は、入力された予測モード信号が
「当該フレーム」を示すものであれば変化画素予測器4
aから出力された当該フレームに基づく予測変化画素
を、入力された予測モード信号が「参照フレーム」を示
すものであれば変化画素予測器4bから出力された参照
フレームに基づく予測変化画素を選択して、差分値加算
手段11に出力する。
【0048】差分値加算手段11は、切り替え器22か
ら取得した予測変化画素に対して、復号化器31bから
取得した復号差分値を加算することによって、変化画素
を計算し、その結果を変化画素復号化器10に出力す
る。変化画素復号化器10は、変化画素予測手段4aの
予測変化画素と、差分値加算手段11から得られた変化
画素とに基づいて、その間の画素値を復号化する。この
復号化の結果はメモリ3に入力されて記憶されるととも
に、復号化された画像信号34として、本実施の形態3
の画像復号化装置から出力される。例えば、実施の形態
2において図4を用いて説明したような符号化信号を入
力信号とした場合には、図4(e)に示すような復号化結
果が得られる。
【0049】図6は、本実施の形態3の応用例による画
像復号化装置の構成を示すブロック図である。図5に示
した画像復号化装置との相違は、差分値加算手段として
11a、及び11bの2つを有し、切り替え器33は、
変化画素予測手段4a、及び4bの出力でなく、差分値
加算手段11a、及び11bの出力を切り替える構成と
なっている点である。このような構成においても、実施
の形態2による画像符号化装置より出力される符号化信
号を、その符号化の際の符号化モードに対応して、適切
に復号化することが可能となる。さらに、変化画素復号
化器10を複数備える構成とし、切り替え器の位置を該
複数の変化画素復号器10の出力を受ける位置として
も、同様の効果が得られる。
【0050】このように、本実施の形態3による画像復
号化装置では、符号化モードの符号化信号を復号化する
復号化器31aと、差分値の符号化信号を復号化する復
号化器31bと、当該フレームに基づき変化画素を予測
する変化画素予測手段4aと、参照フレームに基づき、
動き補償を伴って変化画素を予測する変化画素予測手段
4bと、予測変化画素に基づいて復号処理を行う差分値
加算手段11、及び変化画素復号化器10とを備え、復
号化器31aが取得する予測モードに応じて、切り替え
器が切り替えを行うことにより、符号化の際の符号化モ
ードに対応した予測モードにおいて、当該フレームに基
づく予測値を用いる復号化と、参照フレームに基づく予
測値を用いる復号化を適応的に切り替えて行い、実施の
形態2において効率的に符号化された符号化信号を適切
に復号化することが可能となる。
【0051】なお、実施の形態2、及び3においては、
参照フレームとして複数のフレームを準備し、3通り以
上の予測モードを用いることとすることもできる。ま
た、実施の形態3において、ブロック単位で符号化モー
ドを選択して符号化された符号化信号を処理する場合に
も、ブロック単位で信号を入力し、ブロックごとに、予
測モードを取得して符号化モードに対応した処理を行う
ことにより、適切に復号化することが可能である。
【0052】実施の形態4.本発明の実施の形態4によ
る画像符号化装置は、水平走査による予測に基づく符号
化と、垂直走査による予測に基づく符号化とを適応的に
切り替えて処理を行うものである。図7は本発明の実施
の形態4による画像符号化装置の構成を示すブロック図
である。同図において、40a、及び40bは水平走査
器であり、41a、及び41bは垂直走査器である。他
の符号については、図3と同様であり、説明は実施の形
態2と同様であるので、ここでは省略する。
【0053】このように構成された本実施の形態4の画
像符号化装置についてその動作を説明する。2値の画像
信号である入力信号1が装置に入力されると、入力信号
1は水平走査器40aによって水平方向に走査されて変
化画素検出器2aに入力され、また、垂直走査器41a
によって垂直方向に走査されて変化画素検出器2bに入
力される。さらに、入力信号1は、メモリ3にも入力さ
れ、メモリ3において蓄積されることにより、当該フレ
ームにおける符号化及び復号化済みの参照画像として用
いられる。変化画素検出器2aは水平方向に走査された
入力信号1を入力として、2値の画素値が変化する画素
を検出する。変化画素検出器2bは垂直方向に走査され
た入力信号1を入力として、2値の画素値が変化する画
素を検出する。変化画素検出器2a、及び2bは検出し
た結果を検出変化画素として差分値計算器5a、及び5
bにそれぞれ出力する。
【0054】一方、水平走査器40bは、メモリ3に蓄
積された当該フレームの符号化及び復号化済みの参照画
像を読みだし、水平方向に走査して変化画素予測器4a
に入力する。変化画素予測器4aは変化画素を予測し、
その結果を予測変化画素として差分値計算器5aに出力
する。そして、差分値計算器5aは、検出変化画素から
予測変化画素を減算し、水平方向走査による差分値Dhを
取得する。差分値計算器5aの出力Dhは、水平方向走査
により予測した変化画素の予測誤差に相当するものであ
って、差分値計算器5aは、この差分値Dhをモード選択
器21と切り替え器22とに出力する。
【0055】一方、垂直走査器41bは、メモリ3に蓄
積された当該フレームの符号化及び復号化済みの参照画
像を読みだし、垂直方向に走査して変化画素予測器4b
に入力する。変化画素予測器4bは変化画素を予測し、
その結果を予測変化画素として差分値計算器5bに出力
する。そして、差分値計算器5bは、検出変化画素から
予測変化画素を減算し、垂直方向走査による差分値Dvを
取得する。差分値計算器5bの出力Dvは、垂直方向走査
により予測した変化画素の予測誤差に相当するものであ
って、差分値計算器5bは、この差分値Dvをモード選択
器21と切り替え器22とに出力する。
【0056】モード選択器21は差分値計算器5a、及
び5bから入力された差分値Dhと差分値Dvとについて、
それぞれを符号化した際の符号長(符号化に必要なビッ
ト数)を比較し、より少ないビット数で符号化できる予
測手法を選択して、その識別信号を符号化モードとして
出力する。モード選択器21は差分値Dhを符号化した際
の符号長が短いと判定した場合には符号化モード「水平
方向」を、差分値Dvを符号化した際の符号長が短いと判
定した場合には符号化モード「垂直方向」を、切り替え
器22と、符号化器8aとに出力する。
【0057】切り替え器22はモード選択器21の出力
に対応して、符号化モード「水平方向」であれば差分値
計算器5aの出力する差分値Dhを、符号化モード「垂直
方向」であれば差分値計算器5bの出力する差分値Dvを
符号化器8bに出力する。符号化器8aは、モード選択
器21の選択した符号化モードを符号化し、符号化器8
bは出力された差分値を符号化して、それぞれ符号化信
号9a、及び9bとして出力する。
【0058】本実施の形態4の画像符号化装置による符
号化は、丸め誤差を伴わないロスレス符号化であって、
前述のように入力画像信号1は変化画素の画素までの符
号化復号化された画素値として、メモリ3に記憶され
る。
【0059】図8は、本実施の形態4の画像符号化装置
による、走査方向切り替えを説明するための図である。
画像信号は水平および垂直方向に相関があり、従来の技
術による画像符号化方法においてもかかる相関関係を利
用して圧縮化を図ることはなされていた。そして、従来
の技術による相関関係の利用については、例えばMMRの
場合にみられるように、水平方向、又は垂直方向のいず
れかの方向における相関関係にのみ基づいて、符号化を
行うものであった。しかし、画像を部分的に見れば水平
もしくは垂直の一方の相関が他方よりも強いことがあ
る。例えば図8の様に水平方向の相関が垂直方向の相関
よりも強い場合は、垂直方向の予測に基づくよりも水平
方向の予測のに基づく方が、画素位置の変化画素の予測
誤差が小さくなり、より符号化の効率を向上することが
可能となる。従って、画像の性質に応じて走査の方向を
変え、垂直方向の予測と水平方向の予測を切り替えるこ
とによって符号化効率を大きく向上することができる。
【0060】このように、本実施の形態4の画像符号化
装置では、水平走査器40a、及び40bと、垂直走査
器41a、及び41bと、変化画素検出器2a、及び2
bと、メモリ3と、変化画素予測器4a、及び4bと、
差分値計算器5a及び5bとを備えたものとしたこと
で、水平方向の走査による予測と、垂直方向の走査予測
とを行い、それぞれの予測値と検出結果との差分値を取
得し、モード選択器21と、切り替え器22と、符号化
器8a、及び8bとを備えたものとしたことで、水平方
向の走査による予測と、垂直方向の走査予測との差分値
を比較して、符号長が最小となるものを選択して符号化
することができるので、画像の水平相関と垂直相関とに
ついての局所的な変化を利用することによって、符号化
に必要なビット数を大幅に削減することができる。
【0061】なお、本実施の形態4の画像符号化装置に
ついても、入力信号1がブロック単位で入力されるもの
とし、ブロック単位で符号化モードを選択する設定とす
る、すなわち、ブロックごとに水平走査による予測に基
づく符号化と、垂直走査による予測に基づく符号化とを
適応的に切り替えるものとすることができ、上記の効果
が得られる。
【0062】また、本実施の形態4の画像符号化装置に
ついても、実施の形態2と同様に、変化画素検出器2、
変化画素予測器4a、及び4bが変化画素までの距離
(画素数)を出力するのでなく、画素の変化状態を示す
2値信号を出力する設定とすることも可能であり、同様
に処理負担を軽減することを可能とする。
【0063】実施の形態5.本発明の実施の形態5によ
る画像復号化装置は、実施の形態4による画像符号化装
置によって効率よく符号化された符号化信号に対して、
適切な復号化を行うものである。図9は本発明の実施の
形態5による画像復号化装置の構成を示すブロック図で
ある。同図において、40b、及び41bは図7と同様
であり、他の符号は図5と同様であって、説明はそれぞ
れ実施の形態4及び実施の形態3と同様であるので、こ
こでは省略する。
【0064】以上の様に構成された、本実施の形態5に
よる画像復号化装置についてその動作を説明する。実施
の形態4による画像符号化装置において、選択した符号
化モードを符号化した信号9aは入力信号30aとして
本実施の形態5の画像復号化装置に入力され、復号化器
31aにおいて復号化されることによって、「水平方
向」、又は「垂直」を示す予測モード信号が取得され
る。復号化器31aは予測モード信号を切り替え器32
に出力する。
【0065】また、実施の形態4による画像符号化装置
において、選択した差分値を符号化した信号9bは入力
信号30bとして本実施の形態5の画像復号化装置に入
力され、復号化器31bにおいて復号化されることによ
って、復号差分値が取得される。復号化器31bは復号
差分値を差分値加算手段11に出力する。
【0066】一方、水平走査器40bは、メモリ3に蓄
積された当該フレームの符号化及び復号化済みの参照画
像を読みだし、水平方向に走査して変化画素予測器4a
に入力する。変化画素予測器4aは変化画素を予測し、
その結果を予測変化画素として切り替え器22とに出力
する。
【0067】一方、垂直走査器41bは、メモリ3に蓄
積された当該フレームの符号化及び復号化済みの参照画
像を読みだし、垂直方向に走査して変化画素予測器4b
に入力する。変化画素予測器4bは変化画素を予測し、
その結果を予測変化画素として切り替え器22とに出力
する。
【0068】変化画素予測器4a、及び4bからそれぞ
れの予測変化画素を出力された切り替え器22は、入力
された予測モード信号に従って切り替えを行う。従っ
て、切り替え器22は、入力された予測モード信号が
「水平方向」を示すものであれば変化画素予測器4aか
ら出力された水平方向走査に基づく予測変化画素を、入
力された予測モード信号が「垂直方向」を示すものであ
れば変化画素予測器4bから出力された垂直方向走査に
基づく予測変化画素を選択して、差分値加算手段11に
出力する。
【0069】差分値加算手段11は、切り替え器22か
ら取得した予測変化画素に対して、復号化器31bから
取得した復号差分値を加算することによって、変化画素
を計算し、その結果を変化画素復号化器10に出力す
る。変化画素復号化器10は、変化画素予測手段4aの
予測変化画素と、差分値加算手段11から得られた変化
画素とに基づいて、その間の画素値を復号化する。この
復号化の結果はメモリ3に入力されて記憶されるととも
に、復号化された画像信号34として、本実施の形態5
の画像復号化装置から出力される。
【0070】このように、本実施の形態5による画像復
号化装置では、符号化モードの符号化信号を復号化する
復号化器31aと、差分値の符号化信号を復号化する復
号化器31bと、水平方向走査に基づき変化画素を予測
する変化画素予測手段4aと、垂直方向走査に基づき変
化画素を予測する変化画素予測手段4bと、予測変化画
素に基づいて復号処理を行う差分値加算手段11、及び
変化画素復号化器10とを備え、復号化器31aが取得
する予測モードに応じて、切り替え器が切り替えを行う
ことにより、符号化の際の符号化モードに対応した予測
モードにおいて、水平方向走査に基づく予測値を用いる
復号化と、垂直方向走査に基づく予測値を用いる復号化
を適応的に切り替えて行い、実施の形態4において効率
的に符号化された符号化信号を適切に復号化することが
可能となる。
【0071】なお、本実施の形態5においては、実施の
形態3において、図5に示した構成に準じた構成を有す
る画像復号化装置として説明したが、実施の形態3にお
いて図6に示した構成に準じたものとすることも、ま
た、同実施の形態において説明したように、切り替え器
が変化画素復号化器の出力を受けるものとする構成とす
ることも可能であり、同様に適切な復号化を行うことが
できる。
【0072】また、実施の形態5において、ブロック単
位で符号化モードを選択して符号化された符号化信号を
処理する場合にも、ブロック単位で信号を入力し、ブロ
ックごとに、予測モードを取得して符号化モードに対応
した処理を行うことにより、適切に復号化することが可
能である。
【0073】実施の形態6.本発明の実施の形態6によ
る画像符号化装置は、多値画像信号を効率良く符号化す
るものである。図10は本発明の実施の形態6による画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、入力信号1aは多値画像信号として本実施の形態
6の画像符号化装置に入力される。8a、及び8bは符
号化器である。このように、多値信号が入力され、処理
される点と、符号化器を2つ備える構成である点とが実
施の形態1と異なり、他は図1と同様であって、説明は
実施の形態1と同様であるので、ここでは省略する。
【0074】以上の様に構成された、本実施の形態6に
よる画像符号化装置についてその動作を説明する。入力
信号1aが入力されると、変化画素検出器2はこの多値
入力信号に対して、最終符号化復号化位置の画素値と、
当該位置に後続する位置の画素値とを比較し、各画素ご
とに「変化あり」又は「変化なし」の判定をする。そし
て「変化あり」と判定される画素の数である変化画素数
を計算して、変化画素数を所定の値と比較する。ここで
は所定値が60であるものとする。「変化あり」と判定
され、変化画素数が60以上となった画素を変化画素と
判断し、その変化画素の画素値と位置とを検出変化画素
として差分値計算器5、変化画素復号器10、及び符号
化器8aに出力する。
【0075】また変化画素予測器4は、メモリ3に蓄積
された当該フレームの符号化復号化済の参照画像を読み
だし、これに基づいて、変化画素を予測し、この予測を
予測変化画素として差分値計算器5、差分値加算器1
1、及び変化画素復号化手段に出力する。差分値計算器
5は検出変化画素から予測変化画素を減算して得られた
差分値を符号化器8bと、差分値加算器11とに出力す
る。差分値加算器11は、入力された予測変化画素と差
分値を加算して、変化画素復号器10に出力し、変化画
素復号化器10は、入力に基づいて変化画素までの画素
値および変化画素の画素値を復号化してメモリ3に記憶
する。符号化器8aと8bとは、それぞれ入力された変
化画素の画素値と、差分値とを符号化し、符号化信号9
a、及び9bを出力する。
【0076】このように、本実施の形態6による画像符
号化装置では、実施の形態1と同様の構成において、画
素ごとに変化の有無を調べて「変化あり」と判定される
画素の数を計算し、しきい値以上の個数の画素が「変化
あり」と判定されることとなった画素を変化画素と判断
することにより、2値画像のみでなく多値画像について
も同様の符号化を可能とすることができる。
【0077】実施の形態7.本発明の実施の形態7によ
る画像復号化装置は、実施の形態6による画像符号化装
置によって符号化された符号化信号に対して、復号化を
行って多値の画像信号を得るものである。図11は本発
明の実施の形態7による画像復号化装置の構成を示すブ
ロック図である。同図において、復号化器31aは、変
化画素の画素値を符号化した符号化信号に対して復号化
を行い、復号化器31bは、予測差分値を符号化した符
号化信号を復号化する。他は図5と同様であって、説明
は実施の形態3と同様であるので、ここでは省略する。
【0078】以上の様に構成された、本実施の形態7に
よる画像復号化装置についてその動作を説明する。実施
の形態6による画像符号化装置において、変化画素の画
素値を符号化した信号9aは入力信号30aとして本実
施の形態7の画像復号化装置に入力され、復号化器31
aにおいて復号化されることによって、復号画素値が得
られ、この復号画素値は変化画素復号化器10に入力さ
れる。
【0079】また、実施の形態6による画像符号化装置
において、予測差分値を符号化した信号9bは入力信号
30bとして本実施の形態7の画像復号化装置に入力さ
れ、復号化器31bにおいて復号化されることによっ
て、復号差分値が得られ、この復号差分値は差分値加算
器11に入力される。
【0080】一方、変化画素予測器4はメモリ3に蓄積
された復号化済みの参照画像を読みだし、該画像信号に
基づいて変化画素を予測し、その結果を予測変化画素と
して変化画素復号化器10と、差分値加算器11とに出
力する。差分値加算器11は、入力された予測変化画素
と差分値とを加算して、変化画素復号器10に出力し、
変化画素復号化器10は、入力に基づいて変化画素まで
の画素値および変化画素の画素値を復号化して多値画像
信号34として出力するとともに、メモリ3に記憶す
る。
【0081】このように、本実施の形態7による画像復
号化装置では、変化画素の画素値を符号化した符号化信
号に対して復号化を行う復号化器31aと、予測差分値
を符号化した符号化信号に対して復号化を行う復号化器
31bとを備えたことで、実施の形態6による画像符号
化装置において符号化された符号化信号を適切に復号化
して多値の画像信号を得ることが可能となる。
【0082】実施の形態8.本発明の実施の形態8によ
る画像符号化装置は、画像を合成する際の比率を示す透
過度信号と、画素値信号とからなる画像信号を入力信号
とし、参照画像を参照して、この入力信号を符号化する
ものである。図12は、本発明の実施の形態8による画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、60aは画素値信号、60bは透過度信号であ
り、画像信号を構成するものであって、それぞれ本実施
の形態8の画像符号化装置に入力信号として入力され
る。61はメモリであり、参照画像として用いる符号化
及び復号化済みの画像信号等のデータを一時的に記憶す
る。62a、及び62bは、動き検出器であり、参照画
像に対して動き検出を行い、動きベクトルを出力する。
63a、及び63bは動き補償器であり、符号化復号化
済の参照フレームの画像信号に対して、動き補償を行っ
て参照画素値を生成する。64a、及び64bは、差分
値計算器であり、入力信号と、動き補償を伴った信号と
の差分を計算して差分値を出力する。65aと67bは
符号化器であり、動きベクトルの符号化を行う。67a
と65bは符号化器であり、差分値の符号化を行う。6
6aと68bは符号化信号であり、動きベクトルを符号
化したものである。67aと65bは符号化化信号であ
り、差分値を符号化したものである。
【0083】以上の様に構成された、本実施の形態8に
よる画像符号化装置についてその動作を説明する。画像
信号は、画素値信号60aと透過度信号60bとして、
本実施の形態8の画像符号化装置に入力される。ここ
で、透過度信号とは、従来技術の説明において用いた図
53(b)に示すものであって、他の画像と合成する際
に、各画素をどのような比率で合成するかを表すもので
ある。画素値信号60aは、メモリ61、動き検出器6
2a、及び差分値計算手段64aに入力され、透過度信
号60bは、メモリ61、動き検出器62b、及び差分
値計算手段64bに入力される。
【0084】動き検出器62a、及び62bは、それぞ
れ入力された信号と、メモリ61から読み出した参照画
像の有する符号化済みの画素値とについて比較をするこ
とで動き検出を行い、計算によりそれぞれの信号の動き
ベクトルを取得する。動き検出器62aで取得された画
素値信号の動きベクトルは、符号化器65a、動き補償
器63a、及びメモリ61に出力される。動き補償器6
3aは、画素値信号の動きベクトルで示される画素値を
メモリ61から読み出して画素値信号の動き補償値を差
分値計算器64aに出力する。
【0085】差分値計算器64aは入力画素値信号と、
動き補償値の差分値を計算によって取得し、これを符号
化器67aに出力する。画素値信号の動きベクトルは符
号化器65aで符号化されて符号化信号66aになり、
差分値は符号化器67aで符号化されて符号化信号68
aになる。
【0086】同様に、動き検出器62bで取得された透
過度信号の動きベクトルは、符号化器67b、動き補償
器63b、及びメモリ61に出力される。動き補償器6
3bは、透過度信号の動き補償を行い、取得した動き補
償値を差分値計算器64aに出力する。そして、差分値
計算器64bは64aと同様に取得した差分値を符号化
器67aに出力する。画素値信号と同様に、透過度信号
の動きベクトルは符号化器67bで符号化されて符号化
信号68bになり、差分値は符号化器65bで符号化さ
れて符号化信号66bになる。本実施の形態8は可逆符
号化の例であり、符号化した入力信号はメモリ61に記
憶されて、後続の画像信号に対しての符号化に使用され
る(図示せず)。
【0087】このように、本実施の形態8による画像符
号化装置では、画素値信号60aの処理を行う動き検出
器62a、動き補償器63a、差分値計算器64a、符
号化器65a、及び符号化器67aと、透過度信号60
bの処理を行う動き検出器62b、動き補償器63b、
差分値計算器64b、符号化器65b、及び符号化器6
7bとを備えたことで、画素値信号60aと透過度信号
60bとのそれぞれに対して、別個に動き検出を行って
動きベクトルを取得し、動き補償を行うことが可能とな
る。
【0088】従来技術の説明において述べたように、従
来の技術による画像符号化では、形状情報と画素値情報
とからなる画像を符号化する場合、画像の合成に使用さ
れる形状情報については、符号化効率の向上のため、画
素値情報の動きベクトルを使用して形状情報の動き補償
符号化を行うものであった。従って、本実施の形態8の
入力画像信号のような信号を符号化する場合、画素値信
号の動きベクトルを用いて、透過度信号の動き補償符号
化を行うこととなる。しかし、透過度信号は物体の形状
を表す信号であるが、その動きベクトルは必ずしも画素
値信号の動きベクトルと一致するものではない。回転す
る円盤の形状は不変であるが、円盤に描かれた絵柄は移
動する場合がその例である。従って、かかる場合には画
素値信号の動きベクトルと、透過度信号の動きベクトル
との差が大きいことから、画素値信号の動きベクトルを
用いて透過度信号の動き補償を行った場合の動き誤差が
大きくなり、差分値の符号化長が長くなって符号化効率
が低下することとなる。
【0089】これに対して、本実施の形態8の画像符号
化装置は、透過度信号に対しては、画素値信号の動きベ
クトルとは別に検出した動きベクトルを用いて動き補償
することにより、入力透過度信号に対して動き補償信号
により精度良く近似することができ、動き補償誤差が小
さくなることから、符号化効率が向上する。なお、本実
施の形態8の画像符号化装置についても、入力信号がブ
ロック単位で入力されるものとし、ブロック単位で動き
補償と符号化を行う設定とすることができ、上記の効果
が得られる。
【0090】実施の形態9.本発明の実施の形態9によ
る画像符号化装置は、実施の形態8と同様に、透過度信
号と、画素値信号とからなる画像信号を入力信号とし、
参照画像を参照して、この入力信号を符号化するもので
ある。図13は、本発明の実施の形態8による画像符号
化装置の構成を示すブロック図である。同図において、
符号は図12と同じものであり、説明は実施の形態8と
同様である。本実施の形態9による画像符号化装置で
は、画素値信号60aに対する動き検出器62aが、取
得した画素値信号の動きベクトルを透過度信号60bに
対する動き検出器62bに出力し、動き検出器62b
は、入力された画素値信号の動きベクトルの近傍におい
て、透過度信号の動き検出を行う点が実施の形態8によ
る画像符号化装置との構成の相違である。また、本実施
の形態9よる画像符号化装置の動作についても、動き検
出器62aが上述の出力を行い、動き検出器62bが上
述の検出をする点以外は、実施の形態8のものと同様の
動作となる。
【0091】このように、本実施の形態9による画像符
号化装置では、実施の形態8の構成に基づき、画素値信
号60aに対する動き検出器62aが、取得した画素値
信号の動きベクトルを透過度信号60bに対する動き検
出器62bに出力し、動き検出器62bは、入力された
画素値信号の動きベクトルの近傍において、透過度信号
の動き検出を行うものとしたことで、透過度信号の動き
検出にあたり、画素値信号における動き検出の結果を用
いるものである。
【0092】画素値信号と透過度信号との動きベクトル
は、実施の形態8に示した例のように大きく異なるもの
であることもあるが、多くの画像ではほぼ一致する。そ
こで、透過度信号の動きベクトルを検出する際に、画素
値信号の動きベクトル近傍でのみ透過度信号の動きベク
トルを検出すれば、画素値信号と全く独立に行う場合に
比べて動き検出に必要な計算回数を削減することができ
る。なお、画素値信号と独立に動き検出する場合と比較
すると、選択可能な動きベクトル数が制限されているの
で透過度信号の動き補償誤差については多少増加するこ
ととなるが、その割合はわずかである。従って、本実施
の形態9の画像符号化装置では、実施の形態8と同様
に、各信号に対して適切な動き補償を行うことにより、
符号化効率の向上を図るとともに、動き検出の計算回数
を削減することができる。
【0093】なお、本実施の形態9の画像符号化装置で
は、透過度信号の動き検出にあたり、画素値信号の動き
ベクトルを用いるものとしたが、図12に示した実施の
形態8による画像符号化装置の構成に基づき、透過度信
号60bに対する動き検出器62bが、取得した透過度
信号の動きベクトルを画素値信号60aに対する動き検
出器62aに出力し、動き検出器62aは、入力された
透過度信号の動きベクトルの近傍において、画素値信号
の動き検出を行うものとして、画素値信号の動き検出に
あたり、透過度信号における動き検出の結果を用いるも
のとした構成とすることも可能であり、やはり動き検出
の計算回数の削減を図ることができる。また、設定によ
りブロック単位での符号化が可能である点は、実施の形
態8と同様である。
【0094】実施の形態10.本発明の実施の形態10
による画像符号化装置は、実施の形態8、及び9と同様
に、透過度信号と、画素値信号とからなる画像信号を入
力信号とし、参照画像を参照して、この入力信号を符号
化するものである。図13は、本発明の実施の形態10
による画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
同図において、70は動きベクトルの差分計算器であ
り、動き検出器62aから取得する画素値信号の動きベ
クトルと、動き検出器62bから取得する透過度信号の
動きベクトルとの差分ベクトルを取得する。符号化器6
7bは実施の形態8では透過度信号の動きベクトルを符
号化したが、本実施の形態10では、差分値計算器70
が取得する動きベクトルの差分ベクトルを符号化する。
他の符号は図12と同じものであり、説明は実施の形態
8と同様である。
【0095】本実施の形態10による画像符号化装置の
動作については、動き検出器62a、及び62bが動き
ベクトルを差分値計算器70に出力し、差分値計算器7
0が上述の差分ベクトルを取得して符号化器67bに出
力し、符号化器67bが動きベクトルの差分ベクトルを
符号化する点以外は、実施の形態8のものと同様の動作
となる。
【0096】このように、本実施の形態10の画像符号
化装置では、実施の形態8の画像符号化装置の構成に基
づき、動きベクトルの差分値計算器70を追加した構成
とすることで、透過度信号の動きベクトルを符号化する
代わりに、画素値信号の動きベクトルと透過度信号の動
きベクトルとの差分ベクトルを符号化する。実施の形態
9において説明したように両信号の動きベクトルは相関
がある場合が多いので、両信号の動きベクトルの差分ベ
クトルを符号化すれば、差分ベクトルの生起頻度が0ベ
クトル近傍に集中する。その結果、0ベクトル近傍の差
分ベクトルに短い符号長の符号を割り当てる可変長符号
化を行うことにより、符号化効率が向上し、より少ない
ビット数で符号化することが可能になる。
【0097】なお、本実施の形態10の画像符号化装置
では、透過度信号の動きベクトルを符号化する代わり
に、両信号の動きベクトルの差分ベクトルを符号化する
ものとしたが、差分値計算器70が取得した差分ベクト
ルを符号化器67bでなく65aに出力する構成も可能
であり、画素値信号の動きベクトルを符号化する代わり
に、両信号の動きベクトルの差分ベクトルを符号化する
ことで、同様の効果を得ることが可能となる。また、設
定によりブロック単位での符号化が可能である点は、実
施の形態8と同様である。
【0098】実施の形態11.本発明の実施の形態11
による画像復号化装置は、実施の形態8による画像符号
化装置によって効率よく符号化された符号化信号に対し
て、適切な復号化を行うものである。図15は本発明の
実施の形態11による画像復号化装置の構成を示すブロ
ック図である。同図において、82a、及び82bは、
図12の符号化信号68a、及び66bに対応する符号
化信号であり、画素値信号、及び透過度信号それぞれの
差分値を符号化した信号である。80a、及び80b
は、図12の符号化信号66a、及び68bに対応する
符号化信号であり、画素値信号、及び透過度信号それぞ
れの動きベクトルを符号化した信号である。83a、及
び83bは復号化器であって、画素値信号、及び透過度
信号それぞれの差分値の符号化信号を復号化して、画素
値信号、及び透過度信号の復号差分値を出力する。81
a、及び81bは復号化器であって、画素値信号、及び
透過度信号それぞれの動きベクトルの符号化信号を復号
化して、画素値信号、及び透過度信号の復号動きベクト
ルを出力する。61はメモリであり、参照画像として用
いる符号化及び復号化済みの画像信号等のデータを一時
的に記憶する。63a、及び63bは動き補償器であ
り、復号動きベクトルを用いて動き補償を行う。84
a、及び84bは差分値加算器であり、復号差分値を用
いて加算処理を行う。85a、及び85bはは復号化さ
れた画像信号である。
【0099】以上の様に構成された、本実施の形態11
による画像復号化装置についてその動作を説明する。実
施の形態8による画像符号化装置において、画素値信
号、及び透過度信号それぞれの差分値を符号化した信号
68a、及び66bは、入力信号82a、及び82bと
して本実施の形態11による画像復号化装置に入力さ
れ、復号化器83a、及び83bによって復号化され、
画素値信号、及び透過度信号の復号差分値として、差分
値加算器84a、及び84bに出力される。また、実施
の形態8による画像符号化装置において、画素値信号、
及び透過度信号それぞれの動きベクトルを符号化した信
号66a、及び68bは、入力信号80a、及び80b
として本実施の形態11による画像復号化装置に入力さ
れ、復号化器81a、及び81bによって復号化され、
画素値信号、及び透過度信号の復号動きベクトルして、
動き補償器63a、及び63bに出力される。
【0100】動き補償器63a、及び63bは、それぞ
れ入力された動きベクトルで示される画素値をメモリ6
1から読み出して、動き補償を行い、動き補償値を差分
値加算器84a、及び84bに出力する。差分値加算器
84a、及び84bは、それぞれ入力された復号差分値
と動き補償値とを加算処理し、復号化された画像信号8
5a、及び85bとして出力するとともに、メモリ61
において記憶されることとなる。
【0101】このように、本実施の形態11による画像
復号化装置では、画素値信号の符号化信号の処理を行う
復号化器81a、及び復号化器83a、動き補償器63
a、差分値計算器84aと、透過度信号の符号化信号の
処理を行う復号化器81b、及び復号化器83b、動き
補償器63b、差分値計算器84bを備えたことで、画
素値信号の符号化信号80a、及び82aと、透過度信
号の符号化信号80b、及び82bとのそれぞれに対し
て、別個に復号化処理を行うことが可能となり、適切に
復号化して画像信号を得ることが可能となる。
【0102】なお、本実施の形態11による画像復号化
装置では、実施の形態8による画像符号化装置において
得られる符号化信号を復号化するものとしたが、実施の
形態9による画像符号化装置において得られる符号化信
号についても、同様に適切に復号化を行うことが可能で
ある。また、実施の形態8、又は9において、ブロック
単位で入力され、符号化された符号化信号に対しては、
ブロック単位で入力し、復号化する設定とすることによ
り適切に復号化を行えるものである。
【0103】実施の形態12.本発明の実施の形態12
による画像復号化装置は、実施の形態10による画像符
号化装置によって効率よく符号化された符号化信号に対
して、適切な復号化を行うものである。図16は、本発
明の実施の形態12による画像復号化装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、86は動きベクトル
の差分値加算器であり、復号動きベクトルと、復号差分
動きベクトルの加算処理を行う。他の符号は図15と同
様であり、説明は実施の形態11と同様であるので、こ
こでは省略する。
【0104】以上の様に構成された、本実施の形態12
による画像復号化装置についてその動作を説明する。復
号化器81aは入力信号80aの復号化によって取得し
た画素値信号の復号動きベクトルを、動き補償器63a
に出力するとともに、動きベクトルの差分値加算器86
にも出力する。復号化器80bには、実施の形態11の
場合のように、透過度信号の動きベクトルの符号化信号
が入力されるのではなく、実施の形態10の差分動きベ
クトルの符号化信号68b(図14)が入力され、復号
化器80bは実施の形態11の場合のように復号化によ
り透過度信号の動きベクトルを取得するのではなく、差
分ベクトルを取得し、この復号差分動きベクトルを動き
ベクトルの差分値加算器86に出力する。出力される復
号差分動きベクトルは、画素値信号の動きベクトルと透
過度信号の動きベクトルとの差分ベクトルであるので、
この差分ベクトルが差分値加算器86において、画素値
信号の復号動きベクトルと加算されることにより、透過
度信号の動きベクトルが取得されることとなる。復号化
された透過度信号の動きベクトルは、動き補償器63b
に出力される。他の動作については、実施の形態11の
画像復号化装置における処理と同等となり、画素値信号
の復号信号85aと、透過度信号の復号信号85bが装
置からの出力となる。
【0105】このように、本実施の形態12の画像復号
化装置では、実施の形態11の画像復号化装置の構成に
基づき、動きベクトルの差分値加算器86を追加する構
成としたことで、復号動きベクトルと復号差分ベクトル
との加算を行うことができ、符号化信号として差分ベク
トルの符号化信号を出力する実施の形態10の出力符号
化信号を適切に復号化することが可能である。なお、実
施の形態10においてブロック単位での符号化が行われ
ていた場合にも設定により対応が可能であることは、実
施の形態11と同様である。
【0106】実施の形態13.本発明の実施の形態13
による画像符号化装置は、物体の形状および各画素の画
素値が有意であるかどうかをを示す形状信号と、画素値
信号とからなる、ブロック化された形状つき画像信号を
入力信号とし、参照画像を参照してこの入力信号を符号
化するものである。
【0107】図17は、本発明の実施の形態13による
画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、60aは画素値信号、60bは形状信号であ
り、画像信号を構成するものであって、それぞれ本実施
の形態8の画像符号化装置に入力信号として入力され
る。69a、及び69bは復号化器であり、符号化器6
7a、及び65bから出力される差分値の符号化信号を
復号化する。75a、及び75bは差分値加算器であ
り、復号化された差分値と動き補償値とを加算処理し
て、メモリ61に記憶させる。他の符号については、図
12と同様であり、説明は実施の形態8と同様であるの
で、ここでは省略する。
【0108】以上の様に構成された、本実施の形態13
による画像符号化装置についてその動作を説明する。入
力信号であるブロック化された形状つき画像信号は、画
素値信号60aと形状信号60bとして、本実施の形態
13の画像符号化装置に入力される。ここで、形状信号
とは、従来技術の説明において用いた図53に示すもの
であって、図53(c)に示す2値情報、又は図53(d)に
示す多値情報となる。多値情報である場合は、実施の形
態8における透過度信号と同様のものとなる。
【0109】本実施の形態13の画像符号化装置におい
ては、実施の形態8と同様の処理により、画素値信号と
形状信号とがそれぞれ符号化されて、画素値信号の動き
ベクトルの符号化信号66a、画素値信号の差分値の符
号化信号68a、形状信号の動きベクトルの符号化信号
66b、及び形状信号の差分値の符号化信号68bが得
られる。
【0110】実施の形態8による装置では、符号化され
た信号がメモり61に入力されていたが、本実施の形態
13では、符号化された差分値がそれぞれ復号化器69
a、及び69bで復号化されて、差分値加算器75a、
及び75bに出力され、差分値加算器75a、及び75
bにおいて、動き補償器63a、及び63bから出力さ
れた動き補償値を加算された上でメモリ61に入力され
る。従って、符号化に用いられる参照画像は、符号化及
び復号化され、動き補償値を加算されたものとなる点が
実施の形態8と異なる。
【0111】このように、本実施の形態13による画像
符号化装置では、実施の形態8による画像符号化装置の
構成に基づき、復号化器69a、及び69bと、差分値
加算器75a、及び75bとを追加する構成としたこと
で、実施の形態8と同様に、動き補償誤差を小さくする
ことによって、符号化効率の向上が図れることに加え
て、若干の処理負担の増大を伴うこととはなるが、参照
画像として符号化及び復号化され、動き補償値を加算さ
れたより適切な信号を用いることにより、一層の動き補
償誤差の減少を図ることが可能となる。なお、本実施の
形態13による画像符号化装置で出力される符号化信号
は、実施の形態8のものと同様に、実施の形態11によ
る画像復号化装置において、適切に復号化することがで
きる。
【0112】実施の形態14.本発明の実施の形態14
による画像符号化装置は、実施の形態13と同様に、形
状信号と、画素値信号とからなる画像信号を入力信号と
し、参照画像を参照して、この入力信号を符号化するも
のである。図18は、本発明の実施の形態14による画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、符号は図17と同じものであり、説明は実施の形
態13と同様である。本実施の形態14による画像符号
化装置では、実施の形態9と同様に、画素値信号60a
に対する動き検出器62aが、取得した画素値信号の動
きベクトルを透過度信号60bに対する動き検出器62
bに出力し、動き検出器62bは、入力された画素値信
号の動きベクトルの近傍において、透過度信号の動き検
出を行う点が実施の形態13による画像符号化装置との
構成の相違である。また、本実施の形態14による画像
符号化装置の動作についても、動き検出器62aが上述
の出力を行い、動き検出器62bが上述の検出をする点
以外は、実施の形態13のものと同様の動作となる。
【0113】このように、本実施の形態14による画像
符号化装置では、実施の形態13の構成に基づき、画素
値信号60aに対する動き検出器62aが、取得した画
素値信号の動きベクトルを形状信号60bに対する動き
検出器62bに出力し、動き検出器62bは、入力され
た画素値信号の動きベクトルの近傍において、形状信号
の動き検出を行うものとしたことで、実施の形態9と同
様に形状信号の動き検出にあたり、画素値信号における
動き検出の結果を用いることとして、動き検出の計算回
数を削減できるものである。
【0114】なお、形状信号の動きベクトルの近傍にお
いて、画素値信号の動きベクトルを検出するようにする
構成とできる点は実施の形態9と同様であり、本実施の
形態14の画像符号化装置で得られる符号化信号が、実
施の形態11による画像復号化装置で復号化できる点は
実施の形態13と同様である。
【0115】実施の形態15.本発明の実施の形態15
による画像符号化装置は、実施の形態13、及び14と
同様に、形状信号と、画素値信号とからなる画像信号を
入力信号とし、参照画像を参照して、この入力信号を符
号化するものである。図19は、本実施の形態15によ
る画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図
において、動きベクトルの差分計算器70は図13に示
す実施の形態10と同様である。又、符号化器67bも
実施の形態10と同様に、差分値計算器70が取得する
動きベクトルの差分ベクトルを符号化する。他の符号は
図17と同じものであり、説明は実施の形態13と同様
である。
【0116】本実施の形態15による画像符号化装置の
動作については、動き検出器62a、及び62bが動き
ベクトルを差分値計算器70に出力し、差分値計算器7
0が上述の差分ベクトルを取得して符号化器67bに出
力し、符号化器67bが動きベクトルの差分ベクトルを
符号化する点は実施の形態10と同様であり、他の動作
は実施の形態13のものと同様である。
【0117】このように、本実施の形態15の画像符号
化装置では、実施の形態13の画像符号化装置の構成に
基づき、動きベクトルの差分値計算器70を追加した構
成とすることで、形状信号の動きベクトルを符号化する
代わりに、画素値信号の動きベクトルと形状信号の動き
ベクトルとの差分ベクトルを符号化する。従って、実施
の形態10と同様に、可変長符号化を行うことにより、
一層の符号化効率の向上を図ることが可能となる。
【0118】なお、画素値信号の動きベクトルを符号化
する代わりに、差分ベクトルを符号化する設定とするこ
とも可能である点は、実施の形態10と同様である。ま
た、本実施の形態15による画像符号化装置で出力され
る符号化信号は、実施の形態10のものと同様に、実施
の形態12による画像復号化装置において、適切に復号
化することができる。
【0119】実施の形態16.本発明の実施の形態16
による画像符号化装置は、実施の形態13〜15と同様
に、形状信号と、画素値信号とからなる画像信号を入力
信号とし、参照画像を参照して、この入力信号を符号化
するものである。図20は、本発明の実施の形態16に
よる画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同
図において、90は動き検出判定器であり、入力形状信
号60bと動き検出器62aの出力する画素値信号の動
きベクトルとを入力して、画素値信号の動きベクトルに
よる形状信号の動き補償の可否を判定し、該判定に応じ
て形状信号の動き検出器62bに動き検出を行うか否か
の指示を出力する。
【0120】以上の様に構成された、本実施の形態16
による画像符号化装置についてその動作を説明する。本
実施の形態16による画像符号化装置に入力された画素
値信号60aの処理については、動き検出器62aで取
得された画素値信号の動きベクトルが動き検出判定器9
0にも出力される点以外は、実施の形態13と同様に処
理され、画素値信号の動きベクトルの符号化信号66a
と、画素値信号の差分値の符号化信号68aとが得られ
る。
【0121】一方、入力形状信号60bについては、ま
ず動き検出判定器90に入力される。動き検出判定器9
0は、入力された画素値信号の動きベクトルを用いて入
力形状信号60bの動き補償を行い、動き補償された形
状信号と、入力された形状信号60bとを比較して、一
致しているかどうかを調べる。そして、一致していれば
動き検出器61bに対して、画素値信号の動きベクトル
を出力し、動き検出器61bは形状信号に対する動き検
出を実行せず、入力された画素値信号の動きベクトルを
もって、形状信号の動きベクトルとする。逆に、動き検
出判定器90による比較の結果が一致しなければ、動き
検出判定器90は、動き検出器61bに動き検出を行う
ように指示を出力し、動き検出器61bによる動きベク
トルの計算が行われる。形状信号についても、これ以降
の処理は実施の形態13と同様となり、符号化信号66
b、及び68bが得られる。
【0122】このように、本実施の形態16による画像
符号化装置では、実施の形態13による画像符号化装置
に、動き検出判定器90を追加する構成としたことで、
入力画素値信号の動きベクトルを用いて入力形状信号の
動き補償を行うことの可否を判定し、可能と判定する場
合には、入力形状信号に対しての動き検出を行わないこ
とにより、計算を省略することによって処理負担の低減
を図ることができる。又、不可能と判定する場合には、
実施の形態13と同様、形状信号に対しての動き検出を
行うので、符号化効率や、符号化信号の画質に影響を与
えない。
【0123】なお、本実施の形態16では、動き補償さ
れた形状信号と、入力された形状信号とが一致している
場合に形状信号に対する動き検出を行わないものとした
が、動き補償誤差の増加による若干の符号化効率の劣化
が許容できるのであれば、判定において動き補償による
誤差が所定値以下の場合にも動き検出を行わないものと
する設定も可能であり、さらなる処理負担の低減を図る
ことが可能となる。
【0124】実施の形態17.本発明の実施の形態17
による画像符号化装置は、実施の形態13〜16と同様
に、形状信号と、画素値信号とからなる画像信号を入力
信号とし、参照画像を参照して、この入力信号を符号化
するものである。図21は、本発明の実施の形態17に
よる画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同
図において、93は切り替え判定器であり、画素値信
号、及び形状信号の動きベクトルを入力して、実施の形
態16と同様に、画素値信号の動きベクトルを用いての
形状信号の動き補償の可否の判定を行い、その判定に応
じて、切り替え器94に対する指示を行う。切り替え器
94は、切り替え判定器93の指示に対応して、差分値
計算器70に対する出力を、画素値信号の動きベクトル
とするか、形状信号の動きベクトルとするかを切り替え
る。動きベクトル用メモリ95は切り替え器94から出
力された動きベクトルを遅延させて差分検出器70に入
力するために、一時記憶を行う。他の符号は、図19と
同様であり、説明は実施の形態15と同様である。
【0125】本実施の形態17の装置の動作について
も、切り替え判定器93の判定により、差分値計算器7
0によって取得される差分動きベクトルが異なる点以外
は実施の形態15と同様となるので、その点についての
み動作の説明を行う。切り替え判定器93は、直前に符
号化した入力信号について、その画素値信号の動きベク
トルの符号化信号と、形状信号の動きベクトルとを入力
して比較することにより、直前に符号化した入力信号に
おいて、その形状信号の動きベクトルが符号化されてい
たかどうかを調べる。即ち、直前に符号化した信号を処
理することにより、符号化器67bから得られた差分動
きベクトルの符号化信号は、画素値信号の動きベクトル
と形状信号の動きベクトルとの差分ベクトルであった
か、形状信号の動きベクトル同士の差分ベクトルであっ
たかを調べる。そして、形状信号の動きベクトル同士の
差分ベクトルが符号化されていた場合には、切り替え器
94に指示を送ることによって、遅延用メモリ95に形
状信号から検出した動きベクトルを入力させる。従って
この場合、差分値計算器70は遅延用メモリ95から取
得する当該直前に符号化した形状信号の動きベクトル
と、入力形状信号から検出した動きベクトルとの差分ベ
クトルを取得し、符号化器67bは、この差分ベクトル
を符号化する。一方、直前の入力信号において、画素値
信号の動きベクトルと形状信号の動きベクトルとの差分
ベクトルが符号化されていた場合は、切り替え器94に
指示を送ることにより、実施の形態15と同様に、両信
号の動きベクトルの差分ベクトルが符号化されることと
なる。
【0126】このように、本実施の形態17の画像符号
化装置では、実施の形態15による画像符号化装置の構
成に基づいて、切り替え判定器93と、切り替え器94
と、遅延用メモリ95とを追加する構成としたことによ
り、直前に形状信号の動きベクトルが符号化されている
場合には、その動きベクトルと検出した動きベクトルと
の差分ベクトルを取得して符号化するので、相関性の高
い形状信号同士の動きベクトルの差分を用いることで符
号化効率を向上することが可能となる。
【0127】なお、本実施の形態17については、形状
信号の動きベクトルについてかかる判定と差分ベクトル
の符号化を行うものとしているが、画素値信号の動きベ
クトルについてかかる判定と差分ベクトルの符号化を行
うものとすることも可能であり、同様に符号化効率の向
上を図ることができる。
【0128】実施の形態18.本発明の実施の形態18
による画像符号化装置は、形状情報と、透過度情報との
少なくとも一方と、画素値情報とから構成される画像信
号を入力画像信号として、各信号に適したモードにおい
て符号化するものである。図22は、本発明の実施の形
態18による画像符号化装置の構成を示すブロック図で
ある。同図において、101は、入力される画像信号で
あり、形状情報と、透過度情報との少なくとも一方と、
画素値情報とから構成される。102はブロック化器で
あり、入力画像信号101をブロック化し、ブロック化
された形状信号103、ブロック化された透過度信号1
05、及びブロック化された画素値信号107を出力す
る。110は形状符号化モード判定器、114は透過度
符号化モード判定器、116は画素値符号化モード判定
器であり、それぞれ、形状信号103、透過度信号10
5、及び画素値信号107に対して、適切な符号化モー
ドを判定して、形状符号化モード111、透過度符号化
モード115、及び画素値符号化モード119を出力す
る。112は形状符号化器、116は透過度符号化器、
120は画素値符号化器であり、それぞれモード判定器
の判定に従って、それぞれ信号を符号化し、形状符号化
信号113、透過度符号化信号117、画素値符号化信
号121を出力する。122はモード符号化器であり、
符号化モード111、115、及び119をまとめて符
号化し、モード符号化信号123を出力する。
【0129】以上の様に構成された、本実施の形態18
による画像符号化装置についてその動作を説明する。ま
ず、形状情報、透過度情報、及び画素値情報から構成さ
れる入力画像信号101が、本実施の形態18の画像符
号化装置に入力される。ここで、透過度情報と形状情報
とについて、従来技術の説明に用いた図53によって説
明する。透過度情報とは、図53(a)に示す画像を他の
画像と合成する際に、各画素をどのような比率で合成す
るかを表すものであって、基本的には図53(d)に示さ
れるような多値情報である。形状情報は、図53(c)で
示される2値の情報であって、透過度情報を0又は非0
として2値化したものであり、物体が「ある/ない」を
示す情報となる。なお、透過度情報が完全透過と完全不
透過の2通りしか存在しない場合は、上述のことから形
状情報のみで表現でき、透過度情報は不要である。従っ
て、この場合には、形状情報と画素値情報のみを符号化
または復号化すればよいこととなる。
【0130】ブロック化器102は、入力画像信号10
1に対して、形状情報・透過度情報と画素値情報との画
素値の対応関係に基づいて、複数の画素を統合してブロ
ック化し、ブロック化された形状信号103、ブロック
化された透過度信号105、及びブロック化された画素
値信号107を出力する。形状信号103は形状符号化
モード判定器110と形状符号化器112とに、透過度
信号105は透過度符号化モード判定器114と透過度
符号化器116とに、そして、画素値信号107は、画
素値符号化モード判定器118と画素値符号化器120
とに出力される。
【0131】形状符号化モード判定器110、透過度符
号化モード判定器114、及び画素値符号化モード判定
器118は、それぞれ入力された形状信号103、透過
度信号105、及び画素値信号107に対して、適切な
符号化モードを判定して、形状符号化モード111、透
過度符号化モード115、及び画素値符号化モード11
9を出力する。各符号化モードは、各符号化器に出力さ
れるとともに、モード符号化器122にも出力される。
【0132】形状符号化器112、透過度符号化器11
6、及び画素値符号化器120は、それぞれ入力された
符号化モードに対応して、それぞれ入力された信号を出
力し、形状符号化信号113、透過度符号化信号11
7、及び画素値符号化信号121を出力する。一方、モ
ード符号化器122は、入力された各符号化モードをま
とめて符号化し、モード符号化信号123を出力する。
形状符号化信号113、透過度符号化信号117、画素
値符号化信号121、及びモード符号化信号123が、
本実施の形態18による画像符号化装置の符号化出力と
なる。
【0133】このように、本実施の形態18による画像
符号化装置では、入力画像信号をブロック化し、かつ形
状信号、透過度信号、及び画素値信号に分離して出力す
るブロック化器101と、各信号に適した符号化モード
を判定する符号化モード判定器110、114、及び1
18と、各信号を符号化モードに対応して符号化する符
号化器112、116、及び120と、符号化モードを
まとめて符号化するモード符号化器122とを備えたこ
とで、分離した各信号に適したモードでの符号化を行
い、その選択したモードに関する情報は、まとめて符号
化することが可能となる。形状情報、透過度情報、及び
画素値情報については、互いに相関があることが多く、
従って同じ符号化モードが選択されやすくなる。そこ
で、同じモードとなる符号が短い符号長となる可変長符
号化を行うことにより、モード符号化信号のビット数を
削減することが可能となる効果が得られる。
【0134】実施の形態19.本発明の実施の形態19
による画像符号化装置は、実施の形態18と同様に、形
状情報と、透過度情報との少なくとも一方と、画素値情
報とから構成される画像信号を入力画像信号として、各
信号に適したモードにおいて符号化するものである。
【0135】図23は、本発明の実施の形態19による
画像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、形状符号化モード判定器110は、形状信号1
03に適応した符号化モードを判定し、その判定結果を
符号化モードとして形状符号化器112、及びモード符
号化器122に出力するとともに、透過度符号化モード
判定器130、及び画素値符号化モード判定器132に
も出力する。そして、透過度符号化モード判定器130
は、入力された形状符号化モード111を参照して判定
を行い、その判定結果を符号化モードとして透過度符号
化器116、及びモード符号化器122に出力するとと
もに、画素値符号化モード判定器132にも出力する。
画素値符号化モード判定器132は、入力された形状符
号化モード111、及び透過度符号化モード115を参
照して判定を行う。
【0136】本実施の形態19の画像符号化装置の動作
については、上記各モード判定器の判定を除いては実施
の形態18と同様となり、同様に、形状符号化信号11
3、透過度符号化信号117、画素値符号化信号12
1、及びモード符号化信号123が出力される。
【0137】このように、本実施の形態19による画像
符号化装置では、形状符号化モードを参照して、透過度
信号の符号化モードを判定する透過度符号化モード判定
器130と、形状符号化モード、及び透過度符号化モー
ドの双方を参照して画素値信号の符号化モードを判定す
る画素値符号化モード判定器132とを備えたことで、
選択されるモードが同じものとなりやすくする。従っ
て、モードが一致する場合に短い符号を割り当てるモー
ド符号化器122では、実施の形態18よりもさらに可
変長符号化の効率が向上してモード符号化信号のビット
数を削減することができるという効果が得られる。
【0138】実施の形態20.本発明の実施の形態20
による画像符号化装置は、実施の形態19と同様に、モ
ード符号化信号の符号化効率を向上するものである。図
24は、本発明の実施の形態20による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。同図において、画素値
符号化モード判定器118は、画素値信号107に適応
した符号化モードを判定し、その判定結果を符号化モー
ドとして画素値符号化器120、及びモード符号化器1
22に出力するとともに、透過度符号化モード判定器1
36、及び形状符号化モード判定器138にも出力す
る。そして、透過度符号化モード判定器136は、入力
された画素値符号化モード119を参照して判定を行
い、その判定結果を符号化モードとして透過度符号化器
116、及びモード符号化器122に出力するととも
に、形状符号化モード判定器138にも出力する。形状
符号化モード判定器138は、入力された画素値符号化
モード119、及び透過度符号化モード115を参照し
て判定を行う。本実施の形態20の画像符号化装置の動
作については、上記各モード判定器の判定を除いては実
施の形態18と同様となり、同様に、形状符号化信号1
13、透過度符号化信号117、画素値符号化信号12
1、及びモード符号化信号123が出力される。
【0139】このように、本実施の形態20による画像
符号化装置では、画素値符号化モードを参照して、透過
度信号の符号化モードを判定する透過度符号化モード判
定器136と、画素符号化モード、及び透過度符号化モ
ードの双方を参照して形状信号の符号化モードを判定す
る形状符号化モード判定器138とを備えたことで、選
択されるモードが同じものとなりやすくする。従って、
モードが一致する場合に短い符号を割り当てるモード符
号化器122では、実施の形態18よりもさらに可変長
符号化の効率が向上してモード符号化信号のビット数を
削減することができるという効果が得られる。
【0140】実施の形態21.本発明の実施の形態21
による画像復号化装置は、実施の形態18による画像符
号化装置によって効率よく符号化された符号化信号に対
して、適切な復号化を行うものである。図25は本発明
の実施の形態21による画像復号化装置の構成を示すブ
ロック図である。同図において、入力信号113、11
7、119、及び123は、実施の形態18による画像
符号化装置において出力される形状符号化信号113、
透過度符号化信号117、画素値符号化信号119、及
びモード符号化信号123である。150はモード復号
化器であり、モード符号化信号123を復号化して、形
状符号化モード151、透過度符号化モード153、及
び画素値符号化モード155を出力する。156は形状
復号化器、158は透過度復号化器、160は画素値復
号化器であり、それぞれ、モード復号化器150から入
力される符号化モードに応じて、形状符号化信号11
3、透過度符号化信号117、及び画素値符号化信号1
19を復号化し、形状復号化信号157、透過度復号化
信号159、及び画素値復号化信号161を出力する。
162は逆ブロック化器であり、形状復号化信号15
7、透過度復号化信号159、及び画素値復号化信号1
61を入力してこれらを統合し、復号画像信号163を
出力する。
【0141】以上の様に構成された、本実施の形態21
による画像復号化装置についてその動作を説明する。本
実施の形態21による画像復号化装置に、形状符号化信
号113、透過度符号化信号117、画素値符号化信号
119、及びモード符号化信号123が入力され、それ
ぞれ、形状復号化器156、透過度復号化器158、画
素値復号化器160、及びモード復号化器150に入力
される。モード復号化器150は、モード符号化信号1
23を復号化して、形状符号化モード151、透過度符
号化モード153、及び画素値符号化モード155を、
それぞれ形状復号化器156、透過度復号化器158、
及び画素値復号化器160に出力する。形状復号化器1
56、透過度復号化器158、及び画素値復号化器16
0は、それぞれ入力された符号化モードに対応して、入
力された符号化信号を復号化し、形状復号化信号15
7、透過度復号化信号159、及び画素値復号化信号1
61を逆ブロック化器162に出力する。逆ブロック化
器162は入力された復号化信号を統合して、復号画像
信号163を出力する。
【0142】このように、本実施の形態21による画像
復号化装置では、モード復号化器150と、形状復号化
器156、透過度復号化器158、画素値復号化器16
0、及び逆ブロック化器162を備えたことで、実施の
形態18による画像符号化装置で得られた符号化信号に
対し、適切に復号化し、又統合処理して、復号画像信号
163を得ることが可能となる。
【0143】なお、本実施の形態21の画像復号化装置
では、実施の形態18による画像符号化装置で得られた
符号化信号を復号化するものとしたが、実施の形態1
9、及び20による画像符号化装置で得られた符号化信
号についても、同様に適切な復号化を行うことが可能で
ある。
【0144】実施の形態22.本発明の実施の形態22
による画像符号化装置は、画面内/画面間符号化を入力
信号に適応して切り替えて符号化を行うものである。図
26は、本発明の実施の形態22による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。同図において、178
は画素値符号化の画面内/画面間符号化判定器であり、
画素値信号の符号化のモードについて、画面内、又は画
面間の判定を行い、画素値信号の符号化モード119を
出力する。138は形状符号化モード判定器であり、図
24の138に示す実施の形態20における形状符号化
モード判定器に相当する。170、及び176はスイッ
チであって、判定器178の出力に応じて切り替えら
れ、形状信号の符号化モードを決定する。172は形状
符号化の画面内/画面間符号化判定器であり、形状信号
の符号化のモードについて、画面内、又は画面間の判定
を行い、判定の結果により形状信号の符号化モード17
3を出力する。他の符号については、図22と同様であ
り、説明は実施の形態18と同様である。
【0145】以上の様に構成された、本実施の形態22
による画像符号化装置についてその動作を説明する。ま
ず、入力画像信号101が、本実施の形態22の画像符
号化装置に入力されると、ブロック化器102は実施の
形態18と同様に、ブロック化と信号の分離とを行い、
画素値信号と形状信号を出力する。
【0146】分離された画素値信号107が画素値符号
化の画面内/画面間符号化判定器178に入力される
と、判定器178は画素値信号107に対して、画面内
符号化もしくは画面間符号化のいずれで符号化すべきか
を判定し、その判定の結果を、「画面内」、または「画
面間」のいずれかを示す画素値符号化モード119とし
て、画素値符号化器120と、モード符号化器122、
及び形状符号化モード判定器138に出力する。
【0147】形状符号化モード判定器138では、スイ
ッチ170と176とが、画素値符号化モード119に
応じて切り替えられる。画素値符号化モードが「画面
内」を示す場合には判定器178に入力されないよう
に、「画面間」を示す場合には判定器178に入力され
るように切り替えられる。従って、画素値符号化モード
119が画面内符号化を示す場合、判定器138からは
画面内符号化を示す形状判定モード111が出力される
こととなる。
【0148】一方、画素値符号化モード119が画面間
符号化を示す場合は、形状信号105に対応して、当該
形状信号を画面内符号化もしくは画面間符号化のいずれ
で符号化すべきかを画面内/画面間符号化判定器172
が判定し、その判定結果が形状符号化モード111とし
て出力される。
【0149】いずれの場合にも、形状符号化モード11
1は、形状符号化器112と、モード符号化器122と
に出力される。そして、画素値符号化器120、形状符
号化器112、及びモード符号化器122の動作は実施
の形態18と同様となり、各符号化信号が出力される。
【0150】以上の動作をすることから、本実施の形態
22による画像符号化装置では、画素値信号が画面内符
号化される場合には、形状信号は必ず画面内符号化され
ることとなる。一般に、画素値が一致しない場合には形
状も一致しないので、画素値信号が画面内符号化される
べきもの、即ち時間的に相関が少ないものである場合に
は、本実施の形態22の様に形状信号の符号化の符号化
モード数を制限しても、形状信号の符号化の符号化効率
は殆ど劣化しない。
【0151】また、はめ込み画像(合成画像)等の様に
合成の際の形状信号が一定であっても合成される画素値
が変化する場合があり、かかる場合等には画素値信号に
よって画面間符号化が選択されても、形状信号について
画面間符号化が適切であるとは限らない。本実施の形態
22の装置では、画素値信号について画面間符号化が選
択された場合には、形状信号については画面内/画面間
のいずれとするかを判定することとなるので、形状信号
の符号化は画面内符号化の符号化モードをも選択可能で
あり、形状信号の符号化において不適切な画面間符号化
を行ってしまうことによりの符号化効率が大きく劣化す
ることを防止できる。
【0152】また、形状信号もしくは画素値信号の少な
くとも一方が画面間符号化されている場合には、画面間
符号化において実行する動き補償等のために必要な多く
の付加情報が必要となる。本実施の形態22による画像
符号化装置では、形状信号のみが画面間符号化されるこ
とがないので、画素値信号について画面内符号化が選択
された場合にはビット数が節約できることとなる。一般
に、上記の付加情報については、画素値信号を画面内符
号化した場合のビット数よりは少ないが、形状信号の画
面内符号化に必要なビット数と比較すると無視できない
程度のビット数であるので、その効果も大きい。
【0153】このように、本実施の形態22の画像符号
化装置によれば、画素値符号化の画面内/画面間符号化
判定器178と、形状符号化の画面内/画面間符号化判
定器172を内包する形状符号化モード判定器138と
を備えたことで、画素値信号の符号化モードが画面内符
号化の場合には形状信号の符号化モードを画面内符号化
とし、画素値信号の符号化モードが画面間符号化の場合
には、形状信号の符号化モードについての判定を行って
選択するので、画素値信号の符号化モード119と形状
信号の符号化モード111との相関を高めてモード符号
化信号のビット数の削減を図り、かつ画面間符号化を行
うという選択を抑制することにより、動き補償のための
付加情報のビット数の抑制も可能となる。
【0154】実施の形態23.本発明の実施の形態23
による画像符号化装置は、符号化における動きベクトル
の数を入力信号に適応して切り替えて符号化を行うもの
である。図27は、本発明の実施の形態23による画像
符号化装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、188は画素値符号化の動きベクトル数判定器であ
り、画素値信号の符号化のモードにおいて、動きベクト
ルの数を幾つとするかの判定を行い、画素値信号の符号
化モード119を出力する。138は形状符号化モード
判定器であり、図24の138に示す実施の形態20に
おける形状符号化モード判定器に相当する。180、及
び186はスイッチであって、判定器188の出力に応
じて切り替えられ、形状信号の符号化モードを決定す
る。182は形状符号化の動きベクトル数判定器であ
り、形状信号の符号化のモードについて、動きベクトル
数を幾つとするかの判定を行い、判定の結果により形状
信号の符号化モード183を出力する。他の符号につい
ては、図22と同様であり、説明は実施の形態18と同
様である。
【0155】以上の様に構成された、本実施の形態23
による画像符号化装置についてその動作を説明する。ま
ず、入力画像信号101が、本実施の形態23の画像符
号化装置に入力されると、ブロック化器102は実施の
形態18と同様に、ブロック化と信号の分離とを行い、
画素値信号と形状信号を出力する。
【0156】分離された画素値信号107が画素値符号
化の動きベクトル数判定器188に入力されると、判定
器188は画素値信号107に対して、動きベクトル数
を幾つとして符号化すべきかを判定し、その判定の結果
を、画素値符号化モード119として、画素値符号化器
120と、モード符号化器122、及び形状符号化モー
ド判定器138に出力する。
【0157】図28は動きベクトルの数について説明す
るための図である。物体の輪郭近傍では動きが複雑であ
り、ブロック毎に1個の動きベクトル(MV)を用いたの
では動き補償誤差を十分小さくすることが困難である。
かかる場合にはブロックを分割して、各分割ブロックに
対して動きベクトルを割り当てることが望ましく、この
ように画像の性質に応じて適応的に動きベクトルの数を
変更することで符号化効率が向上することが知られてい
る。従って、本実施の形態23の画像符号化装置では、
図示するようにブロック毎に1個の動きベクトル(MV
1) を用いて動き補償するか、当該ブロックを4分割し
て各分割ブロックに1個ずつ、合計4個の動きベクトル
(MV1, MV2, MV3, MV4)を用いて動き補償するかを、適
応的に切り替えるものとする。よって、判定器188で
は、動きベクトルの数を1個とするか4個とするかを判
定し、画素値信号の符号化モードとして「1」又は
「4」を上記出力する。
【0158】形状符号化モード判定器138では、スイ
ッチ180と186とが、画素値符号化モード119に
応じて切り替えられる。画素値符号化モードが「1」を
示す場合には判定器182に入力されないように、
「4」を示す場合には判定器182に入力されるように
切り替えられる。従って、画素値符号化モード119が
「1」の場合、判定器138からは動きベクトルの数と
して最小の個数である「1」の形状判定モード111が
出力されることとなる。一方、画素値符号化モード11
9が「4」を示す場合は、形状信号105に対応して、
動きベクトルの数を1個とするか4個とするかを動きベ
クトル数判定器182が判定し、その判定結果が形状符
号化モード111として出力される。いずれの場合に
も、形状符号化モード111は、形状符号化器112
と、モード符号化器122とに出力される。そして、画
素値符号化器120、形状符号化器112、及びモード
符号化器122の動作は実施の形態18と同様となり、
各符号化信号が出力される。
【0159】以上の動作をすることから、本実施の形態
23による画像符号化装置では、画素値信号が最小個数
の動きベクトルを用いて符号化される場合には、形状信
号は必ず最小個数の動きベクトルを用いて符号化される
こととなる。動きベクトル数を多くすると、動きベクト
ルを符号化するために必要な付加情報が増大するので好
ましくないこととなるので、かかる場合には形状信号符
号化のための動きベクトル数を抑制することで負担の増
大を防止するものである。
【0160】このように、本実施の形態23の画像符号
化装置によれば、画素値符号化の動きベクトル数判定器
188と、形状符号化の動きベクトル数判定器182を
内包する形状符号化モード判定器138とを備えたこと
で、画素値信号の符号化モードが最小個数の動きベクト
ルを用いる場合には、形状信号の符号化モードを最小個
数とし、画素値信号の符号化モードが多数のベクトルを
用いる場合には、形状信号の符号化モードについての判
定を行って選択するので、画素値信号の符号化モード1
19と形状信号の符号化モード111との相関を高めて
モード符号化信号のビット数の削減を図ることが可能と
なり、かつ、動きベクトルの数を多くする選択を抑制す
ることによって、付加情報が増大するためのビット数増
加も抑制することができる。
【0161】実施の形態24.本発明の実施の形態24
による画像符号化装置は、量子化ステップの変更/非変
更を入力信号に適応して切り替えて符号化を行うもので
ある。図29は、本発明の実施の形態24による画像符
号化装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、198は画素値符号化の量子化ステップ変更/非変
更判定器であり、画素値信号の符号化のモードについ
て、量子化ステップの変更を行うか、又は行わないかの
判定を行い、画素値信号の符号化モード119を出力す
る。138は形状符号化モード判定器であり、図24の
138に示す実施の形態20における形状符号化モード
判定器に相当する。190、及び196はスイッチであ
って、判定器198の出力に応じて切り替えられ、形状
信号の符号化モードを決定する。192は形状符号化の
量子化ステップ変更/非変更判定器であり、形状信号の
符号化のモードについて、量子化ステップの変更を行う
か、又は行わないかの判定を行い、判定の結果により形
状信号の符号化モード193を出力する。他の符号につ
いては、図22と同様であり、説明は実施の形態18と
同様である。
【0162】以上の様に構成された、本実施の形態24
による画像符号化装置についてその動作を説明する。ま
ず、入力画像信号101が、本実施の形態24の画像符
号化装置に入力されると、ブロック化器102は実施の
形態18と同様に、ブロック化と信号の分離とを行い、
画素値信号と形状信号を出力する。
【0163】分離された画素値信号107が画素値符号
化の量子化ステップ変更/非変更判定器198に入力さ
れると、判定器198は画素値信号107に対して、量
子化ステップの変更を行うか、又は行わないかを判定
し、その判定の結果を、「変更」、または「非変更」の
いずれかを示す画素値符号化モード119として、画素
値符号化器120と、モード符号化器122、及び形状
符号化モード判定器138に出力する。
【0164】形状符号化モード判定器138では、スイ
ッチ190と196とが、画素値符号化モード119に
応じて切り替えられる。画素値符号化モードが「非変
更」を示す場合には判定器192に入力されないよう
に、「変更」を示す場合には判定器192に入力される
ように切り替えられる。従って、画素値符号化モード1
19が量子化ステップを変更しないことを示す場合、判
定器138からは「非変更」を示す形状判定モード11
1が出力されることとなる。
【0165】一方、画素値符号化モード119が量子化
ステップを変更することを示す場合は、形状信号105
に対応して、量子化ステップの変更を行うか、又は行わ
ないかを判定器192が判定し、その判定結果が形状符
号化モード111として出力される。
【0166】いずれの場合にも、形状符号化モード11
1は、形状符号化器112と、モード符号化器122と
に出力される。そして、画素値符号化器120、形状符
号化器112、及びモード符号化器122の動作は実施
の形態18と同様となり、各符号化信号が出力される。
【0167】量子化ステップの値は圧縮の度合い、すな
わち符号化信号の伝送レートに直結するものであるの
で、一般に画像を符号化した符号化信号の伝送レートも
しくは記録レートがほぼ一定となるように、伝送レート
が所定の値より大きければ量子化ステップを粗くし、逆
に小さければ量子化ステップを密にする制御が行われ
る。また、量子化ステップの値は、符号化信号の画質に
も直接影響するものなので、画素値が急峻に変化するよ
うな画像である場合には、視覚的に振幅方向の画質劣化
は検知しにくいことから、量子化ステップを大きくし
て、圧縮率を高めることが可能となる。かかる画素値の
変化に応じて量子化ステップを変更することも、一般に
行われる。
【0168】このような量子化ステップを変更する制御
を行う場合は、「量子化ステップが変化した」ことを示
す付加情報がブロック毎に加えられ、画像のデータとと
もに符号化される。しかしながら、量子化ステップの変
更については画素値信号と形状信号とについて同時に変
化させるべきであることが多く、画素値信号の量子化ス
テップが変更されない場合には、形状信号の量子化ステ
ップを変化させないように制限を加えても、かかる制限
による画質劣化はわずかであり、一方、量子化ステップ
の変化を示す付加情報を大きく削減することができる。
【0169】このように、本実施の形態24の画像符号
化装置によれば、画素値符号化の量子化ステップ変更/
非変更判定器198と、形状符号化の量子化ステップ変
更/非変更判定器192を内包する形状符号化モード判
定器138とを備えたことで、画素値信号の符号化モー
ドが「量子化ステップ非変更」の場合には形状信号の符
号化モードを「量子化ステップ非変更」とし、画素値信
号の符号化モードが「量子化ステップ変更」の場合に
は、形状信号の符号化モードについての判定を行って選
択するので、画素値信号の符号化モード119と形状信
号の符号化モード111との相関を高めてモード符号化
信号のビット数の削減を図ることが可能となるととも
に、量子化ステップが変更されるという選択を抑制する
ことにより、量子化ステップ変更による付加情報増大を
抑制し、ビット数の削減を図ることも可能となる。
【0170】なお、実施の形態22〜24の画像符号化
装置については、図24に示す実施の形態20に準じた
構成としたものであるが、図23に示す実施の形態19
に準じた構成とすることも可能であり、やはり、符号化
モードの相関を高めることと、付加情報の増大を抑制す
ることによるビット数削減を図ることができる。また、
図20に示す実施の形態18に準じた構成とすることも
可能であり、各信号に適した符号化を実現しつつ、ビッ
ト数削減を図ることができる。また、実施の形態22〜
24の画像符号化装置で得られた符号化信号は、実施の
形態21による画像復号化装置において適切に復号化が
可能である。また、実施の形態18〜21では入力画像
信号が、画素値情報の他に透過度情報と形状情報とから
構成されるものとし、画素値信号、透過度信号、及び形
状信号への分離を行うこととしているが、実施の形態2
2〜24では入力画像信号を画素値信号と形状信号とに
分離するものとしている。これについては、実施の形態
22〜24においても透過度情報と形状情報とが一致す
る場合には、形状情報のみを用いることが可能であり、
一方、一致しない場合には、ブロック化器の設定により
透過度情報を形状信号とすること、あるいは多値信号で
ある透過度情報を画素値情報とともにあつかうこと、と
することで、形状信号と画素値信号とを得ることができ
る。
【0171】実施の形態25.本発明の実施の形態25
による画像符号化装置は、複数の画素からなる2次元画
像信号を入力し、変化画素の予測と検出を行うものであ
る。図30は本発明の実施の形態25による画像符号化
装置の構成を示すブロック図である。同図において、2
01は入力信号であり、2値の画像信号として画像符号
化装置に入力される。204cは第1の変化画素検出器
であり、入力信号201に対して、その画素値が変化す
る画素を検出し、第1の検出変化画素205cとして出
力する。202a、及び202bはメモリであり、入力
信号を一時記憶することにより遅延して、参照信号20
3a、及び203bとして出力する。204a、及び2
04bは変化画素検出器であり、参照信号203a、及
び203bに対して、その画素値が変化する画素を検出
し、第2、及び第3の検出変化画素203a、及び20
3bとして出力する。206は変化画素予測器であり、
検出変化画素203a、及び203bに基づいて、第1
の変化画素検出器204cの出力する変化画素を予測
し、予測変化画素207を出力する。208は減算器で
あり、第1の変化画素205cと予測変化画素207と
の差分を取得することにより、その差分を予測誤差20
9として出力する。210は符号化器であり、予測誤差
209を符号化して、符号化信号211を出力する。
【0172】以上の様に構成された、実施の形態25に
よる画像符号化装置についてその動作を説明する。図3
1は本実施の形態25の画像符号化装置による符号化の
動作の原理を説明するため図である。ここでは説明の簡
略化のために、1画素ずつを順次処理するものとして処
理手順を説明する。図31において、左上画素から右方
向に走査が行われ、右下の方向に符号化がなされものと
する。各画素の画素値は2値の値を有し、斜線の有無で
真偽の値(2値)を表すものとする。また、ここでは、
1ライン目と2ライン目では符号化が完了し、3ライン
目(第1の変化画素が存在するライン)を符号化するも
のとする。
【0173】変化画素は上記のような走査において、画
素値が変化する最初の画素を意味し、符号化済のライン
(走査線)上の変化画素を第2の変化画素、および第3
の変化画素とし、未符号化の走査線上の最初の変化画素
を第1の変化画素とする。従って、第2の変化画素と第
3の変化画素とから、第1の変化画素を予測し、該予測
した第1の変化画素と実際の第1の変化画素との差分値
(予測誤差)を計算すれば予測誤差は0近傍に集中する
分布となるので可変長符号化等を使用して少ないビット
数で効率よく符号化することが可能になる。
【0174】図30において、まず、入力信号201が
装置に入力される。画像入力信号201については通常
のカラー信号(画素値信号)や物体の形状または物体の
合成の比率を表す形状信号とすることができる。入力信
号201は、メモリ202a、及び202bに入力され
て一時記憶される。一方入力信号201は第1の変化画
素検出器204cにも入力され、変化画素検出器204
cは、2値の画素値が変化する画素を検出する。これが
図31の第1の変化画素である。図30において、第1
の変化画素205cは減算器208に入力される。
【0175】一方メモリ202aは、一時記憶した入力
信号201を2ライン分遅延させて参照信号203aと
して変化画素検出器204aに出力し、変化画素検出器
204aは、図31の第2の変化画素205aを検出す
る。同様に、メモリ202bは、一時記憶した入力信号
201を1ライン分遅延させて参照信号203bとして
変化画素検出器204bに出力し、変化画素検出器20
4bは、図31の第3の変化画素を検出する。図30に
おいて、変化画素205a、及び205bは変化画素予
測器207に入力される。
【0176】画像は、一般に水平および垂直方向につい
て相関を有しており、第1〜第2の変化画素はほぼ直線
上に並ぶことが多い。変化画素予測器206は、このこ
とに基づいて入力された変化画素から予測を行い、得ら
れた予測変化画素207を減算器208に出力する。減
算器208は、入力された第1の変化画素205cと予
測変化画素207との差分を取得することにより、その
差分を予測誤差209として符号化器210に出力し、
符号化器210は予測誤差209を符号化して、符号化
信号211を出力する。予測変化画素と、検出した第1
の変化画素との差分値である予測誤差は0近傍に集中す
る分布となるので、これを符号化すれば0に近い値にビ
ット数の少ない符号を割り当てる可変長符号化等を使用
して、少ないビット数で効率よく符号化することが可能
になる。
【0177】このように、本実施の形態25の画像符号
化装置では、メモリ202a〜bと、変化画素検出器2
04a〜cと、変化画素予測器207と、減算器208
と、符号化器210とを備えたことで、入力信号を遅延
させた参照信号より検出した変化画素に基づいて、当該
入力信号の変化画素を予測し、この予測についての誤差
を符号化するものとしたことで、符号化効率の向上を図
ることが可能となる。
【0178】実施の形態26.本発明の実施の形態26
による画像符号化装置は、複数の画素からなる2次元画
像信号を入力し、変化画素の予測と検出を行うものであ
り、実施の形態25とは予測に用いる変化画素の取得方
法が異なるものである。図32は本発明の実施の形態2
6による画像符号化装置の構成を示すブロック図であ
る。同図において、201は入力信号であり、2値の画
像信号として画像符号化装置に入力される。204は変
化画素検出器であり、入力信号201に対して、その画
素値が変化する画素を検出し、検出変化画素205とし
て出力する。216a、及び216bはメモリであり、
入力された変化画素を一時記憶することにより遅延させ
る。メモリ216aは検出変化画素205を遅延させて
参照変化画素217aを、メモリ216bは参照信号2
17aを遅延させて参照変化画素217bを出力する。
206は変化画素予測器であり、参照変化画素217
a、及び217bに基づいて変化画素を予測し、予測変
化画素207を出力する。減算器208と符号化器21
0については実施の形態25と同じである。
【0179】以上の様に構成された、実施の形態26に
よる画像符号化装置についてその動作を説明する。実施
の形態25と同様の入力信号201が本実施の形態26
の画像符号化装置に入力され、変化画素検出器204に
よって、2値の画素値が変化する画素が検出され、検出
変化画素205がメモリ216aと減算器208とに出
力される。メモリ216aに入力された検出変化画素2
05は、1ライン分の遅延の後、参照変化画素217a
として変化画素予測器206と、メモリ216bとに出
力される。メモリ216bに入力された参照変化画素2
17aはさらに1ライン分の遅延の後、参照変化画素2
17bとして変化画素予測器206に出力される。参照
変化画素217aと217bとを実施の形態25におけ
る第2、及び第3の変化画素として扱うことにより、変
化画素予測器206は実施の形態25と同様の予測を行
うことが可能となり、予測変化画素207が得られる。
以降の処理は実施の形態25と同様となる。
【0180】このように、本実施の形態26の画像符号
化装置では、メモリ216a〜bと、変化画素検出器2
04と、変化画素予測器207と、減算器208と、符
号化器210とを備えたことで、入力信号より検出した
変化画素をメモリにおいて遅延させることで参照変化画
素を取得し、この参照変化画素に基づいて、当該入力信
号の変化画素を予測し、この予測についての誤差を符号
化するものとしたことで、実施の形態25と同様に符号
化効率の向上を図ることが可能となる。
【0181】実施の形態27.本発明の実施の形態27
による画像符号化装置は、複数の画素からなる2次元画
像信号を入力し、変化画素の予測と検出を行うものであ
り、実施の形態25とは予測に用いる変化画素の取得方
法が異なるものである。本実施の形態27の画像符号化
装置は、実施の形態25による装置と同様の構成であっ
て、説明には図30を用いる。実施の形態25による画
像符号化装置では、図31を用いて説明した通り、符号
化する走査線に対して、直前1ライン、及び2ラインの
走査線における変化画素を予測に用いたものであるが、
本実施の形態27の画像符号化装置では、数ライン前の
走査線における変化画素に基づいて予測を行うものであ
る。
【0182】図33は本実施の形態27の画像符号化装
置による符号化の動作の原理を説明するため図である。
符号化を行う最下部に位置する走査線に対して、7ライ
ン、及び4ライン前の走査線において検出された第2、
及び第3の変化画素に基づき、第1の変化画素が直線上
に存在するものと予測すると、図示する予測変化画素が
得られる。この予測変化画素と、入力信号から当該走査
線において検出された第1の変化画素との予測誤差を用
いて、「予測した変化画素の1画素右」という情報を符
号化することによって、実施の形態25と同様に符号化
効率の向上が図れる。
【0183】本実施の形態27の画像符号化装置の動作
については、メモリ202a、及び202bでの一時記
憶による遅延時間が異なる点以外は、実施の形態25と
同様のものとなる。又、変化画素予測器206の予測に
ついては次のように演算により変化画素を予測できる。
第2の変化画素を第m ラインのx 画素目、第3の変化画
素を第n ラインのy 画素目、第1の変化画素の予測点を
第k ラインのz 画素目とし、3点が直線上に並ぶとする
ものとすると、x-y:z-y=m-n:k-nという関係が成立する
ことから、z-y=(x-y)*(k-n)/(m-n)となる。従って、z=y
-(x-y)*(n-k)/(m-n)となるので、第1の変化画素は第kラ
インのy-(x-y)*(n-k)/(m-n)画素目となる。このよう
に、本実施の形態27による画像符号化装置では、実施
の形態25による画像符号化装置と同じ構成により、設
定によってメモリ202a、及び202bを用いた遅延
時間を変更して、同様の効果が得られる。
【0184】実施の形態28.本発明の実施の形態28
による画像符号化装置は、複数の画素からなる2次元画
像信号を入力し、変化画素の予測と検出を行うものであ
り、実施の形態25とは予測に用いる変化画素の取得方
法が異なるものである。本実施の形態28の画像符号化
装置は、図30に示す実施の形態25による装置と同様
の構成であって、符号化信号211を復号化する復号化
器を備え、この復号化器の出力する符号化及び復号化済
みの信号をいずれかのメモリに出力するものである。実
施の形態25による画像符号化装置では、図31を用い
て説明した通り、符号化する走査線に対して、1ライ
ン、及び2ライン上に位置する走査線における変化画素
を予測に用いたものであるが、本実施の形態28の画像
符号化装置では、符号化及び復号化済みの下位置にある
走査線における変化画素を予測に用いるものである。
【0185】図34は本実施の形態28の画像符号化装
置による符号化の動作の原理を説明するため図である。
符号化を行う走査線(図において、第1の変化画素が存
在するライン)に対して、4ライン上、及び3ライン下
の走査線において検出された第2、及び第3の変化画素
に基づき、第1の変化画素が直線上に存在するものと予
測すると、図示する予測変化画素が得られる。この予測
変化画素と、入力信号から当該走査線において検出され
た第1の変化画素との予測誤差を用いて、「予測した変
化画素の2画素右」という情報を符号化することによっ
て、実施の形態25、及び27と同様に符号化効率の向
上が図れる。
【0186】本実施の形態28の画像符号化装置の動作
については、メモリ202a、及び202bでの一時記
憶による遅延時間が異なる点と、符号化器210が出力
する符号化信号211が復号化されていずれかのメモリ
に入力され、相当する変化画素検出器は、この符号化及
び復号化信号より変化画素を検出する点のみが、実施の
形態25と異なる。このように、本実施の形態28によ
る画像符号化装置では、実施の形態25による画像符号
化装置に符号化信号を復号化して参照画像とする経路を
追加した構成により、同様の効果が得られる。
【0187】実施の形態29.本発明の実施の形態29
による画像符号化装置は、複数の画素からなる2次元画
像信号を入力し、変化画素の予測と検出を行うものであ
り、実施の形態26と同様に検出した変化画素を遅延さ
せて予測に用いるものである。
【0188】図35は本発明の実施の形態29による画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、216、及び220はメモリであり、入力された
変化画素を一時記憶することにより遅延させる。メモリ
216は検出変化画素205を遅延させて遅延変化画素
217を、メモリ220は予測誤差209を遅延させて
遅延予測誤差221を出力する。222、及び224は
加算器であり、加算器222は、遅延変化画素217と
遅延予測誤差221を、加算器224は、予測誤差20
9と遅延予測誤差221を加算処理する。他の符号は図
32と同じであり、説明は実施の形態26と同じであ
る。
【0189】以上の様に構成された、実施の形態29に
よる画像符号化装置について、その動作を説明する。図
36は本実施の形態29の画像符号化装置による符号化
の動作の原理を説明するため図である。実施の形態26
では、検出された第1の変化画素を遅延させて、第2、
及び第3の変化画素を取得するものであった。これに対
して本実施の形態29による画像符号化装置では、第2
の変化画素と第3の変化画素との差を第3の変化画素に
加算して、第1の変化画素の予測値として使用するもの
である。図示するように、第2の変化画素と第3の変化
画素との差は「左へ2画素」であり、第3の変化画素に
この「左へ2画素」を加算することによって、符号化を
行う走査線(図において、第1の変化画素が存在するラ
イン)上で、同図の予測した変化画素が得られる。一方
当該符号化する走査線においては第1の変化画素が検出
され、この検出された第1の変化画素と、上記予測する
変化画素との差である「左へ1画素」を符号化すれば、
実施の形態26と同様の効果が実現できる。
【0190】図35において、入力信号201が本実施
の形態29の画像符号化装置に入力され、変化画素検出
器204によって、2値の画素値が変化する位置が検出
され、この第1の変化画素205がメモリ216と減算
器208とに出力される。メモリ216において、1ラ
イン分遅延された遅延変化画素217は図36における
第3の変化画素である。遅延変化画素217は、加算器
222に入力され、図36における、第2、及び第3の
変化画素の差分に相当する、遅延予測誤差221と加算
され、得られた予測変化画素207が減算器208に出
力される。減算器208は、検出変化画素204と予測
変化画素207との差分を予測誤差209として、出力
し、この予測誤差209が符号化器210において符号
化され、符号化信号211が出力される。
【0191】予測誤差209はまた、加算器224にお
いて、遅延予測誤差221と加算される。この結果得ら
れる遅延予測誤差221は前述のように第2、及び第3
の変化画素の差分に相当するものであり、メモリ220
で一時記憶されることによって遅延されて、次回の符号
化に用いられる。即ち、図36においては、次のライン
(1つ下のライン)においては、遅延誤差221にであ
る上記「左へ2画素」と、予測誤差209である上記
「左へ1画素」とが加算された「左へ3画素」が予測値
として用いられることとなる。
【0192】このように、本実施の形態29の画像符号
化装置では、メモリ216、及び220と、変化画素検
出器204と、加算器216、及び220と、減算器2
08と、符号化器210とを備えたことで、入力信号よ
り検出した変化画素と、予測誤差とに対して、遅延処理
と加算処理を実行することによって、実施の形態26と
同様に符号化効率の向上を図ることが可能となる。な
お、実施の形態25〜29の画像符号化装置において
は、いずれも、入力をブロック単位で行い、ブロック単
位で処理することが可能である。
【0193】実施の形態30.本発明の実施の形態30
による画像復号化装置は、実施の形態25による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化して、複数の画素か
らなる2次元画像信号を得るものである。図37は本発
明の実施の形態30による画像符号化装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、211は入力信号で
あり、実施の形態25による画像符号化装置より出力さ
れる予測誤差の符号化信号(図30の211)である。
230は復号化器であり、符号化信号211を復号化し
て、復号予測誤差231を出力する。232は加算器で
あり、復号予測誤差231と予測変化画素207とを加
算処理して、得られた復号変化画素233を出力する。
234は画素値生成器であり、復号変化画素233と直
前に復号化した変化画素のと間に位置する画素を所定の
画素値、すなわち変化画素とならない画素の画素値とし
て、復号化した画像信号235を生成して出力する。他
の符号は図30と同様であり、説明は実施の形態25と
同様である。
【0194】以上の様に構成された、本実施の形態30
による画像復号化装置について、その動作を説明する。
符号化信号211が入力されると、予測誤差を符号化し
たこの入力信号211は復号化器230で復号化され
て、その結果得られる復号予測誤差231が加算器23
2に出力される。
【0195】一方、直前に復号化された画像信号235
はメモリ202a、及び202bに入力され、実施の形
態25と同様に、変化画素の予測が行われて、変化画素
予測器206から加算器232に予測変化画素207が
出力される。加算器232は予測変化画素207に対し
て、入力された復号予測誤差231を加算することによ
って、復号変化画素233を取得し、これを画素値生成
器234に出力する。画素値生成器234は、復号変化
画素233と直前に復号化した変化画素のと間に位置す
る画素を所定の画素値、すなわち変化画素とならない画
素の画素値として、復号化した画像信号235を生成し
て出力する。
【0196】このように、本実施の形態30による画像
復号化装置は、メモリ202a〜bと、変化画素検出器
204a〜bと、変化画素予測器207と、復号化器2
30と、加算器232と、画素値生成器234とを備え
たことで、予測変化画素と、復号予測誤差とを用いて、
復号変化画素を得て、これに基づいて復号画像信号23
5を得るので、実施の形態25による符号化信号を適切
に復号処理することができる。
【0197】なお、本実施の形態30では、実施の形態
25の画像符号化装置による符号化信号を復号化するも
のとしたが、実施の形態27、及び28による画像符号
化装置によって得られた符号化信号をも同様に復号化す
ることができる。
【0198】実施の形態31.本発明の実施の形態31
による画像復号化装置は、実施の形態26による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化して、複数の画素か
らなる2次元画像信号を得るものである。図38は本発
明の実施の形態31による画像符号化装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、復号化器230、加
算器232、及び画素値生成器234は図37と、他は
図32と同様であり、説明は実施の形態30、及び26
と同様である。
【0199】以上の様に構成された、本実施の形態31
による画像復号化装置について、その動作を説明する。
符号化信号211が入力されると、予測誤差を符号化し
たこの入力信号211は復号化器230で復号化され
て、その結果得られる復号予測誤差231が加算器23
2に出力される。一方、直前に復号化された復号変化画
素233はメモリ216aに入力され、実施の形態26
と同様に、変化画素の予測が行われて、変化画素予測器
206から加算器232に予測変化画素207が出力さ
れる。以降の処理は、実施の形態30の場合と同様であ
る。
【0200】このように、本実施の形態31による画像
復号化装置は、メモリ216a〜bと、変化画素予測器
207と、復号化器230と、加算器232と、画素値
生成器234とを備えたことで、予測変化画素と、復号
予測誤差とを用いて、復号変化画素を得て、これに基づ
いて復号画像信号235を得るので、実施の形態26に
よる符号化信号を適切に復号処理することができる。
【0201】実施の形態32.本発明の実施の形態32
による画像復号化装置は、実施の形態29による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化して、複数の画素か
らなる2次元画像信号を得るものである。図39は本発
明の実施の形態32による画像符号化装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、復号化器230、加
算器232、及び画素値生成器234は図37と、他は
図35と同様であり、説明は実施の形態30、及び29
と同様である。
【0202】以上の様に構成された、本実施の形態32
による画像復号化装置について、その動作を説明する。
符号化信号211が入力されると、予測誤差を符号化し
たこの入力信号211は復号化器230で復号化され
て、その結果得られる復号予測誤差231が加算器23
2に出力される。一方、直前に復号化された復号変化画
素233はメモリ216に入力され、実施の形態29と
同様に、変化画素の予測が行われて、加算器222から
加算器232に予測変化画素207が出力される。以降
の処理は、実施の形態30の場合と同様である。
【0203】このように、本実施の形態31による画像
復号化装置は、メモリ216、及び220と、加算器2
24、222、及び232と、復号化器230と、画素
値生成器234とを備えたことで、予測変化画素と、復
号予測誤差とを用いて、復号変化画素を得て、これに基
づいて復号画像信号235を得るので、実施の形態29
による符号化信号を適切に復号処理することができる。
【0204】なお、実施の形態25〜29のいずれかの
画像符号化装置において、ブロック単位での符号化が行
われていた場合、実施の形態30〜32の画像復号化装
置において、ブロック単位での符号化信号を入力とし、
ブロック単位で処理を行うことにより、適切に処理を行
うことができる。
【0205】実施の形態33.本発明の実施の形態33
による画像符号化装置は、画像信号に対応して、予測誤
差、又は画素数の符号化結果を切り替えて出力するもの
である。図40は本発明の実施の形態33による画像符
号化装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、240は減算器であり、検出された変化画素205
bと205cとの差分241を取得する。242は符号
化器であり、差分41を符号化して、符号化信号243
を出力する。244は比較器であり、予測誤差209と
所定の値との比較を行い、その結果によりスイッチ24
6の切り替えを制御する。246はスイッチであり、符
号化信号247と243とのいずれを本実施の形態33
の画像符号化装置の出力符号化信号211とするかの切
り替えを、比較器244からの制御により行う。他の符
号は図30と同じであり、説明は実施の形態25と同じ
である。実施の形態25による画像符号化装置は、予測
誤差の符号化を行うものであったが、予測誤差が小さい
という前提で符号化を行うので、予測誤差が大きくなっ
た場合には符号化効率が低下する。かかる場合には、予
測誤差を符号化するよりも、変化画素自体(位置)を符
号化する方が、効率が良いこととなる。従って、本実施
の形態33による画像符号化装置では、予測誤差の符号
化と、変化画素の位置を示す画素数の符号化とを行い得
るものである。又、変化画素自体(位置)の符号化を行
うことにより、変化画素の個数が変化して、予測が困難
又は不可能となって、予測誤差の符号化が困難又は不可
能となる場合にも、符号化の実行が可能となるものであ
る。
【0206】以上の様に構成された、実施の形態33に
よる画像符号化装置についてその動作を説明する。図4
1は本実施の形態33の画像符号化装置による符号化の
動作の原理を説明するため図である。第2、及び第3の
変化画素からの第1の変化画素の予測は、実施の形態2
5の場合と同様である。そして本実施の形態33では、
予測変化画素を中心として、あらかじめ定められた値に
応じた予測範囲を設定する。そして、検出した第1の変
化画素が、この予測範囲にあるか否かにより、符号化の
切り替えを行うものであって、予測範囲にあれば予測誤
差を、予測範囲になければ、第1の変化画素を符号化す
る。
【0207】また、本実施の形態33では、第3の変化
画素は符号化及び復号化済みのものであるので、第1の
変化画素を符号化するためには、第3の変化画素と、第
1の変化画素との走査順番の差、すなわち、その間に存
在する画素数を符号化すれば良いこととなる。そして、
その間の画素のうち、上記の予測範囲に位置するものに
ついては、予測誤差により符号化されるものであり、除
去することが可能である。従って、第1の変化画素を符
号化するには、上記変化画素の差より、予測範囲の画素
を除いたものを符号化すれば良いこととなる。
【0208】例えば、同図における変化画素A、及び変
化画素Bは、予測範囲の外にあるものであって、第1の
変化画素としてこれらの点が検出された場合の取扱いを
説明する。実施の形態25の説明と同様に、走査方向は
左上→右下として、第1の変化画素は、3*12+6=42番
目、変化画素Aは4*12+1=49番目、変化画素Bは4*12+10
=58番目になる。第3の変化画素と変化画素Aとの間に
予測範囲がないので、この両者の間にある画素数49-42=
7 が変化画素A、すなわちAの位置を示す情報として符
号化される。これに対して、変化画素Bの場合には、第
3の変化画素と変化画素Bとの間に予測範囲が含まれる
ので、この予測範囲に存在する5画素を除外して、58-4
2-5=11が変化画素B、すなわちBの位置を示す情報とし
て符号化されることとなる。
【0209】入力信号201が本実施の形態33の画像
符号化装置に入力された後、メモリ202a、及び20
2bによる遅延から、減算器208による予測誤差20
9の取得までは、実施の形態25と同様に行われ、符号
化器210によって、予測誤差209の符号化信号24
7が得られる。実施の形態25ではこの符号化信号が出
力される符号化信号であったが、本実施の形態33で
は、符号化信号247はスイッチ246に出力される。
また、予測誤差209は、符号化器242と、比較器2
44とにも出力される。
【0210】一方、変化画素検出器204bで検出され
た第3の変化画素205bと、変化画素検出器204c
で検出された第1の変化画素105cとは、減算器24
0に出力され、その差分として、両者の間に存在する画
素数241が取得されて符号化器242に出力される。
符号化器242は、入力された差分241と予測誤差2
09とから、予測範囲に存在する画素を除外した画素数
符号化信号243を得て、これをスイッチ246に出力
する。
【0211】比較器244は、入力された予測誤差につ
いて、予測範囲にあるか否かを判定し、予測範囲にある
場合はスイッチ246において、予測誤差符号化信号2
47を出力211とするように、又、予測範囲にない場
合にはスイッチ246において、画素数符号化信号24
3を出力211とするように、信号245をによって制
御を行う。
【0212】このように、本実施の形態33による画像
符号化装置では、実施の形態25による画像符号化装置
に基づいて、減算器240と、画素数の符号化器242
と、比較器244と、スイッチ246とを備えた構成と
したことで、予測誤差が定められた範囲内にあるとき
は、予測誤差の符号化信号を、範囲外にあるときは、画
素数の符号化信号を、出力する符号化信号とするので、
予測誤差が大きな場合は、変化画素の個数の変動によ
り、変化画素の予測ができない場合にも、符号化効率が
低下することを防止して、適切な符号化を実行すること
が可能となる。
【0213】実施の形態34.本発明の実施の形態34
による画像復号化装置は、実施の形態33による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化して、複数の画素か
らなる2次元画像信号を得るものである。図42は本発
明の実施の形態34による画像符号化装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、250はモード復号
化器であり、入力信号について予測誤差が符号化された
信号であるか、変化画素の位置(画素数)が符号化され
た信号であるかを判定し、符号化モード251を出力す
る。256は画素数復号化器であり、入力信号255を
復号化して復号化画素数257を出力する。258は加
算器であり、予測変化画素205bと復号画素数257
とを加算処理して、復号変化画素259を出力する。2
52と260とはスイッチであり、モード復号化器25
0の出力する符号化モードに対応して、入力信号と出力
信号についての切り替えを行う。他の符号は図30と同
様であり、説明は実施の形態25と同様である。
【0214】以上の様に構成された、本実施の形態34
による画像復号化装置について、その動作を説明する。
符号化信号211が入力されると、まずモード復号化器
250によって、予測誤差を符号化したものであるか、
画素数を符号化したものであるかが判定され、その判定
の結果により「予測誤差」、又は「画素数」の符号化モ
ードが出力され、スイッチ252と260との切り替え
を制御する。
【0215】予測誤差が符号化されていた場合の動作
は、実施の形態30と同様となる。一方、画素数が符号
化されていた場合、スイッチ252を切り替えることに
よって、入力信号211は、復号化器256によって復
号化され、変化画素の差である画素数が復号化されて、
この復号画素数257が加算器258に出力される。加
算器258においては、復号画素数257が直前に復号
化されて得られた復号画像信号235に基づいて予測さ
れた予測変化画素と加算され、復号変化画素259が得
られる。いずれにしても、復号変化画素261に基づい
て、実施の形態30と同様に復号画像信号235が出力
される。
【0216】このように、本実施の形態34による画像
復号化装置では、実施の形態30による画像復号化装置
に基づいて、モード復号化器250と、加算器258
と、画素数の復号化器256と、スイッチ252、及び
260とを備えた構成としたことで、モード復号化器2
50が取得する符号化モードに対応して、スイッチ25
2、及び260が切り替えられ、適切な復号化が選択的
に行われるので、実施の形態33において符号化された
符号化信号を適切に復号化することができる。
【0217】実施の形態35.本発明の実施の形態35
による画像符号化装置、及び画像復号化装置は、予測範
囲の設定を、画像信号に対応して変更し得るものであ
る。本実施の形態35による画像符号化装置、及び画像
復号化装置は、実施の形態33、及び34と同じ構成の
ものである。
【0218】図43は本実施の形態35による符号化、
又は復号化の動作の原理を説明するため図である。図
(a)は入力画像が8×8画素で構成される場合を、また
図(b)は同例を1/2にサブサンプルして4×4画素の
構成としたものを示している。サブサンプルされたもの
の画素数は1/2であり、一方画素間距離は2倍とな
る。従って、サブサンプルされたものの場合は、その予
測範囲を元のものの予測範囲の1/2に相当する範囲と
することにより、ほぼ同じ空間位置を検索することにな
る。例えば、右のサブサンプルされたものの予測範囲と
して、左の元のものと同じ±2画素という範囲を使用す
ると、1ラインの画素数を超えることとなってしまい、
実施の形態33、及び34において、モード切り替えが
適切に行われない。これに対して、図示するように右の
サブサンプルされたものの場合、予測範囲を1/2にす
ることとすれば、モード切り替えが適切に行えるので、
同実施の形態による符号化効率の向上が実現できる。
【0219】このように、本実施の形態35による画像
符号化装置、及び画像復号化装置では、実施の形態33
による画像符号化装置、又は実施の形態34による画像
復号化装置において、予測範囲の大きさを、画像信号の
大きさに対応して変更できるものとしたことで、サブサ
ンプルする場合にも、切り替えを適切に行って、符号化
効率の向上を図ることが可能となる。
【0220】実施の形態36.本発明の実施の形態36
による画像符号化装置は、物体の形状をあらわす形状信
号を符号化するものであって、画像信号より有意領域を
抽出して、効率的な符号化を行うものである。図44は
本発明の実施の形態36による画像符号化装置の構成を
示すブロック図である。同図において、401は入力信
号である2次元の形状信号である。402は有意領域抽
出器であり、入力形状信号401から有意領域を抽出し
て、有意領域信号403を出力する。404はブロック
化器であり、入力形状信号401をブロック化して、ブ
ロック化形状信号405を出力する。408はスイッチ
であり、有意領域信号403に対応して切り替えを行
う。412はブロックサイズ変更器であり、有意領域信
号403に対応して、ブロックの大きさを変更して、変
更したブロック化形状信号413を出力する。418、
及び414は符号化器であり、それぞれ有意領域信号4
03と、ブロック化形状信号413を符号化して符号化
信号419、及び415を出力する。
【0221】以上の様に構成された、本実施の形態36
による画像符号化装置についてその動作を説明する。2
次元形状信号である入力信号401が、本実施の形態3
6の画像符号化装置に入力され、有意領域抽出器402
と、ブロック化器404とに入力される。有意領域抽出
器402は、有意領域の範囲を検出して、有意領域信号
403をスイッチ408、ブロックサイズ変更器41
2、及び符号化器418に出力する。
【0222】図45は本実施の形態36の画像符号化装
置による符号化の動作の原理を説明するための図であ
る。斜線で示す部分が物体の内部の画素、すなわち有意
な画像信号が存在する画素であり、斜線部を包含する最
小の矩形、すなわち同図の太線で示す矩形が有意領域の
範囲に相当する。
【0223】ブロック化器405は入力された形状信号
をブロック化して、ブロック化形状信号405をスイッ
チ408に出力する。ここで、スイッチ408は、有意
領域信号403が示す有意領域の範囲に、ブロック化形
状信号405が相当するときに0Nの状態となる。すな
わち有意領域以外の場合には、ブロック化形状信号は符
号化処理をされない。
【0224】スイッチがONであるときは、ブロック化
形状信号405は、ブロックサイズ変更器412に入力
され、ブロックサイズ変更器412に入力された有意領
域信号403に対応して、有意領域を含む最小ブロック
にサイズを変更され、該変更された形状信号413が符
号化器414に出力され、符号化されて形状信号の符号
化信号415とされる。一方、有意領域の範囲を示す有
意領域信号も符号器418において符号化され、符号化
信号419が出力される。
【0225】このように、本実施の形態36による画像
符号化装置では、有意領域検出器102と、ブロックサ
イズ変更器412を備えたことで、有意領域の範囲を検
出し、有意領域の範囲の内部のみ形状信号を符号化する
ように形状信号のブロックサイズを変更するので、有意
領域の範囲外を符号化することがなくなり形状信号の符
号化効率が向上する。
【0226】実施の形態37.本発明の実施の形態37
による画像復号化装置は、実施の形態36による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化して、2次元形状信
号を得るものである。図46は本発明の実施の形態37
による画像復号化装置の構成を示すブロック図である。
同図において、419、及び415は実施の形態36の
画像符号化装置より出力される符号化信号である。42
0は有意領域信号の復号化器、422は形状信号の復号
化器であり、それぞれの入力信号を復号化して、復号有
意領域信号421、最小ブロック化復号形状信号423
を出力する。430はブロックサイズ変更器であり、復
号有意領域信号421に対応して、ブロックの大きさを
変更して、変更した復号ブロック化形状信号431を出
力する。426はスイッチであり、有意領域信号421
に対応して切り替えを行う。432は逆ブロック化器で
あり、ブロック化形状信号427を統合して、復号形状
信号433を出力する。
【0227】以上の様に構成された、本実施の形態37
による画像復号化装置についてその動作を説明する。符
号化信号419、及び415がそれぞれ復号化器42
0、及び422に入力され、復号化される。復号化器4
19は、復号有意領域信号421を、ブロックサイズ変
更器430と、スイッチ426とに出力する。一方、復
号化器422は、有意領域の範囲を含む最小ブロックで
ある最小ブロック化形状信号423をブロックサイズ変
更器430に出力する。ブロックサイズ変更器430
は、入力された復号有意領域信号に基づいて、ブロック
サイズを所定の大きさに変更し、変更されたブロック化
形状信号431として、スイッチ426に出力する。ス
イッチ426は有意領域信号421が示す有意領域の範
囲を含む信号が入力された場合のみONになり、それ以
外は有意領域の範囲外であることを示す値を出力する。
逆ブロック化器432は入力されたブロック化形状信号
と、有意領域の範囲外を示す信号とを統合して、2次元
形状信号を復号化信号433として出力する。
【0228】このように、本実施の形態37による画像
復号化装置では、復号化器420、及び422と、ブロ
ックサイズ変更器430と、スイッチ426と、逆ブロ
ック化器432を備えたことで、有意領域の範囲を復号
化し、それを基にして形状信号を復号化することによ
り、実施の形態36で符号化した符号化信号を正しく復
号化することができる。
【0229】実施の形態38.本発明の実施の形態38
による画像符号化装置は、予測確率に応じた符号化を行
うことで、良好な階層的符号化を実現するものである。
図47は本発明の実施の形態38による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。同図において、1は入
力画像信号である。300は分離器であり、入力画像信
号1を2つの画像信号301a、及び301bに分離し
て出力する。302、308a、及び308bは符号化
器であり、いずれも入力された信号を符号化して、符号
化信号を出力する。330は復号化器であり符号化信号
303aを復号化して、復号化画像信号331を出力す
る。304は予測確率計算器であり、入力された画像信
号331に基づいて、画像信号301bの画素値を予測
し、その予測についての予測確率を計算し、確率値30
5を出力する。306は第2の分離器であり、入力され
た確率値305に対応して、画像信号301bを画像信
号307aと307bとに分離して出力する。
【0230】以上の様に構成された、本実施の形態38
による画像符号化装置についてその動作を説明する。入
力信号1が、本実施の形態38の画像符号化装置に入力
され、まず分離器において、画像信号301a、及び3
01bに分離される。ここで、信号301aは優先的に
選択された信号であって符号化器302に入力され、他
方の信号301bは第2の分離器306に出力される。
図48は本実施の形態38の画像符号化装置による符号
化の動作の原理を説明するための図である。図48(a)
において、実線の丸印の画素が画像信号301aに対応
し、破線の丸印の画素が画像信号301bに対応する。
また、図48は2値画像信号のモデルであり、斜線は真
値を示し、斜線がない丸印は偽値を表すものとする。符
号化器302は優先度の高い画像信号301aを符号化
して、得られた符号化信号303aを符号化出力とする
とともに、復号化器330にも出力する。
【0231】復号化器330が復号処理をした復号信号
が予測確率計算器304に入力される。予測確率計算器
304は、復号化した優先度の高い画像信号に基づい
て、優先度の低い画像信号の画素値を予測し、その予測
確率を計算する。図48(a)において、Aは隣接4方向
が偽値、Bは隣接4方向が真値であり、これに対してC
は隣接2方向が真値で、隣接2方向が偽値である。その
結果、Aは偽値、Bは真値であるという予測について確
率が高いものとなるが、Cについては真偽いずれである
かについても予測が的中する確率が低いこととなる。そ
こで、図48(a)に示すAやBよりも、Cを優先的に符
号化してやれば、図48(b)に示すようにCを復号化す
るとともに、AやBを予測に基づいて再生した場合の画
質劣化が少ないこととなり、望ましい階調符号化が行い
得る。
【0232】従って、予測確率計算機304が出力する
確率値305に基づいて、第2の分離器306は、入力
された画像信号301bについて確率値305が高いも
のを画像信号307aとし、それ以外を画像信号307
bとして分離し、それぞれを符号化器308a、及び3
08bに出力する。各符号化器は、それぞれ入力された
画像信号を符号化して符号化信号303b、及び303
cを出力する。以上のようにして出力された符号化信号
303a〜cはこの順番に優先度が高いものとして伝送
もしくは記録されれば、復号化に際して優先度が高い符
号化信号から順番に復号化されることによって、復号化
の過程で復号化処理が打ち切られた場合においても、画
質劣化の少ない復号化画像を得ることができる。
【0233】このように、本実施の形態38の画像符号
化装置では、分離器300、及び306と、符号化器3
02、308a、及び308bと、復号化器330と、
予測確率計算器304を備えたことで、予測確率の低い
画素から優先的に符号化することにより、画質劣化の少
ない階層的な符号化を付加情報なしで実現することが可
能になる。
【0234】実施の形態39.本発明の実施の形態39
による画像復号化装置は、実施の形態38による符号化
装置の出力する符号化信号を復号化するものである。図
49は本発明の実施の形態39による画像復号化装置の
構成を示すブロック図である。同図において、303a
〜cは実施の形態38の画像符号化装置より出力される
符号化信号であり、310、316a、及び316bの
復号化器により、復号化され、復号信号311、317
a、及び317bとして出力される。320は予測器で
あり、画像信号311に基づいて画像信号を予測し、予
測画像信号321を出力する。312は予測確率計算器
であり、入力された予測画像信号331についての予測
確率を計算し、確率値313を出力する。322はスイ
ッチであり、確率値313に対応して切り替えを行う。
【0235】以上の様に構成された、本実施の形態39
による画像復号化装置についてその動作を説明する。符
号化信号303a〜cがそれぞれ復号化器310、31
6a、及び316bに入力され、復号化される。信号3
03aは復号化されて、復号化画像信号311は出力復
号化信号となるとともに、予測確率計算機312、及び
予測器320にも入力される。
【0236】予測器320は復号化した画像信号311
から優先度の低い画像信号321の画素値を予測する。
予測確率計算器312は、予測した画像信号321の予
測確率を計算し、各画素が復号化器316aもしくは3
16bのいずれで復号化されるべきかを判断する。ま
た、予測確率計算器312は外部から入力された優先順
位309を参照して、優先順位の低い符号化信号が伝送
または記録されているかどうかを判定する。伝送又は記
録されていないと判定すれば、符号化されていない画素
の画素値は復号化信号323として予測した画像信号3
21を出力するようにスイッチ322を切り替えるよう
制御する。また、復号化された画素については、スイッ
チ322で画像信号311、317a、または317b
のいずれか1つが選択されて、装置の出力する復号化信
号323とされる。
【0237】このように、本実施の形態39による画像
復号化装置では、復号化器310、316a、及び31
6bと、予測確率計算器312と、予測器320とを備
えたことで、予測確率と優先順位に対応した復号化を行
うので、実施の形態38による画像符号化装置で符号化
された符号化信号を適切に復号化することができる。
【0238】実施の形態40.本発明の実施の形態40
による画像符号化プログラム記録媒体、及び画像復号化
プログラム記録媒体は、コンピュータ等において、実施
の形態1〜39の画像符号化装置、又は画像復号化装置
を実現するものである。図50はプログラムを記録する
記録媒体の一例であるフロッピー(登録商標)ディスク
を示すものであり、図51は記録された画像符号化プロ
グラムの、図52は画像復号化プログラムの処理手順を
示すフローチャート図である。図50に示すフロッピー
ディスクに記録された、図51に示す画像符号化プログ
ラムは、パーソナルコンピュータやワークステーション
等において実行させることにより、実施の形態2による
画像符号化装置を実現する。同様に、図50に示すフロ
ッピーディスクに記録された、図52に示す画像復号化
プログラムは、パーソナルコンピュータやワークステー
ション等において実行させることにより、実施の形態3
の画像復号化装置を実現する。この場合、同実施の形態
において、図6を用いて説明した、変化画素復号化処理
の後にスイッチによる選択を行うタイプのものとなる。
【0239】このように、本実施の形態40によるプロ
グラム記録媒体は、画像符号化プログラム、又は画像復
号化プログラムを記録したものとしたことで、一般的な
パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムにお
いて、本発明の画像符号化装置、又は画像復号化装置を
実現することが可能となる。なお、本実施の形態40で
は、実施の形態2の画像符号化装置と、実施の形態3の
画像復号化装置を実現するプログラムを記録したものと
したが、他の実施の形態による装置も同様に実現可能で
ある。また、本実施の形態40では、記録媒体としてフ
ロッピーディスクを示したが、ICカード、CD−RO
M、光ディスク、カセットテープ等の、プログラムを記
録できる媒体であれば、同様に実施することができる。
【0240】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)に係る
画像復号化装置によれば、復号化処理の対象である対象
画像の符号化信号を受信し、該符号化信号に対する復号
処理を行う画像復号化装置であって、上記対象画像の
符号化信号に含まれる画素値差分情報を復号化して画素
値信号の差分値を取得し、該取得した差分値を、該対象
画像の復号画素値差分値として出力する画素値差分値
号化手段と、上記対象画像の符号化信号に含まれる画素
値動きベクトル情報、及び差分動きベクトル情報を復号
化して、画素値動きベクトル、及び差分動きベクトル
該画素値動きベクトルを、対象画像の復号画素値動
きベクトルとして、かつ、上記復号画素値動きベクトル
と差分動きベクトルとを加算して得られる動きベクトル
を、上記対象画像の復号形状動きベクトルとして、それ
ぞれ出力する動きベクトル復号化手段と、上記符号化信
号の復号化処理を完了した画像を参照画像とし、該参照
画像の画素値信号を、上記対象画像の復号画素値動きベ
クトルを用いて動き補償し、動き補償の結果得られる
画像値信号の予測値を、上記対象画像の補償画素値信号
として出力する第1の動き補償手段と、上記対象画像の
復号画素値差分値と、上記対象画像の補償画素値信号と
を加算し、加算結果を上記対象画像の復号画素値信号
として出力する復号化画素値演算手段と、上記参照画像
の形状信号を、上記対象画像の復号形状動きベクトルを
用いて動き補償し、動き補償の結果得られる形状信号
の予測値を、上記対象画像の補償形状信号として出力す
る第2の動き補償手段と、上記対象画像の符号化信号
含まれる形状情報を、上記対象画像の補償形状信号に基
づいて復号化して該対象画像の復号化形状信号を出力す
る形状信号復号化手段とを備えので、形状信号の動き
ベクトルに代えて、画素値信号の動きベクトルと形状信
号の動きベクトルとの差分ベクトルを符号化する、効率
のよい符号化処理に対応した復号化処理を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による画像符号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1による画像符号化装置の
動作原理を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態2による画像符号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態2による画像符号化装置の
動作原理を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態3による画像復号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態3による画像復号化装置の
他の例の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態4による画像符号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態4による画像符号化装置の
動作原理を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態5による画像復号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態6による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態7による画像復号化装置
の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態8による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態9による画像符号化装置
の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態10による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態11による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態12による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態13による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態14による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の実施の形態15による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の実施の形態16による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の実施の形態17による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の実施の形態18による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の実施の形態19による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図24】本発明の実施の形態20による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施の形態21による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図26】本発明の実施の形態22による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の実施の形態23による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図28】本発明の実施の形態23による画像符号化装
置における動きベクトルの数の選択を説明するための図
である。
【図29】本発明の実施の形態24による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図30】本発明の実施の形態25による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図31】本発明の実施の形態25による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図32】本発明の実施の形態26による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図33】本発明の実施の形態27による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図34】本発明の実施の形態28による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図35】本発明の実施の形態29による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図36】本発明の実施の形態29による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図37】本発明の実施の形態30による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図38】本発明の実施の形態31による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図39】本発明の実施の形態32による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図40】本発明の実施の形態33による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図41】本発明の実施の形態33による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図42】本発明の実施の形態34による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図43】本発明の実施の形態35による画像符号化装
置、及び画像復号化装置における予測範囲の設定を説明
するための図である。
【図44】本発明の実施の形態36による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図45】本発明の実施の形態36による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図46】本発明の実施の形態37による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図47】本発明の実施の形態38による画像符号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図48】本発明の実施の形態38による画像符号化装
置の動作原理を説明するための図である。
【図49】本発明の実施の形態39による画像復号化装
置の構成を示すブロック図である。
【図50】本発明の実施の形態40による画像符号化プ
ログラム、及び画像復号化プログラムの記録媒体の一例
である、フロッピーディスクを示す図である。
【図51】本発明の実施の形態40による画像符号化プ
ログラムの処理手順を示すフローチャート図である。
【図52】本発明の実施の形態40による画像復号化プ
ログラムの処理手順を示すフローチャート図である。
【図53】画像符号化における画像の形状情報を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1,1a,201,211,255 入力信号 2,2a,2b,204a,204b 変化画素検出器 3,61,95,202a,202b,216a,21
6b,220 メモリ 4,4a,4b 変化画素予測器 5,5a,5b 差分値計算器 6 許容値 7 差分値丸め器 8,8a,8b,65a,65b,67a,67b,2
10,242,418,414 符号化器 9,9a,9b,30a,30b,66a,66b,6
8a,68b,80a,80b,82a,82b,21
1,243,419,415 符号化信号 10 変化画素復号化器 11,11a,11b,75a,75b,84a,84
b,86 差分値加算器 20,63a,63b 動き補償器 21 モード選択器 22,32,33,50 切り替え器 31a,31b,81a,81b,83a,83b,2
30,310,316a,316b,330 復号化器 34,85a,85b,101,235 画像信号 40a,40b 水平走査器 41a,41b 垂直走査器 60a,107 画素値信号 60b,105 透過度信号(入力形状信号) 62a,62b 動き検出器 64a,64b,70 差分値計算器 90 動き検出判定器 93 切替判定器 94 切替器 102,404 ブロック化器 103 形状信号 110 形状符号化モード判定器 111,151 形状符号化モード 112 形状符号化器 113 形状符号化信号 114 透過度符号化モード判定器 115,153 透過度符号化モード 116 透過度符号化器 117 透過度符号化信号 118 画素値符号化モード判定器 119,155 画素値符号化モード 120 画素値符号化器 121 画素値符号化信号 122 モード符号化器 123 モード符号化信号 130,136 透過度符号化モード判定器 132 画素値符号化モード判定器 138 形状符号化モード判定器 150 モード復号化器 156 形状復号化器 158 透過度復号化器 160 画素値復号化器 157 形状復号化信号 159 透過度復号化信号 161 画素値復号化信号 162 逆ブロック化器 163 復号画像信号 170,176,180,186,190,196 ス
イッチ 172,178 画面内/画面間符号化判定器 173 形状符号化モード 182 形状符号化の動きベクトル数判定器 183,193 形状信号の符号化モード 188 画素値符号化の動きベクトル数判定器 192 形状符号化の量子化ステップ変更/非変更判定
器 198 画素値符号化の量子化ステップ変更/非変更判
定器 203a 第2の検出変化画素(参照信号) 203b 第3の検出変化画素(参照信号) 204c 第1の変化画素検出器 205a,205b 変化画素 205c 第1の検出変化画素 206 変化画素予測器 207 予測変化画素 208 減算器 209 予測誤差 221 遅延予測誤差 222,224,232 加算器 225 加算値 231 復号予測誤差 233 復号変化画素 234 画素値生成器 240 減算器 241 差分 243,247 符号化信号 244 比較器 246,426 スイッチ 250 モード復号化器 251 符号化モード 256 画素数復号化器 257 復号化画素数 258 加算器 252,260,408 スイッチ 300 分離器 301a,301b 画像信号 302,308a,308b 符号化器 303a 符号化信号 304,312 予測確率計算器 305 確率値 306 第2の分離器 307a,307b 画像信号分離 311,317a,317b 復号信号 313 確率値 320 予測器 322 スイッチ 331 復号化画像信号(予測画像信号) 401 入力信号(2次元の形状信号) 402 有意領域抽出器 403 有意領域信号 405 ブロック化形状信号 412 ブロックサイズ変更器 413 ブロック化形状信号 420 有意領域信号の復号化器 422 形状信号の復号化器 421 復号有意領域信号 423 最小ブロック化復号形状信号 427 ブロック化形状信号 430 ブロックサイズ変更器 431 復号ブロック化形状信号 432 逆ブロック化器 433 復号形状信号 1001,1002,1004,1006,1008〜
1020,1022〜1026,1029,1033,
1036,1038 画像符号化装置 1003,1003a,1005,1007,102
1,1030〜1032,1034,1037,103
9 画像復号化装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−210955 (32)優先日 平成8年8月9日(1996.8.9) (33)優先権主張国 日本(JP) 早期審査対象出願

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 復号化処理の対象である対象画像の
    号化信号を受信し、該符号化信号に対する復号化処理を
    行う画像復号化装置であって、 上記対象画像の符号化信号に含まれる画素値差分情報
    復号化して画素値信号の差分値を取得し、該取得した差
    分値を、該対象画像の復号画素値差分値として出力する
    画素値差分値復号化手段と、 上記対象画像の符号化信号に含まれる画素値動きベクト
    ル情報、及び差分動きベクトル情報を復号化して、画素
    動きベクトル、及び差分動きベクトルを得該画素値
    動きベクトルを、対象画像の復号画素値動きベクトルと
    して、かつ、上記復号画素値動きベクトルと差分動きベ
    クトルとを加算して得られる動きベクトルを、上記対象
    画像の復号形状動きベクトルとして、それぞれ出力する
    動きベクトル復号化手段と、上記符号化信号の復号化処理を完了した画像を参照画像
    とし、該 参照画像の画素値信号を、上記対象画像の復号
    画素値動きベクトルを用いて動き補償し、動き補償の
    結果得られる画像値信号の予測値を、上記対象画像の
    償画素値信号として出力する第1の動き補償手段と、 上記対象画像の復号画素値差分値と、上記対象画像の
    償画素値信号とを加算し、加算結果を上記対象画像の
    復号画素値信号として出力する復号化画素値演算手段
    と、上記 参照画像の形状信号を、上記対象画像の復号形状動
    きベクトルを用いて動き補償し、動き補償の結果得ら
    れる形状信号の予測値を、上記対象画像の補償形状信号
    として出力する第2の動き補償手段と、 上記対象画像の符号化信号に含まれる形状情報を、上記
    対象画像の補償形状信号に基づいて復号化して該対象画
    像の復号化形状信号を出力する形状信号復号化手段とを
    備えことを特徴とする画像復号化装置。
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