JP3212112B2 - 改善された環境許容性をもつポジ作動の感光性静電マスター - Google Patents

改善された環境許容性をもつポジ作動の感光性静電マスター

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は感光性静電マスターに関し、さら
に詳しくは1回の画像状露光からポジチブ画像を作るこ
とのできる感光性静電マスターに関するものである。な
お、さらに詳細には、改善された環境許容性をもつポジ
作動の感光性静電マスターに関するものである。
【0002】
【背景技術】バインダー、モノマー、開始剤および連鎖
転移剤などを含む、光重合性組成物およびフィルムまた
は素材は市場で入手することができる。このような光重
合性素材の重要な応用の1つはグラフィックアーツの分
野である。このような光重合性層を含む素材はアナログ
カラープルーフのための静電マスターとして今日用いら
れており、そしてデジタルカラープルーフ利用のために
開発されるべき有望な未来材料とし見なされている。
【0003】アナログカラープルーフのため、光重合性
層は電気伝導性の基体上に塗布され、ハーフトーン色分
解ネガチブを通じて紫外(UV)光源によって密着露光
をされる。光重合性組成物は紫外光線により露光された
区域で重合により硬化し、他の場所では未露光の液体様
の状態のままである。この露光と未露光との両区域間の
粘度の相違は移動特性において明瞭で、すなわち、未露
光の光重合性の区域は静電気電荷を導くが、露光された
区域は非伝導性である。
【0004】画像状に露光された光重合性素材をコロナ
放電にさらすことにより、素材の露光域または非伝導性
の区域にだけ残留する静電電荷からなる静電潜像が得ら
れる。ついでこの潜像は静電トナーを表面に付与するこ
とにより現像される。トナーがコロナの電荷と逆に帯電
しているとき、トナーは光重合性素材の露光域または重
合した区域に選択的に付着する。
【0005】光硬化性の静電マスターは印刷装置のイメ
ージング特性を再現するのに必要である。露光と未露光
の両区域の伝導性は、光重合性組成物中に組成物の電気
的性質を変化させる電子供与体または電子受容体を入れ
ることにより調整することができ、そして印刷装置によ
り達成されるのと類似のドットゲインを提供するような
静電マスターが知られている。
【0006】静電写真に光重合組成物を用いることはこ
れまでに例証されておりそして多くの処方を想起するこ
とができるが、ポジチブとネガチブの両方の画像を作る
ことのできる光重合性静電マスターの作成が可能とは考
えられなかった。このような結果はポリマー性バインダ
ー、少なくとも1つのエチレン性不飽和基、開始剤、光
抑制剤および少なくとも1つの増感性化合物からなる光
硬化性層を担持した伝導性支持体をもつ光硬化性の素材
を用いて達成された。ポジチブおよびネガチブの画像は
露光の順序と露光の波長の如何に応じて達成される。
【0007】このような素材は、印刷者がネガまたはポ
ジ色分解のいずれを行っているかに関係なく、1つの素
材がすべての印刷者のプルーフの必要性を満すので、極
めて有用なものである。これらの素材の欠点はポジ作動
の静電マスターを用意するためには2回の露光を必要と
することである。
【0008】1回の画像状の露光に際して伝導性の露光
画像区域を形成する、高解像力の感光性静電マスターが
知られており、このマスターは電気伝導性の基体とこれ
に担持された感光性組成物の層からなり、この感光性組
成物は、(A) 有機ポリマー性バインダー、(B)
ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、(C) 光酸
化剤(photooxidant)によってイオン性の種に酸化され
うるロイコ染料、(D) 非イオン性のハロゲン化化合
物、および(E)相溶性の可塑剤とから本質的に構成さ
れている。しかしながら、これらのマスターは環境許容
性が不充分であると認められている。
【0009】感光性マスターの電気的の諸特性は、室温
(RT)付近の周囲温度の僅かの変化によりかなり変化
する。これらの温度条件における湿度の比較的小さな変
化もまた静電的特性を左右する。例えば、感光性層の放
電速度は温度の上昇に伴って増大する。周囲温度による
放電速度の変化は画質の劣化を生じ、同時にドットゲイ
ンとドットレンジも受け入れ難いものとなる。低めの温
度(RT−5℃)はシャドウ部ドットが不足し、一方、
高めの温度(RT+5℃)ではハイライト部のドットと
ドットゲインが減少する。
【0010】感光性層を形成する感光性組成物中に、存
在する少なくとも1つの別のバインダーよりも比較的高
いガラス転移点温度(Tg)をもつ少なくとも1つのバ
インダーを導入することにより、上記の欠点が実質上克
服され、改善された環境許容性の感光性静電マスターが
作製可能であることが現在判った。環境許容性は感光性
組成物中に、2種またはそれ以上の相溶性の可塑剤を導
入することにより同様に改善される。この改良された感
光性静電マスターは良好な画質、電気的特性および温度
安定性を示す。
【0011】
【発明の要点】本発明によれば (1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層 とからなる感光性静電マスターであって、この感光性組
成物が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
れ以下であるような、少なくとも2つの有機ポリマー性
バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃よ
り大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダー
は70℃またはこれより小さいTgをもつものであり、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン性の種に酸化されうるロ
イコ染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤から本質的に構
成されるものである、温度と湿度の感度が低減された改
良された感光性静電マスターが提供される。
【0012】本発明の一具体例によれば、1回の画像状
露光によりポジチブの画像を作るために、 (A)(1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層 とからなり、感光性組成物が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
れ以下の程度であるような、少なくとも2つの有機重合
体バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃
より大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダ
ーは70℃またはこれより小さいTgをもつものであ
り、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン種に酸化されうるロイコ
染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤から本質的に構
成されるているものである、感光性静電マスターを活性
放射線に対して画像状に露光し、 (B)このマスターを静電的に帯電して、未露光の区域
に静電的帯電の潜像を形成させ、 (C)反対に帯電している静電トナーまたは現像剤を付
与してこの潜像を現像し、そして (D)この現像された画像を受像面に転写することから
なるゼロプリント方法が提供される。
【0013】
【発明の具体的説明】この明細書を通じて以下にあげる
用語はつぎの意味を有している。
【0014】請求項中の「本質的に構成される」とは、
静電マスターの感光性層の組成物から、認知される感光
性静電マスターの利点を阻害しない不特定の成分を排除
するものではないことを意味している。例えば、主要各
成分に加えて共同開始剤、可視光増感剤、熱安定剤また
は熱的抑制剤、紫外光吸収剤、塗布助剤、電気特性改質
剤、例えば、電子受容体、電子供与体、などを存在させ
ることができる。
【0015】ガラス転移温度(Tg)とは主要な特性的
温度のことであり、この点以上で無定形のポリマーは充
分な熱的エネルギーを得てガラス状のものからゴム状の
ものに変化し、分子運動が容易になったことによる物理
特性の著るしい変化を伴うものである。
【0016】本発明は前記の(a)〜(e)の各成分か
ら本質的に構成される伝導性基体上の感光性層が、改善
された環境許容性、1回の露光によるポジチブ画像、と
さらに可視性のプリントアウト画像をもつマスターを作
り得るという発見に基づいている。
【0017】環境許容性を改善した本発明の感光性層
は、単一のバインダーをもつものと比べて拡張されたガ
ラス転移温度を有している。ガラス転移温度の範囲は高
いTgと低いTgをもつバインダーの混合物を処方中に
配合することにより拡張された。感光性組成物中に存在
する異なる粘度をもつ相溶性の可塑剤の配合も同様に環
境許容性を改良する。バインダー混合物は異なるガラス
転移温度をもつ少なくとも2種のポリマー性材料から構
成される。一般的に、約80〜110℃の範囲の高Tg
バインダーと約50〜70℃の範囲の低Tgバインダー
とが好ましいことが見出された。低Tgバインダーの分
子量は感光性組成物の環境許容性に関して著るしい影響
をもたないことが認められた。主要各成分は以下のもの
を含む:
【0018】〔バインダー〕適当なバインダー(a)に
はアクリレートとメタアクリレートのポリマーおよびコ
−またはターポリマーもしくはテトラポリマー、ビニル
ポリマーおよびコポリマー、ポリビニルアセタール、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリス
ルホン、ポリエーテルイミドとポリフェニレンオキサイ
ド、ブタジエンコポリマー、セルローズエステル、セル
ローズエーテルなどが含まれる。重合体バインダーの選
定はそのTgに関連する。ポリマーのTgは主鎖および
側鎖基の化学構造により左右される。堅固な構造をもつ
ポリマーは一般に高いTgを示すが、一方より柔軟なポ
リマーは低いTg値を示す。所望のTg値のポリマー
は、堅固なモノマーと柔軟なモノマーの適切な組み合わ
せの共重合により得ることができる。以下の出版物、J.
Brandrup & E.H. Immergut, “POLYMER HANDBOOK"(ジ
ェー ワイレイ アンド サン社刊、1975年)に文献
中で知られたホモポリマー類のガラス転移温度が集約さ
れており、これを参考文献として示すことで本明細書に
加入する。この本の第3章140〜192ページに最も
よく知られたポリマーのTg値が表示されている。
【0019】80℃またはこれより大きいTg値をもつ
有用なバインダーの例には以下が含まれる: 商品名または記号 化 学 的 組 成 Tg(℃) ビニルポリマーと コポリマー PSMMA ポリ(スチレン(70)/メチル メタアクリレート(30)) 95 CycolacR CTB アクリロニトリル/ブタジエン/ (ボルグ−ワーナー) スチレン 80〜84 ポリスチレン 100 ポリ(アルファメチルスチレン) 168 ポリ(ビニルクロライド) 80 ポリ(ビニリデンクロライド) 100 ポリ(アクリロニトリル) 96 メタアクリレートポ リマーとコポリマー ポリ(メチルメタアクリレート) 110 ポリ(イソボルニルメタアクリレート) 147 ポリ(フェニルメタアクリレート) 110 ポリ(t−ブチルメタアクリレート) 107 ポリ(イソプロピルメタアクリレート) 81 縮合ポリマー LexanR 101(GE) ポリカーボネート 150 ポリスルホン 190 ULTEMR (GE) ポリエーテルイミド 215 ポリ(フェニレンオキサイド) 210 ポリ(1,4−シクロヘキサンジ メタノールテレフタレート) 85 ポリビニルアセタール ポリ(ビニルアセタール) 83 FormvarR ポリ(ビニルホルマール) 92〜113 (モンサント)
【0020】70℃またはこれより小さいTg値をもつ
有用なバインダーの例には以下が含まれる: 商品名または記号 化 学 的 組 成 Tg(℃) アクリレート、メタア クリレートポリマーと それぞれのコポリマー ポリ(エチルメタアクリレート) 70 ElvaciteR 2042 ポリ(エチルメタアクリレート) 65 ElvaciteR 2045 ポリ(イソブチルメタアクリレート) 55 ElvaciteR 2014 メチルメタアクリレートコポリマー 40 ElvaciteR 2044 ポリ(n−ブチルメタアクリレート) 15 ElvaciteR 2046 ポリ(n−ブチル/イソブチルメタア (イー・アイ・デュポン) クリレート) 35 ポリ(シクロヘキシルメタアクリレート) 66 ポリ(t−ブチルアクリレート) 41 ビニルポリマーと ビニルコポリマー ポリ(ビニルアセテート) 32 ビニルクロライド/ビニル アセテートコポリマー 63 ポリビニルアセタール ButvarR ポリビニルブチラール 62〜68 (モンサント) ポリウレタン EstaneR 5715 ポリウレタン 16 (ビー・エフ・グッドリッチ) ポリエステル ポリ(テトラメチレンテレフタレート) 45 ブタジエンコポリマー スチレン/ブタジエンコポリマー <70 セルローズエステル とエーテル エチルセルローズ 43
【0021】好ましいバインダーには、そのTg値が1
5℃から105℃の範囲にあることからElvaciteRの各
樹脂が含まれる。ElvaciteR 2045または2042の
ポリ(エチルメタアクリレート)(Tg 70℃)を含
む低Tg樹脂と、ポリ(メチルメタアクリレート)(T
g 110℃)またはポリ(スチレン/メチルメタアク
リレート)の高Tg樹脂との組み合わせが特に好まし
い。ポリ(エチルメタアクリレート)(Tg 70℃)
とポリ(スチレン/メチルメタアクリレート)とのバイ
ンダーの組み合わせは、良好な環境許容性と塗布特性と
をもつ感光性組成物を与えた。
【0022】混合バインダーは1014〜1020オームc
m、好ましくは1014〜1016オームcmの範囲の固有抵
抗をもつべきである。
【0023】〔光酸化剤〕ヘキサアリールビイミダゾー
ル光酸化剤(b)の実例は2,2′,4,4′,5,5′−ヘ
キサアリールビイミダゾールであり、時には、2,4,5
−トリアリールイミダゾリルダイマーともいわれまたH
ABIとして知られており、活性放射線に露光すると解
離して、対応するトリアリールイミダゾリルフリーラジ
カルを生成する。以下に示す米国特許中に述べられたも
のを含めて2−o−置換HABIはどれも本発明の感光
性組成物中で有用である。HABIは次の一般式で示す
ことができる:
【0024】
【化1】 ここでRはアリール基、例えば、フェニル、ナフチルな
どで好ましくフェニル基であり、それはCesconの米国特
許第3,784,557号の、第2欄第20行〜第3欄第67行
および第23欄第53行〜第74行中で述べられている
ように置換されることができ、この記述を参考に挙げて
おく。
【0025】2−o−置換HABIとは、2と2′位置
にあるアリール基がオルソ置換されているようなもので
ある。アリール基のこれ以外の位置は未置換とされる
か、あるいは露光の際の解離を妨げないかまたは感光系
の電気的もしくはその他の特性に不利な作用をしないよ
うな置換基をもつことができる。HABI類の混合物も
また有用である。好ましいHABIは2−o−クロロ置
換ヘキサフェニルビイミダゾールで、フェニル基のその
他の位置は未置換とされるかまたはクロロ、メチルもし
くはメトキシによって置換される。もっとも好ましいH
ABIは、2,2′,4,4′−テトラキス(o−クロロ
フェニル)−5,5′−ビス(m,p−ジメトキシフェニ
ル)ビイミダゾールと、2,2′−ビス(o−クロロフ
ェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダ
ゾールである。
【0026】好適なヘキサアリールビイミダゾール光酸
化剤(b)はChambers; 米国特許第3,479,185号;Chan
g、同第3,549,367号; Baum その他、同第3,652,275号;
Cescon、同第3,784,557号; Dueber、同第4,162,162号;
Dessauer、同第4,252,887号;Chambers その他、 同第4,2
64,708号; Tanaka その他、 同第4,459,349号、およびSh
eets、同第4,622,286号中に開示されており、これらの
各記述を参考に挙げておく。
【0027】〔ロイコ染料〕本発明で有用なロイコ染料
(c)はCesconの米国特許第3,598,592号中に示されて
おり、これを参考文献として示すことで本明細書に加入
する。この特許の第9欄、第4〜18行で述べられてい
るロイコ染料は、感光性組成物中に存在するときロイコ
染料の形態で好ましく安定である。ここで述べられたも
のよりも安定でないロイコ染料も、組成物中に熱安定剤
または抑制剤が存在するならば使用することができる。
【0028】この染料のロイコ型のものは1個の水素原
子をもつ染料の還元された形であり、ある場合に追加的
な電子とともにその水素原子をとり除くと染料、すなわ
ち異なった色の化合物を生成する。このような染料は、
例えば、米国特許第3,445,234号の第2欄、第49〜6
3行および第3欄、第39行〜第7欄、第55行中で述
べられており、この記述を参考に挙げておく。以下の各
種のものが含まれる: (a) アミノトリアリールメタン、 (b) アミノキサンテン、 (c) アミノチオキサンテン、 (d) アミノ−9,10−ジヒドロアクリジン、 (e) アミノフェノオキサジン、 (f) アミノフェノチアジン、 (g) アミノジヒドロフェナジン、 (h) アミノジフェニルメタン。
【0029】アミノトリアリールメタンが好ましい。一
般にアミノトリアリールメタン類で好ましいものは、少
なくとも2つのアリール基がメタンの炭素原子に結合し
た点に対してパラ位置にR12N−置換基(A)をもつ
フェニル基であり、ここでR 1とR2とはそれぞれ水素、
1〜C10のアルキル、2−ヒドロキシエチル、2−シ
アノエチル、またはベンジルから選ばれた基であり、そ
してメタンの炭素原子に対してオルソ位置の基(B)は
1〜C4の低級アルキル、C1〜C4の低級アルコキシ、
フッ素、塩素、または臭素から選ばれたものであり;そ
して第3のアリール基は前の2つと同じであるかまたは
異なるものとすることができ、異なるものであるときは (1) 低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ジア
ルキルアミノ、ジアリールアミノ、シアノ、ニトロ、ヒ
ドロキシ、フロロまたはブロモなどによって置換するこ
とのできるフェニル; (2) アミノ、ジ−低級アルキルアミノ、アルキルア
ミノで置換することのできるナフチル; (3) アルキルで置換できるピリジル; (4) キノリル; (5) アルキルで置換できるインドリニリデン から選ばれたものであるようなアミノトリアリールメタ
ンである。R1とR2とは好ましく水素またはC1〜C4
アルキル基である。
【0030】前記の(a)の中で特に好ましいロイコ染
料はそれらが安定化されるので、Cesconの米国特許第3,
598,592号の第9欄、第4行〜18行に述べられたクラ
スI化合物である。前記の(a)と(b)の中で好まし
い安定化されたロイコ染料化合物はトリス−(4−ジエ
チルアミノ−o−トリル)メタン、および9−ジエチル
アミノ−12−(2−メトキシカルボニル−フェニル)
−ベンザキサンテンである。
【0031】〔ハロゲン化化合物〕有用なハロゲン化化
合物(d)にはハロゲン化炭化水素類が含まれ、これは
芳香族、脂肪族、脂環式、複素環式、およびこれらの組
み合わせとすることができる。ハロゲン化化合物は好ま
しく非イオン性のものである。ハロゲンの他にこれらの
化合物は酸素、アミン、アミド、ヒドロキシル、ニトリ
ル、またはホスフェートなどにより置換することができ
る。炭化水素環または鎖はエーテル(−O−)、エステ
ル(−CO−O−)、カルボニル(−CO−)、または
アミド(−CO−NH−)などにより中断することがで
きる。
【0032】ハロゲン化脂肪族化合物には1〜約8個の
炭素原子のハロゲン化アルカンとアルケンが含まれ、四
塩化炭素;四臭化炭素;ブロモホルム;ヨードホルム;
ヨードエタン;1,2−ジヨードエタン;2−ブロモ−
1−ヨードエタン;1,2−ジブロモエタン;1−ブロ
モ−1−クロロエタン;1,1,2,2−テトラブロモエ
タン;ヘキサクロロエタン;1,1,1−トリクロロエタ
ン;1,1−ビス−(p−クロロフェニル)−2,2,2
−トリクロロエタンのようなアルカン類により例示され
る;Holmanの米国特許第4,634,657号の第1欄第56行
〜第2欄第7行および第2欄第51行〜第3欄第2行で
述べており、この記述を参考に挙げておくが、このよう
な置換1,2−ジブロモエタン化合物には1,2−ジブロ
モ−1,1,2−トリクロロエタン;1,2−ジブロモテ
トラクロロエタン;1,2−ジブロモ−1,1−ジクロロ
エタン;1,2−ジブロモ−1,1−ジクロロ−2,2−
ジフルオロエタン、などが含まれ;1−ブロモ−3−ク
ロロプロパン;1,2−ジブロモ−3−クロロプロパ
ン;1,2,3−トリブロモプロパン;1−ブロモブタ
ン;2−ブロモブタン;1,4−ジブロモブタン;1−
ブロモ−4−クロロブタン;1,4−ジヨードブタン;
1,2,3,4−テトラブロモブタン;ペンタメチレンブ
ロマイド;ヘキサメチレンブロマイド、など;2〜約8
個の炭素原子のハロゲン化アルカノール類、例えば2−
ブロモエタノール;2,2,2−トリクロロエタノール;
トリブロモエタノール;2,3−ジブロモプロパノー
ル;1,3−ジクロロ−2−プロパノール;1,3−ジヨ
ード−2−プロパノール;1,1,1−トリクロロ−2−
プロパノール;ジ(ヨードヘキサメチレン)アミノイソ
プロパノール;1,1,1−トリクロロ−2−メチル−プ
ロパノール;トリブロモ−t−ブチルアルコール;2,
2,3−トリクロロブタン−1,4−ジオール;ハロゲン
化脂環族化合物、例えば、テトラクロロシクロプロペ
ン;ジブロモシクロペンタン;ヘキサクロロシクロペン
タジエン;ジブロモシクロヘキサン;クロレンド酸無水
物;カルボニル基を含む2〜約8個の炭素原子のハロゲ
ン化脂肪族化合物で、これは1,1−ジクロロアセト
ン;1,3−ジクロロアセトン;ヘキサクロロアセト
ン;ヘキサブロモアセトン;ペンタクロルアセトン;
1,1,3,3−テトラクロロアセトン;1,1,1−トリ
クロロアセトン;3,4−ジブロモブタノン−2;1,4
−ジクロロブタノン−2;1,2,5−トリクロロペンタ
ノン−2;ジブロモシクロヘキサノンなどにより例示さ
れる;3〜約8個の炭素原子のハロゲン化エーテル類で
2−ブロモエチルメチルエーテル;2−ブロモエチルエ
チルエーテル;ジ(2−ブロモエチル)エーテル;ジ
(2−クロロエチル)エーテル;1,2−ジクロロエチ
ルエチルエーテル、などにより例示される。
【0033】ハロゲン化したアミドおよびエステル化合
物は、2〜8個の炭素原子のハロゲン化したモノ−また
はジカルボン酸と関連させて、それらのエステルおよび
アミドとして都合よく述べられる。これらの化合物は次
の一般式を有している: Xa−(A)−(CO−G)b ここでXはCl、BrまたはI、aは1〜4の整数、A
はC1〜C7のアルキルまたはアルケニル、Gは−OA′
または−NH−A″であり、ここでA′はC1〜C15
アルキルまたはハロアルキルで、ハロゲンはCl、Br
またはIであり;A″は水素、C 1〜C4のアルキルまた
はハロアルキルで、ハロゲンはCl、BrまたはIであ
り、bは1又は2である。
【0034】aが1〜4の整数であるという条件下で、
テトラクロロアセトアミドおよびβ,β,β−トリクロロ
ブチロアミドのような、明らかに化学的に不可能な構造
は除外していることが注目される。すなわち、aが1〜
4の整数という条件は、2つの他の炭素原子に結合した
炭素原子は2個より多いハロゲン原子を含むことはな
く、また1つの炭素原子に結合した炭素原子は3個より
多いハロゲン原子を含むことはないという条件のもと
に、Aが1個の炭素原子をもつときaは1〜3の整数で
あり、そしてAが2〜7個の炭素原子をもつときaは1
〜4の整数であるということを示す簡便な方法を意図し
たものである。Aはメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、それらの異性体を含
み;ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソ
ブテニル、もしくはペンテニルなどとすることができ
る。
【0035】エステルは、以下に例示されるように、ハ
ロゲン化カルボン酸のエステル、カルボン酸エステルの
ハロゲン化したもの、またはハロゲン化カルボン酸エス
テルのハロゲン化したものなどとすることができ、例え
ば、クロロ酢酸;ブロモ酢酸;ヨード酢酸;ジクロロ酢
酸;トリクロロ酢酸;トリブロモ酢酸;2−クロロプロ
ピオン酸;3−ブロモプロピオン酸;2−ブロモイソプ
ロピオン酸;2,3−ジブロモプロピオン酸;3−ヨー
ドプロピオン酸;α−ブロモ酪酸;α−ブロモイソ酪
酸;3,4−ジブロモ酪酸;など;ブロモコハク酸;ブ
ロモマレイン酸およびジブロモマレイン酸、など;ブロ
モエチルアセテート;エチルトリクロロアセテート;ト
リクロロエチルトリクロロアセテート;イソオクチルト
リクロロアセテート;イソトリデシルトリクロロアセテ
ート;2,3−ジブロモプロピルアクリレートのホモポ
リマーとコポリマー;トリクロロエチルジブロモプロピ
オネート;ヨードエチルジブロモブチレート;エチル
α,β−ジクロロアクリレート;エチル3,4−ジブロモ
ビニルアセテート、などである。
【0036】アミドおよびイミド類はクロロアセトアミ
ド;ブロモアセトアミド;ヨードアセトアミド;ジクロ
ロアセトアミド;トリクロロアセトアミド;トリブロモ
アセトアミド;トリクロロエチルトリクロロアセトアミ
ド;3−ブロモプロピオンアミド;2−ブロモイソプロ
ピオンアミド;2,3−ジブロモプロピオンアミド;2,
2,2−トリクロロプロピオンアミド;2−ブロモブチ
ロアミド;2−ブロモイソブチロアミドおよびN−クロ
ロサクシンイミド、N−ブロモサクシンイミド、2,3
−ジブロモサクシンイミド、N−〔1,1−ビス−(p
−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエチル〕ア
セトアミド、などである。
【0037】好ましいアミド類は以下の各化合物のよう
に90°〜150℃の範囲の融点のものである: 化 合 物 融点(℃) BrCH2CONH2 91 ClCH2CONH2 121 Cl2CHCONH2 99.4 ICH2CONH2 95 Br3CCONH2 121.5 Cl3CCONH2 142 BrCH2CH2CONH2 111 (CH3)2CBrCONH2 148 CH3CH2CHBrCONH2 112.5 (CH3)2CHCHBrCONH2 133
【0038】この他のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物
には、ParlonsR(ハーキュレス社)のような塩素化ゴ
ム;ポリ(ビニルクロライド);VinoflexR MP−40
0(BASF染料・化学品会社)のようなビニルクロラ
イドとビニルイソブチルエーテルとのコポリマー;Chlo
rowaxR 70(オキシデンタル電気化学会社)のような
塩素化脂肪族系ワックス;パークロロシクロデカン;Cl
orafinR 40(ハーキュレス社)とUnichlorR 70B
(ドーバー化学社)のような塩素化パラフィン;および
2,3−ビス−(ブロモエチル)−1,4−ジブロモ−2
−ブテンなどが含まれる。
【0039】ハロゲン化芳香族炭化水素には、ジ−、ト
リ−、テトラ−、ペンタ−およびヘキサクロロベンゼン
とブロモベンゼンのようなポリハロベンゼン;ジ−、ト
リ−、およびテトラ−クロロキシレンとブロモキシレ
ン;ジ−およびトリクロロアニリンとブロモアニリン;
一般にポリ塩素化ジフェニル、ポリ塩素化トリフェニル
およびそれらの混合物である、AraclorR可塑剤(モンサ
ント社)のようなポリハロゲン化ポリフェニル化合物;
ヘキサブロモビフェニル、テトラブロモビスフェノール
A、などが含まれる。
【0040】ハロゲン化ヘテロ環状化合物には、2,3,
4,5−テトラヨードピロール、2−トリブロモキノリ
ン、2−トリクロロオキサゾール、などが含まれる。
【0041】脂肪族と芳香族のハロゲン化物は両方とも
有効に使用できるのは明らかであるが、脂肪族のハロゲ
ン化物を用いるのが好ましく、一般的に同じ炭素原子に
結合した2個以上のハロゲン原子をもつような、ハロゲ
ン化物の利用が好ましく、3個のハロゲン原子が1つの
炭素原子に結合しているような、ハロゲン化脂肪族化合
物を使用するのが特に好ましい。ハロゲンを含む材料は
単一の化合物として存在することもでき、またハロゲン
含有化合物の混合物であっても良い。
【0042】組成物が調製されそしてある期間保存され
るとき安定性が1つの要因となる。この理由で、四臭化
炭素、ヨードホルム、ヨー化エチルおよび2,2,2−ト
リクロロエタノールのような揮発性の材料は通常まった
く良好に作用するが、かなりの期間保存をされる静電マ
スター中では好ましくない。これらの化合物はその臭気
及び/又は高い揮発性のため一般に使用されていない。
従って、非揮発性の液体または固体であるハロゲン化化
合物が好ましい。
【0043】〔可塑剤〕非重合性の広い範囲の相溶性可
塑剤(e)が、合理的な露光時間と良好なプリントアウ
ト像とを達成する際に有効である。可塑剤が選定される
少なくとも1つの条件は、これがバインダーとまた同じ
く組成物のその他の各成分と相溶性でなければならな
い。例えば、アクリル系のバインダーにとって有用な可
塑剤には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、およびその他の芳香族酸エステル;ジイソオクチル
アジペートのような脂肪族多価酸のエステル、と硝酸エ
ステル;グリコール、ポリオキシアルキレングリコー
ル、脂肪族ポリオールの芳香族または脂肪族酸エステ
ル;アルキルおよびアリールホスフェート;低分子量ポ
リエステル;および塩素化パラフィン;などが含まれ
る。一般的に、高湿度の保存安定性と環境的な操作許容
性を高めるため、水不溶性の可塑剤が好ましいが特にこ
れを必要とするものではない。
【0044】特定の有用可塑剤には:トリエチレングリ
コール、トリエチレングリコールジアセテート、トリエ
チレングリコールジプロピオネート、トリエチレングリ
コールジカプリレート、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールビス(2−エチル
−ヘキサノエート)、テトラエチレングリコールジヘプ
タノエート、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチ
レングリコール)メチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジベンゾエート、イソプロピルナフタレン、ジイソプ
ロピルナフタレン、ポリ(プロピレングリコール)、グ
リセリルトリブチレート、ジエチルアジペート、ジエチ
ルセバケート、ジブチルスベレート、トリブチルホスフ
ェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、
t−ブチルフェニルジフェニルホスフェート(Santiciz
erR 154)、トリアセチン、トリイソオクチルトリメ
リテート、BrijR 30〔C1225(OCH2CH2)4
H〕、およびBrijR 35〔C1225(OCH2CH2)20
OH〕(BrijR はアイ・シー・アイ アメリカ社の登録
商標である)、トリス(2−ブトキシエチル)ホスフェ
ート、およびジシクロヘキシルフタレート、ジオクチル
フタレート、ジフェニルフタレート、ジウンデシルフタ
レート、ブチルベンジルフタレート(SanticizerR 16
0)、2−エチルヘキシルベンジルフタレート(Santic
izerR 261)、アルキルベンジルフタレート(Santic
izerR 278)のようなフタレート類などがある。Sant
icizerRはモンサント社の登録商標である。
【0045】可塑剤の多くは以下の一般式により示すこ
とができる:
【化2】 ここでR1とR2とはそれぞれC1〜C10のアルキル基;
3はHまたはC8〜C16のアルキル基、R4はHまたは
CH3;xは1〜4;yは2〜10そしてzは1〜20
である。特に好ましい可塑剤はトリエチレングリコール
ジカプリレート、テトラエチレングリコールジヘプタノ
エート、ジエチルアジペート、2−エチルヘキシルベン
ジルフタレートおよびトリス−(2−エチルヘキシル)
ホスフェートである。感光性組成物中で有用なこの他の
可塑剤は当業者にとって明らかであり、本発明に従って
使用することができる。好ましい可塑剤は湿度に不感性
のものであり、そしてIsoparR−Lのような非極性液体
により抽出されることのないものである。
【0046】異なる粘度をもつ前記の可塑剤の少なくと
も2つを環境許容性を改善するために使用することがで
きる。好ましい可塑剤の組み合わせには、SanticizerR
278とSanticizerR 261、SanticizerR 154とSa
nticizerR 261、SanticizerR 278とSanticizerR
160、SanticizerR 261とグリセリルトリベンゾエ
ートまたはアセチル化したポリエステル(MorflexR
−50A、ファイザー社)のいずれか、などが含まれ
る。
【0047】必要な最低コントラスト電位、すなわち、
所望の現像画像濃度を得るための、現像時における露光
と未露光の両区域間の電圧差、を達成するためには、バ
インダーと可塑剤との組み合わせが重要である。異なる
ガラス転移温度(Tg)をもつマトリクスを与えるため
に、このバインダーと可塑剤との組み合わせは、フィル
ムマトリクス内である程度の電荷移動ができるように選
定される。
【0048】〔任意的成分〕感光性層中に存在すること
のできる付加的の有用な成分には、共同開始剤、可視光
増感剤、熱安定剤または熱的抑制剤、増白剤、紫外光吸
収剤、塗布助剤、電気特性修正剤、例えば電子受容体、
電子供与体、などが含まれる。有用な共同開始剤にはベ
ンゾフェノン、アルキルアリールケトンおよびこれらの
混合物などがある。
【0049】感光性層中に存在させることもできる可視
光増感剤は、例えば、Dueberの米国特許第4,162,
162号中で述べられているようなアリーリリデンアリ
ールケトンで、この特許の記述を参考に挙げておく。こ
の増感剤は300〜700nmの広いスペクトル範囲の放
射線を吸収する。最大吸収(λmax)は350〜550n
m、好ましくは400〜500nmの範囲である。
【0050】有用な熱的安定剤または抑制剤には、ハイ
ドロキノン、1,4,4−トリメチル−ジアゾビシクロ−
(3.2.2)−ノン−2−エン−2,3−ジオキサイ
ド、1−フェニル−3−ピラゾリジノン、4−(ヒドロ
キシ−メチル)−4−メチル−1−フェニル−3−ピラ
ゾリジノン、p−メトキシ−フェノール、アルキルおよ
びアリール置換ハイドロキノンとキノン、t−ブチルカ
テコール、ピロガロール、銅レジネート、ナフチルアミ
ン、β−ナフトール、塩化第1銅、2,6−ジ−t−ブ
チルp−クレゾール、フェノチアジン、ピリジン、ニト
ロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−トルキノンおよび
クロルアニル、などが含まれる。Pazosの米国特許第4,1
68,982号中で述べられたジニトロソダイマーもまた有用
であり、この特許を参考に挙げておく。感光性組成物の
保存安定性を増加させるために、感光性組成物中に熱的
安定剤または抑制剤を存在するのが好ましい。
【0051】有用な紫外光吸収剤と塗布助剤とは当業者
に良く知られている。
【0052】有用な電子供与体と電子受容体はBlanchet
-Fincherの米国特許第4,849,314号中で述べられてお
り、この開示を参考に挙げておく。このような化合物の
例には:芳香族アミン、例えば、トリフェニルアミン、
メチルジフェニルアミン、N−ジメチルアニリン;芳香
族ホスフィン、例えば、トリフェニルホスフィン;トリ
フェニル砒素;トリフェニルアンチモニー;カルバゾー
ル化合物、例えば、9−エチルカルバゾール、ポリ(9
−ビニルカルバゾール);多環式芳香族化合物、例え
ば、ナフタレン、ベンゾフェノン、トリニトロフルオレ
ノン、p−ビフェニル、などが含まれる。トリフェニル
アミンは好ましい電子供与体であり、ビフェニルは好ま
しい電子受容体である。
【0053】電気的性質と終局の画質を修正することの
できるこの他の添加剤には、N−フェニルグリシン、
1,1−ジメチル−3,5−ジケトシクロヘキサン、そし
て2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベ
ンズオキサゾール、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、ペンタエリスリトールテトラキス−(メルカプトア
セテート)、4−アセトアミドチオフェノール、ドデカ
ンチオール、およびメルカプトエタノールのような有機
チオール類などが含まれる。使用することのできる他の
化合物には1−フェニル−4H−テトラゾール−5−チ
オール、6−メルカプトプリンモノヒドラート、ビス−
(5−メルカプト−1,3,4−チオジアゾール−2−イ
ル)、2−メルカプト−5−ニトロベンズイミダゾー
ル、および2−メルカプト−4−スルホ−6−クロロベ
ンズオキサゾール、などが含まれる。
【0054】一般的に、感光性組成物の必須成分は以下
の概略の割合で使用されねばならない。(a)バインダ
ー40〜80%、好ましく50〜75%;(b)ヘキサ
アリールビイミダゾール光酸化剤1〜20%、好ましく
2〜6%;(c)ロイコ染料0.5〜40%、好ましく
0.5〜6%;(d)ハロゲン化化合物0.08〜10
%、好ましく0.25〜5%;及び(e)可塑剤2〜5
0%、好ましく10〜40%、これらは感光性組成物の
全重量を基準にした重量%である。
【0055】好ましい比率は各成分用に選定した特定の
化合物に依存する。例えば、成分(b)の量はフィルム
の要求感度に関係する。10重量%以上の成分(b)の
含有量をもつ組成物は高感度(ハイスピード)のフィル
ムを与え、デジタルカラープルーフのようにレーザーイ
メージングでもってデジタル化情報を記録するのに使用
することができる。アナログ的の応用、例えば、分解板
または原板を通じての露光のためのフィルム要求感度は
露光の方式の如何による。
【0056】感光性静電マスターは、メチレンクロライ
ドのような溶剤、または感光性組成物各成分のすべてを
溶解するその他の溶剤中に、感光性成分を混合すること
により調製される。塗布および乾燥を助ける高沸点の共
溶剤、例えば、メタノール、イソプロパノールなどもま
た有用である。感光性塗布液はついで伝導性基体上に当
業者に知られている手段により塗布し溶剤を蒸発させ
る。乾燥塗布量は約40〜250mg/dm2、好ましく8
0〜150mg/dm2である。
【0057】伝導性基体はアルミニウム、銅、亜鉛、
銀、それら類似の金属板、伝導性のポリマーフィルム、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、など、または
紙、ガラス、合成樹脂などのような支持体であって、そ
の1面または両面上に金属、電気伝導性の金属酸化物ま
たは伝導性の金属ハライドを、蒸着もしくは化学的沈着
により被覆したもの;伝導性ポリマーで被覆した支持
体;金属、伝導性金属酸化物、伝導性金属ハライド、伝
導性ポリマー、炭素、またはその他の伝導性充填材、な
どを含んだポリマー性バインダーで被覆した支持体とす
ることができる。
【0058】ポジチブ画像は1回の画像露光と引続く帯
電とトーニングにより都合良く調製される。感光性層は
200〜550nmの範囲、好ましくは約310〜約40
0nmの波長の輻射線に対して露光をする。紫外/可視光
の好都合な光源はどれも感光性組成物を活性化し画像の
生成を誘起するのに用いることができる。一般に、約2
00nmと約550nm間の範囲の放射線を供給するような
光源が画像を作るのに有用である。使用することのでき
る光源には太陽燈、電子フラッシュガン、殺菌燈、水銀
蒸気アーク、紫外光放出ケイ光体を備えたケイ光燈、ア
ルゴンおよびキセノングロー燈、電子フラッシュ装置、
写真光源燈、特に短波長(253.7nm)の光を出す紫外
線燈、および長波長(450nm)の光を出すランプなど
がある。
【0059】露光時間は光の強度、感光性組成物からの
距離、原板の不透明度、感光性組成物の性質と分量、お
よび所望の画像中の色の強さなどに応じて数分の1秒か
ら数分の間に変化する。コヒーレントな光ビーム、例え
ば、電子ビーム、パルス化した窒素レーザー、アルゴン
イオンレーザーおよびイオン化したネオンIIレーザーな
どで、これらの放射光が成分(b)の紫外部吸収帯内に
あるかまたはこれに重なり合うようなものを用いること
もできる。アルゴンイオン、クリプトンイオン、ヘリウ
ム−ネオン、および周波数倍加YAGレーザーのような
可視光放出レーザーを、可視光増感した感光性層用に使
用することができる。
【0060】感光性材料上に書き込みをするプリントア
ウト系で広く用いられている、紫外光放出陰極線管も本
発明組成物のイメージングにまた有用である。これらは
一般に、電気的エネルギーを光エネルギーに変換するた
めの手段としてUV−放出型ケイ光体の内部塗膜をも
ち、この放射線を感光面標的に導くための手段としてフ
ァイバー光学系のフェースプレートを備えている。本発
明の目的のため、ケイ光体は本発明の感光性組成物の近
紫外吸収特性に実質的に重なるよう、420nm以下を強
く放出しなければならない。代表的なケイ光体にはP4
B(300〜550nmを放出、410nmに極大)、P1
6(330〜460nm、380nmに極大)およびP22
B(390〜510nm、450nmに極大)タイプのものが
含まれる。ニューヨークの電子工業協会がP番号を制定
し各ケイ光体の特性情報を提供しているから同じP番号
のケイ光体は実質的に同一の特性を有していることにな
る。
【0061】画像は光ビームによるかまたはポジ分解
板、ステンシルあるいはその他の比較的不透明なパター
ンの下で、選択的な区域を光に当てることにより感光性
層中に形成される。ポジ分解板は異なる屈折率の場所の
集りから不透明性が生じているものとすることもでき
る。画像の形成は通常のジアゾプリント装置、または装
置が紫外部の光を若干放出するものであるならばサーモ
グラフ装置中でも行うことができる。コピーをするため
のマスターパターンとしては、例えば、文字をタイプし
たオニオン紙または軽〜中量程度の紙質の筆記用紙を用
いることもできる。
【0062】人工的の光源を使用する場合、感光性層と
光源との間の距離は感光性組成物の性質と放射線感度に
応じて変えることができる。普通は水銀蒸気アークを感
光性層から1.5〜60インチ(3.8〜152.4cm)
の距離で使用する。10〜10,000μw/cm2の光
束が一般に使用に適している。
【0063】感光性組成物を放射線に露光する時間の長
さは数分の1秒からそれ以上までで様々である。露光時
間は一部安定化されたロイコ染料、ハロゲン化化合物、
相溶性の可塑剤、光酸化剤などの性質と濃度および放射
線のタイプによって変化する。露光は広い温度範囲にわ
たって、例えば、約0℃から組成物によって約+40℃
までの温度で行うことができる。好ましい露光温度は約
10℃から約+35℃の範囲である。周囲温度で操作を
するのは経済上明らかに有利である。
【0064】例えば静電マスターを調製する際の画像状
露光は、プロセス原板、すなわち、実質上不透明な区域
と使用する放射線に対して実質上透明な区域とからもっ
ぱら構成され、不透明な区域が実質的に同一の光学的濃
度をもつ、いわゆるラインまたはハーフトーンネガチブ
あるいはポジチブのような画像担持原板を通じて、放射
線に対し感光性組成物層を露光することにより行われ
る。プロセス原板は、セルローズアセテートフィルムお
よびポリエチレンテレフタレートフィルムのような、適
当な塗布済み材料により構成されている。この露光済み
マスターの帯電とトーニングにより、カラープルーフ用
に適したポジ作動マスターが得られる。
【0065】好ましい帯電手段はコロナ放電である。他
の帯電方法、例えば、コンデンサーの放電も使用するこ
とができる。
【0066】静電液体トナーまたは乾燥粉末トナーはど
れでも、またトナー付与方法はどのようなものでも使用
することができる。好ましい液体トナーは、非極性の液
体中の着色樹脂トナー粒子の懸濁物から本質的に構成さ
れ、このトナー粒子はイオン性または両イオン性化合物
によって帯電されている。普通用いられる非極性液体は
分岐鎖脂肪族炭化水素のIsoparR(エクソン社の登録商
標)であり、これは30より小さいカウリ−ブタノール
値を有している。これらはイソパラフィン系炭化水素の
高純度でせまい留分範囲のものであり、以下の沸点範囲
をもっている:IsoparR−G 157〜176℃、Isopar
R−H 176〜191℃、IsoparR−K177〜197
℃、IsoparR−L 188〜206℃、IsoparR−M 20
7〜254℃、IsoparR−V 254〜329℃。
【0067】好ましい樹脂は平均粒子サイズ10μm未
満、好ましく5μm未満の大きさをもち、エチレン(8
0〜99.9%)/アクリルまたはメタアクリル酸(2
0〜0%)/アクリルまたはメタアクリル酸のC1〜C5
アルキルエステル(0〜20%)のコポリマーで、例え
ば、エチレン(89%)とメタアクリル酸(11%)の
コポリマーで、190℃におけるメルトインデックス値
100をもつものである。
【0068】非極性液体に可溶の有用なイオン性または
両イオン性電荷制御剤化合物は、レシチンと塩基性バリ
ウムPetronateR 油溶性ペトロレウムスルホネート、ウ
イトコ化学社製、である。非極性液体中に任意的に存在
しうるものは、以下の各特許に示された少なくとも1つ
の補助剤化合物である:Mitchellの米国特許第4,631,24
4号、同第4,663,264号、同第4,734,352号、Taggiの米国
特許第4,670,370号、Larsonの米国特許第4,702,985号、
Larson and Troutの米国特許第4,681,831号、El-Sayed
and Taggiの米国特許第4,702,984号およびTroutの米国
特許第4,707,429号などで、これら各特許の記述を参考
に挙げておく。
【0069】有用な乾燥静電トナーの代表には、Kodak
EktaprintRK、日立ハイトナーHMT−414、キャノ
ンNP−350Fトナー、東芝T−50Pトナー、など
が含まれる。本発明はこれらのトナーによって限定され
るものではない。
【0070】有用な現像方法には乾燥トナーを使用する
カスケード法、磁気ブラシ法、およびパウダークラウド
法などがある。液体静電現像液では標準的な既知の液体
現像剤の技術を用いることができる。
【0071】トーニングまたは現像の後、このトーニン
グまたは現像された画像は、プルーフを作るために紙な
どのような受像体面に転写される。正像を得るために後
者から別の受像体に転写することもできる。この他の何
ら制限されない受像体はポリマー性フィルムまたは布で
ある。集積回路板を作るため、転写面は導体で被覆した
絶縁板とすることができ、例えば、銅の層で覆ったファ
イバーガラス板で、その上にレジストがこの方法でプリ
ントされる。転写は静電的またはその他の手段、例え
ば、粘着性の受像体面との接触などにより行われる。静
電的の転写は既知の方法、例えば、転写面をトーニング
された画像と接触させ、充分に接触させるため伝導性の
ゴムローラーを表面に押し付け、その直後に転写エレメ
ントの裏面にコロナ放電を与える、などにより行われ
る。
【0072】〔産業上の利用性〕湿度と温度の変化に対
し、改善された環境許容性をもつ感光性静電マスターは
グラフィックアーツの分野で、校正刷が印刷により達成
される画像の複製をかつて作ったことのあるカラープル
ーフの領域において特に有用である。色素画像の分子構
造のため非常に高い解像力が達成される。改善された環
境許容性をもち、かつプリントアウト画像(POI)を
形成しうる感光性静電マスターは以下のような追加利点
を有している: (1) 使用者はマスターが露光されたことを直ちに判
定できる; (2) 重ね焼きをすることができ画像の位置を容易に
判断できる; (3) 目視による修正を容易にすることができる;こ
れはポジチブの感光マスターからカットラインを削除す
るとき非常に重要である; (4) 未露光区域に光ペンで書き入れをすることがで
き、この書き入れはマスター上の情報の1部となるので
ある;および (5) 異なる色のPOIを発生できるのでマスターの
色コード化を可能にする、例えば、シアン分解原板から
のマスターはシアンPOIとし、マゼンタ分解原板から
のマスターはマゼンタPOIを与える、などとすること
ができ;これは順次プリントをするシステムにおける、
マスターの配置ミスによる間違いをさけることができ
る。
【0073】感光性静電マスターはまた、印刷回路板を
作るため耐エッチング性インクの転写に使用することも
できる。
【0074】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明を限定するもの
ではない。部とパーセントとは重量によるものである。
【0075】〔省略語解説〕 〔バインダー〕 B1 ポリメチルメタアクリレート n=1.25、ここでnは固有粘度 Tg=110℃、ここでTgはガラス転移温度 B2 エチルメタアクリレート樹脂、n=1.50、T
g=70℃ B3 イソブチルメタアクリレート樹脂、n=0.6
3、Tg=55℃ B4 メチルメタアクリレートコポリマー樹脂、n=
0.40、Tg=40℃ B5 ポリ(スチレン/メチルメタアクリレート)70
/30、Tg=95℃ B6 ポリカーボネート、Tg=150℃ B7 ポリスルホン、Tg=190℃ B8 CycolacR CTB アクリロニトリル/ブタジエン
/スチレン、Tg=80〜84℃
【0076】〔可塑剤〕 P1 2−エチルヘキシルベンジルフタレート(Santic
izerR 261、モンサント社) P2 グリセリルトリベンゾエート P3 アセチル化ポリエステル(MorflexR P−50
A、ファイザー社) P4 ブチルベンジルフタレート(SanticizerR 16
0) P5 t−ブチルフェニルジフェニルホスフェート(Sa
nticizerR 154) P6 アルキルベンジルフタレート(SanticizerR 27
8) CAS No. 16883-83-3
【0077】〔開始剤/光酸化剤〕 IN1 2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール IN2 2,2′,4,4′−テトラキス(o−クロロフェ
ニル)−5,5′−ビス(m,p−ジメトキシフェニル)
ビイミダゾール
【0078】〔ハロゲン化化合物〕 H1 1,2−ジブロモテトラクロロエタン H2 ジクロロアセトアミド
【0079】〔ロイコ染料〕 LD1 トリス−(4−ジエチルアミノ−o−トリル)
メタン LD2 ビス−(4−ジエチルアミノ−o−トリル)−
フェニルメタン
【0080】〔添加剤〕 A1 1−フェニル−3−ピラゾリジノン(フェニド
ン) A2 4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン A3 PluronicR 31R、エチレンオキサイド/プロピ
レンオキサイドブロックコポリマー界面活性剤、BAS
F社販売 A4 トリフェニルアミン A5 2−メルカプトベンズオキサゾール
【0081】特に示さない限り、すべての実施例では以
下の手順が使われた。
【0082】メチレンクロライド約80部と固体分20
部とを含む溶液を、厚み0.004インチ(0.0102
cm)のアルミメッキしたポリエチレンテレフタレート支
持体上に塗布した。メチレンクロライドを除くため60
〜85℃でフィルムを乾燥した後、この乾燥した層に厚
み0.00075インチ(0.0019cm)のポリプロピ
レンカバーシートをラミネートした。塗布量は80〜1
50mg/dm2変動した。ついでフィルムは露光と現像を
するまでロール状に巻いておいた。
【0083】各処方は周囲条件の関数としての電気的特
定を試験した。環境的安定性は、温度(T)および相対
湿度(RH)による各材料の遷移時間のずれ(aT)を
測定することにより評価し、ここで遷移時間τは電荷キ
ャリアーが試料を横切って移動し、材料のアース面に達
するまでに必要な時間の間隔のことである。
【0084】以下に記載した異なる環境的条件で、静電
帯電させた感光性マスターの電圧減衰または放電カーブ
をプロットするとき、各カーブは互に関連することが認
められた。いま電圧と時間の両者をlog t(x軸)とlog
V(y軸)としてプロットすると、異なる環境的条件で
の放電カーブはlog t軸に沿って水平移動して重なり合
う。電圧の時間関係は次のように表される: V(t)=f(t/τ) ここでτは所定の環境条件に対する遷移時間である。τ
は環境的条件、すなわち、温度と湿度とに依存するが、
関数f(t/τ)は不変式である。結果としてτは特定
の環境的条件内の放電特性の変化を規定する。ずれ係数
はaT=τ1/τ2で、ここでτ1とτ2とは2つの異なる
環境的条件に対する放電時間の長いものと短いものとで
ある。aTは異なる処方の相対湿度と温度対応性を比較
する直接的かつ簡便な方法を与える。小さいaTの値は
環境的感度がより低いことを示している。aTは15ま
たはこれ以下、10またはこれ以下が好ましい。
【0085】各処方は特定の周囲条件において放電速度
の変化(すなわち遷移時間のずれ(aT))をテストし
た。環境条件は30%≦相対湿度(RH)≦60%およ
び65°F(18.3℃)≦温度(T)≦80°F(2
6.7℃)となるようにした。静電装置は、TとRHと
の環境を試験しようとする範囲に正確に調整しうる、小
型のチンネイベンチマーク環境箱(テネイエンジニアリ
ング社)中に置いた。
【0086】表面電圧の測定は以下のようにして行っ
た:1インチ×0.5インチ(2.54cm×1.27cm)
の試料を、ソレノイドに連結した摩擦のない移動ステー
ジ上の平らなアルミニウム板にとり付けた。試料はソレ
ノイドを作動することにより約1インチ(2.54cm)
離れたA位置からB位置に移動する。A位置において、
試料は帯電用のスコロトロンの下に直接置かれる。帯電
条件は:グリッド電圧(Vg)100〜500V、コロ
ナ電流(4.35〜5.11kV)100〜1000μ
A、そして帯電時間2秒である。帯電完了後ソレノイド
を作動させ、試料をスコロトロンから離れたBの位置に
移動させ、モンローエレクトロニクス社製のイソプロー
ベ静電マルチメーター#174型の直下に置いた。マル
チメーターからの出力はデータ入力箱(ヒューレットパ
ッカード社製、#3852型)を通じてコンピュータ
(ヒューレットパッカード社製、#9836型)に入
れ、ここで各試料について電圧対時間を記録する。試料
の移動に約1秒必要のため、“0時間”は帯電後の約1
秒内に行われる。
【0087】各感光性組成物の画質をテストするため
に、感光性層は露光し、帯電し、マゼンタトナーでトー
ニングし、そして以下に述べるように紙に対し画像転写
した。いずれの場合も、“マゼンタトナー”は後記する
4色カラープルーフを作るために用いた標準的なマゼン
タトナーを指すものである。画質の評価は紙上のドット
レンジとドットゲインとを基準にした。標準的の用紙は
プレインウエル製紙会社のSolitaireR紙、オフセットエ
ナメルテキスト、60ポンド(27.2kg)である。し
かしながらテストした各種の用紙にはPlainwell offset
enamel text60ポンド(27.2kg)、Plainwell off
set enamel text70ポンド(31.8kg)、White rega
l TufwiteR Wet Strength Tag150ポンド(68.0k
g)、WhiteLOE Gloss Cover60ポンド(27.2kg)、
White FlokoteR Text70ポンド(31.8kg)、White
all purpose lith60ポンド(27.2kg)、White Sco
ttindex110ポンド(49.9kg)、White Nekoosa Ve
llum Offset70ポンド(31.8kg)およびWhite SovR
text80ポンド(35.3kg)などが含まれる。結果は
この方法がどの用紙にも使用することができるが、イン
クの浸み込みは使用した紙の繊維の質により変ることを
示した。
【0088】ドットサイズに対するドットゲインまたは
ドット生長は、プルーフと印刷プルーフとの間の差がど
のくらいかを測定する標準的の目安である。ドットゲイ
ンはシステムブルンナー社から入手できるブルンナータ
ーゲットと呼ばれている設計されたパターンを用いて測
定をした。グラフィックアーツの利用にとって代表的に
必要とされるドットゲインは中調域において15〜22
%の範囲である。ドットレンジはグラフィックアーツ技
術協会のUGRAターゲットを用いて容易に測定され、
このターゲットは150線/インチ(60線/cm)のス
クリーンの0.5%ハイライトドットから95%シャド
ウドットを含み、また4〜70μmのハイライトおよび
シャドウのマイクロラインを含んでいる。グラフィック
アーツの利用に代表的に必要とされるドット範囲は2〜
98%である。
【0089】感光性静電マスターは、モデルTU64ビ
オルクスR 5002光源装置(エキスポジュアシステム
ズ社)とモデルNo. 5027ホトポリマー燈とを備え
た、ドウシットオプションX露光ユニット(ドウシット
社)を用い、ポジチブで分解原板を通じてまず露光をし
た。露光時間は処方に応じて1〜100秒に変化させ
た。ついでこの露光したマスターをドラム面上にとり付
けた。べた部分のSWOP濃度(ウエブオフセット出版
物規格)は、静電マスターの感光性層の未露光区域を1
00〜500Vに帯電することにより得られた。この帯
電した潜像は、2ロールトーニング部と適切に規正され
た現像液層とを用い、液体静電現像剤またはトナーによ
り現像をした。現像と規正部はドラム上のそれぞれ5時
と6時の位置に配置されている。このトナー画像は、
2.2インチ/秒(5.59cm/秒)の速度で、4.35
〜4.88kV、10〜150μAの転写コロナと、−
2.5〜−8.0kVのタックダウンロール電圧とを用い
て紙の上にコロナ転写し、そして100℃で15秒間オ
ーブン中で溶着した。
【0090】ドットゲインカーブは、プログラム化でき
るマクベス濃度計、#RD918型(マクベスプロセス
測定器社)を、ヒューレットパッカードコンピュータ、
#9836型にインターフェイスしたものを使用して測
定した。ドットゲインカーブはべた部の光学濃度、用紙
(光沢紙)の光学濃度およびブルンナーターゲット中の
各パーセントのドット区域の光学濃度を含んだ簡単なア
ルゴリズムを用いて計算した。
【0091】4色カラープルーフは以下に述べる手順に
従って得られた。最初に、露光の前に各静電マスターの
感光性層中に位置合わせマークを切り込んだ。4色色分
解の各マスターは、カバーシートをもつ4つの感光性エ
レメントを、対応するシアン、イエロ、マゼンタおよび
黒の4つの色分解ポジチブの1つに対して露光すること
により作った。カバーシートをとり除き、各マスターは
対応する色モジュールのドラム上に、各マスターから受
像紙に対して順次転写される4つの像の位置合わせを正
しくする位置に取り付ける。感光性マスターのアルミ化
されている裏面をドラムに接地するために先端クランプ
を使用する。マスターをドラムに対してそれぞれ平らに
はり付けるため、先端にとり付けたスプリングにより伸
張させる。
【0092】各モジュールは3時の位置に帯電用スコロ
トロン、5時に現像ステーション、6時に規正ステーシ
ョン、そして9時の位置にクリーニング部をそれぞれ有
している。帯電、現像、および規正の方法は前記と実施
例の前で述べるのと同じである。転写ステーションは、
タックダウンロール、転写コロナ、給紙、および4回の
転写操作で用紙とマスターとの相対位置を確定させるた
めの位置決め装置などから構成されている。
【0093】4色カラープルーフの調製における、4つ
の現像剤、またはトナーは以下の各組成を有している: 成 分 分量(g) エチレン(89%)とメタアクリル酸(11%) のコポリマー、190℃でのメルトインデ ックス100、酸価66 2,193.04 スターリングNFカーボンブラック 527.44 ホイコフタルブルー、G XBT−583D、 ホイバッハ社 27.76 塩基性バリウムPetronateR、ウイトコ社 97.16 アルミニウムトリステアレート、ウイトコ 132、ウイトコ社 27.76 IsoparR−L、27のカウリ−ブタノール値 をもつ非極性液体、エクソン社 188,670.0
【0094】 シアン エチレン(89%)とメタアクリル酸(11%) のコポリマー、190℃でのメルトインデ ックス100、酸価66 3,444.5 チバ−ガイギー Monarch Blue X3627 616.75 DalamarR Yellow YT−858、ホイバッハ社 6.225 アルミニウムトリステアレート、黒現像剤で 述べたとおり 83.0 塩基性バリウムペトロネートR、ウイトコ社 311.25 IsoparR−L、黒現像剤で述べたとおり 292,987.0
【0095】 マゼンタ エチレン(89%)とメタアクリル酸(11%) のコポリマー、190℃でのメルトインデ ックス100、酸価66 4,380.51 Mobay RV−6700、モーベイケミカル社 750.08 Mobay RV−6713、モーベイケミカル社 750.08 アルミニウムトリステアレート、黒現像剤で 述べたとおり 120.014 トリイソプロパノールアミン 75.008 塩基性バリウムPetronateR 、ウイトコ社 720.08 IsoparR−L、黒現像剤で述べたとおり 378,876.0
【0096】 イエロ エチレン(89%)とメタアクリル酸(11%) のコポリマー、190℃でのメルトインデ ックス100、酸価66 1,824.75 Yellow 14ポリエチレンフラッシュ、 サンケミカル社 508.32 アルミニウムトリステアレート、黒現像剤で 述べたとおり 46.88 塩基性バリウムPetronateR、ウイトコ社 59.5 IsoparR−L、黒現像剤で述べたとおり 160,191.0
【0097】最初に、シアンのマスターを帯電し、現像
しそして規正をする。転写ステーションが配備されてお
り、このトーニングされたシアン像は用紙上に転写をさ
れる。シアンの転写の完了後、マゼンタマスターをコロ
ナ帯電し、現像しそして規正をし、このマゼンタ像は位
置決めの下にシアン像の上に転写される。その後、イエ
ロマスターをコロナ帯電し、現像し、そして規正し、こ
のイエロ像は以前の2つの像の上に転写される。最後
に、黒のマスターをコロナ帯電し、現像し、規正し、そ
してこの黒の像は位置決めの下に以前に転写した3つの
像の上に転写をされる。操作の完了後、用紙を転写ステ
ーションから注意して取り外し、画像は約100℃で1
5秒間溶着をする。
【0098】プルーフ作成のために用いた条件は:ドラ
ム速度2.2インチ/秒(5.588cm/秒);スコトロ
ングリッド電圧100〜400V;スコトロン電流20
0〜1000μA(5.11〜6.04kV);規正ロー
ル電圧20〜200V;タックダウンロール電圧−2.
5〜−5.0kV;転写コロナ電流10〜150μA
(4.35〜4.88kV);規正ロール速度4〜8イン
チ/秒(10.16〜20.32cm/秒);規正ロールと
のギャップ0.002〜0.005インチ(0.0051
〜0.0127cm);現像液電気伝導度12〜30ピコ
ムオー/cm;現像液濃度1〜2%固体分。
【0099】〔実施例1〜4〕メチレンクロライド80
部と固体分20部とを含む感光性組成物の各溶液を作っ
た。固体分はバインダーまたは組み合わせバインダー、
可塑剤または組み合わせ可塑剤、開始剤、ハロゲン化化
合物、ロイコ色素および添加剤などから構成されてい
る。この液は厚み0.004インチ(0.0102cm)の
アルミ加工したポリエチレンテレフタレート基体上に塗
布し、厚み0.00075インチ(0.001905cm)
のポリプロピレンカバーシートでラミネートした。塗布
量は80〜150mg/dm2または膜厚7〜12μmとし
た。
【0100】各エレメントの感光性層は以下の表1中に
示す組成を有しており、ここで分量は重量部である。L
L(18.3℃/30%RH)からHH(26.7℃/
60%RH)までの周囲条件での遷移時間のずれ
(aT)の変化は、各試料について未露光と露光後の両
方を表2中に集約してある。値の少ないものが環境的感
度が小さいことを示している。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】表2では対照例1〜3(単独バインダー)
に比べて実施例1〜4(混合バインダー)の改善された
T/RH感度(値が小さい)を示している。
【0104】[実施例5と6] 各エレメントの感光性層が以下の表3に示す組成をもつ
ことを除いて、実施例1で述べたようにして4種類の感
光性エレメントを作りテストをした。LLからHHまで
の遷移時間のずれの結果は以下の表4中に示してある。
【0105】
【表3】
【0106】
【表4】
【0107】この表は対照例4と5の単独バインダーよ
りも混合バインダー(実施例5と6)使用の利点をさら
に良く示している。
【0108】[実施例7〜9] 各エレメントの感光性層が以下の表5に示す組成をもつ
ことを除いて、実施例1で述べたようにして3種類の感
光性エレメントを作り評価をした。LLからHHまでの
遷移時間のずれの結果は以下の表6中に示してある。
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】 すべてのaT値は対照例1〜5の単独バインダーよりも
改善されている。
【0111】[実施例10〜13] 各エレメントの感光性層が以下の表7に示す組成をもつ
ことを除いて、実施例1で述べたようにして光酸化剤、
ハロゲン化化合物およびロイコ染料の種々の組み合わせ
からなる、4種の感光性エレメントを作りテストをし
た。そして遷移時間のずれの結果は以下の表8中に示し
てある。
【0112】
【表7】
【0113】
【表8】 すべてのaT値は対照例1〜5の単独バインダーのもの
よりも低い。
【0114】[実施例14〜16] 各エレメントの感光性層が以下の表9中に示す組成をも
つことを除いて、実施例1で述べたようにしてバインダ
ーと可塑剤との各種の組み合わせからなる、3種の感光
性エレメントを作りテストをした。そしてLLからHH
までの遷移時間のずれの結果は以下の表10中に示して
ある。
【0115】
【表9】
【0116】
【表10】 すべてのaT値は対照例1〜5の単独バインダーよりも
改善されている。
【0117】[実施例17〜21] バインダー、可塑剤および添加剤の各種の組み合わせか
らなる、5種の感光性エレメントを実施例1で述べたよ
うにして作り評価をした。この組成は以下の表11中に
示し、またLLからHHまでの遷移時間のずれの結果は
以下の表12中に集約してある。
【0118】
【表11】
【0119】
【表12】
【0120】〔実施例22〕この実施例は4色カラープ
ルーフの作成に際しての感光性静電マスターの利用を示
している。以下の組成物が部で示した各成分から作られ
た:
【表13】
【0121】すべての成分を適切に溶解するため液を2
4時間撹拌した後、厚み0.004インチ(0.0102
cm)のアルミ化したポリエチレンテレフタレートフィル
ムベース上に100フィート/分(30.5m/分)の
塗布速度で塗布した。塗布量は118mg/dm2である。
厚み0.00075インチ(0.001905cm)のポリ
プロピレンカバーシートを、乾燥後直ちにこの感光性層
上にラミネートした。かくして作った材料は4色カラー
プルーフ作成のため、約30インチ×40インチ(7
6.2×101.6cm)のサイズの4つの片に切断した。
【0122】4色のカラープルーフは、前に概略説明し
たカラープルーフ作成の一般的な方法に従い、それぞれ
シアン、マゼンタ、イエロおよび黒の各色分解ポジチブ
を通じて露光をした、感光性静電マスターを使用して作
成した。良好な画質とドットゲインとが認められた。本
発明の要旨および実施態様は、以下の通りである。 1.(1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層とからなる感光性静電マスター
であって、この感光性組成物が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
れ以下の程度であるような、少なくとも2つの有機重合
体バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃
より大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダ
ーは70℃またはこれより小さいTgをもつものであ
り、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン性の種に酸化されうるロ
イコ染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤から本質的に構
成されるものである、温度および湿度の感度が低減され
た改良された感光性静電マスター。 2.80℃より大きなTgをもつ該バインダーが、アク
リレートおよびメタアクリレートのポリマーおよびコポ
リマー、ビニルポリマーおよびコポリマー、ポリビニル
アセタール、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエ
ーテルイミド、およびポリフェニレンオキサイドよりな
る群から選ばれたものである、前記1記載の感光性静電
マスター。 3.該バインダーがメタアクリレートポリマーまたはコ
ポリマーである、前記2記載の感光性静電マスター。 4.該バインダーがポリ(スチレン/メチルメタアクリ
レート)である、前記3記載の感光性静電マスター。 5.該バインダーがポリ(メチルメタアクリレート)で
ある、前記3記載の感光性静電マスター。 6.重合体バインダーがポリカーボネートである、前記
2記載の感光性静電マスター。 7.該バインダーがポリスルホンである、前記2記載の
感光性静電マスター。 8.70℃またはこれより小さいTgをもつ該バインダ
ーが、アクリレートおよびメタアクリレートのポリマー
およびコポリマー、ビニルポリマーおよびコポリマー、
ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリウレタン、
ブタジエンコポリマー、セルローズエステルおよびセル
ローズエーテルよりなる群から選ばれたものである、前
記1記載の感光性静電マスター。 9.該バインダーがメタアクリレートポリマーまたはコ
ポリマーである、前記8記載の感光性静電マスター。 10.バインダーがポリ(エチルメタアクリレート)で
ある、前記9記載の感光性静電マスター。 11.該バインダーがポリ(イソブチルメタアクリレー
ト)である、前記9記載の感光性静電マスター。 12.該バインダーがポリ(シクロヘキシルメタアクリ
レート)である、前記9記載の感光性静電マスター。 13.該バインダーがポリ(t−ブチルアクリレート)
である、前記8記載の感光性静電マスター。 14.該光酸化剤が2,2′,4,4′,5,5′−ヘ
キサアリールビイミダゾールである、前記1記載の感光
性静電マスター。 15.該光酸化剤が2,2′,4,4′−テトラキス
(o−クロロフェニル)−5,5′−ビス(m,p−ジ
メトキシフェニル)ビイミダゾールである、前記14記
載の感光性静電マスター。 16.該光酸化剤が2,2′−ビス(o−クロロフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾ
ールである、前記14記載の感光性静電マスター。 17.該ロイコ染料が安定化されているものである、前
記1記載の感光性静電マスター。 18.安定化された該ロイコ染料がトリス(4−ジメチ
ルアミノ−o−トリル)メタンである、前記17記載の
感光性静電マスター。 19.安定化された該ロイコ染料が9−ジエチルアミノ
−12−(2−メトキシカルボニル−フェニル)−ベン
ザキサンテンである、前記17記載の感光性静電マスタ
ー。 20.該ハロゲン化化合物が芳香族、脂肪族、脂環族お
よびこれらの組み合わせよりなる群から選ばれたハロゲ
ン化炭化水素である、前記1記載の感光性静電マスタ
ー。 21.該ハロゲン化炭化水素が、酸素、アミン、アミ
ド、ヒロドキシル、ノトリルおよびホスフェートよりな
る群から選ばれたメンバーにより置換されたものであ
る、前記20記載の感光性静電マスター。 22.該ハロゲン化炭化水素が1,2−ジブロモテトラ
クロロエタンである、前記20記載の感光性静電マスタ
ー。 23.該ハロゲン化炭化水素がトリクロロアセトアミド
である、前記20記載の感光性静電マスター。 24.該相溶性の可塑剤がジオクチルフタレート、トリ
アセチン、t−ブチルフェニルジフェニルホスフェー
ト、ジエチレングリコールジベンゾエートおよび2−エ
チルヘキシルベンジルフタレート並びにこれらの組み合
わせよりなる群から選ばれたものである、請求項1記載
の感光性静電マスター。 25.該可塑剤が2−エチルヘキシルベンジルフタレー
トである、前記24記載の感光性静電マスター。 26.可塑剤は少なくとも2種存在するものである、前
記1記載の感光性静電マスター。 27.該可塑剤が2−エチルヘキシルベンジルフタレー
トとグリセリルトリベンゾエートとである、前記26記
載の感光性静電マスター。 28.該伝導性基体がアルミ化をしたポリエチレンテレ
フタレートである、前記1記載の感光性静電マスター。 29.感光性組成物の全重量を基準にした重量%で、バ
インダー(a)が40〜85%、光酸化剤(b)が1〜
20%、ロイコ染料(c)が0.5〜40%、ハロゲン
化化合物(d)が0.25〜10%、そして可塑剤
(e)が2〜50%存在する、前記1記載の感光性静電
マスター。 30.可視光増感剤が存在する、前記1記載の感光性静
電マスター。 31.該可視光増感剤がアリーリリデンアリールケトン
である、前記30記載の感光性静電マスター。 32.熱安定剤が存在する、前記1記載の感光性静電マ
スター。 33.該熱安定剤が1−フェニル−3−ピラゾリジノン
である、前記32記載の感光性静電マスター。 34.該感光性組成物の層が、 (a)ポリ(メチルメタアクリレート)とポリ(エチル
メタアクリレート)、 (b)2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、 (c)トリス−(4−ジエチルアミノ−o−トリル)メ
タン、 (d)1,2−ジブロモテトラクロロエタン、および (e)2−エチルヘキシルベンジルフタレートから本質
的に構成される、前記1記載の感光性静電マスター。 35.該感光性層の上に保護カバーシートをもつ、前記
1記載の感光性静電マスター。 36.1回の画像状露光によりポジチブの画像を作るた
めのものであって、 (A)(1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層とからなり、この感光性組成物
が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
れ以下の程度であるような、少なくとも2つの有機重合
体バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃
より大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダ
ーは70℃またはこれより小さいTgをもつものであ
り、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン性の種に酸化されうるロ
イコ染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤から本質的に構
成されているものである、感光性静電マスターを活性放
射線に対して画像状に露光し、 (B)このマスターを静電的に帯電して、未露光の区域
に静電的帯電の潜像を形成させ、 (C)反対に帯電している静電トナーまたは現像剤を付
与してこの潜像を現像し、そして (D)この現像された画像を受像面に転写することから
なるゼロプリント方法。 37.活性放射線が200〜500nmのスペクトル領
域のものである、前記36記載の方法。 38.活性放射線源が紫外/可視光である、前記36記
載の方法。 39.活性放射線源が紫外光線放出陰極線管である、前
記36記載の方法。 40.活性放射線源が紫外光−または可視光−放出レー
ザーである、前記36記載の方法。 41.活性放射線源が電子ビームである、前記36記載
の方法。 42.マスターがコロナ放電により静電的に帯電され
る、前記36記載の方法。 43.画像が液体静電現像剤により現像される、前記3
6記載の方法。 44.液体静電現像剤が、大部分の量で存在する30よ
り小さなカウリ−ブタノール値をもつキャリアー液体、
10μmより小さい平均粒子サイズをもつ熱可塑性樹脂
粒子、およびキャリアー液体に可溶なイオン性または両
イオン性電荷制御剤化合物とから本質的に構成される、
前記43記載の方法。 45.画像が乾燥静電トナーにより現像される、前記3
6記載の方法。 46.現像された画像が受像紙に転写される、前記36
記載の方法。 47.現像された画像が伝導性表面をもつ絶縁板に転写
される、前記36記載の方法。 48.該感光性組成物の層が、 (a)ポリ(メチルメタアクリレート)とポリ(エチル
メタアクリレート)、 (b)2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、 (c)トリス−(4−ジエチルアミノ−o−トリル)メ
タン、 (d)1,2−ジブロモテトラクロロエタン、および (e)2−エチルヘキシルベンジルフタレートから本質
的に構成される、前記36記載の方法。 49.液体静電現像剤が、大部分の量で存在する30よ
り小さなカウリ−ブタノール値をもつキャリアー液体、
10μmより小さい平均粒子サイズをもつ熱可塑性樹脂
粒子、およびキャリアー液体に可溶なイオン性または両
イオン性電荷制御剤化合物とから本質的に構成される、
前記48記載の方法。 50.画像が乾燥静電トナーにより現像される、前記4
8記載の方法。 51.画像状露光に先立って除去される保護カバーシー
トが感光性層の上に存在する、前記36記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キヤサリン・テー−リン・チヤン アメリカ合衆国デラウエア州19810.ウ イルミントン.マロウプレイス10 (72)発明者 リチヤード・ジヨゼフ・ケンプフ アメリカ合衆国ペンシルベニア州18848. トワンダ.アール・デイー3.ボツクス 23 (56)参考文献 特開 平3−28855(JP,A) 特開 平3−137651(JP,A) 特開 平1−161354(JP,A) 特開 平2−77(JP,A) 特開 平2−230258(JP,A) 特開 平3−7943(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/02 - 5/16 G03F 3/00 - 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層 とからなる感光性静電マスターであって、この感光性組
    成物が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
    8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
    で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
    れ以下の程度であるような、少なくとも2つの有機重合
    体バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃
    より大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダ
    ーは70℃またはこれより小さいTgをもつものであ
    り、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン性の種に酸化されうるロ
    イコ染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤 から本質的に構成されるものである、温度および湿度の
    感度が低減された改良された感光性静電マスター。
  2. 【請求項2】 80℃より大きなTgをもつ該バインダ
    ーが、アクリレートおよびメタアクリレートのポリマー
    およびコポリマー、ビニルポリマーおよびコポリマー、
    ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリスルホ
    ン、ポリエーテルイミド、およびポリフェニレンオキサ
    イドよりなる群から選ばれたものである、請求項1記載
    の感光性静電マスター。
  3. 【請求項3】 70℃またはこれより小さいTgをもつ
    該バインダーが、アクリレートおよびメタアクリレート
    のポリマーおよびコポリマー、ビニルポリマーおよびコ
    ポリマー、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリ
    ウレタン、ブタジエンコポリマー、セルローズエステル
    およびセルローズエーテルよりなる群から選ばれたもの
    である、請求項1記載の感光性静電マスター。
  4. 【請求項4】 1回の画像状露光によりポジチブの画像
    を作るためのものであって、 (A)(1)電気伝導性の基体、と (2)感光性組成物の層 とからなり、この感光性組成物が、 (a)30%≦相対湿度≦60%および65°F(1
    8.3℃)≦温度≦80°F(26.7℃)の範囲中
    で、感光性層の遷移時間のずれ(aT)が10またはこ
    れ以下の程度であるような、少なくとも2つの有機重合
    体バインダーで、少なくとも1つのバインダーは80℃
    より大きなTgをもちそして少なくとも1つのバインダ
    ーは70℃またはこれより小さいTgをもつものであ
    り、 (b)ヘキサアリールビイミダゾール光酸化剤、 (c)光酸化剤によってイオン性の種に酸化されうるロ
    イコ染料、 (d)非イオン性のハロゲン化化合物、および (e)少なくとも1つの相溶性の可塑剤から本質的に構
    成されているものである、感光性静電マスターを活性放
    射線に対して画像状に露光し、 (B)このマスターを静電的に帯電して、未露光の区域
    に静電的帯電の潜像を形成させ、 (C)反対に帯電している静電トナーまたは現像剤を付
    与してこの潜像を現像し、そして (D)この現像された画像を受像面に転写することから
    なるゼロプリント方法。
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