JP3210912U - 有機el照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】点灯強度を強くすることができる有機EL照明装置を提供する。【解決手段】複数枚の有機ELパネルP1〜P5と、複数枚の有機ELパネルが厚み方向で間隔を置いて重なるように配置された状態で保持する保持体と、を備え、複数枚の有機ELパネルのそれぞれは、略同一の大きさの矩形状に構成され、保持体は4つの壁部1〜4を有する矩形状に構成され、4つの壁部のうちの少なくとも相対向する2つの壁部に、複数枚の有機ELパネルを係止する溝1M〜4Mが形成されてなる。【選択図】図6
Description
本考案は、有機EL素子を有する有機ELパネルを備えた有機EL照明装置に関する。
一般的に、有機ELパネルを構成する自発光型の有機EL素子は、EL(エレクトロルミネッセンス)現象を利用しているので、発熱が少なく、また、薄型で軽量である。また、有機EL素子は、無機EL素子に比較して色の選択が容易で、駆動電圧が低くて省電力である等、種々の利点を有している。
上記有機EL素子を有する有機EL照明装置としては、有機ELパネルと、有機ELパネルを上方から差し込んで装着するソケット部を有する点灯装置と、を備えたものが既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記有機EL照明装置では、1枚の有機ELパネルを発光させて照らす構成であるため、点灯強度に限界があり、早期改善が要望されている。
そこで、本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので、点灯強度を強くすることができる有機EL照明装置を提供することを課題とする。
本考案に係る有機EL照明装置は、複数枚の有機ELパネルと、該複数枚の有機ELパネルが厚み方向で間隔を置いて重なるように配置された状態で保持する保持体と、を備えてなることを特徴とする。
本考案によれば、複数枚の有機ELが厚み方向で間隔を置いて重なるように配置されているので、発光される光が重なり合うことによって、点灯強度を強くすることができる。また、有機ELパネルは薄型で軽量化を図ることができるため、取り扱い面において有利になる。
また、本考案に係る有機EL照明装置は、前記複数枚の有機ELパネルのそれぞれは、略同一の大きさの矩形状に構成され、前記保持体が、4つの壁部を有する矩形環状に構成され、該保持体の4つの壁部のうちの少なくとも相対向する2つの壁部の内面に、前記複数枚の有機ELパネルと係止する溝が形成されていてもよい。
上記のように、保持体の4つの壁部のうちの少なくとも相対向する2つの壁部の内面に、複数枚の有機ELパネルと係止する溝が形成されているので、相対向する2つの壁部の溝に、複数枚の有機ELパネルの2辺を係止するだけで、複数枚の有機ELパネルを保持体に迅速に保持させることができる。
また、本考案に係る有機EL照明装置は、前記複数枚の有機ELパネルのうちの一方の有機ELパネルの発光領域が、他方の有機ELパネルの発光領域と一部が異なる又は全部が異なるように、該複数の有機ELパネルを構成していてもよい。
上記のように、一方の有機ELパネルの発光領域が、他方の有機ELパネルの発光領域と一部が異なる又は全部が異なるように、複数の有機ELパネルを構成することによって、厚み方向で並ぶ複数枚の有機ELパネルから発する光が、厚み方向で重なり合う。これにより、奥行き感のある立体的な光になり、意匠性を高めることができる。
また、本考案に係る有機EL照明装置は、前記複数枚の有機ELパネルが、3枚以上の有機ELパネルから構成され、該各有機ELパネルが、発光状態と非発光状態とに切り換え自在に構成されていてもよい。
上記のように、3枚以上の各有機ELパネルを発光状態と非発光状態とに切り換えることによって、点灯強度を強くする、又は弱くすることができる。
また、本考案に係る有機EL照明装置は、前記4つの壁部の内面全てに、前記複数枚の有機ELパネルを係止する前記溝が形成され、前記4つの壁部のうちの3つの壁部が一体化されて一端が開放された門型状に構成された第1壁体と、門型状の第1壁体の開放端から前記各有機ELパネルを挿入して該第1壁体を構成する3つの壁部の溝に係止した状態で、該第1壁体の開放端を閉じる1つの壁部からなる第2壁体と、を備えていてもよい。
上記のように、第1壁体に各有機ELパネルを挿入するだけで3つの壁部の溝に係止して有機ELパネルを保持させることができる。そして、3つの壁部の溝に係止して有機ELパネルを保持させた状態において第2壁体で第1壁体の開放端を閉じることによって、有機EL照明装置を迅速に完成することができる。
また、本考案に係る有機EL照明装置は、複数枚の有機ELパネルが保持された前記保持体が自立可能に構成されていてもよい。
上記のように、保持体が自立可能に構成されているので、平坦面であれば、どこにでも有機EL照明装置を置いて使用することができる。
以上の如く、本考案によれば、複数枚の有機ELパネルが厚み方向で間隔を置いて重なるように配置されることで、点灯強度を強くすることができる有機EL照明装置を提供することができる。
以下、本考案に係る有機EL照明装置の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
有機EL照明装置は、図1〜図5に示すように、複数枚(ここでは5枚)の有機ELパネルP1〜P5と、5枚の有機ELパネルP1〜P5が厚み方向で間隔(略同一間隔)を置いて重なるように配置された状態で保持する保持体Rと、を備えている。このように、複数枚(5枚)の有機ELパネルP1〜P5が厚み方向で間隔を置いて重なるように配置されているので、発光される光が重なり合うことによって、点灯強度を強くすることができる。また、有機ELパネルは薄型で軽量化を図ることができるため、取り扱い面において有利になる。更にまた、この有機EL照明装置は、5枚の有機ELパネルP1〜P5が保持された保持体Rが自立可能に構成されており、平坦面であれば、どこにでも有機EL照明装置を置いて使用することができるように構成されている。例えば、ベッドの脇において使用するベッドサイドランプとして使用することができる。
有機ELパネルP1〜P5は、自発光型の有機EL素子を有している。この有機EL素子は、一般的に、透明な基板面にITO等からなる透明電極が例えばスパッタリング法により形成される。その上に有機材料による発光機能層、及びアルミニウム等の素材を主体とした金属製の背面電極が例えば真空蒸着法を利用して成形される。
上記構成による有機EL素子は、発光機能層からの光が透明電極及び透明素材による基板を介して外部に導出されるように構成されている。また、有機EL素子の発光色は、白色の他、発光機能層の材料を選択することで好みの各種の発光色にすることができる。
複数枚の有機ELパネルP1〜P5のそれぞれは、略同一の大きさの矩形状に構成され、保持体Rが、同一形状で同一の大きさに構成された木製(金属製や合成樹脂製でもよい)の4つの壁部1,2,3,4を環状に組んで矩形環状の枠体に構成されている。また、保持体Rの4つの壁部、上側の壁部1、左側の壁部2、右側の壁部3、下側の壁部4の内面全てに、5枚の略正方形状の有機ELパネルP1〜P5の4辺をそれぞれ係止する溝1M,2M,3M,4Mが形成されている。各壁部1…に形成された溝1M…は、壁部1…の長手方向に沿って形成され、かつ、壁部1…の短手方向に同一間隔を置いて5つ形成されている。図1において、各壁部1…が、正面視略台形状に構成され、図5において、上端部における短手方向両端部それぞれの角部を削ってテーパー面1T…を形成している。これら4つの壁部1〜4の長手方向両端の斜面同士、例えば図1において上側の壁部1の両端の斜面1S,1Sを左右の壁部2,3の一端の斜面2S,3Sに当接することによって、略正方形状の枠体を構成するようにしている。このように、保持体Rの4つの壁部1…全てに、複数枚の有機ELパネルP1…の4辺をそれぞれ係止する溝1M…が形成されているので、複数枚の有機ELパネルP1…の4辺を対応する溝1M…に係止するだけで、複数枚の有機ELパネルP1…を保持体Rに迅速に保持させることができる。
そして、図6に示すように、4つの壁部1〜4のうちの3つの壁部1,2,3が一体化されて一端(下端)が開放された門型状に構成された第1壁体5と、門型状の第1壁体5の開放端から各有機ELパネルP1…を挿入して第1壁体5を構成する3つの壁部1,2,3の溝1M,2M,3Mに係止して保持した状態で、第1壁体5の開放端を閉じる1つの下側の壁部4からなる第2壁体6と、を備えている。図4では、上側に位置する上側の壁部1と、左右両側に位置する左右の壁部2,3と、がジョイントプレート(ビスケット)7により結合されている。そして、図6に示すように、3つの壁部1,2,3が一体化された第1壁体5に下方から5枚の有機ELパネルP1〜P5を3つの壁部1,2,3の溝1M,2M,3Mに係止しながら挿入する。5枚の有機ELパネルP1〜P5を挿入した後、第1壁体5の開口を閉じるように第2壁体6を下から被せた後、図3及び図4に示すように、複数(ここでは4本)のビス8により第2壁体6を第1壁体5に固定している。このように、第1壁体5に各有機ELパネルP1…を挿入するだけで3つの壁部1,2,3の溝1M,2M,3Mに係止して5枚の有機ELパネルP1〜P5を保持させることができる。そして、3つの壁部1,2,3の溝1M,2M,3Mに係止して5枚の有機ELパネルP1〜P5を保持させた状態において第2壁体6で第1壁体5の開放端を閉じることによって、有機EL照明装置を迅速に完成することができる。尚、図6では、有機ELパネルP1〜P5を第1壁体5へ下方から入れる場合を示しているが、第1壁体5を上下逆にして第1壁体5に上方から容易に入れることができるようにしてもよい。
前記5枚の有機ELパネルP1〜P5の全ての全面を発光するように構成して発光強度を飛躍的に強くする他、図7に示すように、有機ELパネルP1の発光領域が、他の有機ELパネルP2,P3,P4,P5の発光領域と全部が異なる(又は一部が異なる)ように、5枚の有機ELパネルP1〜P5を構成している。このように構成することによって、インテリアとして好適に使用できる有機EL照明装置を構成することができる。図7では、最も前側に位置する第1有機ELパネルP1の左右幅方向に間隔をおいて高さの異なる建物を連想するような5つの発光像(発光像以外の部分は発光していない)11を示している。また、第1有機ELパネルP1の直後方に位置する第2有機ELパネルP2の3つの発光像(発光像以外の部分は発光していない)12を示し、第2有機ELパネルP2の直後方に位置する第3有機ELパネルP3の2つの発光像(発光像以外の部分は発光していない)13を示し、第3有機ELパネルP3の直後方に位置する第4有機ELパネルP4の1つの発光像(発光像以外の部分は発光していない)14を示している。尚、第5有機ELパネルP5の発光像は図示していない。このように、一方(最も前側)の有機ELパネルP1の発光領域が、他方(直後方)の有機ELパネルP2の発光領域と全部が異なる(又は一部が異なる)ように、複数の有機ELパネルP1…を構成することによって、厚み方向で並ぶ複数枚の有機ELパネルP1…から発する光が、厚み方向で重なり合う。これにより、奥行き感のある立体的な光になり、意匠性を高めることができる。
また、各有機ELパネルP1…が、発光状態と非発光状態とに切り換え自在に構成されている。このように、5枚の各有機ELパネルP1〜P5のうちの1枚〜4枚までの特定枚数の有機ELパネルを発光状態と非発光状態とに切り換えることによって、点灯強度を強くする、又は弱くすることができる。
図1、図3及び図5に示すように、底部を構成する下側に位置する壁部4の下面(底面)の四隅に、ゴム(合成樹脂や金属でもよい)からなる略半球状の脚9が取り付けられている。また、底部を構成する下側に位置する壁部4の溝4Mには、溝4Mに係止される有機ELパネルP1…に備える正負の電極(図示せず)が接続される一対の端子板(図示せず)を備えている。また、図2及び図4に示すように、左右方向一方側(右側)の壁部3に備えるアダプターソケット10に図示しない電源からの電力が供給されることによって、複数の有機ELパネルP1…の電極と端子板とが通電状態になり、複数の有機ELパネルP1…が発光状態になる。また、底部を構成する下側に位置する壁部4の内部には、端子板に接続される電線(図示せず)や制御用基板(図示せず)等を収容するための下方が開放された凹部4Hが形成され、長方形状の蓋15により閉じられた空間を形成している。この蓋15は、図3及び図4に示すように、前述したビス8により壁部4に対して着脱可能に固定されている。
尚、本考案は、前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、保持体Rを構成する4つの壁部1,2,3,4の全てに、溝1M,2M,3M,4Mを形成したが、4つの壁部1,2,3,4のうちの相対向する2つの壁部のみに溝を形成してもよい。
また、前記実施形態では、5枚の有機ELパネルP1を備えた有機EL照明装置であったが、2枚、3枚、4枚、6枚以上の有機ELパネルを備えた有機EL照明装置であってもよい。
また、前記実施形態では、保持体Rが4つの壁部を有する枠体から構成したが、左右方向に配置した左右一対の壁部で複数枚の有機ELパネルP1…を保持するように構成してもよいし、上下方向に配置した上下一対の壁部で複数枚の有機ELパネルP1…を保持するように構成してもよい。また、枠体ではなく、箱状のケーシングで複数枚の有機ELパネルP1…を保持するように構成してもよい。
また、前記実施形態では、第2壁体6をビス8により第1壁体5に固定したが、係脱自在な係止構造により第2壁体6を第1壁体5から迅速に取り外しできるように構成してもよい。このように構成すれば、複数枚の有機ELパネルP1…の清掃や点検の他、有機ELパネルの取替等を迅速に行うことができる。
また、前記実施形態では、自立式の有機EL照明装置を示したが、ワイヤー等を用いて吊下げて使用する吊下げ式の有機EL照明装置であってもよい。
1〜4…壁部、1M〜4M…溝、1S,2S,3S…斜面、1T…テーパー面、4H…凹部、5…第1壁体、6…第2壁体、7…ジョイントプレート(ビスケット)、8…ビス、9…脚、10…アダプターソケット、11〜14…発光像、15…蓋、P1〜P5…パネル、R…保持体
Claims (6)
- 複数枚の有機ELパネルと、該複数枚の有機ELパネルが厚み方向で間隔を置いて重なるように配置された状態で保持する保持体と、を備えてなる有機EL照明装置。
- 前記複数枚の有機ELパネルのそれぞれは、略同一の大きさの矩形状に構成され、前記保持体が、4つの壁部を有する矩形環状に構成され、該保持体の4つの壁部のうちの少なくとも相対向する2つの壁部の内面に、前記複数枚の有機ELパネルと係止する溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL照明装置。
- 前記複数枚の有機ELパネルのうちの一方の有機ELパネルの発光領域が、他方の有機ELパネルの発光領域と一部が異なる又は全部が異なるように、該複数の有機ELパネルを構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL照明装置。
- 前記複数枚の有機ELパネルが、3枚以上の有機ELパネルから構成され、該各有機ELパネルが、発光状態と非発光状態とに切り換え自在に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
- 前記4つの壁部の内面全てに、前記複数枚の有機ELパネルを係止する前記溝が形成され、前記4つの壁部のうちの3つの壁部が一体化されて一端が開放された門型状に構成された第1壁体と、門型状の第1壁体の開放端から前記各有機ELパネルを挿入して該第1壁体を構成する3つの壁部の溝に係止して保持した状態で、該第1壁体の開放端を閉じる1つの壁部からなる第2壁体と、を備えていることを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
- 複数枚の有機ELパネルが保持された前記保持体が自立可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL照明装置。
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