JP3209395U - 錫からなる棒材 - Google Patents

Abstract

【課題】手で簡単に曲げることができ、身のまわり品、装飾品等の各種製品を手造りするのに好適な錫の棒材を提供する。【解決手段】直径が０．８〜３．０ｍｍで長さが５０〜５００ｍｍの錫からなる棒材であり、鋳造により製造され、表面に砂型による凹凸が形成されている。【選択図】図１

Description

本考案は、錫製の棒材に関する。

錫は、銀白色で柔らかい金属であり、純度９９．０質量％以上の錫は柔らかく、優れた耐食性を有する。
これらの特性を利用した錫構造体が提案されている（特許文献１）。
同公報に開示する錫構造体は、平面構造体であるため、ワインラック，フルーツトレー，オブジェ等、比較的大きな構造物であり、使用できる目途範囲が限られていた。

特開２００９−１７８２９７号公報

本考案は、手で簡単に曲げることができ、身のまわり品，装飾品等の各種製品を手造りするのに好適な錫の棒材の提供を目的とする。

本考案は、直径が０．８〜３．０ｍｍで長さが５０〜５００ｍｍの錫からなる棒材とした点に特徴がある。
ここで錫は、純度９９．０質量％以上のものが好ましい。

純度が高い錫は、融点が約２３０℃と低く、流動性が高い。
しかし、細長い棒状にするのは難しく、これまで製造された例はない。
現在、市場にて入手できるのは、銅等との合金材を引き抜き加工したものである。

本考案者は、砂型の構造を改良することで細長い錫からなる棒材を得ることができ、本考案に至った。
本考案に係る錫からなる棒材は、鋳造により製造されたものであり、棒材の表面が鋳造による鋳肌からなる点に特徴がある。
ここで鋳肌とは、砂型を用いて鋳造したことにより０．０５〜０．２ｍｍ程度の凹凸があることをいう。
また、必要に応じてブラスト処理等の表面処理を行うことにより、光沢のある銀白色，つや消しされた銀白色，ややグレーの色合い等、色調を調整することも可能である。

棒材としては、直径が０．８，１．０，１．２，１．４，１．６，１．８，２．０，２．４，３．０ｍｍ等の各種丸棒を製造することができる。
長さも直径の大きさや用途に合せて、５０〜５００ｍｍのものができる。
なお、直径が０．８，１．０，１．２ｍｍの特に細いものは長く鋳造するのが難しく、用途によっては長さが５０〜１００ｍｍ程度でもよい。
直径が１．４ｍｍ以上のものは、長さが１５０ｍｍ，３００ｍｍ，４００ｍｍ、それ以上の長さ５００ｍｍ程度まで、用途に応じて製造できる。

本考案に係る錫からなる棒材は、砂型鋳造特有の鋳肌からなる凹凸外観になっているとともに、９９．０質量％以上の高純度の錫からなるため柔らかく、手で自由に曲げることができる。
これにより、１本の棒材を自由に曲げて、あるいは複数の棒材を組み合せて、各種身のまわり品，装飾品等を製作することができる。

本考案に係る錫からなる棒材の拡大写真を示す。 本考案に係る錫からなる棒材の全体写真を示す。 （ａ），（ｂ）は複数の棒材を組み合せて製作した例を示す。

ほぼ１００％に近い高純度の錫の溶湯を砂型に流し込み、直径約２ｍｍで長さ３００〜４００ｍｍの棒材を得た。
その外観写真を図２に拡大写真を図１に示す。
外観が凹凸を有する鋳肌状態であり、優れた意匠性を有する。
また、手で簡単に自由に曲げることができた。
本考案に係る錫からなる棒材を用いて製作した例を図３に示したが、本考案に係る錫からなる棒材は、曲げの自由度が高い点に特徴があり、本実施例に限定されない。

Claims (3)

1. 直径が０．８〜３．０ｍｍで長さが５０〜５００ｍｍの錫からなる棒材。
2. 表面が鋳造による鋳肌からなる請求項１記載の棒材。
3. 常温で手による曲げ加工が容易な請求項２記載の棒材。