JP3208858U - ブリーザーボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】二輪車用V型2気筒エンジンに使用されている従来のブリーザーボルトをそのまま代替可能であって、クランクケース内圧が高まり過ぎないよう制御可能なブリーザーボルトを提供する。【解決手段】エンジンへのエアクリーナ取付ボルトを兼用するブリーザーボルト1であって、クランクケースとエアクリーナーとを連通する通気路14を有する本体ボルト10と、通気路のクランクケース側に嵌合させた貫通孔22を有するインナーボルト20と、通気路内に封入されたOリング30、チェックボール40、スプリング50とを備え、通気路内において、スプリングがチェックボールをOリングに密着させることにより、通気路を閉鎖可能に構成してなる。【選択図】図6

Description

本考案は、自動二輪車のエンジン用のブリーザーボルトに関し、より具体的には、V型2気筒エンジン用のブリーザーボルトに関する。
二輪車や四輪車等に搭載されるエンジンは、運転中に燃焼室内で発生する高圧ガスがピストンとシリンダとの隙間を通って微量ずつクランクケース内に漏出している。また、クランクケース内の気圧はピストンの摺動に伴い絶えず変動するため、クランクケースが密封状態であると、その内部のガス、いわゆるブローバイガスの圧力がピストンの動きを妨げてエンジンの効率を低下させることになる。そのため、ブローバイガスを外部に逃がすためのブリーザー通路を設ける必要があるが、オイルミストや未燃焼ガスを含むブローバイガスの大気中への放出による環境汚染を防ぐために、ブリーザー通路を介してエアクリーナーに還流し、エンジンで再燃焼させる構造が採用されている。
ブリーザー通路は、四輪車はもとより二輪車用エンジンの場合であっても、特許文献1に示すように、クランクケースとエアクリーナーとをホースで接続する方式が一般的であるが、ハーレー・ダビッドソン(登録商標)に代表される大型二輪車の一部で採用されているオーバーヘッドバルブ式V型2気筒エンジンでは、図1乃至図5に例示した写真のように、各気筒のクランクケースに繋がる孔に、通気路を有するボルト、いわゆるブリーザーボルトでエアクリーナーを直接取り付ける方式が採用されている。この場合、ブリーザーボルトは、それ自体がブリーザー通路となると同時に、エアクリーナをエンジンに締結する役割を果たしている。なお、写真のオーバーヘッドバルブ式V型2気筒エンジンでは、ブリーザーボルトを装着するボルト孔はクランクケースではなくシリンダヘッドの側面に設けられているが、これは燃焼室に繋がるものではない。該エンジンでは、クランクの動きによりバルブ機構を駆動するプッシュロッドを納めたプッシュロッドカバーを通気路として使用しており、クランクケース内のブローバイガスは、プッシュロッドカバー内を経由してシリンダーヘッド側に送られ、ボルト孔を通って排気される構造になっている。
特開2000−179406号公開公報
しかし、従来のブリーザーボルトは、通気路を通して双方向に通気可能な構造であったため、ダウンストローク(ピストン降下)時にはブローバイガスを排出してクランクケース内圧を低下させる一方、アップストローク(ピストン上昇)時には逆にエアークリーナー側からクランクケース内に空気を吸い込むため、クランクケース内の気圧が大きく変動するだけでなく、吸排気の空気抵抗が往復で生じ、エンジンの出力発揮の阻害要因となっていた。
本考案は、かかる問題を解決することを目的として創作されたものであり、二輪車用V型2気筒エンジンに使用されている従来のブリーザーボルトをそのまま代替可能であって、クランクケース内圧が高まり過ぎないよう制御可能なブリーザーボルトを提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するため、請求項1に記載した考案は、エンジンへのエアクリーナ取付ボルトを兼用するブリーザーボルトであって、クランクケースとエアクリーナーとを連通する通気路を有する本体ボルトと、通気路のクランクケース側に嵌合させた貫通孔を有するインナーボルトと、通気路内に封入されたOリング、チェックボール、スプリングとを備え、通気路内において、スプリングがチェックボールをOリングに密着させることにより、通気路を閉鎖可能に構成してなることを特徴とする。
本考案に係るブリーザーボルトにおいては、チェックボールは、その直径を通気路の内径より僅かに小さく構成しており、通気路内を自由に移動可能としている。また、通気路内では、スプリングのエアクリーナー側端を固定し、クランクケース側端をチェックボールに当接させている。また、Oリングは、通気路の内壁に設けた周溝に嵌合させることでインナーボルトの内側の位置に固定しており、その内径はチェックボールの直径よりも小さく構成している。
かかる構成により、クランクケース内のガス圧が大気圧と同等またはそれ以下の場合には、スプリングの反撥力によりチェックボールがOリングに当接させられることにより通気路が閉鎖される。一方、クランクケース内のガス圧が高圧となった場合には、インナーボルトの貫通孔を通じて通気路内に侵入したガスがチェックボールを押圧し、スプリングの反撥力に抗してエアクリーナー側にチェックボールを移動させる。これによりチェックボールとOリングが離反するため、通気路内壁とチェックボールとの隙間を通じてガスが通気路内を通過し、エアクリーナー内へと放出される。そして、ガスの放出によりクランクケース内の圧力が低下すると外気圧によりチェックボールがOリングまで押し戻され、再び通気路は閉鎖される。すなわち、チェックボールとOリングはその離合により、通気路を開閉するバルブ機構を構成するのである。
従来のブリーザーボルトではクランクケースとエアクリーナーとの間で常時双方向の通気を許していたのに対し、本考案に係るブリーザーボルトは、クランクケースからのブローバイガスの排出は許すが、エアクリーナー側からクランクケース側への空気の吸入は遮断する一方通行の通気となる。これにより、クランクケース内は常時負圧状態が維持されるとともに、双方向の通気を許した場合に比べて気圧の変動も抑制される。
本考案に係るブリーザーボルトは、単にブローバイガスを排出するだけでなく、クランクケース内を常時負圧状態に維持することで、ピストンの上下運動への気圧抵抗を低減させるだけでなく、クランクケース内圧の変動も抑制される。また、ブリーザ通路における空気抵抗は排気時のみしか生じず、エアクリーナーにおける通気量の変動も抑制される。以上の作用によりエンジン自体の機械的効率が高まるため、出力や燃費の向上、オイル漏出の低減を図れるほか、アクセルのオンオフ時のギクシャク感を低減し、急激なエンジンブレーキをマイルドにするなど、体感上の良好な効果も奏する。
以下、本考案の実施形態について図を用いて詳細に説明する。図6は本考案に係るブリーザーボルト1の外観及び構成部品を分解した状態示す図であり、手前側がクランクケースへの取付部側、反対側がエアクリーナーへの取付部側を示す。ブリーザーボルト1は、本体ボルト10、インナーボルト20、Oリング30、チェックボール40、スプリング50とから構成される。構成部品の素材は鋼製とし、Oリング30は鋼製または耐熱性の高い樹脂製でも良いが、耐摩耗性や騒音抑制の観点からゴム製が好適である。
本体ボルト10は、クランクケースの取付孔に羅合締結させるネジ部11、六角ナット部12、頭部13を有し、内部にはクランクケース側端からエアクリーナ側端へと貫通する通気路14を設けている。また、通気路14の内側面において、ネジ部11のクランクケース側の位置にはインナーボルト20を貫入羅合せしめるための内ネジとOリング30を固定する周溝15を、六角ナット部12の位置にはスプリング50のエアクリーナー側端を固定する段差16を、それぞれ設けている。
図7は構成部品の側面図、図8はクランクケース側から見た状態を示す図、図9はエアクリーナー側から見た状態を示す図である。また、図10は本体ボルト10の断面図、図11はインナーボルト20の両側面及び断面図、図12はOリング30の側面及び断面図、さらに、図13は全構成部品を組み立てた状態のブリーザーボルト1の断面図である。
インナーボルト20は、外側面に本体ボルト10に貫入羅合する外ネジを、内部にはクランクケース側端からエアクリーナ側端へと貫通する貫通孔22を設けており、貫通孔22の内側面は、六角レンチにて本体ボルト10にインナーボルト20を着脱するための六角面を形成している。なお、貫通孔22のエアクリーナー側の開口部21の直径は貫通孔22の直径よりも小さく構成している。
図14はブリーザーボルト1のバルブ機構の動作を示す断面図であり、左図はクランクケース内のガスが高圧の状態(P+)を示し、右図は負圧の状態(P−)を示す。エンジン運転中にクランクケース内が高圧になると、ブローバイガスGがインナーボルト20の貫通孔22を通して本体ボルト10の通気路14内に侵入し、所定の圧力を超えた場合にはスプリング50の反撥力に抗して通気路14内でチェックボール40をエアクリーナー側に移動させる。これによりチェックボール40とOリング30が離反し、通気路14の内壁とチェックボール40との隙間を通じてブローバイガスGが通気路14内を通過し、本体ボルト頭部13の開口部からエアクリーナー内へと排気されてエンジンの燃焼室へと還流される。なお、前記バルブ機構が作動するブローバイガスGの圧力は、スプリング50の反撥力を変えることにより適宜調整可能であるが、スプリング50の反撥力は、クランクケースの内圧が外気圧と平衡した状態においてチェックボール40をOリング30に当接させ得る程度で十分であり、必ずしも強固にチェックボール40を押圧して通気路14を封鎖する必要はない。
次に、ブローバイガスGの排出によりクランクケース内の圧力が低下すると、スプリング50の反撥力によりチェックボール40はクランクケース側に押し戻されてOリング30に当接し、通気路14は閉鎖される。このため、アップストローク時にクランクケース内が負圧になっても、エアクリーナー側から外気が通気路14を通してクランクケース内に吸入されることが防がれる。エンジンの運転中は燃焼室からクランクケース内へのブローバイガスGの漏出は続くが、再度クランクケース内のガス圧が所定の圧力を超えると都度上記の行程で排気されるため、クランクケース内は概ね緩やかな負圧状態が維持される。しかも、常時双方向の通気を許す従来のブリーザーボルトを使用した場合に比べて、圧力の変動幅は大幅に抑制される。
以上のとおり、ブリーザーボルト1を従来のものと交換することにより、エンジン運転中におけるクランクケース内のガス圧が低く保たれ、その変動幅も抑制されるため、ピストンの上下動に対する気圧抵抗が軽減される。これにより、エンジンの回転効率が改善され、出力向上と燃費改善の効果が発揮される。また、クランクケース内の圧力が低減されることにより、接合部やシール部等からのオイルの滲出や未燃焼ガスの漏出といった問題も改善される。
表1は、本願考案者がシャーシダイナモを使用してV型2気筒エンジンを搭載する自動二輪車で行った性能試験の結果を示す。左のグラフはエンジン回転数に対する出力曲線、右のグラフは同トルク曲線であり、本願考案に係るブリーザーボルト1を装着した場合、一般的に普及している従来品を装着した場合に比べ、出力・トルクともに回転数の概ね全域で5%前後の向上が確認された。また、エンジン回転数の上昇に要する時間、いわゆる「吹け上がり」も向上し、アクセルオン・オフ時のギクシャク感も低減するなど、エンジン特性の体感的な改善もみられた。


以上、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明したが、本考案は、必ずしも上述した構成にのみ限定されるものではなく、本考案の目的を達成し、効果を有する範囲内において、適宜変更実施することが可能なものであり、本考案の技術的思想の範囲内に属する限り、それらは本考案の技術的範囲に属する。
本考案に係るブリーザーボルトは、純正品または市販のブリーザーボルトと交換するだけで、容易にV型2気筒エンジンの回転効率を向上させることができる。特殊な工具や大掛かりな分解・組立を必要とせず容易に交換可能であるため、一般ユーザによるカスタマイズにおける普及が期待できるものである。
V型2気筒エンジン搭載自動二輪車を例示する写真。 エアクリーナーの外観写真。 エアクリーナーのカバーを取り外した状態の外観写真。 エアクリーナーのエレメントを取り外した状態の外観写真。 エアクリーナー自体を取り外した状態の外観写真。 実施形態に係るブリーザーボルト1の外観及び構成部品の斜視図。 同ブリーザーボルト1の構成部品の側面図。 同ブリーザーボルト1をクランクケース側から見た状態を示す図。 同ブリーザーボルト1をエアクリーナー側から見た状態を示す図。 同本体ボルト10の断面図。 同インナーボルト20の両側面及び断面図。 同Oリング30の側面及び断面図。 同全構成部品を組み立てた状態のブリーザーボルト1の断面図。 同ブリーザーボルト1のバルブ機構の動作を示す断面図。
A 外気
G ブローバイガス
1 ブリーザーボルト
10 本体ボルト
11 ネジ部
12 六角ナット部
13 頭部
14 通気路
15 周溝
16 段差
20 インナーボルト
21 開口部
22 貫通孔
30 Oリング
40 チェックボール
50 スプリング

Claims (1)

  1. エンジンへのエアクリーナ取付ボルトを兼用するブリーザーボルトであって、クランクケースとエアクリーナーとを連通する通気路を有する本体ボルトと、通気路のクランクケース側に嵌合させた貫通孔を有するインナーボルトと、通気路内に封入されたOリング、チェックボール、スプリングとを備え、通気路内において、スプリングがチェックボールをOリングに密着させることにより、通気路を閉鎖可能に構成してなることを特徴とする、ブリーザーボルト。

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