JP3205341B2 - フィット性を助長するシステムを備えた吸収性物品 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、おむつ、失禁ブリーフ、おむつホルダー、
トレーニングパンツ等の吸収性物品に関し、特に、改良
されたフィット性のために長い弾性伸長性を有する密着
パネル（フィットパネル）を備えた吸収性物品を提供す
ることに関する。

発明の背景 幼児並びに他の失禁者は、尿や他の体からの排出物を
受けて収容するためにおむつのような吸収性物品を着用
している。この吸収性物品は、排出物を収容する機能
と、着用者の体や着用している衣服並びにベットから排
出物を分離する機能とを果たす。多くの異なる基礎デザ
インの使い捨て吸収性物品がこの分野で知られている。
例えば、米国再発行特許No.26,152号（“Disposable D
iaper"という名称で1967年１月31日にDuncan並びにBake
rに特許されている）は、普及し、商業的に成功した最
初の使い捨ておむつを開示している。

しかし、公衆に利用され得る吸収性物品は、漏れの制
御、審美的に満足したフィット性、並びに着用者の動き
の全範囲に渡るフィット性を物品に維持させる能力に対
する消費者のニーズを充分に満たすことはできなかっ
た。

これらニーズをより満たす使い捨て吸収性物品を提供
する多くの試みがこの分野ではなされている。例えば、
米国特許No.3,860,003号（“Contractible Side Port
ions for Disposable Diaper"という名称で1975年１
月14日にBuellに特許されている）は、改良された漏れ
制御と脚部に対するフィット性を与えるように弾性的に
された、薄く、柔軟性のある側部を備えたおむつを開示
している。このようなおむつは、広く商業的な成功を治
めた。また、米国特許No.4,476,709号（“Form−Fittin
g Self−Adjusting Disposable Garment with ａ
３−Section Stretchable Outer Cover"という名
称で1988年７月11日にStevensに特許されている）は、
３つの部分の弾性的に伸縮可能な外カバーを備えたおむ
つを開示している。さらに、米国特許No.5,269,775号
（“Trisection Topsheets for Disposable Absorb
ent Articles and Disposable Articles Having
Such Trisection Topsheet"という名称で1993年12月1
4日にFreelandに特許されている）は、幾つかが弾性的
に伸長可能な３つの部分に分けられたおむつのトップシ
ートを開示している。しかし、さらに、改良されたフィ
ット性と漏れの制御とを備えた吸収性物品が要求されて
いる。

さらに、月経に関する分野は、また、伸縮可能な吸収
性物品を開示している。例えば、米国特許No.4,753,648
号（“Sanitary Napkin Adhesively Attached Via
Elastic Member"という名称で1988年６月28日にJack
sonに特許されている）は、取着される１もしくは複数
の弾性部材と、これら弾性部材上に配置された接着タブ
とを備えた中心吸収材を開示している。また、同一譲受
人による国際特許出願WO93/01785（“Stretchable Abs
orbent Articles"という名称で1993年２月４日に公開
された）は、特に、長手方向に伸長可能な衛生ナプキン
を開示している。

しかし、この分野のものは、吸収性物品の長手方向と
横方向とに弾性的に機能する簡単な構成の吸収性物品は
開示していない。

かくして、より良いフィット性と、少ない漏れと、着
用心地の良い形態の吸収性物品を提供することが効果的
であろう。着用者の体への改良された接触性を有する吸
収性物品を提供することがさらに効果的であろう。吸収
性物品が、前述したような吸収性物品よりも広い範囲に
渡って、起きた体のディメンションにフィットするので
あれば、特に有用である。例えば、代表的な幼児の立っ
た体のディメンションは、幼児が立った状態から座った
状態に動くのに従って、２ないし３インチ変化する。こ
の変化により、漏れを生じる間隙が形成される。さら
に、衣服の下に着用され得る吸収性物品、並びにこの衣
服に取着され得る吸収性物品を提供することは効果的で
ある。

かくして、本発明の目的は、使用の間に着用者に対し
て、改良されたフィット性と閉じ込め性とを有する吸収
性物品を提供することである。

本発明の他の目的は、吸収性物品の包み集合体に対し
て体との接触を果たし、吸収性物品がフィットする起立
した体のディメンションを広くする長手方向に向いた弾
性的な伸長性を有するフィットパネルを具備する吸収性
物品を提供することである。

本発明のさらなる他の目的は、着用者の動きによるデ
ィメンションの変化と一緒に拡張して接触可能なフィッ
トパネルと弾性的なウエスト体とを備えた吸収性物品を
提供することである。

本発明のさらなる他の目的は、吸収性物品を着用者の
衣服の一部に取着することを可能にし、着用者の衣類の
伸縮に従ってしっかりと取着を維持する衣服取着システ
ムを備えた吸収性物品を提供する。

本発明のこれら並びに他の目的は、以下の説明を参照
して考え、また添付の図面を参照するときにより容易に
明らかとなるであろう。

発明の概要 本発明は、体のディメンションの変化に対して改良さ
れたフィット性を与える弾性的に伸長可能なフィットパ
ネルと弾性ウエスト体とを有する、使い捨ておむつ、失
禁ブリーフ、おむつホルダー、トレーニングパンツ等の
吸収性物品を提供する。このような吸収性物品は、液体
透過性のトップシートと、液体不透過性のバックシート
と、トップシートとバックシートとの間に位置する吸収
性コアと、弾性的にされた脚カフスと、長手方向に向い
た弾性伸長性を有するフィットパネルと、弾性的なウエ
スト体と、取着システムとを備えた包み集合体を具備す
る。

前記フィットパネルは、少くとも長手方向に弾性的に
伸長可能である。フィットパネルは、包み集合体の少く
とも１つの端部エッジから長手方向外方に延びており、
弾性的なウエスト体に、好ましくは接続している。この
ようなフィットパネルは、吸収性物品の全横方向幅に、
好ましくは延びている。フィットパネルの長手方向の弾
性的な伸長性は、包み集合体が着用者の動きの全範囲に
渡って体に接触するのを良好に確実にすることにより、
吸収性物品のフィット性を改善する体に対する接触力を
与える。さらに、吸収性物品は、長手方向に弾性的に伸
長可能であるので、この分野で知られている他の吸収性
物品よりも広い範囲の起立したときのディメンションに
フィットすることができる。本発明の好ましい実施の形
態において、吸収性物品は、包み集合体の各端部エッジ
から延出したフィットパネルを有する。このフィットパ
ネルは、機械的に伸ばされ、中間弾性部材に接続されて
“ゼロ・ストレインの伸長積層体”を形成するトップシ
ートと、バックシートとの部分を、好ましくは、有す
る。また、吸収性物品に長手方向の弾性的伸長性を与え
る、トップシートと、弾性部材と、バックシートとを備
えた“ゼロ・ストレインの伸長積層体”を使用すること
により、吸収性物品の構造は、長手方向の伸長性を有す
る外カバー内に包み集合体が“フロート（float）”す
ることを可能にするための手段が必要であった従来の吸
収性物品よりも簡単な構成である。

弾性的なウエスト体は、吸収性物品に横方向の弾性的
な伸長性を与える。この弾性的なウエスト体は、少くと
も１つのフィットパネルのウエストエッジから吸収性物
品のウエストエッジに長手方向外方に、好ましくは、延
びている。横方向の弾性的な伸長性により、吸収性物品
は、着用者のウエストの周りのディメンションの変化に
対応することができて、たるみや隙間を少なくすること
ができる。フィットパネルに関するして上述したよう
に、本発明のウエスト体の好ましい例は、横方向の弾性
的な伸長性を与えるために、トップシートと、バックシ
ートと、弾性部材との“ゼロ・ストレインの伸長積層
体”を有する。

本発明の他の実施の形態は、取着システムの代わりに
衣服取着システムを備えた吸収性挿入体である。この吸
収挿入体は、接着パッチ、機械的なファスナー、もしく
は、好ましくは、伸長可能なホットメルト形式の接着
剤、より好ましくは、弾性的なウエスト体の表面領域の
少くとも25％をカバーするようにスロット押出しされた
弾性的に伸長可能なホットメル形式の接着剤を含み得
る。

図面の簡単な説明 明細書は、本発明を果たすような主題を区別して請求
し、特に指摘する請求の範囲で終結しているが、本発明
は、実質的に同じ部材には同じ符号を付した添付図面を
参照した以下の説明からより理解できるであろうと信じ
られる。

図１は、下構造を見せるために切断された一部を有
し、おむつの外面が見る者に面した状態の、本発明の使
い捨ておむつの実施の形態の平面図である。

図２は、下構造を見せるために一部が切断され、装着
者の下着内に配置される吸収性挿入体を有し、おむつの
外面が見る者に面した状態の、本発明の他の実施の形態
の平面図である。

図３は、図２の３−３線に沿って切断された図２の吸
収性挿入体の一部の断面図である。

図４は、図１の４−４線に沿って切断された図２の吸
収性挿入体の一部の断面図である。

図５は、着用されている吸収性挿入体を示す部分断面
図である。

本発明の詳細な説明 ここで使用されている“吸収性物品（absorbent art
icle）”という用語は、身体からの排出物を吸収し保持
し、また、特に、体から排出される種々の排出物を吸収
し保持するために着用者の体もしくはその近くに配置さ
れるものに対してである。“使い捨て（disposable）”
という用語は、洗濯されない、即ち、再保存もしくは再
使用されない吸収性物品に対して記載してある（即ち、
これらは、１回の使用の後に捨てられ、好ましくは、リ
サイクル、肥料化、もしくは環境に受け入れられる方法
で破棄される）。“単一（unitary）”吸収性物品は、
別れたホルダーやライナーのように別々の手操作のパー
ツを必要としない整合された一体物を形成するように一
緒に一体化される別々のパーツで形成された物品を示
す。本発明の使い捨て吸収性物品の好ましい実施の形態
は、図１に示された単一の使い捨て吸収性物品であるお
むつ20である。ここで、“おむつ（diaper）”という用
語は、幼児や失禁者の下半身に一般的に着用される使い
捨て吸収性物品についてである。しかし、失禁用ブリー
フ、失禁用下着、並びにおむつのホルダーやライナー、
トレーニングパンツ等に適用可能であることは理解でき
よう。

図１は、平らで、折り畳まれていない状態の本発明の
おむつ20の平面図であり（即ち、弾性的な収縮体が伸ば
されている）、構造の一部はおむつ20の構造をより明確
に示すために切断されており、着用者と面さないおむつ
20の部分、即ち、外面40は、見る者の方向に向けられて
いる。図１に示すように、おむつ20は、液体透過性のト
ップシート24と、トップシート24に接続された液体不透
過性のバックシート26と、トップシート24とバックシー
ト26との間に位置する吸収性コア28とを備えた包み集合
体22を好ましくは具備する。このおむつは、弾性的な脚
カフス32と、弾性的なウエスト体34と、取着システム36
と、フィットパネル38とを好ましくはさらに具備する。

また、このおむつ20は、２本の中心線、即ち、長手中
心線100と横中心線102とを有する。ここで、使用される
ような“長手（longitudinal）”とい用語は、おむつ20
を着用し、起立した着用者を左半分と右半分とに分ける
垂直面にほぼアラインメントされた（即ち、ほぼ平行
な）面内の線、軸、もしくは方向を指す。ここで使用さ
れるような“横（transverse）”と“側方（latera
l）”という用語は、互いに取替え可能であり、長手方
向にほぼ垂直なおむつの面（即ち、着用者を前半分と後
ろ半分とに分ける）内の線、軸、もしくは方向を指す。

おむつ20は、外面40（図１で見る者に面する）と、こ
の外面40とは反対側の内面42と、前記長手中心線100と
横中心線102との交差部にほぼ中心がある又領域48と、
夫々又領域48の一端から長手方向外方に延出した後フィ
ット領域45並びに前フィット領域47と、夫々前フィット
領域47並びに後フィット領域45から長手方向外方に延出
した前ウエスト領域46並びに後ウエスト領域44と、おむ
つ20の外周もしくはエッジにより規定された周縁とを有
するように図１で示されている。この周縁の長手方向エ
ッジは符号50で、そして横方向エッジは符号52で、夫々
示されている。おむつ20の内面42は、使用中、着用者に
近接して位置されるおむつ20の部分を有する（即ち、内
面42はトップシート24の少なくとも一部と、このトップ
シート24に接続された他の部材とによりほぼ形成されて
いる）。また、外面40は、着用者の体から離れて位置さ
れたおむつ20の部分を有する（即ち、外面40は、バック
シート26の少なくとも一部と、このバックシート26に接
続された他の部材とによりほぼ形成されている。ここで
称されている“接続（joined）という用語は、部材を他
の部材に直接取着させることによりこの部材が他の部材
に直接に装着されている形態と、部材が１もしくは複数
の中間の部材に取着され、中間の部材が他の部材に取着
されることにより、部材が他の部材に直接装着されてい
る形態とを含む。前記後ウエスト領域44と前ウエスト領
域46とは、おむつ20の横方向エッジ52から、後フィット
領域45と前フィット領域47とに夫々好ましくは延出して
いる。後フィット領域45は、後ウエスト領域44から又領
域48に延びており、また、前フィット領域47は前ウエス
ト領域46から又領域48に延びている。

おむつ20の前記包み集合体22は、図１に示すように、
おむつ20の主本体（シャーシ）を構成している。この包
み集合体22は、吸収性コア28と、トップシート24と、バ
ックシート26とからなる、好ましくは外カバー層とを少
なくとも有する。かくして、おむつ20の包み集合体22
は、トップシート24と、バックシート26と、吸収性のコ
ア28とを、好ましくは、有する。また、図１に示すよう
に、包み集合体22は、又領域48と、おむつ20の後フィッ
ト領域45もしくは前フィット領域47との境目により規定
された端部エッジ62を有する。

図１は、トップシート24とバックシート26とが吸収性
コア28よりも一般的に長い縦方向並びに横方向のディメ
ンションを有する包み集合体22の好ましい形態を示す。
トップシート24とバックシート26とは、おむつ20の周辺
部を形成するように吸収性コア28のエッジを越えて延び
ている。トップシート24と、バックシート26と、吸収性
コア28とは、種々の既知の形態に組み合わせられ得る。
包み重合体22の例は、米国特許No.3,860,003号（“Cont
ractible Side Portions for Disposable Diaper"
の名称で、KennethB.Buellに1975年１月14日に許可され
た）、米国特許No.5,151,092号（“Absorbent Article
With Dynamic Elastic Waist Feature Having
Ａ Predisposed Resilient Flexural Hinge"という
名称でKenneth B.Buell et al.に1992年９月29日に
許可された）、並びに、米国特許出願08/155,406号
（“Absorbent Article with aStructural Elastic
Like Film Web Waist Belt"の名称でDonld Ｃ
Roeにより1993年11月19日に出願された）に開示されて
いる。これら特許並びに出願は、参考として記載されて
いる。

前記吸収性コア28は、圧縮可能で、肌触りが良く、着
用者の肌に刺激的ではなく、尿や他の体内排出物のよう
な液体を吸収し保持できる吸収部材である。図１に示す
ように、吸収性コア28は、衣服に面する側54と、体に面
する側56と、１対の側エッジ58と、１対のウエストエッ
ジ60とを有する。また、この吸収性のコア28は、サイズ
と形状との広範囲の変更（例えば、矩形、砂時計形状、
Ｔ字形状、非対称形等）が可能であり、使い捨ておむ
つ、並びに一般にエアーフェルトと称されている粉砕木
パルプのような他の吸収材で一般に使用されている種々
の液体吸収材で形成され得る。他の適切な吸収材は、ク
レープ・セルロースの詰めもの、コフォームを含む溶融
押出し成型ポリマー、化学的に堅くされるか、改変され
るか、交差結合されたセルロース繊維、テッシューラッ
プ並びにテッシューラミネートを含むテッシュー、吸収
性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収
性ゲル材、超吸収性ポリマーの流体安定性集合体、もし
くは、同等の材料もしくはこれら材料の組合わせを含
む。

吸収性コア28の形状並びに構成は、広範囲に渡って変
更され得る（例えば、吸収性コアは、変化するキャリパ
ー領域、親水勾配、超吸収勾配、もしくは低平均密度並
びに低平均ベース重量獲得領域、もしくは、多くの組合
わせの１もしくは複数の層もしくは構造体）。さらに、
吸収性コア28のサイズと吸収能力は、幼児から年配者ま
での着用者の範囲に対応するように変更され得る。しか
し、吸収性コア28の総吸収能力は、おむつ20のデザイン
負荷と意図した使用とを両立すべきである。

広く受け入れられ、商業的に成功している本発明の吸
収性コア28として称される吸収構造の例は、米国特許N
o.4,610,678号（“High−Density Absorbent Structu
res"の名称でWeisman et al.に1986年９月９日に許可
された）、米国特許No.4,673,402号（“Absorbent Art
icles With Dual−Layered Cores"の名称でWeisman
et al.に1987年６月16日に許可された）、米国特許N
o.4,888,231号（“Absorbent Core Having Ａ Dust
ing Layer"の名称でAngstadtに1989年12月19日に許可
された）、並びに米国特許No.4,834,735号（“High De
nsity Absorbent Members Having Lower Density
and Lower Basis Weight Acquisition Zones"の
名称でAlemanyに1989年５月30日に許可された）に開示
されている。さらに吸収性コアは、米国特許No.5,147,3
45号（“High Efficiency Absorbent Articles For
Incontinence Management"の名称でYoung et al.
に1992年９月15日に許可された）に記載されたような吸
収性蓄積コアの上に配置され、化学的に固められた繊維
の取得／分布コアを含む二重のコアシステムをさらに具
備し得る。さらに、吸収性コアは、米国特許No.5,102,5
97号（“Porous Absorbent,Polymeric Macrostructur
es and Method of Making the Same"の名称でRoe
et al.に1992年４月７日に許可された）に開示され
た多孔性、吸収性、ポリマー化のマクロ構造体を有し得
る。吸収性コア28のための好ましい構造は、米国特許N
o.5,234,423号（“Absorbent Article With Elastic
Waist Feature and Enhanced Absorbent"の名称
でAlemany et al.に1993年８月10日に許可された）に
開示されている。これら特許は参照として記載されてい
る。

前記バックシート26は、吸収性コア28の衣服に面する
側54に近接して配置され、好ましくは、これに、この分
野で良く知られているような装着手段により取着され
る。例えば、バックシート26は、接着剤の均一な連続
層、接着剤のパターン層、もしくは、接着剤の互いに分
れたライン、スパイラル、もしくはスポットのアレイに
より、吸収性コア28に取着され得る。満足され接着剤
は、ミネソタ州のトス・パウルスにある“H.B.Fuller
Company"により製造されHL−1258として販売されてい
る。接着剤のフイラメントのオープンパターンネットワ
ークを含む適切な装着手段の例は、米国特許No.4,573,9
86号（“Disposable Waste−Containment Garment"の
名称でMinetola et al.に1986年３月４日に許可され
た）に開示されている。好ましい装着手段は、スパイラ
ルパターンに巻かれた接着剤のフイラメントの幾つかの
ラインを有し、これは、米国特許No.3,911,173号（Spra
gue,Jrに1975年10月７日に許可された）、米国特許No.
4,785,996号（Ziecker et al.に1978年11月22日に許
可された）、並びに米国特許No.4,842,666号（Werenicz
に1989年６月27日に許可された）に開示された装置並び
に方法により示されている。これら特許は、参照として
記載されている。代わって、装着手段は、ヒートボン
ド、圧力ボンド、超音波ボンド、活性化学ボンド、もし
くはこの分野で知られているような他の適切な装着手段
もしくはこれら装着手段の組合わせでも良い。

このバックシート26は、液体（尿）に対して不透過で
あり、好ましくは薄いプラスチックフイルムで形成され
るが、他の柔軟性の液体不透過材も使用され得る。ここ
で使用されている“柔軟性のある（flexible）という用
語は、優しく、人体の自然の形に容易に一致する材料に
ついてである。バックシート26は、吸収性コア28に吸収
されて含まれた排出物がベットシートや下着のようなお
むつ20に接した物品を濡らすのを防止している。しか
し、バックシート26は、吸収性コア28から蒸発により逃
げるようなものでも良い（即ち、バックシートは呼吸可
能である）。かくして、バックシート26は、織物もしく
は不織布、ポリエチレンもしくはポリプロピレンの熱可
塑性フイルムのようなポリマーのフイルム、または、フ
イルムが被覆された不織布のような複合材により形成さ
れ得る。適切なバックシート26は、約0.012mm（0.5mi
l）ないし約0.051mm（2mils）の厚さの熱可塑性樹脂の
フイルムである。好ましくは、バックシート26は、より
布の風格を与えるためにエンボス並びに／もしくはつや
消し処理がなされる。

本発明の好ましい実施の形態において、バックシート
26の少くとも一部は、フィットパネル38と弾性的なウエ
スト体34のための“歪みの無い（ゼロ・ストレイン）”
引張り積層を与えるために、機械的に引張られる。バッ
クシート26は、米国特許No.5,151,092号（“Absorbent
Article With Dynamic Elastic Waist Feature
Having Ａ Predisposed Resilient Flexural Hi
nge"という名称でBuell et al.に1992年９月29日に許
可された）で“zero strain"引張り積層の形成に関し
て開示された動作と同様の増大機械的引張りシステムに
よりバックシートを指向することにより引っ張られ得
る。従って、バックシート26は、好ましくは、伸ばされ
得、より好ましくは、引っ張られ得るが、弾性的である
必要はない。この結果、バックシート26は、これがもと
の変形されていない形態に充分に戻らないような永久的
な伸びの程度に機械的な引張りにより少くともなってい
る。好ましい実施の形態において、バックシート26は、
不都合な破れや裂けが無く機械的に引張られる。かくし
て、バックシート26は、ASTM（American Society for
Testing Materials）Ｄ−638に従った方法を使用し
た測定として、クロスマシン方向で少くとも約400％な
いし700％の破れに対する基本伸びを有する。バックシ
ート26として使用されるのに適したフイルムは、高品質
の線形低密度ポリエチレンを一般的に含む。バックシー
ト26に適した材料は、Terre Haute,INの“Tredegar I
ndustries"により製造されているようなRR8220ブロー成
型フイルムである。

前記バックシート26のサイズは、吸収性コア28のサイ
ズと選定された正確なおむつのデザインとにより設定さ
れる。好ましい実施の形態において、バックシート26
は、おむつの全周に渡って吸収性コアから約1.3cmない
し約2.5cm（約0.5ないし約1.0インチ）の最小長さで延
出し、変形された砂時計の形状をしている。

前記トップシート24は、吸収性コア28の体に面する側
56に近接して配置され、この分野で良く知られているよ
うな装着手段によりバックシート26並びに吸収性コア28
に、好ましくは、取着されている。適切な装着手段は、
バックシート26を吸収性コア28に取着することに関して
前述されている。本発明の好ましい実施の形態におい
て、トップシート24とバックシート26とは、周辺部にお
いて、互いに直接に取着されており、また、これらを装
着手段（図示せず）により吸収性コア28に直接取着する
ことにより間接的に取着されている。

前記トップシート24は、着用者の肌に、優しく、感触
上気持ち良く、また、刺激的でない。また、このトップ
シート24は、好ましくは、液体透過性で、厚さ方向に液
体（尿）を容易に通す。適切なトップシート24は、多孔
性のフォーム、網状のフォーム、穿孔されたプラスチッ
クフイルム、又は、自然の繊維（例えば、木もしくは木
綿の繊維）、合成繊維（例えば、ポリエステルもしくは
ポリエチレン繊維）もしくは自然の繊維と合成繊維との
組合わせの織物または不織布のような、広範囲の材料か
ら形成され得る。また、このトップシート24は、トップ
シート24を通って吸収性コア28に含浸された液体から着
用者の肌を分離するように（即ち、再び濡れるのを防止
するように）疎水材で、好ましくは、形成され得る。も
しくはこれらの組合わせから形成され得る。トップシー
ト24が疎水材で形成される場合には、トップシート24の
少くとも上面は、液体がトップシート24をより迅速に通
るように疎水処理される。この結果、体からの排出物が
トップシート24を通って吸収性コア28に吸収されるより
も、トップシート24を伝って流れ落ちる可能性が減じら
れる。トップシート24は、これを表面活性剤で処理する
ことにより、親水性にされ得る。表面活性剤でトップシ
ート24を処理するための適切な方法は、表面活性剤をト
ップシート24の材料に噴霧して材料中に表面活性剤を含
浸させる方法を含む。このような処理並びに親水のより
詳しい説明は、米国特許No.4,988,344号（“Absorbent
Article With Multiple Layer Absorbent Layer
s"という名称でReising et al.に1991年１月29日に許
可された）、並びに米国特許No.4,988,345号（“Absorb
ent Article With Rapid Acquiring Absorbent C
ore"という名称でReisingに1991年１月29日に許可され
た）でなされている。これら特許は、参照として記載さ
れている。

本発明の好ましい実施の形態において、トップシート
24の少くとも一部は、弾性的なウエスト体34とフィット
パネル38とを形成する“ゼロ・ストレイン”引張り積層
を提供するために、機械的に引張られる。このトップシ
ート24は、これに限定されることは無いが、“ゼロ・ス
トレイン”引張り積層の形成について説明した方法を含
むこの分野で知られた方法により伸ばされ得る。従っ
て、トップシート24は、好ましくは、伸ばされ得、より
好ましくは、引っ張られ得るが、弾性的である必要はな
い。この結果、トップシート24は、これがもとの変形さ
れていない形態に充分に戻らないような永久的な伸びの
程度に機械的な引張りにより少くともなっている。好ま
しい実施の形態において、トップシート24は、不都合な
破れや裂けが無く機械的に引張られる。かくして、トッ
プシート24は、破損に対して低生産強さと高伸びとを有
する。

トップシート24を製造するのに使用され得る幾つかの
製造技術が知られている。例えば、トップシート24は、
繊維の不織布のウエブで良い。トップシート24が不織布
のウエブで形成される場合には、このウエブは、接着剤
を使用しないで不織布にされ、すかれ、湿式積層され、
溶融押出しされ、空気で絡ませられ、もしくは、これら
の組合わせ等で形成され得る。適切なトップシート24
は、VAのWaynesboroにある“PolyBond Inc.で製造さ
れ、Wettable Polyethylene Spunlaid 30434として
知られている、接着剤を使用しない不織布である。

おむつ20は、、液体並びに他の体からの排出物の保持
性を向上させるために弾性的な脚カフス32をさらに具備
することが望ましい。各弾性的な脚カフス32は、脚の領
域での対外排出物の漏れを減じるための幾つかの異なる
具体例の１つである（脚カフスは、脚バンド、バリアカ
フス、もしくは弾性カフスと度々称される）。米国特許
No.3,860,003は、弾性的な脚カフス（ガスケットカフ
ス）を形成するようにサイドフラップと１もしくは複数
の弾性部材とを有する収縮可能な脚用開口を有する使い
捨ておむつを開示している。また、米国特許No.4,909,8
03号（“Disposable Absorbent Article Having El
asticized Flaps"の名称でAziz et al.に1990年３月
20日に特許された）は、脚領域での保持性を改良するよ
うに“立脚（stand−up）”弾性フラップ（バリアカフ
ス）を有する使い捨ておむつを開示している。米国特許
No.4,695,278号（“Absorbent Article Having Dual
Cuffs"の名称でLawsonに1987年９月22に特許された）
は、ガスケットカフスとバリアカフスとからなる二重カ
フスを有する使い捨ておむつを開示している。さらに、
米国特許No.4,704,115号（“Disposable Waist Conta
inment Garment"の名称でBuellに1987年11月３に特許
された）は、衣服中に液体を含まないように成形された
サイドエッジ・リークガード・ガァターを有する使い捨
ておむつもしくは失禁用衣服を開示している。これら特
許は、参照として記載されている。各弾性的な脚カフス
32は、前述した弾性カフス、バリアカフス、サイドカフ
ス、もしくは脚バンドと同じような形状にされ得るけれ
ど、各弾性的な脚カフス32は、好ましくは、上記米国特
許No.4,695,278号に開示されている二重カフスを、好ま
しくは、有する。

おむつ20の好ましい実施の形態において、弾性的な脚
カフス32は、吸収性コア28の両サイドエッジ58とおむつ
20の両長手方向エッジ50との間で、吸収性コア28の両長
手方向サイドに沿って配置され、包み集合体22の端部エ
ッジ62間で長手方向に延びている。これは、弾性的な脚
カフス32が包み集合体22の端部エッジ間にのみ延びてい
るこの実施の形態に、本発明を限定するものではない。
脚カフスがフィットパネルのウエストエッジ64へと長手
方向に延びており、おむつ20の端部エッジ52から外に延
びているような他の実施の形態も可能である。弾性的な
脚カフス32が包み集合体22の端部エッジ62からさらに延
びている実施の形態において、弾性的な脚カフスは、こ
れが上に配設される態様と機能的に干渉しないことが重
要である。例えば、フィットパネル38に機能的に干渉し
ないで、包み集合体22の端部エッジ62を越えて延びてい
る弾性的な脚カフス32を与えるための手段は、20を長手
方向に延び、弾性的な脚カフス32を延ばされたおむつに
取着させ、延ばされていない状態にこのおむつをリラッ
クスさせるようになっている。さらに、弾性的な脚カフ
ス32がフィットパネルのウエストエッジ64に向かって長
手方向に延びているデザインにおいて、後述する体への
接触力への弾性的な脚カフス32の貢献は考えられなけれ
ばならない。

図１に示すように、おむつ20のフィットパネル38は、
包み集合体22の端部エッジ62からフィットパネルのウエ
ストエッジ64へと外方に長手方向に沿って延び、また、
おむつ20の両長手方エッジ50間で横方向に延びているこ
とが好ましい（ここで、“フィットパネルのウエストエ
ッジ（waist edge of the fit panel）”という用
語は、おむつ20の横方向中心線102に平行で、包み集合
体22の端部エッジ62から測定されるようにおむつ20での
長手方向ベクトル成分を有する弾性延長体の長手方向の
延びの程度を規定しているラインを指している）。この
好ましい実施の形態において、フィットパネル38のシャ
ーシエッジ66は、包み集合体22の端部エッジ62と一致し
ており、フィットパネルはこれのウエストエッジ64へと
外方に長手方向に沿って延びている。しかし、フィット
パネル38が、包み集合体22の端部エッジ62とウエストエ
ッジ64との間でおおよそ長手方向に配置されている限り
は、これらは、本発明の範囲に含まれると考えられる。
これらフィットパネル38は、着用者の動く範囲全体に渡
って体と密に接触して包み集合体22を保つ体への接触力
を与える。体への接触力を生じさせるように長手方向に
向いた弾性的な伸長性は、従来のおむつよりも広い範囲
の“起立した体のディメンション（body rise diment
ion）”におむつ20をフィットさせることを可能にして
いる（ここで使用している““起立した体のディメンシ
ョン”とは、おへそから始まり又を通って腰部で終わっ
ている着用者上の測定距離を指す）。本発明のおむつ
は、１もしくは複数の長手方向に延びたフィットパネル
を有し得る。さらに、これらフィットパネル38のうちの
少なくとも１つは、包み集合体22に取着された異なる部
材を有し得るけれども、フィットパネル38は、好ましく
は、バックシート26もしくはトップシート24のようなお
むつの他の部材の延長部として構成され得、さらに好ま
しくは、バックシート26のトップシート24との両方の延
長部として構成され得る。

本発明の好ましい実施の形態は、一方が後フィット領
域45に、そして他方が前フィット領域46に配置された２
つのフィットパネル38を有するように構成されている。
後フィット領域45でのフィットパネルの弾性伸長性は、
前フィット領域47でのフィットパネルの弾性伸長性と好
ましくは少なくとも等しい。本発明の好ましい実施の形
態においては、後フィット領域45でのフィットパネルの
弾性伸長性は、前フィット領域47でのフィットパネルの
弾性伸長性よりも大きい。より好ましくは、後フィット
領域45でのフィットパネルの弾性伸長性は、前フィット
領域47でのフィットパネルの弾性伸長性よりも約1.5な
いし２倍である。ここで使用されている“弾性伸長性
（elastic extensibility）”は、フィットパネル38
が、後述するように、弾性的な伸びが可能であることを
維持しながら、フィットパネル38が伸ばされ得る度合い
を指す。例えば、前フィット領域47でのフィットパネル
の長手方向の長さの1.5ないし２倍の、後フィット領域4
5でのフィットパネル38は、前フィット領域47でのフィ
ットパネルの弾性伸長性の1.5ないし２倍をもつように
なる。代わって、異なる度合いの弾性伸長性が、弾性モ
ジュールの異なる材料を使用することにより達成され得
る。

前記フィットパネル38は、適当に弾性的に伸長可能な
材料で形成され得る。ここで使用されている“弾性的に
伸長可能（elastically extensible）”は、材料に力
が加えられたときに少なくとも一方向に延び、力が解放
されたときに、ほぼもとのディメンションに戻る材料に
対してである。この弾性伸長性は、長手方向の伸長性を
与えるように長手方向のベクトル成分か、長手方向と横
方向の両者のベクトル成分かを有することができる。

破損しないで比較的少ない、例えば、約1cm（0.25イ
ンチ）から約2.0cm（0.75インチ）へ伸びる本発明のフ
ィットパネル38が適しているけれど、フィットパネル38
は、破損しないで約1cm（0.25インチ）から約2.5cm（１
インチ）に、さらに好ましくは、破損しないで約1cm
（0.25インチ）から約5cm（２インチ）に弾性的に伸長
可能である。ここで使用されている“破損（ruptur
e）”は、裂け、破れ、もしくは、ちぎれにより２つ以
上の部分に別れることを指す。このような性質は、着用
者の体の形状に吸収性コアを一致させ、着用者の肌への
密接を維持させる。また、比較的大きい伸長性のフィッ
トパネル38を備えたおむつ20は、起立した体のディメン
ションの比較的大きい範囲と気持ち良くフィットする。

おむつ20が着用者の体の周りで伸ばされたときの、着
用者の体に対して過度の力がかからないようにするため
に、フィットパネル38は、約0.25cm（0.1インチ）から
約5cm（２インチ）に伸長されたときに約200グラム（0.
45ポンド）以下の体に対する接触力を有することが好ま
しい。ここで使用されている“体に対する接触力（body
contact force）”という用語は、説明されたよう
に、フィットパネル38のサンプルが特定の伸長の範囲に
渡って引かれたときに、張力マシンで得られる最高の読
取りに関する。即ち、フィットパネル38は、約0.25cm
（0.1インチ）から約5cm（２インチ）に伸長されたとき
に約175グラム（0.39ポンド）以下、さらに好ましく
は、約0.25cm（0.1インチ）から約5cm（２インチ）に伸
長されたときに約100グラム（0.22ポンド）の体に対す
る接触力を有する。ゲージ長さは、サンプルが直方性も
しくは異方性の場合には、伸長の主軸に平行である。

体に対する接触力は、マサヒッツ州のカントンにある
“Instron Corporation"により製造されている張力マ
シンを使用して測定され得る。このマシンは、分当たり
約50.8センチメータ（20インチ／分）の分離速度で走行
する細長いクロスヘッドの一定比を利用している。フィ
ットパネル38は、全パネルが測定される体に対する接触
力に貢献できるように、フィットパネルの各端で充分な
材料となるように、（即ち、張力マシンの顎部中に挿入
され得るフィットパネルの各端から延びた材料のほぼ2c
m（0.75インチ）、おむつ20から除去される。張力マシ
ンのゲージ長さがフィットパネル38の自由長手方向長さ
と等しくなるように設定される（中間のおむつに対して
は約5cm、即ち、２インチ）。全フィットパネル38を伸
ばすための力が測定され得る充分な幅（中間のおむつに
対しては約10cm、即ち、４インチ）の顎部が使用され
る。サンプルは、張力マシン内に配置され、約200グラ
ムの読取りが得られるまで、張力において伸長される。
このような負荷で得られた伸長度は記録される。

全ての読取りは、所望の伸長度に達して約５秒以内
で、行われることが望ましい。ストリップチャートレコ
ーダは、サンプルが所望の伸びになったときに生じる読
取りを得るために有効に利用され得る。

また、着用者へのフィットパネル38の耐えられ得る接
触力は、フィットパネルの重要な特性である。これはス
トレス緩和により測定される。ここで使用されている
“ストレス緩和（stress relaxation）”という用語
は、サンプルが自由な長さから伸長されたときに生じる
ストレス、関連した引っ張り力、復帰力の消失や低減を
指す。このストレス緩和は、熱を加えることにより助長
され得、また、分子構造のスリップを生じさせる範囲へ
のフィットパネル38の伸長により生じ得る。また、この
ストレス緩和は、過度に長い間のフィットパネル38の高
い接触力により生じる苦痛を着用者が受けないように、
フィットパネル38の最初の伸長から比較的短い期間の後
に生じることが望ましい。一方、フィットパネルは、漏
れを生じさせるようなたるみを防ぐために、長期に渡っ
て最小の体に対する接触力を維持することが、必要であ
る。約0.25cm（0.1インチ）ないし約5cm（２インチ）の
範囲に伸長されたときに、少なくとも約22℃の温度で、
少なくとも約10分の後に、上述したようにしてテストし
た場合、約50グラム以下で約10グラム以上の体に対する
接触力を示すフィットパネル38が適している。体に対す
る接触力は、少なくとも10分の間伸長された後は、伸長
の全範囲に渡って約25グラムよりも少ないことが望まし
い。

フィットパネル38として使用するのに適している材料
の例は、トップシート24とバックシート26とからなる好
ましくは弾性的に伸長可能な積層体を含む。特に好まし
い実施の形態において、トップシート24の少なくとも一
部とバックシート26とは、弾性部材（特に好ましい弾性
部材は、ウエストインディアナ州のワウワトサにある
“Findley Adhesives"により提供されているFindley
adhesive 198−338のような弾性的に伸長可能な接着フ
イルムを含む）により取着され、少なくとも一方向に
“ゼロ・ストレイン”伸びた積層の伸びを与えるために
機械的に伸ばされる。この弾性的な伸びにより、フィッ
トパネルは、着用者の動きに応じて伸縮可能であり、フ
ィットパネルが着用者と接触する領域に赤点（red mar
k）が生じるのを最小にする。フィットパネルを形成す
る材料を機械的に伸ばすための適切な方法の例は、参考
として記載されている上記米国特許No.5,151,092号（Bu
ell et al.に許可された）に開示されている。

代わって、フィットパネル38は、構造的に弾性状にな
ったフイルム（SELF）のウエブを含み得る。このような
構造的に弾性状になったフイルムのウエブは、弾性材を
付加しないで伸び方向に弾性的な性質を示す伸長可能な
材料である。このSELFウエブは、互いに隣接し、別々に
なっており、類似しない少なくとも２つの領域を有する
伸長可能なネットワークを有する。これら領域の一方
は、他方の領域の実質的な部分が付与された伸びに対し
てかなりの抵抗力を示す前に、所定の軸に平行な方向に
付与された軸方向の伸びに応答して抵抗力を示すように
成形される。少なくとも一方の領域は、材料にテンショ
ンがかけられていない状態の間、所定の軸に実質的に平
行に測定されるような他方の領域の表面路長さよりも長
い表面路長さを有する。比較的長い表面路長さを示す領
域は、他方の領域の平面を越えて延びる１もしくは複数
のディメンションを有する。前記SELFウエブは、少なく
とも１つの所定の軸に平行な方向へ伸ばされたときに、
所定の軸に沿う伸長に対して制御された抵抗力を少なく
とも２つのかなり異なるステージで示す。SELFウエブ
は、即ち、このSELFウエブは、ウエブの伸長が、比較的
長い表面路長さを有する領域の実質的な部分が伸長され
た平面に入るのを充分にするまで、付与された伸長に対
しての第１の抵抗力を示す。また、このSELFウエブは、
さらなる伸長に対して第２の抵抗力を示す。この伸長に
対する総合抵抗力は、第１の領域により与えられる伸長
に対する第１の抵抗力よりも大きい。本発明に適したSE
LFウエブは、参照のために記録された同じ譲受け人の米
国出願No.08/203,456（“Absorbent Article with M
ultiple Zone Structural Elastic−Like Film We
b Extensible Waist Feature"という名称でDonald
C.Roe,et al.により1994年２月24日に出願された）に
より詳しく開示されている。

おむつ20は、フィット性と含有性とを改良する助けと
なる弾性的なウエスト体34をさらに好ましくは有し得
る。この弾性的なウエスト体34は、着用者のウエストに
活動的にフィットするように弾性的に伸縮可能なおむつ
20の部分もしくは領域である。この弾性的な伸縮の横方
向のテンションは、着用者のウエストに対する活動的な
フィット性を与えるだけではなく、ウエストの周囲をシ
ールする助けとなってウエストの所での対外排出部の漏
れを減じている。この弾性的なウエスト体34は、フィッ
トパネル38のウエストエッジ64の少なくとも１つから長
手方向外方に好ましくは延出して、おむつ20の横方向エ
ッジ52の少なくとも一部を一般的に形成している。使い
捨ておむつは、一方が後ウエスト領域44内に位置し、他
方が前ウエスト領域46内に位置する、２つのウエスト態
様を有するように一般的には構成されている。尚、おむ
つは、単一のウエスト態様を有するように構成され得
る。また、弾性的なウエスト体34もしくはその構成要素
のいずれかは、おむつ20に装着された別の部材を有し得
るが、弾性的なウエスト体34は、好ましくは、バックシ
ート26、トップシート24、もしくは、より好ましくはバ
ックシート26とトップシート24のようなおむつの他の部
材の延出部として構成される。

前記弾性的なウエスト体34は、いかなる適切な弾性的
に伸長可能な材料で形成され得る。この弾性的伸長性
は、横方向の伸長を果たすように、（付与された力の向
きに応じて）横方向ベクトル成分のみ、もしくは縦方向
の横方向のベクトル成分を有し得る。弾性的なウエスト
体34としての使用に適した材料は、フィットパネル38に
ついて上述したものである。

弾性的なウエスト体34は、米国特許No.4,515,595号
（“Disposable Diapers with Elastically Contra
ctible Waistbands"という名称でKievit et al.に19
85年３月７日に特許された）、並びにBuellに特許され
た上記米国特許No.5,151,092号に開示されたものを含む
幾つかの異なる形態で構成され得る。これら米国出願並
びに特許は参照のために記載されている。さらに、弾性
的なウエスト体34は、ウエスト領域にさらなる延出部を
与えるように着用者により駆動され得る“ひだ（pleat
s"を有し得る。ここで使用される“ひだ”という用語
は、駆動力が与えられたときに材料を折らないように互
いに折り込まれる材料の領域をいう。代わって、弾性的
なウエスト体34は、前述したRoe,et al.による米国出
願No.08/203,456に開示されたようなSELFウエブを有す
る形態の使用を果たし得る。

おむつ20は、取着システム36を付加的に有し得る。本
発明の好ましい実施の形態において、取着システム36
は、おむつ並びに取着システムの柔らかく刺激的でない
部材のみが着用者の肌と接触するように、デザインされ
る。このような好ましい取着システムは、また、弾性的
なウエスト体34での横方向のテンションを維持する助け
を果たす。

前記取着システム36は、圧力感応接着剤、密着材、機
械的ファスナー、フック／ループ形式のファスナー、も
しくはこれらかこの分野で知られている他の取着手段の
組み合わせを含むこの分野で知られた装着手段を含み得
る。接着テープタブの取着システムの例は、米国特許N
o.3,848,594号（“Tape Fastening System for Dis
posable Diaper"の名称でBuellに1974年11月19日に許
可された）、並びに米国特許No.4,662,875号（“Absorb
ent Article"の名称でRHirotsu et al.に1987年５月
５日に許可された）に開示されている。また、機械的フ
ァスナー構成要素の例は、米国特許No.5,058,247号
（“Mechanical Fastening Prong"の名称でTomasに19
91年10月22日に許可された）、米国特許No.4,869,724号
（“Mechanical Fastening Systems With Adhesive
Tape Disposal Means For Disposal of Absorb
ent Articles"の名称でscrippsに1989年９月26日に許
可された）、並びに米国特許No.4,846,815号（“Dispos
able Diaper Having an Improved Fastening Dev
ice"の名称でScrippsに1989年７月11日に許可された）
に開示されている。また、機械的ファスナーと接着ファ
スナーとの組み合わせを有するファスナーシステムの例
は、米国特許No.4,946,527号（“Pressure−Sensitive
Adhesive Fastener and Method of Making Sam
e"の名称でBattrellに1990年８月７日に許可された）に
開示されている。本発明の好ましい実施の形態におい
て、ファスナーシステムは、米国特許No.5,151,092号
（“Absorbent Article with Dynamic Elastic Wa
ist Feature Having ａ Predisposed Resilient
Flexural Hinge"の名称でBuellに1992年９月29日に許
可された）に開示されている。これら特許は、参照とし
て記載されている。

おむつ20は、着用者の後ろの下に後ウエスト領域44を
あてがうことにより、着用者に、好ましくは装着され
る。おむつ20の残りの部分は、前ウエスト領域46が着用
者の前を横切って位置するように、着用者の脚間から持
ち上げられる。着用者の脚を通しておむつ20を引くとき
に、僅かのテンションが後フィット領域45と前フィット
領域47とにかかる。かくして、テープタブ（図示せず）
のタブ部分（図示せず）を解放し、弾性的なウエスト体
34の周りでタブ部分を掴みながら伸ばすことにより弾性
的なウエスト体34にテンションをかけ、タブ部分をテー
プ取着面（図示せず）に当てることにより、取着システ
ム36が“駆動（activated）”される。これらステップ
は、おむつの他側に対しても行われる。取着テープ以外
の取着システム36の実施例が使用される場合、取着シス
テム36は、取着システム36のデザインにより要求される
ように“駆動”されるであろう。おむつ20が着用者の脚
を通して引かれるのに従って、後フィット領域45と前フ
ィット領域47とはフィット性を改善する体に対する接触
力を与える。

トレーニングパンツや引上げおむつとして有用な本発
明の変形例において、後ウエスト領域44並びに前ウエス
ト領域46におけるおむつ20の長手方向エッジ50は、おむ
つの残りの領域で長手方向エッジ50の横方向外側に延び
ている。即ち、この変形例において、おむつは、他の領
域よりも後ウエスト領域44並びに前ウエスト領域46の領
域で広くなっている。さらに、後ウエスト領域44並びに
前ウエスト領域46での長手方向エッジは、取着システム
が設けられるよりもむしろ接続される。即ち、おむつ20
は、前ウエスト領域46が後ウエスト領域44と対向するよ
うに横中心線102に沿って折り曲げられる。後ウエスト
領域44並びに前ウエスト領域46でのおむつ20の長手方向
エッジ50は、横縫い付けを形成するこの分野で知られた
手段により接続される。これらエッジを接続する手段の
例は、参照として記載された米国特許No.5,236,430号
（“Disposable Training Pant Having Fusion Sl
it Side Seams"の名称でBridgesに1993年８月17日に
許可された）により与えられる。この横縫い付けは、吸
収性物品の特定のデザインに従って、分離可能（即ち、
もし必要であれば、基本的な現状復帰を維持しながら、
後ウエスト領域並びに前ウエスト領域とは縫い目に沿っ
て分離され得る）か、固着（即ち、後ウエスト領域並び
に前ウエスト領域とは、縫い目に沿って分離された場合
には、基本的な現状復帰を維持することができない）さ
れる。

図２は、本発明の好ましい他の実施の形態を示す。こ
の場合、吸収性物品は、弾性的にされた挿入体である。
このような挿入体は、衣服の下に着用され、歩き始めの
子供のトイレ訓練の間や失禁性の年輩者に特に有用であ
る。

図２は、本発明の挿入体220を平坦で収縮されていな
い状態（即ち、弾性的に生じる収縮が伸ばされた状態）
で示す平面であり、構造の一部が挿入体220の構造をよ
り明確に示すために切欠されており、また、着用者とは
離れて面する挿入体220の部分、即ち、外面240は、見る
側にある。図２に示すように、挿入体220は、液体透過
性のトップシート224と、トップシートに接続された液
体不透過性のバックシート226と、トップシート224とバ
ックシート226との間に位置する吸収性コア228とを備え
た包み集合体222を好ましくは具備する。この挿入体
は、弾性的な脚カフス232と、弾性的なウエスト体234
と、衣服取着システム236と、フィットパネル238とを好
ましくはさらに具備する。

図２に示すような挿入体220は、２本の中心線、即
ち、長手中心線200と横中心線202とを有する。さらに、
挿入体は、外面240（図２で見る者に面する）と、この
外面240とは反対側の内面242と、長手方向エッジ250
と、横方向エッジ252とを有する。

前記衣服取着システム236は、好ましくは、前記弾性
的なウエスト体234に動作的に関連付けられている。ま
た、この衣服取着システム236は、挿入体220の両横方向
エッジ252に近接して配設され、挿入体の外面240上に置
かれ手いる。挿入体220の長手方向の長さに従って、衣
服取着システム236は、着用者の下着の体側に挿入体220
を接続するか、下着のウエストバンドを越えて折り重な
り、挿入体220をウエストバンドの下着と面した側に接
続する。好ましくは、衣服取着システム236は、下着の
ウエストバンドを越えて折重なる。

衣服取着システム236が下着のウエストバンドを越え
て折り重なる場合には、折線270は、ウエスト体234を２
つの部分に分けることができる。第１の部分268は、挿
入体220の横方向エッジ252から、横中心線202に向かっ
て、折線270まで長手方向に延びている。また、第２の
部分269は、折線270から、横中心線202に向かって、フ
ィットパネル238のウエストエッジ264まで長手方向に延
びている。

衣服取着システム236の１つの形態は、参照として記
載された米国特許No.4,597,760号（“Waste−Containme
nt Garment Having Disposable Elasticized Inse
rt"の名称で、Buellに1986年７月１日に許可された）に
開示されたような接着領域を有する。代わって、衣服取
着システム236は、Velcro もしくは他のフック／ループ取着システムのような機
械的取着部材を有し得る。ここで使用されている“フッ
ク取着材（hook fastening material）”は、係合部
材を有する部材を指している。かくして、フック取着材
は、雄のファスナーとして述べられ得る。“フック（ho
ok）”のいう用語の使用は、係合部材が、ループ取着材
もしくは他のフック取着材のような相補的な機械的閉じ
部材と係合する限りはこの分野で知られたような形態を
有するという点では、限定されないことは理解できよ
う。本発明での使用に適したフック取着材は、参照とし
て記載された米国特許No.5,058,247号（“Mechanical
Fastening Prong"の名称でThomasに1991年10月22日に
許可された）により知ることができる。上述したような
衣服取着システムが使用される場合、これらは、フウス
ト態様が適用される場所間で伸縮するように、間欠パタ
ーンで、好ましくは設けられる。

衣服取着システム236の特に好ましい実施の形態は、
図２並びに図３に示されている（図３は図２の３−３線
に沿う挿入体220の断面図である）。図２に示すよう
に、衣服取着システム236は、挿入体220の長手方向エッ
ジ250と横方向エッジ252との両方に近接して配置されて
いる。図２に示すこの衣服取着システム236は、挿入体2
20の外面240上のウエスト体234に接続されている。

図３に詳しく示すように、衣服取着システム236の好
ましい実施の形態は、接着性の取着層370と、保護剥離
層372とを有する。この保護剥離層372は、挿入体220が
使用される前に接着性の取着層370が汚染するのを防止
している。この接着性の取着層370は、弾性的なウエス
ト体234の第１の部分268内でバックシート226に接続さ
れている。

前記接着性の取着層370は、接着剤の均一な連続層、
もしくは、接着剤の互いに分離したライン、螺旋、また
はスポットのアレイを有し得る。伸長可能な接着剤が使
用される場合には、これらパターンの方が使用され得
る。一方、伸長不可能な接着剤が使用される場合には、
伸びが取着ポイント間で生じるように中間のパターンの
みが使用され得る。適切な伸長可能な接着剤は、ミネソ
タ州のエステ・パウルにある“Minnesota Mining and
Manufacturing Company"から入手できる3M XPO−０
−014として知られている弾性的に伸長可能な接着フイ
ルムである。また、適切な非伸長性の接着剤は、“Cent
ury Adhesive"から入手できる0.6 nil passとして、
また、オハイオ州のコンビングトンにある“Anchor Co
ntinental,Inc.,Sigma Division of Covington"から
入手できる製品番号がA305−４として特定されている接
着剤がある。また、この分野で知られている他の接着剤
が使用され得る。特に好ましい接着性の取着層370は、W
I州のワウワァトサにある“Findley Adhesives"から供
給されているFindley adhesive 198−338のようなス
ロット抽出された弾性的に伸長可能な接着フイルムを含
み得る。

また、図３に示すように、フィットパネル238の好ま
しい例は、トップシート224と、バックシート226と、弾
性部材330とにより構成されている。図２並びに３に示
すように、フィットパネル238は、包み集合体222のウエ
ストエンド262からフィットパネルのウエストエッジ264
に長手方向に延び、また、挿入体220の両長手方向エッ
ジ250間で横方向に延びている。この好ましい実施の形
態では、フィットパネル238のシャシィエッジ266は、包
み集合体222のウエストエンド262に接続され、また、フ
ィットパネルのウエストエッジ264へと長手方向外方に
延びている。

上記記載からわかるように、本発明の好ましい実施の
形態においては、トップシート224とバックシート226と
の少くとも一部は、ある程度機械的に伸ばされている。
フィットパネル238の特に好ましい例において、トップ
シート224とバックシート226とは、“歪みの無い伸長積
層（zero strain stretch laminate）”を形成する
ために、増加機械的伸ばしシステムにより配向され、ま
た弾性部材330に接続されている。図３に示すように、
フィットパネル238には、トップシート224とバックシー
ト226とがこの分野では既知の方法で弾性部材330に接続
され、互いに離間した取着領域378が設けられている。
このような“zero strain stretch laminate"は、参
照として記載された米国特許No.5,151,092号（“Absorb
ent Article With Dynamic Elastic Waist Featu
re Having Ａ Predisposed Resilient Flexural
Hinge"という名称でKenneth B.Buell et al.に1992
年９月29日に許可された）により詳細に記載されてい
る。フィットパネル238は、緩められた状態で図３に示
されている。この結果、接着領域378間に位置するトッ
プシート224とバックシート226との機械的に伸ばされた
部分はひだ380を形成している。

弾性部材330としての使用に適した材料の例は、弾性
フイルム、ポリウレタンフォームもしくは交差結合され
た自然ゴムフォームのような弾性フォーム、弾性スクリ
ム、熱収縮性の弾性材料のような弾性フイルム、Lycra
ラバーから形成された弾性ストランド、もしくは他の材
料を含む。好ましい実施の形態においては、弾性部材33
0は、弾性フォームを含む。適当とみなせる弾性フォー
ムの例は、（ａ）RI周のミドルタウンにある“Fullflex
Inc."から、もしくはOH州のフリーモントにある“Lud
low Composites Corporation"から入手できるよう
な、約50ミルのキャリパーと１立方フイート当たり13.8
ポンド（0.214g/cm²）の密度とを好ましくは有する、交
差結合された自然ゴムフォーム、もしくは、（ｂ）日本
の横浜にある“ブリジストン”から入手でき、ブリジス
トンS4Gポリウレタンフォームの商標で販売されている
ような、もしくは、NJ州のパラマスにある“General F
orm"から入手でき、Polyurethane Foam No.40310の名
称で販売されているような、約80ミルのキャリパーと１
立方フイート当たり約26ポンド（0.0033g/cm²）の密度
とを有するポリウレタンフォーム、である。さらに好ま
しい実施の形態においては、弾性部材330は、WI州のワ
ウワトサにある“Findley Adhesives"により供給され
ているFindley adhesive 198−338のような弾性的に
伸長可能な接着性フイルムを含む。

代わって、フィットパネル238は、SELF積層を含み得
る。この場合、バックシート226の一部は、この分野で
知られている手段を使用してトップシートの一部に積層
される。かくしてこの積層体には、SELF積層体を形成す
るために説明したような、異なる表面路長さのネットワ
ーク領域が設けられている。このSELF積層体は、フィッ
トパネルにとって必要な体に対しての接触力を与えるよ
うに弾性的に伸長可能である（トップシートとバックシ
ートとのヤングモジュールは、SELF積層体の体に対する
接触力とストレス緩和性質とは上述した範囲にあること
を確かにするように構成されなければならない）。

さらに、図３並びに４に示すように、ウエスト体234
の好ましい例は、トップシート224と、バックシート226
と、弾性部材330とにより構成されている。図３に示す
ように、弾性的なウエスト体234は、フィットパネルの
ウエストエッジ264から挿入体220の端部エッジに長手方
向に沿って外方に延びている。

図４に示すように、ウエスト体234は、フィットパネ
ル238と同様に構成されている、即ち、ウエスト体は、
“zero strain"の引張り積層体を与えるように弾性部
材330に互いに離間した接着領域478で互いに接続された
機械的に引張られたトップシート224とバックシート226
とから構成されている。これら接着領域を形成するため
の手段は、フィットパネル238について上述した手段と
同じである。また、接着領域478間のトップシート224と
バックシート226との間の部分は、弾性的なウエスト体2
34が緩和した状態にあるときには、ひだ480を形成す
る。代わって、ウエスト体234は、上述したようにSELF
積層体で形成され得る。

上述したウエスト体234の好ましい例の説明は、弾性
的に伸長可能な材料からなるウエスト体に厳密に本発明
の範囲を制限するようには異としていない。一般的に入
手できる代表的な下着のウエストバンドは、着用者のウ
エストに活動的にフィットするように弾性的に伸縮可能
であるけれど、本発明のウエスト体は伸長可能のみで良
い。ここで使用されている“伸長可能（stretchabl
e）”という用語は、材料に力が与えられたときに、伸
びることがで、また伸びに対して少し抵抗を呈する材料
についてである。

挿入体220は、図５に示されるようにして着用され得
る。保護剥離層372が取外された後に、弾性的なウエス
ト体234は、接着性の取着層370を使用して、着用者540
の下着520のウエストバンド530の外側に折られて取着さ
れる。そして、着用者の脚は、下着520の脚用開口（図
示せず）に挿入され、下着は通常の方法で引き上げられ
る。ウエスト体234をウエストバンド530の外側に折り返
して取着することにより、ウエストバンド530は、包み
集合体のための支持構造体の一部となる。即ち、ウエス
トバンドは、接着性の取着層へのストレスを減じる体に
対する接触力の一部に貢献して、挿入体220のより信頼
性の装着を可能にしている。上述したように、フィット
パネル238での弾性的な伸長性の長手方向のベクトル成
分は、着用者540が動きの全範囲に渡って、包み集合体2
22の良好な接触を確実にする助けとなる体に対する接触
力を与える。さらに、好ましいウエスト体234並びに衣
服取着システム236での弾性的な伸長性の横方向のベク
トル成分は、挿入体220が着用者540のウエストのディメ
ンションの変化に調節するばかりではなく、挿入体220
が着用者の下着520のウエストバンド230に取着され続け
ることを確かにする助けをなす。

本発明の特別の実施の形態が参照され、説明された
が、他の変形並びに変更が本発明の精神並びに範囲から
逸脱しないでなされることは当業者にとって自明であろ
う。かくして、以下の請求項で、本発明の範囲内の全て
の変形並びに変更はカバーされるであろう。

フロントページの続き (72)発明者 ビュール、 ケニス・バークレイ アメリカ合衆国、オハイオ州 45215、 シンシナチ、ブロックドルフ・ドライブ 218 (72)発明者 ステルジェス、 デニス・マリー アメリカ合衆国、オハイオ州 45069、 ウエスト・チェスター、アシュレイ・ホ ール・コート 8354 (72)発明者 カミンス、 マーレン・アダムス アメリカ合衆国、ケンタッキー州 41017、レイクサイド・パーク、カーラ ン・ドライブ 2686 (56)参考文献 米国特許5358500（ＵＳ，Ａ) 米国特許5151092（ＵＳ，Ａ) 欧州特許出願公開215408（ＥＰ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61F 13/494 A61F 5/44 A61F 13/15

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】夫々長手方向並びに横方向を規定する長手
   方向中心線と横方向中心線とを有する、着用者の体にフ
   ィットする吸収性物品であり、 第１並びに第２の端部エッジと、液体透過性のトップシ
   ートと、このトップシートに接続された液体不透過性の
   バックシートと、トップシートとバックシートとの間に
   位置する吸収性コアとを備えた包み集合体を具備する吸
   収性物品において、 さらに、この包吸収性物品は、第１のウエストエッジ
   と、この第１のウエストエッジに対して長手方向で対向
   した第１のシャーシエッジとを備えた第１のフィットパ
   ネルを有し、前記第１のシャーシエッジは包み集合体の
   前記第１の端部エッジ近くで包み集合体に接続されてお
   り、前記第１のフィットパネルは長手方向へのベクトル
   成分を有して弾性的に伸長可能であり、 前記吸収性物品は、前記第１のウエストエッジの近くで
   前記第１のフィットパネルに接続された第１のウエスト
   体を有し、この第１のウエスト体は横方向へのベクトル
   成分を有して弾性的に伸長可能であり、また、 前記吸収性物品は、前記第１のウエスト体の少くとも一
   部を介して、横方向のテンションを維持するように前記
   第１のウエスト体上に配置された取着システムを有す
   る、ことを特徴とする吸収性物品。
2. 【請求項２】前記吸収性物品は、第２のウエストエッジ
   と、この第２のウエストエッジに対して長手方向で対向
   した第２のシャーシエッジとを備えた第２のフィットパ
   ネルを有し、この第２のシャーシエッジは包み集合体の
   前記第２の端部エッジ近くで包み集合体に接続されてお
   り、前記第２のフィットパネルは長手方向へのベクトル
   成分を有して弾性的に伸長可能であり、 前記吸収性物品は、前記第２のウエストエッジの近くで
   前記第２のフィットパネルに接続された第２のウエスト
   体を有し、この第２のウエスト体は横方向へのベクトル
   成分を有して弾性的に伸長可能であり、また、 前記取着システムの一部は、前記第２のウエスト体の少
   くとも一部を介して、横方向のテンションを維持するよ
   うに第２のウエスト体上に配置されていることを特徴と
   する請求項１の吸収性物品。
3. 【請求項３】前記第２のフィットパネルは、前記第１の
   フィットパネルの1.5ないし２倍の弾性的伸長可能であ
   る、請求項２の吸収性物品。
4. 【請求項４】前記第１並びに第２のフィットパネルは、
   長手方向と横方向との両方へのベクトル成分を有してし
   て弾性的に伸長可能である請求項２の吸収性物品。
5. 【請求項５】前記第１のフィットパネルが、約0.25cmな
   いし約5cmに伸長されたときに約200グラム以下の体に対
   する接触力を有する請求項１の吸収性物品。
6. 【請求項６】前記第１並びに第２のウエスト体は、夫
   々、第１並びに第２の長手方向エッジを有し、また、前
   記吸収性物品は、前記第１のウエスト体の第１の長手方
   向エッジを前記第２のウエスト体の第１の長手方向エッ
   ジに接続すると共に、前記第１のウエスト体の第２の長
   手方向エッジを前記第２のウエスト体の第２の長手方向
   エッジに接続する継ぎ目をさらに具備する請求項２の吸
   収性物品。
7. 【請求項７】前記第１並びに第２のフィットパネルは、
   夫々、長手方向エッジを有し、第１のウエスト体の長手
   方向エッジは前記第１のフィットパネルの長手方向エッ
   ジの横方向の外に位置し、また、第２のウエスト体の長
   手方向エッジは前記第２のフィットパネルの長手方向エ
   ッジの横方向の外に位置する請求項６の吸収性物品。