JP3202101U

JP3202101U - 多層構造容器

Info

Publication number: JP3202101U
Application number: JP2015005204U
Authority: JP
Inventors: 博大上; 大上　創一; 創一大上
Original assignee: 博大上; 大上　創一; 創一大上
Priority date: 2015-09-26
Filing date: 2015-09-26
Publication date: 2016-01-21
Anticipated expiration: 2025-09-26

Abstract

【課題】外観の成形の自由度が高く、廃棄物を利用した丈夫で安価な多層構造容器を提供する。【解決手段】複数の層からなる容器であって、内側からプラスチック層１、中間層２、紙層３から成り、プラスチック層にプラスチック容器の廃棄物を用い、紙層には紙パックの廃棄物を用いる。中間層としては、粘土、紙粘土、モルタル、コンクリート等素材は限定されない。花瓶など、頻度は少ないが持ち運びができて、かつ倒れない重さが必要な容器の場合、成形性がよく比重も適当な石膏が望ましい。【選択図】図１

Description

本発明は、廃棄物を利用した多層構造をもつ容器に関するものである。

従来、花瓶等に用いられる、内側に液体を保持できる容器は、陶器、磁器、ガラス、プラスチック、金属等の耐水性のある素材が用いられている。また近年、環境意識が高まってきており、缶などの金属類や食品包装容器などのプラスチック類、新聞雑誌などの紙類が回収、再資源化されている。

従来、花瓶等に用いられる、内側に液体を保持できる容器の素材として用いられる陶器、磁器の成形は比較的難しく、複雑な外観を成形するには高度な技術を要する。また焼き入れ時の破損を防ぐため、厚みを均一に保つ必要があり、容器外側と内側の形状が同一になる。これにより、内側の液体を保持する機能を優先すると、外観の成形の自由度が狭められていた。
素材として、ガラス、プラスチック、金属を用いた塲合は、切削加工等の加工技術を用いれば、比較的自由に加工が可能であるが、高額な加工費がかかっていた。溶かして型に流し込む方法もあるが、冷却時の破損を防ぐためには厚みを均一に保つ必要があり、陶器、磁器と同じ課題があった。
容器の重量は、持ち運びできる程度の軽さと、倒れない程度の重さが必要である。しかし重量は素材と形状で決まってしまうため、このことも外観の成形の自由度を狭めていた。

また廃棄物の再利用は、廃棄物をそのまま利用する方法と融解処理などを施したのち素材として再利用する方法がある。後者は融解処理などにエネルギーが必要なため、環境負荷がかかる。そのため再利用のために必要なエネルギーがより小さい前者が求められている。

本考案は上記点に着目してなされたものであり、外観の成形の自由度が高く、丈夫な容器を、廃棄物を利用し安価に提供するものである。

複数の層からなる容器であって、内側からプラスチック層（１）、中間層（２）、紙層（３）から成り、プラスチック層がプラスチック容器の廃棄物を用いており、紙層が紙パックの廃棄物を用いた多層構造容器。

液体と接する内側のプラスチック層をプラスチック容器の廃棄物とすることで、安価かつ容易に材料を入手できる。またプラスチック容器は耐水性が高く丈夫であり、中間層の素材を耐水性や強度を考慮せずに、成形性や重量のみを考慮して選択可能である。
紙層を牛乳パックなどの防水加工を施した紙の廃棄物とすることで、安価かつ容易に材料を入手できる。またプラスチック容器ほど耐水性や強度はないが、成形性がよく、中間層で成形した外観をくずさずに容器の強度を上げることができる。また比較的塗料がなじみやすい素材であり、塗装により容器の美観を整えやすい。

また廃棄物をそのままの状態で利用するため、プラスチック容器を融解して再利用する方法や紙パックを溶かして再生紙にする方法よりもより再利用に必要なエネルギーが小さい。

本発明の断面図本発明の斜視図

以下、本発明の実施形態を説明する。
内側のプラスチック層（１）に用いるプラスチック容器は液体を保持する目的で使用されているものであればならなんでもよい。本来の目的で使用された後、洗浄して本発明に使用する。リサイクル率が高く、入手のしやすいペットボトルが最適である。開口部をカットする等、用途に合わせて加工することが望ましい。
中間層（２）として、粘土、紙粘土、モルタル、コンクリート等素材は限定されない。花瓶など、頻度は少ないが持ち運びができて、かつ倒れない重さが必要な容器の場合、成形性がよく比重も適当な石膏が望ましい。
紙層（３）として、食品容器など液体や水分を含んだ固体を保持する容器として使用されいる紙製の容器であれば何でもよい。本来の目的で使用された後、洗浄して本発明に使用する。強度と成形性があり、かつリサイクル率が高い牛乳パックが最適である。
さらに美観を整えたい場合はその上に塗装を施すことが望ましい。紙パックの上から直接塗装することもできるが、紙パックの上に布（図示せず）を巻いてから塗装することにより、強度が上がる効果がある。また塗料として漆を用いることにより、更なる強度アップと美感が向上する効果がある。

１プラスチック層
２中間層
３紙層

Claims

複数の層からなる容器であって、
内側からプラスチック層（１）、中間層（２）、紙層（３）から成り、
プラスチック層がプラスチック容器の廃棄物を用いており、
紙層が防水加工を施した紙の廃棄物を用いた多層構造容器。
前記中間層（２）の素材が石膏から成る請求項１に記載の多層構造容器。
前記紙層（３）外側に塗装を施した請求項１または２の多層構造容器。
前記紙層（３）の外側に布を巻き、その外側から塗装を施した請求項１または２の多層構造容器。
前記塗装が漆である請求項３または４の多層構造容器。