JP3202028U - 遮光ネット - Google Patents

遮光ネット Download PDF

Info

Publication number
JP3202028U
JP3202028U JP2015005493U JP2015005493U JP3202028U JP 3202028 U JP3202028 U JP 3202028U JP 2015005493 U JP2015005493 U JP 2015005493U JP 2015005493 U JP2015005493 U JP 2015005493U JP 3202028 U JP3202028 U JP 3202028U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
shielding net
photocatalyst
average particle
shielding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015005493U
Other languages
English (en)
Inventor
剛司郎 壽山
剛司郎 壽山
Original Assignee
剛司郎 壽山
剛司郎 壽山
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 剛司郎 壽山, 剛司郎 壽山 filed Critical 剛司郎 壽山
Priority to JP2015005493U priority Critical patent/JP3202028U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3202028U publication Critical patent/JP3202028U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】遮光性のみならず屋外環境における耐久性にも優れた遮光ネットを提供する。【解決手段】遮光ネット1は、合成樹脂からなる繊維素材により表面11及び背面12を有する立体編み構造で形成される透過性基材からなる遮光ネット1であって、前記透過性基材の表面及び背面に、各々ナノオーダー及びマイクロオーダーの平均粒径が異なる光触媒11a、12aが塗布されている。【選択図】図1

Description

本考案は、屋外に設置される機器を遮光する遮光ネットに関し、特に、遮光性のみならず屋外環境における耐久性にも優れた遮光ネットに関する。
屋外に設置される機器は、常に外気に曝されることから、外気による湿度や温度の変動を直接受けるという厳しい環境下で、安定して稼動することが要求されている。このような機器としては、例えば、空調設備に用いられる室外機がある。
一般に、空調設備は、室内の熱を室内機の熱交換器に導入した後、冷媒を室外機の熱交換器に送り、その結果生じた熱を大気中に放出するという仕組みによって、空調機能を実現させている。このような空調設備に用いられる室外機は、コンプレッサーを使って冷媒を圧縮して液化させ、また逆に膨張させて気化させることにより、それに伴う温度の変化を利用して室温をコントロールする装置である。
このような室外機の多くは、軒下、ベランダ、テラス、屋根、又は屋上等に直接取付けられており、直射日光が当たる状態で設置されている。
そのため、特に夏季には、室外機が取り付けられている屋根や屋上自体の表面温度が60〜70℃前後の高温に達すると共に、屋根裏や室内もかなりの高温に達することから、空調設備の空調機能が安定的に機能しなくなる。さらに、このような高温状況は、室外機の熱交換器に対しても負荷を与え、正常で安定した稼動を阻害する要因ともなっている。
さらに、室外機は太陽の光を直接浴びることから、特に夏季には、室外機の周辺温度は、室外機のコンプレッサーにより吐出された冷媒の熱(50〜60℃)よりもかなり高温となっている。このような状況では、室外機は、高温の外気を吸引することとなり、稼動時にかなりの負荷がかかっている。
その一方で、冬季には、夜間の冷え込みや雪などの影響もあり、外気温が極端に下がる。暖房を使うときに室内の冷気が冷媒配管を伝わって室外機に送られるが、吸引される外気温が低いと室外機の熱交換器に負荷をかけることになる。
このように、室内機及び室外機の熱交換器が作動する時点では、かなりの負荷電力を消耗するものとなっている。そのため、屋外に設置される機器の機能を維持・確保させて安定稼動させると共に、これらの機器を外気から保護することが要求されている。このようなニーズに応えるものとして、太陽光を遮光するためのネット状の網目形状を有する遮光ネットが提案されている。
例えば、従来の遮光ネットは、合成繊維から成るメッシュ状の織編物であって、100〜500g/mの樹脂で被覆されており、引張強度が10kN/m以上かつ引張剛性が1000kN/m以下のものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−204359号公報
しかし、従来の遮光ネットは、単に太陽光を遮るための遮光機能のみを目的としており、屋外に常時設置されることに起因する特有な課題があった。
すなわち、従来の遮光ネットは、常に外気に曝されることから、直に直射日光や風雨に曝されることとなり、温度や湿度の変動をそのまま受けてしまう。さらに、屋外に設置されることから、自然界に多数存在する菌類によって、腐食や侵食も受け易い。このような結果として、従来の遮光ネットでは、耐久性が著しく損なわれてしまい、十分な遮光性能を長期間にわたって発揮することができないという課題があった。
本考案は前記課題を解決するためになされたものであり、遮光性のみならず屋外環境における耐久性にも優れた遮光ネットの提供を目的とする。
本願に開示する遮光ネットは、合成樹脂からなる繊維素材により表面及び背面を有する立体編み構造で形成される透過性基材からなる遮光ネットであって、前記透過性基材の表面及び背面に、各々平均粒径が異なる光触媒が塗布されているものである。
このように、前記透過性基材の表面及び背面に、各々平均粒径が異なる光触媒が塗布され、その平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係から、光触媒の平均粒径が小さい場合は紫外線を吸収しやすくなり、光触媒の平均粒径が大きい場合は赤外線を反射しやすくなることから、前記透過性基材の表面又は背面のいずれか一方では赤外線を反射し、他方では紫外線を吸収することとなり、基材の表面又は背面のいずれか一方で赤外線反射による断熱性(保温性)の維持がなされると共に、他方で紫外線吸収による殺菌作用の維持がなされることとなり、屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類による影響を抑制することができ、長期間にわたって、安定的に遮光性能を維持することができる。
本願に開示する遮光ネットは、必要に応じて、前記透過性基材の表面及び背面に塗布される光触媒の平均粒径が、表面及び背面のうち一方がナノオーダーであり、他方がマイクロオーダーであるものである。
このように、前記透過性基材の表面及び背面に塗布される光触媒の平均粒径が、表面及び背面のうち一方がナノオーダーであり、他方がマイクロオーダーであることから、平均粒径がナノオーダーの光触媒では波長の短い側の光(紫外線)が選択的に吸収され易くなり、平均粒径がマイクロオーダーの光触媒では波長の長い側の光(赤外線)が選択的に吸収され易くなり、この平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係から、前記透過性基材の表面及び背面のうち、塗布された光触媒の平均粒径が小さい側ではより紫外線を選択的に吸収しやすくなり、塗布された光触媒の平均粒径が大きい側ではより赤外線を選択的に反射しやすくなることから、基材の表面又は背面のいずれか一方で赤外線反射による断熱性(保温性)の維持がより高精度になされると共に、他方で紫外線吸収による殺菌作用の維持がより高精度になされることとなり、屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類による影響を効率的に抑制することができ、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
本願に開示する遮光ネットは、必要に応じて、前記透過性基材が、ダブルラッセルメッシュ構造を有するものである。このように、ダブルラッセルメッシュ構造により前記透過性基材の表面及び背面の間に中空状の中間層が存することにより、内部の通気性が向上し、より温度及び湿度の滞留状態が放散されやすくなることとなり、さらに屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類の繁殖を効率的に抑制することができ、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
本願に開示する遮光ネットは、必要に応じて、前記合成樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリエステルの少なくともいずれかであるものである。このように、前記合成樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリエステルの少なくともいずれかであることから、前記透過性基材がより軽量で遮光性及び通気性に優れた材料から構成されることとなり、風雨や台風等の自然現象に対する耐候性が強化され、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
本願に開示する遮光ネットは、必要に応じて、前記透過性基材の表面に霧を噴霧する噴霧手段を備えるものである。このように、前記透過性基材の表面に霧を噴霧する噴霧手段を備えることから、紫外線と前記透過性基材の表面の光触媒と水とが化学的に反応することとなり、気化熱の蒸散効果を更に増すことができる。
本発明の第1の実施形態に係る遮光ネットの構成図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る遮光ネットを室外機に取付けた説明図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る遮光ネットを取付けた室外機と室内機との接続を説明する説明図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る遮光ネットを室外機及び屋根に取付けた説明図を示す。 本発明の第2の実施形態に係る遮光ネットの構成図を示す。 本発明の第3の実施形態に係る遮光ネットの構成図(a)、及びその他の実施形態に係る遮光ネットの構成図(b)を示す。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る遮光ネットを説明する。
第1の実施形態に係る遮光ネットは、図1(a)に示すように、合成樹脂からなる繊維素材により表面及び背面を有する立体編み構造で形成される透過性基材からなる遮光ネット1であって、前記透過性基材の表面11及び背面12に、各々平均粒径が異なる光触媒が、表面側光触媒11a及び背面側光触媒12aとして、塗布されている構成である。表面11及び背面12の間には中空状の中間層13が形成される。
透過性基材は立体編み構造によって光を透過するという性質を有するものである。この透過性基材に塗布される光触媒の平均粒径は、表面側光触媒11a及び背面側光触媒12aが各々異なっていれば特に限定されないが、図1(b)に示すように、表面側光触媒11aに平均粒径の大きい光触媒を用いると共に、背面側光触媒12aには、表面側光触媒11aに用いる光触媒よりも、平均粒径の小さい光触媒を用いるという構成が可能である。
このような構成から、図1(c)に示すように、その平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係によって、光触媒の平均粒径が小さい背面側光触媒12aでは紫外線Aを吸収しやすくなり、光触媒の平均粒径が大きい表面側光触媒11aでは赤外線Bを反射しやすくなることから、透過性基材の表面11では赤外線Bを反射し、背面12では紫外線Aを吸収することとなり、透過性基材の表面11では赤外線Bの反射による断熱性(保温性)の維持がなされると共に、背面12で紫外線Aの吸収による殺菌作用の維持がなされることとなり、屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類による影響を抑制することができ、長期間にわたって、安定的に遮光性能を維持することができる。
さらに、光触媒の平均粒径については、表面側光触媒11aに用いる平均粒径の大きい光触媒については、マイクロオーダーであり、背面側光触媒12aに用いる平均粒径の小さい光触媒については、ナノオーダーであることがより好ましい。
この構成により、平均粒径がナノオーダーの光触媒では波長の短い側の光(紫外線)が選択的に吸収され易くなり、平均粒径がマイクロオーダーの光触媒では波長の長い側の光(赤外線)が選択的に吸収され易くなり、この平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係から、透過性基材の表面11及び背面12のうち、塗布された光触媒の平均粒径が小さい背面側光触媒12aではより紫外線を選択的に吸収しやすくなり、塗布された光触媒の平均粒径が大きい表面側光触媒11aではより赤外線を選択的に反射しやすくなることから、透過性基材の表面11では赤外線Aの反射による断熱性(保温性)の維持がより高精度になされると共に、背面12では紫外線Bの吸収による殺菌作用の維持がより高精度になされることとなり、屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類による影響を効率的に抑制することができ、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
塗布に用いることができる光触媒の種類としては、特に限定されないが、入手の容易さや取り扱い易さの点から、酸化チタンを用いることが好ましく、例えば、ルチル型又はアナターゼ型の酸化チタンを用いることができ、酸化還元力の強さ及び微粒子の得られ易さからは、アナターゼ型の酸化チタンを用いることが好ましい。酸化チタンの塗布方法としては、特に限定されないが、より強固な塗布が行えるという点から、高温蒸着を行うことが好ましい。
高温蒸着を行うことによって、光触媒である酸化チタンが繊維素材の表面に強固に被覆されることから、酸化チタン由来の光線作用(紫外線Aの吸収又は赤外線Bの反射)が増幅されることとなり、この光線作用によって、優れた抗菌性及び親水性を奏すると共に、酸化チタン由来の光触媒反応とも相俟って、繊維素材の耐久性能を向上させた遮光ネット1が得られる。
さらに、このように光触媒を蒸着した遮光ネット1は、紫外線Aと空気中の酸素や水に反応して活性酸素を発生させると共に、酸化チタン由来の親水性(水の濡れ性が向上することにより、水分を滑り易くさせる性質)により、水分の流れが生じて水分が排水され、繊維素材の表面に付いた有害物質や汚れ等も化学反応で分解(セルフクリーニング)されることとなり、空気浄化や温暖化ガスの削減等の環境に役立つ効果も奏する。一方、このような親水性により保水された水分が気化熱として蒸散するときに、繊維素材の表面の熱や周辺の熱も同時に蒸散するという効果も奏する。
このような繊維素材を構成する合成樹脂の種類は、特に限定されないが、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、及びポリエステル(PET)の少なくともいずれかであることが好ましい。ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリエステルの1種類のみを用いてもよいし、これらを複数組み合わせたものでもよい。
合成樹脂によって、透過性基材をより軽量化することができ、さらに遮光性及び通気性にも優れることとなり、風雨や台風等に対する耐候性が強化され、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
このような繊維素材から形成され、表面11及び背面12を有する立体編み構造としては、編み方や織り方等については特に限定されないが、表面積を広くできるという点から、平織、ラッセル織、又はダブルラッセルメッシュ構造の織を用いることが好ましく、より表面積を増大させるという点から、二重構造や三重構造の立体的な構造であることが好ましく、特にダブルラッセルメッシュ構造の織が好ましい。
すなわち、遮光ネット1の上面から順に、表面11(表層面)、中間層13、背面12(下層面)となるように、立体的なメッシュ構造が繊維素材により形成されることによって、光を遮光ネット1の内部まで隅々に取り込むことが可能となり、光触媒反応の触媒作用の領域を拡大することができる。
この中間層13は、中空状であり、酸化チタンの塗布状態は特に限定されないが、平均粒径が小さい酸化チタンを塗布することが好ましく、その平均粒径は上記ナノオーダーであることがより好ましい。この中間層13では、内部に透過する紫外線を、この平均粒径の小さい酸化チタンが吸収することから、強い酸化作用と上記親水性が共に作用することとなり、有害物質の分解や汚れなどの定着を抑制することができる。
また、この中間層13では、内部に透過する紫外線が吸収され易なることから、酸化チタン由来の親水性により透過した水分が中間層13から背面12への移動(排水)が促進されることとなり、遮光ネット1の周辺の熱を奪い、気化熱として蒸散する範囲を広げることが可能となる。
なお、中間層13に関するその他の構成としては、酸化チタンを塗布しないとすることも可能である。この場合には、より簡素な構成で遮光ネット1が形成されることから、より低コストで遮光ネット1を形成できる。
また、背面12(下層面)は、さらに、ゼオライト、シラスバルン、又は活性炭(カーボンも含む)の少なくともいずれかを、追加で被覆することも可能である。この場合には、光がこもりがちな背面12において、抗菌性や断熱性(保温性)が高められ、耐久性をより向上させることができる。
上記構成を有する遮光ネット1は、図2に示すように、屋根や屋上などに直に設置された室外機100(回転ファンにより排気を行う吐出口101を有する)を取付対象として取付けることが可能である。その場合には、室外機100の周辺に、アルミやステンレス等の鋼材を使って4面ないし一部5面に支柱としてのアングル200を組み立てる。その室外機100を取り囲むように遮光ネット1で覆い、その遮光ネット1を特殊金具等を使って固定する。
この際に、遮光ネット1は、室外機100の吐出口101を塞がないように設置する。室外機100と遮光ネット1の周辺は、熱がこもり易いため、30〜50cm程度の隙間dを空けることが好ましく、この隙間dで空気層が形成され、通気性が向上する。この隙間dによって、遮光ネット1は、太陽光を遮蔽することにより表面温度を調整すると共に、30〜50cmの空気層が屋根や室外機100の周辺温度を調整する役割を果たす。
室外機100は、図5に示すように、上記吐出口101の他に、内部に、冷媒を用いて熱交換を行う熱交換器102、冷却を行うコンプレッサー103、コンプレッサー103に冷媒を吸入する吸入口104、及び、コンプレッサー103に冷媒を排出する排出口105を備え、冷媒配管300を経由して、室内機400(熱交換器401を有する)と、冷媒を交換する。 室外機100は、コンプレッサー103を使って冷媒を圧縮して液化させ、また逆に膨張させて気化させることにより、それに伴う温度の変化を利用して室温を制御し、空調機能を実現する。
また、室外機100の吐出口101は、吸入口104の周辺に熱が循環しないようにすることが必要であり、また遮光ネット1の周辺には、障害物を置かないことが重要となる。この遮光ネット1は、室外機100の熱交換器102の負荷を減らすこととなり、消費電力の削減に大きな効果をもたらす。
この他にも、図4に示すように、家屋500の屋根501にも遮光ネット1を取付けることが可能であり、この場合には、太陽光が直に当らないように、アルミやステンレス等の鋼材に特殊金具等を使って屋根501を覆うように取付ける。取付けは遮光ネット1と屋根501の間に20〜30cm程度の隙間を空けることが好ましく、この隙間により空気層が形成されることにより、通気性が良好になり屋根の表面温度も下げることができる。
このように、遮光ネット1は、建物の屋根、屋上、テラス、及び空調設備の室外機等の様々な取付対象に対して取付可能であり、その取付によって、直射日光や冷気を遮蔽することにより、周辺温度調整を行うことで空調設備の消費電力を削減できる。例えば、室外機を取付対象とする場合には、夏場には、室外機周辺の外気温度の上昇を抑制し、また冬場には、逆に熱を逃がさず保温効果を保ち、年間を通じて熱交換器の負荷電力の消耗を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る遮光ネットを説明する。
第2の実施形態に係る遮光ネット1は、上記第1の実施形態に係る遮光ネット1の構成と同じく、前記表面11、前記表面側光触媒11a、前記背面12、前記背面側光触媒12a、及び前記中間層13とを備え、前記表面側光触媒11a及び前記背面側光触媒12aの平均粒径が逆転した構成である。すなわち、図5(a)に示すように、前記表面側光触媒11aに平均粒径の小さい光触媒を用いると共に、前記背面側光触媒12aには、前記表面側光触媒11aに用いる光触媒よりも、平均粒径の大きい光触媒を用いるという構成である。
このような構成から、図5(b)に示すように、その平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係によって、光触媒の平均粒径が小さい表面側光触媒11aでは紫外線Aを吸収しやすくなり、光触媒の平均粒径が大きい背面側光触媒12aでは赤外線Bを反射しやすくなることから、透過性基材の表面11では紫外線Aを吸収し、背面12では赤外線Bを反射することとなり、透過性基材の表面11では紫外線Aの吸収による殺菌作用の維持がなされると共に、背面12で赤外線Bの反射による断熱性(保温性)の維持がなされることとなり、透過性基材の表面11に繁殖しやすい菌類による影響を抑制することができると共に、内部が保温されることにより外気による温度湿度の変動を受け難くなり、遮光ネット1の温度湿度の変動による劣化を抑制でき、長期間にわたって、安定的に遮光性能を維持することができる。
さらに、光触媒の平均粒径については、表面側光触媒11aに用いる平均粒径の小さい光触媒については、ナノオーダーであり、背面側光触媒12aに用いる平均粒径の大きい光触媒については、マイクロオーダーであることがより好ましい。
この構成により、平均粒径がナノオーダーの光触媒では波長の短い側の光(紫外線)が選択的に吸収され易くなり、平均粒径がマイクロオーダーの光触媒では波長の長い側の光(赤外線)が選択的に吸収され易くなり、この平均粒径と波長(吸収又は反射)の相関関係から、透過性基材の表面11及び背面12のうち、塗布された光触媒の平均粒径が小さい表面側光触媒11aではより紫外線を選択的に吸収しやすくなり、塗布された光触媒の平均粒径が大きい背面側光触媒12aではより赤外線を選択的に反射しやすくなることから、透過性基材の表面11では紫外線Bの吸収による殺菌作用の維持がより高精度になされると共に、背面12では赤外線Aの反射による断熱性(保温性)の維持がより高精度になされることとなり、屋外環境における外気による温度湿度の変動及び菌類による影響を効率的に抑制することができ、長期間にわたって、さらに安定的に遮光性能を維持することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係る遮光ネットを説明する。
第3の実施形態に係る遮光ネット1は、上記第1又は第2の実施形態に係る遮光ネット1の構成と同じく、前記表面11、前記表面側光触媒11a、前記背面12、前記背面側光触媒12a、及び前記中間層13とを備え、図6(a)に示すように、前記透過性基材の表面に霧を噴霧する噴霧手段2を備える構成である。
噴霧手段2は、霧吹き機等の水を噴霧する装置や散水装置を用いることが可能である。このように、透過性基材の表面に霧を噴霧する噴霧手段2を備えることから、噴霧された水分によって、紫外線と透過性基材の表面の光触媒との化学反応が促進されることとなり、気化熱の蒸散効果を更に増すことができる。
(その他の実施形態)
なお、その他の実施形態に係る遮光ネット1としては、上記第1〜第3のいずれかの実施形態に係る遮光ネット1の構成と同じく、前記表面11、前記表面側光触媒11a、前記背面12、前記背面側光触媒12aとを備え、図6(b)に示すように、表面11及び背面12の間に中空状の中間層13を有しない構成とすることも可能である。遮光ネット1は、このような構成によって、より簡素な構成とすることができることから、よりコストを抑えて製造することが可能となる。
1 遮光ネット
11 表面
11a 表面側光触媒
12 背面
12a 背面側光触媒
13 中間層
2 噴霧手段
100 室外機
101 吐出口
102 熱交換器
103 コンプレッサー
104 吸入口
105 排出口
200 アングル
300 冷媒配管
400 室内機
401 熱交換器
500 家屋
501 屋根
A 紫外線
B 赤外線

Claims (5)

  1. 合成樹脂からなる繊維素材により表面及び背面を有する立体編み構造で形成される透過性基材からなる遮光ネットであって、
    前記透過性基材の表面及び背面に、各々平均粒径が異なる光触媒が塗布されていることを特徴とする
    遮光ネット。
  2. 請求項1に記載の遮光ネットにおいて、
    前記透過性基材の表面及び背面に塗布される光触媒の平均粒径が、表面及び背面のうち一方がナノオーダーであり、他方がマイクロオーダーであることを特徴とする
    遮光ネット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の遮光ネットにおいて、
    前記透過性基材が、ダブルラッセルメッシュ構造を有することを特徴とする
    遮光ネット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の遮光ネットにおいて、
    前記合成樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリエステルの少なくともいずれかであることを特徴とする
    遮光ネット。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の遮光ネットにおいて、
    前記透過性基材の表面に霧を噴霧する噴霧手段を備えることを特徴とする
    遮光ネット。
JP2015005493U 2015-10-28 2015-10-28 遮光ネット Expired - Fee Related JP3202028U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015005493U JP3202028U (ja) 2015-10-28 2015-10-28 遮光ネット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015005493U JP3202028U (ja) 2015-10-28 2015-10-28 遮光ネット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3202028U true JP3202028U (ja) 2016-01-14

Family

ID=55075954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015005493U Expired - Fee Related JP3202028U (ja) 2015-10-28 2015-10-28 遮光ネット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3202028U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112303746A (zh) * 2020-10-21 2021-02-02 中山市雅西环保科技有限公司 一种具有接水功能的空调外机

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335977A (ja) * 1998-05-21 1999-12-07 Descente Ltd 衝撃吸収衣服素材
JP2007031710A (ja) * 2005-06-24 2007-02-08 Mitsubishi Chemicals Corp コーティング用組成物及びその製造方法、並びに樹脂成形体及びその製造方法
JP2010099959A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Hiraoka & Co Ltd 高透光性膜材料

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335977A (ja) * 1998-05-21 1999-12-07 Descente Ltd 衝撃吸収衣服素材
JP2007031710A (ja) * 2005-06-24 2007-02-08 Mitsubishi Chemicals Corp コーティング用組成物及びその製造方法、並びに樹脂成形体及びその製造方法
JP2010099959A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Hiraoka & Co Ltd 高透光性膜材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112303746A (zh) * 2020-10-21 2021-02-02 中山市雅西环保科技有限公司 一种具有接水功能的空调外机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Al-Obaidi et al. Passive cooling techniques through reflective and radiative roofs in tropical houses in Southeast Asia: A literature review
Roslan et al. A literature review on the improvement strategies of passive design for the roofing system of the modern house in a hot and humid climate region
Spanaki et al. On the selection and design of the proper roof pond variant for passive cooling purposes
US20080245402A1 (en) Solar tracker for thermal and photovoltaic panels with forced air system, applicable to buildings description
JP4414416B2 (ja) 網状遮へい体
WO2015025513A1 (ja) 農業用ビニールハウス
KR20140135871A (ko) 다목적 온실 돔
JP3202028U (ja) 遮光ネット
JP2007291843A (ja) 屋根冷却用パネル
Duraković et al. Passive solar heating/cooling strategies
Ishii et al. Cooling system with water mist sprayers for mitigation of heat-island
JP2014022410A (ja) 太陽光発電ユニット
JPH08126438A (ja) 太陽光利用型植物栽培ハウスにおける、軽(中)量鉄骨による 多層式省エネt、iハウス
JP2005114200A (ja) 空気調和機
WO2018066336A1 (ja) 農業用ハウス
KR101446627B1 (ko) 에너지 자립형 구조물
Yew et al. Active and passive systems for cool roofs
Magaji et al. Analysing the performance of passive cooling system in Buildings: designing natural solution to summer cooling loads and Architectural Interventions
JP2008035766A (ja) 園芸用施設
JP5360049B2 (ja) 冷却システム
JP6418557B2 (ja) 農業用ビニールハウス
Savero et al. Review on design strategies of energy saving office building with evaporative cooling in tropical region
CN205305566U (zh) 一种可自行净化空气的农用温室大棚
JP2007177616A (ja) 外装部材、外表面冷却構造、及び外表面冷却方法
US20180313547A1 (en) Component, arrangement of components and system and the use thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3202028

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A623 Registrability report

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A623

Effective date: 20160212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160212

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees