JP3201864U - ベルト用バックル及びベルト用バックルを備えたベルト - Google Patents
ベルト用バックル及びベルト用バックルを備えたベルト Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ベルトの長さ調整を簡単に行えること、及び、ベルトの表面の傷付きを抑制できることに加え、部品点数を削減でき、製造コストをより低廉なものとすることができる優れたベルト用バックル、及び当該ベルト用バックルを備えたベルトを提供する。【解決手段】ベルト用バックルKは、バックル本体と係止片9とを備え、バックル本体は、一対の側枠2と、側枠2の対向する後端間にベルト本体を取り付けるためのベルト固定部4を備え、側枠2間に架橋されるベルト支持部13を備え、側枠2の対向する先端間にベルト押さえ部5を備え、ベルト押さえ部5の裏面から先端面にかけて曲面を有し、係止片9は、ベルト押さえ部5の軸に対して枢着してあり、係止片9の裏面から基端面にかけて曲面を有し、係止片9の表面から基端面9dにかけて角部を有し、係止片9の先端側の裏面には係止ピンを備える。【選択図】図1
Description
本考案は、ズボン、スカートなどの締着手段であるベルトの一端に用いるバックル(以下、ベルト用バックルという。)、及びこれを備えたベルトに関する。
一般に、ズボン、スカートなどの締着手段として使用されるベルト本体の一端に取付けられているベルト用バックルとしては、締着に際して、当該ベルト用バックルの圧着片を用いてベルト本体の他端側を挟持するベルト用バックル(以下、公知バックルA)や、ベルトの他端側の止め孔に係止ピンを挿入して係止するベルト用バックル(以下、公知バックルB)が公知である。
前記公知バックルAは、前記圧着片を緩めることによりバックルを操作して緩めたり、締めたりすることで長さを無段階に調節可能とするものである。
また、前記公知バックルBは、ベルトの長さ調整を行なう際に、ベルトの先端をバックルから引き抜き、さらにベルトを締める方向に引張り係止ピンをベルト穴から引き抜いた後、ベルトを緩めて所望のベルト穴まで移動させ、該ベルト穴に係止ピンを差し込んで調整して行なうものである。
更に、上記以外のベルト用バックルとして、バックル自体は係止ピンを有しているが、当該係止ピンをベルト穴から離脱させて調整するのではなく、バックルの一側に設けた係止レバーを操作することにより、ベルトに連結したスライド板を移動させてベルトの調整を行なうものが公知である(例えば、特許文献1参照。)
上記の公知バックルAは、圧着片を緩めることによりバックルを操作して緩めたり、締めたりする操作を行うことで、当該バックルの金具や圧着片に対してベルトの表面が擦れて傷みやすく、長期間使用しているとバックルはベルトの経年変化に伴い締着力が低下し、不用意な弛みの発生により何度も締め直す必要が生じる欠点がある。
また、ベルト圧着子で常にベルトの表面を擦りながら挟持してベルトを解放、係止するのでベルトの表面に傷がつき長く使用できない点においても問題である。
また、ベルト圧着子で常にベルトの表面を擦りながら挟持してベルトを解放、係止するのでベルトの表面に傷がつき長く使用できない点においても問題である。
上記の公知バックルBは、係止ピンをベルト孔に挿入して装着するため、一度締めた位置が緩むことがない点において優れるものの、ベルトを緩める場合や締め付ける場合はバックルをベルト穴から外してからベルト調整を行うため、簡単に行なうことができない欠点がある。
上記特許文献1に係る考案は、作動杆のレバー片を操作するだけでベルトをバックルから引き抜くことなく簡単に係止フックをベルト穴から離脱できるので、ベルトの長さ調整を簡単に行なうことができる点で、公知バックルBよりも優れている。
また、ベルトの表面の傷付きを抑制できる点で、公知バックルAよりも優れている。
また、ベルトの表面の傷付きを抑制できる点で、公知バックルAよりも優れている。
しかしながら、構造が複雑であり、また部品点数も多くなるため、加工精度や組立に要する労力等の負担が大きく、製造コストの高騰を招来する点で問題がある。
またばねを内蔵するため、ばねが破断した場合には機能が損なわれる欠点があり、耐久性においても十分とは言えない物であった。
本考案は以上の事情に鑑みてなされたものであり、ベルトの長さ調整を簡単に行えること、及び、ベルトの表面の傷付きを抑制できることに加え、部品点数を削減でき、製造コストをより低廉なものとすることができ、更には、耐久性を向上することができる優れたベルト用バックル、及び当該ベルト用バックルを備えたベルトの提供を、考案が解決しようとする課題とする。
本考案は、バックル本体と係止片とを備え、前記バックル本体は、一対の側枠と、該側枠の対向する後端間にベルトを取り付けるためのベルト固定部を備え、前記側枠間に架橋されるベルト支持部を備え、前記側枠の対向する先端間にベルト押さえ部を備え、該ベルト押さえ部の裏面から先端面にかけて曲面を有し、前記係止片は、前記ベルト押さえ部の軸に対して枢着してあり、当該係止片の裏面から基端面にかけて曲面を有し、該係止片の表面から基端面にかけて角部を有し、当該係止片の先端側の裏面には係止ピンを備えたことを特徴とするベルト用バックルを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は上記考案の構成を前提として、前記係止ピンは、係止片基体の先端方向に対する俯角αが65°以上77°以下であることを特徴とするベルト用バックルを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は、上記いずれかの考案の構成を前提として、前記バックル本体における前記ベルト支持部は、前記係止片と当接可能となる位置に備えたことを特徴とするベルト用バックルを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は、上記何れかの考案の構成を前提として、前記ベルト支持部は、表面に前記係止ピンと係脱可能となる凹部を備えたことを特徴とするベルト用バックルを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は、上記何れかの構成を有するベルト用バックルを備えたベルトを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は、長手方向に伸縮性を有するベルト本体(3)を備えた上記ベルト用バックルを備えたベルトを、上記課題を解決するための手段とする。
本考案は、バックル本体と係止片とを備え、前記バックル本体は、一対の側枠と、該側枠の対向する後端間にベルトを取り付けるためのベルト固定部を備え、前記側枠間に架橋されるベルト支持部を備え、前記側枠の対向する先端間にベルト押さえ部を備え、該ベルト押さえ部の裏面から先端面にかけて曲面を有し、前記係止片は、前記ベルト押さえ部の軸に対して枢着してあり、当該係止片の裏面から基端面にかけて曲面を有し、該係止片の表面から基端面にかけて角部を有し、当該係止片の先端側の裏面には係止ピンを備えたことを特徴とするベルト用バックルとしたことから、着用の際には、ベルト用バックルの裏面側からベルトの先端を一定の交差角度で挿通すると、ベルトの先端が係止ピンに当接して、係止ピンが外方向き位置として維持され、ウエストを締める方向(押方向)にベルトを円滑に移動でき、調整位置近傍でベルトを逆向きとなる引き方向(バックルに概ね水平方向)へ引張することにより、ベルト用バックルの係止片の角部がベルトの表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片が起き上がり、係止ピンが内方向きとなる。係止ピンはベルトの移動に伴いベルト止め孔に嵌り込むまで当該ベルトの表面と摺接し、その後ベルト止め孔に係止する。係止ピンとベルトの摺接時には、係止ピンの基端面に曲面を有しているため、ベルトの表面の傷付きが大幅に抑制される。
またサイズ調整の際には、着用状態からウエストを締める方向にベルトの先端を僅かに移動させることで、ベルトの膨らみ等による摩擦抵抗の上昇と、当該係止片の曲面とベルト表面との当接によって、当該係止片が反転して、係止ピンがベルト止め孔から離脱する。次いでベルト用バックルに対するベルトの傾き加減(俯角β)を大きくとりながら係止ピンとの摩擦抵抗を低減させてベルトをスライドさせ(このスライドは押し方向でも引き方向でもよい)、所望の調整位置近傍でベルトをバックルに概ね水平方向へ引張することにより、ベルト用バックルの係止片の角部がベルトの表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片が起き上がり、係止ピンが内方向きとなる。係止ピンはベルトの移動に伴いベルト止め孔に嵌り込むまで当該ベルトの表面と摺接し、その後ベルト止め孔に係止する。係止ピンとベルトの摺接時には、係止ピンの基端面に曲面を有しているため、ベルトの表面の傷付きが大幅に抑制される。
また、脱着時には、着用状態からウエストを締める方向にベルトの先端を僅かに移動させることで、ベルトの膨らみによる摩擦抵抗の上昇と、当該係止片の曲面とベルト表面との当接によって、当該係止片が反転して、係止ピンがベルト止め孔から離脱する。
この状態においてベルト用バックルに対するベルトの傾き加減(交差角)を大きくすることで、係止片の反転状態(角部が下方、即ち、ベルト表面側)に位置するため、ベルトを当該ベルト用バックルから抜く方向へ移動させても、係止片は、ベルトの表面との当接によって容易には回転せず、そのままベルトを抜くことができる。
係止片の反転状態においては、前記角部に隣接した平面部がベルトの表面と僅かに摺るだけであるため、ベルトの表面の傷付きが大幅に抑制される。
このため、上記本考案の独自の機構によって、着用時、調整時、脱着時のいずれにおいても簡単に操作でき、ベルトの表面の傷付きを大幅に抑制でき、長期の使用に耐えうる効果が発揮できることができ、部品点数の低減が実現されて低廉とすることができ、ばねを使用することもないので、前記部品点数の低減と相まって耐久性を向上できるベルト用バックルが提供できる。
またサイズ調整の際には、着用状態からウエストを締める方向にベルトの先端を僅かに移動させることで、ベルトの膨らみ等による摩擦抵抗の上昇と、当該係止片の曲面とベルト表面との当接によって、当該係止片が反転して、係止ピンがベルト止め孔から離脱する。次いでベルト用バックルに対するベルトの傾き加減(俯角β)を大きくとりながら係止ピンとの摩擦抵抗を低減させてベルトをスライドさせ(このスライドは押し方向でも引き方向でもよい)、所望の調整位置近傍でベルトをバックルに概ね水平方向へ引張することにより、ベルト用バックルの係止片の角部がベルトの表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片が起き上がり、係止ピンが内方向きとなる。係止ピンはベルトの移動に伴いベルト止め孔に嵌り込むまで当該ベルトの表面と摺接し、その後ベルト止め孔に係止する。係止ピンとベルトの摺接時には、係止ピンの基端面に曲面を有しているため、ベルトの表面の傷付きが大幅に抑制される。
また、脱着時には、着用状態からウエストを締める方向にベルトの先端を僅かに移動させることで、ベルトの膨らみによる摩擦抵抗の上昇と、当該係止片の曲面とベルト表面との当接によって、当該係止片が反転して、係止ピンがベルト止め孔から離脱する。
この状態においてベルト用バックルに対するベルトの傾き加減(交差角)を大きくすることで、係止片の反転状態(角部が下方、即ち、ベルト表面側)に位置するため、ベルトを当該ベルト用バックルから抜く方向へ移動させても、係止片は、ベルトの表面との当接によって容易には回転せず、そのままベルトを抜くことができる。
係止片の反転状態においては、前記角部に隣接した平面部がベルトの表面と僅かに摺るだけであるため、ベルトの表面の傷付きが大幅に抑制される。
このため、上記本考案の独自の機構によって、着用時、調整時、脱着時のいずれにおいても簡単に操作でき、ベルトの表面の傷付きを大幅に抑制でき、長期の使用に耐えうる効果が発揮できることができ、部品点数の低減が実現されて低廉とすることができ、ばねを使用することもないので、前記部品点数の低減と相まって耐久性を向上できるベルト用バックルが提供できる。
また本考案によれば、上記考案の構成を前提として、前記係止ピンは、係止片基体の先端方向に対する俯角αが65°以上77°以下であることとしたから、上記考案の作用効果を奏する上に、係止片の回転による係止ピンのベルト止め孔に対する着脱が円滑に行える効果が得られる。
また本考案によれば、上記何れかの考案を前提として、前記バックル本体における前記ベルト支持部は、前記係止片と当接可能となる位置に備えたことから、上記何れかの考案の作用効果を奏する上に、係止片の360°の回転を阻止することで、不用意な係止片の回転を阻止し、操作性を向上させることができる。
また本考案によれば、上記何れかの考案を前提として、前記ベルト支持部は、表面に前記係止ピンと係脱可能となる凹部を備えたことから、上記何れかの考案の作用効果を奏する上に、ベルトの装着時において、係止ピンが凹部と係止した状態が確保でき、係止ピンに対する負荷をバックル本体で受けることができるため、係止ピンの破損等を抑制し、ベルト用バックルの耐久性を向上させることができる。
また本考案によれば、上記何れかのベルト用バックルを備えたベルトとすることによって、上記いずれかのベルト用バックルの作用効果を発揮できるベルトを提供することができる。
また本考案によれば、上記ベルト用バックルを備えたベルトを前提として、そのベルト本体は長手方向に伸縮性を有するものとしたことから、上記考案の作用効果を奏する上に、ベルト本体3の弾性力によって係止ピンがベルト止め孔の側部を押圧しながら係止するため、より強固に当該ベルト用バックルを係止させることができる。
以下に、本考案の実施例に係るベルト用バックルK、及びこれを備えたベルトLについて説明する。
尚、本考案は以下に示す構成に限るものではなく、本考案の技術的思想を逸脱しない範囲内において、種々の変形例、設計変更などを含む。
尚、本考案は以下に示す構成に限るものではなく、本考案の技術的思想を逸脱しない範囲内において、種々の変形例、設計変更などを含む。
本考案の実施例に係るベルト用バックルKは、図1〜図8に示すように、夫々金属材料によって形成されるバックル本体1、係止片9、支軸12によって構成される。
本実施例に係るベルト用バックルKを構成するバックル本体1は、図5に示すように、一対の側枠2と、該側枠2の後端間に対向して設けられるベルト固定部4と、前記側枠2の対向する先端間に架橋されるベルト押さえ部5と、前記ベルト押さえ部5及びベルト固定部4との間で側枠2の裏面間に当接して架橋されるベルト支持部13を備えている。
また対向するベルト押さえ部5間には係止片9を嵌めるための間隙部6を有する。
前記ベルト押さえ部5とベルト支持部13と側枠2によってベルト挿通開口15を有する。
また対向するベルト押さえ部5間には係止片9を嵌めるための間隙部6を有する。
前記ベルト押さえ部5とベルト支持部13と側枠2によってベルト挿通開口15を有する。
また、一方の側枠2の外側面から一方のベルト固定部4を貫通する貫通孔7を備える。また、他方のベルト固定部4の先端における前記貫通孔7に対向する位置から一定深さで穿設される軸孔8を備える。これらの貫通孔7及び軸孔8は、支軸12の取付に使用するものである。本実施例においては、当該軸孔8はスプライン孔として構成している。
図5に示すように、バックル本体1のベルト支持部13は、平面視中央が僅かに後退するように少許弓状に湾曲させた輪郭形状を有する。その中央表面から前面にかけて係止ピン11の先端が係脱可能となる凹部14を備える。
本実施例においては、ベルト押さえ部5は、一対からなり、夫々その裏面から先端面にかけて曲面を有している。前記したように、一対のベルト押さえ部5間には間隙部6を形成してある。
図6、図7に示すように、本実施例に係るベルト用バックルKにおける係止片9は、四角柱状の係止片基体9bの先端側の裏面から突出して設けられる係止ピン11とから構成される。
係止片基体9bはその基端側に横軸孔10を有する。その裏面から基端面9dにかけて曲面9aを有する。また表面から基端面9dにかけては側面視直角となる角部9cを有する。
一方、本実施例における係止ピン11は、円錐の先端を半球状に形成しこれを傾斜して突出させた形状を有する。円錐の中心軸線は、前記係止片基体9bの底面に水平なラインに対して俯角αを77°としてある。
図8に示すように、前記支軸12は、先端側に前記軸孔8と嵌合するスプライン軸部12aを有している。
前記間隙部6に係止片9を配置し、ベルト押さえ部5の貫通孔7と係止片基体9bの横軸孔10とを一致させた状態で、側枠2の外側面に開口した貫通孔7から支軸12を挿通し、当該ベルト押さえ部5と、係止片基体9bとを連通し、対向する側のベルト押さえ部5の軸孔8と支軸12のスプライン軸部12aとを嵌合することで、バックル本体1、係止片9、支軸12が一体となり、図1から図4に示すベルト用バックルKが構成できる。
この状態において、係止片基体9bの曲面(即ち、係止片9の曲面)は、前記ベルト押さえ部5の曲面とは略同一面として形成される。また、係止片9は回転可能に枢着される。
この状態において、係止片基体9bの曲面(即ち、係止片9の曲面)は、前記ベルト押さえ部5の曲面とは略同一面として形成される。また、係止片9は回転可能に枢着される。
また、このようにして構成したベルト用バックルKのベルト固定部4に対して、ベルト本体3の一端を巻き付け固着して、図14に示すように、ベルトLを構成する。
上記実施例に係るベルト用バックルKを備えたベルトLを装着する場合には、胴囲に沿わせたベルト本体3の先端と当該ベルト用バックルKとを突き合わせた状態において、ベルト用バックルKの裏面側からベルト本体3の先端を一定の交差角度βで挿通する(図9参照。)。
ベルト本体3の先端が係止ピン11に当接して、係止ピン11が外方向き位置として維持される。
ベルト本体3をベルト用バックルKに対して一定範囲の交差角度βに保ちながらベルト本体3を円滑にスライドさせることができる。
調整位置近傍において、図10に示すように、ベルト本体3をベルト用バックルに概ね水平となるように引き方向へ引張すると、ベルト用バックルKの係止片9の角部9cが作用点となり、ベルト本体3の表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片9が起き上がり、係止ピン11が内方向きとなる(図13参照。)。
ベルト本体3をスライドさせることにより、係止ピン11はベルト本体3の表面と摺接しながらベルト止め孔3aに係止することとなる(図11参照)。
ベルト本体3の先端が係止ピン11に当接して、係止ピン11が外方向き位置として維持される。
ベルト本体3をベルト用バックルKに対して一定範囲の交差角度βに保ちながらベルト本体3を円滑にスライドさせることができる。
調整位置近傍において、図10に示すように、ベルト本体3をベルト用バックルに概ね水平となるように引き方向へ引張すると、ベルト用バックルKの係止片9の角部9cが作用点となり、ベルト本体3の表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片9が起き上がり、係止ピン11が内方向きとなる(図13参照。)。
ベルト本体3をスライドさせることにより、係止ピン11はベルト本体3の表面と摺接しながらベルト止め孔3aに係止することとなる(図11参照)。
また、上記実施例に係るベルト用バックルKを備えたベルトLを装着後、サイズ調整を行う場合には、前記装着状態から、ウエストを締める方向にベルトの先端を僅かに移動させることで、ベルト本体3の膨らみ等による摩擦抵抗の上昇と、当該係止片9の曲面とベルト本体3の表面との当接によって、当該係止片9が反転して、係止ピン11がベルト止め孔3aから離脱する(図12参照。)。
次いでベルト用バックルKに対するベルト本体3の交差角度β(図9参照。)を大きくとりながら係止ピン11との摩擦抵抗を低減させてベルト本体3を所望の方向へスライドさせ、図10に示すように、調整位置近傍でベルト本体3をバックルに概ね水平方向へ引張することにより、ベルト用バックルKの係止片9の角部9cが作用点となり、ベルト本体3の表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片9が起き上がり、係止ピ11が内方向きとなる(図13参照。)。
そして、ベルト止め孔3aまでベルト本体3をスライドさせることにより、係止ピン11はベルト本体3の表面と摺接しながらベルト止め孔3aに係止することとなる(図11参照。)。
次いでベルト用バックルKに対するベルト本体3の交差角度β(図9参照。)を大きくとりながら係止ピン11との摩擦抵抗を低減させてベルト本体3を所望の方向へスライドさせ、図10に示すように、調整位置近傍でベルト本体3をバックルに概ね水平方向へ引張することにより、ベルト用バックルKの係止片9の角部9cが作用点となり、ベルト本体3の表面との摩擦抵抗によって引張され、当該係止片9が起き上がり、係止ピ11が内方向きとなる(図13参照。)。
そして、ベルト止め孔3aまでベルト本体3をスライドさせることにより、係止ピン11はベルト本体3の表面と摺接しながらベルト止め孔3aに係止することとなる(図11参照。)。
また、上記実施例に係るベルト用バックルKからベルト本体3の先端を脱着する場合には、サイズ調節時と同様に、上記着用状態からウエストを締める方向にベルト本体3の先端を僅かに移動させることで、ベルト本体3の摩擦抵抗の上昇と、当該係止片9の曲面とベルト本体3の表面との当接によって、当該係止片9が反転して、係止ピン11がベルト止め孔3aから離脱する(図12参照。)。
この状態において図9に示すように、ベルト用バックルKに対するベルト本体3の交差角度βを大きくすることで、係止片9の反転状態(角部9cが下方、即ち、ベルト本体3の表面側)に位置するため、ベルト本体3を当該ベルト用バックルKから抜く方向へ移動させても、係止片9は、ベルト本体3の表面との当接によって容易には回転せず、そのままベルト本体3の先端をベルト用バックルKから脱着することができる。
この状態において図9に示すように、ベルト用バックルKに対するベルト本体3の交差角度βを大きくすることで、係止片9の反転状態(角部9cが下方、即ち、ベルト本体3の表面側)に位置するため、ベルト本体3を当該ベルト用バックルKから抜く方向へ移動させても、係止片9は、ベルト本体3の表面との当接によって容易には回転せず、そのままベルト本体3の先端をベルト用バックルKから脱着することができる。
本実施例においては、係止片9の反転状態においては、前記角部9cに隣接した平面部がベルト本体3の表面と僅かに摺るだけであるため、ベルト本体3の表面の傷付きが大幅に抑制される。
また、上記したように、係止ピン11はベルト本体3の移動に伴いベルト止め孔3aに嵌り込むまで当該ベルト本体3の表面と摺接し、その後ベルト止め孔3aに係止するが、係止ピン11とベルト本体3の摺接時には、係止ピン11の基端面9dの曲面とベルト押さえ部5の裏面の曲面とが略同一面となってベルト本体3の表面に対して傷を与え難い形状であるため、ベルト本体3の表面の傷付きが大幅に抑制される。
またこれに加えて、係止ピン11の先端は半球面状であるため、ベルト本体3の表面に傷をつけ難い利点を有する。このため、従来のベルト用バックルKのようにベルト止め孔3a付近にも折目を形成するということもなく、ベルト本体3に優しく、ベルト本体3の表面に傷がつかずベルトLを長持ちさせることができる。
またこれに加えて、係止ピン11の先端は半球面状であるため、ベルト本体3の表面に傷をつけ難い利点を有する。このため、従来のベルト用バックルKのようにベルト止め孔3a付近にも折目を形成するということもなく、ベルト本体3に優しく、ベルト本体3の表面に傷がつかずベルトLを長持ちさせることができる。
上記実施例においては、二本の側枠2は略平行に配置した構成としているが、当該二本の側枠2は必ずしも平行とする必要はなく、本考案の機能を害さない範囲において、デザイン等に応じた配置、形状とすることができる。
上記実施例においては、バックル本体1のベルト押さえ部5間に間隙部6を形成し、当該箇所において係止片9を配置してバックル本体1の側面から挿通された軸体に対して係止片9を枢着した構成としているが、本考案は当該構成に限定するものではなく、例えば、ベルト押さえ部5を一本として側枠2間に架橋し、その中央部を縮径部とし、当該縮径部に対して係止片9の基端が握持する構成等とすることもできる。
本実施例においては、係止片9における係止片基体9bに対する係止ピン11の俯角αは77°としているが、本考案は、上記実施例に限定するものではなく、俯角αは概ね65°以上77°以下とすることで、ベルト止め孔3aに対する係止ピン11の着脱を良好とすることができる。俯角が77°を超えると係止ピン11がベルト止め孔3aから抜けにくくなる傾向が大きくなり、俯角が65°未満となると係止ピン11がベルト止め孔3aに入り難くなる。
上記実施例においては、係止片9は四角柱状の係止片基体9bとし、その裏面側に円錐の先端を半球面状に形成した係止ピン11を傾斜して突設した構成としたが、本考案は上記構成に限定するものではない。例えば、係止片基体9bは他の柱状、錘状等任意の形状を採用することができる。また係止片基体9bは、係止ピン11の一部として形成することもできる。
即ち、例えば、先端に係止ピン11の機能を備えた柱状部材をその途中で屈曲し、その基端側を係止片基体9bとし、先端側を本考案における係止ピン11とすること等ができる。
即ち、例えば、先端に係止ピン11の機能を備えた柱状部材をその途中で屈曲し、その基端側を係止片基体9bとし、先端側を本考案における係止ピン11とすること等ができる。
また上記実施例においては、ベルト用バックルKを構成するバックル本体1、係止片9、支軸12はいずれも金属製材料によって構成しているが、本考案は上記実施例に限定するものではなく、これらの少なくとも一つ以上は合成樹脂によって構成することもできる。合成樹脂の種類は特に限定しないが、例えば、メッキ処理に適したABS樹脂や、耐久強度に優れたポリカーボネート等を用いることができる。
また上記実施例において、ベルト本体3は合成皮革からなる非伸縮性材料によって構成しているが、本考案は上記実施例に限定するものではなく、例えば、少なくとも長手方向に伸縮性を有するベルト本体3とすることができる。
当該長手方向に伸縮性を有するベルト本体3と本考案に係るベルト用バックルKとを組み合わせることにより、ベルト本体3の弾性力によって係止ピンがベルト止め孔の側部を押圧しながら係止するため、より強固に当該ベルト用バックルを係止させることができる点において優れる。
当該長手方向に伸縮性を有するベルト本体3と本考案に係るベルト用バックルKとを組み合わせることにより、ベルト本体3の弾性力によって係止ピンがベルト止め孔の側部を押圧しながら係止するため、より強固に当該ベルト用バックルを係止させることができる点において優れる。
また上記実施例においては、支軸の係止手段として支軸12のスプライン軸部12aと軸孔8のスプライン孔との嵌合によって固定しているが、本考案は当該実施例の構成に限定されるものではなく、雌雄のネジの螺合の他、公知の種々の係合手段を用いることができる。
また上記実施例において、角部9cは直角として形成しているが、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、作用点として機能する範囲で角度を設定できる。また作用点として機能する範囲内で角部が鋭利とならないように、例えば半径0.3mm程度の湾曲面(面取り加工)を付すことができる。
K ベルト用バックル
L ベルト
1 バックル本体
2 側枠
3 ベルト本体
3a ベルト止め孔
4 ベルト固定部
5 ベルト押さえ部
5a 曲面
6 間隙部
7 貫通孔
8 軸孔
9 係止片
9a 曲面
9b 係止片基体
9c 角部
9d 基端面
10 横軸孔
11 係止ピン
12 支軸
12a スプライン軸部
13 ベルト支持部
14 凹部
15 ベルト挿通開口
α 俯角
β 交差角度
L ベルト
1 バックル本体
2 側枠
3 ベルト本体
3a ベルト止め孔
4 ベルト固定部
5 ベルト押さえ部
5a 曲面
6 間隙部
7 貫通孔
8 軸孔
9 係止片
9a 曲面
9b 係止片基体
9c 角部
9d 基端面
10 横軸孔
11 係止ピン
12 支軸
12a スプライン軸部
13 ベルト支持部
14 凹部
15 ベルト挿通開口
α 俯角
β 交差角度
Claims (6)
- バックル本体(1)と係止片(9)とを備え、
前記バックル本体(1)は、一対の側枠(2)と、該側枠(2)の対向する後端間にベルト本体(3)を取り付けるためのベルト固定部(4)を備え、
前記側枠(2)間に架橋されるベルト支持部(13)を備え
前記側枠(2)の対向する先端間にベルト押さえ部(5)を備え、該ベルト押さえ部(5)の裏面から先端面にかけて曲面(5a)を有し、
前記係止片(9)は、前記ベルト押さえ部(5)の軸に対して枢着してあり、
当該係止片(9)の裏面から基端面(9d)にかけて曲面(9a)を有し、該係止片の表面から基端面(9d)にかけて角部(9c)を有し、
当該係止片(9)の先端側の裏面には係止ピン(11)を備えたことを特徴とするベルト用バックル。 - 前記係止ピン(11)は、係止片(9)の先端方向に対する俯角αが65°以上77°以下であることを特徴とする請求項1記載のベルト用バックル。
- 前記バックル本体(1)における前記ベルト支持部(13)は、前記係止片(9)と当接可能となる位置に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のベルト用バックル。
- 前記ベルト支持部(13)は、表面に前記係止ピン(11)と係脱可能となる凹部(14)を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のベルト用バックル。
- ベルト本体(3)の一端に、前記請求項1、2、3又は4記載のベルト用バックルを備えたことを特徴とするベルト。
- 長手方向に伸縮性を有するベルト本体(3)を備えたことを特徴とする請求項5記載のベルト用バックルを備えたベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015005295U JP3201864U (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | ベルト用バックル及びベルト用バックルを備えたベルト |
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JP2015005295U JP3201864U (ja) | 2015-10-20 | 2015-10-20 | ベルト用バックル及びベルト用バックルを備えたベルト |
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