JP3198013U - 樹脂製皿の表面形態 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面板の底に高さの低い脚を有し、表面を幾何学的でない自然な凹凸形状とした樹脂製皿の表面形態を提供する。【解決手段】皿は表面板と脚を有し、脚は表面板の全外周の縁に沿って設けられ、そして表面板の表面には不規則でランダムな凹凸模様を形成している。上記表面に凸部6a,6b,6c・・・と凹部7a,7b・・・を形成し、そして凸部6a,6b,6c・・・及び凹部7a,7b・・・の上面に小さい凸片を設けて凹凸模様とする。【選択図】図3
Description
本考案は料理を盛り付けて客に提供する際に使用する樹脂製の皿であって、その表面形態に関するものである。
料理を盛り付けする為の器には色々な種類及び形態が知られており、料理に適合した器が使われている。図5は従来の一般的な器の1つである皿(イ)を示している具体例であり、表面板(ロ)を四角形とし、該表面板(ロ)の底には支えと成る脚(ハ)、(ハ)を設けている。
表面板(ロ)は上記図5のような四角形ではなく、円形としたり、楕円形としたり、又は六角形などとした皿も知られている。
今日、器は木製に漆を塗布したもの又は金属製のものも一部で使われているが、樹脂を材料として射出成形した器が大半である。
樹脂製の器は金型を準備することで大量生産することが可能と成り、コストも安く製作出来、しかも丈夫で耐久性に優れているなどの利点がある。
今日、器は木製に漆を塗布したもの又は金属製のものも一部で使われているが、樹脂を材料として射出成形した器が大半である。
樹脂製の器は金型を準備することで大量生産することが可能と成り、コストも安く製作出来、しかも丈夫で耐久性に優れているなどの利点がある。
このように、金型を用いて射出成形することで大量生産される樹脂製の器では、その表面は滑らかな平坦面としている。しかし、上記図5の皿(イ)の場合、表面板(ロ)の表面(ニ)が滑らかな平坦面とすることが、盛り付けされる料理によって必ずしも好ましくなく、全ての料理に適合するものではない。特に、日本料理の場合には、季節感を出し、自然との調和を考慮するならば、むしろ表面が凹凸面とした方が好ましい場合もある。
ただし、凹凸形状が幾何学的な形状ではむしろマイナス面が大きい。例えば、実用新案登録第3125501号に係る「食器」は、食器の内面に円すい又は角すい或は球状の複数の突起、若しくは網目状の起伏を設け、盛り付け又は載置した料理を点で支持し、食器との接触面積を最小限に控え、同時に料理から発生した蒸気を突起と突起の間から食器外に排出すると共に残留した蒸気を突起の表面で冷却し、水滴として食器の底部に溜め、水分が料理に付着することを防止している。
実用新案登録第3122155号に係る「食器」は、特に日本料理を盛り付けするための食器であって、料理に調和すると共に、この料理を一段と引き立てることが出来る食器である。
該食器は樹脂製で形状は概略弓形をなして底部と左側部、及び右側部、さらには前側部を湾曲して延ばし、底部の底面、左側部の左側面、右側部の右側面、及び前側部の前側面は連続した滑らかな曲面にて形成され、上記底部の下面には複数の脚を突出し、底部から外方向へ湾曲して延びる上記側部には貫通穴を形成している。
該食器は樹脂製で形状は概略弓形をなして底部と左側部、及び右側部、さらには前側部を湾曲して延ばし、底部の底面、左側部の左側面、右側部の右側面、及び前側部の前側面は連続した滑らかな曲面にて形成され、上記底部の下面には複数の脚を突出し、底部から外方向へ湾曲して延びる上記側部には貫通穴を形成している。
ところで、上記食器はその全体の形状を工夫することで日本料理を盛り付ける際に該料理との調和を図ったものとしている。このように、食器の外観形状を工夫することで盛り付けされる料理との調和を図ったものは存在しているが、料理が盛り付けされる食器の表面は滑らかと成っている。また、凹凸面を形成した表面であっても、その凹凸は幾何学的な形状に過ぎない。
実用新案登録第3125501号に係る「食器」
実用新案登録第3122155号に係る「食器」
このように、従来の滑らかな表面を形成した皿等の器には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこの問題点であり、表面を幾何学的でない自然な凹凸形状とした皿の表面形態を提供する。
本考案の皿は樹脂を射出成形によって製作されるものであり、該皿は表面板と脚を有している。ここで、表面板の具体的な形態は限定せず、四角形であっても円形であっても構わず、そして、表面板の底に形成される上記脚の形状に関しても特に限定しない。
ところで、本考案では上記表面板の表面を滑らかな平坦面とせず、凹凸面としている。しかし、この凹凸形状は幾何学的に形成される一定形状ではなく、その大きさ、形状はランダムであり、しかも同じ形状の凹凸を繰り返した形態でもない。
ところで、本考案では上記表面板の表面を滑らかな平坦面とせず、凹凸面としている。しかし、この凹凸形状は幾何学的に形成される一定形状ではなく、その大きさ、形状はランダムであり、しかも同じ形状の凹凸を繰り返した形態でもない。
例えば、木の木目を模った凹凸形状としたり、又はさざ波を模った凹凸形状としている。すなわち、表面にランダムな凹凸模様を形成した樹脂製の皿である。ランダムな凹凸形状は大きさが様々で滑らかな凸部と凹部を有し、これら凸部の表面並びに凹部の表面には小さい凸片を無数に設けた形態と成っている。
ところで、このようなランダムで不規則な凹凸模様は金型を用いて成形されるが、金型の成形表面を放電加工などにて凹凸面とすることが出来、従来の射出成形と同じように加工することが出来る。そして、脚は表面板の縁に沿って設けられ、脚で囲まれる内部は空間としている。
本考案が対象とする皿の表面は滑らかな平坦面でなく凹凸面を成している。しかも、この凹凸形状は半球体や三角錐、円錐、又は一定断面の凸条などとした幾何学的な形状でなく、形が特定されないランダムな形態としている。したがって、このような凹凸形状は自然な形態であって、料理、特に日本料理には適合する場合が多い。
例えば、懐石料理として提供される器の一つとして本考案の皿を用いることで提供される料理を引き立てる効果を呈し得る。
一方、表面が凹凸化されることで摩擦係数は高くなり、大き目の皿の上に料理を入れた小鉢を載せて提供する場合、該小鉢が皿の表面で横滑りすることが抑制され、安定して持ち運ぶことが出来る。
一方、表面が凹凸化されることで摩擦係数は高くなり、大き目の皿の上に料理を入れた小鉢を載せて提供する場合、該小鉢が皿の表面で横滑りすることが抑制され、安定して持ち運ぶことが出来る。
図1は本考案の皿を示す実施例であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図をそれぞれ表している。同図において、1は表面板、2は脚を表し、該脚2,2・・・は表面板1の底に設けられている。皿である為に、上記脚2,2・・・の高さは低く成っており、しかも表面板1の縁5,5・・・に沿って設けられ、脚2,2・・・の外側面3,3・・・は傾斜している。
ここで、脚2,2・・・は表面板2の縁5,5・・・に沿って設けている為に、脚2,2・・・で囲まれている内部は空間6と成っている。図1のA−A断面拡大図を図2に示しているが、該脚2,2・・・が表面板1の底に縁5,5・・・に沿って隙間なく形成されていることで、脚2,2・・・を含めた厚さの表面板1と見なされ、その為に皿の重厚感をもたらしている。
本考案は表面板1の表面4に特徴を備えたものであり、上記脚2の形態を図1、図2に示す場合に限定はしない。
ところで、上記表面板1の表面4には模様が形成されている。しかも、該模様は凹凸形状とした模様であり、図3は該凹凸模様を表している具体例である。本考案の凹凸模様は○や△、□などで構成する幾何学的な形状ではなく、何の規則もなく形成される凹凸形状として構成している。
ところで、上記表面板1の表面4には模様が形成されている。しかも、該模様は凹凸形状とした模様であり、図3は該凹凸模様を表している具体例である。本考案の凹凸模様は○や△、□などで構成する幾何学的な形状ではなく、何の規則もなく形成される凹凸形状として構成している。
上記凸部6aと凹部7a、凸部6bと凹部7b・・・・は滑らかな曲面にて連続し、凹部7の底から凸部6の頂部までの高さは1mm程度である。本考案の皿表面4は凸部6a,6b・・・と凹部7a,7b・・・とで凹凸模様を形成している。図3では凸部6a,6b・・・と凹部7a,7b・・・の領域を示す為の境界線を表示しているが、実際の表面4は滑らかな曲面として繋がっている。
図4は表面板1の断面拡大図であり、表面板1の表面4に形成される凹凸模様の詳細図を示している。勿論、本考案の凹凸形状を同図に示す形態に限定するものではないが、所々に凸部6a,6b,6c・・・が形成され、該凸部6a,6b,6c・・・の間には凹部7a,7b・・・を設けている。
そして、上記凸部6a,6b,6c・・・、及び凹部7a,7b・・・の表面には小さい凸片8a,8b,8c・・・・を多数形成している。
そして、上記凸部6a,6b,6c・・・、及び凹部7a,7b・・・の表面には小さい凸片8a,8b,8c・・・・を多数形成している。
ここで、同図に示すように上記凸部6a,6b,6c・・・の大きさ並びに形状は一定でなく、互いに違っている。そして、小さい凸片8a,8b,8c・・・の大きさ並びに形状もそれぞれ違っており、ランダムな形態としている。
しかも、上記凸部6a,6b,6c・・・、凹部7a,7b・・・、さらには小さい凸片8a,8b,8c・・・の大きさ・形状は表面4の位置によって変化している。
しかも、上記凸部6a,6b,6c・・・、凹部7a,7b・・・、さらには小さい凸片8a,8b,8c・・・の大きさ・形状は表面4の位置によって変化している。
ところで、このような表面形態を有す皿は、従来と同じく金型に樹脂を射出成形することで製作することが出来る。そして、該表面4を成形する金型の成形面にて上記凸部6a,6b,6c・・・、凹部7a,7b・・・、並びに小さい凸片8a,8b,8c・・・が成形されるような凹凸形状としている。
そして、本考案の皿では、表面板1の縁5,5・・・に沿って脚2,2・・・を設けている。該脚2,2・・・の外側面3,3・・・は傾斜しており、その為に、傾斜した外側面3,3・・・に手を掛けて持ち上げることが出来る。表面板1と脚2,2・・・は一体化して成形され、脚2,2・・・の外側面が表面板1の縁5,5・・・と同一面であれば、手で持ち上げにくいが、外側面3,3・・・が傾斜していることで高さの低い皿であっても持ち上げ易く成っている。
1 表面板
2 脚
3 外側面
4 表面
5 縁
6 凸部
7 凹部
8 凸片
9 空間
2 脚
3 外側面
4 表面
5 縁
6 凸部
7 凹部
8 凸片
9 空間
Claims (4)
- 樹脂製の皿において、該皿は表面板と脚を有し、脚は表面板の底に設けられ、そして表面板の表面には不規則でランダムな凹凸模様を形成したことを特徴とする樹脂製皿の表面形態。
- 上記表面に凸部6a,6b,6c・・・と凹部7a,7b・・・を形成し、そして凸部6a,6b,6c・・・及び凹部7a,7b・・・の上面に小さい凸片8a,8b,8c・・・を設けて凹凸模様とした請求項1記載の樹脂製皿の表面形態。
- 上記脚を表面板の全周囲に設け、そして表面板の縁から連続して下方へ傾斜した外側面を形成した請求項1、又は請求項2記載の樹脂製皿の表面形態。
- 上記不規則でランダムな凹凸として、さざ波を模った形状とした請求項1、請求項2、又は請求項3記載の樹脂製皿の表面形態。
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