JP3191242B2 - 研削刃付用の断面異形刃材 - Google Patents

研削刃付用の断面異形刃材

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JP3191242B2
JP3191242B2 JP02150492A JP2150492A JP3191242B2 JP 3191242 B2 JP3191242 B2 JP 3191242B2 JP 02150492 A JP02150492 A JP 02150492A JP 2150492 A JP2150492 A JP 2150492A JP 3191242 B2 JP3191242 B2 JP 3191242B2
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木工用電気鉋に使用さ
れる等の鋼製の刃材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気鉋に用いられる替刃の断面形状は異
形であり、その材質は木材の種類(広葉樹,針葉樹)に
応じて概略超硬合金と鋼に使い分けられている。この中
で、針葉樹に使用される鋼製の替刃の製造工程は、従
来、熱処理(焼入れ焼もどし)がなされた矩形断面の短
尺材を購入して、必要長さに再切断した後、湿式砥石研
削によって所望の異形断面形状に仕上げる方法が採用さ
れていた。しかし、この従来の方法では、歩留りおよび
生産性の点で問題があるため、最近では替刃の最終断面
形状(異形)に近似した、冷間圧延やローラ・ダイス、
ソリッド孔型ダイスによる冷間引抜き寸法精度の良好な
熱処理(焼入れ焼もどし)済み異形断面材を使用するこ
とによって、削り落す体積を極限まで低減する(替刃の
機能上、問題の無い部分については研削を省略する)研
削刃付用の断面異形刃材を用いることにより、この問題
を解決している。この研削刃付用の断面異形刃材の研削
の初工程として、一般的にチップブレーカが設けられる
側(すくい面側)の面の研削をまず行なうが、この時に
研削砥石が進入する側に生じるポアソンばりや、研削砥
石が離脱する側に生じるロールオーバばりが必然的に生
じる。これらの研削ばりは、人手による取扱いの際に指
に刺さったりする等現場作業上種々の問題を有する。ま
た、市場での販売の際に長期保管あるいは保管場所の雰
囲気,環境等諸事情により発錆し外観的に商品価値を著
しく低下する。この対策として刃面を除く替刃表面にP
VD処理により被膜を施すが、このPVD処理を行なう
に際し、やはり有害である。以上の理由より、ばりを生
じたときはこれを取り除く工程が必要であり、従来これ
は人手に頼っていた。採算性を無視した研削ばり抑制方
法としては、一回当りの切り込み量を0.003mm程度に少
なくしたり、研削砥石の種類を研削抵抗が非常に小さ
く、非常に高価なダイヤモンド砥石を使用する方法等が
あるが、いずれにしても研削工数や治工具費の増加とい
う問題を伴うために採用されなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来、刃付
け研削に伴って回避困難であったばりの発生を、被研削
材側を改良することにより、したがって研削条件を変更
することなく防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、研削仕上げに
よりすくい面と逃げ面をそれぞれ形成することにより、
刃付けされる冷間異形圧延または冷間異形引抜きによる
刃材であって、前記それぞれの仕上げ面に対応する素材
表面の少なくとも一方は、該素材表面と前記それぞれの
仕上げ面で決まる研削代がその最大値に対し、刃先部で
85%以下に減少するごとく刃先側で垂下する形状とした
ことを特徴とする研削刃付用の断面異形刃材、ならびに
その用途は電気鉋用であることを特徴とする前記研削刃
付用の断面異形刃材である。
【0005】
【作用】本発明の材料でばりの発生がなくなる理由は不
明である。すなわち、本発明の材料を従来の仕上研削条
件の1ストローク当りの切込み量 0.008mmとすると、例
えば10ストローク程度までは、刃先部の研削代は0で
あり、ばりの発生がないのは当然としても、それ以降数
10ストロークは全面研削となる。したがって、これ以
降は、明瞭なエッジ部がある従来材料と同条件である
が、本発明材ではばりが出ないのである。もちろん、脱
炭があったとしてもこれは表面直下の極く薄い層である
から無関係である。本発明者は、発明による素材の断面
形状変更による研削ばり防止に至るまでに、研削ばり発
生の要因とみられる素材の焼入れ焼もどし硬度、表面粗
さ、残留オーステナイト量、ミクロ組織、炭化物粒度分
布、介在物量について条件を変えたサンプルで研削テス
トを実施したが、いずれも研削ばりは発生し、さしたる
改善は見られなかった。そこで最後に残った形状的な効
果を確認するために、エッジ部に0.3mm程度以下の面取
りを付与して研削テストを実施したところ、それまで発
生していた上記各種サンプルのいずれにも問題になるよ
うな研削ばりは発生せず、極めて良好な結果が得られ
た。刃先部の研削代が最大研削代の85%を越える程度に
小さい垂下部では十分なばり防止作用が得られない。
【0006】
【実施例】次に、本発明の形状効果の有効範囲を確認す
るために行なった実験の1例を説明する。上記各種サン
プルの平均的な品質、材質を有する異形加工用の元素材
を製造し、エッジ部の形状を種々変更したもので研削テ
ストを行なった。テストに用いた替刃及び研削の諸条件
は、下記の通りである。 (1)被研削材: 1)材質 高速度工具鋼(SKH5
1) 2)硬さ Hv830 3)寸法(厚みx幅) 1.90 mm x 10.5 mm 4)替刃素材の断面形状 図1,図2,図3 5)表面粗さ(素材表面) 0.4〜1.2S 6)長さ 250mm 7)すくい面研削代 0.40mm 8)最終研削形状 図4 9)垂下部の形状 a)面取り状(図1) C 0.05〜0.20mm θ 15°,30°,45°,75° b)丸み付け状(図2) R 0.05〜0.30 (2)使用研削砥石等 1)研削盤 横型平面研削盤 2)砥石形状 平形 砥粒等 WA46H 外径寸法 290mm 周速 25m/sec 3)材料の往復速度 20m/min 4)1ストローク当りの 切り込み量 0.008mm 5)0カット 2ストローク
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】表1および表2に、垂下部の形状をそれぞ
れ直線面取り状(図1)および丸み付け状(図2)とし
て、その垂下部の寸法等に対するばりの発生状況と評価
を示す。表1によると、寸法Cが0.05mm{C/(最大研
削代 0.4)=12.5%}では直線面取り状の垂下部ではθが
いずれの角度でも、ばりが大量に発生しているが、C≧
0.1{(C/0.4)≧25%}では、θがいずれの角度でもばり
は微量となり、良好であることがわかる。また、表2は
丸み付け状に垂下した形状の場合について示したもので
あるが、従来の形状であるR 0.05(R/0.4=12.5%)で
は、ばりが大量に発生しているが、R≧0.1(R/0.4≧1
2.5%)では、ばりは微量となり、良好であることがわか
る。なお、このばりが微量となる理由が不明であること
は既に述べた。最大研削代を上記実施例の0.4mmに対
し、上下に変化し、また材質を変化した場合も、刃先部
での研削代が、ほぼ最大値の85%以下とすることによ
り、ばりの発生が防止されることが確認された。
【0010】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の研削刃付け
用の断面異形刃材は、従来、研削の後、手作業によるば
り取りのための手入が必要であったのに対し、この作業
を不要化し、生産性向上に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】直線面取り状にエッジ部を垂下することによっ
て研削ばりを防止する本発明の研削刃付用の断面異形刃
材の断面を示す図である。
【図2】エッジ部を丸み付け状とすることによって研削
ばりを防止する本発明の研削刃付用の断面異形刃材の断
面を示す図である。
【図3】従来の研削刃付用の断面異形刃材の断面を示す
図である。
【図4】本発明材の素材と仕上げ材との関係を示す図で
ある。
【図5】研削を行なった時に生じる研削ばりを示す図で
ある。
【符号の説明】
1 替刃素材 2 研削ばり 3 チップブレーカ 4 すくい面 5 逃げ面 6 すくい面に対応する素材表面 7 逃げ面に対応する素材表面 8,9 研削代

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削仕上げによりすくい面と逃げ面をそ
    れぞれ形成することにより、刃付けされる冷間異形圧延
    または冷間異形引抜きによる刃材であって、前記それぞ
    れの仕上げ面に対応する素材表面の少なくとも一方は、
    該素材表面と前記それぞれの仕上げ面で決まる研削代が
    その最大値に対し、刃先部で85%以下に減少するごとく
    刃先側で垂下する形状としたことを特徴とする研削刃付
    用の断面異形刃材。
  2. 【請求項2】 研削仕上げによりすくい面4と逃げ面5
    をそれぞれ形成することにより、刃付けされる冷間異形
    圧延または冷間異形引抜きによる刃材であって、前記そ
    れぞれの仕上げ面4,5に対応する素材表面6,7の少
    なくとも一方は、該素材表面6,7と前記それぞれの仕
    上げ面4,5で決まる研削代8,9がその最大値に対
    し、刃先部で85%以下に減少するごとく刃先側で垂下す
    る形状としたことを特徴とする研削刃付用の断面異形刃
    材。
  3. 【請求項3】 用途は電気鉋用であることを特徴とする
    請求項1または2の研削刃付用の断面異形刃材。
JP02150492A 1992-02-07 1992-02-07 研削刃付用の断面異形刃材 Expired - Fee Related JP3191242B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7352219B2 (ja) 2020-09-18 2023-09-28 三菱電機株式会社 送風機制御システム

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