JP3191158U - 熱伝導性ゲルパック - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電性ポリマーによって形成された従順材料によって封入された熱ゲルを備えた熱伝導性ゲルパックを提供する。
【解決手段】熱ゲル1は、誘電性ポリマーフィルムの上方層2と下方層3とによって封止された状態で示されている。上方のフィルム層と下方のフィルム層との端縁はゲルを包囲するように熱シールされている。
【選択図】図1

Description

本考案は、伝統的な隙間充填パッドの使用が容易なきちんと分配できる材料の熱的特性と機械的特性とを組み合わせた新規な熱的製品又は形態要素に関する。特に、本考案は、熱管理を必要とする電子的な用途において便利に使用できる従順ポリマーからなる誘電性パッケージ内に封入される熱ゲル材料に関する。
(関連出願の相互参照)
本願は、2008年9月26日に出願された米国仮特許出願第61/100,297号に基づく優先権を主張しており、これに言及することにより、該出願の開示内容は本明細書に組み入れられているものとする。
テレビ、ラジオ、コンピュータ、医療機器、ビジネス機器、通信機器等のようなモデム型電子機器の回路設計は益々複雑になって来ている。例えば、これらの及びその他の機器のために集積回路が製造され、この集積回路は、10万個規模のトランジスタ等価物を含んでいる。設計の複雑さは増したけれども、機器の大きさは、比較的小さな電子部品を製造し且つこれらの構成部品の殆どを益々小さな面積内に詰め込む能力の改良によって小さくなり続けている。
最近何年かの間に、電子部品は更に小さくなり且つ更に高密度に詰め込まれるようになった。設計者及び製造者は、今や、これらの機器内で発生される熱を種々の熱管理装置を使用して放散させるという難題に直面している。熱管理は、これらの部品の速い処理速度及び出力の結果として、このような電子部品内で発生される高い温度に対処するように発展して来た。電子部品の新素材は比較的小さな空間内に比較的大きな出力を詰め込んでおり、従って、これに相対する製品全体の設計の熱管理の重要度が増大し続けている。
熱的な設計プロセスの不可欠な部分は、特別な製品用途のための最適な熱的接合面材料(“TIM”)の選択である。電子機器の性能を更に高めるために電子機器からの熱を放散させる補助とするための新しい設計が考案されて来ている。他の熱管理技術においては、“冷却板”のような概念又は熱放散のために電子部品に隣接して容易に取り付けることができる別のヒートシンクが採用されている。ヒートシンクは、専用の熱伝導性金属板であっても良いし又は単に機器のシャシ若しくは回路基板であっても良い。
接合面を介する熱伝導の効率を高めるために、ヒートシンクと電子構成部品との間に熱伝導性で電気絶縁性の材料からなるパッド又はその他の層が介装されて表面の凹凸を塞がれ且つエアポケットが排除されている。初期においては、この目的のために酸化アルミニウムのような熱伝導性充填材が充填されているシリコーングリース又はワックスのような材料が使用されていた。このような材料は、通常、常温では半液体又は固体であるが高温では液体化するか又は軟化して流動し接合面の凹凸に比較的良好に適合する。
上記したタイプのグリース及びワックスは、一般的に、常温では自己支持性がないか又は形状が安定しておらず、ヒートシンク又は電子構成部品の接合面に適用するためには厄介なものであると考えられる。結局、これらの材料は、典型的には、取り扱いの容易化のために好ましい、フィルム、基板、ウェブ、又は付加的なエアポケットが形成される面内若しくは面間に別の接合面層を導入するその他の担持部材の形態で提供される。更に、このような材料の使用は、典型的には手による取り付け又は電子組立装置による配置を含み、これは製造コストを増大させる。
代替的な別の方法は、シリコーングリース又はワックスの代わりに硬化されたシート状材料を代用する方法である。このような材料は、高分子結合剤内に分散せしめられた1以上の熱伝導性の粒子状の充填材を含み、硬化シート、テープ、パッド、又はフィルムの形態で提供される。典型的な材料としては、シリコーン、ウレタン、熱可塑性ラバー、及びその他のエラストマがあり、典型的な充填材としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、窒化硼素、窒化アルミニウムがある。
上記の接合面材料の例は、アルミナ若しくは窒化硼素が充填されたシリコーン又はウレタンエラストマである。付加的なものとして、米国特許第4,869,954号には、熱エネルギを伝導させる硬化された形状安定性のシート状熱伝導性材料が開示されている。この材料は、ウレタン結合剤、硬化剤、及び1以上の熱伝導性充填材によって形成されている。充填材は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化硼素、酸化マグネシウム、又は酸化亜鉛の粒子を含んでいても良い。
上記したタイプのシート、パッド、及びテープは、米国特許第5,359,768号に更に詳細に記載されているように、半導体チップのような電子部品アセンブリの伝導冷却における接合面材料として使用するためのものとして総合的評価を得ている。しかしながら、ある種の用途においては、これらの材料を接合面に適合させるために十分な力をかけて効率の良い熱伝導のための十分な面を得るために、ばね、クランプ等が必要とされる。このことは、これらの材料を特別な用途に配備することに対する別の不利な点を表している。
相変態材料が最近導入されて来ており、この材料は、取り扱いが容易であるように室温で自己支持性があり且つ形状が安定しているが電子構成部品の動作温度範囲内の温度で液化するか或いは軟化して接合面に比較的良好に適合する粘性で揺変性の相を形成する。自立型のフィルム又は基材面上に印刷された加熱されたスクリーンとして供給することができるこれらの相変態材料は、比較的小さいクリンプ圧力によって構成部品の動作温度内で従順に流動する点においてグリース及びワックスと極めて類似した機能を果たすので有利である。このような材料は、米国特許第6,054,198号に更に説明されている。
典型的な商業的用途のためには、熱接合面材料は、内側及び外側の剥離ライナーと熱的配合物からなる中間層とを備えているテープ又はシートの形態で供給される。熱的配合物が本質的に粘着性でない限り、この配合物の一方の面には、配合物をヒートシンクの熱伝導面に適用するための感圧接着剤(PSA)の薄い層がコーティングされる。自動的な分配及び適用を補助するために、テープ又はシートの外側剥離ライナーと配合物中間層とは、打ち抜かれて一連の個々の予め整形されたパッドが形成される。各パッドは、ヒートシンク製造者によって行われる一般的な“剥離及び貼り付け”適用方法により、内側剥離ライナーから剥がされ且つ接着剤層を使用してヒートシンクに接合される。
米国特許第6,054,198号には、ヒートシンクのような放熱部材が組み合わせられた熱を発生する電子構成部品を冷却するための熱伝導性接合面が開示されている。この接合面は、熱伝導性材料からなる自己支持型の層として形成されており、該熱伝導性材料は、第一の段階においては常温で形状が安定しており、第二の段階においては電子構成部品及び放熱部材の接合面に対して実質的に適合性がある。この材料は、前記の第一の段階から第二の段階までの間に変態温度を有しており、この温度は電子構成部品の動作温度範囲内にある。
米国特許第7,208,192号には、第一の面と第二の面との間の隙間に充填するための熱伝導性で且つ/又は導電性の配合物を適用することが開示されている。流動性で形状安定性の配合物の供給は、硬化ポリマーゲル構成要素と粒子状の充填材構成要素との混合材として提供されている。この配合物は、一方の面にかけられる圧力によってノズルから分散せしめられ、反対側の面と接触してこれらの面の間の隙間に充填される。
上に列挙した特許の各々の開示内容は、これらに言及することによってそれらの全体が本明細書に参考として組み入れられている。
上に例示した熱管理において現在使用されている種々の材料及び用途に鑑みると、熱管理材料及び用途の引き続く改良は電子部品製造業者によって歓迎されると期待されるはずである。
従って、本考案は、大きい熱伝導率を付与し且つ特定の用途に対して十分適合性があり且つ使用及び製造が容易な改良された熱管理材料を提供することを目的としている。
本考案は、パッケージ、バッグ又はこれらと同様の密閉構造として形成された、ポリイミド、ポリアミド、又はその他のこの種の材料の誘電性ポリマー内に封入された熱ゲルであり、このゲルは、費用のかかる分配装置内で使用し又は配備する必要無く十分に硬化した分配可能な隙間充填材の利点を提供することができる。この熱ゲルは、需用者が、ピックアンドプレイス技術及び一般的な製品製造ファクタの容易性を維持しつつ敏感な用途のために超柔軟性材料を使用することを可能にする。
一つの実施例においては、本考案は、2つの熱伝導面間に配置されてこれらの面間に熱経路を提供するようになされた従順な熱伝導接合面であり、この接合面は、ポリマー材料からなる柔軟なパッケージ内に封入されている熱伝導性のポリマーゲルを備えている。一つの特徴においては、該熱伝導性ポリマーゲルは、窒化硼素のような熱伝導性の粒子状充填材を含んでいるシリコーンポリマーからなり、ポリマーパッケージ材は、ポリイミド又はポリアミドのような誘電性ポリマーである。別の特徴において、パッケージは熱伝導性ゲルを封入している熱シール可能なポリマー材料からなる2つの層を備えており、一方の層が任意に熱テープ層によって構成されている。
別の実施例においては、柔軟(若しくは順応性の)熱電性の接合面材料は、誘電性ポリマーからなる第一の層か又は熱テープ上かに熱伝導性のポリマーゲルを分配することによって調製される。誘電性ポリマーからなる第二の層が前記第一の層を覆うように配置され且つ第一の層に対して熱シールされて(又は接着によってシールされて)熱伝導性ゲルが封止される。結果的に得られたゲルパックは個々の物品として又は自動の処理機を使用して製造され、所望ならば、該ゲルパックは組立ライン上のローラー内に分配される。ゲルパック内のポリマーゲルの量は、需用者の要望に応じて変えることができ且つ厚み範囲に関する要件に対処することができる。パッケージ材は、付加的に荷重による材料の移動を可能にするために、スリットを入れるか又は切り込みを入れることができる。
このゲルパックは、電子機器内で使用することができ、該電子機器内において第一の熱伝導面と第二の熱伝導面との間に配置することができる。第一の熱伝導面は、ヒートシンク又は回路基板のような熱を吸収するように設計された構成部品の一部とすることができる。第二の熱伝導面は、電子構成部品のような発熱源の一部とすることができる。使用時には、該ゲルパックは、第一の熱伝導面と第二の熱伝導面との間に配置され、小さな撓ませ力によって材料が接合面に適合することができるようにして、ほんの小さな閉止圧力を使用して優れた熱伝導性を提供することができる。
図1は、本考案の一実施例の断面図であり、ゲルを封入するために端縁部分が熱シールされている2つのプラスチックシート材料の層間にサンドイッチされている熱伝導性ゲルを備えているゲルパックを示している。 図2は、本考案のもう一つ別の実施例の断面図であり、ゲルを封入するためにプラスチックシート材料の層とその端縁部分が熱シールされている熱テープとの間にサンドイッチされている熱伝導性ゲルを備えているゲルパックを示している。
当業者は、図面内の部材は簡素化及び明確化のために示されており且つ必ずしも一定の比率で縮小拡大して描かれていないことがわかるであろう。例えば、これらの図面内の部材の幾つかの寸法は、本考案の実施例の理解を高める補助とするために他の部材に対して誇張されている。以下の説明において、ある種の用語は、幾つかの限定的な目的のためよりはむしろ便宜のために使用されている。
本考案は、電子機器において使用される構成部品の2つの熱伝導面間に配置されるようになされている熱伝導ゲルパックを提供している。本考案のゲルパックは、現在使用されている他の製品と比較して優れた熱管理のための改良された熱伝導特性及び処理特性を有している。
本明細書において使用されている“熱管理”という用語は、装置の故障又は装置の深刻な性能の劣化を避けるために電子機器の温度検知部材を規定された動作温度範囲内に維持する機能を指している。
“EMI遮蔽”という用語は、電磁環境両立性(EMC)、導電性及び/又は接地、コロナ遮蔽、ラジオ周波数妨害(RFI)の遮蔽、帯電防止すなわち静電放電(ESD)保護を包含しており且つこれらと互換性の用語である。
“従順な”製品は、最小の又は低い力撓み特性を有する接合面の外形に適合する十分な可撓性を表す用語である。
ここに記載されているように、本考案の熱伝導性及び/又は導電性のゲルパックは、互いに隣接している熱伝導面間に介装される熱接合面材料として熱管理アセンブリ内においてこのようなゲルパックを使用することと組み合わせて原理的に記載されている。熱伝導面は、電子部品のような発熱部品又はヒートシンク若しくは電子回路基板のような放熱部品の一部とすることができる。しかしながら、当業者は、このゲルパックは本考案の範囲内である十分に意図されている他の使用方法を含むことができることを容易に理解できるであろう。
従って、本考案に従って、熱伝導性ポリマーゲルのような熱伝導面を収容するための内部構成部品を備えているバッグ又はその他の容器のような可撓性の柔軟なプラスチックパッケージを備えているゲルパックが提供されている。前記のプラスチックは、ポリアミド又はポリイミドのような柔軟な誘電性ポリマーであるのが好ましい。
このパッケージは、例えば、第一のプラスチック層上にゲルを分配し且つ第一の層を覆うように第二のプラスチック層を配置してプラスチックの両方の層内にゲルを封入することによって、プラスチック材の2つの層によって便利に形成することができる。当該プラスチック層同士は、次いで、外側端縁において熱シールするか又は接着して層同士が重ねられてゲルパックが形成される。最終的に得られるゲルパックは、十分に柔軟であって、回路構成部品、回路基板、並びに電子機器及び電気装置のハウジングの結合面間又は建築構造物等に見られるような他の接合面間の隙間を充填することができる。
本考案のポリマーゲルの構成要素として有用なゲルとしては、シリコーンすなわちポリオルガノシロキサンのようなポリシロキサンを基材とするゲル、並びにポリウレタン、ポリウレア、フルオロポリマー、クロロスルフォネート、ポリブタジエン、ブチル、ネオプレン、ナイトライト、ポリイソプレン、ブナNのような熱可塑性又は熱硬化性の他のポリマーを基材とするゲルや、エチレン−プロピレン(EPR)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)、ニトリル−ブタジエン(NBR)、スチレン−エチレン−ブタジエン(SEB)及びスチレン−ブタジエン(SBR)及びエチレン若しくはプロピレン−EPDM、EPR又はNBRのようなこれらの混合物の共重合を基材とするゲルがある。適切な熱ゲルとしては、THERM−A−GAP(登録商標)ゲル製品があり、これは、極めて柔軟性があり且つ予め硬化された単一要素からなる化合物であって単に比較的小さな圧縮力を必要とするだけである。
本明細書において使用されている“ポリマーゲル”又は“高分子ゲル”という用語は流体展延ポリマー系という一般的な意味を有しており、この流体展延ポリマーとしては、連続的なポリマー相又は網状構造を有し、化学的例えばイオン結合若しくは共有結合によって又は物理的に架橋結合された流体展延ポリマー、及びシリコーン若しくは他のオイルのようなオイル、可塑剤、未反応モノマー又は膨潤するか或いは別の場合には網状構造の気孔を充填する他の流体伸展剤を含んでいる。このような網状構造の架橋密度及び伸展剤の配合割合は、弾性率すなわちゲルの柔軟度及びその他の特性に適応するように制御することができる。“ポリマーゲル”又は“高分子ゲル”という用語はまた、例えば比較的長い架橋鎖によって形成された“ルーズな(緩い)”架橋網状構造を有しているが、例えば流体伸展剤が欠如していることによってゲルに似た粘弾性特性を有している擬ゲル又はゲル状のものとして択一的に分類される材料を包含するものと理解されるべきである。
本考案の一つの特徴に従って、ポリマーゲルの構成要素は、1以上の熱伝導性の粒子状充填材を含む充填材構成要素を装荷することによって熱伝導性にされている。この点において、ポリマーゲル構成要素は、熱伝導性充填材が分散せしめられている結合剤を形成している。この充填材は、意図されている用途にとって望ましい熱伝導性を付与するのに十分な配合割合で含まれており、配合物の全重量の約20%〜約80%の量で装荷される。この充填材の大きさ及び形状は本考案の目的にとって重要ではない。この点で、充填材は、中実若しくは中空の球状若しくは微小球状のフレーク、小板、不規則物、細断され若しくは粉に挽かれた繊維若しくはホイスカー(ひげ状体)のような繊維を含む広く“粒子”と称されるあらゆる形状を有していても良いが、均一な分散及び均質な機械的及び熱的特性を確実にするためには粉末であるのが好ましい。充填材の粒子サイズ又は分布は、典型的には、約0.25μm〜約250μm(約0.1ミル〜約10ミル)の範囲内とされ、これは直径、推定直径、長さ、又は粒子のその他の寸法であり得るが、充填されるべき隙間の広さに応じて更に変えても良い。所望ならば、充填材は、配合物が誘電性であるか又は電気絶縁性と熱伝導性との両方を有するようにするために非導電性とすることができる。別の方法として、充填材は、電気絶縁が必要とされない用途においては導電性とすることができる。
適切な熱伝導性充填材としては、一般的に、酸化物、窒化物、炭化物、二ホウ化物、グラファイト、金属粒子、及びこれらの混合物があり、更に特定すると、窒化硼素、二ホウ化チタン、窒化アルミニウム、シリコンカーバイド、グラファイト、銀、アルミニウム、銅のような金属、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ベリリウム、酸化アンチモンのような金属酸化物、及びこれらの混合物がある。このような充填材は、少なくとも20 W/m-K の熱伝導率を示す。経済的な理由により、酸化アルミニウムすなわちアルミナを使用することができ、一方、改良された熱伝導率のためには窒化硼素が好ましい。熱伝導性の充填材が装荷されると、配合物は、典型的には少なくとも約0.5 W/m-K のASTM D5470による熱伝導率を示し、これは配合物層の厚みに応じて変わる。
本考案の別の特徴に従って、ポリマーゲルの構成要素は、導電性充填材を装荷することによって導電性とすることができ、これは、熱伝導性充填材に追加する形態すなわち混合剤として付加されても良いし又は熱伝導性充填材の代わりに付与されても良い。このような充填材はまた、選択される充填材に応じて熱伝導性と導電性との両方の特性の充填材として機能することもできる。導電性材料を使用することによって、EMI遮蔽特性を備えたゲルが提供される。
適切な導電性充填材としては、ニッケル、銅、錫、アルミニウム、及びニッケルのような貴金属及び非貴金属、銀メッキされた銅、ニッケル、アルミニウム、錫、又は金のような貴金属メッキされた貴金属又は非貴金属、ニッケルメッキされた銅又は銀のような非貴金属メッキされた貴金属及び非金属、銀メッキ又はニッケルメッキされたグラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック、エラストマ、及び雲母のような貴金属メッキ又は非金属メッキされた非金属、並びにこれらの混合物がある。この充填材は、“粒子”形態として広く分類されるが、このような形態の特別な形状は本考案にとって重要であるとは考えられておらず、便宜的にここに含まれるタイプの導電性材料の製造又は配合に含まれる如何なる形状をも含むことができる。このような形状としては、中空又は中実の微小球、弾力性のバルーン、フレーク、小板、繊維、ロッド、不規則形状の粒子、又はこれらの混合物がある。同様に、充填材の粒子サイズは重要であるとは考えられておらず、狭い又は広い分布又は範囲とすることができるが、一般的には、約0.250μm〜約250μmである。
この熱ゲルは、ゲルを誘電性ポリマー内にカプセル化することによってプラスチックフィルム内に封入される。例示的な誘電性ポリマーとしては、種々の熱可塑性ポリマー例えばポリイミド(例えば、カプトン(登録商標))、ポリアミド並びにこれらの共重合体及び混合物がある。これらの熱可塑性ポリマーは、フィルムとして形成し且つ端縁部分を熱シールして、シールされたバッグ又はポーチ内に熱ゲルを封入することができる。実際には、ポリマーフィルムからなる第一の層上に熱ゲルが沈積され、ポリマーフィルムからなる第二の層が第一のフィルム層を覆うように配置され且つ熱シールされる。一つの実施例においては、第一の層と第二の層との両方は、同じポリマーによって作られた誘電性のポリマーフィルム層であるのが好ましい。別の実施例においては、これらの層のうちの一方典型的には底側の層が熱テープである。適切な熱テープとしては、ポリイミド担持材を基材とし且つ優れた誘電耐力を有しているTHERMATTACH(登録商標)熱伝導性固定テープがある。
組立ライン上で自動組立プロセスによって多数のゲルパックを製造し、これらのパックをロール状に製造し且つ使用前に個々に切断するのが有利であり且つ効率的である。
これらのゲルパックは、第一の熱伝導面と第二の熱伝導面との中間に配置してこれらの面同士の間に熱経路を提供することによって電子装置と一緒に使用されるようになされる。一つの熱伝導面は、ヒートシンクのように熱を吸収するように設計された構成要素又は電子回路基板とすることができる。他方の(反対側の)熱伝導面は、発熱電子部品のような熱発生源とすることができる。この反対側の熱伝導面は、約6℃-cm2/W(1℃-in2/W)未満の熱インピーダンスを有しているのが好ましい。
本考案の範囲内に含まれる典型的な電子装置は、例示として、自動車用電子部品及び装置、電気通信基地局、コンピュータ用モニターのような消費者電子機器、並びにプラズマテレビが含まれる。
図面を参照すると、図1及び2には、本考案による熱ゲルパックの2つの実施例が示されている。図1においては、熱ゲル1は、誘電性ポリマーフィルムの上方層2と下方層3とによって封止された状態で示されている。上方のフィルム層と下方のフィルム層との端縁はゲルを包囲するように熱シールされている。図2は図1に類似しており、誘電性ポリマーからなる上方フィルム層5と熱テープからなる下方層6とによって封止された熱ゲル4を示している。本考案の熱ゲルパックは、個々に調製することができ又は自動製造プロセスにおいて調製された多数のこのようなパックの一部分とすることができる。
本明細書に包含されている概念から逸脱することなく本考案においてある種の変更を加えることができることが理解でき、上記の記載に含まれる全ての事項は、例示として且つ限定的な意味ではなく解釈されることが意図されている。本明細書において参考とされている先行書類を含む全ての参考文献は、これらに言及することにより、それら全体が特に本明細書に組み入れられている。
1 熱ゲル
2 上方層
3 下方層
4 熱ゲル
5 上方フィルム層
6 熱テープからなる下方層

Claims (16)

  1. 電子部品の熱発生源とこれと反対側の放熱部材との中間に配置されてこれらの間に熱経路を提供するようになされている従順な熱伝導性ゲルパックであって、前記ゲルパックは、ポリマーフィルム又は熱テープを含む第一の層と、ポリマーフィルムを含む第二の層とを有する従順なパッケージ内に封入された熱伝導性ポリマーゲルを備えており、前記熱伝導性ポリマーゲルは、熱伝導性の粒子状充填材を含有するシリコーンポリマーをさらに含み、前記第一の層及び第二の層は、従順なパッケージを形成するようにシールされている、ゲルパック。
  2. 前記放熱部材がヒートシンク又は回路基板である、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  3. 前記第一の層が、熱テープである、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  4. 前記粒子状充填材が、窒化硼素、二ホウ化チタン、窒化アルミニウム、シリコンカーバイド、グラファイト、金属、金属酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択されたものである、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  5. 前記熱伝導性ポリマーゲルが約20〜80重量%の前記粒子状充填材を含んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  6. 前記粒子状充填材の熱伝導率が少なくとも約20 W/m-K である、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  7. 前記熱伝導性ポリマーゲルの熱伝導率が少なくとも約0.5 W/m-K である、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  8. 前記従順なパッケージの前記第二の層を形成しているポリマー材料が、ポリイミド、ポリアミド、並びにこれらの共重合体及び混合物からなる群から選択されたものである、ことを特徴とする請求項1に記載のゲルパック。
  9. 電子部品の熱発生源と、
    前記電子部品の熱発生源と反対側の放熱部材と、
    前記電子部品の熱発生源と前記放熱部材との間に配置されてこれらの間に熱伝導経路を付与する従順な熱伝導性のゲルパックであって、前記ゲルパックは、ポリマーフィルム又は熱テープを含む第一の層と、ポリマーフィルムを含む第二の層とを有する従順なパッケージ内に封入された熱伝導性ポリマーゲルを備えており、前記熱伝導性ポリマーゲルは、熱伝導性の粒子状充填材を含有するシリコーンポリマーをさらに含み、前記第一の層及び第二の層は、従順なパッケージを形成するようにシールされている、ゲルパックと
    を備えることを特徴とする熱管理アセンブリ。
  10. 前記放熱部材がヒートシンク又は回路基板である、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  11. 前記第一の層が、熱テープである、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  12. 前記粒子状充填材が、窒化硼素、二ホウ化チタン、窒化アルミニウム、シリコンカーバイド、グラファイト、金属、金属酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択されたものである、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  13. 前記熱伝導性ポリマーゲルが約20%〜約80重量%の前記粒子状充填材を含んでいることを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  14. 前記粒子状充填材の熱伝導率が少なくとも約20 W/m-K である、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  15. 前記熱伝導性ポリマーゲルの熱伝導率が少なくとも約0.5 W/m-K である、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
  16. 前記パッケージの層を形成しているポリマー材料が、ポリイミド、ポリアミド、並びにこれらの共重合体及び混合物からなる群から選択されたものである、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理アセンブリ。
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