JP3187230U - 実験動物用飼育装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飼育ケージを折畳み可能にすると共に、組み立てて使用する際に、側面板が折れ曲がるのを防止する補強部材を不要とした、この飼育ケージを多数収容する実験動物用飼育装置を提供する。
【解決手段】ラック1に飼育ケージ3を収容する実験動物用飼育装置において、ラック1には、飼育ケージ3の上部を挟む位置に挟持部材4を設ける。飼育ケージ3は、直方体状の容器であり、容器の高さがラック1の棚間の幅より小であると共に、上部に前記挟持部材4と係合する係合部材を有し、正面板及び背板を、天井板に回動自在に取付けると共に、床板との間に取付けた施錠手段により施錠可能にし、側面板を折曲部材により上板と下板を連結したものとすることにより、飼育ケージ3を折畳み自在にする。そして、ラック1の挟持部材4に飼育ケージ3の係合部材を係合して、飼育ケージ3をラック1に吊下する。
【選択図】図1

Description

本考案は、折畳式の飼育ケージと当該飼育ケージを多数収容するラックとからなる実験動物用飼育装置に関する。
実験動物用飼育装置は、実験用のマウス、ラットなど(以下、「実験動物」という)を、単独又は小グループで飼育ケージに入れて、清浄な環境の下、飼育するための装置であり、飼育ケージを多数並べてラックに収容し、空調などの設備と接続する。
飼育ケージは洗浄して繰り返し使用するのであるが、飼育ケージを構成する容器の劣化などを考慮し、ラックに収容する以外に大量に保管している。
この大量の飼育ケージを保管するためのスペースを節約するため、積重ね易い形状にするという工夫がなされている(特許文献1)。
この飼育ケージは、それ自体が折畳めるわけでないので、未だ広い保管スペースを必要とする。そこで、本考案の考案者は、ペット用に使用されている折畳式のケージ(特許文献2)を実験動物用に転用することを考えた。
しかし、前記特許文献2に記載のケージは、組み立てて使用する際に、側面板が折れ曲がらないようにするための補強部材が必要となる。ペット用ケージのように一つであればよいが、実験動物用ではケージが多数あり、補強部材を取付ける作業が煩雑である。
特開2012−29618号公報 実用新案登録第3075143号公報
本考案の課題は、飼育ケージを折畳み可能にすると共に、組み立てて使用する際に、側面板が折れ曲がるのを防止する補強部材を不要にする。そして、この飼育ケージを多数収容可能な実験動物用飼育装置を提供することである。
請求項1記載の考案は、棚を多段に配置したラックに、多数の飼育ケージを多段多列に配置してなる実験動物用飼育装置において、
前記ラックには、飼育ケージの上部を挟む位置に挟持部材を設け、
前記飼育ケージは、正面板、天井板、床板、背板及び一対の側面板により形成された直方体状の容器であり、容器の高さがラックの棚間の幅より小であると共に、上部に前記挟持部材と係合する係合部材を有し、
前記正面板及び背板を、天井板に回動自在に取付けると共に、床板との間に取付けた施錠手段により施錠可能にし、前記側面板を折曲部材により上板と下板を連結したものとすることにより、飼育ケージを折畳み自在にし、
しかして、ラックに設けた挟持部材に飼育ケージに設けた係合部材を係合して、飼育ケージをラックに吊下することを特徴とする。
請求項2記載の考案は、前記正面板及び背板を、床板に回動自在に取付けると共に、天井板との間に取付けた施錠手段により施錠可能とすることを特徴とする。
請求項3記載の考案は、前記折曲部が飼育ケージの内側に折曲し、折曲部の上側に位置する上板と下側に位置する下板とを、天井板の幅の1/2未満にすることを特徴とする。
請求項1に記載の考案は、飼育ケージは、正面板、天井板、床板、背板及び一対の側面板により形成された直方体状の容器であり、前記正面板及び背板を天井板又は床板に回動自在に形成し、側面板を折曲部材により上板と下板を連結したものとするので、折畳んでコンパクトにできる。
また、飼育ケージは容器の高さがラックの棚間の幅より小であると共に、上部に前記挟持部材と係合する係合部材を有し、ラックに吊下するので、床板の重さにより、側面板が緊張する。よって、側面板の折れ曲がり防止の補強部材が不要である。
また、正面板及び背板を、天井板に回動自在に取付けると共に、床板との間に取付けた施錠手段により施錠可能にしたので、ラックに吊下した状態で正面板及び背板を閉じやすい。
請求項2の発明は、正面板及び背板を、床板に回動自在に取付けると共に、天井板との間に取付けた施錠手段により施錠可能とするので、施錠手段にて施錠していないと、吊下した状態で容易に正面板及び背板が開くので、施錠のし忘れを防止できる。
請求項3に記載の考案は、折曲部が、飼育ケージの内側に折曲し、折曲部の上側に位置する上板と下側に位置する下板とを、天井板の幅の1/2未満にするので、折曲した左右の側面板同士が衝突せず、また収容する幅を狭くできる。
実験動物用飼育装置の正面図である。 飼育ケージの正面図である。 飼育ケージの背面図である。 正面板及び背板を開けた状態の飼育ケージの背面図である。 飼育ケージの側面図である。 飼育ケージを折畳む途中の状態の作用図であり、正面板及び背面板を省略する。 天井板の斜視図である。 床板の平面図である。 別の実施形態の飼育ケージの正面図である。 別の実施形態の飼育ケージを折畳む途中の状態の作用図であり、正面板及び背面板を省略する。
本考案の実施形態について以下図面と共に説明する。
なお、空調、給餌、清掃に係る設備は公知のものを使用するので、図1〜図8では図示を省略する。
1はラックであり、多数の棚2を上下に配列してなる。このラック1は、正面及び側面が開放している。棚2には、多数の飼育ケージ3を並べて配置する。
また、ラック1には、ラックの天板又は棚2の裏面に固着した吊下用突起4(挟持部材)を、飼育ケージ3の上部を挟む位置に設ける。
飼育ケージ3は、正面板5、天井板6、床板7、背板8及び一対の側面板9,9により形成された折畳み自在な直方体状の容器である。
正面板5及び背板8は、蝶番15、16を使用してそれぞれ天井板6に回動自在に接続する。
また、正面板5と床板7との間、背面板8と床板7との間には、それぞれパチン錠等の施錠手段20,21(21a,21b)を取付けて、正面板5及び背面板8を床板7と連結した状態で施錠可能にする。
正面板5は、縦がラック1の棚2間の間隔より短い矩形状の板であり、左右両縁に側縁板5a,5aを有し、この側縁板5a,5aの一方(図2では左側)に蝶番5bを介し格子状の扉部材5cを開閉自在に取付けたものである。側縁板5a,5aの他方(図2では右側)には、扉部材5cに設けた扉側金具5dと係合して扉部材5cを閉じる、閉鎖部材5eを固設する。
天井板6は、両側面に係合溝10(係合部材)を有する矩形状の板である。この係合溝10は、ラック1に設けた吊下用突起4と滑動自在に係合する。
床板7は、天井板6よりやや小さく、上面部が開放した矩形のトレー状のものである。この上面部の開口に内側に向けて床網支持用部材7aを突設し、この床網支持用部材7aで床網11を支持固定する。
背板8は、正面板5と同じ大きさの矩形状の板である。
側面板9は、それぞれ矩形状の上板9aと下板9bを、蝶番12(折曲部材)で内側に向け折曲自在に連結してなる。そして、上板9aの上端を天井板6に、下板9bの下端を床板7に、蝶番13,14を介してそれぞれ接続する。
上板9aの高さh1と下板9bの高さh2は、それぞれ天井板6の幅wの1/2未満にする。
また、この側面板9には、中央部に窓17が開口している。この窓17の上下には、窓開閉用板18を前後方向(図5の左右方向)に滑動自在に案内する案内溝を有する案内部材19を備える。
以上の実験動物用飼育装置は、多数の飼育ケージ3をラック1の各棚2に配置する。その際に、飼育ケージ3の上部にある係合溝10を、ラック1の吊下用突起4に嵌め、飼育ケージ3をラック1の背面側に向け滑動する。この時、飼育ケージ3の側面板9は、床板7の重さにより緊張し、真っ直ぐになる。
飼育ケージ3の組み立ては、以下の手順で行う。
前記のとおりラック1に吊下すると側面板9は、床板7の重さにより緊張し、真っ直ぐになる。この状態で、施錠手段20,21で正面板5と背板8をそれぞれ床板7に固定する。
さらに、必要に応じて窓17に窓開閉用板18を取付ける。
また、飼育ケージ3の折畳みは、以下の手順で行う。
窓17から窓開閉用板18を取り外す。この後、施錠手段20,21を開錠し、正面板5及び背板8を持ち上げた後、側面板9,9を折り曲げる。側面板9を構成する上板9aと下板9bの高さを、天井板6の幅の1/2未満にしたので、折畳んだ左右の上板9a又は左右の下板9b同士が衝突することなく、折曲できる。
前記実施形態では、天井板6に係合溝(係合部材)10を、ラック1に吊下用突起(挟持部材)4を設けているが、本考案はこれに限るものではなく、天井板6に吊下用突起10を、ラック1に係合溝4を設けてもよい(図9)。この考案では、ラック1に設けた係合溝又は吊下用突起を挟持部材4とし、天井板6に設けた吊下用突起又は係合溝を係合部材10とする。
また、前記実施形態では、側面板9を内側に向け折曲自在としたが、本考案はこれに限るものではなく、外側に向けて折曲自在にしてもよい(図10)。この構成にすると、側面板9の高さを自由にできる。
ただし、内側に向け折曲自在にしたほうが、収容する幅を狭くできる。
また、前記実施形態は、正面板固定用部材15と背板固定用部材16とを側面板9に設けたが、本考案はこれに限るものではなく、天井板6と床板7に設けてもよい。あるいは、正面板固定用部材15と背板固定用部材16とを、天井板6、床板7及び側面板9に設けてもよい。
さらに、飼育ケージの正面板5を構成する扉部材5cを格子状にしたが、本考案はこれに限るものではなく、透明の板にしてもよい。
また、前記実施形態では、正面板5及び背板8は、蝶番15、16を使用してそれぞれ天井板6に回動自在に接続したが、本考案はこれに限るものではなく、正面板5及び背板8は、蝶番15、16を使用してそれぞれ床板7に回動自在に接続し、正面板5と天井板6との間、背面板8と天井板6との間にそれぞれパチン錠等の施錠手段20,21を取付けて、正面板5及び背面板8を天井板6と連結した状態で施錠可能にしてもよい。
1 ラック
2 棚
3 飼育ケージ
4 吊下用突起(挟持部材)
5 正面板
6 天井板
7 床板
8 背板
9 側面板
10 係合溝(係合部材)

Claims (3)

  1. 棚を多段に配置したラックに、多数の飼育ケージを多段多列に配置してなる実験動物用飼育装置において、
    前記ラックには、飼育ケージの上部を挟む位置に挟持部材を設け、
    前記飼育ケージは、正面板、天井板、床板、背板及び一対の側面板により形成された直方体状の容器であり、容器の高さがラックの棚間の幅より小であると共に、上部に前記挟持部材と係合する係合部材を有し、
    前記正面板及び背板を、天井板に回動自在に取付けると共に、床板との間に取付けた施錠手段により施錠可能にし、前記側面板を折曲部材により上板と下板を連結したものとすることにより、飼育ケージを折畳み自在にし、
    しかして、ラックに設けた挟持部材に飼育ケージに設けた係合部材を係合して、飼育ケージをラックに吊下することを特徴とする実験動物用飼育装置。
  2. 棚を多段に配置したラックに、多数の飼育ケージを多段多列に配置してなる実験動物用飼育装置において、
    前記ラックには、飼育ケージの上部を挟む位置に挟持部材を設け、
    前記飼育ケージは、正面板、天井板、床板、背板及び一対の側面板により形成された直方体状の容器であり、容器の高さがラックの棚間の幅より小であると共に、上部に前記挟持部材と係合する係合部材を有し、
    前記正面板及び背板を、床板に回動自在に取付けると共に、天井板との間に取付けた施錠手段により施錠可能にし、前記側面板を折曲部材により上板と下板を連結したものとすることにより、飼育ケージを折畳み自在にし、
    しかして、ラックに設けた挟持部材に飼育ケージに設けた係合部材を係合して、飼育ケージをラックに吊下することを特徴とする実験動物用飼育装置。
  3. 前記折曲部材により、側面板が飼育ケージの内側に折曲し、側面板を構成する上板と下板とが、天井板の幅の1/2未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の実験動物用飼育装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107864876A (zh) * 2016-09-23 2018-04-03 诚高企业有限公司 饲养笼保持件
CN110741960A (zh) * 2019-09-09 2020-02-04 江汉大学 动物夹持装置
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