JP3186400U - 政策手段設定システム - Google Patents
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Abstract
【目的】様々な経済状況のもとで広い範囲の政策内容を迅速にシミュレートすることによって最適な政策の立案に利用することができる政策手段設定システムを提供する。
【構成】プログラムを用いた経済環境計算シミュレータ及び政策効果計算シミュレータの二つのシミュレータにより、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策立案の内容を計算により導き出す際に用いることができる政策手段設定システムであって、
前記経済環境計算シミュレータは、政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成のシミュレータであり、
前記政策効果計算シミュレータは、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであること、
を特徴とする。
【選択図】 図1
【構成】プログラムを用いた経済環境計算シミュレータ及び政策効果計算シミュレータの二つのシミュレータにより、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策立案の内容を計算により導き出す際に用いることができる政策手段設定システムであって、
前記経済環境計算シミュレータは、政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成のシミュレータであり、
前記政策効果計算シミュレータは、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであること、
を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本考案は政策手段設定システムに関し、詳しくはマクロ想定を置いて、各種の省エネ等の各種政策を執ったときの政策効果を定量的に速やかに求め、求められた結果から前記想定を調整することにより最適な政策手段の設定を求めていくことができるシステムに関する。
経済のグローバル化に伴い、リーマンショック、EU危機、中東情勢など世界経済の不確実性が高まり、しかもそれらが日本の経済にまで直接大きな影響を及ぼすようにもなっている。
IT技術革新の浸透に伴い、こうした問題の発生から影響が出るまでの時間が短くなってきていることから、政策による迅速な対応が求められるようになってきている。更に、高齢化等の影響を受けて日本経済は右肩上がりの順調な成長の時代を終えており、各種の政策は省エネ効果等の直接効果だけでなく、確実な経済成長や雇用確保効果等のマクロ的な効果も問われるようになっている。
そこで、政策立案者が様々な専門家の知恵を生かすことにより、最適な政策を立案するためのシミュレータが求められている。
尚、この種の広義なシミュレータとしては、政策・施策関連、財政関連、経済指標関連のシミュレータが既に提案されている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
特許文献1は、地方自治体の財政計画と事務事業の管理・評価を関連付けて長期的な財政推計を可能にする行政管理支援方法、支援プログラム、支援システムに関する技術である。
特許文献2は、様々な行政データを重ね合わせるデータベース規準を政策・施策体系とする政策・施策評価を実施する構成の政策・施策評価システムに関する技術である。
特許文献3は、経済指標データ及びトピックス情報に基づき、経済指標データの検索を行い、経済指標データ相互間の分析や相互関連を表示すると共に、経済指標データ相互間の関連を表すモデル式を自動的に作成する構成の計量経済モデルシミュレーションシステムに関する技術である。
上記した特許文献1〜3の技術は、いずれも特定の分野や範囲内におけるシミュレータであり、国家的な規模での政策立案のシミュレータに用いることはできないものである。
また、従来は政策効果の算定にあたって、マクロ経済モデル、産業連関モデル、エネルギー需給モデル等を独立して運用することで用いることは行われていた。
本考案者は、マクロ経済モデル、産業連関モデル、エネルギー需給モデル等の各ブロックが有機的に連携されることによりマクロ経済・産業構造・エネルギー需給の整合的な数値を各種想定のもとで迅速に求めることができれば、最適な国家政策立案に用いることが可能であるという知見を得た。
そこで本考案の課題は、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策内容を迅速にシミュレートすることによって最適な政策の立案に利用することができる政策手段設定システムを提供することにある。
上記課題を解決する本考案は下記構成を有する。
1.プログラムを用いた経済環境計算シミュレータ及び政策効果計算シミュレータの二つのシミュレータにより、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策立案の内容を計算により導き出す際に用いることができる政策手段設定システムであって、
前記経済環境計算シミュレータは、政策立案する際の外部経済環境の設定を行うシミュレータであり、高齢化・世界経済の変化の外部要因を設定する手段により、経済成長率・インフレ率・産業構造の変化・エネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2(以下、本考案において、CO2と表示する。)排出量の各値の一つ乃至は全部を求めることにより政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成であり、
前記マクロ経済計算ユニットは、マクロ経済の状況である「経済高成長・経済マイナス成長」・「円安・円高」・「原油価格低下・原油価格高騰」を現実の計測結果と組み合わせて用いながら計算により導き出す構成であり、経済成長率の年平均伸び率の想定値を入力する手段と、為替レートの想定値を入力する手段と、原油価格の想定値を入力する手段と、を少なくとも有し、
前記産業構造計算ユニットは、総務省作成の産業連関表に基づく予測表を利用すると共に下記式により将来の産業構造である所望の生産部門における生産額・生産量・活動水準を求める手段を有し、
X:生産額ベクトル
I:単位行列
A:投入係数行列
M:輸入係数を対角要素とする行列
Y:国内最終需要
E:輸出
前記エネルギー需給計算ユニットは、資源エネルギー庁作成のエネルギーバランス表に基づき、エネルギー関連部門から特定の選択肢を決定し、エネルギー経済学の知見である所得弾力性、価格弾力性、交差弾力性をパラメータ化することにより求められるエネルギー需給を計算する手段を有し、
更に、前記マクロ経済計算ユニットから得られた結果と、前記産業構造計算ユニットから得られた結果と、をファイルから読み込む手段と、
用途別・エネルギー源別のエネルギー最終需要、電源構成、エネルギー一次供給量、CO2排出量に代表される計算結果を、主要年の実額と年平均伸び率の形で示すと共にファイルセーブする手段と、
を有する構成であり、
また、前記政策効果計算シミュレータは、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであり、前記経済環境計算シミュレータによって得られたエネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値から選択される一つ乃至は全部を政策効果を算定するための前提条件である経済環境として用いることにより、政策にかかわる直接効果とマクロ経済効果を計算し、
一回又は複数回の計算から導き出される政策実施にともなう前記直接効果及び/又はマクロ経済効果に基づき、政策案の評価を行う構成であり、
下記(1)〜(4)のいずれかによって、得られた評価を政策提言に用いることを特徴とする政策手段設定システム。
(1)得られた評価が満足な結果である場合には計算を終了し、政策提言に用いること。
(2)得られた評価が不満足な結果である場合には、前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(3)得られた評価が不満足な結果である場合には、政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(4)得られた評価が不満足な結果である場合には前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
前記経済環境計算シミュレータは、政策立案する際の外部経済環境の設定を行うシミュレータであり、高齢化・世界経済の変化の外部要因を設定する手段により、経済成長率・インフレ率・産業構造の変化・エネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2(以下、本考案において、CO2と表示する。)排出量の各値の一つ乃至は全部を求めることにより政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成であり、
前記マクロ経済計算ユニットは、マクロ経済の状況である「経済高成長・経済マイナス成長」・「円安・円高」・「原油価格低下・原油価格高騰」を現実の計測結果と組み合わせて用いながら計算により導き出す構成であり、経済成長率の年平均伸び率の想定値を入力する手段と、為替レートの想定値を入力する手段と、原油価格の想定値を入力する手段と、を少なくとも有し、
前記産業構造計算ユニットは、総務省作成の産業連関表に基づく予測表を利用すると共に下記式により将来の産業構造である所望の生産部門における生産額・生産量・活動水準を求める手段を有し、
I:単位行列
A:投入係数行列
M:輸入係数を対角要素とする行列
Y:国内最終需要
E:輸出
前記エネルギー需給計算ユニットは、資源エネルギー庁作成のエネルギーバランス表に基づき、エネルギー関連部門から特定の選択肢を決定し、エネルギー経済学の知見である所得弾力性、価格弾力性、交差弾力性をパラメータ化することにより求められるエネルギー需給を計算する手段を有し、
更に、前記マクロ経済計算ユニットから得られた結果と、前記産業構造計算ユニットから得られた結果と、をファイルから読み込む手段と、
用途別・エネルギー源別のエネルギー最終需要、電源構成、エネルギー一次供給量、CO2排出量に代表される計算結果を、主要年の実額と年平均伸び率の形で示すと共にファイルセーブする手段と、
を有する構成であり、
また、前記政策効果計算シミュレータは、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであり、前記経済環境計算シミュレータによって得られたエネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値から選択される一つ乃至は全部を政策効果を算定するための前提条件である経済環境として用いることにより、政策にかかわる直接効果とマクロ経済効果を計算し、
一回又は複数回の計算から導き出される政策実施にともなう前記直接効果及び/又はマクロ経済効果に基づき、政策案の評価を行う構成であり、
下記(1)〜(4)のいずれかによって、得られた評価を政策提言に用いることを特徴とする政策手段設定システム。
(1)得られた評価が満足な結果である場合には計算を終了し、政策提言に用いること。
(2)得られた評価が不満足な結果である場合には、前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(3)得られた評価が不満足な結果である場合には、政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(4)得られた評価が不満足な結果である場合には前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
2.前記直接効果が、省エネ量、政策コストであることを特徴とする上記1に記載の政策手段設定システム。
3.前記マクロ経済効果が、政策によって生じるGDPや雇用に対する効果であることを特徴とする上記1又は2に記載の政策手段設定システム。
本考案によれば、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策内容を迅速にシミュレートすることによって最適な政策の立案に利用することができる政策手段設定システムを提供することができる。
特に、導き出される計算結果から政策実施に伴う種々の効果(直接効果、マクロ経済効果)を見た上で、政策案の多面的な評価を行うことができ、かかる評価結果が満足な結果である場合には政策の立案に用いることができ、不満足な結果である場合には経済環境計算シミュレータによる経済環境シナリオの再設定や政策効果計算シミュレータによる政策パラメータの再設定を行うことにより再計算を行い、満足な結果を導き出して政策の立案に用いることができる。
以下、本考案について説明する。
本考案に係る政策手段設定システム(以下、単に設定システム、システムということもある。)は、例えば、図1に示すような構成を有するものであり、プログラムを用いた経済環境計算シミュレータ及び政策効果計算シミュレータの二つのシミュレータにより、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策立案の内容を計算により導き出す際に用いることができる政策手段設定システムであり、政策立案者が様々なデータ等を生かすことにより最適な政策を立案するために用いられるシステムである。本考案のシステムを用いることにより、様々な経済状況のもとで、広い範囲の政策内容を迅速に計算することができる。
本考案の設定システムの具体的構成としては、
前記経済環境計算シミュレータは、例えば、図2に示すような構成を有するものであり、政策立案する際の外部経済環境の設定を行うシミュレータであり、高齢化・世界経済の変化の外部要因を設定する手段により、経済成長率・インフレ率・産業構造の変化・エネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値の一つ乃至は全部を求めることにより政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成であり、
前記マクロ経済計算ユニットは、マクロ経済の状況である「経済高成長・経済マイナス成長」・「円安・円高」・「原油価格低下・原油価格高騰」を現実の計測結果と組み合わせて用いながら計算により導き出すものであり、経済成長率の年平均伸び率の想定値を入力する手段と、為替レートの想定値を入力する手段と、原油価格の想定値を入力する手段と、を少なくとも有し、
産業構造計算ユニットは、総務省作成の産業連関表に基づく予測表を利用すると共に下記式により将来の産業構造である所望の生産部門における生産額・生産量・活動水準を求める手段を有し、
X:生産額ベクトル
I:単位行列
A:投入係数行列
M:輸入係数を対角要素とする行列
Y:国内最終需要
E:輸出
エネルギー需給計算ユニットは、資源エネルギー庁作成のエネルギーバランス表に基づき、エネルギー関連部門から特定の選択肢を決定し、エネルギー経済学の知見である所得弾力性、価格弾力性、交差弾力性をパラメータ化することにより求められるエネルギー需給を計算する手段を有し、
更に、前記マクロ経済計算ユニットから得られた結果と、前記産業構造計算ユニットから得られた結果と、をファイルから読み込む手段と、
用途別・エネルギー源別のエネルギー最終需要、電源構成、エネルギー一次供給量、CO2排出量に代表される計算結果を、主要年の実額と年平均伸び率の形で示すと共にファイルセーブする手段と、
を有する構成である。
前記経済環境計算シミュレータは、例えば、図2に示すような構成を有するものであり、政策立案する際の外部経済環境の設定を行うシミュレータであり、高齢化・世界経済の変化の外部要因を設定する手段により、経済成長率・インフレ率・産業構造の変化・エネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値の一つ乃至は全部を求めることにより政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成であり、
前記マクロ経済計算ユニットは、マクロ経済の状況である「経済高成長・経済マイナス成長」・「円安・円高」・「原油価格低下・原油価格高騰」を現実の計測結果と組み合わせて用いながら計算により導き出すものであり、経済成長率の年平均伸び率の想定値を入力する手段と、為替レートの想定値を入力する手段と、原油価格の想定値を入力する手段と、を少なくとも有し、
産業構造計算ユニットは、総務省作成の産業連関表に基づく予測表を利用すると共に下記式により将来の産業構造である所望の生産部門における生産額・生産量・活動水準を求める手段を有し、
I:単位行列
A:投入係数行列
M:輸入係数を対角要素とする行列
Y:国内最終需要
E:輸出
エネルギー需給計算ユニットは、資源エネルギー庁作成のエネルギーバランス表に基づき、エネルギー関連部門から特定の選択肢を決定し、エネルギー経済学の知見である所得弾力性、価格弾力性、交差弾力性をパラメータ化することにより求められるエネルギー需給を計算する手段を有し、
更に、前記マクロ経済計算ユニットから得られた結果と、前記産業構造計算ユニットから得られた結果と、をファイルから読み込む手段と、
用途別・エネルギー源別のエネルギー最終需要、電源構成、エネルギー一次供給量、CO2排出量に代表される計算結果を、主要年の実額と年平均伸び率の形で示すと共にファイルセーブする手段と、
を有する構成である。
経済環境計算シミュレータに用いる種々のデータとしては、政府・各省庁等が発表した種々の実績データ(図3参照)を基本的な規準設定値として用いる。尚、この用いられるデータは毎年改定されるものであり、最新版を用いることにより常に最新の経済情勢を反映させた計算が可能となる。
また、前記政策効果計算シミュレータは、例えば、図8に示すような構成を有するものであり、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであり、前記経済環境計算シミュレータによって得られたエネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値から選択される一つ乃至は全部を政策効果を算定するための前提条件である経済環境として用いることにより、政策にかかわる直接効果とマクロ経済効果を計算し、
一回又は複数回の計算から導き出される政策実施にともなう前記直接効果及び/又はマクロ経済効果に基づき、政策案の評価を行う構成である。
一回又は複数回の計算から導き出される政策実施にともなう前記直接効果及び/又はマクロ経済効果に基づき、政策案の評価を行う構成である。
上記システムによって得られた評価に応じて下記(1)〜(4)の態様を採ることで適切な政策の立案が可能となる。即ち、
(1)得られた評価が満足な結果である場合には計算を終了し、政策提言に用いること、
(2)得られた評価が不満足な結果である場合には、前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
(3)得られた評価が不満足な結果である場合には、政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
(4)得られた評価が不満足な結果である場合には前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
である。
(1)得られた評価が満足な結果である場合には計算を終了し、政策提言に用いること、
(2)得られた評価が不満足な結果である場合には、前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
(3)得られた評価が不満足な結果である場合には、政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
(4)得られた評価が不満足な結果である場合には前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること、
である。
次に、「経済環境計算シミュレータ」と「政策効果計算シミュレータ」による計算プロセスを具体的に示す。
<経済環境計算シミュレータによる計算>
先ず、政策立案に際しての経済環境の設定、即ち、図2に示す「経済環境計算シミュレータと、図3に示す実績データを用いて外部経済環境(日本経済の将来像)を設定する。
先ず、政策立案に際しての経済環境の設定、即ち、図2に示す「経済環境計算シミュレータと、図3に示す実績データを用いて外部経済環境(日本経済の将来像)を設定する。
「経済環境計算シミュレータ」は、前述したようにマクロ経済計算ユニット・産業構造計算ユニット・エネルギー需給計算ユニットを有して成り、各ユニットによって計算を行うことにより、今後の日本経済のマクロ経済構造・産業構造・エネルギー需給構造が求められる。
計算に際しては、まず計算期間を設定する。これは政策効果を計算する期間であり、計算の最終年次を選択する。計算の開始時期は実績最新年の翌年となる。尚、本実施例では2010年を設定している。図3に示す実績データは、新年度を迎えるごとに改定される。尚また、本実施例では計算終了期を2050年に設定している。
最初に基本パラメータの設定を行う(図4参照)。
この設定の際、様々な想定のもとでの計算を行った場合に個々の想定ケースの判別ができるようにケース名(例えば、規準ケース、高普及率ケース、価格急低下ケース等)を設定することが好ましい。
この設定の際、様々な想定のもとでの計算を行った場合に個々の想定ケースの判別ができるようにケース名(例えば、規準ケース、高普及率ケース、価格急低下ケース等)を設定することが好ましい。
図4に示す選択設定画面において、日本経済の将来とエネルギー需給に関する基本パラメータの選択を行う。
図4中の「(1)マクロ経済の想定」では、将来の経済成長率、為替レート、原油価格の変化を想定し、かかる想定に基づいた設定を行う。
この設定は基本的には、2010年から2030年並びに2030年から2050年の年平均伸び率を想定する。想定範囲は、通常予想される最高値と最低値の間の選択となる。例えば本実施例では、経済成長率では2010年から2030年の年平均成長率が−1%から+2%、2030年から2050年の年平均成長率が−1.5%から1.5%の間で選択できる構成になっている。同様に為替レートも円安から円高まで、原油価格も価格低下から上昇まで、様々な想定が可能になっている。産業構造は、マクロ経済の設定を行うことにより自動的に計算されるようにプログラミングされていることが好ましい。
次に、図4中の「(2)エネルギー関連の想定」では、エネルギー需給関連で重要なパラメータの設定を行う。具体的には、原子力発電の伸び率、新エネルギー(太陽光、風力など)の伸び率、電力価格の伸び率が挙げられる。例えば、原子力発電では2010年から2030年の年平均成長率が−3%から0%、2030年から2050年の年平均成長率が−5%から1%の間で選択できる。かかる選択から脱原子力か、それとも原子力依存への回帰か、の二つの可能性が含まれることになる。
上記した二つの設定の後、『計算開始:マクロ経済』ボタンをクリックすることにより、プログラムによってマクロ経済の計算が行われる。
計算の結果は、図5に示す表示例のように表示される。ここでは、マクロモデルが計算体系として利用され、マクロ経済の諸指標が求められる。具体的には、人口動態(人口、世帯数など)、GDPの生産サイド(GDP、資本ストック、労働力、失業者数など)、GDPの支出サイド(消費、投資、輸出入など)、物価関連(GDPデフレータ、国内企業者物価、賃金など)、住宅関連(住宅着工、住宅ストックなど)、貯蓄投資バランスである。
計算の結果は、図5に示す表示例のように表示される。ここでは、マクロモデルが計算体系として利用され、マクロ経済の諸指標が求められる。具体的には、人口動態(人口、世帯数など)、GDPの生産サイド(GDP、資本ストック、労働力、失業者数など)、GDPの支出サイド(消費、投資、輸出入など)、物価関連(GDPデフレータ、国内企業者物価、賃金など)、住宅関連(住宅着工、住宅ストックなど)、貯蓄投資バランスである。
上記の図5に示すマクロ経済の結果を確認した後、『計算開始:産業構造』ボタンをクリックすることにより、プログラムによって産業構造の計算が行われる。
計算の結果は、図6に示す表示例のように表示される。ここでは、産業連関表に基づく予測表が計算に用いられ、本実施例では60部門からなる(農林水産、鉱業、・・・、粗鋼銑鉄、・・公共事業、・・・広告など)産業連関予測表が計算に用いられている。産業部門ごとに2050年までの生産額(実質、2005年価格)が求められると共に、更に主要産業の各種活動量(粗鋼生産量、エチレン生産量、業務用床面積、輸送トンキロ)などが求められる。尚、用いられる産業連関予測表の元になったのは総務省作成の実績表である。
計算の結果は、図6に示す表示例のように表示される。ここでは、産業連関表に基づく予測表が計算に用いられ、本実施例では60部門からなる(農林水産、鉱業、・・・、粗鋼銑鉄、・・公共事業、・・・広告など)産業連関予測表が計算に用いられている。産業部門ごとに2050年までの生産額(実質、2005年価格)が求められると共に、更に主要産業の各種活動量(粗鋼生産量、エチレン生産量、業務用床面積、輸送トンキロ)などが求められる。尚、用いられる産業連関予測表の元になったのは総務省作成の実績表である。
上記の図6に示す産業構造の結果を確認した後、『計算開始:エネ需給』ボタンをクリックすることにより、プログラムによってエネルギー需給の計算が行われる。
計算の結果は、図7に示す表示例のように表示される。ここでは、エネルギー需給モデルが計算に用いられ、エネルギー需給の、エネルギー最終需要(産業部門、家庭部門、業務部門、運輸部門など)、エネルギー転換(発電や石油精製など)、エネルギー一次供給(エネルギー源別国内供給量(石炭、石油、天然ガス、再生可能エネルギー、原子力など)、CO2排出量(エネルギー起源)などが求められる。
計算の結果は、図7に示す表示例のように表示される。ここでは、エネルギー需給モデルが計算に用いられ、エネルギー需給の、エネルギー最終需要(産業部門、家庭部門、業務部門、運輸部門など)、エネルギー転換(発電や石油精製など)、エネルギー一次供給(エネルギー源別国内供給量(石炭、石油、天然ガス、再生可能エネルギー、原子力など)、CO2排出量(エネルギー起源)などが求められる。
上記の図7に示すエネルギー需給の結果を確認した後、「経済環境計算シミュレータ」の計算結果(マクロ経済、産業構造、エネルギー需給)をセーブする。
<政策効果計算シミュレータによる計算>
次に「政策効果計算シミュレータ」によって、上記した「経済環境計算シミュレータ」に計算された経済環境の下での具体的な政策効果を検討することになる。
経済環境の設定が必要なのは、政策効果は経済環境次第で変化するからである。例えば、省エネルギー政策の効果を見る場合、原油価格の動向次第でその効果は変わってくる。原油価格が安止まりすれば効果は小さいし、逆に高騰すれば省エネの効果は大きく出ることになるからである。
次に「政策効果計算シミュレータ」によって、上記した「経済環境計算シミュレータ」に計算された経済環境の下での具体的な政策効果を検討することになる。
経済環境の設定が必要なのは、政策効果は経済環境次第で変化するからである。例えば、省エネルギー政策の効果を見る場合、原油価格の動向次第でその効果は変わってくる。原油価格が安止まりすれば効果は小さいし、逆に高騰すれば省エネの効果は大きく出ることになるからである。
政策効果の算出は対象とする政策の内容によって異なるが、以下に示す実施例では家庭用太陽光設備設置の効果を例として説明する。
図8は、本考案に用いられる政策効果計算シミュレータの構造の一例であって、特に政策内容として家庭用太陽光設備設置の効果を適用した場合を示すものである。図8に示すシミュレータでは、政策の直接効果(太陽光発電装置の場合は、省エネやCO2削減効果)とマクロ経済効果(GDPや雇用の増加など)が求められるようになっている。
太陽光装置の場合は、まず将来の普及率を想定する。これと「経済環境計算シミュレータ」から求めた住宅ストックなどから太陽光普及住宅数を求める。太陽光普及住宅数に一戸当たり発電能力を掛けて太陽光発電能力を求め、それに年間稼働率を乗じることにより太陽光発電量/年が求められる。これと家庭用電力需要(「経済環境計算シミュレータ」から算出済み)とを比較することにより、省エネ率が求められる。また太陽光発電量から、電力節約に伴うCO2排出量の削減量が求められる。これが直接効果である。
マクロ経済効果は、普及住宅数を達成するために必要な毎年の施工戸数を求め、これと太陽光発電装置の単価(万円/kwに一戸当たり発電能力を乗じる)から毎年の太陽光設置に伴う投資額を求める。この投資と太陽光発電装置の輸出可能額などをマクロ経済計算ユニットに入れることにより、マクロ的効果(GDPなどの増加)を求める。これを産業連関ユニットに入力することにより、雇用効果を求める。
直接効果(省エネなど)とマクロ経済効果(GDPや雇用の増加)をまとめて要約表を作成する。さらに政策効果を吟味するため、政策効果指標を求める。CO2単価(CO2一単位の削減に要した投資額)やソーラー投資効率(太陽光設置による省エネ額を省エネ投資額で割った値)などである。これらの結果を様々な立場からなる専門家が評価し、それでよければ政策提言を作成し、問題があれば再計算を行う。
以下、図9〜図23に基づいて実際の手順例を示す。図9〜図13は、パラメータを変更したときの政策効果の違いを見るための基準値として用いる基準ケースを示すものであり、いわゆるBAU(Business as Usual)ケースとみてもよいものである。図14〜図18は、太陽光装置導入の想定の選択の際に高普及率に想定された場合の高普及率ケースを示す。図19〜図23は、太陽光装置導入の想定の選択の際に太陽光装置の価格が急低下する場合の価格急低下ケースを示す。
先ず、図9〜図13に基づき規準ケースの手順例を説明する。
図9に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。本実施例は基準ケースであるため、選択肢はすべて中位値を採用している。
図9に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。本実施例は基準ケースであるため、選択肢はすべて中位値を採用している。
図9中の「(1)太陽光装置普及率の想定」では、太陽光発電を家庭に導入する際に、住宅の特性別(戸建、集合)に普及率を設定する。戸建住宅はさらにメーカー施工のものと工務店施工のものに分かれる。それぞれに関して新築と既築別に将来の普及率を設定していく。こうした区別を行うのは、太陽光設置の容易さや発電能力がそれぞれで異なるからである。例えば、大メーカー施工の住宅に太陽光装置を設置するのは容易だが、専門知識を持たない工務店にとってはこれは難事業である。また戸建住宅は大容量の発電装置を装着できるが、集合住宅ではそうはいかない。
図9中の「(2)太陽光発電装置の価格下落率の想定」では、将来の価格の下落率を設定する。太陽光発電装置は技術革新の速い分野であり、将来の価格下落率はさまざまな可能性がある。即ち、今後急速に価格が低下するものとみるか、それとも価格低下は緩やかとみるかによって、政策効果が異なってくるからである。
図9中の「(3)輸出可能性の想定」では、太陽光発電装置の輸出の可能性を設定する。太陽光発電装置は世界中で設置できるため、自動車と同様、うまく育てれば輸出の目玉商品となり、日本経済の活性化に役立つものであり、逆に、安い輸入品が日本の国内市場に流入すれば、太陽光のマクロ的投資効果は小さなものとなる。ここでは両方の可能性を設定できるようになっている。この想定は、主としてマクロ経済効果の算定に必要な想定である。
上記した三つの設定の後、『計算開始:太陽光装着住宅数』ボタンをクリックすることにより、プログラムによって太陽光装着住宅数の計算が行われる。
計算の結果は、図10に示す表示例のように表示される。太陽光装着住宅数は、住宅特性別(戸建:メーカー・工務店、集合:賃貸・分譲)に求められることが好ましい。
計算の結果は、図10に示す表示例のように表示される。太陽光装着住宅数は、住宅特性別(戸建:メーカー・工務店、集合:賃貸・分譲)に求められることが好ましい。
次に、『太陽光装着住宅ストック数、発電能力の計算』ボタンをクリックすることにより、プログラムによって太陽光住宅ストック数と太陽光発電能力の計算が行われる。
計算の結果は、図10に示す表示例のように表示される。
計算の結果は、図10に示す表示例のように表示される。
上記の図10の結果を確認した後、『太陽光装着による投資額の計算』ボタンをクリックすることにより、プログラムによって、太陽光装着による投資額の計算が行われる。
計算の結果は、図11に示す表示例のように表示される。太陽光装着による投資額の計算結果は、本実施例では住宅特性別に新築と既築改修に分けて計算したものを集計して求めたものとなっている。
計算の結果は、図11に示す表示例のように表示される。太陽光装着による投資額の計算結果は、本実施例では住宅特性別に新築と既築改修に分けて計算したものを集計して求めたものとなっている。
次に、『マクロ経済効果の計算』ボタンをクリックすることにより、プログラムにより上記の結果に基いて、GDP各項目(消費、投資、輸出など)の変化が計算によって求められる。
計算の結果は、図11に示す表示例のように表示される。
計算の結果は、図11に示す表示例のように表示される。
次に、『雇用効果の計算』ボタンをクリックすることにより、プログラムにより各産業別の雇用効果の計算が行われる。
計算の結果は、図12に示す表示例のように表示される。雇用効果の算出はGDP各項目の変化を産業連関ユニットに入力することにより、産業別生産高を求め、それと雇用表を利用することにより、産業別の就業者数の増加を求められ、これの合計値が雇用効果となる。
計算の結果は、図12に示す表示例のように表示される。雇用効果の算出はGDP各項目の変化を産業連関ユニットに入力することにより、産業別生産高を求め、それと雇用表を利用することにより、産業別の就業者数の増加を求められ、これの合計値が雇用効果となる。
次に、『要約表の作成』ボタンをクリックすることにより、プログラムにより家庭用太陽光設備設置の効果{太陽光設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)}の種々項目の計算結果が要約された表となって図13に示す表示例のように表示される。図13に示す表から、例えば、太陽光設置に伴う省エネ効果については、2050年に114PJ(これは家庭用電力需要の7%にあたる)であり、2050年の雇用増効果は4万人であること等が判る。
以上の結果から、太陽光設備設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)から、政策効果の吟味に役立てることができる。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
得られた評価が満足な結果である場合には、そのまま政策提言に用いられ、
不満足である場合には、
「経済環境シミュレータ」まで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
「経済環境シミュレータ」まで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
等の再計算を行うことにより、満足な結果が得た後、政策提言に用いることができる。
従って、上記システムによって得られた評価に応じて、そのまま政策提言に用いたり、再計算した後に政策提言に用いたりすることによって、適切な政策の立案が可能となる。
不満足である場合には、
「経済環境シミュレータ」まで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
「経済環境シミュレータ」まで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行ったり、
等の再計算を行うことにより、満足な結果が得た後、政策提言に用いることができる。
従って、上記システムによって得られた評価に応じて、そのまま政策提言に用いたり、再計算した後に政策提言に用いたりすることによって、適切な政策の立案が可能となる。
次に、図14〜図18に基づき高普及率ケースの場合について説明する。
先ず、図9に示した規準ケースの基本パラメータの設定と同様に、図14に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。
高普及率ケースの場合、例えば、戸建住宅のメーカー施工の普及率は、新築家屋で2020年25%(規準ケースの設定は15%)、2030年40%(同じく25%)、2050年60%(同じく40%)、既築家屋で2020年15%(同じく10%)、2030年25%(同じく15%)、2050年50%(同じく30%)と設定する。尚、他の条件は変更していない。
先ず、図9に示した規準ケースの基本パラメータの設定と同様に、図14に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。
高普及率ケースの場合、例えば、戸建住宅のメーカー施工の普及率は、新築家屋で2020年25%(規準ケースの設定は15%)、2030年40%(同じく25%)、2050年60%(同じく40%)、既築家屋で2020年15%(同じく10%)、2030年25%(同じく15%)、2050年50%(同じく30%)と設定する。尚、他の条件は変更していない。
以下、規準ケースと同様の計算を行う。
図15に示す表示例に、太陽光装着住宅数、太陽光住宅ストック、発電能力の各計算結果を表示する。
図15に示す結果から、太陽光装着の住宅ストックは2050年で1819万戸(規準ケースの場合は1054万戸)に増加し、太陽光発電能力は2050年で5223万kw(規準ケースの場合は3033万kw)に増加していることが判る。
図15に示す結果から、太陽光装着の住宅ストックは2050年で1819万戸(規準ケースの場合は1054万戸)に増加し、太陽光発電能力は2050年で5223万kw(規準ケースの場合は3033万kw)に増加していることが判る。
図16に示す表示例に、太陽光装着による投資額、マクロ経済効果の計算値の各計算結果を表示する。
図16に示す結果から、太陽光装着による投資額は2050年で5671億円(基準ケースの場合は3414億円)、これによるGDP増加は2050年で1.5兆円(基準ケースの場合は0.9兆円)となることが判る。
図16に示す結果から、太陽光装着による投資額は2050年で5671億円(基準ケースの場合は3414億円)、これによるGDP増加は2050年で1.5兆円(基準ケースの場合は0.9兆円)となることが判る。
図17に示す表示例に、雇用効果の計算値の計算結果を表示する。
図17に示す結果から、雇用増は2050年で6.9万人(基準ケースの場合4.1万人)となることが判る。
図17に示す結果から、雇用増は2050年で6.9万人(基準ケースの場合4.1万人)となることが判る。
図18に示す表示例に、高普及率ケースにおける『要約表』が表示される。
図18に示す結果である、家庭用太陽光設備設置の効果{太陽光設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)}の種々項目の計算結果の要約から、政策効果の吟味に役立てることができる。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
図18に示す結果である、家庭用太陽光設備設置の効果{太陽光設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)}の種々項目の計算結果の要約から、政策効果の吟味に役立てることができる。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
得られた評価が満足な結果である場合には、そのまま政策提言に用いられ、
不満足である場合には、上記規準ケースと同様に再計算が行われた後に政策提言に用いられる。
不満足である場合には、上記規準ケースと同様に再計算が行われた後に政策提言に用いられる。
図18に示す高普及率ケースの場合の結果と上記した規準ケースとの比較のまとめについて図24〜図26に示す。この比較結果から、専門家からは例えば以下のような議論(議論A、議論B)が提起されることが考えられる。
<論議A>
工務店の施工技術のネックに関して、図24に示すように、高普及率ケースでは太陽光装置の普及率が高まることが想定される。これに対し建築専門家からは、工務店施工による住宅に太陽光装置を数多く普及させることは現実的でない、という意見が出るものと考えられる。それは特に既築住宅に関しては、屋根構造に関する専門知識(重量物が屋根の一部に搭載される)が必要であり、工務店の技術水準を早急に向上させなければならないが、これは短期間には難しいということからである。
工務店の施工技術のネックに関して、図24に示すように、高普及率ケースでは太陽光装置の普及率が高まることが想定される。これに対し建築専門家からは、工務店施工による住宅に太陽光装置を数多く普及させることは現実的でない、という意見が出るものと考えられる。それは特に既築住宅に関しては、屋根構造に関する専門知識(重量物が屋根の一部に搭載される)が必要であり、工務店の技術水準を早急に向上させなければならないが、これは短期間には難しいということからである。
<論議B>
エネルギー専門家から、これだけ普及させても(2050年に5200万kw)家庭用電力需要の13%しか節約できないのでは、政策実行に伴うさまざまな努力と実際の省エネ達成水準との間にギャップがあるのではないか、という意見がでるものと考えられる。これに対して、太陽光装置の家庭への普及は再生可能エネルギー普及のシンボルであり、その点を勘案すべきとの意見が出ることも考えられる。
エネルギー専門家から、これだけ普及させても(2050年に5200万kw)家庭用電力需要の13%しか節約できないのでは、政策実行に伴うさまざまな努力と実際の省エネ達成水準との間にギャップがあるのではないか、という意見がでるものと考えられる。これに対して、太陽光装置の家庭への普及は再生可能エネルギー普及のシンボルであり、その点を勘案すべきとの意見が出ることも考えられる。
以上のことから、さまざまな政策効果がリアルタイムに計算されることにより、政策論議の幅と深まりに寄与することが可能である。
次に、図19〜図23に基づき価格急低下ケースの場合について説明する。
先ず、図9に示した規準ケースの基本パラメータの設定と同様に、図19に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。
規準ケースでは、2010年から2030年の年平均低下率は5%、2030年から2050年の年平均低下率は2%を想定し、これによって装置の単価は2010年の60万円/kwが2030年には22万円/kw、2050年には14万円/kwを想定する設定としたが、価格急低下ケースでは、2010年から2030年の年平均低下率は15%、2030年から2050年の年平均低下率は7%を想定し、これによって装置の単価は2010年の60万円/kwが2030年には2万円/kw、2050年には1万円/kwへと低下する想定の設定とした。
先ず、図9に示した規準ケースの基本パラメータの設定と同様に、図19に示すように政策検討にあたっての基本パラメータの設定を行う。
規準ケースでは、2010年から2030年の年平均低下率は5%、2030年から2050年の年平均低下率は2%を想定し、これによって装置の単価は2010年の60万円/kwが2030年には22万円/kw、2050年には14万円/kwを想定する設定としたが、価格急低下ケースでは、2010年から2030年の年平均低下率は15%、2030年から2050年の年平均低下率は7%を想定し、これによって装置の単価は2010年の60万円/kwが2030年には2万円/kw、2050年には1万円/kwへと低下する想定の設定とした。
以下、規準ケース及び高普及率ケースと同様の計算を行う。
図20に示す表示例に、太陽光装着住宅数、太陽光住宅ストック数、発電能力の各計算結果を表示する。
図20に示す結果から、基準ケースと同じ結果であることが判る。
図20に示す結果から、基準ケースと同じ結果であることが判る。
図21に示す表示例に、太陽光装着による投資額、マクロ経済効果の計算値の各計算結果を表示する。
図21に示す結果から、太陽光装着による投資額は2050年で130億円(基準ケースの場合3414億円)、これによるGDP増加は2050年で346億円(基準ケースの場合0.9兆円)となることが判る。太陽光装置単価の大幅下落のため、投資額が激減するためである。
図21に示す結果から、太陽光装着による投資額は2050年で130億円(基準ケースの場合3414億円)、これによるGDP増加は2050年で346億円(基準ケースの場合0.9兆円)となることが判る。太陽光装置単価の大幅下落のため、投資額が激減するためである。
図22に示す表示例に、雇用効果の計算値の計算結果を表示する。
図22に示す結果から、雇用増は2050年で1500人(基準ケースの場合4.1万人)となることが判る。
図22に示す結果から、雇用増は2050年で1500人(基準ケースの場合4.1万人)となることが判る。
図23に示す表示例に、価格急低下ケースにおける『要約表』が表示される。
図23に示す結果である、家庭用太陽光設備設置の効果{太陽光設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)}の種々項目の計算結果の要約から、政策効果の吟味に役立てることができる。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
図23に示す結果である、家庭用太陽光設備設置の効果{太陽光設置に伴う直接効果(省エネ、CO2削減)とマクロ経済効果(GDPや雇用増など)}の種々項目の計算結果の要約から、政策効果の吟味に役立てることができる。
そして、以上の「政策効果計算シミュレータ」による計算結果はセーブされると共に政策提言に用いることができる評価であるか否かが判断される。
得られた評価が満足な結果である場合には、そのまま政策提言に用いられ、
不満足である場合には、上記規準ケース及び高普及率ケースと同様に再計算が行われた後に政策提言に用いられる。
不満足である場合には、上記規準ケース及び高普及率ケースと同様に再計算が行われた後に政策提言に用いられる。
図23に示す価格急低下ケースの場合の結果と上記した規準ケースとの比較のまとめについて図28〜図32(及び参考図である図33及び図34)に示す。この比較結果から、専門家からは例えば以下のような議論(議論C、議論D)が提起されることが考えられる。
<論議C>
直接効果とマクロ経済効果との相反に関して、図30に示すように、雇用増は基準ケースに比べて大幅に減り、他方で効率指標は改善される。また図31に示すように、CO2単価は基準ケースの4.2万円/t−CO2から1.2万円/t-CO2へと低下する。更に図32に示すように、ソーラーの投資効率(省エネ額累計を投資額合計で割った値)は基準ケースの2.1から7.2と大幅に改善する。即ち、価格急低下ケースは、直接効果(省エネ)からみると大幅改善だが、他方で必要投資額が減るためマクロ経済効果は減少する。両者の間には一種の相反が生じる。
直接効果とマクロ経済効果との相反に関して、図30に示すように、雇用増は基準ケースに比べて大幅に減り、他方で効率指標は改善される。また図31に示すように、CO2単価は基準ケースの4.2万円/t−CO2から1.2万円/t-CO2へと低下する。更に図32に示すように、ソーラーの投資効率(省エネ額累計を投資額合計で割った値)は基準ケースの2.1から7.2と大幅に改善する。即ち、価格急低下ケースは、直接効果(省エネ)からみると大幅改善だが、他方で必要投資額が減るためマクロ経済効果は減少する。両者の間には一種の相反が生じる。
<論議D>
雇用効果などが2020年に比べ2050年に減る点に関して、どのケースでもマクロ経済効果は2020年に最大で、2050年には低下する。これは「経済環境計算シミュレータ」の計算結果が背景にある。図33に示すように、高齢化や経済成長の鈍化とともに、住宅着工件数は大幅に減少する(2010年が76.7万戸に対して2050年が43.6万戸)。これに伴い、図34に示すように、住宅ストックも2030年以降減少する。これによって、たとえ太陽光設置の普及率が上昇しても、装着実数はむしろ減り気味になるからである。これも「経済環境計算シミュレータ」と「政策効果計算シミュレータ」を同時に動かすことによって得られる知見である。
雇用効果などが2020年に比べ2050年に減る点に関して、どのケースでもマクロ経済効果は2020年に最大で、2050年には低下する。これは「経済環境計算シミュレータ」の計算結果が背景にある。図33に示すように、高齢化や経済成長の鈍化とともに、住宅着工件数は大幅に減少する(2010年が76.7万戸に対して2050年が43.6万戸)。これに伴い、図34に示すように、住宅ストックも2030年以降減少する。これによって、たとえ太陽光設置の普及率が上昇しても、装着実数はむしろ減り気味になるからである。これも「経済環境計算シミュレータ」と「政策効果計算シミュレータ」を同時に動かすことによって得られる知見である。
したがってどの政策を取るべきかは、「何を重視するか」もしくは想定する「経済環境」によって変わってくる。
本考案の政策手段設定システムによれば、想定を変えた場合の計算結果を迅速に示すことにより、政策課題に対する多面的な検討が可能となり、与えられた政策課題に関して、立場や専門の異なる政策関係者間のダイアローグ(相互対話)を促進するための道具として用いることができる。
本考案の政策手段設定システムによれば、想定を変えた場合の計算結果を迅速に示すことにより、政策課題に対する多面的な検討が可能となり、与えられた政策課題に関して、立場や専門の異なる政策関係者間のダイアローグ(相互対話)を促進するための道具として用いることができる。
Claims (3)
- プログラムを用いた経済環境計算シミュレータ及び政策効果計算シミュレータの二つのシミュレータにより、様々な経済状況のもとで広い範囲の政策立案の内容を計算により導き出す際に用いることができる政策手段設定システムであって、
前記経済環境計算シミュレータは、政策立案する際の外部経済環境の設定を行うシミュレータであり、高齢化・世界経済の変化の外部要因を設定する手段により、経済成長率・インフレ率・産業構造の変化・エネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値の一つ乃至は全部を求めることにより政策立案する際の外部経済環境の設定値を求めるためのマクロ経済計算ユニットと産業構造計算ユニットとエネルギー需給計算ユニットとを有して成る構成であり、
前記マクロ経済計算ユニットは、マクロ経済の状況である「経済高成長・経済マイナス成長」・「円安・円高」・「原油価格低下・原油価格高騰」を現実の計測結果と組み合わせて用いながら計算により導き出す構成であり、経済成長率の年平均伸び率の想定値を入力する手段と、為替レートの想定値を入力する手段と、原油価格の想定値を入力する手段と、を少なくとも有し、
前記産業構造計算ユニットは、総務省作成の産業連関表に基づく予測表を利用すると共に下記式により将来の産業構造である所望の生産部門における生産額・生産量・活動水準を求める手段を有し、
I:単位行列
A:投入係数行列
M:輸入係数を対角要素とする行列
Y:国内最終需要
E:輸出
前記エネルギー需給計算ユニットは、資源エネルギー庁作成のエネルギーバランス表に基づき、エネルギー関連部門から特定の選択肢を決定し、エネルギー経済学の知見である所得弾力性、価格弾力性、交差弾力性をパラメータ化することにより求められるエネルギー需給を計算する手段を有し、
更に、前記マクロ経済計算ユニットから得られた結果と、前記産業構造計算ユニットから得られた結果と、をファイルから読み込む手段と、
用途別・エネルギー源別のエネルギー最終需要、電源構成、エネルギー一次供給量、CO2排出量に代表される計算結果を、主要年の実額と年平均伸び率の形で示すと共にファイルセーブする手段と、
を有する構成であり、
また、前記政策効果計算シミュレータは、与えられた経済環境のもとで、特定の政策を実施した時にどのような効果がもたらされるかを定量的に計算するシミュレータであり、前記経済環境計算シミュレータによって得られたエネルギー需給の諸数値である、産業用需要、民生用需要、運輸用需要、電力需給、エネルギー一次供給量、CO2排出量の各値から選択される一つ乃至は全部を政策効果を算定するための前提条件である経済環境として用いることにより、政策にかかわる直接効果とマクロ経済効果を計算し、
一回又は複数回の計算から導き出される政策実施にともなう前記直接効果及び/又はマクロ経済効果に基づき、政策案の評価を行う構成であり、
下記(1)〜(4)のいずれかによって、得られた評価を政策提言に用いることを特徴とする政策手段設定システム。
(1)得られた評価が満足な結果である場合には計算を終了し、政策提言に用いること。
(2)得られた評価が不満足な結果である場合には、前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、該諸数値に基づいて所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(3)得られた評価が不満足な結果である場合には、政策パラメータの再設定を行い所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。
(4)得られた評価が不満足な結果である場合には前記経済環境シミュレータまで戻り再設定を行って新たな諸数値を求め、更に政策パラメータの再設定を行い、所望の評価が得られるまで再計算を行って、満足な結果が得られた時点で計算を終了し、得られた評価を政策提言に用いること。 - 前記直接効果が、省エネ量、政策コストであることを特徴とする請求項1に記載の政策手段設定システム。
- 前記マクロ経済効果が、政策によって生じるGDPや雇用に対する効果であることを特徴とする請求項1又は2に記載の政策手段設定システム。
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-
2013
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