JP3185334U - 「気化促進機能性多層シート」を張って温度差を大きくしたゼーベック素子クロス,シートによる太陽光,大気熱,風エネルギーの複合利用発電パネルと、その電力を使って、家屋室内に設置した熱交換器の効果面が面積型のペルチェ素子クロス,シートを稼動させ、気化促進機能性多層シートによって効果を高めるようにした室内周囲面の温度調整をする夏冬両用パネル型冷暖房機 - Google Patents

「気化促進機能性多層シート」を張って温度差を大きくしたゼーベック素子クロス,シートによる太陽光,大気熱,風エネルギーの複合利用発電パネルと、その電力を使って、家屋室内に設置した熱交換器の効果面が面積型のペルチェ素子クロス,シートを稼動させ、気化促進機能性多層シートによって効果を高めるようにした室内周囲面の温度調整をする夏冬両用パネル型冷暖房機 Download PDF

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Abstract

【課題】「気化促進機能性多層シート」を張って温度差を大きくしたゼーベック素子クロス、シートによる太陽光、大気熱、風エネルギーの複合利用発電パネルと、その電力を使って、家屋室内に設置した熱交換器の効果面が面積型のペルチェ素子クロス、シートを稼動させ、気化促進機能性多層シートによって効果を高めるようにした室内周囲面の温度調整をする夏冬両用パネル型冷暖房機を提供する。
【解決手段】チャネリング層と、絨毛層と、ブロック層と、及び、送風,排気層とからなるプラスチック樹脂形状による構造を特徴とする「気化促進機能性多層シートパネル」を水H2O液体層の気化表面に張り、ペルチェ、ゼーベック素子シートの放熱面を水H2Oの気化熱によって冷却する方式で行う。
【選択図】図1

Description

半導体製造・シリコン素材加工,及び,合成樹脂加工・製糸・織布技術
ペルチェ素子製造・シリコン加工素材技術,及び,合成樹脂製造加工技術,製糸・織布技術
ゼーベック効果の発見は,1821年であり,ペルチェ効果は,1834年である.既に,共有の科学技術財産となっており,特許とはならない.また,ペルチェ素子を繊維化する技術は,今だ,開発されておらず,先行技術はない.気化促進の機能性膜・シートは,衣類繊維としては製品化されているが,家屋冷暖房用には,開発はされておらず,これらの技術を集積して設計した冷却温暖装置は,今までは,開発されていない.
〈ペルチェ素子〉,あるいは〈有機基樹脂シリコン:シリコーン〉は,日本の多くの企業において製造され,普及しており,非特許文献は多数ある.これらに関るペルチェ素子の繊維化は,今までにおそらく,発想されたこともなく,関連する文献は,ない.〈気化促進機能性膜〉に関っては,衣類としては〈機能性繊維〉をうたって,幾多の製品があるが,家屋冷暖房用の気化促進機能性膜・シートとしては,未開発である.
ペルチェ素子の逆現象であるゼーベック効果現象を利用して,太陽光・大気熱で発電し,その電力を使って,屋内設置したペルチェ素子を稼動させ,冷却・温暖機を作る.そのためには,ペルチェ・ゼーベック・ゼーベック素子を広域面積で稼動できるように,ペルチェ素子を繊維化して,クロスにし,それをシートとして使う.このシートの発明考案は,別申請の〈整理番号DHS-001〉によってなされている.さらに,ペルチェ素子の稼動に伴う発熱問題を解決して効果を高め,かつ,その発熱で気化を促進させる機能性の膜シートを作る.このシートの方は,同様に別申請の〈整理番号DHS-002〉によってなされている.以上の二つのシートによってつくられる冷却・温暖両用パネル装置は,その冷房・暖房方式において,従来の〈過冷却風・過暖熱風噴出し方式〉ではなく,室内周囲面(天井・壁・床),及び,家屋躯体を冷却・温暖化させて,居住空間の温度調整管理をする〈面積型の冷却・温熱方式〉で行う.開発する装置の目標は,次の通りである.
〈夏バージョン〉:外気温度30℃以上で,太陽光照射黒体温度70℃の夏日において,室内周囲面(天井・壁・床),及び,断熱性のある家屋の室内気温を27℃に維持できること.その維持は,暑ければ暑いほど,効果を発揮して,自然な現象の関連によって,自動的に恒常維持ができるようにすることを求める.
〈冬バージョン〉:外気温度13℃以下で,太陽光照射黒体温度40℃の冬日において,室内周囲面,及び,断熱性のある家屋の室内気温を20℃に維持できること.自然な自動恒常性維持は,夏バージョンと同様である.
〈ペルチェ素子クロス・シート〉は,〈整理番号DHS−001〉において実用新案特許で申請されており,それに接着して気化冷却する〈気化促進機能性膜〉シートは,〈整理番号DHS−002〉において,申請されている.この2つのシートを使って〈冷却温熱両用パネル〉を設計する.
1)〈ペルチェ素子シート〉は,その逆現象の〈ゼーベック効果素子〉として,このシートを家屋屋根上に設置して発電させる.このシートの裏側に,〈気化促進機能性膜〉を接合させて,裏面の冷却をはかり,ゼーベック素子の両面の温度差を拡大して効果を高める.
2)室内設置パネルは,〈ペルチェ素子クロス・シート〉を絶縁シートを挟んで二枚重ねにして,下シートでは,ペルチェ素子として吸熱・放熱作用を起させ,上シートは,下シートの発熱を利用して,ゼーベック効果素子として使い,この発電電力を下シートに持って行き,ペルチェ素子稼動電源として使う.このことで,熱⇔電気の転換のエネルギー循環サイクルにする.
3)このペルチェ・ゼーベック素子シートに接合して,〈気化促進機能性膜〉シートを張る.このシート下部の水・液体層は,導水性のある合成樹脂繊維のシートにして,自動給水させ,その上の三層の膜シートの機能によって気化を促進させて,ペルチェ・ゼーベック素子稼動に伴う発熱を気化熱で冷却する.
4)〈夏バージョン〉では,室内設置パネル内の熱水蒸気は,送風によって屋外に排出する.熱分離して取り出した冷却熱は,パネル表面から輻射冷却と熱伝達によって,室内に取り込む.〈冬バージョン〉では,ペルチェ素子への電流の流れを逆にして,吸熱・排熱面を逆にし,また,屋根上の温水器によって得られた温熱蒸気を,室内設置パネルに導入して,結露発熱させて,その熱を室内に取り込む.
5)これによって得られた冷却熱,または,温暑熱を室内に取り込むための熱交換器として,熱伝導性の高い素材板を使う.室内周囲面,及び,室内気温への熱移動は,輻射と熱伝達現象であり,その性能を高められるように,室内設置パネルの室内側形状は,平面ではなく,三角形の波板とする.
本発明で提案する冷却・温熱両用冷暖房機の各過程について,効果を述べる.その解析と評価は,エクセルギーの視点によるが,装置の数値解析は.実際に製造して測定する.またこのことで,装置を構成する各部分の設計の最適化を図る.
〈屋根上設置のゼーベック素子シートによる発電〉
広域面積に敷き詰めて発電するシート型の素子としては,多くが太陽光による発電となっているが,このゼーベック素子シートによる発電は,それ以外に,大気熱・自然風も利用できる.ということでは,様々な形態の太陽光関連エネルギー全体に対する発電効率を,高められる.このゼーベック素子の裏面には,〈気化促進機能性膜〉を接合して,両面の温度差を拡大して発電効果を高めるようにする.但し,このゼーベック素子発電の開発は,発達途上であり,現状素材製品で,その性能が高くないときは,他の太陽光発電装置を使うこともありうる.
〈ペルチェ素子シートとゼーベック素子シートの2段重ねによる熱⇔電気変換の循環〉
室内設置のパネルにおいて,ペルチェ素子稼動による発熱を利用して,この熱を使ってゼーベック素子で電気に換え,それをペルチェ素子に再投入する循環をつくれるように,ペルチェ素子シートとゼーベック素子シートを二段重ねにして連結させる.これによって,システム系への外部投入電力の無駄を少なくして,エネルギー効率を高めることができよう.この〈熱⇔電気変換の循環〉は,原理的には,ゼーベック素子の性能が高まれば,何回でも循環が可能であり,このことによって,電気エネルギーを余すところなく,目的の形態の熱エネルギーに変換することができる.しかし,ペルチェ素子,及び,ゼーベック素子の素材加工による機能性の現状では,2循環で,それ以降は幾何級数的に効果が落ちるであろう.
〈システム系における電気・熱エネルギーの収支:エクセルギー計算〉
本考案発明の装置は,従来の冷房機,例えば,冷却塔などの大掛かりな装置を別に設置して行う水冷方式ではなく,ペルチェ・ゼーベック素子シートと,それに接合させた気化促進機能性膜シートによる冷却装置である.この気化熱利用の冷却方式は,水の多彩な性質を利用して,気化蒸発を促進させる.その性質は,気化熱による冷却,極性分子としての利用,分子間力とその偏りによる変位,気体としての性質等である.この多様な重層的な利用を図る機能性膜の設計によって,熱分離に使われる電気・熱エネルギーは,ほぼ余すところなく無駄なく使用して,効果を高められよう.すなわち,このシステム系の全ての過程をトータルしたエクセルギー勘定は,目標の効果数値を達成するに充分となろう.そして,ペルチェ素子稼動,及び,送水と送風に必要な電力は,太陽光発電でまかない,発電所送電の電力使わない.したがって,使用電力に対する冷却能の比較は意味を持たない.このように,自然エネルギーの地産地消型の自己完結した冷却・温熱装置であり,装置の機能性の永続性は高く,自然への負荷が少ないエコロジカルな装置となる.
〈ペルチェ素子と気化促進機能性膜による二重の熱分離Dual Heat Split方式〉
ペルチェ素子は,電位勾配の関連で,熱振動電子,及び正孔が移動し,禁制帯でブロックされて.熱分離が起こるものである.気化促進機能性膜においても,熱振動体たる水分子を,チャネリングして移動させて,冷却熱と温暑熱に分離した熱が,再び,混合しないようにブロックする仕組みになっている.このように機能的には,ペルチェ素子と気化促進機能性膜は,同型であり,二重の熱分離Dual Heat Split方式となっている.このことで,双方の機能性が支援される関連をつくることで,効果は相乗的に高まろう.
〈ペルチェ素子シート,及び,気化促進機能性膜シートの夏冬両用性〉
〈課題解決のための手段〉述べたように,ペルチェ素子シートも,また,気化促進機能性膜シートも,その機能を逆転させることで,冬バージョンの暖房機として使うことができる.この場合でも,この二つのシートは,その機能を相互支援して,効果は相乗的となる.
室内設置の〈冷却・温熱パネル〉をその下のシート・層から順々に簡単な説明をする.〈A1:ペルチェ素子シート〉:申請〈整理番号DHS−001〉によって,ペルチェ素子を繊維・クロスにし,それをシートとして使えるように開発したものである.その稼動の電力は,屋根上搭載の〈ゼーベック素子発電シート〉より得る.〈A2:ゼーベック素子シート〉:〈ペルチェ素子シート〉稼動による発熱を使って,発電し,それを再度,ペルチェ素子の稼動に投入して使う.このことで,熱⇔電気変換の循環サイクルとなり,導入された電気エネルギーをかなりの効率で,熱分離のエネルギーに使うことができる.〈B:液体導水層〉:合成樹脂繊維素材によって構成された布状のものをゼーベック素子シートに防水密着して張り付ける.素材は,導水性が高く,薄く広く水を濡れ伝いさせ,かつ,適時な自動給水性能を持つ.毛細管現象による濡れ伝いは,繊維の横方向だけでなく,縦横入り合って,気化表面を広くする.〈C1:帯電列プラス・チャンネル層〉:帯電列プラス素材で構成する.蒸発表面にあって,分子間力の偏りのある水分子が顔を出すところを,極性分子である水分子のマイナス性と引き合って,吸い取るような形状で設計する.同時に,長短の細孔・間隙によって,対流を起し,毛細管現象で濡れ上がってくる水分子・クラスターを,それによって掃くようにして剥ぎ取る.更に,細孔の内外の気圧差による吸引・排出をなすようにする.これらのことによって,蒸発水分子をチャネリングして蒸発水表面から引き離す.〈C2:帯電列プラス絨毛とマイナス絨毛の入り乱れ層〉:下の方からは,C1層と同じ帯電列プラス素材の絨毛にし,上の方からは,C3層と同じ帯電列マイナス素材の絨毛をする.この2種類が入り乱れる絨毛層は,送風によって,間歇的に摩擦帯電・漏電が繰り返される.また,絨毛は,送風を乱流化して,よりいっそう,絨毛表面を濡れ這い上がる水分子・クラスターの先端蒸発により,気化を促進させることができる.冬バージョンのときは,この絨毛層は,先端結露発熱を促進させることになる.〈C3:帯電列マイナス・ブロック層〉:帯電列マイナスとなるような素材で構成し,C2層側へ短い絨毛にして生やし,この中で,摩擦帯電できるようにする.この層は,水分子のマイナス性と反発し合って,熱振動水分子が,冷却した層へ再突入することによる,熱の混合をさせないようにする.この機能は,n型・p型半導体接面の禁制ブロックと同様の作用である.〈D:送風・排熱層〉送風のエネルギーはこの装置においては,重要である.排熱するだけではなく,下の絨毛層に入り込み,乱流となって気化を促進させる機能もあり,同時に,その下のチャネリング層の対流と細孔・間隙の内外気圧差による吸引作用も生む.こうして,送風エネルギーを,エクセルギー的にみて,余すところなく有効に使うことになる.
下の方から積み上げられた順に,各層・シートの機能性を述べる.
|室内側パネル表面|:熱分離によって得られた熱(夏バージョンでは冷却熱,冬バージョンでは温暑熱)を家屋躯体・室内周囲面(天井・壁・床)に移動させる.パネル表面を輻射と熱伝達現象によって,熱交換器としての役割を果たさせる.このパネル表面をなす板は,熱伝導性の高い素材で,形状は,断面三角形の波板にする.
|ペルチェ素子シート|:パネル内側の最下層に配置して,夏バージョンでは,吸熱面を室側にし,冬バージョンでは,逆に,これを放熱面とする.
|ゼーベック素子シート|:この層の上に,熱伝導性の絶縁体を挟んで配置して,ペルチェ素子の稼動による発熱を使って,発電する.その電気を再び,ペルチェ素子シートに持ち込む.このようなペルチェとゼーベック素子の2枚重ねの仕組みによって,熱⇔電気変換の循環性をつくりだし,熱効率を高められるように設計する.
|気化促進機能性膜シート|:このペルチェ・ゼーベック素子シートの上に,熱伝導性の膜で挟んで配置して,気化熱を利用して,ペルチェ・ゼーベック素子を冷却して,効果を高める.同時に,水分子の多彩な性質をフルに利用して,気化を促進させるように膜を三層にして設計する.水の性質の利用は,極性分子としての性質を利用したチャネリング,あるいは,禁制ブロック,分子間力の偏り,毛細管現象・濡れ伝い,先端蒸発・先端結露,気体としての拡散・気圧差移動等である.C2層への送風する風は,乱流化して気化を促進させる.C1層では,対流を起して気化を促進させる.このようにして,このシステム系に導入される電気・熱・風エネルギーを最もエクセルギー効率が高くなるように,熱分離作用をさせる機能性を持った膜を設計する.
|熱水蒸気:送風・排熱層|:最上部に設けたこの層で,送風と排熱をする.送風は,単に風を平面的な水表面に当てて,気化蒸発を促すのでは,効果が悪い.乱流化して,絨毛層に当てる・細孔間隙の内外気圧差による吸引,あるいは,対流など,水の性質とタイアップして,この風エネルギーを気化蒸発に余すことなく使えるように気化促進機能性膜を設計する.
室内側設置パネルの全体形状は,厚さ10cm×幅30cm×長さ90cmを1ユニットとして作り,室内の天井に吊るして設置して,室内の冷暖房両用機器として使う.なお,冬バージョンでは,パネルを夏冬を分離して,天井吊り下げではなく,床下に設置することもありうる.
当初の開発の目標であった〈自然エネルギー利用の自己完結性のある室内周囲面冷却・温熱型の冷暖房両用機器〉として,住居家屋において使用する.
この〈ペルチェ・ゼーベック素子シート〉と〈気化促進機能性膜シート〉による冷却・温熱両用機器について,その利用可能性を挙げるにあたり,その特徴を述べる.
1)ペルチェ・ゼーベック素子と気化促進機能性膜は,その熱分離:移動・吸熱放熱の仕組みは,機能的に相似形で設計されたDual Heat Split装置である.また,両方とも,ペルチェ素子においては,電流を逆流させる,機能性幕においては,蒸発・結露を逆にすることで,その働きを逆転できる装置となっている.この2つの機能により,双方のドッキングで,よりいっそう相乗効果が生まれる.このシステム系に導入されるエネルギーを余すところなく・無駄なく利用して,エクセルギー効率を高くすることができる.
2)吸収式冷房機も含めて,従来の冷暖房機器は,電気・化石燃焼エネルギーを大量に使うことで,冷暖房をなしていたが,本発明の装置は,太陽光だけではなく,大気熱,及び,風などの自然エネルギーをできるだけ高いエクセルギー効率で,空間の冷却・温熱に使えるようにした機器であり,自己完結性のある,持続可能な,エコロジカルな装置である.
3)冷暖房の方式は,過冷却・過温熱風の噴き出し型ではなく,物体・気体空間を面で冷却・温熱する仕組みの〈面積型の冷暖房機器〉である.このことにより,そこに住まう人間の体に優しい,快適な生活空間を創出できる.家屋室内周囲面を,夏場の猛暑日の外気温35℃以上のときで27℃,あるいは,冬場の真冬日の外気温5℃以下のときで20℃に維持できる.この温度管理目標数値の恒常性は,自然エネルギーの多少により自動的に維持される.暑くなればそれだけ,稼動多となり,冷却を進め,涼しくなれば,自然に,冷却を少なくなり,機能を止める.
4)装置の基本は,シートであり,広域面積型の冷却・温熱機器である.その製造価格も,設置価格も廉価にでき,加えて,広域面積の空間建築物を,その建造物の特長を生かして,その空間の冷却・温熱調節をすることができる.マンション等の高層住空間,温室,あるいは,都市のアーケード,更には,太陽光と風のある砂漠地帯における住居・都市空間においても,最も利用性が高くなろう.
図面のパーツ解説は,別申請〈DHS-002〉の気化促進機能性膜に載せましたので,そちらをご覧下さい.そこに必要な図形模様による区分けの説明がしてあります.
本発明で提案する冷却・温熱両用冷暖房機の各過程について,効果を述べる.その解析と評価は,エクセルギーの視点によるが,装置の数値解析は.実際に製造して測定する.またこのことで,装置を構成する各部分の設計の最適化を図る.
〈屋根上設置のゼーベック素子シート・気化促進機能性膜三層シート接合による発電〉
発電するゼーベック素子の裏面には,〈気化促進機能性膜三層シート〉を接合して,表裏両面の温度差を拡大して発電効果を高めるようにする.これによって,広域面積に敷き詰めて発電するシート型の素子としては,多くが太陽光による発電となっているが,ゼーベック素子シートによる発電は,太陽光以外に,大気熱・自然風も利用できる.ということでは,様々な形態の太陽光関連エネルギー全体に対する発電効率を高められることになる.
〈ペルチェ素子シートとゼーベック素子シートの2段重ねによる熱⇔電気変換の循環〉
室内設置のパネルにおいて,ペルチェ素子稼動による発熱を利用して,この熱を使ってゼーベック素子で電気に換え,それをペルチェ素子に再投入する循環をつくれるように,ペルチェ素子シートとゼーベック素子シートを二段重ねにして連結させる.これによって,冷暖房システム系への外部から投入する電力エネルギー利用で,無駄を少なくして,エネルギー効率を高めることができよう.この〈熱⇔電気変換の循環〉は,原理的には,ゼーベック素子の性能が高まれば,何回でも循環が可能であり,このことによって,電気エネルギーを余すところなく,目的の形態の冷熱・暑熱分離エネルギーに変換することができる.しかし,ペルチェ素子,及び,ゼーベック素子の素材加工による機能性の現状では,2循環で,それ以降は幾何級数的に効果が落ちるであろう.
〈冷暖房システム系における電気・熱エネルギーの収支:エクセルギー計算〉
本考案発明の装置は,従来の冷房機,例えば,冷却塔などの大掛かりな装置を別に設置して行う水冷方式ではなく,〈ペルチェ・ゼーベック素子シート〉と,それに接合させた〈気化促進機能性膜三層シート〉による冷却装置である.この気化熱利用の冷却方式は,水の多彩な性質を利用して,気化蒸発を促進させる.その性質は,気化熱による冷却,極性分子としての利用,分子間力とその偏りによる変位,気体としての性質等である.この多様な重層的な利用を図る機能性膜の設計によって,熱分離に使われる電気・熱エネルギーは,ほぼ余すところなく無駄なく使用して,効果を高められよう.すなわち,このシステム系の全ての過程をトータルしたエクセルギー勘定は,目標の効果数値を達成するに充分となろう.そして,ペルチェ素子稼動,及び,送水と送風に必要な電力は,太陽光関連の複合利用発電でまかない,発電所送電の電力使わない.したがって,環境基準性のエネルギー利用においては,使用電力に対する冷却能の比較は意味を持たない.このように,自然エネルギーの地産地消型の自己完結した冷却・温熱装置であり,装置機能の永続性は高く,自然への負荷が少ないエコロジカルな装置となる.
〈ペルチェ素子シートと気化促進機能性膜三層シートによる冷熱・暑熱分離の二重方式〉
ペルチェ素子は,電位勾配によって,熱振動電子,及び正孔が移動し,禁制帯でブロックされて熱分離が起こるものである.〈気化促進機能性膜三層シート〉においても,熱振動体たる水分子を,蒸発表面よりチャネリングして移動させて,冷却熱と温暑熱に分離した熱が,再び,混合しないように,気体水分子をブロックする仕組みになっている.だから,この冷房・暖房機パネルにおいて,このように機能的には,ペルチェ素子と〈気化促進機能性膜三層シート〉は,同型となっており,冷熱・暑熱分離は,二重の積み上げ方式となっている.このことで,熱変換過程で,双方の機能性が支援される関連をつくることで,効果は相乗的に高まることになろう.
〈ペルチェ素子シート,及び,気化促進機能性膜三層シートの夏冬両用性〉
〈課題解決のための手段〉において既に述べたように,〈ペルチェ・ゼーベック素子シート〉も,また,〈気化促進機能性膜三層シート〉も,その機能を逆転させることで,冬バージョンの暖房機として使うことができる.この場合でも,この二つのシートは,その機能を相互支援して,効果は相乗的となる.こうして,同一のパネル装置で,夏冬両用性を持たせられる.
この〈ペルチェ・ゼーベック素子シート〉と〈気化促進機能性膜シート〉による冷却・温熱両用パネル機器について,その利用可能性を挙げるにあたり,その特徴を述べる.
1)ペルチェ・ゼーベック素子と〈気化促進機能性膜三層シート〉は,その熱分離:移動と禁制・吸熱放熱の仕組みは,機能的に相似形で設計された冷熱・暑熱分離の装置である.この2つの機能により,双方のドッキングで,よりいっそう相乗効果が生まれ,このシステム系に導入されるエネルギーを余すところなく・無駄なく利用して,エクセルギー効率を高くすることができる.
2)また,両方とも,ペルチェ素子においては,電流を逆流させる,〈機能性膜三層シート〉においては,蒸発・結露を逆にすることで,その働きを逆転できる装置となっている.
3)この冷暖房パネル機器によって,家屋室内周囲面を,夏場の猛暑日の外気温35℃以上のときで27℃,あるいは,冬場の真冬日の外気温5℃以下のときで20℃に維持できる.この温度管理目標数値の恒常性は,太陽光関連の複合自然エネルギーの多少により,自動的に維持される.暑くなればそれだけ,稼動多となり,冷却を進め,涼しくなれば,自然に,冷却能が少なくなり,機能を止める.だから,これは,植物の温度自動管理と同様の自然な自動熱管理装置となっている.
4)吸収式冷房機も含めて,従来の冷暖房機器は,電気・化石燃焼エネルギーを大量に使うことで,冷暖房をなしていたが,本発明の装置は,太陽光だけではなく,大気熱,及び,風などの自然複合エネルギーをできるだけ高いエクセルギー効率で,家屋空間の冷却・温熱に使えるようにした機器であり,自己完結性のある,持続可能な,エコロジカルな装置である.
5)冷暖房の方式は,従来の冷暖房機器のような過冷却・過温熱風の吹き出し型ではなく,物体・気体空間を面で冷却・温熱する仕組みの〈面積型の冷暖房機器〉である.このことにより,そこに住まう人間の体に優しい,快適な生活空間を創出できる.
6)装置の基本は,層形状のシートであり,広域面積型の冷却・温熱機器である.その製造価格も,設置価格も廉価にでき,加えて,広域面積の空間建築物を,その建造物の特長を生かして,その空間の冷却・温熱調節をすることができる.マンション等の高層住空間,温室,あるいは,都市のアーケード,更には,太陽光と風が豊富な砂漠地帯における住居・都市空間においても,利用性が最も高くなろう.

Claims (5)

  1. 別申請の〈DHS-001ペルチェ・ゼーベック素子クロスシート〉に〈DHS-002気化促進機能性膜〉を接合して,パネルにして,これを太陽光・大気熱,及び風エネルギーによって稼動させた室内周囲面を冷却・温熱する冷房暖房両用機器の全体設計
  2. ペルチェ・ゼーベック素子シートを2段に重ねて,下のシートは,ペルチェ素子として稼動させて,熱分離をさせ,上のシートは,ゼーベック素子として,ペルチェ素子稼動に伴う発熱を利用して,発電し,それを下のペルチェ素子に還流させて,熱⇔電気エネルギーの変換のサイクルをつくる.このことによって,ペルチェ素子の熱分離効率を高める.
  3. ペルチェ・ゼーベック素子シートと気化促進機能性膜による二重の熱分離Dual Heat Split方式により,双方の機能の相乗効果を高め,これによって,このシステム系に導入される電気・熱・風エネルギーを余すところなく,熱分離させるエクセルギー効果の高い装置とする.
  4. 電流の逆流によって,ペルチェ素子の吸熱面と放熱面の転換をさせるられる.また,装置パネルに流す水と熱蒸気を入れ替えることで,気化熱冷却・結露熱放出の転換をさせられる.このことで,ペルチェゼーベック素子シートと気化促進機能性膜で構成される同一装置で,夏バージョンと冬バージョンの両方で使える冷暖房両用機とする.
  5. 熱伝導性の高い素材板を熱交換器として使い,この面からの輻射と伝熱達によって,得られた冷熱,あるいは,温熱を室内に取り込む.この面積型の周囲面冷却・温熱方式いおいて,そのパネル表面の形状を断面三角形の波板とする.
JP2013000505U 2013-01-31 2013-01-31 「気化促進機能性多層シート」を張って温度差を大きくしたゼーベック素子クロス,シートによる太陽光,大気熱,風エネルギーの複合利用発電パネルと、その電力を使って、家屋室内に設置した熱交換器の効果面が面積型のペルチェ素子クロス,シートを稼動させ、気化促進機能性多層シートによって効果を高めるようにした室内周囲面の温度調整をする夏冬両用パネル型冷暖房機 Expired - Fee Related JP3185334U (ja)

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JP2013000505U Expired - Fee Related JP3185334U (ja) 2013-01-31 2013-01-31 「気化促進機能性多層シート」を張って温度差を大きくしたゼーベック素子クロス,シートによる太陽光,大気熱,風エネルギーの複合利用発電パネルと、その電力を使って、家屋室内に設置した熱交換器の効果面が面積型のペルチェ素子クロス,シートを稼動させ、気化促進機能性多層シートによって効果を高めるようにした室内周囲面の温度調整をする夏冬両用パネル型冷暖房機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104542126A (zh) * 2014-12-31 2015-04-29 姚旭 一种自发电大棚

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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