JP3184876B1 - 市場取引自動約定装置および市場取引自動約定システム - Google Patents

市場取引自動約定装置および市場取引自動約定システム

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Abstract

【要約】 【課題】 取引上の誤りにより蒙る損失をなくし、また
取引コストを低減し、取引スピードもアップして、市場
取引の効率性を大幅に改善することができるようにす
る。 【解決手段】 この発明の市場取引自動約定システム
は、市場取引自動約定装置1と、この市場取引自動約定
装置1に通信回線で接続された取引端末A,B…とから
なり、市場取引自動約定装置1は、各参加者A,B…が
予め設定した取引条件を格納する取引条件格納部6と、
各参加者から提示された売値PrA,PrB…と買値P
pA,PpB…とを読み取り、取引条件を参照した上で
参加者毎に最も有効なベスト売値bPrとベスト買値b
Ppとを設定し配信する売値買値設定配信手段2と、売
値と買値との一致が発生したか否かの判別を行う売値買
値一致判別手段3と、売値と買値とが一致したとき当事
者間の取引を約定させる約定手段5と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の参加者が
対象物に付与した売値と買値を取引相手との間で約定さ
せる際に用いる市場取引自動約定装置および市場取引自
動約定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年金融機関市場においては、デリバテ
ィブ取引としての金利スワップ(金利交換)が欠かせな
いものとなっている。
【0003】この金利スワップは、固定金利とLIBO
R(ライボー、London Interbank O
ffered Rate))という変動金利とのスワッ
プであり、「円・円スワップ」では、固定金利と、6ヶ
月LIBORという6ヶ月ものの変動金利を半年毎に交
換するようになっている。
【0004】図10は金利スワップ取引の説明図であ
る。図において、銀行Xは短期資金市場Sから資金の調
達を行い、その調達資金(例えば100億円)を顧客W
に長期固定金利で貸し付ける。この場合、銀行Xは顧客
Wからは例えば3.0%の固定金利を受け取り、短期資
金市場Sに対しては変動金利(6ヶ月LIBOR)を支
払う。
【0005】次に銀行Xは、銀行Yとの間で取引を行
い、例えば銀行Yに2%の固定金利を支払い、銀行Yか
らは変動金利(6ヶ月LIBOR)を受け取るという金
利スワップの取引を成立させる。その期間はここでは1
0年であり、想定元本は調達資金の100億円であると
する。この金利スワップ取引が成立すると、半年後に銀
行Xは銀行Yに1億円(=100億円(想定元本)×2
%(固定金利)÷2(半年分))を支払い、現時点での
6ヶ月LIBORが0.5%であった場合、銀行Yから
は0.25億円(=100億円×0.5%÷2(半年
分))を受け取る。そして、この金利の交換を半年毎に
10年間行う。なお、通常、期間は1年から30年まで
の1年または半年を単位として契約が結ばれ、例えば1
0年間の契約であればその金利スワップは10年ものと
呼ばれる。
【0006】この金利スワップによって、銀行Xは変動
金利については短期資金市場Sに支払う額と銀行Yから
受け取る額が同一となって相殺され、一方固定金利につ
いては顧客Wから(3.0%÷2)を受け取って銀行Y
に(2.0%÷2)を支払うため、その差額として半年
後には0.5%の利益を得ることができる。
【0007】この金利スワップ取引では、一見、銀行X
が得し、銀行Yが損をするようにも見えるが、金利スワ
ップ取引は、6ヶ月毎に更新される変動金利が、当初
0.5%であっても将来上昇し、最終的には2%の固定
金利を受け取ったのと同等の経済効果が得られるという
理輪のもとに成立しており、通常は等価交換取引が成立
するように作用する。
【0008】ところで、上記のような、固定金利を支払
い変動金利を受け取る金利スワップ取引が銀行間におい
て行われるのは、概略以下のような理由によるものであ
る。すなわち、銀行は資金市場から3ケ月とか6ケ月の
短期資金を変動金利で調達し、その調達した資金を顧客
に長期固定金利で貸し付け、その貸付金利と調達金利の
利鞘で利益を得る業務を行うが、万一調達金利が上昇
し、顧客から得る貸付金利を上回った場合には、大変な
損失が生じ、このような損失を回避する必要があるため
である。
【0009】このような背景の元で金利スワップ取引が
行われているが、その運用の如何によっては利益が発生
することとなるので、実際には、各期間ごとの固定金利
をデリバティブ(金融派生商品)として売買する形でマ
ーケットが構成され、積極的に取引が行われている。
【0010】図11は金利スワップ取引の態様を説明す
るための図である。金利スワップ取引では図に示すよう
に、(A)(B)の2つの態様がある。(A)の態様
は、銀行Xが銀行Yに対して固定金利を支払う(買う、
Bidする)態様であり、銀行Yからは変動金利を受け
取っている。また、(B)の態様は、銀行Xが銀行Yか
ら固定金利を受け取る(売る、Offerする)態様で
あり、銀行Yに対しては変動金利を支払っている。
【0011】上記の金利スワップ取引に際しては、金融
機関同士の取引を円滑にするために、現状では専門の業
者(ブローカー)の存在が必要不可欠となっている。こ
のブローカーは、全ての金融機関のオーダを一箇所に集
中し、各金融機関から提示された固定金利の売値と買値
をマッチングさせ、取引を仲介する役割を担っている。
【0012】一方、この金利スワップ取引においては、
金利だけの交換取引とはいえ、想定元本が巨額であるこ
とから、多大の損失を蒙る可能性を抱えている。例え
ば、取引が成立している一方の銀行が支払いを履行でき
なくなり、他方の銀行がその取引と全く同一の取引を別
の銀行と再開しようとした場合、その段階では、固定金
利の値(売値買値、プライス)が変化しているため、場
合によっては、莫大な損失をこうむる可能性がある。し
たがって、金利スワップ取引に参加する銀行は、他の全
ての銀行に対し、その銀行の信用枠(クレジット)に応
じて、何年までの取引ならどのくらいの金額まで取引す
るのかといった取引条件(クレジットライン)を経営方
針として厳密に設定している。
【0013】このため、上記のブローカーは、全ての銀
行のクレジットラインを把握しておく必要があり、固定
金利の売値と買値をマッチングさせる際には、その当事
者同士のクレジットラインを考慮した上で、受け付けた
注文が成立できるかどうかを、迅速に判断することがブ
ローカーには要求されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、ブローカーが全ての銀行相互間のクレジットライン
を記憶し処理することは、通常、人間の処理能力を超え
ている。例えば、100の銀行で金利スワップ取引を行
う場合、そのうちの任意の2銀行の組合せは5千通りに
なり、一方から他方への条件が必ずしも一致しない(A
銀行のB銀行に対して抱く信用と、B銀行のA銀行に対
するそれとは一致するとは限らない)ことも考慮すれ
ば、1万通りともなり、それらの膨大な数の組み合わせ
間での照合処理が必要になる。
【0015】また、各銀行が1度に1つの売買注文しか
出さないとは限らないから、複数の売買注文が出される
と、要求される照合処理の数がさらに増大し、これまた
人間の処理能力の限界を簡単に超えてしまうこととな
る。
【0016】したがって、現状のブローカーを介しての
仲介では、誤りが生じることが日常茶飯事となってお
り、やむをえないこととはいえ、銀行は多大な損失を蒙
むることが避けがたい状況となっている。
【0017】また、ブローカーを介することで、取引コ
ストが高くつき、また取引スピードが遅くなり、金融市
場に非効率性を生じる大きな要因ともなっている。
【0018】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
取引上の誤りにより蒙る損失をなくすことができ、また
取引コストを低減し、取引スピードもアップして、市場
取引の効率性を大幅に改善することができる市場取引自
動約定装置および市場取引自動約定システムを提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、複数の参加者が対象物に
付与した売値と買値を取引相手との間で約定させる際に
用いる市場取引自動約定装置において、各参加者から当
該装置に送信された、各取引相手に対して設定された信
用条件と付帯条件とからなる取引条件を格納する取引条
件格納部と、各参加者から当該装置に送信された売値と
買値と取引額とを読み取り、上記信用条件に基づいて
加者毎にベスト売値とベスト買値とを設定し配信する売
値買値設定配信手段と、上記各参加者から売値、買値が
当該装置に送信されたとき、何れかの参加者が提示した
売値と、何れかの参加者が提示した買値との一致が発生
したか否かの判別を行う売値買値一致判別手段と、上記
売値買値一致判別手段により売値と買値が一致したとの
判別がなされたとき、その売値、買値を送信した参加者
同士を当事者とし、その当事者間の取引額、および上記
取引条件格納部に格納されている取引条件の内のその当
事者間の付帯条件が互いに一致しているか否かの判別を
行う条件一致判別手段と、上記条件一致判別手段によっ
て当事者間の取引額および付帯条件が一致したとの判別
がなされたとき、当事者間の取引を約定させる約定手段
と、を備え、上記売値買値設定配信手段は、上記のよう
に信用条件に基づいてベスト売値とベスト買値とを設定
するときに、参加者が設定した上記信用条件に含まれて
いるクレジットチャージを参照し、その設定に基づいて
クレジットチャージが付与されている参加者に対してそ
の参加者に対する売値が 高く買値が安くなるように売値
と買値を変更設定し、その結果に基づいてベスト売値と
ベスト買値とを設定し、また、上記条件一致判別手段
は、上記のように当事者間の取引額および付帯条件が一
致しているか否かの判別を行うときに、取引額および付
帯条件が一致していなければその取引額および付帯条件
を当事者に送信し、変更された取引額および付帯条件が
送信されてきたとき、再度当事者間の取引額および付帯
条件が互いに一致するか否かの判別を行う、ことを特徴
としている。
【0020】また、請求項2に記載の発明は、上記した
請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記売値買値設
定配信手段は、ベスト売値だけでなくそのベスト売値よ
り高い売値および各売値における取引総額を配信し、ま
たベスト買値だけでなくそのベスト買値より低い買値お
よび各買値における取引総額を配信する、ことを特徴と
している。
【0021】また、請求項3に記載の発明は、上記した
請求項に記載の発明の構成に加えて、上記付帯条件
は、解約権およびキャッシュセトルである、ことを特徴
としている。
【0022】請求項4に記載の発明は、上記した請求項
1から3の何れかに記載に発明の構成に加えて、上記取
引条件を契約期間毎にまた取引相手毎に設定可能とし
た、ことを特徴としている。
【0023】また、請求項5に記載の発明は、上記した
請求項1から4の何れかに記載の発明の構成に加えて、
上記対象物は固定金利であり、上記参加者は金融機関で
あり、上記売値と買値は、金融機関市場での固定金利と
変動金利との金利交換取引における固定金利の売値と買
値である、ことを特徴としている。
【0024】また、請求項6に記載の発明は、複数の参
加者が対象物に付与した売値と買値を取引相手との間で
約定させる際に用いる市場取引自動約定システムにおい
て、 各参加者から当該装置に送信された、各取引相手に
対して設定された信用条件と付帯条件とからなる取引条
件を格納する取引条件格納部と、各参加者から当該装置
に送信された売値と買値とを読み取り、上記信用条件に
基づいて参加者毎にベスト売値とベスト買値とを設定し
配信する売値買値設定配信手段と、上記各参加者から売
値、買値が当該装置に送信されたとき、何れかの参加者
が提示した売値と、何れかの参加者が提示した買値との
一致が発生したか否かの判別を行う売値買値一致判別手
段と、上記売値買値一致判別手段により売値と買値が一
致したとの判別がなされたとき、その売値、買値を送信
した参加者同士を当事者とし、その当事者間の取引額、
および上記取引条件格納部に格納されている取引条件の
内のその当事者間の付帯条件が互いに一致しているか否
かの判別を行う条件一致判別手段と、上記条件一致判別
手段によって当事者間の取引額および付帯条件が一致し
たとの判別がなされたとき、当事者間の取引を約定させ
る約定手段と、を備え、上記売値買値設定配信手段は、
上記のように信用条件に基づいてベスト売値とベスト買
値とを設定するときに、参加者が設定した上記信用条件
に含まれているクレジットチャージを参照し、その設定
に基づいてクレジットチャージが付与されている参加者
に対してその参加者に対する売値が高く買値が安くなる
ように売値と買値を変更設定し、その結果に基づいてベ
スト売値とベスト買値とを設定し、また、上記条件一致
判別手段は、上記のように当事者間の取引額および付帯
条件が一致しているか否かの判別を行うときに、取引額
および付帯条件が一致していなければその取引額および
付帯条件を当事者に送信し、変更された取引額および付
帯条件が送信されてきたとき、再度当事者間の取引額お
よび付帯条件が互いに一致するか否かの判別を行う、市
場取引自動約定装置と、上記市場取引自動約定装置に通
信回線でそれぞれ接続され、各参加者が操作可能である
とともに上記市場取引自動約定装置との間で情報の送受
が可能な取引端末と、を有することを特徴としている。
【0025】また、請求項7に記載の発明は、上記した
請求項6に記載の発明の構成に加えて、上記取引端末は
表示部を備え、上記売値買値設定配信手段は、ベスト売
値およびベスト買値を配信して取引端末の表示部に表示
する際に、当該取引端末を操 作している参加者にとって
その表示されているベスト売値およびベスト買値がどの
程度有効であるのかを取引条件を参照して判別しその有
効度判別結果の情報をベスト売値およびベスト買値に添
付して配信する、ことを特徴としている。
【0026】請求項8に記載の発明は、上記した請求項
に記載の発明の構成に加えて、上記有効度判別結果の
情報は、当該取引端末を操作している参加者が、表示さ
れているベスト売値ベスト買値を提示している参加者
と、直ちに約定できる場合はそのベスト売値ベスト買値
の表示を第1の色に指定する情報であり、取引条件が一
致すれば約定できる場合はそのベスト売値ベスト買値の
表示を第2の色に指定する情報であり、当該取引端末を
操作している参加者から発信された売値買値であればそ
のベスト売値ベスト買値の表示を第3の色に指定する情
報である、ことを特徴としている。
【0027】請求項9に記載の発明は、上記した請求項
に記載の発明の構成に加えて、上記取引端末は表示部
を備え、上記取引端末を操作する参加者が取引条件を設
定し市場取引自動約定装置に送信する場合は、表示部に
表示される取引条件入力画面を用いて入力し送信する、
ことを特徴としている。
【0028】また、請求項10に記載の発明は、上記し
た請求項に記載の発明の構成に加えて、上記取引条件
入力画面を用いて入力した取引条件のうち、クレジット
チャージおよび取引限度額は、その値が同一となる期間
は一括して入力され、横軸を期間を表す時間軸で、縦軸
をクレジットチャージの値または取引限度額として自動
的にグラフ表示される、ことを特徴としている。
【0029】請求項11に記載の発明は、上記した請求
6から10の何れかに記載の発明の構成に加えて、
記対象物は固定金利であり、上記参加者は金融機関であ
り、上記売値と買値は、金融機関市場での固定金利と変
動金利との金利交換取引における固定金利の売値と買値
である、ことを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0031】図1はこの発明の市場取引自動約定装置お
よび市場取引自動約定システムの全体構成を示すブロッ
ク図である。図において、この発明の市場取引自動約定
システムは、市場取引自動約定装置1と、その市場取引
自動約定装置1にそれぞれ接続され、各参加者が操作可
能な取引端末A,B…とから構成されている。なお、こ
こでの市場取引は、金利スワップ取引(金利交換取引)
であり、参加者は銀行であるとして説明する。また、取
引端末A,B…については、その取引端末A,B…を操
作するのは、各銀行のディーラー(参加者)であるの
で、状況に応じて銀行A,B…、あるいは参加者A,B
…と言い換えるものとする。
【0032】市場取引自動約定装置1は、複数の参加者
が対象物(ここでは固定金利)に付与した売値Prと買
値Ppを取引相手との間で約定させる際に用いる装置で
あり、図に示すように、売値買値設定配信手段2と、売
値買値一致判別手段3と、合意確認手段(条件一致判別
手段)4と、約定手段5と、取引条件格納部6とを備え
ている。
【0033】上記の各手段2,3,4,5は、高速での
データ処理が可能なホストコンピュータ内に構築され、
CPUがROMに記憶したプログラムに従って実行する
ことによるソフトウェアの機能として構成されている。
また上記の取引条件格納部6は大容量記憶装置で構成し
たデータベースである。さらに、各取引端末A,B…
は、本システム専用の若しくは汎用のコンピュータであ
り、市場取引自動約定装置1と取引端末A,B…との間
は、通信回線で接続され、相互に各種情報のやりとりが
できるようになっている。
【0034】上記の取引条件格納部6には各参加者が予
め設定した取引条件が格納されている。
【0035】上記の売値買値設定配信手段2は各参加者
が取引端末A,B…を用いて注文し提示した売値Pr
A,PrB…と買値PpA,PpB…と取引額TA,T
B…とを読み取り、取引条件を参照した上で参加者毎に
最も有効なベスト売値bPrとベスト買値bPpとを設
定し各参加者の取引端末A,B…に配信する。
【0036】ここでの売値PrA,PrB…は、金利ス
ワップ取引において、参加者がその値の固定金利であれ
ば契約し取引相手から取引額にその固定金利を掛けて得
られる額を受け取ってもよい、すなわち固定金利を売っ
てもよいとするときの固定金利の値(単位は%)であ
り、買値PpA,PpB…は、参加者がその値の固定金
利であれば契約し取引相手に取引額にその固定金利を掛
けて得られる額を支払ってもよい、すなわち固定金利を
買ってもよいとするときの固定金利の値(単位は%)で
ある。
【0037】また、取引額TA,TB…は、金利スワッ
プ取引において、取引相手との間で想定元本に固定金利
を掛けて得られる額と、想定元本に変動金利を掛けて得
られる額との授受を行う場合の、その想定元本をいう。
【0038】上記の売値買値一致判別手段3は、各参加
者A,B…が売値PrA,PrB…、買値PpA,Pp
B…を提示し送信したとき、あるいは配信されたベスト
売値bPrとベスト買値bPpとに基づいて参加者が新
たな売値PrA,PrB…、買値PpA,PpB…を提
示し送信したとき、その提示によって売値PrA,Pr
B…と買値PpA,PpB…との一致が発生したか否か
の判別を行う。
【0039】上記の合意確認手段(条件一致判別手段)
4は、売値買値一致判別手段3により売値PrA,Pr
B…と買値PpA,PpB…とが一致したとの判別がな
されたとき、その売値を提示した参加者および買値を提
示した参加者を当事者として、当事者の各々から注文さ
れた取引額および当事者の取引条件中の付帯条件を参照
しその取引額TA,TB…および付帯条件(MT,C
S)がいずれも一致しているか否かの判別を行うととも
に一致していなければその取引額TA,TB…および付
帯条件(MT,CS)を当事者の双方に提示し双方によ
る合意を確認する。
【0040】上記の約定手段5は、売値PrA,PrB
…と買値PpA,PpB…とが一致したとき当事者間の
取引を約定させる。
【0041】以下、上記の各手段2,3,4,5および
取引条件格納部6、並びに取引端末A,B…について詳
細に説明する。
【0042】先ず取引条件格納部6の構成を説明する。
この取引条件格納部6には、この取引に参加する各銀行
A,B…が、取引相手(カウンターパーティ(C/
P))となる全ての銀行に対して設定した取引条件が予
め入力されている。なお、この取引条件は、同一銀行に
二人以上のディーラー(二台以上の取引端末)が存在す
る場合もあるので、自分の銀行に対しても設定できるよ
うになっている。
【0043】この取引条件格納部6は、信用条件格納部
61と付帯条件格納部62とから構成されている。信用
条件格納部61に格納される条件は、相手銀行に対する
信用の度合い(信用枠)に応じて設定される信用条件で
あり、ここではクレジットチャージCHと取引限度額A
Lである。また、付帯条件格納部62に格納される付帯
条件は、解約権MTとキャッシュセトルCSである。
【0044】クレジットチャージCHは、信用が十分得
られていない銀行と取引を行う場合に使用するチャージ
量であり、例えば固定金利に対して、相手銀行に提示す
る売値にはこのチャージ量を加算してその売値を高く設
定し、提示する買値にはこのチャージ量を減算してその
買値を低く設定するというように使用される。したがっ
て、信用が十分得られていない銀行にとっては、相手の
クレジットチャージCHによって自分に提示される売値
は高く設定され、買値は低く設定されて不利な取引が強
いられることとなる。なお、通常、金利スワップ取引で
の契約期間は、1年、1年半、2年、2年から20年ま
では各年、25年、および30年を対象期間として結ば
れるので、クレジットチャージCHも、これらの1年か
ら30年までの各期間毎に予め設定される。
【0045】図2は信用条件格納部に格納されたクレジ
ットチャージの例を示す図である。この図では、銀行
A,B,C,D,E(User)の各々が取引相手C/
Pとなる銀行A,B,C,D,Eに対して設定したクレ
ジットチャージCHが、ベーシスプライス(ベーシスポ
イント)bp(1bs=0.01%)を単位として、契
約期間に応じて示されており、例えば銀行Aは、銀行
A,B,D,Eに対してはクレジットチャージCHを設
けていないが、銀行Cに対しては、5年先以降の信用が
十分に得られていないとして、5年目から10年目まで
の契約については、0.25bpのクレジットチャージ
CHを設定し、また11年目以降の契約については0.
40bpのクレジットチャージCHを設定している。な
お、図中、「FALSE」とあるのは、条件(この場合
はクレジットチャージCH)をオフ(無効)とすること
を意味し、「TRUE」とあるのは、条件をオン(有
効)とすることを意味している。
【0046】取引限度額ALとは、取引相手に対する信
用の度合い(信用枠)に応じて設定した、想定元本の取
引限度額であり、信用が十分に得られている銀行に対し
ては取引限度額ALを大きく設定し、一方信用が十分に
得られていない銀行に対しては取引限度額ALを小さく
設定し極端な場合は零として取引を行わないように設定
する場合もある。この取引限度額ALについても、上記
のクレジットチャージCHと同様に、1年から30年ま
での各期間毎に予め設定される。
【0047】図3は信用条件格納部に格納された取引限
度額の例を示す図である。この図では、銀行A,B,
C,D,Eの各々(User)が取引相手C/Pとなる
銀行A,B,C,D,Eに対して設定した取引限度額A
Lが契約期間に応じて示されている。なお、示されてい
る取引限度額ALの単位は100万米ドルである。ま
た、右端欄の正味限度額NL(Net Limit)
は、期間にかかわらず、一回の約定で行える取引額の最
大金額(最大想定元本)であり、この正味限度額NLを
設定することで信用枠を越える金額の取引が発生するこ
とを防止している。
【0048】図3では、銀行Aは、銀行Bに対しては1
年から30年まで通して、1億米ドル(=100×10
0万米ドル)を取引限度額とし、また1億米ドルを正味
限度額としている。銀行Cに対しては、1年から5年ま
での取引限度額ALは1億米ドルであるが、その後の期
間は信用が十分に得られていないとして、6年以降は5
千万米ドルと低く設定してある。銀行Dに対しては信用
が十分に得られているとして、1年から5年までは15
億米ドルを取引限度額とし、6年から10年までは10
億米ドル、11年から20年までは8億米ドル、25年
と30年は5億米ドルをそれぞれ取引限度額とし、また
10億米ドルを正味限度額としている。銀行Eに対して
は、すべての取引限度額ALを零としている。このこと
は、銀行Aは銀行Eに対して信用が十分でないため取引
を行わないことを意味する。
【0049】付帯条件格納部62に格納される解約権M
Tは、契約期間途中であっても解約する権利を確保する
ためのものであり、例えば銀行Aは銀行Bの10年まで
の信用はあるものの、それ以上長い期間の信用は十分に
得られていないとすると、20年の取引であっても10
年を経過した時点で解約権を行使できるようにするもの
である。
【0050】また、キャッシュセトルCSは、あらかじ
め取り決めた期日に含み損益を清算し、取引を終了させ
ることをいう。例えば、20年の取引で10年にキャッ
シュセトルCSを設定した場合、取引は20年のプライ
スで約定するが、10年後に強制的に取引を解約して、
その時点から本来の契約期間が完了する10年後までの
含み損益を計算し、その額を解約清算金として受け払う
ようになっている。
【0051】図4は付帯条件格納部に格納された解約権
とキャッシュセトルの例を示す図である。図において、
銀行Aは銀行Bに対して、10年後に解約権(Mutu
alTermination)MTを設定しており、契
約期間途中の10年を経過した時点で1回(One T
ime)解約権を行使できるようになっている。また、
銀行Cに対しては、10年後に解約権MTを設定してい
る点では上記の銀行Bに対する場合と同じであるが、こ
の解約権は10年後に一回だけでなく、さらにその5年
後(5y there after)にももう一回行使
できるようになっている。銀行Dに対しては10年後に
キャッシュセトル(Cash Settle)CSを設
定し、契約期間途中であってもその時点で強制的に解約
し、残りの契約期間については含み損益の受け払いを行
う。右端欄は設定した条件を取引契約書上でどのように
表現するかを決めるための欄であり、「1」とあるの
は、予めフォーマット化されている取引契約に用いる文
章が例えば20あるうち、番号が「1」の文章を選択し
たことを意味し、文章の番号を指定しないときは、銀行
独自の文章(ここでは、calculate……)を入
力しておく。
【0052】上記したように、取引条件は信用条件(ク
レジットチャージCHと取引限度額AL)と付帯条件
(解約権MTとキャッシュセトルCS)とから成り、こ
れらの取引条件は各銀行の取引端末A,B…で入力され
て市場取引自動約定装置1に送信され、取引条件格納部
6に記憶される。次に、取引端末A,B…を用いて取引
条件を入力する方法について説明する。
【0053】図5は取引条件の入力画面を示す図であ
る。この入力画面20は、取引条件を入力しようとする
ときに使用する取引端末の画面であり、オペレータがマ
ウスでスピンボタン(図中、黒三角印)をクリックする
と、データ一覧が表れ、その中から所望のデータを選択
することで設定することができ、キーボードを用いるこ
となく簡単にデータを設定できるようになっている。
【0054】ここでは、銀行Aが銀行Mに対して取引条
件を設定する場合について説明する。画面左上の入力欄
21には取引相手(Counterparty)である
「M」を入力する。この入力欄21の下方には、取引上
の基本的事項を設定するための項目、「Availab
le」、「FullUp」、「Check」、「Onl
y Receive」、「Only Pay」が列記し
てある。ここで、「Available」にマウスで印
を付けると、取引相手である銀行Mに対して取引限度額
を設けることを表し、「FullUp」に印を付ける
と、取引相手である銀行Mに対して取り引きできないこ
とを表し、「Check」に印を付けると、取引相手で
ある銀行Mに対して、取引を約定する際に取引相手が誰
であるかを確認することを表し、「Only Rece
ive」は取引相手である銀行Mに対しては受け取る
(固定金利を売る)だけの契約を結ぶことを表し、「O
nlyPay」は取引相手である銀行Mに対しては支払
う(固定金利を買う)だけの契約を結ぶことを表してい
る。
【0055】次の入力欄22は、上記の「Availa
ble」「Check」「OnlyReceive」
「Only Pay」に印を付けたときに有効となる入
力欄である。例えば「Available」に印を付け
た場合、Termの欄には契約年数を、Amountの
欄には取引限度額を100万米ドルを1単位として、ま
たNetLimitの欄には正味限度額を100万米ド
ルを1単位としてそれぞれ入力することになる。ここ
で、Termの欄に5(年)と入力し、Amountの
欄に1400(14億米ドル)と入力すると、右側のグ
ラフ表示欄27には1年目から5年目までの各年毎に1
4億米ドルの棒グラフが立つ。次にTermの欄に10
(年)と入力し、Amountの欄に1000(10億
米ドル)と入力すると、右上のグラフ表示欄27には6
年目から10年目までの各年毎に10億米ドルの棒グラ
フが立つ。このように、本来は1年目から各年毎に入力
する必要のある取引限度額が、同一額であれば一括して
入力でき、しかもそれを自動的にグラフ化して確認する
ことができるようになっている。
【0056】上記の「Check」「Only Rec
eive」「Only Pay」に印を付けたときに
も、「Available」に印を付けた場合と同様
に、入力欄22中、Termの欄に契約年数を、Amo
untの欄に取引限度額を、期間毎に入力することにな
る。
【0057】次の入力欄23はクレジットチャージを入
力する欄であり、Termの欄には契約年数を、隣接す
る欄にはクレジットチャージの値をそれぞれ入力する。
この入力欄23への入力に応じて、上記の取引限度額の
場合と同様に、自動的にグラフ表示が行われる。この場
合のグラフ表示は、クレジットチャージが契約期間が長
くなると通常大きな値を取るようになることを考慮して
次のように行われる。すなわち、Termの欄に5
(年)と入力し、クレジットチャージの欄に0.25
(bp)と入力すると、右下のグラフ表示欄28には5
年目から30年目までの各年毎に0.25bpの棒グラ
フ表示が一度になされる。次にTermの欄に11
(年)と入力し、クレジットチャージの欄に0.4(b
p)と入力すると、右下のグラフ表示欄28では11年
目から30年目までの表示が変更になり、その11年目
から30年目までの各年毎に0.40bpの棒グラフが
立つ。このように、上記の取引限度額の場合と同様に、
本来は1年目から各年毎に入力する必要のあるクレジッ
トチャージの値が、同一値であれば一括して入力でき、
しかもそれを自動的にグラフ化して確認することができ
るようになっている。
【0058】次の入力欄24は、付帯条件を入力する欄
である。付帯条件には、解約権とキャッシュセトルCS
とがあり、解約権を行使するときは、Typeの欄に
「Mutual Termination」と表示さ
せ、キャシュセトルを行使するするときは、Typeの
欄に「cash Settle」と表示させる。そし
て、Termの欄に行使時期を例えば10(年)と入力
する。また、解約権MTについては、行使できるのが行
使時期が経過した時点で1回だけであればRollの欄
に「OneTime」と入力し、行使時期が経過した時
点だけでなくその後は2年毎に行使したいときはRol
lの欄に「2y there after」と入力す
る。
【0059】次の入力欄25は、付帯条件を取引契約書
上で表現するための文章として予め用意されている複数
種類の文章のうちから選択した文章の番号を入力する欄
であり、最下段の入力欄26は、付帯条件を取引契約書
上で表現するための文章として銀行独自の文章を入力す
る欄である。
【0060】次に、取引端末A,B…を用いて市場取引
自動約定装置1に注文を出す際の入力画面について説明
する。
【0061】図6は注文を出す際の入力画面を示す図で
ある。この入力画面30は、各銀行A,B…が、売値P
rA,PrB…、買値PpA,PpB…および取引額T
A,TB…を注文として市場取引自動約定装置1に送信
しようとするときに使用する、取引端末A,B…の画面
である。この入力画面30は、プライス取引額対照表3
1、平均プライス確認画面32および注文入力画面33
から構成されている。なお、ここでは説明の手順上、注
文入力画面33について説明し、プライス取引額対照表
31および平均プライス確認画面32の説明は、後述す
ることとする。
【0062】注文入力画面33のTermの欄には、契
約期間を1年から30年の間から選択して入力する。
「Amout」の欄には、取引額TA,TB…を、10
億円を1単位として例えば「40(400億円)」と入
力する。「Side」の欄には固定金利を売るのか買う
のかを表示し、売りたいときは「Offer」と入力
し、買いたいときは「Bid」と入力する。次の「Pr
ice」の欄には固定金利の売値または買値をベーシス
プライスbp(=0.01%)を単位として入力する。
「OneShot」の欄は、取引額を一括して一度の取
引で完了させるかどうかを決めるための欄であり、「Y
es」に印を付すことで一括取引が行われるようにな
る。次の「Min」の欄は、一括取引(OneSho
t)を行わなくても差し支えない場合に使用する欄であ
り、取引額の最小単位を10億円を1単位として例えば
「10(100億円)」と入力し、この最小単位以下で
あれば契約不可能であることを示す。最後の「Roun
d」の欄も、一括取引(OneShot)を行わなくて
も差し支えない場合に使用する欄であり、表示した指定
額の整数倍であれば取引額を限度として契約可能である
ことを示し、「10(100億円)」と入力したとき
は、取引額の400億円を限度額として100億円、2
00億円、300億円、400億円の取引なら契約でき
ることを示している。
【0063】そして、最後の「OK,Cancel,C
hange」の欄では、入力した注文情報をそのまま発
注するかどうかを決定するための欄であり、「OK」を
マウスでクリックすると、この注文入力画面33の注文
情報が市場取引自動約定装置1に送信され、「Canc
el」をクリックすると、この注文入力画面33の注文
情報が無効となり発注はなされない。また、「Chan
ge」をクリックすると、この注文入力画面33の各欄
の入力データを変更できるようになる。その際に、「P
rice」の欄の入力欄321には、最小取引プライス
の単位としての0.125bp(=1/8bp)毎に増
減する各種のデータ、例えば+1bp、+0.875b
p、+0.625bp、+0.5bp、+0.375b
p、+0.25bp、+0.125bp、−0.125
bp、−0.25bp…といったデータが予め用意され
ており、この入力欄321のスピンボタンをマウスでク
リックして所望のデータを選択するだけで、そのデータ
が「Price」の欄の売値買値に直ちに加算または減
算される。したがって、参加者(ディーラー)は思い通
りに瞬時に売値買値を変更でき、一刻を争う取引にも間
に合わせることができるようになっている。
【0064】上記の注文入力画面33で発注された注文
情報(契約期間、取引額、売値買値等)が市場取引自動
約定装置1に送信されると、市場取引自動約定装置1の
各手段2,3,4,5は、下記のような制御手順で処理
を行う。
【0065】先ず売値買値設定配信手段2は、各参加者
が取引端末A,B…を用いて注文し送信してきた注文情
報を読み取ってRAM領域に記憶する。そして、注文情
報の内、売値PrA,PrB…と買値PpA,PpB…
を調査し、売値PrA,PrB…の中で最も低い売値を
ベスト売値bPrとして設定し、また買値PpA,Pp
B…の中で最も高い買値をベスト買値bPpとして設定
する。ベストとは、取引を成立させる上で最良の値とい
う意味である。このベスト売値bPrおよびベスト買値
bPpの設定は、取引条件格納部6に予め格納されてい
る取引条件のうちのクレジットチャージCHおよび取引
限度額ALを参照しつつ各銀行毎にまた各期間毎に行わ
れる。
【0066】例えば、銀行Mに対して、銀行J、銀行K
および銀行Lが十分に信用を得ていないとしてクレジッ
トチャージCHをそれぞれ課している場合、売値買値設
定配信手段2は、そのクレジットチャージCHに基づい
て銀行Mに対して配信する売値は高くなるように、また
買値は安くなるように制御する。すなわち、売値買値設
定配信手段2は、注文が入ってきている売値PrA,P
rB,…,PrJ,PrK,PrL,…の中で最も低い
売値をベスト売値bPrとして設定するが、銀行J、銀
行Kおよび銀行Lから送信されてきている売値PrJ,
PrK,PrLについては、その売値PrJ,PrK,
PrLにそれぞれのクレジットチャージを加算して得ら
れた売値PrJ1,PrK1,PrL1が、銀行J、銀
行Kおよび銀行Lの売値であるとみなし、売値PrA,
PrB,…,PrJ1,PrK1,PrL1,…の中で
最も低い売値を銀行Mに対するベスト売値として設定す
る。また、売値買値設定配信手段2は、注文が入ってき
ている買値PpA,PpB,…,PpJ,PpK,Pp
L,…の中で最も高い買値をベスト買値bPpとして設
定するが、銀行J、銀行Kおよび銀行Lから送信されて
きている買値PpJ,PpK,PpLについては、その
買値PpJ,PpK,PpLにそれぞれのクレジットチ
ャージを減算して得られた買値PpJ1,PpK1,P
pL1が、銀行J、銀行Kおよび銀行Lの買値であると
みなし、買値PpA,PpB,…,PpJ1,PpK
1,PpL1,…の中で最も高い買値を銀行Mに対する
ベスト買値として設定する。このように、売値買値設定
配信手段2は、参加者が設定した信用条件に含まれてい
るクレジットチャージCHを参照し、その設定に基づい
てクレジットチャージCHが付与されている参加者に対
してその参加者に対する売値が高く買値が安くなるよう
に売値と買値を変更設定し、その結果に基づいてベスト
売値とベスト買値とを設定している。
【0067】また、銀行Mに対して銀行J、銀行Kおよ
び銀行Lが取引限度額ALを零とし、銀行Mとは取引を
行わない旨の意志表示をしている場合について説明す
る。この場合、売値買値設定配信手段2は、本来は注文
が入ってきている売値PrA,PrB,…,PrI,P
rJ,PrK,PrL,PrM…の中で最も低い売値を
ベスト売値bPrとして設定するが、銀行J、銀行Kお
よび銀行Lから送信されてきている売値PrJ,Pr
K,PrLについては除外し、売値PrA,PrB,
…,PrI,PrM…の中で最も低い売値を銀行Mに対
するベスト売値として設定する。また、売値買値設定配
信手段2は、注文が入ってきている買値PpA,Pp
B,…,PpI,PpJ,PpK,PpL,PpM…の
中で最も高い買値をベスト買値bPpとして設定する
が、銀行J、銀行Kおよび銀行Lから送信されてきてい
る買値PpJ,PpK,PpLについては除外し、買値
PpA,PpB,…,PpI,PpM…の中で最も高い
買値を銀行Mに対するベスト買値として設定する。
【0068】上記のようにして各銀行毎に設定されたベ
スト売値bPrおよびベスト買値bPpは、そのベスト
売値bPrおよびベスト買値bPpを提示している銀行
が注文している取引額等の情報とともに、市場取引自動
約定装置1から当該銀行A,B…に配信され、取引端末
A,B…に現時点でのマーケットレートを示すマーケッ
ト画面として表示される。各参加者A,B…はそのマー
ケット画面を見て、約定させるかどうかを判断する。
【0069】図7は取引端末に表示されるマーケット画
面を示す図である。図において、マーケット画面40の
左欄41には、各期間(Term)毎のベストプライス
(ベスト売値bPrとベスト買値bPp)が表示されて
いる。右欄42は、複数段(ここでは3段)構成となっ
ている。各段の左端は「Term」の欄になっており、
この列の期間表示欄42aのスピンボタンをマウスでク
リックすることで詳細を表示させたい期間を設定できる
ようになっている。したがって、一画面で複数種類の期
間(ここでは、2年、5年および10年の3種類)の詳
細を表示させることができる。なお、各段とも同一の構
成を有しているので、ここでは上段の、期間を2年と指
定した場合の表示内容について説明する。
【0070】各段の略中央の列は「Offer」の欄と
なっており、その表示欄421には、ここでは契約期間
が2年の場合のベスト売値bPr「60.000」がベ
ーシスプライスbp(1bp=0.01%)を単位とし
て表示されている。この表示欄421の左側は、「Si
ze」の欄であり、表示欄421のベスト売値bPrを
提示した銀行が注文している取引額が表示され、ここで
は「10(100億円)」となっている。
【0071】また表示欄421の右隣の「Bid」の欄
における表示欄422には、契約期間が2年の場合のベ
スト買値bPp「58.000」が、上記のベスト売値
bPrの場合と同様に、ベーシスプライスbpを単位と
して表示されている。また、この表示欄422の右側
は、上記の場合と同様に、「Size」の欄であり、表
示欄422のベスト買値bPpを提示した銀行が注文し
ている取引額が表示され、ここでは「10(1000億
円)」となっている。
【0072】表示欄421,422におけるベストプラ
イス(ベスト売値、ベスト買値)の表示は、例えばベス
トプライスが0.75000%であれば75.000b
pと表示する。また、ベストプライスが1.75000
%、2.75000%であれば、本来は175.000
bp、275.000bpと表示されるが、参加者は上
1桁目の数値を契約期間から容易に推定できるので省略
することが市場の慣行となっており、いずれも75.0
00bpと表示し、瞬時を競って取引きする参加者にと
って、分かりやすく、かつ一目で認識できるような表示
となっている。
【0073】また、この右欄42における「Offe
r」の欄のベスト売値bPr、および「Bid」の欄の
ベスト買値bPpは、売値買値設定配信手段2の指示に
従って色分けして表示される。すなわち、売値買値設定
配信手段2は、ベスト売値bPrおよびベスト買値bP
pを取引端末A,B…のマーケット画面40に配信する
際に、そのマーケット画面40を見ている参加者に、現
に表示されているベスト売値bPrおよびベスト買値b
Ppがどの程度自分にとって有効なものであるのかを示
すため、その有効度合いを取引条件を参照して判別しそ
の判別した結果に応じてベスト売値bPrおよびベスト
買値bPpを色分けして表示させる。
【0074】例えば、マーケット画面40を見ている参
加者が、表示されているベスト売値bPrもしくはベス
ト買値bPpを提示している参加者との間で、付帯条件
(MT,CS)が一致しており、直ちに約定できると判
別した場合は、売値買値設定配信手段2は、その該当す
るベスト売値bPrもしくはベスト買値bPpの表示を
青色に表示させる。また、付帯条件(MT,CS)が現
時点では一致していないが、取引の当事者の双方もしく
はどちらか一方が合意すれば約定できる可能性が大であ
る場合はそのベスト売値bPrもしくはベスト買値bP
pの表示を黄色に表示させる。さらに、表示されている
ベスト売値bPrもしくはベスト買値bPpが、当該参
加者が自分で注文した売値買値であれば、そのベスト売
値bPrもしくはベスト買値bPpを赤色に表示させ
る。この赤色表示は、青色や黄色の表示に対して優先的
になされる。
【0075】なお、例えば銀行Mに対し、他の全ての銀
行が取引限度額ALを零と設定した場合は、売値買値設
定配信手段2は銀行Mに対するベスト売値bPr、ベス
ト買値bPpの設定配信を行わないので、このような場
合は、銀行Mの取引端末Mの「Offer」の欄や「B
id」の欄での表示はなされないこととなる。
【0076】各銀行の参加者(ディーラー)が上記した
マーケット画面40を取引端末A,B…上で見て検討し
た結果、例えば契約期間2年、取引額500億円で、
0.5900%(59.00bp)の固定金利を売る
(Offerする)取引を行いたいと判断した場合、参
加者はマーケット画面40のうちの、契約期間2年の
「Offer」の表示欄421をマウスでクリックす
る。このクリックによる指定動作があると、取引端末の
マーケット画面40は、注文を出す際の入力画面30に
再度切り替わるので、参加者はこの入力画面30を用い
て新たな注文を行う。
【0077】図8は新たな注文を行う場合の説明図であ
る。参加者が上記の表示欄421をクリックすると、図
に示すような入力画面30が表示される。この入力画面
30のプライス取引額対照表31には、表示欄421に
表示されていたプライス(ここでは契約期間2年の売値
60.00bp(0.6000%))の前後のプライス
と、そのプライス毎のその時点での取引総額が表示され
る。図8の例では、売値60.00bpでの取引総額は
20(200億円)、売値62.00bp(0.620
0%)での取引総額は50(500億円)、また買値5
8.00bp(0.5800%)での取引総額は20
(200億円)、買値56.50bp(0.5650
%)での取引総額は10(100億円)となっている。
なお、ここでの取引総額は、表示欄421をクリックし
た当該参加者との間では付帯条件(MT,CS)が一致
している参加者を対象としてその参加者の各々が提示し
た取引額を加算した値(総和)である。したがって、こ
の取引総額に関して、当該参加者は直ちに約定できる状
態にある。
【0078】そして、参加者が新たな注文を行う場合
は、図に示すように、入力画面30内の注文入力画面3
3の各欄にその注文情報を順次入力していく。ここで
は、Termの欄は2(年)、Amountの欄は50
(500億円)、Sideの欄は「Offer」、Pr
iceの欄は59.00bp(0.59%)となる。ま
たOneShotの欄は「Yes」に設定したとする。
【0079】上記の新たな注文を実行に移す前に、参加
者が、現時点で取引額500億円の一括取引を売る側で
行った場合の平均プライスを知っておく必要があると判
断したときは、平均プライス確認画面32の取引額入力
欄321に取引額(ここでは50)を入力する。この入
力があると、市場取引自動約定装置1は、プライス取引
額対照表31の数値を用いて加重平均プライスを計算す
る。すなわち、当該参加者が固定金利を売ろうとすると
き、その取引相手は買値を付けてきた参加者であるとし
て、市場取引自動約定装置1は、提示された当該期間
(ここでは2年もの)の買い注文の全ての買値を対象と
し、また取引総額が50となるまでの買値をその高い方
から順に対象とする。したがって、ここでは、買値5
8.00bp,57.75bp,57.50bpまでが
対象となり、これらの買値にそれぞれの取引額(20,
20,10)を重み付けすることで、加重平均プライス
を求める。そして、その求めた加重平均プライス「5
7.80bp」を、平均プライス確認画面32の「AV
G PRICE」の欄に表示する。また、最も低い買値
「57.50bp」をワーストプライスとして、「Ta
il Price」の欄に表示する。
【0080】もし、当該参加者が、その加重平均プライ
スで取引を行ってもよいと判断した場合は、「Your
s」と表示されているボタン322をクリックすること
で、固定金利を売る契約を約定することができる。すな
わち、58.00bpを20(200億円)売り、5
7.75bpを20(200億円)売り、57.50b
pを10(100億円)売り、トータルでは、57.8
0bpの加重平均プライスで50(500億円)売った
こととなる。
【0081】一方、参加者(ディーラー)が固定金利を
買う(Bidする)取引を行いたいと判断し、マーケッ
ト画面40の「Bid」の表示欄422をクリックする
と、平均プライス確認画面32のボタン322には、
「Yours」に代わって「Mine」と表示され、最
終的に取引を行ってもよいと判断した参加者は、「Mi
ne」をクリックすることで、固定金利を買う契約を約
定することができる。
【0082】当該参加者が加重平均プライスで取引せ
ず、どうしても59.00bpで売ると判断したとき
は、注文入力画面33の「OK,Cancel,Cha
nge」の欄の「OK」をクリックする。これで新たな
注文情報が市場取引自動約定装置1に送信される。
【0083】このようにして新たな注文情報が市場取引
自動約定装置1に送信されると、売値買値設定配信手段
2は、上記した所定の制御を再度行い、信用条件を参照
した上で銀行毎にベスト売値bPrおよびベスト買値b
Ppの設定を行い、配信する。その配信情報は、取引端
末A,B…のマーケット画面40に表示される。この例
の場合、契約期間が2年のベスト売値bPrは新たな注
文により60.000bpから59.000bpへと
1.000bpだけ低下し、ベスト買値bPpは58.
000bpのままであるので、マーケット画面40の表
示欄421には59.000と、また表示欄422には
58.000と表示される。
【0084】また、各取引端末A,B…から市場取引自
動約定装置1に注文が入ると、売値買値一致判別手段3
(図1)は、上記したように、その注文によって売値P
rA,PrB…と買値PpA,PpB…との一致が発生
したか否かの判別を行っている。例えば、契約期間が2
年でベスト売値bPrが59.000bp、ベスト買値
bPpが58.000bpとなっている上記の例の場
合、買値を59.000bpとする新たな注文が入って
きたとき、売値買値一致判別手段3は、売値と買値が一
致したと判別する。
【0085】なお、上記した加重平均プライスによる売
買があったとき、すなわち参加者が「Yours」「M
ine」をクリックしたときも、この売値買値一致判別
手段3は、売値と買値が一致したと判別する。
【0086】そして、売値買値一致判別手段3により売
値と買値が一致したとの判別がなされたとき、合意確認
手段4は、当事者の取引額および当事者の取引条件中の
付帯条件(MT、CS)を参照してその取引額および付
帯条件が一致しているか否かの判別を行う。この合意確
認手段4により、取引額および付帯条件の双方とも一致
しているとの判別がなされたとき、約定手段5はそのま
ま当事者を約定させ、その際の取引額、付帯条件、また
約定したプライス等を当事者の取引端末にそれぞれ送信
し、注文が約定した旨を通知する。
【0087】またこの合意確認手段4は、取引額および
付帯条件の少なくとも一方が一致していないと判別した
ときは、その不一致部分を当事者の双方の取引端末に送
信する。当事者がその表示を読んで検討し、不一致部分
を変更してその変更情報を合意確認手段4に返信してく
ると、合意確認手段4は、変更情報に基づいて再度取引
額および付帯条件が一致するか否かを判別する。その結
果、双方による一致(合意)が得られたとの判別がある
と、上記した、一回目の判別で取引額および付帯条件の
双方が一致しているとの判別結果が得られた場合と同様
に、約定手段5はそのまま当事者を約定させ、その際の
取引額、付帯条件、また約定したプライス等を当事者の
取引端末にそれぞれ送信し、注文が約定した旨を通知す
る。
【0088】次に、上記した市場取引自動約定装置1が
全体として実行する制御手順を、図9を用いて説明す
る。
【0089】図9は市場取引自動約定装置が実行する制
御手順を示すフローチャートである。なお、このフロー
チャートは、市場取引自動約定装置1のCPUがROM
に格納されたプログラムに従って動作する制御手順を概
略的に示すものである。
【0090】先ずステップS1では、各銀行A,B…か
らの注文を読み取り、その後ステップS2に進む。
【0091】ステップS2では、各銀行A,B…に表示
できる最も有効なベスト売値bPrとベスト買値bPp
とを、取引条件(CH,AL)を参照した上で銀行毎に
設定し、その後ステップS3に進む。
【0092】ステップS3では、設定したベスト売値b
Prとベスト買値bPpとを各銀行A,B…に配信し、
ステップS4に進む。
【0093】ステップS4では、銀行からの新たな注文
を受け付け、その後ステップS5に進む。
【0094】ステップS5では、プライスが合うか否
か、すなわち、各銀行から注文として入ってきている売
値PrA,PrB…と買値PpA,PpB…とが一致す
るかどうかの判別を行い、一致しなければステップS2
に戻り、一致すれば次のステップS6に進む。
【0095】ステップS6では、当事者間で取引条件
(MT、CS)と取引額との双方が一致するか否かの判
別を行い、一致しなければステップS8に分岐し、一致
すれば次のステップS7に進む。
【0096】ステップS8では、不一致内容を当事者相
互に提示し、次のステップS9に進む。
【0097】ステップS9では、不一致内容が当事者間
で合意に達したか否かの判別を行い、合意に達していな
ければステップS2に戻り、合意に達していればステッ
プS7に進む。
【0098】ステップS7では、当事者間を約定させ、
またその約定に必要となる各種情報を当事者の双方に通
知し、その後ステップS2に戻る。
【0099】以上述べたように、この発明に係る実施形
態では、ベスト売値bPrとベスト買値bPpを銀行
A,B…毎に設定し配信する際に、取引条件を参照した
上で行うようにしたので、ベスト売値bPrベスト買値
bPpの情報としての精度を格段に向上させることがで
きる。したがって、そのベスト売値bPrベスト買値b
Ppに基づく約定も誤りのない確実なものとすることが
でき、ブローカーが仲介して行っていた従来の取引と比
べ、取引の確実性を飛躍的に改善することができ、参加
者に与える損失も著しく低減することができる。
【0100】また、各銀行A,B…が売値買値を提示す
ると、ブローカーを介することなく、自動的に取引成立
に至るので、取引コストを大幅に低減することができ、
また取引スピードもほぼリアルタイムに進行し、取引成
立に至るまでの時間を大幅に短縮することができる。し
たがって、金利スワップ取引での効率性を飛躍的に改善
することができる。また、取引の確実性の向上、取引コ
ストの低減、取引スピードの向上により、その金利スワ
ップ取引の市場を高度な信頼性と高効率の下で運用する
ことができ、金融市場の活性化に大きく貢献することが
できる。
【0101】また、各参加者A,B…にはベスト売値b
Prベスト買値bPpだけでなく、そのベスト売値bP
rおよびベスト買値bPpを提示している参加者が提示
する取引額をも配信するようにしたので、参加者A,B
…は市場の動向を把握しやすいことから、より的確に取
引を行うべく、判断することができる。例えば、ある銀
行が500億円売ろうとした場合、まずベスト買値でい
くらまで売れるのか、50億円なのか100億円なのか
を知ることが重要で、残りの400〜450億円をどの
ように売るのかを判断する、その判断材料にもなる。ま
た、常に取引できる金額が表示されることから、銀行に
安心感を与えるものでもある。
【0102】また、金融取引では、取引相手の信用枠が
重要なファクタであるが、信用条件(CH、AL)を参
照した上でベスト売値bPr、ベスト買値bPpの設定
配信を行うようにしたので、従来データ化が困難であっ
た信用枠を数値化して確実に考慮にいれることができる
ようになり、ブローカーが仲介して行っていた従来の取
引と比べ、取引の確実性を飛躍的に改善することがで
き、参加者に与える損失も著しく低減することができ
る。
【0103】さらに、クレジットチャージCHに基づい
て、信用枠が小さい銀行に対して配信する売値買値を制
御するようにしたので、取引上のリスクを緩和し、信用
枠が的確に考慮された取引を実現することができる。
【0104】また、売値と買値とが一致した場合、さら
に取引額と付帯条件(MT、CS)とを当事者間で合意
させるようにしたので、当事者の意向に沿わない約定を
確実に防止することができ、取引を誤りのないものとす
ることができ、取引の確実性を向上させることができ
る。
【0105】さらに、取引条件を各契約期間毎に、また
取引相手毎に設定可能としたので、取引相手の信用枠を
考慮しつつきめの細かい設定が可能となり、より望まし
い取引を行うことができるようになる。
【0106】また、市場取引自動約定装置1と取引端末
A,B…とを通信回線で接続しシステム化したので、取
引スピードを飛躍的に向上させることができ、取引成立
に至るまでの時間を大幅に短縮することができる。した
がって、市場取引での効率性を著しく改善することがで
きる。
【0107】また、取引端末A,B…を用いて参加者同
士が直接、ブローカーを介することなく、取り引きでき
るので、取引の内容が明確化し、より安心して取引を行
えるようになる。
【0108】さらに、取引端末A,B…に配信するベス
ト売値bPr、ベスト買値bPpに有効度の情報を添付
し、色分けして表示するようにしたので、参加者はその
有効度の情報に基づいて取引をどのように進めたらよい
のかを的確に判断することができ、無用な損失を蒙るこ
とも未然に防止することができる。また、その有効度を
色で瞬時に知ることができ、それだけ判断するまでの時
間を短縮できるので、一刻を争う取引にも間に合わせる
ことができるようになる。
【0109】また、取引端末A,B…に表示した取引条
件の入力画面20を用いて取引条件を設定し市場取引自
動約定装置1に送信できるようにしたので、取引条件が
膨大な量であっても誤りなく速やかに入力し、送信する
ことができ、入力作業を効率よく行うことができる。
【0110】また、取引条件の入力画面20上におい
て、クレジットチャージCHおよび取引限度額ALは、
その値が同一となる期間は一括して入力され、自動的に
グラフ表示されるようにしたので、本来は多数回入力す
る必要があり、煩雑であった入力作業を、短時間でしか
もわかりやすい作業とすることができる。
【0111】なお、上記の説明では、市場取引自動約定
装置1および市場取引自動約定システムを金利スワップ
取引に使用する場合について説明したが、この市場取引
自動約定装置1および市場取引自動約定システムは、売
値買値を一致させて対象物を取引する市場であれば、ど
のような対象物の取引市場であっても使用することがで
きる。
【0112】例えば、リンゴを1ロットずつ取り引きす
るリンゴ市場であって、そのときの取引条件が産地、出
荷時期、品種であれば、売値買値設定配信手段2は取引
条件を参照して、参加者Xには、その参加者Xが希望し
ている産地、出荷時期、品種に合致しているロットに付
された売値買値のみを配信する。そして、売値買値が一
致したら直ちに約定させ、その旨を通知するといった使
用が可能となる。したがって、この場合は売値買値が一
致した後の合意確認手段4は必ずしも必要ではない。ま
た、上記した金利スワップ取引では、参加者は売値と買
値と取引額を提示するようにしたが、1ロットずつ取り
引きするリンゴ市場では売値買値の提示があれば十分で
あり、取引額の提示は必ずしも必要ではない。
【0113】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0114】請求項1および請求項6に記載の発明で
は、ベスト売値とベスト買値を参加者毎に設定し配信す
る際に、取引条件を参照した上で行うようにしたので、
ベスト売値ベスト買値の情報としての精度を格段に向上
させることができる。したがって、そのベスト売値ベス
ト買値に基づく約定も誤りのない確実なものとすること
ができ、ブローカーが仲介して行っていた従来の取引と
比べ、取引の確実性を飛躍的に改善することができ、参
加者に与える損失も著しく低減することができる。
【0115】また、各参加者が売値買値を提示すると、
ブローカーを介することなく、自動的に取引成立に至る
ので、取引コストを大幅に低減することができ、また取
引スピードもほぼリアルタイムに進行し、取引成立に至
るまでの時間を大幅に短縮することができる。したがっ
て、市場取引での効率性を飛躍的に改善することができ
る。
【0116】さらに、信用条件を参照した上でベスト売
値ベスト買値の設定配信を行うようにしたので、従来デ
ータ化が困難なためブローカーの経験と勘に頼っていた
場合に比べ、ベスト売値ベスト買値の情報としての精度
を格段に向上させることができ、約定も誤りのない確実
なものとすることができる。特に、金融取引では、取引
相手の信用枠が重要なファクタであるが、その信用枠を
数値化し確実に考慮にいれるようにしたので、ブローカ
ーが仲介して行っていた従来の取引と比べ、取引の確実
性を飛躍的に改善することができ、参加者に与える損失
も著しく低減することができる。
【0117】また、クレジットチャージに基づいて、信
用枠が小さい金融機関に対して配信する売値買値を制御
するようにしたので、取引上のリスクを緩和し、信用枠
が的確に考慮された取引を実現することができる。
【0118】また、売値と買値とが一致した場合、さら
に取引額と付帯条件とを当事者間で合意させるようにし
たので、当事者の意向に沿わない約定を確実に防止する
ことができ、取引を誤りのないものとすることができ、
取引の確実性を向上させることができる。
【0119】また、請求項4に記載の発明では、取引条
件を各契約期間毎に、また取引相手毎に設定可能とした
ので、取引相手の信用枠を考慮しつつきめの細かい設定
が可能となり、より望ましい取引を行うことができるよ
うになる。
【0120】また、請求項5および請求項11に記載の
発明では、この発明を金利スワップ取引に適用するよう
に構成したので、その取引市場を高度な信頼性と高効率
の下で運用することができ、金融市場の活性化に大きく
貢献することができる。
【0121】請求項6に記載の発明では、市場取引自動
約定装置と取引端末とを通信回線で接続しシステム化し
たので、取引スピードを飛躍的に向上させることがで
き、取引成立に至るまでの時間を大幅に短縮することが
できる。したがって、市場取引での効率性を著しく改善
することができる。
【0122】また、取引端末を用いて参加者同士が直
接、ブローカーを介することなく、取り引きできるの
で、取引の内容が明確化し、より安心して取引を行える
ようになる。
【0123】請求項7に記載の発明では、取引端末に配
信するベスト売値ベスト買値に有効度の情報を添付する
ようにしたので、参加者はその有効度の情報に基づいて
取引をどのように進めたらよいのかを的確に判断するこ
とができ、無用な損失を蒙ることも未然に防止すること
ができる。
【0124】また、請求項8に記載の発明では、取引端
末に配信するベスト売値ベスト買値を色分けして表示す
るようにしたので、そのベスト売値ベスト買値の有効度
を瞬時に知ることができ、それだけ判断するまでの時間
を短縮できるので、一刻を争う取引にも間に合わせるこ
とができるようになる。
【0125】また、請求項9に記載の発明では、取引端
末に表示した取引条件入力画面を用いて取引条件を設定
し市場取引自動約定装置に送信できるようにしたので、
取引条件が膨大な量であっても誤りなく速やかに入力
し、送信することができ、入力作業を効率よく行うこと
ができる。
【0126】請求項10に記載の発明では、取引条件入
力画面上において、クレジットチャージおよび取引限度
額は、その値が同一となる期間は一括して入力され、自
動的にグラフ表示されるようにしたので、本来は多数回
入力する必要があり、煩雑であった入力作業を、短時間
でしかもわかりやすい作業とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の市場取引自動約定装置および市場取
引自動約定システムの全体構成を示すブロック図であ
る。
【図2】信用条件格納部に格納されたクレジットチャー
ジの例を示す図である。
【図3】信用条件格納部に格納された取引限度額の例を
示す図である。
【図4】付帯条件格納部に格納された解約権とキャッシ
ュセトルの例を示す図である。
【図5】取引条件の入力画面を示す図である。
【図6】注文を出す際の入力画面を示す図である。
【図7】取引端末に表示されるマーケット画面を示す図
である。
【図8】新たな注文を行う場合の説明図である。
【図9】市場取引自動約定装置が実行する制御手順を示
すフローチャートである。
【図10】金利スワップ取引の説明図である。
【図11】金利スワップ取引の態様を説明するための図
である。
【符号の説明】
1 市場取引自動約定装置 2 売値買値設定配信手段 3 売値買値一致判別手段 4 合意確認手段(条件一致判別手段) 5 約定手段 6 取引条件格納部 20 取引条件の入力画面 21 入力欄 22 入力欄 23 入力欄 24 入力欄 25 入力欄 26 入力欄 27 グラフ表示欄 28 グラフ表示欄 30 注文を出す際の入力画面 31 プライス取引額対照表 32 平均プライス確認画面 33 注文入力画面 40 マーケット画面 41 左欄 42 右欄 42a 期間表示欄 42b 取引額表示欄 61 信用条件格納部 62 付帯条件格納部 321 取引額入力欄 321 入力欄 421 表示欄 422 表示欄 A,B… 取引端末、銀行、参加者(ディーラー) AL 取引限度額 C/P カウンターパーティ CH クレジットチャージ CS キャッシュセトル MT 解約権 NL 正味限度額 Pp 買値 Pr 売値 T 取引額 bPp ベスト買値 bPr ベスト売値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 500081325 山崎 悟志 千葉県柏市布施855−1 (72)発明者 寺田 裕 神奈川県横浜市西区戸部町5丁目197 クリオ横浜高島町壱番館1103 (72)発明者 廣▲瀬▼ 一正 東京都大田区南馬込6−17−3 シャト ー富士305号 (72)発明者 脇保 修司 千葉県松戸市古ヶ崎55−1 エクセレン ス松戸参番館401号 (72)発明者 石川 季之 東京都世田谷区中町3−2−15 (72)発明者 山崎 悟志 千葉県柏市布施855−1 (56)参考文献 特開 平6−96359(JP,A) 特表 平7−506916(JP,A) 特表 平11−504455(JP,A) 米国特許5924083(US,A) J.P.MORGAN & CO.e t al.Financial Pro ducts Markup Langu age−Overview(worki ng draft,ver.1.0 b 2).July 16,1999. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/60

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の参加者が対象物に付与した売値と
    買値を取引相手との間で約定させる際に用いる市場取引
    自動約定装置において、 各参加者から当該装置に送信された、各取引相手に対し
    て設定された信用条件と付帯条件とからなる取引条件を
    格納する取引条件格納部と、 各参加者から当該装置に送信された売値と買値と取引額
    を読み取り、上記信用条件に基づいて参加者毎にベ
    ト売値とベスト買値とを設定し配信する売値買値設定配
    信手段と、 上記各参加者から売値、買値が当該装置に送信されたと
    き、何れかの参加者が提示した売値と、何れかの参加者
    が提示した買値との一致が発生したか否かの判別を行う
    売値買値一致判別手段と、上記売値買値一致判別手段により売値と買値が一致した
    との判別がなされたとき、その売値、買値を送信した参
    加者同士を当事者とし、その当事者間の取引額、および
    上記取引条件格納部に格納されている取引条件の内のそ
    の当事者間の付帯条件が互いに一致しているか否かの判
    別を行う条件一致判別手段と、 上記条件一致判別手段によって当事者間の取引額および
    付帯条件が一致したとの判別がなされたとき、 当事者間
    の取引を約定させる約定手段と、を備え、上記売値買値設定配信手段は、上記のように信用条件に
    基づいてベスト売値とベスト買値とを設定するときに、
    参加者が設定した上記信用条件に含まれているクレジッ
    トチャージを参照し、その設定に基づいてクレジットチ
    ャージが付与されている参加者に対してその参加者に対
    する売値が高く買値が安くなるように売値と買値を変更
    設定し、その結果に基づいてベスト売値とベスト買値と
    を設定し、 また、上記条件一致判別手段は、上記のように当事者間
    の取引額および付帯条件が一致しているか否かの判別を
    行うときに、取引額および付帯条件が一致していなけれ
    ばその取引額および付帯条件を当事者に送信し、変更さ
    れた取引額および付帯条件が送信されてきたとき、再度
    当事者間の取引額および付帯条件が互い に一致するか否
    かの判別を行う、 ことを特徴とする市場取引自動約定装置。
  2. 【請求項2】 上記売値買値設定配信手段は、ベスト売
    値だけでなくそのベスト売値より高い売値および各売値
    における取引総額を配信し、またベスト買値だけでなく
    そのベスト買値より低い買値および各買値における取引
    総額を配信する、請求項1に記載の市場取引自動約定装
    置。
  3. 【請求項3】 上記付帯条件は、解約権およびキャッシ
    ュセトルである、請求項1に記載の市場取引自動約定装
    置。
  4. 【請求項4】 上記取引条件を契約期間毎にまた取引相
    手毎に設定可能とした、請求項1から3の何れかに記載
    の市場取引自動約定装置。
  5. 【請求項5】 上記対象物は固定金利であり、上記参加
    者は金融機関であり、上記売値と買値は、金融機関市場
    での固定金利と変動金利との金利交換取引における固定
    金利の売値と買値である、 請求項1から4の何れかに記載の市場取引自動約定装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の参加者が対象物に付与した売値と
    買値を取引相手との間で約定させる際に用いる市場取引
    自動約定システムにおいて、 各参加者から当該装置に送信された、各取引相手に対し
    て設定された信用条件と付帯条件とからなる取引条件を
    格納する取引条件格納部と、 各参加者から当該装置に送信された売値と買値とを読み
    取り、上記信用条件に基づいて参加者毎にベスト売値と
    ベスト買値とを設定し配信する売値買値設定配信手段
    と、 上記各参加者から売値、買値が当該装置に送信されたと
    き、何れかの参加者が提示した売値と、何れかの参加者
    が提示した買値との一致が発生したか否かの判別を行う
    売値買値一致判別手段と、 上記売値買値一致判別手段により売値と買値が一致した
    との判別がなされたとき、その売値、買値を送信した参
    加者同士を当事者とし、その当事者間の取引額、および
    上記取引条件格納部に格納されている取引条件の内のそ
    の当事者間の付帯条件が互いに一致しているか否かの判
    別を行う条件一致判別手段と、 上記条件一致判別手段によって当事者間の取引額および
    付帯条件が一致したと の判別がなされたとき、当事者間
    の取引を約定させる約定手段と、を備え、 上記売値買値設定配信手段は、上記のように信用条件に
    基づいてベスト売値とベスト買値とを設定するときに、
    参加者が設定した上記信用条件に含まれているクレジッ
    トチャージを参照し、その設定に基づいてクレジットチ
    ャージが付与されている参加者に対してその参加者に対
    する売値が高く買値が安くなるように売値と買値を変更
    設定し、その結果に基づいてベスト売値とベスト買値と
    を設定し、 また、上記条件一致判別手段は、上記のように当事者間
    の取引額および付帯条件が一致しているか否かの判別を
    行うときに、取引額および付帯条件が一致していなけれ
    ばその取引額および付帯条件を当事者に送信し、変更さ
    れた取引額および付帯条件が送信されてきたとき、再度
    当事者間の取引額および付帯条件が互いに一致するか否
    かの判別を行う、 市場取引自動約定装置と、 上記市場取引自動約定装置に通信回線でそれぞれ接続さ
    れ、各参加者が操作可能であるとともに上記市場取引自
    動約定装置との間で情報の送受が可能な取引端末と、 を有することを特徴とする市場取引自動約定システム。
  7. 【請求項7】 上記取引端末は表示部を備え、 上記売値買値設定配信手段は、ベスト売値およびベスト
    買値を配信して取引端末の表示部に表示する際に、当該
    取引端末を操作している参加者にとってその表示されて
    いるベスト売値およびベスト買値がどの程度有効である
    のかを取引条件を参照して判別しその有効度判別結果の
    情報をベスト売値およびベスト買値に添付して配信す
    る、 ことを特徴とする請求項6に記載の市場取引自動約定シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 上記有効度判別結果の情報は、当該取引
    端末を操作している参加者が、表示されているベスト売
    値ベスト買値を提示している参加者と、直ちに約定でき
    る場合はそのベスト売値ベスト買値の表示を第1の色に
    指定する情報であり、取引条件が一致すれば約定できる
    場合はそのベスト売値ベスト買値の表示を第2の色に指
    定する情報であり、当該取引端末を操作している参加者
    から発信 された売値買値であればそのベスト売値ベスト
    買値の表示を第3の色に指定する情報である、 請求項7に記載の市場取引自動約定システム。
  9. 【請求項9】 上記取引端末は表示部を備え、 上記取引端末を操作する参加者が取引条件を設定し市場
    取引自動約定装置に送信する場合は、表示部に表示され
    る取引条件入力画面を用いて入力し送信する、 請求項6に記載の市場取引自動約定システム。
  10. 【請求項10】 上記取引条件入力画面を用いて入力し
    た取引条件のうち、クレジットチャージおよび取引限度
    額は、その値が同一となる期間は一括して入力され、横
    軸を期間を表す時間軸で、縦軸をクレジットチャージの
    値または取引限度額として自動的にグラフ表示される、 請求項9に記載の市場取引自動約定システム。
  11. 【請求項11】 上記対象物は固定金利であり、上記参
    加者は金融機関であり、上記売値と買値は、金融機関市
    場での固定金利と変動金利との金利交換取引における固
    定金利の売値と買値である、 請求項6から10の何れかに記載の市場取引自動約定シ
    ステム。
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